JPH11144551A - キートップ部材の製造方法および押釦スイッチ用カバー部材の製造方法 - Google Patents

キートップ部材の製造方法および押釦スイッチ用カバー部材の製造方法

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JPH11144551A
JPH11144551A JP9325152A JP32515297A JPH11144551A JP H11144551 A JPH11144551 A JP H11144551A JP 9325152 A JP9325152 A JP 9325152A JP 32515297 A JP32515297 A JP 32515297A JP H11144551 A JPH11144551 A JP H11144551A
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sheet
molding
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JP9325152A
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English (en)
Inventor
Takao Shimizu
隆男 清水
Tsutomu Nagasawa
務 長沢
Yoshinari Shizukuda
能成 雫田
Nobuyuki Hiruma
信幸 昼間
Masahide Takahashi
昌秀 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な設備で高品位かつ視認性に優れた表示
部を有するキートップ部材が簡単な設備で安価に製造で
きるキートップ部材の製造方法と、この製造方法を利用
するカバー部材の製造方法を提供する。 【解決手段】 大判の樹脂シート25に押釦スイッチの
キー配列と対応した複数の表示部25bを印刷等で予め
形成する。そして、成形型31の複数の成形凹部31a
内に熱硬化性の液状反応硬化性材料を注入し、この成形
凹部31a内の液状反応硬化性材料上に大判の樹脂シー
ト25を表示部25bが液状反応硬化性材料中に埋入す
るように被せて液状反応硬化性材料を大判シート25と
一体に固着した状態に硬化させ、この後、大判の樹脂シ
ート25を成型凹部31aの開口形状に対応した形状に
打ち抜き、成型凹部31aからキートップ部材20を取
り出す。また、シリコーンゴム組成物で支承部11に複
数の可動部12が連続する基体10を成形し、この基体
10の可動部12上にキートップ部材20を接着剤で固
着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯電話等の移
動体通信機器、家庭用電話機、電子手帳、車載用スイッ
チ、リモコン、計算機あるいはパーソナルコンピュータ
のデータ入力装置に用いられる押釦スイッチのキートッ
プ部材の製造方法、および、押釦スイッチに部品として
用いられるカバー部材の製造方法に係り、詳しくは、文
字、記号あるいは図形等の表示部の視認性と耐久性に優
れ、かつ、照光式の押釦スイッチにも用いることができ
るキートップ部材の製造方法、および、このキートップ
部材を用いたカバー部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機等の移動体通信機器のデータ
入力装置(押釦スイッチ)にあっては、従来、支承部に
複数の可動部が変位可能に連続する基体をシリコーンゴ
ム等のゴム組成物で成形し、この基体の可動部上に樹脂
製のキートップ部材を固着し、可動部の裏面に回路基板
の固定接点と接触可能な可動接点等を設けたものが知ら
れる。
【0003】一般に、キートップ部材は、一般に、AB
S、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル等の熱
可塑性樹脂を用いて射出成形等により形成される。そし
て、このキートップ部材には、基体への固着前等におい
て、天面等に印刷等で文字、記号あるいは図形等の表示
部を形成し、また、必要に応じて塗装等の表面処理を行
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のキートップ部材にあっては、熱可塑性樹脂を用
いて射出成形により成形するため、大型の射出成形機が
不可欠であり、また、成形金型にも高圧の樹脂圧力に耐
えられる頑丈なものが求められ、製造コストが高くなる
のみならず、納期も長く、さらに、小ロットの製造に適
さないという問題があった。
【0005】また、上述した従来のキートップ部材は、
天面に表示部を形成した場合、使用時におけるオペレー
タの指との接触で表示部が擦れて消失してしまうという
問題がある。この問題を解決するためキートップ部材を
透明樹脂で成形して裏面に表示部を形成することが行わ
れるが、キートップ部材の裏面に表示部を形成するに
は、キートップ部材を治具等を用いて定位置に整列固定
しなければならず、その整列作業が繁雑で、依然として
製造コストが高く、また、位置精度が表示部の品位に大
きな影響を及ぼし高品位の表示部を得ることがきわめて
困難という問題があった。この発明は、上記問題に鑑み
なされたもので、簡易な設備により高い生産性をもって
低コストで製造でき、また、耐久性と視認性に優れた表
