JPH11133667A - トナーバインダー - Google Patents

トナーバインダー

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JPH11133667A
JPH11133667A JP31580397A JP31580397A JPH11133667A JP H11133667 A JPH11133667 A JP H11133667A JP 31580397 A JP31580397 A JP 31580397A JP 31580397 A JP31580397 A JP 31580397A JP H11133667 A JPH11133667 A JP H11133667A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセッ
ト性に優れ、フルカラー用トナーに用いた場合に定着ロ
ールへのオイル塗布を必要としないトナーバインダーを
提供する。 【解決手段】ウレア結合で変性されたポリエステルから
なるトナーバインダー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記
録、静電印刷などに用いられる乾式トナー用のトナーバ
インダーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真、静電記録、静電印刷な
どに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂、
ポリエステルなどのトナーバインダーを着色剤などと共
に溶融混練し、微粉砕したものが用いられている。これ
らの乾式トナーは紙などに現像転写された後、熱ロール
を用いて加熱溶融することで定着することが行われてい
る。その際、熱ロール温度が高すぎるとトナーが過剰に
溶融し熱ロールに融着する問題(ホットオフセット)が
発生する。また、熱ロール温度が低すぎるとトナーが充
分に溶融せず定着が不十分になる問題が発生する。省エ
ネルギー化、複写機等の装置の小型化の観点から、より
ホットオフセット発生温度が高く(耐ホットオフセット
性)、かつ定着温度が低い(低温定着性)トナーが求め
られている。また、トナーが保管中および装置内の雰囲
気温度下でブロッキングしない耐熱保存性が必要であ
る。とりわけフルカラー複写機、フルカラープリンター
においては、その画像の光沢性および混色性が必要なこ
とから、トナーはより低溶融粘度であることが必要であ
り、シャープメルト性のポリエステル系のトナーバイン
ダーが用いられている。このようなトナーではホットオ
フセットの発生がおこりやすいことから、従来からフル
カラー用の機器では、熱ロールにシリコーンオイルなど
を塗布することが行われている。しかしながら、熱ロー
ルにシリコーンオイルを塗布する方法は、オイルタン
ク、オイル塗布装置が必要であり装置が複雑、大型とな
る。また、熱ロールの劣化をも引き起こし、一定期間毎
のメンテナンスを必要とする。さらに、コピー用紙、O
HP(オーバーヘッドプロジェクター)用フィルム等に
オイルが付着することが不可避であり、とりわけOHP
においては付着オイルによる色調の悪化の問題がある。
【0003】上記問題点のうち、耐熱保存性、低温定着
性、耐ホットオフセット性を両立させるものとして、
多官能のモノマーを用いて部分架橋せしめたポリエステ
ル系トナーバインダー(特開昭57−109825号公
報)、水酸基末端ポリエステルをウレタン化したトナ
ーバインダー(特公平7−101318号公報)などが
提案されている。また、フルカラー用に熱ロールへのオ
イル塗布量を低減するものとして、ポリエステル微粒
子とワックス微粒子を造粒したトナー(特開平7−56
390号公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、およびに
開示されているものは、耐熱保存性と低温定着性、耐ホ
ットオフセット性の両立が満足できるものではないとと
もに、特にフルカラー用には光沢性が発現しないため使
用できるものではない。また、に開示されているトナ
ーはフルカラー用でのオイルレス定着をめざしたもので
あるが、低温定着性が不十分であるとともに、ホットオ
フセット性が満足できるものではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱保存
性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優
れた乾式トナーを与えるトナーバインダー、とりわけフ
ルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優
れ、かつ熱ロールへのオイル塗布を必要としない乾式ト
ナーを与えるトナーバインダーを開発すべく鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、ポリ
カルボン酸(a)とポリオール(b)から誘導されるポ
リエステルからなるトナーバインダーにおいて、該ポリ
エステルがウレア結合で変性されたポリエステル(i)
であることを特徴とするトナーバインダーである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。ウレア
結合で変性されたポリエステル(i)としては、イソシ
アネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)と
アミン類(B)との反応物、あるいはアミノ基を有する
ポリエステルプレポリマーとポリイソシアネートとの反
応物などが挙げられる。これらのうち、製造面から
(A)と(B)との反応物が好ましい。イソシアネート
基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、
ポリカルボン酸(a)とポリオール(b)との重縮合物
でかつ活性水素基を有するポリエステルを、さらにポリ
イソシアネート(c)と反応させたものなどが挙げられ
る。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水
酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸
基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが
挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水
酸基である。
【0007】ポリカルボン酸(a)としては、ジカルボ
ン酸(a−1)および3価以上のポリカルボン酸(a−
2)が挙げられ、(a−1)単独、および(a−1)と
少量の(a−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸
(a−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸な
ど);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマー
ル酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)な
どが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数
4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜
20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカル
ボン酸(a−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポ
リカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)
などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(a)として
は、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル
(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエス
テルなど)を用いてもよい。
【0008】ポリオール(b)としては、ジオール(b
−1)および3価以上のポリオール(b−2)が挙げら
れ、(b−1)単独、または(b−1)と少量の(b−
2)の混合物が好ましい。ジオール(b−1)として
