JPH11131015A - 塗料組成物及びこれを用いた塗装仕上げ方法 - Google Patents

塗料組成物及びこれを用いた塗装仕上げ方法

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JPH11131015A
JPH11131015A JP9300020A JP30002097A JPH11131015A JP H11131015 A JPH11131015 A JP H11131015A JP 9300020 A JP9300020 A JP 9300020A JP 30002097 A JP30002097 A JP 30002097A JP H11131015 A JPH11131015 A JP H11131015A
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JP
Japan
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resin
paint
coating
siloxy
base
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Application number
JP9300020A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Takahashi
輝好 高橋
Hajime Sukejima
肇 祐島
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に自動車補修用のベ−スコ−ト塗料として有
用である、シロキシ基の形で保護されている水酸基とイ
ソシアネ−ト基を含む硬化系の塗料組成物を提供する。 【解決手段】(a)1分子中にシロキシ基を少なくとも
2個含有する樹脂、(b)繊維素誘導体、及び(c)ポ
リイソシアネ−ト化合物を含有し、且つ該繊維素誘導体
(b)を全樹脂固形分中5〜40重量%、及び該ポリイ
ソシアネ−ト化合物(c)を、該化合物(c)中のイソ
シアネ−ト基と樹脂(a)中のシロキシ基より生成した
水酸基が当量比でNCO/OH=0.5〜2.0の範囲
となるよう配合してなる樹脂組成物を含むベ−ス塗料
(I)に、シロキシ基解離触媒を含めてなる希釈溶剤
(II)を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロキシ基の形で
保護されている水酸基とイソシアネ−ト基を含む硬化系
の塗料組成物に関し、特に自動車補修用のベ−スコ−ト
塗料として有用である塗料組成物及びこれを用いた塗装
仕上げ方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】現在、自動車補修分野では、
作業性からアクリルラッカ−が、また常温硬化性、仕上
り性、耐候性等の点からアクリルポリオ−ルとポリイソ
シアネ−トの組合せによる2液型塗料が、広く用いられ
ている。2コ−ト1ベ−ク塗装のベ−スコ−ト塗料とし
ては、アクリルポリオ−ルにセルロ−スアセテ−トブチ
レ−トやニトロセルロ−ス、可塑剤、さらにはメラミン
などを配合してなるラッカ−系ベ−スコ−ト塗料と、ア
クリルポリオ−ル、セルロ−スアセテ−トブチレ−トや
ニトロセルロ−スを含む主剤とポリイソシアネ−トを含
む硬化剤を使用時に配合してなる2液型ベ−スコ−ト塗
料が挙げられる。
【0003】しかしラッカ−系ベ−スコ−ト塗料による
塗膜は、付着性、耐水性が不十分であり、また再補修さ
れた場合に再補修塗料の溶剤によって再溶解しチヂミを
生じるという欠点があり、2液型ベ−スコ−ト塗料では
塗装現場において主剤と硬化剤を配合しなければならず
作業性に劣る、硬化剤の配合量の過不足が塗膜性能に影
響する、水酸基の水素結合により基体樹脂の粘度が高い
ために希釈溶剤を大量に用いなければならない等の問題
点を有している。
【0004】これらの問題を解決するために、従来の水
酸基含有ビニル系重合体の代わりにシロキシ基含有ビニ
ル系重合体を用いて、これと多官能イソシアネ−ト硬化
剤よりなる1液型の樹脂組成物とするなどの手法が提案
されており(例えば特開平3−250016号、特開平
5−5057号公報等)、またこれらの樹脂組成物を2
コ−ト1ベ−ク塗装のベ−スコ−トに用いた塗装仕上げ
方法(特開昭62−254876号公報)も提案されて
いる。
【0005】しかしながら該ベ−スコ−ト塗料による塗
膜では、乾燥性や仕上り性等が不十分であり、また該塗
料中に含まれるシロキシ基解離触媒の種類によっては貯
蔵安定性が低下する場合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、シロキシ基含有樹脂、
繊維素誘導体及びポリイソシアネ−ト化合物を含むベ−
ス塗料に、塗装直前にシロキシ基解離触媒を含有せしめ
た希釈用溶剤を塗装粘度に調節しながら配合せしめるこ
とにより、1液型で硬化剤の配合量の過不足がなく、貯
蔵安定性に優れた塗料組成物が得られ、これを2コ−ト
・1ベ−ク塗装のベ−スコ−ト用塗料として用いると乾
燥性、仕上り性等に優れた塗膜が形成できることを見出
し本発明に到達した。
【0007】即ち本発明は、(a)1分子中にシロキシ
基を少なくとも2個含有する樹脂、(b)繊維素誘導
体、及び(c)ポリイソシアネ−ト化合物を含有し、且
つ該繊維素誘導体(b)を全樹脂固形分中5〜40重量
%、及び該ポリイソシアネ−ト化合物(c)を、該化合
物(c)中のイソシアネ−ト基と樹脂(a)中のシロキ
シ基より生成した水酸基が当量比でNCO/OH=0.
