JPH11142634A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH11142634A
JPH11142634A JP30264597A JP30264597A JPH11142634A JP H11142634 A JPH11142634 A JP H11142634A JP 30264597 A JP30264597 A JP 30264597A JP 30264597 A JP30264597 A JP 30264597A JP H11142634 A JPH11142634 A JP H11142634A
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color
layer
base film
film
color ink
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JP30264597A
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Naoki Takeshita
直樹 竹下
Ko Ikeda
香 池田
Yuzo Hayashi
祐三 林
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の製造方法において使用されるカラーフ
ィルムシートは、保管時に変形してしまい、使用時には
取扱いが面倒であった。 【解決手段】 ベースフィルム3に、応力緩和層6、光
熱変換層4およびカラーインク層2を順次積層し、カラ
ーフィルムシート10を形成する。このシート10に前
記応力緩和層6を設けることにより、保管時に光熱変換
層4やカラーインク層2に含有されている溶剤分がベー
スフィルム3表面に膨潤してしまうことがなく、カラー
フィルムシート10が変形してしまうことを防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラータイプの液
晶表示セルに使用されるカラーフィルタの製造方法に関
し、特にカラーフィルタ転写用として使用されるシート
状のカラーフィルムが保管時または使用時に変形(カー
ル)することを防止するカラーフィルタの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来より使用されているカラー
フィルムシートを用いたカラーフィルタの製造方法を示
す示す断面図である。図5のカラーフィルムシート50
は、ベースフィルム3に光熱変換層4とカラーインク層
2とを順に積層したものである。前記ベースフィルム3
は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などからな
る樹脂を延伸したものが使用されている。また、カラー
インク層2は、樹脂製のバインダに顔料などを混入させ
たものが使用されている。ひとつのカラーフィルムシー
ト50には1つの色のカラーインク層2が形成される。
また、光熱変換層4は、樹脂製のバインダにカーボン粉
を混入させたものが使用され、光を吸収して熱エネルギ
ーに変換する機能を有している。
【0003】図5に示されているように、ガラス基板1
上に、R(赤)、G(緑)、B(青)のいずれかのカラ
ーインク層2を有するカラーフィルムシートの上方から
レーザー光などの光エネルギーが局所的に照射される
と、前記光熱変換層4が発熱する。この熱によりカラー
インク層2が溶融してガラス基板1に付着する。その後
にカラーフィルムシート50を引き剥がすことにより、
ガラス基板1上にカラーインク層2の転写層が形成され
る。
【0004】前記カラーフィルムシート50を用いて、
R,G,Bの各色のインク層2を順番に転写することに
より、図4に示すように、ガラス基板1上に各色が順番
に配置されたカラーフィルタが形成される。図5に示す
カラーフィルムシート50では、照射されたレーザー光
がベースフィルム3を透過し、光熱変換層4に対して局
所的に照射が行われ、光熱変換層4にレーザー光が吸収
される。そして、この照射された部分のみに発熱が起こ
り、カラーインク層2が溶融され、ガラス基板1へ転写
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ベ
ースフィルム3はPETなどの樹脂で形成されているた
め、熱容量が比較的大きいものであり、このベースフィ
ルム3が厚く形成されていると、レーザー光による加熱
時に、光熱変換層4で生じた熱がベースフィルム3側に
奪われてしまう。それが原因で、カラーインク層2が溶
融されず、ガラス基板1に対してカラーインク層2が転
写されず、ベースフィルム3側に残ってしまうという問
題があった。
【0006】このような問題が発生するため、ベースフ
