JPH11133090A - 基板検査装置および基板検査方法 - Google Patents

基板検査装置および基板検査方法

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JPH11133090A
JPH11133090A JP9298337A JP29833797A JPH11133090A JP H11133090 A JPH11133090 A JP H11133090A JP 9298337 A JP9298337 A JP 9298337A JP 29833797 A JP29833797 A JP 29833797A JP H11133090 A JPH11133090 A JP H11133090A
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JP
Japan
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wiring
test signal
inspection
terminal
signal
Prior art date
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Pending
Application number
JP9298337A
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English (en)
Inventor
Munehiro Yamashita
宗寛 山下
Michio Ebita
理夫 戎田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIHON DENSAN RIIDO KK
Original Assignee
NIHON DENSAN RIIDO KK
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Filing date
Publication date
Application filed by NIHON DENSAN RIIDO KK filed Critical NIHON DENSAN RIIDO KK
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 両端部がファインピッチのパッド部を有する
基板を検査する。 【解決手段】 コンピュータ44は、スイッチSW11
a、スイッチSW21をONとする。これにより、アン
プ81からの出力電圧Vxは、ピークホールド回路76
により、その最大値が検出され保持される。プリントパ
ターン34cが上記第1区間で断線していれば、プリン
トパターン34cに関するアンプ81からの出力電圧V
xは、極めて小さい値となる。これにより、断線してい
るか否かを容易に判定することができる。同様に、スイ
ッチSW11a、スイッチSW23をONとして、下部
電極64aの下方の部分からハッド36cまでの区間の
導通状態を判定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は基板検査装置に関
し、特に、静電容量を用いた配線の検査に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】一般に、プリント基板の検
査方法は、検査対象の配線の両端にプローブを接触さ
せ、一方のプローブから試験信号を供給し、他方のプロ
ーブからこれが検出できるか否かで導通判定を行う。
【0003】しかし、今日、配線のファインピッチ化が
進み、前記プローブを接触させる検査方法においては、
以下の様な問題があった。まず、端部のファイン化に合
せて、前記プローブを補足しなければならず、プレス時
のプローブの強度不足が深刻な問題となる。また、位置
決めの精度もこれに合せて精密さが要求される。さら
に、端部に接触させる為に、端部にキズがつく。特に、
ファインピッチのパット部は、小さいので前記キズによ
る悪影響が大きくなる。
【0004】この発明は、上記のような問題を解決し、
検査対象の配線を痛めることなく、かつ簡易に検査が可
能なプリント基盤基板検査装置およびその方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の基板検査装置
においては、隣接する検査対象配線の一端部が高密度で
配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査を
行なう基板検査装置であって、前記一端部配置領域の各
端部と非接触結合される第1の信号検出用端子、第1の
検査対象配線について、その一端部および他端部を除い
た配線部分と非接触結合される試験信号供給用端子、前
記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対象配線に
試験信号を供給する試験信号供給手段、前記第1の信号
検出用端子から検出される検出信号に基づいて、前記第
1の検査対象配線の導通判定を行なう判定手段、を備え
たことを特徴とする。
【0006】請求項2の基板検査装置においては、前記
試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信号供
給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離れて
位置する第2の試験信号供給用端子を有することを特徴
とする。
【0007】請求項3の基板検査装置においては、前記
被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の他端
部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、前記他
端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の信号検
出用端子を設けたことを特徴とする。
【0008】請求項4の基板検査装置においては、隣接
する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端部
配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査装
置であって、第1の検査対象配線について、その一端部
および他端部を除いた配線部分と非接触結合される試験
信号供給用端子、前記試験信号供給用端子から、前記第
1の検査対象配線に試験信号を供給する試験信号供給手
段、第2の検査対象配線について、その一端部および他
端部を除いた配線部分と非接触結合される短絡検査用端
子、前記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づ
いて、前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行
なう判定手段、を備えたことを特徴とする。
【0009】請求項5の基板検査装置においては、隣接
する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端部
配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査装
置であって、前記一端部配置領域の各端部と非接触結合