5〜2.0の範囲となるよう配合してなる樹脂組成物を
含むベ−ス塗料(I)に、シロキシ基解離触媒を含めて
なる希釈溶剤(II)を加えることを特徴とする塗料組成
物、及び該塗料組成物を、メタリック顔料及び/又は着
色顔料を含有するベ−スコ−ト塗料を塗装し次いでその
上にクリヤ−コ−ト塗料を塗装してなる塗装仕上げ方法
において、該ベ−スコ−ト塗料として用いてなる塗装仕
上げ方法を提供するものであり、さらに本発明は、メタ
リック顔料及び/又は着色顔料を含有するベ−スコ−ト
塗料を塗装し、次いでその上にクリヤ−コ−ト塗料を塗
装してなる塗装仕上げ方法において、該ベ−スコ−ト塗
料が(a)1分子中にシロキシ基を少なくとも2個含有
する樹脂、(b)繊維素誘導体、及び(c)ポリイソシ
アネ−ト化合物を含有する樹脂組成物を含むものであ
り、且つ該クリヤ−コ−ト塗料がシロキシ基解離触媒を
含むものであることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、シロキシ基は下
記式
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ同
一でも異なっていてもよい、炭素数1〜18のアルキル
基、フェニル基またはアリル基を表わす)で示されるも
のである。
【0011】本発明において、1分子中に上記シロキシ
基を少なくとも2個含有する樹脂(a)は、通常、該シ
ロキシ基を有するビニル系単量体と、これと共重合可能
なその他のビニル系単量体とを、ラジカル重合開始剤の
存在下に溶液重合法などの常法によって共重合させるこ
とにより得られる。
【0012】上記シロキシ基含有ビニル系単量体として
代表例を示すと、例えば、トリメチルシロキシエチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシプロピル
(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシブチル(メ
タ)アクリレート、トリエチルシロキシエチル(メタ)
アクリレート、トリエチルシロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、トリエチルシロキシブチル(メタ)アクリ
レート等のトリアルキルシロキシアルキル(メタ)アク
リレート類が挙げられるが、これに限らず水酸基含有ビ
ニル系単量体中の水酸基を公知慣用のシリル化剤でシロ
キシ基に変換した化合物であればいずれも用いることが
できる。すなわち、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートにε−カプロラクトンを付加させたもの、ポリオキ
シアルキレングリコール(メタ)アクリレート類をそれ
ぞれトリメチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロ
ロシラン等のシリル化剤でシロキシ基に変換した化合物
等も用いることができる。
【0013】上記その他のビニル系単量体として代表例
を示すと、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、α−クロロスチレン等のビニル芳香族化
合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル(メタ)アクリレート、(n−,i−,t−)
ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n
−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜2
4のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;メ
トキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル
(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリ
レート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜1
8のアルコキシアルキルエステル;パーフルオロブチル
エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニル
エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエ
チル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル
(メタ)アクリレート;CF2=CF2、CHF=CF
2、CH2=CF2、CClF=CF2等の一般式CX
2=CX2(式中、Xは同一もしくは異なってH、C
l、Br、F、アルキル基またはハロアルキル基を示
す。ただし、式中に少なくとも1個のFを含有する。)
で表わされるフルオロオレフィンなどが挙げられ、さら
にこれらの単量体の1種および/またはそれ以上の単量
体の重合体で、片末端に共重合性2重結合を有する、い
わゆるマクロモノマーもシロキシ基含有ビニル系単量体
と共重合可能な単量体として挙げられる。また低温硬化
性向上の点から、例えば、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、スチリルエチルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトオ
キシシラン等のアルコキシシリル基含有ビニル系単量体
もシロキシ基含有ビニル系単量体と共重合可能な単量体
として挙げられる。これらは所望の物性に応じて適宜選
択して使用できる。
【0014】上記単量体混合物の溶液重合時に用いる溶
媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等
のアルキルベンゼン誘導体;酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチル、アセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸エチル、酢酸メチルセロソルブ、セロソ
ルブアセテート、酢酸ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、酢酸カルビトール等の酢酸エステル系溶剤;
ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル、エ
チレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶剤が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上混
合して使用できる。
【0015】ラジカル重合開始剤としては、過酸化ベン
ゾイル、ジt−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ラウリルパーオキサイド、アセチルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート等の過酸化物;α,α’−アゾビスイソブチロニト
リル、α,α’−アゾビス−2−メチルブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロ
ヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
【0016】上記各単量体の使用割合は、シロキシ基含
有ビニル系単量体5〜99重量%、好ましくは10〜6
0重量%、及びその他のビニル系単量体1〜95重量
%、好ましくは40〜90重量%の範囲内が適当であ
る。
【0017】上記のビニル系単量体、溶媒、重合開始剤
を用いて通常のラジカル溶液重合法により得られる樹脂
(a)は、重量平均分子量1,000〜200,00
0、さらには2,000〜100,000の範囲内であ
ることが好ましい。重量平均分子量が1,000より小
さいと満足する乾燥性が得られ難く、また得られる塗膜
の耐候性、耐久性が低下する傾向にある。一方、20
0,000より大きいと仕上がり外観の低下を引き起こ
すので好ましくない。
【0018】本発明において繊維素誘導体(b)は、乾
燥性向上のために配合されるものであり、例えばニトロ
セルロ−ス、セルロ−スアセテ−トブチレ−ト、該セル
ロ−スアセテ−トブチレ−ト5〜75重量%及び樹脂
(a)の説明で列記した如き重合性不飽和モノマ−25
〜95重量%を共重合してなるグラフト共重合体などが
使用できる。
【0019】該繊維素誘導体(b)の配合量は、全樹脂
固形分中5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%
