JPH11147916A - シンジオタクチシチーに富むポリビニルアルコールの製造方法 - Google Patents

シンジオタクチシチーに富むポリビニルアルコールの製造方法

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JPH11147916A
JPH11147916A JP31410997A JP31410997A JPH11147916A JP H11147916 A JPH11147916 A JP H11147916A JP 31410997 A JP31410997 A JP 31410997A JP 31410997 A JP31410997 A JP 31410997A JP H11147916 A JPH11147916 A JP H11147916A
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vinyl
syndiotacticity
pva
hydrocarbon group
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Kazunobu Yamada
和信 山田
Yoshio Okamoto
佳男 岡本
Tamaki Nakano
環 中野
Mitsuo Sawamoto
光男 澤本
Hiroshi Nakajima
中島  宏
Kazutoshi Terada
和俊 寺田
Hiroshi Ida
大嗣 井田
Tetsuya Asahi
哲也 旭
Yasuyoshi Oki
祥嘉 沖
Yoshimichi Okano
善道 岡野
Masamichi Nishimura
政通 西村
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KAGAKU GIJUTSU SENRYAKU SUISHI
KAGAKU GIJUTSU SENRYAKU SUISHIN KIKO
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KAGAKU GIJUTSU SENRYAKU SUISHI
KAGAKU GIJUTSU SENRYAKU SUISHIN KIKO
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/12Hydrolysis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F18/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
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    • C08F18/12Esters of monocarboxylic acids with unsaturated alcohols containing three or more carbon atoms

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 0℃以上の重合温度においてもシンジオタク
チシチーの高いPVAの製造方法を提供する。 【解決手段】 次式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、各々、その一部が塩素原子
で置換されていてもよいフッ素化炭化水素基を示し、R
3 は、炭化水素基、フッ素化炭化水素基、フッ素原子、
または塩素原子を示す)で表わされるフッ素含有分岐カ
ルボン酸ビニルエステルを重合し、次いで鹸化すること
によりシンジオタクチシチー(二連子)が65%以上の
ポリビニルアルコールを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、シンジオ
タクチシチーの高いポリビニルアルコール(以下PVA
と略記する)の製造方法に関するものである。さらに詳
しくは、この出願の発明は、フッ素含有分岐カルボン酸
ビニルエステルを重合し、次いでこれを鹸化することか
らなるシンジオタクチシチーが65%以上の高シンジオ
タクチックPVAの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPVAは、脂肪族ビニルエステル
の重合で得たポリビニルエステル、特にポリ酢酸ビニル
をアルカリ触媒で鹸化して製造されている。PVAはそ
の側鎖水酸基の立体規則性により、その物性が大きく変
化することはよく知られている。すなわち、イソタクチ
シチーあるいはシンジオタクチシチーの度合いが高いほ
ど、PVAの結晶性が高くなり、繊維やフィルムといっ
た成型物の耐熱性や強度等が向上する。特に、シンジオ
タクチシチーの増大によって、分子間水素結合が増大す
るため、物性は飛躍的に向上する。
【0003】通常、ポリ酢酸ビニルから得たPVAの立
体規則性はシンジオタクチシチー(二連子)で53%前
後と低く、重合溶媒や重合温度を変えても、そのタクチ
シチーはあまり変化しない。シンジオタクチシチーの高
いPVAを得る方法としては、極性置換基を有するトリ
フルオロ酢酸ビニルや嵩高い置換基を有するピバリン酸
ビニル等を重合し、次いで鹸化する方法が知られてい
る。例えば、トリフルオロ酢酸ビニルをn−ノナン中−