される第1の信号検出用端子、第1の検査対象配線につ
いて、その一端部および他端部を除いた配線部分と非接
触結合される試験信号供給用端子、前記試験信号供給用
端子から、前記第1の検査対象配線に試験信号を供給す
る試験信号供給手段、第2の検査対象配線について、そ
の一端部および他端部を除いた配線部分と非接触結合さ
れる短絡検査用端子、前記第1の信号検出用端子から検
出される検出信号に基づいて、前記第1の検査対象配線
の導通判定、または前記短絡検査用端子にて検出される
検出信号に基づいて、前記第1と第2の検査対象配線間
の短絡判定を行なう判定手段、を備えたことを特徴とす
る。
【0010】請求項6の基板検査装置においては、前記
試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信号供
給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離れて
位置する第2の試験信号供給用端子を有することを特徴
とする。
【0011】請求項7の基板検査装置においては、前記
被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の他端
部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、前記他
端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の信号検
出用端子を設けたことを特徴とする。
【0012】請求項8の基板検査装置においては、前記
短絡検出用端子に、前記試験信号供給手段からの試験信
号を供給可能としたことを特徴とする。
【0013】請求項9の基板検査装置においては、前記
試験信号を、急激な変化を有する信号としたことを特徴
とする。
【0014】請求項10の基板検査装置においては、前
記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
に、前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生
じた以後に、前記第1の信号検出用端子にて検出される
電圧の最大値に基づいて、前記配線の導通状態を判定す
ることを特徴とする。
【0015】請求項11の基板検査装置においては、前
記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
に、前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生
じた以後に、前記短絡検査用端子にて検出される電圧の
最大値に基づいて、前記短絡状態を判定することを特徴
とする。
【0016】請求項12の基板検査方法においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査
方法であって、前記一端部配置領域の上方に前記各端部
と第1の信号検出用端子を非接触結合させ、第1の検査
対象配線について、その一端部および他端部を除いた配
線部分と試験信号供給用端子を非接触結合させ、前記第
1の検査対象配線に試験信号を供給し、前記第1の信号
検出用端子から検出される検出信号に基づいて、前記第
1の検査対象配線の導通判定を行なうことを特徴とす
る。
【0017】請求項13の基板検査方法においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査
方法であって、第1の検査対象配線について、その一端
部および他端部を除いた配線部分と試験信号供給用端子
を非接触結合させ、前記試験信号供給用端子から、前記
第1の検査対象配線に試験信号を供給し、第2の検査対
象配線について、その一端部および他端部を除いた配線
部分と短絡検査用端子を非接触結合させ、前記短絡検査
用端子にて検出される検出信号に基づいて、前記第1と
第2の検査対象配線間の短絡判定を行なうことを特徴と
する。
【0018】請求項14の基板検査治具においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なうための基
板検査治具であって、前記第1の検査対象配線に試験信
号を供給するための試験信号供給用端子であって前記第
1の検査対象配線についてその一端部および他端部を除
いた配線部分と非接触結合される試験信号供給用端子、
および前記第1の信号検出用端子から信号を検出するた
めの第1の信号検出用端子であって前記一端部配置領域
の各端部と非接触結合される第1の信号検出用端子を備
えたことを特徴とする。
【0019】請求項15の基板検査治具においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査
治具であって、前記第1の検査対象配線に試験信号を供
給する試験信号供給用端子であって、前記第1の検査対
象配線についてその一端部および他端部を除いた配線部
分と非接触結合される試験信号供給用端子、および前記
第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行なう検出信
号を検出する為の短絡検査用端子であって前記第2の検
査対象配線についてその一端部および他端部を除いた配
線部分と非接触結合される短絡検査用端子を備えたこと
を特徴とする。
【0020】この発明において、「基板」とは、配線を
形成し得る基材、または現に配線を形成した基材をい
い、材質、構造、形状、寸法等を問わない。たとえば、
ガラスエポキシ基板、フィルム状の基板等の他、CPU
等の回路素子を搭載するためのパッケージ等も含む。さ
らに、ガラスエポキシ基板等にソケットなどを搭載した
複合基板や、回路素子を搭載した基板も含む。
【0021】「配線」とは、導電を目的とした導体をい
い、材質、構造、形状、寸法等を問わない。基板に形成
されたプリントパターンやスルーホール、ピン等の他、
基板に取り付けられた電気コード、ソケット、コネク
タ、ピンなどにおける導電部分等も含む概念である。
【0022】「配線の一端」、「配線の他端」とは、配
線のうち検査のための信号の入力点または出力点となる
箇所をいい、材質、構造、形状、寸法等を問わない。プ
リントパターンの検査用端、コネクタ接続用端、接続用
ピン、ボンデングワイヤ等を接続するためのパッド、回
路素子やソケットを接続するためのパッド、基板に取り
付けられたソケットに設けられた差込み部やコネクタの
入出力端など、他の部品との電気的な接続点となる箇所
を含む。
【0023】「非接触結合」とは、2以上の部材を、絶
縁された状態で信号の授受をおこない得るように結び付
けることをいい、実施形態では、静電容量を用いて結び
つける静電結合が該当する。ただし、実施形態に限定さ
れるものではない。
【0024】「信号」とは、検査のために用いられる信
号をいい、電圧または電流のいずれをも含む概念であ
る。正弦波などの交流信号の他、直流信号、矩形状の信
号、三角状の信号、パルス状の信号等も含まれる。
【0025】「信号検出用端子から検出される検出信号
に基づいて」とは、前記検出信号の電圧そのものまたは
当該電圧に対応若しくは関連する物理量に基づいて、の
意である。したがって、当該電圧の他、たとえば、当該
電圧に対応若しくは関連する電流や、その積分値、微分
値等も含まれる。