である。該配合量が5重量%未満ではアルミニウム粉や
パ−ル粉などのリン片状のメタリック顔料の配列が悪く
なりムラになりやすく、40重量%を越えると塗料粘度
が高くなりすぎ塗装作業性が低下するので好ましくな
い。
【0020】本発明においてポリイソシアネ−ト化合物
(c)としては、例えばテトラメチレンジイソシアネ−
ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネ−ト等の脂肪族ジイソシアネ−
ト;水素添加キシリレンジイソシアネ−ト、1,4−ジ
イソシアネ−トシクロヘキサン、イソホロンジイソシア
ネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−ト;トリレンジイソシ
アネ−ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト等の芳香族ジイソシアネ−トなどの有機ジイソシアネ
−トが挙げられ、またこれら有機ジイソシアネ−トと多
価アルコ−ル、低分子ポリエステルあるいは水等との付
加物、あるいは上記有機ジイソシアネ−ト同士の環化重
合体、さらにはイソシアネ−ト・ビュレット体などが挙
げられる。
【0021】該ポリイソシアネ−ト化合物(c)は、該
化合物(c)中のイソシアネ−ト基と樹脂(a)中のシ
ロキシ基より生成した水酸基が、当量比でNCO/OH
=0.5〜2.0の範囲となるように配合される。
【0022】本発明においてベ−ス塗料(I)中の樹脂
組成物は、上記樹脂(a)、繊維素誘導体(b)、及び
ポリイソシアネ−ト化合物(c)を必須として含有する
ものであるが、さらに水酸基を含有しないアクリル樹脂
(d)を乾燥性の点から含有することができる。
【0023】該アクリル樹脂(d)は、前記樹脂(a)
の説明で列記したその他のビニル系単量体から適宜選択
される1種又は2種以上のビニル系単量体を、前記樹脂
(a)と同様にラジカル重合開始剤の存在下に溶液重合
法などの常法によって共重合させることにより得られ
る。該アクリル樹脂(d)の使用量は、全樹脂固形分中
30重量%以下、好ましくは20重量%以下程度が適当
である。
【0024】本発明においてベ−ス塗料(I)には、さ
らに必要に応じて顔料類(例えばアルミニウムペ−ス
ト、パ−ル粉、グラファイト、MIOなどのメタリック
顔料、チタン白、カ−ボンブラックなどの有機及び無機
着色顔料、体質顔料等)、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、分散剤等の塗料用添加剤等を含有することが
できる。
【0025】またベ−ス塗料(I)には、貯蔵安定性の
点から塗料中の水分を捕捉する水結合剤や、シロキシ基
より生成した水酸基とイソシアネ−ト基との反応を促進
するウレタン化触媒などを添加しておいてもよい。
【0026】水結合剤としては、オルトギ酸トリメチ
ル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリブチル等の
オルトギ酸トリアルキル類;オルト酢酸トリメチル、オ
ルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチル等のオルト
酢酸トリアルキル類などが使用でき、またフェニルイソ
シアネ−ト、p−クロロフェニルイソシアネ−ト、p−
トルエンスルフォニルイソシアネ−ト等のモノイソシア
ネ−ト化合物などが使用できる。ウレタン化触媒として
は、例えばジブチル錫ジラウレ−ト等の有機錫化合物な
どが使用できる。
【0027】本発明において希釈溶剤(II)は、塗装直
前に上記ベ−ス塗料(I)を塗装粘度に調節するために
配合されるものであり、シロキシ基解離触媒を含有する
ものである。
【0028】シロキシ基解離触媒は、塗装後に空気中の
水分によってシロキシ基が加水分解され水酸基となる反
応を促進するものであり、その代表例としては、例えば
リン酸及びその酸性エステル、亜リン酸エステル;パラ
トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸等のスル
ホン酸及びそのアミン塩;トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸等のカルボン酸及びそのアミン塩などの酸性化合
物が挙げられる。