は、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールな
ど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール
類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサ
イド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類
のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物など
が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2
〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類
のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいも
のはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、
およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールと
の併用である。3価以上のポリオール(b−2)として
は、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール
(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールな
ど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールP
A、フェノールノボラック、クレゾールノボラックな
ど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオ
キサイド付加物などが挙げられる。
【0009】ポリオール(b)とポリカルボン酸(a)
の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の
当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/
1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは
1.3/1〜1.02/1である。
【0010】ポリイソシアネート(c)としては、脂肪
族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソ
シアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシ
アネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシ
ルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネ
ート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート
(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシ
アネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタ
ムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併
用が挙げられる。
【0011】ポリイソシアネート(c)の比率は、イソ
シアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステル
の水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常
5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さら
に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]
/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NC
O]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレ
ア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中
のポリイソシアネート(c)構成成分の含有量は、通常
0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さら
に好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満
では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱
保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、4
0重量%を超えると低温定着性が悪化する。
【0012】イソシアネート基を有するプレポリマー
(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基
は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さ
らに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子
当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の
分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0013】アミン類(B)としては、ジアミン(B
1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコー
ル(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸
(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックした
もの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)とし
ては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチル
トルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン
など);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,
3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロ
ヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジ
アミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価
以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミ
ノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒ
ドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメル
カプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタ
ン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。ア
ミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノ
カプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基を
ブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5の
アミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化
合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらア
ミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と
少量のB2の混合物である。
【0014】さらに、必要により伸長停止剤を用いてウ