40℃で重合すると、シンジオタクチシチー63%のP
VAが得られる(Makromol, Chem. 、第165巻、第2
17頁、1973年)。しかし、モノマーのトリフルオ
ロ酢酸ビニルは微量の水分によっても分解しやすく、貯
蔵安定性に欠けるといった問題点がある。
【0004】また最近、ピバリン酸ビニルをn−ヘキサ
ン中−40℃で重合すると、シンジオタクチシチー−6
9%のPVAが得られることが報告されている(Polyme
r J.、第29巻、第3号、第293頁、1997年)。
しかし、この報告では、重合時間は実に10日間にもお
よび、とても工業的規模で実施できるレベルではない。
また、シンジオタクチシチー65%以上のPVAを得る
ためには0℃以下の低温での重合が不可欠であり、設備
的にも不利であり、また重合反応が遅くなるため生産性
が低い等の問題点がある。加えて、得られるポリピバリ
ン酸ビニルは鹸化されにくく、通常激しいアルカリ条件
下で反応が行われるため、反応系の微量酸素等の不純物
によりPVAが着色するといった問題点がある。
【0005】他方、トリメチルシリルビニルエーテルを
ニトロエタン中、四塩化スズによる低温カチオン重合で
得た重合体を鹸化することにより、シンジオタクチシチ
ーが74%のPVAが合成できることが古くに報告され
ている(高分子化学、第24巻、第606頁、1967
年)。しかし、カチオン重合は空気中の水分等の不純物
の影響を受けやすい等の欠点がある他、この場合、重合
温度を−78℃と低くする必要があるため工業的に不利
であり、さらに、得られるPVAの重合度は30と極め
て低く、成型物の強度等の物性がはなはだ不十分になら
ざるを得ない。
【0006】また、前記のトリフルオロ酢酸ビニルの他
に、直鎖状のフッ素化炭化水素基を有するビニルエステ
ルの重合についても過去に検討されている(Vysokomol
Soedin., Ser.B、第9巻、第1号、第4頁、1967
年、およびKinet. Mech.Polyreactions, Int. Symp. Ma
cromol. Chem.,Prepr.、第3巻、第249頁、1969
年)。そして具体的に、20℃で7H−ドデカフルオロ
ヘプタン酸ビニル、CH 2 =CH−OCO(CF2 CF
2 3 Hを重合することにより、シンジオタクチシチー
78%のPVAが得られることが報告されている。しか
しながらこの報告での実験データはこの一点のみであ
り、また得られたPVAの融点236℃は通常のPVA
と変わらないレベルであるため、はなはだ疑わしい値で
あると言わざるを得ない。実際に、20℃で追試実験を
行ってみると、シンジオタクチシチーは64%であり、
しかも60℃では61%に低下する。
【0007】さらにまた、特開昭62−204823号
公報には、フッ素置換ピバリン酸ビニル、CH2 =CH
−OCOC(CF3 n (CF3 3-n (n=1−3)
の単独および共重合による、高選択透過性を有する気体
分離素子の製造方法が開示されている。しかし、得られ
たポリビニルエステルについて、PVAへの変換は行わ
れておらず、また立体規則性についての記述もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この出願の発明は、以
上のとおりの従来の技術の状況を鑑みてなされたもので
あって、従来技術の限界を克服し、品質、物性等が良好
なシンジオタクチシチー(二連子)が65%以上と高い
PVAを、0℃以上の重合温度において効率的に安定し
て製造することのできるPVAの新しい製造方法を提供
することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この出願は、前記の課題
を解決するために、まず第1の発明として、次式
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1 およびR2 は、各々、その一
部が塩素原子で置換されていてもよいフッ素化炭化水素
基を示し、R3 は、炭化水素基、フッ素化炭化水素基、
フッ素原子、または塩素原子を示す)で表わされるフッ
素含有分岐カルボン酸ビニルエステルを重合し、次いで
鹸化することを特徴とする、シンジオタクチシチー(二
連子)が65%以上のPVAの製造方法を提供する。
【0012】また、この出願は、前記製造方法に関し
て、第2の発明として、R1 およびR 2 が、各々、その
一部が塩素原子で置換されていてもよい炭素数1〜3の
フッ素化炭化水素である方法や、第3の発明として、R
3 が、炭素数1〜3の炭化水素基、またはフッ素化炭化
水素基である方法、第4の発明として、R1 およびR2
が、各々、トリフルオロメチル基で、R3 がメチル基ま
たはトリフルオロメチル基である方法、さらには第5の
発明として、0℃以上の温度で重合する方法をも提供す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この出願の発明の実施の形
態について詳細に説明する。まず、前記式により表わさ
れるフッ素含有分岐カルボン酸ビニルエステルについて
説明すると、式中のR1 およびR2 は、その各々が、炭
化水素基の炭素原子に結合する水素原子の一部または全
部がフッ素原子により置換されたフッ素化炭化水素基、
もしくは前記水素原子の一部が塩素原子により置換さ
れ、しかも少くとも1以上のフッ素原子が炭素原子に結
