JPH11145650A - プリント基板固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数のプリント基板の取付に用いるケーシン
グ数を少なくすると共に、プリント基板を固定する時の
作業行程数の削減を図る。 【解決手段】 基台（１０）とフレーム（２０）と保護
カバー（３０）とを具え、固定すべきプリント基板
（１、４）の一の辺（第１の辺）に突出部（２、５）を
設け、プリント基板固定構造を構成するフレームの一の
側面（第１の側面）にプリント基板に設けた突出部に係
合する係合部（２１、２２）を具え、第１の側面に相対
向する側面（第２の側面）側にプリント基板の第１の辺
に相対向する辺（第２の辺）を固定する固定部（２３、
２５）を具えるプリント基板固定構造。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板の固
定構造に関するものであり、特に、公衆用基地局装置な
どのプリント基板の使用枚数が多い装置に好適に利用で
きるプリント基板の固定構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プリント基板の固定構造に関する従来の
技術として、例えば、特開平２−２５０９６号公報に開
示された装置がある。この装置では、４隅にネジ穴を設
けたプリント基板を、４隅に取付片を設けたケース本体
とカバーとの間に挟み込み、プリント基板のネジ穴と、
ケース本体およびカバーに設けた取付片との位置を合わ
せて、４隅をネジで止めてプリント基板をケース内に固
定するようにしたものである。

【０００３】このように、従来の装置では、プリント基
板を固定するには、基本的に基板の４隅をネジ止めして
固定するようにしており、１枚のプリント基板をケース
本体とカバーとの間に固定するのに、４回のネジ止め作
業が必要であった。また、従来の装置では、一つのケー
シング内に１枚のプリント基板を固定するようにしてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、公衆用基地局の装置などでは、何枚ものプリント基
板を固定する必要があるため、従来の技術では多数のケ
ーシング部材が必要になり、したがって装置全体が大型
になってしまう。また、ネジ止め作業の回数も多くなり
装置組立時の作業工数が増えてしまうという問題があ
る。

【０００５】本発明は、このような問題を解決すべくな
されたものであり、公衆用基地局の装置等、多数枚のプ
リント基板を固定する必要がある場合でも、より少ない
ケーシング数で多数枚のプリント基板を固定することが
でき、ネジ止め等の作業行程数を大幅に削減することが
できるプリント基板の固定構造を提供することを目的と
するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のプリント基板固定構造は、基台とフレーム
と保護カバーとを具えるプリント基板固定構造におい
て、固定すべきプリント基板の一の辺（第１の辺）に突
出部を設け、前記プリント基板固定構造を構成するフレ
ームが、その一の側面（第１の側面）に前記プリント基
板に設けた突出部に係合する係合部を具え、前記第１の
側面に相対向する側面（第２の側面）側に前記プリント
基板の第１の辺に相対向する辺（第２の辺）を固定する
固定部を具えることを特徴とする。

【０００７】このように、本発明のプリント基板固定構
造では、プリント基板の第１の辺に突出部を設けて、こ
れを支持フレームの第１の側面に設けた係合部に係合さ
せると共に、プリント基板の第１の辺に対向する第２の
辺をフレームの第１の側面に対向する第２の側面に固定
するようにしているので、従来の装置のように、一枚の
プリント基板を固定するのに４隅をネジ止めする必要が
なく、基板取付の作業行程数を軽減することができる。

【０００８】更に、本発明のプリント基板固定構造は、
前記係合部が切り欠き穴で、又、前記固定部が前記フレ
ーム内側に突出させた固定足で構成されており、前記プ
リント基板の第１の辺の突出部を前記切り欠き穴に挿入
させると共に、前記第２の辺と、前記フレームの第２の
側面側に設けた前記固定足とをネジ止めすることによっ
て、前記プリント基板を前記フレームに固定するように
したことを特徴とする。

【０００９】すなわち、プリント基板の第１の辺は、フ
レームの係合部を構成する切り欠き穴に挿入することに
よって固定している。このとき、プリント基板の切り欠
き部がフレームの内壁に突き当たるまで挿入することに
よって、プリント基板の第１の辺を前後、左右の４方か
ら押さえて固定することができる。したがって、プリン
ト基板の第２の辺とフレームの第２の側面側の固定足と
のみをネジ止めすれば良いので、ネジ止めの工程数を減
らすことができる。

【００１０】また、本発明のプリント基板固定構造は、
前記フレームに係合部と固定部を高さの異なる位置それ
ぞれ複数箇所に設けて、複数枚のプリント基板を前記フ
レームに固定するようにしたことを特徴とする。

【００１１】このように本発明によれば、一つのフレー
ムに複数枚のプリント基板を固定することが可能であ
り、多数のプリント基板を固定する場合、ケーシングの
数を減らすことができ、ひいてはプリント基板を取付け
る装置全体の小型化を図る事ができる。

【００１２】また、本発明のプリント基板固定構造で
は、保護カバーを取付けたときに、前記保護カバーの側
面下端が前記切り欠き穴から突出した前記プリント基板
の突出部を上から押さえるように構成した。