【0026】「配線の導通状態の検出」とは、配線の断
線やショートの検出の他、半断線の検出など、配線の抵
抗値の検出なども含む概念である。
【0027】「急激な変化を有する信号」とは、電圧ま
たは電流等の単位時間当りの変化量が大きい信号をい
い、例えばステップ状の立上がり若しくは立ち下がりを
有する直流信号または三角状の信号、矩形状の信号、パ
ルス状の信号等が含まれる。
【0028】
【発明の作用および効果】請求項1の基板検査装置また
は請求項12の基板検査方法においては、前記一端部配
置領域の上方に前記各端部と第1の信号検出用端子を非
接触結合させ、第1の検査対象配線について、その一端
部および他端部を除いた配線部分と試験信号供給用端子
を非接触結合させ、前記第1の検査対象配線に試験信号
を供給し、前記第1の信号検出用端子から検出される検
出信号に基づいて、前記第1の検査対象配線の導通判定
を行なう。したがって、前記一端部配置領域の各端部が
高密度で配置されていても、検査対象の配線に試験信号
を供給できる。これにより、前記第1の信号検出用端子
の下部から前記一端部までの導通検査をすることができ
る。また、前記導通判定は前記一端側の端子と非接触で
行なえるので、前記一端側の端子にきずがつくことがな
い。
【0029】請求項2の基板検査装置においては、前記
試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信号供
給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離れて
位置する第2の試験信号供給用端子を有する。この第1
の試験信号供給用端子および第2の試験信号供給用端子
から試験信号を供給することにより、仮に前記第1の試
験信号供給用端子または前記第2の試験信号供給用端子
のいずれかの下方の配線の導通検査をすることができ
る。
【0030】請求項3の基板検査装置においては、前記
被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の他端
部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、前記他
端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の信号検
出用端子を設けている。したがって、さらに、試験信号
供給用端子と前記他端部間の導通検査を前記他端側の端
子と非接触で行なうことができる。
【0031】請求項4の基板検査装置または請求項13
の基板検査方法においては、第1の検査対象配線につい
て、その一端部および他端部を除いた配線部分と試験信
号供給用端子を非接触結合させ、前記試験信号供給用端
子から、前記第1の検査対象配線に試験信号を供給し、
第2の検査対象配線について、その一端部および他端部
を除いた配線部分と短絡検査用端子を非接触結合させ、
前記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づい
て、前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行な
う。したがって、前記一端部配置領域の各端部が高密度
で配置されていても、検査対象の配線に試験信号を供給
できる。これにより、前記第1と第2の検査対象配線間
の短絡判定を行うことができる。
【0032】請求項5の基板検査装置においては、前記
第1の信号検出用端子は、前記一端部配置領域の各端部
と非接触結合される。前記試験信号供給用端子は、第1
の検査対象配線について、その一端部および他端部を除
いた配線部分と非接触結合される。前記試験信号供給手
段は、前記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対
象配線に試験信号を供給する。前記短絡検査用端子は、
第2の検査対象配線について、その一端部および他端部
を除いた配線部分と非接触結合される。前記判定手段
は、前記第1の信号検出用端子から検出される検出信号
に基づいて、前記第1の検査対象配線の導通判定、また
は前記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づい
て、前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行な
う。
【0033】したがって、前記一端部配置領域の各端部
が高密度で配置されていても、検査対象の配線に試験信
号を供給できる。これにより、前記第1の信号検出用端
子の下部から前記一端部までの導通検査、または、前記
第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行うことがで
きる。
【0034】請求項6の基板検査装置においては、前記
試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信号供
給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離れて
位置する第2の試験信号供給用端子を有する。この第1
の試験信号供給用端子および第2の試験信号供給用端子
から試験信号を供給することにより、仮に前記第1の試
験信号供給用端子または前記第2の試験信号供給用端子
のいずれかの下方の配線の導通検査をすることができ
る。
【0035】請求項7の基板検査装置においては、前記
被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の他端
部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、前記他
端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の信号検
出用端子を設けている。したがって、さらに、試験信号
供給用端子と前記他端部間の導通検査を前記他端側の端
子と非接触で行なうことができる。
【0036】請求項8の基板検査装置においては、前記
短絡検出用端子に、前記試験信号供給手段からの試験信
号を供給可能とした。したがって、前記短絡検出用端子
を前記試験信号を供給する端子と供用することができ
る。
【0037】請求項9の基板検査装置においては、前記
試験信号を、急激な変化を有する信号としている。した
がって、前記検出信号も、当該信号の変化に対応して急
激に変化する。このため、この急激な変化を検出するこ
とにより配線の導通状態を判定することができるので、
検査を高速に行なうことができる。また、この結果、ハ
ムノイズ等の影響を受けにくい。
【0038】請求項10の基板検査装置においては、前
記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
に、前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生
じた以後に、前記第1の信号検出用端子にて検出される
電圧の最大値に基づいて、前記配線の導通状態を判定す
る。当該最大値は、ほぼ、当該信号が急激な変化を生じ
ると同時に発生する。したがって、極めて短時間のうち
に配線の導通状態を知ることができる。
【0039】請求項11の基板検査装置においては、前
記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