示部が得られるキートップ部材の製造方法、および、こ
のキートップ部材の製造方法を利用するカバー部材の製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明にかかるキートップ部材の製
造方法は、成形金型の成形凹部内に熱硬化性または紫外
線硬化型の液状反応性硬化材料を注入した後、樹脂シー
トに文字、記号あるいは図形状の表示部を形成したキー
トップシートを前記成形凹部内の液状反応性硬化材料上
に載せ、該液状反応性硬化材料を前記キートップシート
と一体化させて硬化させる。
【0007】そして、請求項2に記載の発明にかかるキ
ートップ部材の製造方法は、請求項1に記載のキートッ
プ部材の製造方法において、前記キートップシートが大
判の樹脂シートにキー配列と対応した複数の表示部を形
成してなり、該キートップシートを前記成形凹部内の液
状反応硬化性材料が硬化した後に前記成形凹部と対応し
た形状に切り取る。
【0008】また、請求項3に記載の発明にかかるキー
トップ部材の製造方法は、キャリアフィルムの一面に剥
離層を、該剥離層上に文字、記号あるいは図形状の表示
部を形成して転写シートを構成するとともに成形金型の
成形凹部内に熱硬化性または紫外線硬化の液状反応性硬
化材料を注入し、該成形凹部内の液状反応性硬化材料上
に前記転写シートを表示部が液状反応硬化性材料内に埋
入する状態で載置し、前記液状反応性硬化材料を硬化さ
せた後に前記転写シートのキャリアフィルムを剥離す
る。
【0009】そして、請求項4に記載の発明にかかるキ
ートップ部材の製造方法は、請求項3に記載のキートッ
プ部材の製造方法において、前記転写シートが大判の離
型フィルムに剥離層上でキー配列と対応した複数の表示
部を形成してなる。
【0010】さらに、請求項5に記載の発明にかかる押
釦スイッチ用カバー部材の製造方法は、支承部に可動部
が相対変位自在に連続する基体をゴム組成物で成形し、
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれ
かに記載の製造方法で製造されたキートップ部材を接着
剤や二色成形等で前記可動部上に固着する。
【0011】キートップ部材は、スプリング等により付
勢され、あるいは、カバー部材等に固着され、回路基板
等とともに押釦スイッチを構成する。回路基板は、固定
接点や周知の回路素子やLED等の発光体等が設けら
れ、取り付けられる機器のケーシング内、例えば、携帯
電話機やキーボード等のケーシング内に収容される。ケ
ーシングは、データ入力用のキー(キートップ)と同数
の穴を有するもの等が用いられ、これらの穴にキートッ
プ部材が突出する。
【0012】基体は、支承部に連続してキートップと同
数の可動部を変位可能に備え、直接、あるいは、皿バネ
的な弾性変形特性を有するドーム部が形成されたクリッ
ク板を介して回路基板に組み付けられる。このカバー基
体は、クリック板を介して回路基板に組み付けられる場
合は可動部の裏面に押圧部が一体に、また、回路基板に
直接に組み付けられる場合は回路基板の固定接点と接触
可能な可動接点が導電性ゴム等で形成される。この基体
は、支承部が回路基板への支持部として機能し、可動部
上に透光性接着剤等を用いてキートップ部材が固着され
る。
【0013】また、基体は、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム、ブチルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、エ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)
等の合成ゴムや天然ゴム、熱可塑性エラストマ、ポリエ
ステル系若しくはウレタン系の熱可塑性エラストマ等の
透光性のゴム弾性体(組成物)を用いて、圧縮成形や射
出成形等で単独に、あるいは、キートップ部材をインサ
ートとするインサート成形等により成形される。そし
て、この基体は、必要に応じて、表面に可動部上面部分
等を除いて透光性着色層等が設けられ、また、着色顔料
を添加したゴム組成物で遮光性に構成される。
【0014】キートップ部材は、押釦スイッチとして完
成した状態ではケーシングから押圧操作可能に突出す
る。このキートップ部材は、樹脂部と表示部(請求項
3)、あるいはさらに樹脂シートを一体に備える(請求
項1)。樹脂部は、熱硬化性あるいは紫外線硬化型の液
状反応硬化性材料を成形金型の成形凹部内に注入した後
に加熱(熱硬化性)や紫外線照射(紫外線硬化型)、ま
た、加熱と紫外線照射を行って硬化させること、いわゆ
るポッティングにより、板状、柱状あるいはキャップ状
等に成形される。
【0015】周知のように、熱硬化性の液状反応硬化性
材料は主剤に硬化剤を配合したもの、紫外線硬化型の液
状反応硬化性材料は光重合型プレポリマーとモノマーを
含む主剤に光重合開始剤等を添加した市販のものが用い
られ、これら液状反応硬化性材料には、必要に応じて、
充填剤、老化防止剤、反応促進剤、反応抑制剤、安定
剤、着色剤等が配合される。
【0016】主剤としては、アクリル系、メタクリル
系、スチレン系、不飽和ポリエステル系、ポリエステル
ポリオール系、ポリエステルエーテル系、アリルフタレ
ート系、ウレタン系、シリコーン系、エポキシ系あるい
はフェノール系等のモノマーおよび/またはオリゴマ
ー、これらの誘導体のモノマーおよび/またはオリゴマ