【0029】シロキシ基解離触媒は、ベ−ス塗料(I)
中の樹脂固形分100重量部に対して0.01〜10重
量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合となるように
希釈溶剤に添加されるのが適当である。
【0030】使用される溶剤としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等のアルキルベンゼン誘導体;酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチル、
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸メチルセロ
ソルブ、セロソルブアセテート、酢酸ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、酢酸カルビトール等の酢酸エ
ステル系溶剤;ジオキサン、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶
剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン系溶剤などが挙げられ、これらを単独
で又は2種以上混合して使用できる。
【0031】本発明の塗料組成物は、上記の通り調整さ
れるので硬化剤配合量の過不足がなく、しかも長期貯蔵
性に優れるものである。
【0032】また本発明では、メタリック顔料及び/又
は着色顔料を含有するベ−スコ−ト塗料を塗装し、次い
でその上にクリヤ−コ−ト塗料を塗装してなる塗装仕上
げ方法において、該ベ−スコ−ト塗料として上記の通り
得られる本発明の塗料組成物を使用する塗装仕上げ方法
(1)を提供する。即ち該ベ−スコ−ト塗料として、前
記ベ−ス塗料(I)にさらにメタリック顔料及び/又は
着色顔料を含有せしめて、シロキシ基解離触媒を含有す
る希釈溶剤(II)を加えてなるものが用いられる。
【0033】上記方法(1)に適用されるクリヤ−コ−
ト塗料としては、従来公知のものが特に制限なく使用で
き、具体的には、水酸基などの活性水素含有官能基を有
する樹脂、例えば水酸基含有アクリル樹脂、フッ素樹
脂、フッ素化アクリル樹脂などから選ばれる少なくとも
1種と、ポリイソシアネ−ト化合物とを主成分とするウ
レタン硬化系塗料、あるいは繊維素誘導体を含むアクリ
ル樹脂系ラッカ−塗料などが挙げられる。さらに該クリ
ヤ−コ−ト塗料として、上記水酸基含有アクリル樹脂の
代わりにシロキシ基含有アクリル樹脂を用いてなる塗料
(例えば、特開平8−259887号公報参照)を好適
に用いることができる。
【0034】該クリヤ−コ−ト塗料には、必要に応じて
有機溶剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、硬化触媒、顔料
などの塗料用添加剤を配合できる。
【0035】さらに本発明では、メタリック顔料及び/
又は着色顔料を含有するベ−スコ−ト塗料を塗装し、次
いでその上にクリヤ−コ−ト塗料を塗装してなる塗装仕
上げ方法において、該ベ−スコ−ト塗料が(a)1分子
中にシロキシ基を少なくとも2個含有する樹脂、(b)
繊維素誘導体、及び(c)ポリイソシアネ−ト化合物を
含有する樹脂組成物を含むものであり、且つ該クリヤ−
コ−ト塗料がシロキシ基解離触媒を含むものである塗装
仕上げ方法(2)を提供する。
【0036】上記方法(2)では、該ベ−スコ−ト塗料
として、前記ベ−ス塗料(I)にさらにメタリック顔料
及び/又は着色顔料を含有せしめなるものを用いること
ができる。
【0037】上記方法(2)に適用されるクリヤ−コ−
ト塗料としては、前記方法(1)で列記した塗料から適
宜選択して用いることができ、これにシロキシ基解離触
媒をクリヤ−コ−ト塗料中の樹脂固形分100重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部の割合となるように含有せしめるものである。その
際、該シロキシ基解離触媒をクリヤ−コ−ト塗料の希釈
溶剤中に含有せしめて用いてもよい。該シロキシ基解離
触媒を含むクリヤ−コ−ト塗料をベ−スコ−ト塗膜上に
塗り重ねることにより、該ベ−スコ−ト塗膜中のシロキ
シ基に作用しベ−スコ−ト塗膜の硬化を促進するもので
ある。
【0038】本発明において上記ベ−スコ−ト塗料及び