【００１３】プリント基板の第１の辺は、突出部がフレ
ームの切り欠き穴（係合部）に挿入されているだけでネ
ジ止めされていないので、そのままの状態では上下方向
における安定性にかけることになるが、このように構成
することによって、フレームの切り欠き穴に挿入されて
いるプリント基板の突出部を前後、左右、上下の６方向
から押さえることが可能となり、ネジ止めを行うことな
く確実に固定することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図１は、本発明にかかるプ
リント基板の固定構造の構成を示す分解斜視図であり、
図２は図１に示すプリント基板固定構造を矢印Ａの方向
から見た側面図、図３は、図２におけるＢ−Ｂ線に沿っ
た断面図である。図１に示すように、本発明にかかる固
定構造は、底板１０と、支持フレーム２０と、保護カバ
ー３０とで構成されている。後述するように、このプリ
ント基板固定構造は２枚のプリント基板（１、４）を装
填できるように構成されている。

【００１５】プリント基板１は、辺１ａの両隅が切り欠
かれており、この辺１ａに突出部２が形成されている。
一方、辺１ａに相対向するプリント基板１の辺１ｂには
両隅にネジ止め用の抜き穴３が設けられている。プリン
ト基板４もプリント基板１と同様に、一の辺４ａの両隅
を切り欠いて突出部５を設けるとともに、これに対向す
る辺５ｂの両隅に抜き穴６が設けられている。図１に示
すように、これらのプリント基板１、４は、互いに逆向
き、すなわちプリント基板１の突出部２が設けられてい
る辺１ａとプリント基板４の抜き穴６が設けられている
辺４ｂとが同じ方向を向き、プリント基板１の抜き穴３
が設けられている辺１ｂとプリント基板４の突出部５が
設けられている辺４ａとが同じ方向を向くように配置し
てフレーム２０に取付けられる。

【００１６】支持フレーム２０は、４枚の側板を有して
いる。一の側板２０ａはその下端近傍にプリント基板４
の突出部５に係合する横に長い切り欠き穴２１が設けら
れている。一方、この側板２０ａに相対向する側板２０
ｂは、図１に示す通り、フレーム２０を構成している他
の３枚の側板よりやや高さが高くなるように構成されて
おり、他の３枚の側板の上端とほぼ同じ高さに、プリン
ト基板１の突出部２に係合する横に長い切り欠き穴２２
が設けられている。

【００１７】さらに、側板２０ａには、その上端の両隅
に底板１０とフレーム２０とを固定するための第１の固
定足２３が設けられており、更に、この固定足２３の内
側に保護カバー３０とフレームとを２０を固定するため
の第２の固定足２４が設けられている。一方、側板２０
ａに対向する側板２０ｂは、その下端の両隅に底板１０
とフレーム２０とを固定するための第１の固定足２５が
設けられていると共に、上端には側面２０ａ側の第２の
固定足２４に対向する位置に保護カバー３０とフレーム
２０とを固定する第２の固定足２６が設けられている。
なお、これらの第２の固定足２４、２６はフレーム２０
の側板２０ｂより高い位置に形成されている。

【００１８】底板１０は、４隅にフレーム２０の固定用
のボス１１、１２が設けられており、フレーム２０の側
面２０ａの上端に設けたフレーム固定足２３に対応する
位置に高さの高いボス１２、１２を設け、フレーム２０
の側面２０ｂの下側に設けたフレーム固定足２５に対応
する位置に高さの低いボス１１、１１を設けて、底板１
０上でフレーム２０の水平を保つようにしている。

【００１９】保護カバー３０は上面３１と４枚の側面３
２とからなり、上面３１の４隅にはフレーム２０と保護
カバー３０とを固定するためのネジ穴３３が設けられて
いる。これらの側面のうち、側面３２ａは他の側面より
下方に長く延在しており、保護カバー１０をフレーム２
０に取付けた時に、フレーム２０の切り欠き２１から突
出しているプリント基板４の突出部５に、その下端が突
き当たるように構成されている。また、側面３２ａに対
向する側面３２ｂは、フレーム２０の切り欠き穴２２か
ら突出しているプリント基板１の突出部２に、その下端
が突き当たるような長さを有している。

【００２０】プリント基板１および４は以下のようにし
て装填する。まず、各部材の取付方向を図１に示すよう
に設定して、底板１０にフレーム２０を乗せる。このと
きに、フレーム２０の側面２０ａの上端に設けたフレー
ム固定足２３を高さの高いボス１２に、フレーム２０の
側面２０ｂの下端に設けたフレーム固定足２５を高さの
低いボス１２に合わせるようにする。

【００２１】次に、下側のプリント基板４をフレーム２
０に取付ける。最初に、プリント基板４の突出部５を、
フレーム２０の側面２０ａ側の切り欠き穴２１に挿入す
る。このとき、突出部５の段差部分がフレーム２０の側
面２０ａの内壁に突き当たるまで挿入するようにする。
プリント基板４の抜き穴６を設けた側の辺４ｂをそのま
ま下に降ろすと、抜き穴６がフレーム２０の側面２０ｂ
の下端に設けた固定足２５のネジ止め用バーリング部に
合わさる。この２ヵ所の抜き穴６をねじ４１で固定する
ことによって、プリント基板４をフレーム２０に取付け
ることができる。ここで、プリント基板４の突出部５
は、フレーム２０の側面２０ａ側の切り欠き穴２１に前
後左右の４方向において固定される。