ー、若しくは、これらの複数種を混合したものが用いら
れる。
【0017】硬化剤はパーオキサイド、イソシアネー
ト、アミン系等の主剤に適したものが用いられる。充填
剤は、炭酸カルシウム、シリカ、クレー等の各種無機粉
体、ガラスファイバー、ガラスビーズ、セラミックス系
の材料等が例示される。なお、上述した主剤、硬化剤、
光重合開始剤および充填剤等は広く市販されている各種
のものを用いることができる。
【0018】望ましい態様としては、この液状反応硬化
性材料は、硬化収縮が小さく、かつ、透明で耐熱性、耐
環境性、着色性、成形性等に優れたもの、具体的には、
アクリル系、メタクリル系、アリル系、ウレタン系、不
飽和ポリエステル系、シリコーン系の材料、またはその
誘導体、混合物が用いられる。
【0019】また、液状反応硬化性材料は、1〜100
0ポイズの粘度に調整され、圧空式ディスペンサ、シリ
ンダ式ディスペンサ、スクリュ式ディスペンサ等を用い
て成形金型の成形凹部に注入される。この液状反応硬化
性材料は、キートップシートや転写シートを載せる関係
から成形凹部に一杯に、すなわち、液面が成形凹部の周
辺の金型表面と略同一面をなすように注入量が管理され
るが、注入量の厳密な管理が困難な場合は成形金型の凹
部開口面に凹部開口の周縁で余剰受け溝を形成し、この
余剰受け溝にあふれる材料を受け入れる。
【0020】成形金型は、成型凹部がキートップ部材の
外形状を賦形すれば足り、また、大気圧下で成形を行
う。したがって、成形金型は、射出圧力等を考慮する必
要が無く、構造を簡素化でき、また、種々の材質のも
の、例えば、鉄のみならず非鉄金属(合金)、樹脂、セ
ラミックス(ガラス)等を用いることができる。ただ
し、この成形金型は、熱硬化性の液状反応硬化性材料に
対しては熱伝導率に優れた金属材質のものを、また、紫
外線硬化型の液状反応硬化性材料に対してはガラス等の
透明なものを用いることが好ましい。
【0021】そして、熱硬化性の液状反応硬化性材料用
の成形金型には加熱装置が設けられ、また、紫外線硬化
型の液状反応硬化性材料用の成形金型には紫外線照射装
置が付設される。加熱装置は、成形金型内に埋設された
電気ヒータや蒸気配管等からなり、成形金型すなわち成
形凹部内の液状反応硬化性材料を加熱する。紫外線照射
装置は、高圧水銀ランプ等を備えたものからなり、成形
凹部内の液状反応硬化性材料に紫外線を照射する。な
お、これら成形金型には加熱装置と紫外線照射装置を並
設することも可能である。
【0022】キートップシートは、樹脂シートとして、
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン系等の
市販のもの、望ましくは、液状反応硬化性材料の発熱に
耐える耐熱性、また、印刷適性等の観点からポリエステ
ル系、ポリイミド系の10μm〜125μmの厚みでカ
バー部材(押釦スイッチ)のキー配列やキートップ部材
の天面あるいはカバー部材と対応した大きさのものが用
いられる。この樹脂シートには、必要に応じて、表示部
の形成後あるいは形成前において、表示部や樹脂部等と
の密着性を改善するためにコロナ放電、プラズマ処理、
UV(紫外線線照射)処理、プライマー処理等が施され
る。
【0023】表示部は、キートップの機能やデザイン等
を表す文字、記号、図形の印刷等で代表されるが、その
他、金属薄膜、幾何学模様、ホログラム等も採用でき
る。この表示部は、透明樹脂シート上に、スクリーン印
刷、オフセット印刷、グラビア印刷、タンポ印刷、イン
クジェット印刷、電子写真印刷、転写印刷等の印刷、塗
装、塗工、コーティング、スパッタリング、エッチン
グ、蒸着等により形成される。望ましい態様としては、
この表示部は、複数の層を組み合わせて、例えば、抜き
文字が形成された着色層の表裏の少なくとも一面に文字
などの印刷層を積層して構成、具体的には、文字等の抜
き部を有する金属蒸着層上に文字等を印刷して形成す
る。
【0024】なお、キートップシートは、樹脂シートに
直接に印刷等で表示部を形成したもののみならず、印刷
された紙、写真を透明な樹脂シートでラミネートしたも
のも用いることができ、このラミネート構造を採用する
ことで高品位の表示部が得られる。
【0025】転写シートは、キャリアフィルムに上述し
たキートップシートの樹脂シートと同様のもの(望まし
くは、より薄いもの)が用いられ、キャリアフィルム上
に剥離層が、この剥離層上に上述したキートップシート
と同様の表示部が形成される。剥離層は、シリコーン
系、フッ素系、オレフィン系の剥離剤あるいは界面活性
剤等を用い、塗装、塗工あるいは印刷等により形成され
る。ただし、述べるまでもないが、キャリアフィルムは
透明であるか否かを問わない。
【0026】そして、キートップシートは成形金型の成
形凹部内の液状反応硬化性材料上に載せられ液状反応硬
化性材料の硬化で該材料と一体化してキートップ部材の
一部を構成し、また、転写シートは成形金型の成形凹部
内の液状反応硬化性材料上に表示部が埋没するように載
せられ液状反応硬化性材料が硬化した後に表示部を残し
てキャリアフィルムが剥離され、キートップ部材が完成
する。したがって、このキートップ部材は天面側あるい
は裏面側に表示部(キートップシート)を有する。な
お、述べるまでもないが、キートップシートを天面側に
設ける場合や照光式の押釦スイッチを得る場合等には樹
脂シートは透光性のものが用いられる。
【0027】完成したキートップ部材は、裏面側に可動