クリヤ−コ−ト塗料の塗装方法としては、いずれもスプ
レ−塗り、ハケ塗り、ロ−ラ−塗り等の塗装分野で公知
の方法が利用でき、通常、ベ−スコ−トが乾燥膜厚で5
〜60μm、好ましくは10〜50μm程度、クリヤ−
コ−トが乾燥膜厚で10〜80μm、好ましくは20〜
50μm程度塗装される。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0040】樹脂(a)の製造 製造例1 反応器に温度計、サ−モスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプを備え付け、キシレン60重量部を仕込
み撹拌しながら110℃まで昇温した後、表1に示す単
量体及び重合開始剤の混合物103.5重量部を110
℃に保ったまま滴下ポンプを利用して3時間かけて一定
速度で滴下した。滴下終了後1時間110℃に保ち、撹
拌を続けた。その後、追加の重合開始剤0.5重量部を
キシレン5重量部に溶解させたものを1時間かけて一定
速度で滴下し、さらに1時間110℃に保ち反応を終了
した。得られたシロキシ基含有樹脂溶液は、不揮発分6
0重量%、ガ−ドナ−粘度LMの均一で透明な溶液であ
った。またこの樹脂の重量平均分子量は14,000で
あった。
【0041】製造例2〜4 製造例1において、単量体及び重合開始剤の混合物、及
び追加の重合開始剤を表1に示す配合とする以外は製造
例1と同様に行ない、各シロキシ基含有樹脂溶液を得
た。得られた樹脂及び樹脂溶液の性状値を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】ベ−スコ−ト塗料の作成 実施例1 2リットルの容器に、製造例1で得たシロキシ基含有樹
脂溶液115重量部、繊維素誘導体(注1)100重量
部、アルミニウム顔料(注2)10重量部、溶剤(注
3)120重量部、水結合剤(注4)1.5重量部、及
び沈降防止剤(注5)5重量部を配合し、ディスパ−で
撹拌した。均一になった後、ポリイソシアネ−ト(注
6)18重量部を混合しベ−ス塗料(I−1)を作成し
た。
【0044】一方別容器にて、トルエン30重量部、キ
シレン30重量部、酢酸ブチル40重量部、ジブチル錫
ジラウレ−ト0.05重量部及びシロキシ基解離触媒と
してリン酸ジイソプロピルエステル1重量部を混合して
希釈溶剤(II−1)を作成した。
【0045】上記ベ−ス塗料(I−1)を、希釈溶剤
(II−1)100重量部で希釈し、10秒(フォ−ドカ
ップ#4/25℃)程度に粘度調整してベ−スコ−ト塗
料を作成し、塗装に供した。
【0046】実施例2〜4及び比較例1〜4 実施例1において、ベ−ス塗料を表2に示す配合組成と
する以外は実施例1と同様にして各ベ−ス塗料(I−
2)〜(I−6)を作成し、これに表3に示す配合及び
組み合わせで希釈溶剤を用いる以外は実施例1と同様に
して各ベ−スコ−ト塗料を作成した。
【0047】得られた各ベ−スコ−ト塗料を下記性能試
験に供した。結果を表3に併せて示す。尚、表2中の
(注)は下記の通りであり、表3中の希釈溶剤(II−
2)は、希釈溶剤(II−1)からシロキシ基解離触媒を
除いた組成を有するものである。また表3中の性能試験
方法は下記の通りである。
【0048】(注1)繊維素誘導体:「CAB551−
0.2」、イ−ストマンケミカル社製、30%酢酸ブチ
ル溶液とした。
【0049】(注2)アルミニウム顔料:「アルミニウ
ムペ−ストMC−606」、旭化成工業社製 (注3)溶剤:トルエン/キシレン/酢酸ブチル=30
/30/40の混合溶剤 (注4)水結合剤:オルト酢酸トリメチル (注5)沈降防止剤:「タ−レン7200−20」、共
栄社製 (注6)ポリイソシアネ−ト:「デュラネ−トTPA−
90E」、旭化成工業社製 性能試験方法 (*1)貯蔵安定性:各塗料を40℃で1ケ月密封放置
した後の塗料状態を目視で評価した(○:良好、×:白
濁)。
【0050】(*2)乾燥性:各塗料をブリキ板上に乾
燥膜厚で約20μmとなるようスプレ−塗装し、指触乾
燥状態になるまでの時間(分)を調べた。
【0051】(*3)硬化性:各塗料をブリキ板上に乾
燥膜厚で約20μmとなるようスプレ−塗装し20℃で
1日放置後の鉛筆硬度(JIS K 5400)を調べ
た。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】塗装 実施例5〜10及び比較例5〜7 軟鋼板を脱脂後、400#サンドペ−パ−にて研磨した