合している塩素化フッ素化炭化水素基である。
【0014】その際の炭素原子の数については任意であ
ってよいが、原料モノマーとしての合成や入手の容易
性、重合反応や鹸化の選択性等の観点からは、一般的に
は10以下、さらには6以下を目安とするのが適当であ
り、より好適には、その炭素数は1〜3である。R3
炭化水素基またはフッ素化炭化水素基の場合も前記と同
様のものとして考慮される。
【0015】R1 、R2 およびR3 を持つフッ素含有分
岐カルボン酸ビニルエステルを例示すると、たとえば、
パーフルオロピバリン酸ビニル、2,2−ビストリフル
オロメチルプロピオン酸ビニル、クロロオクタフルオロ
ピバリン酸ビニル、ヘキサフルオロ−2−クロロメチル
イソ酪酸ビニル、パーフルオロイソ酪酸ビニル、ヘキサ
フルオロ−2−クロロイソ酪酸ビニル、パーフルオロシ
クロヘキシルカルボン酸ビニル、パーフルオロアダマン
チルカルボン酸ビニル等を挙げることができる。なかで
もパーフルオロピバリン酸ビニル、2,2−ビストリフ
ルオロメチルプロピオン酸ビニルが特に好ましいものと
して例示される。
【0016】重合は塊状重合の他、溶液重合でも可能で
あり、溶媒としてはラジカル重合に用いられる一般的な
有機溶剤が使用可能である。重合開始剤としては、アゾ
系化合物、過酸化物等の通常のラジカル重合開始剤が使
用できる。また重合反応を促進させるために、増感剤を
添加したり、紫外光を照射したりすることも可能であ
る。
【0017】重合温度は特に制限はないが、0℃〜80
℃の範囲であることが好ましい。重合温度が80℃を超
えて高すぎるとシンジオタクチシチーが低下して好まし
くない。また、重合温度が0℃未満と低すぎると、重合
性が極めて低下して生産性に欠けるため好ましくない。
この出願の発明の重合に際しては、フッ素含有分岐カル
ボン酸ビニルエステルと共重合可能な単量体、たとえば
エチレン、プロピレン、イソブテン等のα−オレフィ
ン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド類、ビニルエーテル類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルスルホン酸あるいはその塩
等を少量存在させることも可能である。
【0018】この出願の発明のPVAは、以上の重合に
より得られたフッ素含有ポリビニルエステルを鹸化して
製造することになるが、この際の鹸化方法は特に制限は
なく、適当な溶媒を用い、たとえばテトラヒドロフラン
溶液を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
を触媒として公知の方法で鹸化することができる。この
出願の発明のフッ素含有分岐カルボン酸ビニルエステル
がシンジオタクチシチーの高いPVAを与える理由は明
確ではないが、モノマーと成長ラジカル間における、側
鎖カルボニル隣接炭素の分岐による立体反発効果、およ
びフツ素化炭化水素基により静電反発効果の両方の相乗
効果によって、よりシンジオタクチック重合に有利に作
用したものと推定される。
【0019】この出願の発明の方法により、0℃以上の
重合温度においてもシンジオタクチシチーが65%以上
と高いPVAを製造することができ、得られるPVAは
高強度高弾性率材料、高耐熱性材料等に好適である。
【0020】
【実施例】以下に、実施例により具体的に説明するが、
この出願の発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例および比較例
に用いた測定法は次の通りである。 〈シンジオタクチシチー(二連子)〉400MHzNM
R装置(バリアン社製)によりPVAのプロトンNMR
を測定し、三連子(mm/mr/rr)の割合(%)を
求め、次式からシンジオタクチシチー(二連子)(%)
を算出した。
【0021】 シンジオタクチシチー(二連子)=rr+(mr/2) 〈重合度〉カラム(東ソー社製、TSKgelGMHH
R−HおよびG3000HHR)および示差屈折率計
(日本分光社製、RI−930)を備えたゲル浸透クロ
マトグラフ(日本分光社製)により、40℃、テトラヒ
ドロフラン溶媒中で、ポリビニルエステルの数平均分子
量をポリスチレン換算で求め、それぞれモノマーの分子
量で除して重合度を算出した。実施例1 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル1
00重量部(5.8mol/L)に重合開始剤として
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを1.8重量部
(0.15mol/L)加え、60℃で3時間重合し
た。生成物をアセトンで希釈し、n−ヘキサンに再沈し
て得られたポリビニルエステルの重合度をゲル浸透クロ
マトグラフにより求めた。また、ポリビニルエステルを
テトラヒドロフランに溶解し、アルカリ鹸化してPVA
を得、PVAのプロトンNMR測定からシンジオタクチ
シチー(二連子)を求めた。結果を表1に示した。実施例2 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル6
4重量部(2.9mol/L)、メタノール36重量部
(50vol%)に重合開始剤として2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリルを2.3重量部(0.15mol