接点等を設けた後に機器のケーシング内にスプリング等
を介して組み付けることで押釦スイッチを構成し、ま
た、基体の可動部上に透光性接着剤等を用いて固着する
ことで押釦スイッチ用カバー部材を構成する。
【0028】
【作用】この発明は、キートップシートや転写シートを
予め製作し、成形金型の成形凹部内に液状反応硬化性材
料を注入し、この成形凹部内の液状反応硬化性材料上に
キートップシートや転写シートを載せて液状反応硬化性
材料を硬化させることでキートップ部材が得られる。す
なわち、請求項1に記載の発明は、キートップシートを
成形凹部内の液状反応硬化性材料上に載せ、加熱あるい
は紫外線の照射により液状反応硬化性材料をキートップ
シートと一体化した状態に硬化させる。また、請求項3
に記載の発明は、成形凹部内の液状反応硬化性材料上に
転写シートを表示部が液状反応硬化性材料中に埋入する
ように載せ、加熱や紫外線の照射で液状反応硬化性材料
が硬化した後にキャリアフィルムを剥離する。
【0029】したがって、簡単な工程、大規模な射出機
や頑丈な金型を必要としない簡単な設備で安価にキート
ップ部材を製造でき、また、表示部も印刷等の多彩な方
法により形成でき、デザイン的に優れ、かつ、高品位の
表示部が得られる。さらに、キートップ部材は、液状反
応硬化性材料が硬化した樹脂部分と表示部との間に接着
剤等が介在しないため、異物の混入も少なく、優れた視
認性が得られる。
【0030】そして、押釦スイッチ用カバー部材を製作
する場合(請求項5)は、ゴム組成物等を用いて支承部
に複数の可動部が連続する基体を成形し、基体の可動部
上にキートップ部材を接着剤等で接着する。このため、
表示部の視認性に優れ、かつ、デザイン的にも優れた表
示部を有するカバー部材が得られる。
【0031】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参
照して説明する。図1から図8はこの発明の一の実施の
形態にかかるカバー部材の製造方法を表し、図1がカバ
ー部材の平面図、図2がカバー部材の断面図、図3がキ
ートップ部材を示す図、図4から図8がキートップ部材
の製造工程の概要を図番順に示す図である。
【0032】先ず、図1,2を参照して完成したカバー
部材1を説明すると、カバー部材10は基体10と複数
のキートップ部材20を主要な要素として構成される。
基体10は、シリコーンゴム組成物等を用いた射出成形
や圧縮成形等で成形され、回路基板への支持部である支
承部11に複数(12)の可動部12がそれぞれ薄肉ド
ーム状のスカート部13を介して連続する。この基体1
0には、可動部12表面にそれぞれキートップ部材20
が接着剤(図示せず)等で固着され、また、可動部12
の裏面側に押圧部12aが一体に突設される。
【0033】図示を省略するが、カバー部材1はクリッ
ク板等を介して回路基板と組み付けられて携帯電話機等
のケーシング内に収容され、キートップ部材20の先端
部分がケーシング外へ押圧操作可能に突出し、また、押
圧部12aが押圧操作でクリック板のドーム部を押圧し
てドーム部の可動接点を回路基板の固定接点に接触さ
せ、回路を開閉する。
【0034】なお、上述した基体10は照光式の押釦ス
イッチを構成する場合は透光性あるいは透光性に構成し
て表面等に可動部12の天面部分等を除いて遮光性の着
色層を形成するが、また、照光式の押釦スイッチを構成
しない場合は基体10を遮光性に構成することも可能で
ある。
【0035】キートップ部材20は、それぞれが配設位
置等に応じて種々の形状に成形されるが(図1参照)、
図3a,bに示すように、略板状の樹脂部21の裏面に
キートップシート25を固着して構成される。樹脂部2
1は後述する熱硬化性の液状反応硬化性材料を硬化させ
てなり、キートップシート25はポリエステル樹脂等の
樹脂シート25aの表面(樹脂部21側の面)に数字や
記号の表示部25bを有する。この表示部25bは樹脂
シート25aに印刷等により形成される。なお、樹脂シ
ート25aは照光式の押釦スイッチを構成する場合は透
明なものを用いる。
【0036】次に、製造方法を図4から図8を参照して
説明する。先ず、大判の樹脂シート(25a)にプライ
マ処理等を施した後に1つのカバー部材1のキー配列あ
るいは1列のキーに対応した文字等、具体的には、数字
(0〜9)と記号(#,*)等の表示部25bをスクリ
ーン印刷等で形成する(図6a,7a,8a等参照)。
なお、以下の説明では、便宜上、この表示部25aが形
成された大判の樹脂シートを大判シート25と称する。
【0037】そして、上述した大判シート25を成形ス
テーションに搬送する。成形ステーションには、成形金
型装置30、注入装置40およびカッタ装置50が配設
される。成形金型装置30は、成形型31と加熱型32
を有する。図4bに示すように、成形型31は、上部に
カバー部材1のキー配列あるいはカバー部材1の1列の
キーと対応した複数の成形凹部31aが形成され、内部
にヒータ31bを有する。また、図6bに示すように、
加熱型32は、下部に押圧加熱面を有し、内部にヒータ
32bを有する。なお、31cは各成形凹部31aの周
りに形成された余剰材料受け凹部である。
【0038】注入装置40は、内部に熱硬化性の液状反
応硬化性材料を貯留し、この材料をエアーホース41か
ら供給される圧縮空気の作用でノズル42から流出する
(図5参照)。カッタ装置50は、シリンダにホルダプ