に、前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生
じた以後に、前記短絡検査用端子にて検出される電圧の
最大値に基づいて、前記短絡状態を判定する。当該最大
値は、ほぼ、当該信号が急激な変化を生じると同時に発
生する。したがって、極めて短時間のうちに配線の短絡
状態を知ることができる。
【0040】請求項14の基板検査治具においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なうための基
板検査治具であって、前記第1の検査対象配線に試験信
号を供給するための試験信号供給用端子であって前記第
1の検査対象配線についてその一端部および他端部を除
いた配線部分と非接触結合される試験信号供給用端子、
および前記第1の信号検出用端子から信号を検出するた
めの第1の信号検出用端子であって前記一端部配置領域
の各端部と非接触結合される第1の信号検出用端子を備
えている。したがって、前記一端部配置領域の各端部が
高密度で配置されていても、検査対象の配線に試験信号
を供給できる。これにより、前記第1の信号検出用端子
の下部から前記一端部までの導通検査を行うことができ
る。
【0041】請求項15の基板検査治具においては、隣
接する検査対象配線の一端部が高密度で配置された一端
部配置領域を有する被検査基板の検査を行なう基板検査
治具であって、前記第1の検査対象配線に試験信号を供
給する試験信号供給用端子であって、前記第1の検査対
象配線についてその一端部および他端部を除いた配線部
分と非接触結合される試験信号供給用端子、および前記
第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行なう検出信
号を検出する為の短絡検査用端子であって前記第2の検
査対象配線についてその一端部および他端部を除いた配
線部分と非接触結合される短絡検査用端子を備えてい
る。したがって、前記一端部配置領域の各端部が高密度
で配置されていても、検査対象の配線に試験信号を供給
できる。これにより、前記第1と第2の検査対象配線間
の短絡判定を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。
【0043】図1に、静電容量を用いた基板検査装置で
あるベアボードテスタ1の機能構成を示す。このベアボ
ードテスタ1は、回路素子が取り付けられる前のプリン
ト基板(ベアボード)のプリントパターンなどの導通/
非導通等を検査する装置である。特に、隣接する検査対
象配線の一端部が高密度で配置されたファインパッドを
有する基板の検査に適する。
【0044】ベアボードテスタ1は、信号処理部7、ス
イッチ部SW1、SW2および基板検査治具であるセン
サーモジュール50を有する。信号処理部7は、試験信
号供給手段である信号源46、信号検出部48、および
判定手段であるコンピュータ44を有する。
【0045】まず、検査の対象となる基板について図2
を用いて説明する。基板32には、検査対象配線の一種
である複数のプリントパターン34c、34d、・・・
が形成されている。これら複数のプリントパターン34
c、34d、・・・を、まとめてプリントパターン部3
4と呼ぶ。プリントパターン34c、34d、・・・の
一端は、それぞれ、パッド36c、36d、・・・を有
する。パッド36c、36d、・・・をまとめて、パッ
ド部36と呼ぶ。各パッド36c、36d、・・の配列
ピッチは極めて小さい(ファインピッチ(高密度))。
【0046】また、プリントパターン34c、34d、
・・・の他端は、それぞれパッド38c、38d、・・
・となっている。パッド38c、38d、・・・をまと
めて、パッド部38と呼ぶ。各パッド38c、38d、
・・・の配列ピッチは極めて小さい(ファインピッ
チ)。
【0047】本実施形態においては、パッド部36が一
端部配置領域に該当し、パッド部38が他端部配置領域
に該当する。
【0048】図1に示すセンサーモジュール50は、基
板32の検査対象配線の上に配置される。図3を用い
て、センサーモジュール50について説明する。図3A
は平面図、図3Bは図3AのX−X断面図、図3Cは底
面図である。図3B、図3Cに示すように、基板60の
下面には、第1の試験信号供給用端子である下部電極6
3a、第2の試験信号供給用端子である下部電極63
b、第1の信号検出用端子である下部電極62a、およ
び第2の信号検出用端子である下部電極62bが設けら
れている。下部電極63a、63b、62a、62bは
絶縁膜70で覆われている。下部電極62aは、検査対
象の基板32のパッド部38の各パッド38a〜38e
(図2参照)に対向するように配置されている。したが
って、センサーモジュール50の下部電極62a、絶縁
膜70、およびパッド部38の各パッドによりコンデン
サ(静電容量)が形成される。他の下部電極62bにつ
いても同様に、パッド部36の各パッド36a〜36e
(図2参照)に対向するように配置され、下部電極62
a、絶縁膜70、およびパッド部36の各パッドにより
コンデンサが形成される。
【0049】また、下部電極63aは、第2の検査対象
配線であるパターン34d(図2参照)の上方に位置す
るように配置される。したがって、下部電極63a、絶
縁膜70、およびパターン34dによりコンデンサが形
成される。下部電極63bは、下部電極63aと離れて
パターン34dの上方に位置するように配置されてい
る。下部電極63b、絶縁膜70、およびパターン34
dによりコンデンサが形成される。
【0050】下部電極64aは、第1の検査対象配線で
あるパターン34cの上方に位置するように配置されて
いる。したがって、下部電極64a、絶縁膜70、およ
びパターン34cによりコンデンサが形成される。下部
電極64bは、下部電極64aと離れてパターン34c
の上方に位置するように配置されている。下部電極64
b、絶縁膜70、およびパターン34cによりコンデン
サが形成される。
【0051】なお、本実施形態においては、下部電極6
3b、64bは後述するように、給電用電極であるとと
もに、検出用電極としても機能する。
【0052】図3A、図3Bに示すように、基板60の
上面には、プローブ接続端子である上部電極72a,7
2b,73a,73b,74a,74bが設けられてい
る。上部電極72a,72b,73a,73bは、図3
Bに示すように、それぞれ、下部電極62a,62b,
63a,63bとスルーホールで接続されている。ま
た、上部電極74a,74bも同様に、それぞれ下部電
極64a,64bとスルーホールで電気的に接続されて
いる(図示せず)。
【0053】本実施形態においては、上部電極72a,
72b,73a,73b,74a,74bを、それぞ
れ、下部電極62a,62b,63a,63b,64
a,64bと同じ形状とした。しかし、これに限定され
ず、上部電極72a,72b,73a,73b,74
a,74bの形状については、対向する下部電極62
a,62b,63a,63b,64a,64bと電気的
に接続できるのであればどの様な形状でもよい。
【0054】図1に示すスイッチ部SW1は複数のスイ
ッチから構成されており、信号源46からの試験信号
を、下部電極63aに接続された上部電極73a、下部
電極63bに接続された上部電極73b、下部電極64