【００２２】上側のプリント基板１も同様にして取付け
る。プリント基板１は、プリント基板４と逆向きにして
取付ける。すなわち、突出部２をフレーム２０の側面２
０ｂの上端に設けた切り欠き穴２２に挿入して、抜き穴
３が設けられている側の辺１ｂを下ろし、抜き穴３とフ
レーム固定足２３のバーリング部との位置が合うように
して、ネジ４２によって止めつける。

【００２３】最後に、フレーム２０に保護カバー３０を
かぶせてネジ４３でネジ止めを行う。保護カバー３０
は、長い側板３２ａが設けられている側のネジ穴３３を
フレーム２０の側面２０ａ側に設けた保護カバー固定足
２４に合わせ、対向する側板３２ｂ側に設けたネジ穴３
４をフレーム２０の側面２０ｂ側の保護カバー固定足２
６に合わせて、ネジ４３、４４によって止めつける。こ
こで、上述した通り、保護カバー３０の側面３２ａの下
端部がフレーム２０の切り欠き穴２１から突出している
プリント基板４の突出部５を上から押さえつけ、また、
保護カバー３０の側面３２ｂの下端部が、フレーム２０
の切り欠き穴２２から突出しているプリント基板１の突
出部２を押さえつけるため、これらの突出部２、５は、
フレーム２０に設けた切り欠き穴２１、２２、および保
護カバー３０の側面３２ａ、３２ｂによって、前後、左
右、上下の６方向においてしっかりと固定される。

【００２４】なお、上述した実施の形態では、ネジを用
いてプリント基板とフレームおよびフレームと保護カバ
ーを固定するようにしたが、接着剤を用いるなどその他
の固定手段を適用するようにしても良い。

【００２５】

【発明の効果】本発明のプリント基板固定構造による
と、一つのハウジング内に複数枚のプリント基板を装填
することができると共に、このプリント基板１枚に付き
２本のネジで基板を固定することができる。したがっ
て、公衆用基地局装置などプリント基板の使用枚数が多
い装置を組み立てる際に、装置をコンパクトにすること
ができると共に、組立の作業工程数の削減を図ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の構成を示す分解斜視図で
ある。

【図２】本発明の実施の形態の構成を示す側面図であ
る。

【図３】本発明の実施の形態の構成を示す側断面図であ
る。

【符号の説明】

１、４ プリント基板 ２、５ 突出部 ３、６ 抜き穴 １０ 底板 １１、１２ ボス ２０ フレーム ２１、２２ 切り欠き穴 ２３、２５ フレーム固定足 ２４、２６ 保護カバー固定足 ３０ 保護カバー ３２ａ、３２ｂ 側板 ３３、３４ ネジ穴 ４１、４２、４３、４４ ネジ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台とフレームと保護カバーとを具える
   プリント基板固定構造において、 固定すべきプリント基板の一の辺（第１の辺）に突出部
   を設け、 前記プリント基板固定構造を構成するフレームが、その
   一の側面（第１の側面）に前記プリント基板に設けた突
   出部に係合する係合部を具え、前記第１の側面に相対向
   する側面（第２の側面）側に前記プリント基板の第１の
   辺に相対向する辺（第２の辺）を固定する固定部を具え
   ることを特徴とするプリント基板固定構造。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のプリント基板固定構造
   において、前記係合部が切り欠き穴で、前記固定部が前
   記フレーム内側に突出させた固定足で構成されており、
   前記プリント基板の第１の辺の突出部を前記切り欠き穴
   に挿入させると共に、前記第２の辺と、前記フレームの
   第２の側面側に設けた前記固定足とをネジ止めすること
   によって、前記プリント基板を前記フレームに固定する
   ようにしたことを特徴とするプリント基板固定構造。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のプリント基板固定構造
   において、前記フレームに前記係合部と固定部を高さの
   異なる位置にそれぞれ複数箇所設けて、複数枚のプリン
   ト基板を前記フレームに固定するようにしたことを特徴
   とするプリント基板固定構造。
4. 【請求項４】 請求項３に記載のプリント基板固定構造
   において、前記複数箇所の係合部と固定部を互い違いに
   設けて、前記複数のプリント基板を互いに反対向きに固
   定するようにしたことを特徴とするプリント基板固定構
   造。
5. 【請求項５】 請求項４に記載のプリント基板固定構造
   において、保護カバーを取付けたときに、前記保護カバ
   ーの側面下端が前記切り欠き穴から突出した前記プリン
   ト基板の突出部を上から押さえるように構成したことを
   特徴とするプリント基板固定構造。
6. 【請求項６】 請求項１乃至６に記載のプリント基板固
   定構造において、当該プリント基板固定構造を公衆用基
   地局装置に利用したことを特徴とするプリント基板固定
   装置。