ィルム3の層はなるべく薄く形成する必要があったが、
ベースフィルム3を薄く形成してしまうと、今度は図6
に示すように、ベースフィルム3自体がカールしてしま
うという問題に直面した。カラーフィルムシート50
は、シート状でそのまま放置しておくとベースフィルム
3を形成した面が内側に向いてカールしてしまい、使用
時にガラス基板1に密着させることが困難になる。
【0007】また、通常、カラーフィルムシート50は
ロール状に巻回されて保管され、使用時にはこれを適当
な長さまで引出してカットまたはカットせずに使用され
る。この場合でも、カラーフィルシート50を引出した
際に上記と同様なカールが発生していた。このため、使
用時に前記カラーフィルムシート50をガラス基板1に
密着させることが困難になったり、無理にカールを直そ
うとしてカラーフィルムシート50に皺が発生すること
があった。その結果、ガラス基板1にカラーインク層2
をきれい且つ確実に転写することができず、実用に耐え
うるものではなかった。
【0008】保管時にカラーフィルムシート50がカー
ルしてしまう理由としては、溶剤成分が原因であると考
えられる。詳述すると、光熱変換層4は樹脂バインダと
カーボンとから形成されているため少なからず溶剤成分
が含まれており、またカラーインク層2も樹脂バインダ
とインクとを有しているため少なからず溶剤成分が含ま
れているものである。そのため、これら溶剤成分がベー
スフィルム3の光熱変換層4側の表面に拡散されて膨潤
する。具体的にはベースフィルム3の表面は結晶度がそ
れほど高くないのでその表面に溶剤成分などが拡散しや
すく、よって拡散した表面層が膨潤しやすいものと考え
られる。したがって、ベースフィルム3の下面が伸長
し、ベースフィルム3の上面が、見かけ上収縮した状態
となるため、ベースフィルム3の上面が内側を向くよう
にカールしてしまう。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、ベースフィルムをある程度薄く形成し
てもベースフィルム自体がカールすることが防止され、
被着色支持体上にカラーインク層2がきれいに且つ確実
に転写されることを可能にしたカラーフィルタの製造方
法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
の製造方法は、熱溶融性のカラーインク層を有するカラ
ーフィルムシートを被着色支持体に密着させ、前記カラ
ーフィルムシートを加熱して被着色支持体に前記カラー
インク層を転写するカラーフィルタの製造方法におい
て、ベースフィルムと、光熱変換層と、カラーインク層
とを有するカラーフィルムシートの、前記ベースフィル
ムとカラーインク層との間に、前記ベースフィルムに接
する応力緩和層を介在させたことを特徴とするものであ
る。
【0011】上記手段によって、保護層が、光熱変換層
やカラーインク層に含まれる溶剤成分がベースフィルム
に拡散してしまうことを防止することにより、カラーフ
ィルムシート自体がカールすることが防止され、被着色
支持体への良好な転写が行われる。なお被着色支持体
は、ガラス基板、高分子樹脂フィルムなどである。
【0012】また、上記手段では、前記ベースフィルム
の層厚が100μm以下に形成することができる。さら
には30〜80μmまたは40〜60μmの薄いものに
できる。
【0013】上記のように、ベースフィルムを非常に薄
く形成できることにより、レーザー光の照射により光熱
変換層で生じた熱がベースフィルム側に吸収されてしま
い、カラーインク層が加熱不足になり、良好に転写が行
われないことが防止される。また、前記応力緩和層が、
有機材料を無溶剤プロセスにより形成することが好まし
い。
【0014】上記手段により、形成された応力緩和層に
は溶剤成分が含まれていないため、カラーフィルムシー
トの保管時にベースフィルムの表面に溶剤成分が膨潤し
てしまうことがなく、カラーフィルムシートのカールが
防止される。しかも、応力緩和層の成膜時には収縮応力
が働くことにより同様にカラーフィルムシートのカール
が防止される。
【0015】この場合の前記無溶剤プロセスが、スパッ
タリング、蒸着、光重合のいずれかで示される減圧下で
の物理的成膜方法で形成されていることが好ましい。こ
れらの中では、特に減圧下でのスパッタリング法がベー
スフィルムへ密着度を高く形成できる点最も好ましい。
減圧下でのスパッタリング法では、無機材料のみでな
く、各種有機材料(樹脂材料)の薄膜による連続成膜を
容易に行うことができる。
【0016】また、前記物理的成膜法などにより応力緩
和層を成膜する際に、応力緩和層が可撓性を有する重合
度となるように形成する。可撓性となる重合度とするこ
とにより、応力緩和層を有するカラーフィルムシートを
原反として巻いて保存することができ、またカラーフィ