aに接続された上部電極74a、および下部電極64b
に接続された上部電極74bに与える。スイッチ部SW
2も複数のスイッチから構成されており、下部電極62
aに接続された上部電極72a、または下部電極62b
に接続された上部電極72bにて検出される検出信号を
信号検出部48に与える。スイッチ部SW1およびスイ
ッチ部SW2の接続状況はコンピュータ44からの接続
命令によって切換えられる。
【0055】なお、下部電極63b、64bは後述する
ように、給電用電極であるとともに、検出用電極として
も機能するため、スイッチ部SW1およびスイッチ部S
W2のいずれとも接続されている。
【0056】信号検出部48は与えられた検出信号に所
定の処理を行い、コンピュータ44に与える。コンピュ
ータ44は、信号検出部48から与えられ検出信号に基
づいて、選択されたプリントパターンの導通または短絡
状態を判定する。
【0057】つぎに、各電極への電力供給及び信号検出
について図4を用いて、説明する。ここでは、図2に示
すパターン34cの導通検査および、パターン34cと
パターン34d間の短絡検査を行う場合を例として説明
する。
【0058】まず、パターン34cの導通検査について
説明する。以下では、下部電極64aから試験信号を供
給し、下部電極64aの下方の部分からハッド38cま
での区間(以下第1区間という)および下部電極64a
の下方の部分からハッド36cまでの区間(以下第2区
間という)の導通を検査する場合について説明する。
【0059】パターン34cの上方には下部電極64a
が、パターン34cの一端部のパッド部38の上方には
下部電極62aが、他端部のパッド部36の上方には下
部電極62bが、それぞれ配置されている。各下部電極
64a、62a、62bは、それぞれ図4に示すように
スイッチ部SW1、SW2と接続されているので、図7
に示すような等価回路が形成されることとなる。この場
合、抵抗R1はスイッチSW11aの内部抵抗を表わ
す。抵抗R3は、プリントパターン34cの第1区間に
おける抵抗を表わす。抵抗R5は、プリントパターン3
4cの第2区間に置ける抵抗を表わす。抵抗R13、R15
は信号検出部48内の接地抵抗を表わす。静電容量C1
は、下部電極64aと、絶縁膜70と、パターン34c
とにより形成されたコンデンサを表わす。静電容量C3
は、下部電極62aと、絶縁膜70と、パッド38cと
により形成されたコンデンサを表わす。静電容量C5
は、下部電極62bと、絶縁膜70と、パッド36cと
により形成されたコンデンサを表わす。Eは、信号源4
6の直流電圧を表わす。
【0060】図6を用いて、信号処理の際のスイッチの
切換えタイミングについて説明する。なお、図6におい
ては、説明の便宜上、スイッチ部SW1、SW2を構成
するスイッチのうち、一部のスイッチについての記載を
省略している。
【0061】本実施形態においては、図5に示すように
信号源46として定電圧源を用いている。したがって、
図4に示すスイッチ部SW1には、信号源46から一定
電圧Eが与えられる。(図6、(a)参照)。コンピュ
ータ44は、スイッチ部SW2に指示を送り、スイッチ
SW21をONとする(図6、(c)参照)。そして、
コンピュータ44は、スイッチ部SW1に指示を送り、
スイッチSW11aをオン(ON)とする(図5、図6
(b)参照)。
【0062】上述のスイッチSW11aがONとなった
とき(図6、(c)参照)、図5に示す等価回路が閉じ
て、下記の電流iが流れる、 i=E/(R1+R2+R3)・exp(-αt)・・・(1) ここで、α=1/〔(R1+R2+R3)・1/{(1/C1)+(1/C3)}〕であ
る。
【0063】したがって、アンプ81からの出力電圧V
xは、下記の式(3)で表される。
【0064】Vx=R3・i・・・(3) 式(1)、式(3)より、アンプ81からの出力電圧Vxは、下
記の式(4)で表される。
【0065】 Vx=R3/E/(R1+R2+R3)・exp(-αt)・・・(4) ここで、α=1/〔(R1+R2+R3)・1/{(1/C1)+(1/C3)}〕で
ある。
【0066】電圧Vxは、アンプ81により増幅された
のち、ピークホールド回路76により、その最大値(図
6、(d)の電圧Vaに対応する値)が検出され保持さ
れる。ピークホールド回路76は、D/Aコンバータ
(図示せず)を備えており、デジタル化された前記最大
値がコンピュータ44に送られる。なお、ピークホール
ド回路76の機能の一部を、コンピュータ44を用いて
実現することもできる。
【0067】コンピュータ44は、当該最大値に基づい
て、プリントパターン34cの第1区間の導通状態を判
定する。式(4)から分かるように、アンプ81からの出
力電圧Vxは、ほぼ、スイッチSW11aがONとなる
と同時に、最大の電圧Va(=R3/(R1+R2+R3)・E)を示す
(図6、(d)参照)。
【0068】もし、プリントパターン34cが前記第1
区間で断線していなければ、アンプ81からの出力電圧
Vxは、それぞれ(d)のようになる。一方、プリント
パターン34cが上記第1区間で断線していれば、プリ
ントパターン34cに関するアンプ81からの出力電圧
Vxは、(h)のようになり、最大値V'aは、極めて小
さい値となる。これは、式(2)において、プリントパ
ターンの抵抗を表わすR2を無限大(完全断線)にする
と、時間tのいかんにかかわらず、 Vx=0 になることからも分かる。
【0069】したがって、たとえば、当該最大値が、予
め設定された下限基準値と上限基準値との間にあるか否
かにより、断線しているか否かを容易に判定することが
できる。これにより、ピークホールド回路76による最
大値検出処理を、極く短時間で終了することができる。
このため、プリントパターンの導通状態の判定処理を、
極めて短い時間で行なうことが可能となる。また、この
結果、ハムノイズ等の影響も受けにくい。
【0070】つぎに、コンピュータ44は、スイッチS
W21、スイッチSW11aをオフとするとともに(図
6、(e))、放電スイッチSW31をオンとする。こ
れにより、コンデンサC1、C3が放電される。
【0071】つぎに、コンピュータ44は、放電スイッ
チSW31をオフとするとともに、スイッチ部SW2に
接続命令を送り、スイッチSW23をONとする(図
6、(f)参照)。これにより、パターン34cにおけ
る第2区間が閉じて、上述の場合と同様に、ほぼ、スイ
ッチSW11aがONとなると同時に(図6、(e)参
照)、アンプ83からの出力電圧Vxは、最大値を示す
(図6、(f)参照)。コンピュータ44は、上述の場
合と同様に、最大値に基づいて、プリントパターン34
cの第2区間の導通状態を判定する。
【0072】そして、同様に、スイッチSW23、スイ
ッチSW11aをオフとするとともに、放電スイッチS
W31をオンとする。これにより、コンデンサC1、C
5が放電される。
【0073】つぎに、コンピュータ44は、放電スイッ
チSW31をオフとするとともに、スイッチ部SW2に
命令を送り、スイッチSW23をオフとし、その後、ス
イッチ部SW1に命令を送り、スイッチSW11aをオ
フとするとともに、スイッチSW11bをONとする
(図6、(i)参照)。そして、その後、スイッチSW
21をONとする。これにより、下部電極64bの下方
の部分からハッド38cまでのパターン34cの区間
(以下第3区間という)が閉じて、上述の場合と同様
