JP4282511B2 - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真や静電記録などにおいて、感光体表面に形成された静電荷像を顕像化する静電荷像現像用トナー、及びトナーを用いた現像剤に関する。
電子写真法による画像形成は、特許文献1〜3などに各種の方法が記載されているように、一般には光導電性物質を用いて作成された感光体に種々の手段により電気的潜像を形成し、次いで該潜像を現像剤を用いて現像した後、該現像剤による像を必要に応じて紙などに転写し、さらに加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などによって定着して、行なわれるものである。
電気的潜像を現像する方式には、大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた液体現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法などのように天然又は合成樹脂にカーボンブラックなどの着色剤を分散して作成される乾式現像剤(以下トナーと称する)を用いる乾式現像方式があり、近年乾式現像方式が広く使用されている。
乾式現像方式で用いられている定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が広く一般に用いられている。近年はトナーの低温定着化による省エネルギーを図るため、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand-side Management)プログラム中には、次世代複写機の技術調達プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表され、30cpm以上の複写機については、前記待機時間が10秒以内、待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写速度で異なる)とするよう、従来の複写機に比べて飛躍的な省エネ化の達成が要求されている。この要求を達成するための方法の一つとして、加熱ヒートローラー等の定着部材を低熱容量化させて、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられるが、充分満足できるものではない。
前記要求を達成し待機時間を極小にするためには、トナー自体の定着温度を下げ、使用可能時のトナー定着温度を低下させることが必須の技術的達成事項であると考えられる。
こうした低温定着化に対応すべく、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂にかえて、低温定着性にすぐれ耐熱保存性も比較的良いポリエステル樹脂の使用が試みられている(例えば、特許文献4〜9参照)。また、低温定着性の改善を目的にバインダー中に特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加する試み(例えば、特許文献10参照)、結晶性ポリエステルを用いる試み(例えば、特許文献11参照)があるが、分子構造、分子量について最適化されているとはいえない。
また、これら従来公知の技術を適用してもDSM(Demand-side Management)プログラムの仕様を達成することは不可能であり、従来の技術領域よりさらに進んだ低温定着技術の確立が必要である。
更なる低温定着化のためには、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることが必要となるが、ガラス転移温度(Tg)を下げすぎると耐熱保存性を悪化させたり、分子量を小さくして樹脂をF1/2温度を下げすぎるとホットオフセット発生温度を低下させるなどの問題がある。このため、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることにより低温定着性に優れかつホットオフセット発生温度の高いトナーを得るには至っていない。
一方において、静電荷像現像に使用されるトナー製造方法には、大別して粉砕法と重合法とがある。
粉砕法では、上記記載の熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤などを溶融混合して均一に分散させ、得られた組成物を粉砕、分級することによりトナーを製造している。粉砕法によれば、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、トナー用材料の選択に制限がある。例えば、溶融混合により得られる組成物は、経済的に使用可能な装置により粉砕し、分級できるものでなければならない。この要請から、溶融混合した組成物は、充分に脆くせざるを得ない。このため、実際に上記組成物を粉砕して粒子にする際に、高範囲の粒径分布が形成され易く、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、トナー重量平均粒径を小さくせざるを得ず、粒径4μm以下の微粉と15μm以上の粗粉を分級により除去しなければならず、トナー収率が非常に低くなるという欠点がある。また、粉砕法では、着色剤や帯電制御剤などを熱可塑性樹脂中に均一に分散することが困難である。このような分散は、トナーの流動性、現像性、耐久性、画像品質などに悪影響を及ぼす。
近年、これらの粉砕法における問題点を克服するために、懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案され、実施されている。静電潜像現像用のトナーを重合法によって製造する技術は公知であり、例えば懸濁重合法や乳化重合凝集法(例えば、特許文献12参照)によってトナー粒子を得ることが行なわれている。
しかしながら、これらの製造方法では、低温定着性に優位なポリエステル樹脂をトナーにすることはできない。これらを解決するためにさらに、ポリエステル系樹脂からなるトナーを水中にて溶剤を用いて球形化したトナー(例えば、特許文献13参照)やイソシアネート反応を利用したトナー(例えば、特許文献14参照)等が提案されているが、低温定着性とトナー生産性を満足できるものではなかった。特に、イソシアネート反応を利用したトナー(特許文献14記載)では、イソシアネート基を持つプレポリマーと称される化合物とポリアミン類との反応によるものが挙げられているが、これらの発明によるとプレポリマーが一定範囲以上の分子量を持ちその反応が強固に進みトナー中のゲル化度が上がり低温定着性が発現しないばかりか、定着ローラーとの離型性が悪くオフセット防止剤の効力が発現されなかった。
米国特許第2,297,691号明細書 特公昭49−23910号公報 特公昭43−24748号公報 特開昭60−90344号公報 特開昭64−15755号公報 特開平2−82267号公報 特開平3−229264号公報 特開平3−41470号公報 特開平11−305486号公報 特開昭62−63940号公報 特許第2931899号公報 特許第2537503号公報 特開平9−34167号公報 特開平11−149180号公報