レート51を上下動可能に取り付け、ホルダプレート5
1に成形凹部31aと同数の抜き刃52を固設してなる
(図8b参照)。このカッタ装置50は、抜き刃52が
キートップ部材20の平面視形状と同一あるいは相似形
状を有し、シリンダ等により駆動されて大判シート25
を抜き切断する。
【0039】ここで、この成形ステーションにおいて
は、先ず、成形金型装置30の成形型31の成形凹部3
1a開口面を開き(図4)、次いで、図5に示すよう
に、各成形凹部31aに注入装置40により液状反応硬
化性材料を計量して注入する。この液状反応硬化性材料
の注入量は、成形凹部31a内に一杯に溜まるまで、す
なわち、成形型31の成形凹部31a開口表面と材料の
液面が同一面となる量に設定される。なお、成形型31
は材料を成形凹部31a内に注入する前に加熱しておく
ことが望ましい。なお、図6a,7a,8aにおいては
表示部25bは表面に表れるか否かを問わず実線で示し
ている。
【0040】次いで、図6に示すように、成形型31の
成形凹部31a開口面に大判シート25を表示部25a
が成形凹部31a内の材料と接触するように被せ、この
後、図7に示すように、大判シート25上に加熱型32
を載せて大判シート25を成形型31と加熱型32によ
り挟圧し、成形型31のヒータ31bおよび加熱型32
のヒータ32bにより加熱する。
【0041】この後、成形型31の成形凹部31a内の
材料が硬化して大判シート25と固着した樹脂部21が
形成されると、加熱型32を移動させて成形型31を開
き、カッタ装置50により大判シート25をキートップ
部材20の平面視形状と対応した形状に抜き切断、すな
わち、樹脂部21と固着した部分を抜き取る。そして、
成形凹部31a内のキートップ部材20を成形型31か
ら取り出すことで、キートップ部材20が得られる。
【0042】このカバー部材1は、図3に示すように、
略板状の樹脂部21の裏面に樹脂部21と対応した大き
さのキートップシート25を有し、キートップシート2
5の表示部25bが樹脂部21と樹脂シート25aの間
に挟まれて樹脂部21内に埋入する。なお、表示部25
bは、樹脂シート25aの反対側の面に、すなわち、基
体10との接着面に位置させることも可能である。
【0043】また、シリコーンゴム組成物等を用いて射
出成形や圧縮成形で基体10を成形し、基体10の可動
部12上にそれぞれキートップ部材20を接着剤で接着
し、カバー部材1が完成する。そして、このカバー部材
1は、回路基板に組み付けて機器のケーシング内に収容
され、一部品として押釦スイッチを構成する。
【0044】上述したように、この実施の形態にあって
は、大判シート25に押釦スイッチに対応した表示部2
5bを印刷等で予め形成し、成形型31の成形凹部31
a内に熱硬化性の液状反応硬化性材料を注入し、この成
形凹部31a内の材料上に大判シート25を被せて材料
を大判シート25と一体に固着した状態に硬化させ、こ
の後、大判シート25を打ち抜いてキートップ部材20
を得る。このため、射出成形機や頑丈な金型が不要であ
り、キートップ部材20を安価に製造でき、また、表示
部25bも印刷等で多彩なデザインに形成でき、高い商
品価値のキートップ部材20が得られる。
【0045】そして、完成したキートップ部材20は、
表示部25bが樹脂部21内に直接に埋入、すなわち、
接着剤等を介在させることなく樹脂部21に固着される
ため、高い視認性が得られ、また、キートップ部材20
を基体10の可動部12に接着することでカバー部材1
が得られ、表示部25bの視認性と耐摩耗性に優れたカ
バー部材1の製造も容易に行える。
【0046】図9から図11は、この発明の他の実施の
形態にかかる製造方法を説明し、図番順に製造工程の概
要を示す模式図である。なお、この実施の形態および後
述する実施の形態においては上述した実施の形態と同一
の部分には同一の番号を付して説明と図示を一部割愛す
る。
【0047】この実施の形態は、紫外線硬化型の液状反
応硬化性材料を用いる。そして、キートップ部材20の
製造に際しては、上述の実施の形態と同様に、表示部2
5bが印刷形成された大判シート25を作製し、成形型
31を開いて成形凹部31a内に液状反応硬化性材料を
注入装置40を用いて注入する(上述した実施の形態に
おける図4および図5参照)。
【0048】次いで、図9に示すように、成形型31上
に大判シート25を表示部25bが成形凹部31a内の
液状材料に接触(埋入)するように被せ、大判シート2
5上にガラスや透明樹脂の透明板71を載せて大判シー
ト25を成形型31と透明板71との間に挟着する。そ
して、図10に示すように、高圧水銀ランプ(紫外線照
射装置)77により透明板71上から紫外線を照射して
材料を硬化させ、表示部25bが埋入して樹脂シート2
5aと固着した樹脂部21を成形する。
【0049】この後、カッタ装置50により大判シート
25を打ち抜いてキートップ部材20を得る(図11参
照)。すなわち、カッタ装置50により大判シート25
の樹脂部21固着部分を切り抜き、キートップ部材20
を得る。そして、成形型31の成形凹部31aからキー
トップ部材20を取り外し、前述の実施の形態と同様
に、キートップ部材20を基体10の可動部10上に接
着剤等で固着する。
【0050】図12、図13および図14はこの発明の
また他の実施の形態にかかる製造方法を説明し、図12
が製造されたカバー部材の断面図、図13がキートップ