に、ほぼ、スイッチSW11bがONとなると同時に
(図6、(j)参照)、アンプ81からの出力電圧Vx
は、最大値Vcを示す(図6、(k)参照)。コンピュ
ータ44は、上述の場合と同様に、最大値Vcに基づい
て、プリントパターン34cの第3区間の導通状態を判
定する。
【0074】このように、下部電極64aの下部領域を
含む第3区間の導通状態を判定することにより、図7に
示すように、たまたま下部電極64aの下部領域で切断
されているような場合に、これを検出することができ
る。
【0075】この様に、プリントパターン34cの両端
部を除くいずれかの部分から静電結合を用いて試験信号
を与え、両端部に共通の電極から試験信号を取り出すこ
とにより、両端部にファインピッチのパッドが形成され
た基板の導通検査をすることができる。
【0076】また、プリントパターン34cの上方に2
箇所の給電用電極を設けることにより、より確実な導通
検査ができる。
【0077】なお、プリントパターン34dについて
も、同様にして導通検査を行うことができる。
【0078】つぎに、パターン間の短絡検査について説
明する。ここでは、パターン34cとパターン34d間
の短絡検査を行う場合を例として説明する。短絡検査で
は、両端部のパット部36,38の上方の電極は用いず
に、パターン34c上の給電用の下部電極64a,また
は下部電極64bから給電し、パターン34d上の下部
電極63bにて信号が検出されるか否かを判断すればよ
い。この場合には、下部電極63bが短絡検査用端子と
なる。具体的には、スイッチSW11aをオン、スイッ
チSW24をオンとし、どのような信号が検出されるか
を判断すればよい。なお、スイッチSW11bをオンと
して、試験信号を供給するようにしてもよい。
【0079】また、パターン34d上の給電用の下部電
極63a,または下部電極63bから給電し、パターン
34c上の下部電極64bにて信号が検出されるか否か
を判断するようにしてもよい。この場合には、下部電極
64bが短絡検査用端子となる。
【0080】このように、隣接するプリントパターン間
の短絡については、前記両端部上方に共通に設けられた
下部電極を用いることなく、一方のプリントパターンの
両端部を除くいずれかの部分から静電結合を用いて試験
信号を与え、他方のプリントパターンの両端部を除くい
ずれかの部分から静電結合を用いて、前記試験信号を検
出することにより、両端部にファインピッチのパッドが
形成された基板について、隣接するプリントパターン間
の短絡検査をすることができる。
【0081】これにより、配線の1端または他端が高密
度で配置されている基板に対しても、高価なファインピ
ッチのプローブを用いる必要がない。また、配線の他端
に傷を付けることもない。
【0082】さらに、所定の信号を、急激な変化を有す
る信号としている。したがって、当該信号が与えられた
場合に、第1の信号検出用端子に生ずる電圧も、当該信
号の変化に対応して急激に変化する。このため、この急
激な変化を検出することにより配線の導通状態を判定す
ることができるので、検査を高速に行なうことができ
る。また、この結果、ハムノイズ等の影響を受けにく
い。
【0083】すなわち、高密度で配線された基板に対し
ても、安価で信頼性の高い検査を短い時間で行なうこと
ができる。
【0084】なお、本実施形態においては、下部電極6
3b、64bは試験信号供給用電極と検出用電極を兼ね
ている。しかし、各々別体に設けるようにしてもよい。
【0085】2.他の実施形態について なお、ピークホールド回路76による、プリントパター
ン34cについての最大値検出処理(電圧Vaに対応す
る最大値を検出する処理)終了直後にスイッチSW11
aをOFFとし、スイッチSW12aをONとするよう
構成することもできる。このように構成すれば、プリン
トパターン34cに流れる電流iがほぼ0となるのを待
つことなく、つぎのプリントパターン34dの検査に移
行することができる。このため、さらに短サイクルでプ
リントパターンの導通状態の検査を行なうことができ
る。また、このように構成すれば、仮に上述の時定数
(式(1)、(2)におけるαの逆数)が大きい場合であって
も、検査のサイクルが極端に大きくなることはない。
【0086】また、上述の実施形態においては、検査に
用いる所定の信号として、急激な変化を有する信号を例
に説明したが、この発明はこれに限定されるものではな
い。検査に用いる所定の信号として、たとえば、正弦波
交流などの交流信号を用いることもできる。
【0087】所定の信号として交流信号を用いる場合に
は、図8に示すように、信号源46として、たとえば正
弦波発振器を用いればよい。たとえば10kHz程度の
周波数を持つ正弦波が、信号源46において生成され
る。また、信号検出部48を構成する要素として、図5
のピークホールド回路76に替えて、波形観測回路88
を用いればよい。波形観測回路88は、入力された信号
を処理してそのレベルや波形を評価する回路であり、具
体的には、たとえば検波回路やオシロスコープ等が用い
られる。
【0088】この場合、コンピュータ44は、図9に示
すように、スイッチ部SW1およびスイッチ部SW2の
各スイッチを切換える(図9、(b)参照)ことによ
り、信号源46において生成された正弦波(図9、
(a)参照)を、検査対象のプリントパターンに与える
とともに、信号検出部48を介して得られたデータに基
づいて、各プリントパターンの導通状態の判定を行な
う。
【0089】プリントパターンが断線していない場合に
は、アンプ81からの出力電圧Vxは(c)のようにな
る。一方、プリントパターンが断線している場合には、
アンプ81からの出力電圧Vxは(d)のようになる。
すなわち、プリントパターンが断線しているような場合
には、出力レベルが極めて小さい値となるので、容易に
判定することができる。
【0090】なお、このような交流信号を用いる場合、
急激な変化を有する信号を用いる前述の実施形態のよう
な検査の高速化は、それほど期待できない。しかし、こ
のような交流信号を用いることにより、正弦波発振器や
検波回路など、非接触の検査装置に比較的よく用いられ
る回路を用いて装置を構成することができるので、装置
の設計コストの低減や、既存部品の転用による装置の製
造コストの低減、納期の短縮化等が期待できる。
【0091】また、上述の実施形態においては、信号源
46として定電圧源を用いるとともに(図6、(a)参
照)、信号源46から発せられた直流電圧を、スイッチ
部の各スイッチを継断することで(図6、(c)参
照)、急激な立上がり部分を持つステップ状の電圧を得
るよう構成したが、信号源46として、急激な変化を有
する信号を順次生成するような回路等を用いることもで
きる。
【0092】上述のような信号源46を用いた場合にお
ける信号処理信のタイミングチャートを、図10に示
す。この例では、信号源46として矩形波発生回路を用
いている。コンピュータ44は、信号源46で生成され
た各矩形信号の立上がり部(図11、(a)参照)の位
相にほぼ同期させて、スイッチ部SW1およびSW2の
各スイッチを切換えることにより(図11、(b)、
(c)参照)、信号源46で順次生成される各矩形信号
を、プリントパターン34c、34d、・・・(図1参
照)に分配することができる。この例におけるアンプか
らの出力電圧Vxの様子や、アンプからの出力後の処理