したがって、本発明は、充分な低温定着性・広範囲な定着温度領域の確立及び良好なる高精細画像を得るための電子写真法、静電記録法、静電印刷法など静電潜像を現像するときに用いられる静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、優れた低温定着性と耐オフセット性能及び良好なる高精細画像となるトナーを得ることを目的に鋭意検討した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
上記課題は、本発明の(1)「少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物としてのアミン化合物(A)、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分としてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを含む組成物(B)、着色剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物(A)と、反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥したトナーであって、該組成物(B)中には、その一部に、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能なイソシアネート基部位が1分子当たり3個以上存在する多官能アルコールより変性された構造の化合物(C)を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー」、
)「該化合物(C)の重量平均分子量Mwが300〜3,000であることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
)「該組成物(B)中の該化合物(C)の含有量が5〜80wt%であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
)「活性水素基を有する化合物(A)の活性水素基がアミノ基中の水素基であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷現像用トナー」、
)「該組成物(B)の含有量が、該有機溶剤溶液及び又は分散液の不揮発性成分中の5〜70wt%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷像現像用トナー」、
)「前記トナーのガラス転移点が40℃〜70℃であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷像現像用トナー」、
)「前記トナーのBET比表面積が1.0〜6.0m/gであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷像現像用トナー」、
)「前記トナーの重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷像現像用トナー」、
)「前記トナーの重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れかに記載の静電荷像現像用トナー」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(10)「少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物としてのアミン化合物(A)、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分としてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを含む組成物(B)、着色剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥する段階を含むトナーの製造方法であって、該組成物(B)中には、その一部に、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能なイソシアネート基部位が1分子当たり3個以上存在する多官能アルコールより変性された構造の化合物(C)を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法」により達成される。
以下の詳細かつ具体的な発明から明らかなように、本発明により、充分な低温定着性・広範囲な定着温度領域の確立及び良好なる高精細画像を得ることを目的とした電子写真法、静電記録法、静電印刷法など静電潜像を現像するときに用いられる静電荷像現像用トナーを得られるという極めて優れた効果が奏せられる。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討し、水媒体中でトナーを得る方法において、トナーを構成する化合物が3次元架橋構造を有することにより高分子結着成分となり、トナーの低温定着性の向上及び耐高温オフセットの向上、さらには、定着ローラーからの離型性が向上した静電荷像現像用トナーが得られることを見いだした。
すなわち、一般に活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する組成物の反応においては、反応可能な部位がイソシアネート基である場合、ジイソシアネート変性された化合物が用いられることが多い。このような化合物を単独で用いた場合は、本発明であるトナーの製造中において、緩慢な反応により2次元構造に反応し、有効な架橋構造を取りにくくなる。この場合、定着高温域でのオフセット現象を防ぐことが出来ないばかりか、所定の定着性が得られない。したがって、良好な画像作成に弊害となる。また、逆に市販のジイソシアネート化合物を使用した場合には、基本的には上記と同様に2次元構造の反応しか起きず、その架橋形態は非常に強固で部分的なものとなり、やはり同様に良好な画像を得られない。モノイソシアネート化合物を用いた場合は反応速度を緩和することは可能であるが、定着性・耐オフセット性を改善する効果は見られない。本発明は、かかる反応速度を緩和し、高温オフセットを改善するとともに低温定着性を実現する画期的発明である。
(イソシアネート化合物(C))
本発明においては、組成物(B)中に1分子当たり3官能以上ある低分子化合物(C)が必須成分であり、その骨格は、ポリオールよりなるものである
1分子当たり3官能以上あるイソシアネート化合物(C)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオールなど);3価〜8価またはそれ以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノール3ノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数は2〜20)などと、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたものとを反応させた変性イソシアネートが挙げられる。これらの化合物(C)の分子量は、上記比較的低分子量成分のポリオールより変性されかつ重量平均分子量Mwが3,000を越えるものでないことが好ましい。重量平均分子量Mwが3,000を越えた場合は、活性水素基と反応した後の架橋点間距離が大きくなり、耐オフセット性を満足できないことがある。また、Mw300未満では逆に架橋点間距離が短すぎて低温定着性が発現しないことがある。その範囲は300〜3,000が好ましく、より好ましくは500〜2,000である。また、組成物(B)中の化合物(C)の含有量は、有機溶剤を別として、5〜80wt%、好ましくは10〜75wt%、更に好ましくは15〜70wt%である。