部材を示す図、図14が転写シートを示す模式断面図で
ある。この実施の形態は、図15に示すように、樹脂部
21の底面部内に表示部93が埋入したキートップ部材
20、すなわち、前述した実施の形態との比較では樹脂
シート25aを有さないキートップ部材20を作製し、
このキートップ部材20を基体10の可動部12上に接
着剤で接着してカバー部材1を得る。
【0051】そして、カバー部材1の製造に際しては、
先ず、ポリエチレン等のキャリアフィルム91に剥離層
92を形成し、さらに、この剥離層92上に表示部93
を形成し、図16に示すような大判の転写シート90を
作製する。剥離層92は、シリコーン等の離型剤が添加
されたインクや塗料等を用いて、塗装や印刷等で形成す
る。表示部93は、前述した実施の形態の表示部25b
と同様に、カバー部材1のキー配列等に対応した複数が
スクリーン印刷等で形成される。
【0052】また、前述した実施の形態と同様に、開か
れた成形型31の成形凹部31a内に熱硬化性の液状反
応硬化性材料を注入装置40により注入した後に大判の
転写シート90を被せて大判の転写シート90を成形型
31と加熱型32との間に挟圧し、各型31,32のヒ
ータ31b,32bにより成形凹部31a内の材料を加
熱して硬化させる(図4〜図7参照)。
【0053】そして、材料が硬化した後に成形型31を
開き、転写シート90のキャリアフィルム91を剥離し
キートップ部材20が完成する。ここで、キャリアフィ
ルム91には剥離層92が形成されているため、液状反
応硬化性材料が硬化した樹脂部21に表示部93が埋入
固着した状態で残る。したがって、キャリアフィルム9
1を剥離した後に成形型31から取り出せば、図12に
示すキートップ部材20が得られる。そして、このキー
トップ部材20を基体10の可動部12上に接着剤等で
固着し、図11に示すカバー部材1が得られる。
【0054】なお、上述した図11,12,13の実施
の形態においては、熱硬化性の液状反応硬化性材料を用
いて図12のキートップ部材20を成形するが、このキ
ートップ部材20は紫外線硬化型の液状反応硬化性材料
を用いることも可能である。そして、紫外線硬化型の液
状反応硬化性材料を用いてキートップ部材20を成形す
る場合は、上述した実施の形態におけるヒータ31b,
32b内蔵の成形型31と加熱型32に代えて、前述し
た図9等に示す成形型31、透明板71および高圧水銀
ランプ77等を用いる。
【0055】すなわち、紫外線硬化型の液状反応硬化性
材料を用いてキートップ部材20を成形する場合は、成
形凹部31a内の紫外線硬化型の液状反応硬化性材料に
紫外線を照射して樹脂部21が硬化した後(図9および
図10参照)、キャリアフィルム91を剥離する。
【0056】図15は、この発明のさらに他の実施の形
態にかかる製造方法を示し、同製造方法により製造され
たカバー部材の一部の模式断面図である。この実施の形
態は、樹脂シート25aの一面に抜き文字55aを有す
るアルミニウム等の金属薄膜55を形成し、この金属薄
膜55上に文字等の印刷層56を形成し、キートップシ
ート25を得る。金属薄膜55は、マスク等を用いて抜
き文字55aを形成し、印刷層56はスクリーン印刷等
により形成する。この金属薄膜55と印刷層56が表示
部25に相当する。
【0057】そして、前述した実施の形態と同様に、成
形金型31の成形凹部31a内に熱硬化性(紫外線硬化
型)の液状反応硬化性材料を注入し、この成形凹部31
a内の液状反応硬化性材料上に上述したキートップシー
ト25を載せ、液状反応硬化性材料を硬化させてキート
ップ部材20を得る。この後、成形されたキートップ部
材20を基体10の可動部12上に接着剤等で固着して
カバー部材1が完成する。
【0058】この実施の形態は、金属薄膜55が金属光
沢を放つため、メタリック調の色調が得られ、意匠的に
優れ、また、金属薄膜55の抜き文字55aと印刷層5
6によりキーの機能等を表示できるため、多彩な表現が
可能となり、また、表現に大きな自由度が得られる。
【0059】図16は、この発明のまたさらに他の実施
の形態にかかる製造方法を示し、同製造方法により製造
されたカバー部材の一部の模式断面図である。この実施
の形態は、キャリアフィルム91の剥離層92上に抜き
文字55aを有する金属薄膜55を、この金属薄膜55
上に印刷層56を形成して転写シート90を得る。そし
て、成形凹部31a内の液状反応硬化性材料上に転写シ
ート90を金属薄膜55と印刷層56が液状反応硬化性
材料中に埋入するように載せ、液状反応硬化性材料が硬
化した後にキャリアフィルム91を剥離してキートップ
部材20を得る。
【0060】この後は、前述した実施の形態と同様に、
キートップ部材20を基体10の可動部12上に固着し
てカバー部材1が完成する。このカバー部材1は、メタ
リック調の色調が得られ、また、表示部の視認性に優れ
る。
【0061】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。 ・実施例1 キートップの形状の成形凹部31aが形成された金属製
金型31を用意し、この金型31を電気ヒータ31bを
用いて140゜Cの温度に温調した。次に、熱硬化性の
反応性硬化樹脂として三菱レーヨン(株)製アクリシラ
ップSY−430を100重量部に硬化剤としてメチル
エチルケトンパーオキサイドを1重量部加えた材料を準
備した。また、キートップシート25としてポリエチレ