は、図7に示される例と同様である。
【0093】なお、図11に示す例では、信号源46に
おいて矩形波を生成するよう構成したが、図12Aに示
すように、信号源46において三角波を生成するよう構
成することもできる。図12Aにおいて、各三角状の信
号は急激な立上がり部(a)を有する。また、図12B
に示すように、信号源46においてパルス列を生成する
よう構成することもできる。図12A同様、図12Bに
おいても、各パルス信号は急激な立上がり部(b)を持
っている。
【0094】なお、急激な急激な立上がり部を有する信
号は、これらに限定されるものではなく、時間0で立上
がる信号の他、少し時間をかけて立上がる信号も含まれ
る。また、急激な立下がり部を有する信号も含まれる。
【0095】なお、本実施形態においては、片面に両端
部がファインピッチのパッド部が形成された基板を例と
して説明したが、表面(第1の面)に一端部が、裏面
(第1の面と対向する第2の面)に他端のパッドが存在
する基板についても、センサーモジュール50を両面に
設け、信号処理部と接続することにより、同様に検査が
可能となる。
【0096】なお、上述の実施形態においては、信号が
急激な変化を生じた以後に第1の信号検出用端子に生じ
た最大電圧に基づいて、配線の導通状態を判定するよう
構成したが、この発明はこれに限定されるものではな
い。たとえば、信号が急激な変化を生じた以後におけ
る、第1の信号検出用端子に生ずる電圧の所定時間内の
平均値、所定時間経過後の電圧値、定常偏差電圧、第1
の信号検出用端子を流れる電流の最大値、平均値または
積分値など、急激な変化を有する信号を与えた場合にお
ける、第1の信号検出用端子に生ずる電圧に関連した量
に基づいて、配線の導通状態を判定するよう構成するこ
とができる。ただし、前記実施形態のように、前記最大
電圧に基づいて配線の導通状態を判定するよう構成すれ
ば、より短時間で配線の導通状態を検査することができ
る。
【0097】なお、図1に示すコンピュータ44の機能
の一部または全部を、ハードウェアロジックにより実現
することもできる。また、信号源46または信号検出部
48の機能の一部または全部を、コンピュータを用いて
実現することもできる。
【0098】また、上述の実施形態においては、第2の
信号検出用端子が、配線の他端との間で静電容量によっ
て結合されるよう構成した。これにより、簡単な構成
で、信頼性の高い検査を行なうことができる。
【0099】また、上述の実施形態においては、検査対
象の基板が、相互に接続された複数の他端を備えた配線
を有する基板である場合を例に説明したが、この発明
は、このような基板の検査に限定されるものではない。
【0100】また、上述の実施形態においては、ベアボ
ードテスタを例に説明したが、この発明は、ベアボード
テスタに限定されるものではない。CPU等の回路素子
を搭載した基板の検査装置や、回路素子を搭載するため
のパッケージ等の検査装置など、基板検査装置一般およ
び基板検査方法一般に適用できる。
【0101】また、直流信号を生成する信号源を設け、
前記第1のスイッチ手段を順次切換えることにより、信
号源で生成された直流信号から前記急激な変化を有する
信号を得るとともに、選択された前記第1の信号検出用
端子により特定された配線の導通状態を、当該得られた
信号を用いて順次検出するよう構成してもよい。
【0102】上記実施形態においては、専用の治具を製
作する場合について説明した。しかし、本発明はユニバ
ーサル型の検査装置についても同様に適用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図l】この発明の一実施形態であるベアボードテスタ
1の全体概略図である。
【図2】検査対象の基板の平面図(一部)である。
【図3】図3Aは、センサーモジュール50の平面図で
ある。図3Bは、図4AのX−X断面図である。図3C
は、センサーモジュール50の下面を上から見た透視図
である。
【図4】信号処理を説明する回路構成を示す。
【図5】信号処理を説明するための等価回路図である。
【図6】信号処理の際のタイミングチャートである。
【図7】下部電極64aの下部で断線している場合の図
を示す。
【図8】正弦波交流測定回路を用いた場合の等価回路を
示す。
【図9】正弦波交流測定回路を用いた場合のタイミング
チャートである。
【図10】他の例による信号処理の際のタイミングチャ
ートである。
【図11】信号形状の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
32・・・・・・・・・・・基板 44・・・・・・・・・・・コンピュータ 46・・・・・・・・・・・信号源 76・・・・・・・・・・・ピークホールド回路 E・・・・・・・・・・・・一定電圧 SW1・・・・・・・・・・スイッチ部 SW2・・・・・・・・・・スイッチ部 Vx ・・・・・・・・・・・出力電圧

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接する検査対象配線の一端部が高密度で
    配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査を
    行なう基板検査装置であって、 前記一端部配置領域の各端部と非接触結合される第1の
    信号検出用端子、 第1の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と非接触結合される試験信号供給用端
    子、 前記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対象配線
    に試験信号を供給する試験信号供給手段、 前記第1の信号検出用端子から検出される検出信号に基
    づいて、前記第1の検査対象配線の導通判定を行なう判
    定手段、 を備えたことを特徴とする基板検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1の基板検査装置において、 前記試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信
    号供給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離
    れて位置する第2の試験信号供給用端子を有すること、 を特徴とする基板検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1の基板検査装置において、 前記被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の
    他端部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、 前記他端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の
    信号検出用端子を設けたこと、 を特徴とする基板検査装置。
  4. 【請求項4】隣接する検査対象配線の一端部が高密度で
    配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査を
    行なう基板検査装置であって、 第1の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と非接触結合される試験信号供給用端