(組成物B 反応基)
本発明で用いられる組成物(B)は、化合物(A)の持つ活性水素基と反応する成分を任意成分として含むことができるこのような成分は、特に限定されるものではないが、好ましくはイソシアネート基を有する化合物群より選ばれる。さらには、組成物(B)の成分にこれらのイソシアネート基が1分子当たり1官能以上ある多価イソシアネート組成物が選ばれ、その骨格は、限定されるものではないが好ましくはポリエステル、ポリエーテル、ポリスチレンアクリルオリゴマー等が挙げられる。
(イソシアネート基を有する成分
前記のように、本発明で用いられる組成物(B)には、以下のものを含む。
(ポリエステル)
イソシアネート基を有するポリエステル化合物(B1)として、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート化合物(3)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリエステル化合物(B1)としては、特に限定されるものではなく、有機溶剤に可溶であれば公知のポリエステル樹脂が使用される。例としてポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物などが挙げられる。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]のモル比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
(ポリオール)
ポリオール(1)としては、ジオールおよび3価以上のポリオールが挙げられ、該ジオール単独、またはジオールと少量の3価以上のポリカルボン酸の混合物が好ましい。ジオールとしては、炭素数2〜18のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ドデカンジオールなど);炭素数4〜1000のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);炭素数5〜18の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);炭素数12〜23のビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールまたはビスフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイドなど)付加物(付加モル数は2〜20)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類(特にビスフェノールA)のアルキレンオキサイド付加物(特にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの2〜3モル付加物)、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコール(特にエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール)との併用である。併用の場合の比率は、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が、通常30モル%以上、好ましくは50モル%以上、特に好ましくは70モル%以上である。
3価以上のポリオールとしては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価〜8価またはそれ以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノール3ノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数は2〜20)などが挙げられる。
(ポリカルボン酸)
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸および3価以上のポリカルボン酸が挙げられ、ジカルボン酸単独、およびジカルボン酸と少量の3価以上のポリカルボン酸の混合物が好ましい。ジカルボン酸としては、炭素数2〜20のアルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、ドデシルコハク酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸(特にアジピン酸およびドデセニルコハク酸)および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸(特にイソフタル酸およびテレフタル酸)である。
3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
(比率、ポリエステル−NCO)
ポリイソシアネート化合物(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。イソシアネート基を有する化合物(B)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する。イソシアネート基を有する化合物(B)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、化合物(A)との反応による高分子成分の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性等が悪化する。
(顔料)
本発明に用いられる着色剤は、無機顔料または有機顔料、有機染料のいずれでも良く、またはこれらの組み合わせでも良い。これらの具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカラートナーの場合にはイエローとしてベンジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタとしてキナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンとしてフタロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。これらの内、シアン着色剤としては、ピグメントブルー15:3、イエロー着色剤としてはピグメントイエロー74、ピグメントイエロー93、マゼンタ着色剤としてはキナクリドン系化合物が好ましく用いられる。
着色剤の添加量は、トナー全体成分100重量部に対して2〜25重量部の範囲が好ましい。本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。本マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得ることができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、水や有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