ンテレフタレートの75μmの厚みの樹脂シート25a
の上にオフセット印刷で数字とデザインの表示部25b
が印刷されたものを準備した。
【0062】そして、金型31の成形凹部31aに上述
の反応性硬化材料を注入し、成形凹部31aを完全に満
たした後に、直ちにキートップシート25を密着させ
た。この結果、反応性硬化材料は金型31の熱で硬化を
始め、約5分後に固まり、これを金型31から取り出し
たところ、キートップシート25が完全に密着一体化し
たキートップ部材20が得られた。また、反応性硬化材
料の硬化反応を完全に終了させるため、取り出したキー
トップ部材20をさらに120゜Cのオーブンに1時間
投入した。
【0063】・実施例2 キートップの形状の成形凹部31aが形成されたガラス
製金型31を用意し、また、紫外線硬化型の反応硬化樹
脂として三菱レーヨン(株)製ダイヤビームUT−10
29を準備した。次に、転写シート90として、ポリエ
チレンテレフタレートの75μmの厚みの樹脂シート
(キャリアフィルム)91にシリコーン含有の剥離剤に
よる剥離層92を形成し、さらに、この剥離層92上に
アルミ蒸着による金属薄膜を形成し、さらに、金属薄膜
上にアクリル系印刷インク セリコールUV MET
(帝国インキ製造(株)製商品名)を用いて数字や文字
等をスクリーン印刷で形成して表示部93とした。
【0064】そして、ガラス金型31の成形凹部31a
内に反応性硬化樹脂材料を注入して凹部31a内を完全
に満たした後、転写シート90を金属薄膜の表示部93
が反応性硬化樹脂材料と接触するように載せ、透明ガラ
ス板71を通して反応性硬化樹脂材料に高圧水銀ランプ
77により紫外線を約10秒間照射して硬化させた。こ
の後、成形されたキートップ部材20をガラス金型31
から取り出してキャリアフィルム91を剥離したとこ
ろ、金属薄膜と金属薄膜上の文字等が樹脂部21内に完
全に埋入一体化したキートップ部材20が得られた。
【0065】続いて、このキートップ部材20を反応性
硬化材料の硬化反応を完全に終了させるために120゜
Cのオーブンに1時間投入した。このようにして得られ
たキートップ部材20は、金属薄膜による金属光沢でメ
タリック調の色調が得られ、また、文字や数字等が良好
に視認できる高品位なものであった。
【0066】・実施例3 成形凹部31aが形成された金属製金型31を用意し、
この金型31を電気ヒータ31bを用いて150゜Cの
温度に温調した。また、熱硬化性の反応性硬化樹脂とし
て、信越化学(株)製シリコーン樹脂KE−1935A
とKE−1935Bを約1:1の割合で粘度600ポイ
ズに調整したものを準備した。そして、転写シート90
として、ポリエチレンテレフタレートの75μmの厚み
のキャリアフィルム91に界面活性剤の塗布、乾燥で剥
離層92を形成した後、この剥離層92上に信越化学
(株)製シルマークインクを用いてスクリーン印刷で数
字とデザインの表示部93を印刷形成したものを準備し
た。
【0067】次に、金型31の成形凹部31a内に上述
の反応性硬化材料を注入し、成形凹部31aを完全に満
たした後、直ちに転写シート90を表示部を反応硬化性
材料側に向けて被せ、表示部を反応性硬化材料と密着さ
せた。この結果、反応性硬化材料は金型31の熱で硬化
を始めて約2分後に固まり、これを金型31から取り出
してキャリアフィルム91を剥離したところ、表示部9
3が樹脂部21中に完全に埋入したキートップ部材20
が得られた。なお、反応を完全に終了させるため、取り
出したキートップ部材20を150゜Cのオーブンに1
時間投入した。このようにして得られたキートップ部材
20は、表示部93の文字や数字が良好に視認できる高
品位のものであった。
【0068】・実施例4 実施例1,2,3によって製作されたキートップ部材2
0を、シリコーンゴム製の基体10の可動部12上に接
着剤で接着し、押釦スイッチ用カバー部材1を得た。こ
のカバー部材1は、良好な視認性を保った状態で、しか
も、表示部25b,93が形成されたキートップ部材2
0を接着することにより製作できるため、視認性が接着
時のキートップ部材20と基体10の相対的な位置精度
等の影響を受けることが無く、高品位が得られた。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、樹脂シートに文字等の表示部を印刷等で
形成してキートップシートを予め製作し、成形金型の成
形凹部内に熱や紫外線照射で硬化する液状反応硬化性材
料を注入し、この成形凹部内の液状反応硬化性材料上に
キートップシートを載せて液状反応硬化性材料を硬化さ
せることでキートップ部材が得られる。
【0070】また、請求項2に記載の発明によれば、キ
ャリアシートに剥離層を、また、剥離層上に表示部を形
成して転写シートを予め製作し、成形金型の成形凹部内
に熱や紫外線照射で硬化する液状反応硬化性材料を注入
し、この成形凹部内の液状反応硬化性材料上にキートッ
プシートを載せて液状反応硬化性材料を硬化させた後、
キャリアフィルムを剥離してキートップ部材が得られ
る。
【0071】したがって、簡単な工程、大規模な射出機
や頑丈な金型を必要としない簡単な設備で安価にキート
ップ部材を製造でき、また、表示部も印刷等の多彩な方
法により形成でき、デザイン的に優れ、かつ、高品位の
表示部が得られる。さらに、キートップ部材は、液状反
応硬化性材料が硬化した樹脂部分と表示部との間に接着