レア変性ポリエステルの分子量を調整することができ
る。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミ
ン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンな
ど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合
物)などが挙げられる。
【0015】アミン類(B)の比率は、イソシアネート
基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基
[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当
量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、
好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは
1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が
2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル
(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪
化する。本発明においては、ウレア結合で変性されたポ
リエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合
を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結
合含有量のモル比は、通常100/0〜20/80であ
り、好ましくは80/20〜20/80、さらに好まし
くは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモ
ル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化す
る。
【0016】本発明のウレア変性ポリエステル(i)
は、ワンショット法、プレポリマー法により製造され
る。ウレア変性ポリエステル(i)の重量平均分子量
は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さら
に好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホ
ットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル
の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステ
ル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、
前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量で
よい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20
000以下、好ましくは1000〜10000、さらに
好ましくは2000〜8000である。20000を超
えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の
光沢性が悪化する。
【0017】本発明においては、前記ウレア結合で変性
されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この
(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)を
含有させることもできる。(ii)を併用することで、低
温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が
向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記
(i)のポリエステル成分と同様なポリカルボン酸
(a)とポリオール(b)との重縮合物などが挙げら
れ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)
は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の
化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタ
ン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少な
くとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホット
オフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエ
ステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を
含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/
95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、
さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましく
は7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%
未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、
耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
【0018】(ii)のピーク分子量は、通常1000〜
10000、好ましくは1500〜10000、さらに
好ましくは2000〜8000である。1000未満で
は耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着
性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが
好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好まし
くは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定
着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は通常0〜
120、好ましくは0〜50、さらに好ましくは0〜3
0である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい
傾向がある。
【0019】本発明のトナーバインダーのガラス転移点
(Tg)は通常35〜85℃、好ましくは45〜70℃
である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、
85℃を超えると低温定着性が不十分となる。トナーバ
インダーの貯蔵弾性率(G’)としては、測定周波数2
0Hzにおいて10000dyne/cm2となる温度
(TG’)が、通常100℃以上、好ましくは110〜
200℃である。100℃未満では耐ホットオフセット
性が悪化する。トナーバインダーの粘性としては、測定
周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(T
η)が、通常180℃以下、好ましくは90〜160℃
である。180℃を超えると低温定着性が悪化する。す
なわち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観
点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換
えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が
好ましい。さらに好ましくは10℃以上であり、特に好
ましくは20℃以上である。差の上限は特に限定されな
い。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、
TηとTgの差は0〜100℃が好ましい。さらに好ま
しくは10〜90℃であり、特に好ましくは20〜80
℃である。
【0020】本発明のトナーバインダーの具体例として
は、以下のものなどが挙げられる。 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
イソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、イソホロンジアミンでウ
レア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物とイソフタル酸の重縮合物との
混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
イソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、イソホロンジアミンでウ
レア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物との
混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、イソホロンジアミンでウ
レア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレン
オキサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物との
混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、イソホロンジアミンでウ
レア化したポリエステルと、ビスフェノールAプロピレ
ンオキサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物と
の混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、ヘキサメチレンジアミン
でウレア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物
との混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、ヘキサメチレンジアミン
でウレア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物
との混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、エチレンジアミンでウレ
ア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチレンオ
キサイド2モル付加物とテレフタル酸の重縮合物との混
合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物と
イソフタル酸の重縮合物をジフェニルメタンジイソシア
ネートと反応させたプレポリマーを、ヘキサメチレンジ
アミンでウレア化したポリエステルと、ビスフェノール
Aエチレンオキサイド2モル付加物とイソフタル酸の重
縮合物との混合物 ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物と
テレフタル酸/ドデセニルコハク酸無水物の重縮合物を
ジフェニルメタンジイソシアネートと反応させたプレポ
リマーを、ヘキサメチレンジアミンでウレア化したポリ
エステルと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モ
ル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物とテレフタル酸の重縮合物との混合物 (10)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物
とイソフタル酸の重縮合物をトルエンジイソシアネート
と反応させたプレポリマーを、ヘキサメチレンジアミン
でウレア化したポリエステルと、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド2モル付加物とイソフタル酸の重縮合物
との混合物
【0021】本発明のトナーバインダーは以下の方法な
どで製造することができる。水酸基を有するポリエステ
ルは、ポリカルボン酸(a)とポリオール(b)とを、
テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドな
ど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に
加熱し、脱水縮合することで得られる。反応末期の反応
速度を向上させるために減圧にすることも有効である。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー
(A)は50〜140℃にて、前記水酸基を有するポリ
エステルにポリイソシアネート(c)を反応させること
で得られる。反応させる際に、必要により溶剤を用いる
こともできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤
(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エ
ステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル
類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート
(c)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合
で変性されたポリエステル(i)は、(A)とアミン類
(B)とを50〜140℃にて、必要により溶剤の存在
下に反応させることにより得られる。使用可能な溶剤と
しては、上記(A)の製造時に使用したものと同様であ
る。ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)
は、水酸基を有するポリエステル(A)と同様な方法で
得られる。(i)と(ii)を混合する方法としては、
(i)および(ii)をこれらが可溶な溶剤に溶解し混合
後、溶剤を溜去する方法、(i)と(ii)を押し出し
機などの混練機を用いて溶融混合する方法などが挙げら
れる。混合の際に温度を高くするとエステル交換反応に
より(i)と(ii)の交換が起こってしまい、低温定着
性と耐ホットオフセット性が悪化する。従って、混合時
の温度は、通常170℃以下、好ましくは150℃以
下、さらに好ましくは120℃以下である。また、エス
テル交換反応を抑えるために、公知のエステル交換防止
剤(リン酸アルキルエステルなど)を用いることもでき
る。の溶剤を用いた混合法において、溶剤を低温で容
易に溜去するため、(i)と(ii)の溶剤溶液を水に分
散後、水分散物から溶剤を溜去することもできる。本方
法では、溶剤を溜去後に、分散物を水から濾別、洗浄、
乾燥することでトナーバインダーが得られる。使用可能
な溶剤としては、上記反応に使用可能な溶剤と同様なも
のが挙げられる。容易に溜去するために、沸点が100
℃以下の溶剤が特に好ましい。
【0022】本発明のトナーバインダーは、着色剤およ
び必要により離型剤、荷電制御剤などの種々の添加剤等
を混合し、乾式トナーとして用いられる。着色剤として
は公知の染料、顔料および磁性粉を用いることができ
る。具体的には、カーボンブラック、スーダンブラック
SM、ファーストイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピ
グメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガ
シンレッド、バラニトアニリンレッド、トルイジンレッ
ド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッ
ド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル
バイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメ
ントブルー、プリリアントグリーン、フタロシアニング
リーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾ
ールブラウンB、オイルピンクOP、マグネタイト、鉄
黒などが挙げられる。トナー中の着色剤の含有量は通常
2〜15重量%である。
【0023】離型剤としては公知のものが使用でき、例
えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パ
ラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボ
ニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好
ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カル
ボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステ
ル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロ
ールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテ
トラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジ
ベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オク
タデカンジオールステアレートなど);ポリアルカノー
ルエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステア
リルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレ
ンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミ
ド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およ
びジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが
挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好
ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。トナー
中の離型剤の含有量は通常0〜40重量%であり、好ま
しくは1〜30重量%である。
【0024】荷電制御剤としては、公知のものすなわ
ち、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩化合物、4級
アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、サリ
チル酸金属塩、スルホン酸基含有ポリマー、含フッソ系
ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマーなどが挙げ
られる。トナー中の荷電制御剤の含有量は通常0〜5重
量%である。さらに、流動化剤を使用することもでき
る。流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉
末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末など公知のも
のを用いることができる。
【0025】乾式トナーの製造法としては、公知の混練
粉砕法などが挙げられる。上記トナー成分を乾式ブレン
ドした後、溶融混練され、その後、ジェットミルなどを
用いて微粉砕し、さらに風力分級し、粒径が通常2〜2
0μmの粒子として得られる。
【0026】本発明のトナーバインダーを用いた乾式ト
ナーは必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、
フェライト、マグネタイト、および樹脂(アクリル樹
脂、シリコーン樹脂など)により表面をコーティングし
たフェライトなどのキャリアー粒子と混合されて電気的
潜像の現像剤として用いられる。また、キャリア粒子の
かわりに帯電ブレードなどの部材と摩擦し、電気的潜像
を形成することもできる。次いで、公知の熱ロール定着
方法、フラッシュ定着方法などにより支持体(紙、ポリ
エステルフィルムなど)に定着して記録材料とされる。
【0027】以下実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部
は重量部を示す。
【0028】
【実施例】
実施例1 冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物72
4部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサ
イド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さら
に10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、16
0℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加え
て2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エ
チル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2
時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)
を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロ
ンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均
分子量64000のウレア変性ポリエステル(1)を得
た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド
2モル付加物724部、テレフタル酸138部およびイ
ソフタル酸138部を常圧下、230℃で6時間重縮合
し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応し
て、ピーク分子量2300、水酸基価55、酸価1の変
性されていないポリエステル(a)を得た。ウレア変性
ポリエステル(1)200部と変性されていないポリエ
ステル(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)
混合溶剤1000部に溶解、混合し、トナーバインダー
(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。冷却管、攪拌
機および温度計付の反応槽中に、水942部、ハイドロ
キシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スー
パタイト10)58部を入れておき、攪拌下にトナーバ
インダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液1000部を
加えて分散した。98℃まで昇温して有機溶剤を溜去
し、冷却後水から濾別、洗浄、乾燥し、本発明のトナー
バインダー(1)を得た。トナーバインダー(1)のT
gは52℃、Tηは123℃、TG’は132℃であっ
た。
【0029】実施例2 (トナーバインダーの合成)実施例1と同様にして、ビ
スフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物669
部、イソフタル酸274部および無水トリメリット酸2
0部を重縮合した後、イソホロンジイソシアネート15
4部を反応させプレポリマー(2)を得た。次いでプレ
ポリマー(2)213部とイソホロンジアミン9.5部
およびジブチルアミン0.5部を実施例1と同様に反応
し、重量平均分子量79000のウレア変性ポリエステ
ル(2)を得た。ウレア変性ポリエステル(2)200
部と変性されていないポリエステル(a)800部を実
施例1と同様に混合し、トナーバインダー(2)を得
た。トナーバインダー(2)のTgは52℃、Tηは1
29℃、TG’は151℃であった。
【0030】比較例1 (トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物354部およびイソフタル酸1
66部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮
合し、重量平均分子量8,000の比較トナーバインダ
ー(1)を得た。比較トナーバインダー(1)のTgは
57℃、Tηは136℃、TG’は133℃であった。
【0031】比較例2 ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物454
部、ジエチレングリコール140部およびイソフタル酸
398部を実施例1と同様に重縮合を行った。次いでこ
れにジフェニルメタンジイソシアネート48.5部を実
施例1と同様に反応し、重量平均分子量77000のウ
レタン変性ポリエステル(1)を得た。ビスフェノール