ルムシートを被着色支持体の上に設置しやすくなる。
【0017】さらに、前記応力緩和層を、前記光熱変換
層よりもガラス転移温度(Tg)が高い樹脂材料で形成
することが好ましい。
【0018】応力緩和層として、前記光熱変換層よりガ
ラス転移温度が低い樹脂材料を用いると、例えば図1に
示すようなカラーフィルムシートを用いる場合、加熱時
に光熱変換層4の発熱により応力緩和層6が溶融し、ベ
ースフィルム3から光熱変換層4が剥離しやすくなっ
て、被着色支持体(ガラス基板1)に転写されたカラー
インク層2の表面に光熱変換層4が付着するなどの問題
が生じる。したがって、応力緩和層6は、光熱変換層4
よりガラス転移温度の高い樹脂で形成されるのが好まし
い。
【0019】本発明で使用されるカラーフィルムシート
は、光熱変換層/ベースフィルム/応力緩和層/カラー
インク層の順に積層されたものでもよいし、あるいはベ
ースフィルム/応力緩和層/光熱変換層/カラーインク
層の順に積層されたものであってもよい。または前記い
ずれかにおいてカラーインク層の内側に発泡剤を含んだ
剥離層を設けてもよい。
【0020】また応力緩和層とカラーインク層とが密着
しているものでは、前記のように応力緩和層を、カラー
インク層の剥離促進のための層として使用できる。また
応力緩和層に粘着性をもたせることにより、転写前にカ
ラーインク層がベースフィルムから剥がれるのを防止で
きるようになる。
【0021】また、カラーインク層が転写される部分
は、被着色支持体の表面に直接であってもよいが、例え
ば被着色支持体に透明電極や透明な保護層などが形成さ
れ、これら透明電極上や保護層上にカラーインク層が転
写されるものであってもよい。
【0022】また、本発明の製造方法を利用して形成さ
れたカラーフィルタを利用した装置としては、例えばカ
ラーフィルタが形成されたガラス基板と、他方のガラス
基板と微小ギャップを介して平行に配置され、そのギャ
ップ内に液晶材料が封入されて液晶セルを構成する。こ
の液晶セルが、液晶表示装置搭載される。
【0023】上記手段により、ガラス基板上にカラーフ
ィルタを形成する際の工程を簡略化することができ、且
つガラス基板にカラーインク層を確実且つきれいに転写
することができることによって、不良率を減らすことが
でき、製造コストを下げることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラーフィルタの
製造方法を図面を参照して説明する。図1と図2は、そ
れぞれ本発明の製造方法で使用されるカラーフィルムシ
ート10または20を断面図で示している(図1のみガ
ラス基板1に積層した状態を示している)。図1に示す
カラーフィルムシート10は、ベースフィルム3に、応
力緩和層6、光熱変換層4およびカラーインク層2が順
に積層されている。
【0025】前記ベースフィルム3は、PET(ポリエ
チレンテレフタレート)等からなる樹脂を延伸したもの
を熱処理して応力が緩和されたものが使用される。ま
た、前記光熱変換層4は、エポキシ系樹脂等にカーボン
粉を添加したものが使用され、光を吸収して熱エネルギ
ーに変換する性質を有している。さらにはレーザー光の
照射部分のみが発熱しやすいように、熱伝導率があまり
高くないものが使用される。また、カラーインク層2
は、エポキシ系樹脂等にインク、顔料(シアンなど)を
添加したものが使用される。前記のように各カラーフィ
ルムシート10または20毎に、R,G,Bのいずれか
の色のカラーインク層2が形成されている。
【0026】前記ベースフィルム3の層厚は、約100
μm以下とすることが好ましいが、特に30〜80μ
m、さらには40〜60μmとすることが好ましい。層
厚を100μm以上にすると、レーザー光による加熱時
に光熱変換層4で発生した熱がベースフィルム3に吸収
されてしまい、その結果カラーインク層2の転写が良好
に行われないため好ましくない。前記応力緩和層6は、
耐溶剤性、ある程度の可撓性および薄膜としての成膜性
を備えた層にする必要があり、例えばポリアミド、ポリ
イミド、ポリスチレン、ポリメタクリル、ポリパラキシ
レン系樹脂などにより形成することが好ましい。なお、
上記した樹脂は、ロール状に巻回して保管することや転
写後の剥離性を考慮すると、可撓性を有する状態が保持
される重合度で利用され、その重合度は使用される樹脂
によって適宜選択することができる。重合度が高くなり
過ぎると、ベースフィルム全体が硬くなってしまい、使
用に耐えうるものではなくなってしまう。
【0027】上記した樹脂を成膜する方法としては、無
溶剤プロセス、例えば減圧下での物理的成膜方法により
形成することができる。具体的には上述したポリアミド
等の有機材料を減圧下で重合且つスパッタリングを行な
いベースフィルム3に薄膜を形成することができる。あ
