JPH11130860A - ケイ素含有ポリマ並びにこれを用いたレジスト組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents
ケイ素含有ポリマ並びにこれを用いたレジスト組成物及びレジストパターン形成方法Info
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- JPH11130860A JPH11130860A JP10220605A JP22060598A JPH11130860A JP H11130860 A JPH11130860 A JP H11130860A JP 10220605 A JP10220605 A JP 10220605A JP 22060598 A JP22060598 A JP 22060598A JP H11130860 A JPH11130860 A JP H11130860A
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Abstract
の放射線での露光により微細パターンを形成可能な新し
いケイ素含有ポリマと、これを含むレジスト組成物及び
それを用いたレジストパターン形成方法を提供する。 【解決手段】 本発明のケイ素含有ポリマは下記一般式
で表される。 【化1】 (上式中、Rはケイ素含有ポリマの骨格部分を表し、R
1 は一価の有機基であって、R1 のうちの少なくとも一
部のものはアルカリ可溶性を示す官能基か、あるいは露
光により酸発生剤から生じた酸の作用によりアルカリ可
溶性を示す官能基を含む一価の有機基であり、R1 に含
まれる当該官能基は1種又は複数種でよく、n及びmは
1以上の整数である)
Description
関する。詳しく言えば、本発明は、ArFエキシマレー
ザ光、電子線等の放射線で露光し、次いでアルカリ性現
像液での現像により微細なレジストパターンを得るレジ
スト材料の組成物における主剤として有用なケイ素含有
ポリマに関するものである。本発明はまた、このポリマ
を含むレジスト組成物と、それを使ってレジストパター
ンを形成する方法にも関する。
線の微細化、多層化が進行している。高集積化の進んだ
次世代の半導体装置の製造には、微細加工用のリソグラ
フィ技術としてArFエキシマレーザ光やEUV光が露
光光源として検討され始めており、短波長化が進められ
ている。光源の短波長化によって生じる問題としては、
レジスト材料の透過率や基板からの反射が挙げられる
が、これらの問題に有効な技術として、サーフェスイメ
ージングが提案されており、中でもケイ素含有ポリマを
レジスト材料に用いた二層レジスト法が有効である。
m膜厚に塗布して下層レジスト層を形成した上に、0.
1〜0.2μm程度の薄膜の上層レジスト層を形成し、
次いでまず上層レジスト層の露光、現像により上層をパ
ターニングし、得られた上層パターンをマスクにして下
層をエッチングし、高アスペクト比のレジストパターン
を形成するものである。この二層レジスト法は、下層レ
ジストにより基板段差の影響や基板表面からの反射を軽
減あるいは防止でき、また上層レジストの膜厚が薄いこ
とから単層レジスト法に比べて解像性を向上させること
ができる。従って、二層レジスト法は単層レジスト法に
比べて高段差を有する基板上の微細パターンの形成に有
利であり、今後の露光光源の短波長化に有効なレジスト
プロセスと考えられる。
としては、保存安定性、感度、解像性、酸素−反応性イ
オンエッチング(O2 −RIE)耐性、耐熱性に優れる
ことが必要である。更に、近年では、現状の単層レジス
ト法で一般的に使用されているアルカリ現像が可能であ
ること、またより微細なパターンの形成を可能にするよ
うArFエキシマレーザ光より更に短波長光に対しての
透過性が強く要求されている。
の条件に対して十分とは言えない。例えば特開昭61−
108628号公報に記載されたポリメチルシルセスキ
オキサン(PMSS)を用いた材料は、保存安定性、感
度、O2 −RIE耐性には優れるが、有機現像タイプの
ためアルカリ現像法を適用できない。有機溶剤を用いた
現像では、現像によってレジストパターンが膨潤して解
像性が低下し、次世代デバイスに要求される微細パター
ンの形成には対応不可能である。
基を含有するシロキサンを用いたレジスト材料は、アル
カリ可溶基であるシラノール基が保存中に縮合反応し、
安定性に欠ける。また、特開昭62−104032号公
報のフェノール基を含有するシロキサンを用いた材料で
は、合成が複雑で収率が悪く、アルカリ可溶基がフェノ
ールであるためにArFエキシマレーザ光の透過性が低
く、露光に不適である。その他にも、ケイ素含有ポリマ
を用いたレジスト材料が数多く報告されている(例え
ば、特開昭58−96654号、特開昭62−2209
49号、特開平1−56732号、特開平1−2222