    子、 前記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対象配線
    に試験信号を供給する試験信号供給手段、 第2の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と非接触結合される短絡検査用端子、 前記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づい
    て、前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行な
    う判定手段、 を備えたことを特徴とする基板検査装置。
  5. 【請求項5】隣接する検査対象配線の一端部が高密度で
    配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査を
    行なう基板検査装置であって、 前記一端部配置領域の各端部と非接触結合される第1の
    信号検出用端子、 第1の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と非接触結合される試験信号供給用端
    子、 前記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対象配線
    に試験信号を供給する試験信号供給手段、 第2の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と非接触結合される短絡検査用端子、 前記第1の信号検出用端子から検出される検出信号に基
    づいて、前記第1の検査対象配線の導通判定、または前
    記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づいて、
    前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行なう判
    定手段、 を備えたことを特徴とする基板検査装置。
  6. 【請求項6】請求項5の基板検査装置において、 前記試験信号供給用端子は、少なくとも、第1の試験信
    号供給用端子およびこの第1の試験信号供給用端子と離
    れて位置する第2の試験信号供給用端子を有すること、 を特徴とする基板検査装置。
  7. 【請求項7】請求項5の基板検査装置において、 前記被検査基板は、さらに、前記第1の検査対象配線の
    他端部が高密度で配置された他端部配置領域を有し、 前記他端部配置領域の各端部と非接触結合される第2の
    信号検出用端子を設けたこと、 を特徴とする基板検査装置。
  8. 【請求項8】請求項5の基板検査装置において、 前記短絡検出用端子に、前記試験信号供給手段からの試
    験信号を供給可能としたこと、 を特徴とする基板検査装置。
  9. 【請求項9】請求項1、請求項4、または請求項5の基
    板検査装置において、 前記試験信号を、急激な変化を有する信号としたこと、 を特徴とする基板検査装置。
  10. 【請求項10】請求項1または請求項4の基板検査装置
    において、 前記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
    に、 前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生じた
    以後に、前記第1の信号検出用端子にて検出される電圧
    の最大値に基づいて、前記配線の導通状態を判定するこ
    と、 を特徴とする基板検査装置。
  11. 【請求項11】請求項4または請求項5の基板検査装置
    において、 前記試験信号を、急激な変化を有する信号とするととも
    に、 前記判定手段は、前記所定の信号が急激な変化を生じた
    以後に、前記短絡検査用端子にて検出される電圧の最大
    値に基づいて、前記短絡状態を判定すること、 を特徴とする基板検査装置。
  12. 【請求項12】隣接する検査対象配線の一端部が高密度
    で配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査
    を行なう基板検査方法であって、 前記一端部配置領域の上方に前記各端部と第1の信号検
    出用端子を非接触結合させ、 第1の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と試験信号供給用端子を非接触結合さ
    せ、 前記第1の検査対象配線に試験信号を供給し、 前記第1の信号検出用端子から検出される検出信号に基
    づいて、前記第1の検査対象配線の導通判定を行なうこ
    と、 を特徴とする基板検査方法。
  13. 【請求項13】隣接する検査対象配線の一端部が高密度
    で配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査
    を行なう基板検査方法であって、 第1の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と試験信号供給用端子を非接触結合さ
    せ、 前記試験信号供給用端子から、前記第1の検査対象配線
    に試験信号を供給し、 第2の検査対象配線について、その一端部および他端部
    を除いた配線部分と短絡検査用端子を非接触結合させ、 前記短絡検査用端子にて検出される検出信号に基づい
    て、前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行な
    うこと、 を特徴とする基板検査方法。
  14. 【請求項14】隣接する検査対象配線の一端部が高密度
    で配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査
    を行なうための基板検査治具であって、 前記第1の検査対象配線に試験信号を供給するための試
    験信号供給用端子であって、前記第1の検査対象配線に
    ついて、その一端部および他端部を除いた配線部分と非
    接触結合される試験信号供給用端子、 前記第1の信号検出用端子から信号を検出するための第
    1の信号検出用端子であって、前記一端部配置領域の各
    端部と非接触結合される第1の信号検出用端子、 を備えたことを特徴とする基板検査治具。
  15. 【請求項15】隣接する検査対象配線の一端部が高密度
    で配置された一端部配置領域を有する被検査基板の検査
    を行なう基板検査治具であって、 前記第1の検査対象配線に試験信号を供給する試験信号
    供給用端子であって、前記第1の検査対象配線につい
    て、その一端部および他端部を除いた配線部分と非接触
    結合される試験信号供給用端子、 前記第1と第2の検査対象配線間の短絡判定を行なう検
    出信号を検出する為の短絡検査用端子であって、前記第
    2の検査対象配線について、その一端部および他端部を
    除いた配線部分と非接触結合される短絡検査用端子、 を備えたことを特徴とする基板検査治具。
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