るいは、蒸着や光重合による方法を用いて成膜してもよ
い。特に、スパッタリング法による場合が、膜を緻密で
密着度が強く形成できる点で最も好ましい。また、本発
明のカラーフィルタの製造方法は、応力緩和層6とし
て、前記光熱変換層4よりもガラス転移温度が高い熱可
塑性または熱硬化性樹脂が薄膜形成され、ベースフィル
ム3に配設される。
【0028】このような樹脂材料としては、例えばポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドなどの樹脂を挙
げることができる。なお、出来上がったカラーフィルム
シート10,20は保管時には巻き取られ、使用時には
引き伸ばされて使用される、この点からも応力緩和層6
には可撓性が要求される。また、応力緩和層6として、
前記光熱変換層4よりガラス転移温度が低い樹脂材料を
用いると、加熱時に光熱変換層4の発熱により応力緩和
層6が溶融し、ベースフィルム3から光熱変換層4が剥
離しやすくなって、ガラス基板1に転写されたカラーイ
ンク層2の表面に光熱変換層4が付着するなどの問題が
生じる。したがって、応力緩和層6は、光熱変換層4よ
りガラス転移温度の高い樹脂で形成されるのが好まし
い。
【0029】図2は、本発明の製造方法において使用さ
れる他のカラーフィルムシートの断面図を示している。
このカラーフィルムシート20は、図1に示したカラー
フィルムシート10のカラーインク層2と光熱変換層4
との間に剥離層5が形成されている。前記剥離層5に
は、レーザー光の照射部分、すなわち加熱された場所の
みにガス(炭酸ガス)を発生させる成分が含まれてい
る。なお、ベースフィルム3、カラーインク層2、光熱
変換層4および応力緩和層6は、図1に示したものと同
様な材質で形成されているものである。
【0030】前記剥離層5に添加される発泡成分として
は、無機系の材料あるいは有機系の材料のどちらでも使
用することができるが、有機系材料では発泡温度にばら
つきが生じることが多いため無機系材料の方が発泡温度
が一定である点が好ましい。無機系の発泡剤を使用する
場合には、無機系材料は粉状であるため、この無機系の
発泡剤を樹脂などのバインダ中に分散させて使用するも
のである。上記の加熱により発泡性を示す材料として
は、無機の炭酸塩類が挙げられ、具体的には炭酸水素ナ
トリウム(NaHCO3,発泡温度270℃)、炭酸ア
ンモニウム((NH4)CO3・H2O,発泡温度58
℃)、炭酸水素アンモニウム(NH4HCO3,発泡温度
36〜60℃)、炭酸亜鉛(ZnCO3,発泡温度30
0℃)を使用することが好ましい。
【0031】なお、有機系の材料を使用する場合でも、
50〜300℃程度の比較的低温領域で発泡性を示すも
のであれば利用することができる。上記したカラーフィ
ルムシート10または20を、ガラス基板1の表面(ま
たはガラス基板の表面に形成された透明電極層や透明な
保護層の表面)に対し、カラーインク層2が密着するよ
うに配置し、ベースフィルム3の上方からレーザー照射
装置7(図1参照)を使用してレーザー光を局所的に照
射する。
【0032】図3は、カラーインク層2がガラス基板1
に転写された後の状態を示している。レーザー光が照射
された部分は、そのレーザー光が光熱変換層4に吸収さ
れ、発熱が生じる。その熱によってカラーインク層2が
溶融されることにより、加熱部分2aとしてガラス基板
1に転写される。一方、レーザー光が照射されなかった
部分は、光熱変換層4の発熱は起こらず、よってカラー
インク層2が溶融されないため非加熱部分としてベース
フィルム3側に残る。また図2に示した者では、加熱部
分のみ剥離層5が発泡状態になるため、加熱部分2aの
カラーインク層がベースフィルム3側から剥がれやすく
なる。
【0033】なお、前記のレーザー照射装置7は、半導
体素子を備えたものを使用することが、制御の点、取扱
いの点および光熱変換層4のレーザー光の吸収性の点に
おいて好ましい。このレーザー照射装置7としては、例
えば半導体素子から発射されたレーザー光をミラーで反
射させながら照射点まで導く方法、あるいは複数の半導
体素子を用いてこれらと照射点とを光ファイバでつない
だものを使用する方法などを挙げることができる。ま
た、照射点ではレーザー光が集光レンズにより集光され
てカラーフィルムシート10に照射される。また、上記
したカラーフィルムシート10または20は、通常はロ
ール状に巻回されて保管され、使用時にはカラーフィル
ムシート10または20の端部から引き出され、ガラス
基板1上に密着して配置される。
【0034】このカラーフィルムシート10または20
では、応力緩和層6が、光熱変換層4のバインダー内の
溶剤成分がベースフィルム3に拡散するのを防止する機
能を発揮する。したがって、薄いベースフィルム3の片
面に溶剤が拡散してベースフィルム3の表面が膨潤する