後、該軟鋼板上に「マジクロンTC−71」(関西ペイ
ント社製、アミノアルリル樹脂系塗料)を乾燥膜厚30
μmとなるようスプレ−塗装し、140℃で20分間焼
付け、その塗面を細目ポリッシングコンパウンドで処理
し被塗板を作成した。
【0055】この被塗板に、表4に示すように上記で作
成した各ベ−スコ−ト塗料を乾燥膜厚20μmとなるよ
うスプレ−塗装し指触乾燥後に、「レタンPG2Kクリ
ヤ−M」(関西ペイント社製、2液形ウレタンクリヤ
−)を希釈溶剤で適宜粘調して乾燥膜厚40μmとなる
ようスプレ−塗装し、10分間セッティング後、60℃
で30分間乾燥して各塗板を得た。
【0056】尚、実施例9及び実施例10では、クリヤ
−の粘調に使用する希釈溶剤として上記希釈溶剤(II−
1)を使用し、それ以外の例では希釈溶剤(II−2)を
使用した。
【0057】得られた各塗板を下記性能試験に供した。
結果を表4に併せて示す。
【0058】(*4)硬化性:各塗板を20℃で1日放
置した後、鉛筆硬度(JIS K 5400)を調べ
た。
【0059】(*5)付着性:各塗板を20℃で3日放
置した後、該塗膜面にNTカッタ−で2mm角のゴバン
目を100個作成し、その上にセロハンテ−プを貼り付
け急激に剥がした際の残存したゴバン目の数を調べた。
【0060】(*6)耐水性:各塗板を20℃で3日放
置した後、40℃の上水に1ケ月浸漬した。その後の塗
面状態を目視で評価した(○:良好、×:フクレ、膨
潤)。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、1液型で硬化剤の配合
量の過不足がなく、貯蔵安定性に優れた塗料組成物が得
られ、これを2コ−ト・1ベ−ク塗装のベ−スコ−ト用
塗料として用いると乾燥性、仕上り性等に優れた塗膜が
形成できる。
【0062】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 18/62 C08G 18/62

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)1分子中にシロキシ基を少なくと
    も2個含有する樹脂、(b)繊維素誘導体、及び(c)
    ポリイソシアネ−ト化合物を含有し、且つ該繊維素誘導
    体(b)を全樹脂固形分中5〜40重量%、及び該ポリ
    イソシアネ−ト化合物(c)を、該化合物(c)中のイ
    ソシアネ−ト基と樹脂(a)中のシロキシ基より生成し
    た水酸基が当量比でNCO/OH=0.5〜2.0の範
    囲となるよう配合してなる樹脂組成物を含むベ−ス塗料
    (I)に、シロキシ基解離触媒を含めてなる希釈溶剤
    (II)を加えることを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂(a)が、シロキシ基を含有するビ
    ニル系単量体と、この単量体と共重合可能なその他のビ
    ニル系単量体とを共重合した樹脂である請求項1に記載
    された組成物。
  3. 【請求項3】 ベ−ス塗料(I)中の樹脂組成物が、さ
    らに水酸基を含有しないアクリル樹脂(d)を含有する
    請求項1又は2に記載された組成物。
  4. 【請求項4】 メタリック顔料及び/又は着色顔料を含
    有するベ−スコ−ト塗料を塗装し、次いでその上にクリ
    ヤ−コ−ト塗料を塗装してなる塗装仕上げ方法におい
    て、該ベ−スコ−ト塗料として請求項1ないし3のいず
    れか1項記載の塗料組成物を使用することを特徴とする
    塗装仕上げ方法。
  5. 【請求項5】 メタリック顔料及び/又は着色顔料を含
    有するベ−スコ−ト塗料を塗装し、次いでその上にクリ
    ヤ−コ−ト塗料を塗装してなる塗装仕上げ方法におい
    て、該ベ−スコ−ト塗料が(a)1分子中にシロキシ基
    を少なくとも2個含有する樹脂、(b)繊維素誘導体、
    及び(c)ポリイソシアネ−ト化合物を含有する樹脂組
    成物を含むものであり、且つ該クリヤ−コ−ト塗料がシ
    ロキシ基解離触媒を含むものであることを特徴とする塗
    装仕上げ方法。
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