/L)加え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20
℃で24時間重合した。実施例1と同様にして重合度お
よびシンジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を
表1に示した。実施例3 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル5
8重量部(2.9mol/L)、テトラヒドロフラン4
2重量部(50vol%)に重合開始剤として過酸化ベ
ンゾイルを3.1重量部(0.15mol/L)加え、
高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で24時間
重合した。実施例1と同様にして重合度およびシンジオ
タクチシチー(二連子)を求めた。結果を表1に示し
た。実施例4 パーフルオロピバリン酸ビニル100重量部(5.6m
ol/L)に重合開始剤として、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリルを1.5重量部(0.15mol/
L)加え、60℃で3時間重合した。実施例1と同様に
して重合度およびシンジオタクチシチー(二連子)を求
めた。結果を表1に示した。実施例5 パーフルオロピバリン酸ビニル79重量部(3.9mo
l/L)、テトラヒドロフラン21重量部(30vol
%)に重合開始剤として、2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリルを1.7重量部(0.15mol/L)加
え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で12
時間重合した。実施例1と同様にして重合度およびシン
ジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を表1に示
した。実施例6 ヘキサフルオロ−2−クロロイソ酪酸ビニル100重量
部(5.8mol/L)に重合開始剤として2,2′−
アゾビスイソブチロニトリルを1.7重量部(0.15
mol/L)加え、60℃で3時間重合した。実施例1
と同様にして重合度およびシンジオタクチシチー(二連
子)を求めた。結果を表1に示した。比較例1 ピバリン酸ビニル100重量部(6.8mol/L)に
重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを1.3重量部(0.07mol/L)加え、高圧水
銀ランプによる紫外線照射下、0℃で24時間重合し
た。実施例1と同様にして重合度およびシンジオタクチ
シチー(二連子)を求めた。結果を表1に示した。比較例2 ピバリン酸ビニル57重量部(3.4mol/L)、n
−ヘキサン43重量部(50vol%)に重合開始剤と
して2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを1.5重
量部(0.10mol/L)加え、高圧水銀ランプによ
る紫外線照射下、20℃で24時間重合した。実施例1
と同様にして重合度およびシンジオタクチシチー(二連
子)を求めた。結果を表1に示した。比較例3 7H−ドデカフルオロヘプタン酸ビニル100重量部
(3.6mol/L)に重合開始剤として2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリルを1.5重量部(0.15m
ol/L)加え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、
20℃で9時間重合した。実施例1と同様にして重合度
を求めた。また、ポリビニルエステルをメタノールに溶
解し、アルカリ鹸化してPVAを得、実施例1と同様に
してシンジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を
表1に示した。比較例4 7H−ドデカフルオロヘプタン酸ビニル67重量部
(1.8mol/L)、メタノール33重量部(50v
ol%)に重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルを2.0重量部(0.15mol/L)加
え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で24
時間重合を行ったが、モノマーが加溶媒分解され、ポリ
マーは得られなかった。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によれば、0℃以上の重合温度においてもシンジオ
タクチシチーが65%以上と高いPVAを効率的に安定
して製造することができる。そしてこれらは高強度高弾
性率材料、耐熱性材料等に有用なものである。
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 シンジオタクチシチーに富むポリビニ
ルアルコールの製造方法
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中R1 およびR2 は、各々、その一部が塩素原子で
置換されていてもよいフッ素化炭化水素基を示し、また
3 は、炭化水素基、フッ素化炭化水素基、フッ素原