(離型剤)
本発明に用いられる離型剤としては公知のものが使用でき、またトナー中への導入の仕方は、本発明の範疇であれば公知の方法、例えば、有機溶剤への溶解・分散などが用いられる。その種類としては、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオール−ビス−ステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。その他に融点挙動を示すような結晶性ポリエステル樹脂なども挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち、好ましいものはポリアルカン酸エステルや結晶性ポリエステル樹脂であり、さらに効果的には溶融挙動の異なる2種類以上を用いることが好ましい。トナー中の離型剤の含有量は通常0.5〜40重量部であり、好ましくは2〜30重量%、特に好ましくは3〜25重量%である。
(CCA)
本発明のトナーにおいて必要に応じて用いられる。帯電制御剤としては、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができ、金属キレート類、有機酸の金属塩、含金属染料、ニグロシン染料、アミド基含有化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物及びそれらの金属塩、ウレタン結合含有化合物、酸性もしくは電子吸引性の有機物質が挙げられる。また、カラートナー適応性(帯電制御剤自体が無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がないこと)を勘案すると、負帯電性としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物、4,4'−メチレンビス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロキシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物が好ましい。その使用量はトナーに所望の帯電量により決定すればよいが、通常はトナー100重量部に対し0.01〜10重量部用い、更に好ましくは0.1〜10重量部用いる。
(結着樹脂)
本発明においては、必要に応じてその他の結着樹脂を用いられる。結着樹脂としては、特に限定されるものではなく公知のものが用いられ、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。その中でも前述のポリアルコールとポリカルボン酸とからなるポリエステル樹脂が好ましい。その使用量は特に限定されるものではないが、通常はトナー100重量部中20〜95重量部、好ましくは30〜90重量部用いられる。
(製造方法)
本発明のトナー製造方法は、少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物としてのアミノ化合物(A)と、該活性水素基と反応可能なイソシアネート基部位を1分子当たり3個以上存在する多官能アルコールより変性された構造の化合物(C)をその一部に含み、該活性水素基と反応可能なイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを含む組成物(B)、着色剤、離型剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する組成物(B)中の成分を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥したトナーであればその製法において限定されるものではない。その1例を示すと、有機溶剤に活性水素基を有する化合物(A)と、該活性水素基と反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)、着色剤を溶解(重合体が組成物(B)中に含まれていてもよい)させ、低速剪断方式及び又は高速剪断方式の分散機にて、所定の粒径まで分散及び又は溶解せしめ、その後、所定の水媒体中に所定の粒子径で分散させる。分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜20分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは10〜98℃である。
分散体100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満では分散体の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。分散剤としては、水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、無機粉末(炭酸カルシウム粉末、リン酸カルシウム粉末、ハイドロキシアパタイト粉末、シリカ微粉末など)および界面活性剤(ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤など)など公知のものが使用できる。アニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。さらに、ノニオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖、等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸などを共重合した乳化重合エマルジョンなども効果的に分散安定化させる。本発明における有機溶剤としては、活性水素基を有する化合物(A)、反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)、結着樹脂を溶解させる溶剤で有れば公知のものが使用できるが、沸点100℃未満の揮発性であることは除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、THFなどが挙げられる。分散体100部に対する有機溶剤の使用量は、通常10〜500部、好ましくは20〜400部、さらに好ましくは50〜300部である。水系媒体に分散されたトナー母粒子から有機溶剤を除去する方法としては、公知の常圧または減圧下にて加温し除去技術が用いられる。このとき、本発明の活性水素基を有する化合物(A)と、組成物(B)中の反応可能な部位を有する成分が架橋反応をおこす。このトナー粒子母液を遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離し、得られた粉末を乾燥することによって本発明のトナーが得られる。得られた粉末を乾燥する方法としては、気流式乾燥機、振動流動乾燥機、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を場合により組み合わせて用いて行なうことができる。また、必要に応じ、風力分級器などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