剤等が介在しないため、異物の混入も少なく、優れた視
認性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態にかかる押釦スイッ
チ用カバー部材の平面図である。
【図2】同カバー部材の断面図である。
【図3】同カバー部材に用いるキートップ部材の詳細を
示し、aが平面図、bが断面図である。
【図4】同キートップ部材の一の製造工程の概要を模式
的に示し、aが平面図、bが正断面図である。
【図5】図4に示す工程に続く工程の概要を模式的に示
し、aが平面図、bが正断面図である。
【図6】図5に示す工程に続く工程の概要を模式的に示
し、aが平面図、bが正断面図である。
【図7】図6に示す工程に続く工程の概要を模式的に示
し、aが平面図、bが正断面図である。
【図8】図7に示す工程に続く工程の概要を模式的に示
し、aが平面図、bが正断面図である。
【図9】この発明の他の実施の形態にかかるキートップ
部材の一の製造工程の概要を模式的に示し、aが平面
図、bが正断面図である。
【図10】図9に示す工程に続く工程の概要を模式的に
示し、aが平面図、bが正断面図である。
【図11】図10に示す工程に続く工程の概要を模式的
に示し、aが平面図、bが正断面図である。
【図12】この発明のまた他の実施の形態にかかる製造
方法により製造されたカバー部材の断面図である。
【図13】同カバー部材に用いるキートップ部材の詳細
を示し、aが平面図、bが断面図である。
【図14】同製造方法に用いる転写シートの模式断面図
である。
【図15】この発明のまた他の実施の形態にかかるキー
トップ部材の製造方法により製造されたキートップ部材
の一部を拡大した模式断面図である。
【図16】この発明のさらに他の実施の形態にかかるキ
ートップ部材の製造方法により製造されたキートップ部
材の一部を拡大した模式断面図である。
【符号の説明】
1 カバー部材 10 基体 11 支承部 12 可動部 13 スカート部 20 キートップ部材 21 樹脂部 25 キートップシート 25a 樹脂シート 25b 表示部 31 成形型 31a 成形凹部 31b ヒータ 32 加熱型 32b ヒータ 40 注入装置 50 カッタ装置 55 金属薄膜 55a 抜き文字 56 印刷層 71 透明板 77 高圧水銀ランプ(紫外線照射装置) 90 転写シート 91 キャリアフィルム 92 剥離層 93 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 昼間 信幸 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地の1 信越ポリマー株式会社内 (72)発明者 高橋 昌秀 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地の1 信越ポリマー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型の成形凹部内に熱硬化性または
    紫外線硬化型の液状反応性硬化材料を注入した後、樹脂
    シートに文字、記号あるいは図形状の表示部を形成した
    キートップシートを前記成形凹部内の液状反応性硬化材
    料上に載せ、該液状反応性硬化材料を前記キートップシ
    ートと一体化させて硬化させることを特徴とするキート
    ップ部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記キートップシートが大判の樹脂シー
    トにキー配列と対応した複数の表示部を形成してなり、
    該キートップシートを前記成形凹部内の液状反応硬化性
    材料が硬化した後に前記成形凹部と対応した形状に切り
    取るようにした請求項1に記載のキートップ部材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 キャリアフィルムの一面に剥離層を、該
    剥離層上に文字、記号あるいは図形状の表示部を形成し
    て転写シートを構成するとともに成形金型の成形凹部内
    に熱硬化性または紫外線硬化の液状反応性硬化材料を注
    入し、該成形凹部内の液状反応性硬化材料上に前記転写
    シートを表示部が液状反応硬化性材料内に埋入する状態
    で載置し、前記液状反応性硬化材料を硬化させた後に前
    記転写シートのキャリアフィルムを剥離することを特徴
    とするキートップ部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記転写シートが大判の離型フィルムに
    剥離層上でキー配列と対応した複数の表示部を形成して
    なる請求項3に記載のキートップ部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 支承部に可動部が相対変位自在に連続す
    る基体をゴム組成物で成形し、請求項1、請求項2、請
    求項3または請求項4のいずれかに記載の製造方法で製
    造されたキートップ部材を前記可動部上に固着すること
    を特徴とする押釦スイッチ用カバー部材の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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