子、または塩素原子を示す)で表わされるフッ素含有分
岐カルボン酸ビニルエステルを重合し、次いで鹸化する
ことを特徴とする、シンジオタクチシチー(二連子)が
65%以上のポリビニルアルコールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、シンジオ
タクチシチーの高いポリビニルアルコール(以下PVA
と略記する)の製造方法に関するものである。さらに詳
しくは、この出願の発明は、フッ素含有分岐カルボン酸
ビニルエステルを重合し、次いでこれを鹸化することか
らなるシンジオタクチシチーが65%以上の高シンジオ
タクチックPVAの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPVAは、脂肪族ビニルエステル
の重合で得たポリビニルエステル、特にポリ酢酸ビニル
をアルカリ触媒で鹸化して製造されている。PVAはそ
の側鎖水酸基の立体規則性により、その物性が大きく変
化することはよく知られている。すなわち、イソタクチ
シチーあるいはシンジオタクチシチーの度合いが高いほ
ど、PVAの結晶性が高くなり、繊維やフィルムといっ
た成型物の耐熱性や強度等が向上する。特に、シンジオ
タクチシチーの増大によって、分子間水素結合が増大す
るため、物性は飛躍的に向上する。
【0003】通常、ポリ酢酸ビニルから得たPVAの立
体規則性はシンジオタクチシチー(二連子)で53%前
後と低く、重合溶媒や重合温度を変えても、そのタクチ
シチーはあまり変化しない。シンジオタクチシチーの高
いPVAを得る方法としては、極性置換基を有するトリ
フルオロ酢酸ビニルや嵩高い置換基を有するピバリン酸
ビニル等を重合し、次いで鹸化する方法が知られてい
る。例えば、トリフルオロ酢酸ビニルをn−ノナン中−
40℃で重合すると、シンジオタクチシチー63%のP
VAが得られる(Makromol, Chem. 、第165巻、第2
17頁、1973年)。しかし、モノマーのトリフルオ
ロ酢酸ビニルは微量の水分によっても分解しやすく、貯
蔵安定性に欠けるといった問題点がある。
【0004】また最近、ピバリン酸ビニルをn−ヘキサ
ン中−40℃で重合すると、シンジオタクチシチー−6
9%のPVAが得られることが報告されている(Polyme
r J.、第29巻、第3号、第293頁、1997年)。
しかし、この報告では、重合時間は実に10日間にもお
よび、とても工業的規模で実施できるレベルではない。
また、シンジオタクチシチー65%以上のPVAを得る
ためには0℃以下の低温での重合が不可欠であり、設備
的にも不利であり、また重合反応が遅くなるため生産性
が低い等の問題点がある。加えて、得られるポリピバリ
ン酸ビニルは鹸化されにくく、通常激しいアルカリ条件
下で反応が行われるため、反応系の微量酸素等の不純物
によりPVAが着色するといった問題点がある。
【0005】他方、トリメチルシリルビニルエーテルを
ニトロエタン中、四塩化スズによる低温カチオン重合で
得た重合体を鹸化することにより、シンジオタクチシチ
ーが74%のPVAが合成できることが古くに報告され
ている(高分子化学、第24巻、第606頁、1967
年)。しかし、カチオン重合は空気中の水分等の不純物
の影響を受けやすい等の欠点がある他、この場合、重合
温度を−78℃と低くする必要があるため工業的に不利
であり、さらに、得られるPVAの重合度は30と極め
て低く、成型物の強度等の物性がはなはだ不十分になら
ざるを得ない。
【0006】また、前記のトリフルオロ酢酸ビニルの他
に、直鎖状のフッ素化炭化水素基を有するビニルエステ
ルの重合についても過去に検討されている(Vysokomol
Soedin., Ser.B、第9巻、第1号、第4頁、1967
年、およびKinet. Mech.Polyreactions, Int. Symp. Ma
cromol. Chem.,Prepr.、第3巻、第249頁、1969
年)。そして具体的に、20℃で7H−ドデカフルオロ
ヘプタン酸ビニル、CH 2 =CH−OCO(CF2 CF
2 3 Hを重合することにより、シンジオタクチシチー
78%のPVAが得られることが報告されている。しか
しながらこの報告での実験データはこの一点のみであ
り、また得られたPVAの融点236℃は通常のPVA
と変わらないレベルであるため、はなはだ疑わしい値で
あると言わざるを得ない。実際に、20℃で追試実験を
行ってみると、シンジオタクチシチーは64%であり、
しかも60℃では61%に低下する。
【0007】さらにまた、特開昭62−204823号
公報には、フッ素置換ピバリン酸ビニル、CH2 =CH
−OCOC(CF3 n (CH3 3-n (n=1−3)
の単独および共重合による、高選択透過性を有する気体
分離素子の製造方法が開示されている。しかし、得られ
たポリビニルエステルについて、PVAへの変換は行わ
れておらず、また立体規則性についての記述もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この出願の発明は、以
上のとおりの従来の技術の状況を鑑みてなされたもので
あって、従来技術の限界を克服し、品質、物性等が良好
なシンジオタクチシチー(二連子)が65%以上と高い
PVAを、0℃以上の重合温度において効率的に安定し
て製造することのできるPVAの新しい製造方法を提供
することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この出願は、前記の課題
を解決するために、まず第1の発明として、次式
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1 およびR2 は、各々、その一
部が塩素原子で置換されていてもよいフッ素化炭化水素
基を示し、R3 は、炭化水素基、フッ素化炭化水素基、
フッ素原子、または塩素原子を示す)で表わされるフッ
素含有分岐カルボン酸ビニルエステルを重合し、次いで
鹸化することを特徴とする、シンジオタクチシチー(二
連子)が65%以上のPVAの製造方法を提供する。
【0012】また、この出願は、前記製造方法に関し
て、第2の発明として、R1 およびR 2 が、各々、その
一部が塩素原子で置換されていてもよい炭素数1〜3の
フッ素化炭化水素である方法や、第3の発明として、R
3 が、炭素数1〜3の炭化水素基、またはフッ素化炭化
水素基である方法、第4の発明として、R1 およびR2
が、各々、トリフルオロメチル基で、R3 がメチル基ま
たはトリフルオロメチル基である方法、さらには第5の
発明として、0℃以上の温度で重合する方法をも提供す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この出願の発明の実施の形
態について詳細に説明する。まず、前記式により表わさ
れるフッ素含有分岐カルボン酸ビニルエステルについて
説明すると、式中のR1 およびR2 は、その各々が、炭
化水素基の炭素原子に結合する水素原子の一部または全
部がフッ素原子により置換されたフッ素化炭化水素基、
もしくは前記水素原子の一部が塩素原子により置換さ
れ、しかも少くとも1以上のフッ素原子が炭素原子に結
合している塩素化フッ素化炭化水素基である。
【0014】その際の炭素原子の数については任意であ
ってよいが、原料モノマーとしての合成や入手の容易
性、重合反応や鹸化の選択性等の観点からは、一般的に
は10以下、さらには6以下を目安とするのが適当であ
り、より好適には、その炭素数は1〜3である。R3
炭化水素基またはフッ素化炭化水素基の場合も前記と同
様のものとして考慮される。
【0015】R1 、R2 およびR3 を持つフッ素含有分
岐カルボン酸ビニルエステルを例示すると、たとえば、
パーフルオロピバリン酸ビニル、2,2−ビストリフル
オロメチルプロピオン酸ビニル、クロロオクタフルオロ
ピバリン酸ビニル、ヘキサフルオロ−2−クロロメチル
イソ酪酸ビニル、パーフルオロイソ酪酸ビニル、ヘキサ
フルオロ−2−クロロイソ酪酸ビニル、パーフルオロシ
クロヘキシルカルボン酸ビニル、パーフルオロアダマン
チルカルボン酸ビニル等を挙げることができる。なかで
もパーフルオロピバリン酸ビニル、2,2−ビストリフ
ルオロメチルプロピオン酸ビニルが特に好ましいものと
して例示される。
【0016】重合は塊状重合の他、溶液重合でも可能で
あり、溶媒としてはラジカル重合に用いられる一般的な
有機溶剤が使用可能である。重合開始剤としては、アゾ
系化合物、過酸化物等の通常のラジカル重合開始剤が使
用できる。また重合反応を促進させるために、増感剤を
添加したり、紫外光を照射したりすることも可能であ
る。
【0017】重合温度は特に制限はないが、0℃〜80
℃の範囲であることが好ましい。重合温度が80℃を超
えて高すぎるとシンジオタクチシチーが低下して好まし
くない。また、重合温度が0℃未満と低すぎると、重合
性が極めて低下して生産性に欠けるため好ましくない。
この出願の発明の重合に際しては、フッ素含有分岐カル
ボン酸ビニルエステルと共重合可能な単量体、たとえば
エチレン、プロピレン、イソブテン等のα−オレフィ
ン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド類、ビニルエーテル類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルスルホン酸あるいはその塩
等を少量存在させることも可能である。
【0018】この出願の発明のPVAは、以上の重合に
より得られたフッ素含有ポリビニルエステルを鹸化して
製造することになるが、この際の鹸化方法は特に制限は
なく、適当な溶媒を用い、たとえばテトラヒドロフラン
溶液を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
を触媒として公知の方法で鹸化することができる。この
出願の発明のフッ素含有分岐カルボン酸ビニルエステル
がシンジオタクチシチーの高いPVAを与える理由は明
確ではないが、モノマーと成長ラジカル間における、側
鎖カルボニル隣接炭素の分岐による立体反発効果、およ
びフツ素化炭化水素基により静電反発効果の両方の相乗
効果によって、よりシンジオタクチック重合に有利に作
用したものと推定される。
【0019】この出願の発明の方法により、0℃以上の
重合温度においてもシンジオタクチシチーが65%以上
と高いPVAを製造することができ、得られるPVAは
高強度高弾性率材料、高耐熱性材料等に好適である。
【0020】
【実施例】以下に、実施例により具体的に説明するが、
この出願の発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例および比較例