本発明のトナーは、必要により流動化剤等の添加剤と共に用いることができ、そのような流動化剤としては、具体的には、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の微粉末を挙げることができ、通常、バインダー樹脂100重量部に対して、0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部用いられる。
さらに、本発明のトナーは、マグネタイト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、導電性チタニア等の無機微粉末やスチレン樹脂、アクリル樹脂等の抵抗調節剤や滑剤などが内添剤又は外添剤として用いられる。これらの添加剤の使用量は所望する性能により適宜選定すれば良く、通常バインダー樹脂100重量部に対し0.05〜10重量部程度が好適である。
本発明の画像形成用トナーは2成分系現像剤又は非磁性1成分系現像剤の何れの形態で用いてもよい。2成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用できる。
高解像度の画像形成を行なうには、トナーの体積平均粒径としては3〜8μmが好ましく、4〜7μmが更に好ましい。また、粒度分布としては、体積平均粒径/個数平均粒径の値が1.00〜1.25であるものが好ましい。このようなトナーを容易に製造するという観点から、上記方法により本発明のトナーを製造するのが好ましい。
(トナーのガラス転移点)
本発明において、トナーのガラス転移点として、通常40〜70℃、好ましくは45〜55℃である。40℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。架橋及び/又は伸長されたポリエステル樹脂の共存により、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
〈ガラス転移点(Tg)の測定方法〉
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次に、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置後、室温まで試料を冷却して10min放置した。窒素雰囲気化で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行なった。Tgは、TAS−100システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
Figure 0004282511
本発明のトナーは、重量平均粒径(D4)が3〜8μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(D4/Dn)が1.00〜1.25であることが好ましく、1.05〜1.20であることがより好ましい。このような乾式トナーとすることにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。以下に測定方法について述べる。まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
(BET比表面積)
金属材料の比表面積は、自動比表面積測定装置 GEMINI 2360(島津−マイクロメリティックス社製)を用いて、窒素ガスを吸着させてBET多点法により測定した値である。
以下、本発明を下記の実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、部数はすべて重量部である。
〈ポリエステル樹脂の製造例〉
表1に示す原材料を、冷却管・攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、さらにジブチルチンオキサイド1部およびハイドロキノン0.05部を入れて、常圧で180℃で8時間反応させた後、200℃に昇温して+10〜15mmHgの減圧下で目的とする軟化点F1/2に達するまで反応させ、目的とする樹脂A1〜A7を合成した。得られた樹脂の物性を表2に示す。
〈イソシアネート含有化合物(B)の製造例〉
上記製造例で得られた樹脂A1 100部を粉砕した後、冷却管・攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、酢酸エチル108部を加えて溶解した。常圧で50℃に加温し、イソホロンジイソシアネート7.3部を加えて2時間反応させイソシアネート含有組成物の酢酸エチル溶液B1を得た。
〈イソシアネート含有化合物(C)の製造例〉
トリレンジイソシアネート307部、ペンタエリスリトール27部、酢酸エチル334部を冷却管・攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、さらに触媒としてジブチルチンオキサイド0.5部を加えて、溶解し常圧で50℃に4時間加温した後、過剰の未反応トリレンジイソシアネートを除去して、イソシアネート含有化合物(C)の酢酸エチル溶液C1を得た。同様に、表3に示す材料を用いてC2、C3の酢酸エチル溶液を得た。これらの105℃不揮発分は約50%であった。
〈アミン化合物(ケチミン)の合成〉
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行ない、アミン化合物1を得た。アミン化合物1のアミン価は418であった。
〈有機微粒子エマルションの合成〉
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン83部、アクリル酸ブチルエステル110部、メタクリル酸83部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−アクリル酸ブチルエステル−メタクリル酸−メタクリル酸エテレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の有機微粒子エマルジョンを得た。
(トナーの製造例1)
攪拌棒および温度計をセットした容器に、ポリエステル樹脂A1を380部、カルナバワックス 23部、カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R) 36部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業) 0.5部、酢酸エチル 548部を仕込み、攪拌下80℃に昇温し、そのまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで本溶解液をビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hrディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、十分にカーボンブラック、ワックスの分散を行ない、着色された有機溶剤分散液を得た。この有機溶剤分散液に上記イソシアネート含有化合物溶液B1 100部、イソシアネート化合物溶液C1 70部を加え、撹拌モーターにて10分撹拌した。さらに、上記アミン化合物 24部を加えて、5分撹拌した。