のを防止でき、よってカラーフィルムシートの反りを防
止できる。なお、ベースフィルム3の両面に層が形成さ
れる場合には、ベースフィルム3の両面に応力緩和層を
成膜し、この応力緩和層の上に各層を形成することによ
り、同様にして反りなどの発生を防止できる。
【0035】以上説明した方法により、R,G,Bの3
種類のカラーフィルムシート10または20のカラーイ
ンク層2が順番にガラス基板1上に転写される。その結
果、図4に示すようにR,G,Bが所定のパターンで配
列されたカラーフィルタを有するガラス基板を得ること
ができる。また、カラーフィルタを形成する前の準備段
階として、ガラス基板1表面にブラックマトリクスBL
が形成される場合がある。
【0036】図4に示すように、ガラス基板1上に各色
のカラーフィルタが形成された後に、色と色との隙間を
遮光するためのブラックマトリクスBLが形成される。
このブラックマトリクスは、クロム薄膜を成膜し、フォ
トリソグラフィー技術を用いてパターニングすることに
よりブラックマトリクスが形成することができる。この
ようにしてカラーフィルタが形成されたガラス基板と、
他のガラス基板とが貼り合わされ、両ガラス基板のギャ
ップ内に液晶材料が封入されて液晶セルが構成される。
【0037】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタの製造方法は、
応力緩和層がベースフィルムに隣接して設けられたこと
により、ベースフィルム側への溶剤成分の拡散が防止さ
れ、よってカラーフィルムシートを薄く形成した場合で
も、保管時に前記シートがカールしてしまったり、使用
時に皺などが発生することが防止される。
【0038】よってベースフィルムを薄くでき、ベース
フィルムの熱容量を低下させ、カラーインク層を溶融さ
せる熱がベースフィルムに吸収されるのを防止でき、カ
ラーインク層の転写の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルムシートの積層構造を示す断面
図、
【図2】カラーフィルムシートの変形例を示す断面図、
【図3】転写後のガラス基板の状態図、
【図4】カラーフィルタの配置を示す平面図、
【図5】従来のカラーフィルムシートの積層構造を示す
断面図、
【図6】従来のカラーフィルムシートがカールした状態
を示す状態図、
【符号の説明】
1 ガラス基板(被着色支持体) 2 カラーインク層 3 ベースフィルム 4 光熱変換層 5 剥離層 6 応力緩和層 7 レーザー照射装置 10,20 カラーフィルムシート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融性のカラーインク層を有するカラ
    ーフィルムシートを被着色支持体に密着させ、前記カラ
    ーフィルムシートを加熱して被着色支持体に前記カラー
    インク層を転写するカラーフィルタの製造方法におい
    て、 ベースフィルムと、光熱変換層と、カラーインク層とを
    有するカラーフィルムシートの、前記ベースフィルムと
    カラーインク層との間に、前記ベースフィルムに接する
    応力緩和層を介在させたことを特徴とするカラーフィル
    タの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ベースフィルムの層厚を100μm
    以下に形成した請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記応力緩和層が、有機材料を無溶剤プ
    ロセスにより形成した請求項1または2記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記無溶剤プロセスとして、スパッタリ
    ング、蒸着、光重合のいずれかの減圧下での物理的成膜
    方法を用いた請求項1,2又は3記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記応力緩和層を、光熱変換層よりもガ
    ラス転移点温度の高い材料で形成した請求項1,2,3
    又は4記載のカラーフィルタの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100616719B1 (ko) * 2003-08-20 2006-08-28 레자 텍쿠 가부시키가이샤 패턴기판의 결함수정방법 및 결함수정장치 및패턴기판제조방법
JP2011084076A (ja) * 1999-11-30 2011-04-28 Three M Innovative Properties Co マイクロ構造層の熱転写

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