Aプロピレンオキサイド付加物654部およびテレフタ
ル酸442部を常圧下230℃で20時間重縮合し、ピ
ーク分子量3000、水酸基価2、酸価50の変性され
ていないポリエステル(c)を得た。ウレタン変性ポリ
エステル(1)500部と変性されていないポリエステ
ル(c)500部を実施例1と同様に溶解後、溶剤除去
し、比較トナーバインダー(2)を得た。Tgは57
℃、Tηは165℃、TG’は174℃であった。
【0032】評価例1、2および比較評価例1、2 本発明のトナーバインダー(1)、(2)、比較トナー
バインダー(1)または(2)100部、グリセリント
リベヘネート7部およびシアニンブルーKRO(山陽色
素(株)製)4部を下記の方法でトナー化した。まず、ヘ
ンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製 FM10B)
を用いて予備混合した後、二軸混練機((株)池貝製 P
CM−30)で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機
ラボジェット(日本ニューマチック工業(株)製)を用い
て微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業
(株)製 MDS−I)で分級し、粒径d50が5〜20
μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部
にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロ
ジル製)0.5部をサンプルミルにて混合して、トナー
(1)、(2)比較トナー(1)および(2)を得た。
評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナーNo 耐熱保存性 GLOSS HOT −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナー(1) 33% 130℃ 180℃ トナー(2) 30% 150℃ 230℃以上 比較トナー(1) 28% 150℃ 160℃ 比較トナー(2) 25% 230℃以上 230℃以上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− [評価方法] 耐熱保存性 トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるい
にて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性
とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さ
い。 光沢発現温度(GLOSS) 市販カラー複写機(CLC−1;キヤノン製)の定着装
置からオイル供給装置を取り除き、定着ロール上のオイ
ルを除去した改造機を用いて定着評価した。定着画像の
60゜光沢が10%以上となる定着ロール温度をもって
光沢発現温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記GLOSSと同様に定着評価し、定着画像へのホッ
トオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセット
が発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発
生温度とした。
【0034】実施例3 (トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物363部、イソフタル酸166
部を実施例1と同様に重縮合し、ピーク分子量430
0、水酸基価25、酸価7の変性されていないポリエス
テル(b)を得た。ウレア変性ポリエステル(2)30
0部と変性されていないポリエステル(b)700部を
実施例1と同様に混合し、トナーバインダー(3)を得
た。Tgは57℃、Tηは143℃、TG’は172℃
であった。
【0035】評価例3,4および比較評価例3 トナーバインダー(3)、(2)および比較トナーバイ
ンダー(2)を、離型剤および着色剤を、モンタンワッ
クスWE−40(ヘキストジャパン製)5部、カーボン
ブラック(三菱化成(株)製 MA100)8部に変える
以外は評価例1と同様にしてトナー化して、トナー
(3)、(4)および比較トナー(3)を得た。評価結
果を表2に示す。
【0036】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナーNo 耐熱保存性 MFT HOT −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナー(3) 27% 130℃ 230℃以上 トナー(4) 26% 110℃ 230℃ 比較トナー(3) 30% 155℃ 230℃以上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− [評価方法] 耐熱保存性 トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるい
にて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性
とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さ
い。 最低定着温度(MFT) 市販白黒複写機(SF8400A;シャープ製)を用い
て定着評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃
度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって
最低定着温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオ
フセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発
生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温
度とした。
【0037】
【発明の効果】本発明のトナーバインダーは以下の効果
を奏する。 1.耐熱保存性に優れ、かつ、低温定着性と耐ホットオ
フセット性のいずれにも優れる。 2.カラートナーとした場合の光沢性に優れ、かつ耐ホ
ットオフセット性が優れるため、定着ロールにオイル塗
布をする必要がない。 3.カラートナーとした場合の透明性が高く、色調に優
れる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカルボン酸(a)とポリオール
    (b)から誘導されるポリエステルからなるトナーバイ
    ンダーにおいて、該ポリエステルがウレア結合で変性さ
    れたポリエステル(i)であることを特徴とするトナー
    バインダー。
  2. 【請求項2】 該変性ポリエステル(i)中のウレア結
    合の含有量とウレタン結合の含有量の比がモル比で10
    0/0〜20/80である請求項1記載のトナーバイン
    ダー。
  3. 【請求項3】 該ポリオール(b)がビスフェノール類
    のアルキレンオキサイド付加物である請求項1または2
    記載のトナーバインダー。
  4. 【請求項4】 該トナーバインダーが、ウレア結合で変
    性されたポリエステル(i)と共に、変性されていない
    ポリエステル(ii)を含有し、(i)と(ii)の重量比
    が5/95〜80/20である請求項1〜3のいずれか
    記載のトナーバインダー。
  5. 【請求項5】 該(ii)のピーク分子量が1000〜1
    0000である請求項4記載のトナーバインダー。
  6. 【請求項6】 該トナーバインダーのガラス転移点(T
    g)が35〜85℃であり、測定周波数20Hzにおけ
    る貯蔵弾性率(G’)が10000dyne/cm2
    なる温度(TG’)と粘性が1000ポイズとなる温度
    (Tη)の差(TG’−Tη)が0℃以上である請求項
    1〜5のいずれか記載のトナーバインダー。
  7. 【請求項7】 熱定着用トナーに用いられる請求項1〜
    6のいずれか記載のトナーバインダー。
  8. 【請求項8】 フルカラー用トナーに用いられる請求項
    1〜7のいずれか記載のトナーバインダー。
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