次いで、別の容器に脱イオン1050部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 7.6部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウム 2.6部、上記有機微粒子エマルジョン21部、カルボキシメチルセルロース(第一工業製薬社製 セロゲンBSH) 2.5部を混合攪拌し、水溶液を得た。
次いで、上記水溶液に上記着色された有機溶剤分散液を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)で回転数13,000rpmで30分間混合しトナー母粒子分散液を得た。攪拌機および温度計をセットした容器に、トナー母粒子分散液を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、50℃で15時間熟成を行ない、トナースラリーを得た。このスラリー液よりトナーをろ別・乾燥してトナーを得た。トナーの体積平均粒径4.8μm(マルチサイザーで測定)であった。このトナー100部に疎水化シリカ(日本アエロジル社製 R−972)1.5部をヘンシェルミキサーを用い加えて評価検体とした。評価結果を表5に示す。
(実施例2〜7)
表4に示すように、ポリエステル樹脂、ワックス等を変更し、実施例1と同様にしてトナーを作成した。
(比較例1)
実施例1において、イソシアネート含有化合物(C)を入れず、イソシアネート含有化合物(B)を170部に変更し、アミン化合物を4.2部とした以外は全く同様にして、比較例1のトナーを得た。
各実施例で作成したトナーの特性評価方法について、説明する。
1)定着性評価
定着ローラーとしてポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行なった。このときの結果を表4に示した。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。尚低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/cm、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/cm、ニップ幅4.5mmと設定した。
各特性評価の基準は以下のとおりである。
(I)低温定着性(5段階評価)
◎;120℃未満 ○;120〜130℃ □;130〜140℃
△;140〜150℃ ×;150℃以上
(II)ホットオフセット性(5段階評価)
◎;201℃以上 ○;200〜191℃ □:190〜181℃
△;180〜171℃ ×;170℃以下
2)貯蔵安定性の評価
ガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽にて24時間放置する。このトナーを24℃に冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)にて針入度を測定する。この値が大きいトナー程、熱に対する保存性が優れている。この値が5mm以下の場合は、使用上問題が発生する可能性が高い。
針入度に基づく熱保存性の判定基準は次の通りである。
◎:貫通 ○:25mm以上 □:20〜25mm △:15〜20mm
×:15mm未満
Figure 0004282511
Figure 0004282511
Figure 0004282511
Figure 0004282511
Figure 0004282511
Figure 0004282511

Claims (10)

  1. 少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物としてのアミン化合物(A)、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分としてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを含む組成物(B)、着色剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物(A)と、反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥したトナーであって、該組成物(B)中には、その一部に、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能なイソシアネート基部位が1分子当たり3個以上存在する多官能アルコールより変性された構造の化合物(C)を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 該化合物(C)の重量平均分子量Mwが300〜3,000であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 該組成物(B)中の該化合物(C)の含有量が5〜80wt%であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 活性水素基を有する化合物(A)の活性水素基がアミノ基中の水素基であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷現像用トナー。
  5. 該組成物(B)の含有量が、該有機溶剤溶液及び又は分散液の不揮発性成分中の5〜70wt%であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記トナーのガラス転移点が40℃〜70℃であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記トナーのBET比表面積が1.0〜6.0m/gであることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記トナーの重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記トナーの重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物としてのアミン化合物(A)、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分としてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを含む組成物(B)、着色剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物(A)と反応可能な部位を有する成分を含む組成物(B)を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥する段階を含むトナーの製造方法であって、該組成物(B)中には、その一部に、活性水素基を有する化合物(A)と反応可能なイソシアネート基部位が1分子当たり3個以上存在する多官能アルコールより変性された構造の化合物(C)を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
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