に用いた測定法は次の通りである。 〈シンジオタクチシチー(二連子)〉400MHzNM
R装置(バリアン社製)によりPVAのプロトンNMR
を測定し、三連子(mm/mr/rr)の割合(%)を
求め、次式からシンジオタクチシチー(二連子)(%)
を算出した。
【0021】 シンジオタクチシチー(二連子)=rr+(mr/2) 〈重合度〉カラム(東ソー社製、TSKgelGMHH
R−HおよびG3000HHR)および示差屈折率計
(日本分光社製、RI−930)を備えたゲル浸透クロ
マトグラフ(日本分光社製)により、40℃、テトラヒ
ドロフラン溶媒中で、ポリビニルエステルの数平均分子
量をポリスチレン換算で求め、それぞれモノマーの分子
量で除して重合度を算出した。実施例1 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル1
00重量部(5.8mol/L)に重合開始剤として
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを1.8重量部
(0.15mol/L)加え、60℃で3時間重合し
た。生成物をアセトンで希釈し、n−ヘキサンに再沈し
て得られたポリビニルエステルの重合度をゲル浸透クロ
マトグラフにより求めた。また、ポリビニルエステルを
テトラヒドロフランに溶解し、アルカリ鹸化してPVA
を得、PVAのプロトンNMR測定からシンジオタクチ
シチー(二連子)を求めた。結果を表1に示した。実施例2 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル6
4重量部(2.9mol/L)、メタノール36重量部
(50vol%)に重合開始剤として2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリルを2.3重量部(0.15mol
/L)加え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20
℃で24時間重合した。実施例1と同様にして重合度お
よびシンジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を
表1に示した。実施例3 2,2−ビストリフルオロメチルプロピオン酸ビニル5
8重量部(2.9mol/L)、テトラヒドロフラン4
2重量部(50vol%)に重合開始剤として過酸化ベ
ンゾイルを3.1重量部(0.15mol/L)加え、
高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で24時間
重合した。実施例1と同様にして重合度およびシンジオ
タクチシチー(二連子)を求めた。結果を表1に示し
た。実施例4 パーフルオロピバリン酸ビニル100重量部(5.6m
ol/L)に重合開始剤として、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリルを1.5重量部(0.15mol/
L)加え、60℃で3時間重合した。実施例1と同様に
して重合度およびシンジオタクチシチー(二連子)を求
めた。結果を表1に示した。実施例5 パーフルオロピバリン酸ビニル79重量部(3.9mo
l/L)、テトラヒドロフラン21重量部(30vol
%)に重合開始剤として、2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリルを1.7重量部(0.15mol/L)加
え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で12
時間重合した。実施例1と同様にして重合度およびシン
ジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を表1に示
した。実施例6 ヘキサフルオロ−2−クロロイソ酪酸ビニル100重量
部(5.8mol/L)に重合開始剤として2,2′−
アゾビスイソブチロニトリルを1.7重量部(0.15
mol/L)加え、60℃で3時間重合した。実施例1
と同様にして重合度およびシンジオタクチシチー(二連
子)を求めた。結果を表1に示した。比較例1 ピバリン酸ビニル100重量部(6.8mol/L)に
重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを1.3重量部(0.07mol/L)加え、高圧水
銀ランプによる紫外線照射下、0℃で24時間重合し
た。実施例1と同様にして重合度およびシンジオタクチ
シチー(二連子)を求めた。結果を表1に示した。比較例2 ピバリン酸ビニル57重量部(3.4mol/L)、n
−ヘキサン43重量部(50vol%)に重合開始剤と
して2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを1.5重
量部(0.10mol/L)加え、高圧水銀ランプによ
る紫外線照射下、20℃で24時間重合した。実施例1
と同様にして重合度およびシンジオタクチシチー(二連
子)を求めた。結果を表1に示した。比較例3 7H−ドデカフルオロヘプタン酸ビニル100重量部
(3.6mol/L)に重合開始剤として2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリルを1.5重量部(0.15m
ol/L)加え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、
20℃で9時間重合した。実施例1と同様にして重合度
を求めた。また、ポリビニルエステルをメタノールに溶
解し、アルカリ鹸化してPVAを得、実施例1と同様に
してシンジオタクチシチー(二連子)を求めた。結果を
表1に示した。比較例4 7H−ドデカフルオロヘプタン酸ビニル67重量部
(1.8mol/L)、メタノール33重量部(50v
ol%)に重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルを2.0重量部(0.15mol/L)加
え、高圧水銀ランプによる紫外線照射下、20℃で24
時間重合を行ったが、モノマーが加溶媒分解され、ポリ
マーは得られなかった。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によれば、0℃以上の重合温度においてもシンジオ
タクチシチーが65%以上と高いPVAを効率的に安定
して製造することができる。そしてこれらは高強度高弾
性率材料、耐熱性材料等に有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤本 光男 京都府京都市左京区静市市原町920−23 (72)発明者 中島 宏 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 寺田 和俊 岡山県倉敷市酒津2045−1 株式会社クラ レくらしき研究所内 (72)発明者 井田 大嗣 京都府京都市左京区吉田本町 京都大学大 学院工学研究科内 (72)発明者 旭 哲也 三重県四日市市霞1−8 東ソー株式会社 四日市研究所内 (72)発明者 沖 祥嘉 三重県四日市市霞1−8 東ソー株式会社 四日市研究所内 (72)発明者 岡野 善道 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 西村 政通 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式 【化1】 (式中R1 およびR2 は、各々、その一部が塩素原子で
    置換されていてもよいフッ素化炭化水素基を示し、また
    3 は、炭化水素基、フッ素化炭化水素基、フッ素原
    子、または塩素原子を示す)で表わされるフッ素含有分
    岐カルボン酸ビニルエステルを重合し、次いで鹸化する
    ことを特徴とする、シンジオタクチシチー(二連子)が
    65%以上のポリビニルアルコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 R1 およびR2 は、各々、その一部が塩
    素原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のフッ素化
    炭化水素基である請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 R3 は、炭素数1〜3の炭化水素基また
    はフッ素化炭化水素基である請求項1または2の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 R1 およびR2 が、各々、トリフルオロ
    メチル基、R3 がメチル基またはトリフルオロメチル基
    である請求項3の製造方法。
  5. 【請求項5】 重合温度を0℃以上として重合する請求
    項1ないし4のいずれかの製造方法。
JP31410997A 1997-11-14 1997-11-14 シンジオタクチシチーに富むポリビニルアルコールの製造方法 Pending JPH11147916A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146625A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Japan Chemical Innovation Institute ポリビニルアルコール系繊維およびその製造方法
JP2004331712A (ja) * 2003-04-30 2004-11-25 Unitika Ltd ポリビニルアルコール系フィルムおよびその製造方法
KR100743535B1 (ko) * 2006-04-21 2007-07-27 도레이새한 주식회사 편광필름용 폴리비닐알코올 접착제 조성물

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JP2002146625A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Japan Chemical Innovation Institute ポリビニルアルコール系繊維およびその製造方法
JP2004331712A (ja) * 2003-04-30 2004-11-25 Unitika Ltd ポリビニルアルコール系フィルムおよびその製造方法
KR100743535B1 (ko) * 2006-04-21 2007-07-27 도레이새한 주식회사 편광필름용 폴리비닐알코올 접착제 조성물

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