54号、特開平5−58446号、特開平5−1812
80号、特開平6−95385号、特開平6−1843
11号、特開平6−202338号各公報)が、アルカ
リ現像タイプで、保存安定性、感度、解像性、O2 −R
IE耐性、耐熱性、パターン微細化に伴う光源の短波長
化に対し、いずれにも優れた材料は知られていない。
従来技術の問題点を解決し、合成が簡便で保存安定性に
優れ、且つレジスト材料として好適で、高感度、高解像
性、高O2 −RIE耐性、高耐熱性を同時に満足するケ
イ素含有ポリマを提供することを目的とする。
物と、それを用いてレジストパターンを形成する方法を
提供することも、本発明の目的である。
成するため、アルカリ可溶性を示す官能基か、あるいは
露光により酸発生剤から生じた酸(酸触媒)の作用でア
ルカリ可溶性を示す官能基のいずれかを有するケイ素含
有ポリマをレジスト組成物の基材樹脂として用い、保存
安定性、高感度、高解像性、高O2 −RIE耐性、高耐
熱性を同時に満足するものである。
で表される。
を表し、R1 は一価の有機基であって、R1 のうちの少
なくとも一部のものはアルカリ可溶性を示す官能基か、
あるいは露光により酸発生剤から生じた酸(酸触媒)の
作用によりアルカリ可溶性を示す官能基を含む一価の有
機基であり、R1 に含まれる当該官能基は1種又は複数
種でよく、n及びmは1以上の整数である。
素含有ポリマを含む。このレジスト組成物は、本発明の
ケイ素含有ポリマを1又は2種以上含むことができ、そ
のほかに必要に応じて任意の成分を含むことができ、更
に溶剤を含むこともできる。また、本発明のレジスト組
成物は単層レジスト法で使用することも、二層レジスト
法で使用することもできる。
選択することで、本発明のケイ素含有ポリマを含むレジ
スト組成物は、ネガ型又はポジ型の化学増幅レジストと
して、あるいはネガ型又はポジ型の非化学増幅レジスト
として機能することができる。また、本発明のケイ素含
有ポリマは、露光前か又は露光後のいずれかにおいてア
ルカリ性水溶液に対して可溶な官能基を構造末端に有す
ることを特徴としている。このように構造末端の官能基
にアルカリ性水溶液(すなわちアルカリ現像液)に対す
る溶解性を受け持たせることで、上式のRで表されるポ
リマ骨格を、耐熱性、O2 −RIE耐性、透過性等を考
慮して自由に選択することができる。更に、本発明のポ
リマのこの構造は、アルカリ可溶性基を予め導入したモ
ノマユニットから出発してポリマ骨格を得るといった従
来知られているポリマの構造に比べ、ポリマ骨格の調製
後に構造末端にアルカリ性水溶液への溶解に関与する官
能基を導入できるためポリマを極めて簡単に合成できる
という特徴を有する。また、アルカリ溶解性に関与する
官能基をポリマ骨格の側鎖に含むポリマと本発明の末端
官能基を組み合わせて用いることもできる。
は、被加工基板上に本発明のレジスト組成物からレジス
ト層を形成し、このレジスト層の露光及び現像によりレ
ジストパターンを形成することを特徴とする。
一つは、被加工基板上に、第一のレジスト材料を用いて
下層レジスト層を形成し、この上に第二のレジスト材料
を用いて上層レジスト層を形成し、この上層レジスト層
を露光及び現像によりパターニングし、得られた上層パ
ターンをマスクとして下層レジスト層をエッチングする
ことによりレジストパターンを形成する方法であって、
第二のレジスト材料として本発明のケイ素含有ポリマを
含むレジスト組成物を使用することを特徴とする。
有用な本発明のケイ素含有ポリマは、上記の一般式
(1)から明らかなように、ケイ素含有ポリマの骨格部
分Rと、少なくとも一部のものはポリマのアルカリ水溶
液への溶解性に関与する官能基を有する一価の有機基R
1 から構成される。有機基R1 のうちアルカリ溶解性に
関与する官能基を含まないものは、一価の有機基であれ
ば限定されない。
の整数であり、nが2以上の整数の場合は、ポリマ分子
中にはRで表される2種以上の骨格部分が存在し、mが
2以上の整数の場合は、R1 で表される一価の有機基が
2つ以上存在する。全R1 のうちの少なくとも一部は、
アルカリ可溶性を示す官能基R1Aか、あるいは露光によ
り酸発生剤から生じた酸(酸触媒)の作用によりアルカ
リ可溶性を示す官能基R1Bのいずれかを含む一価の有機
基である。R1 の一価の有機基が含むポリマのアルカリ
可溶性に関与する官能基R1A又はR1Bとしては、複数種
の官能基が存在してもよい。アルカリ可溶性に関与する
官能基R1A又はR1Bが2種類以上である場合、それらは
一つの一価有機基に含まれていてもよく、あるいは異な
る一価有機基に別れて含まれていてもよい。
能基R1Aを有する一価の有機基を含む場合、本発明のケ
イ素含有ポリマは化学増幅ネガ型レジスト、非化学増幅
ポジ型レジスト又は非化学増幅ネガ型レジストの基材樹
脂として使用できる。アルカリ可溶性基R1Aを有する一
価の有機基R1 としては、下式で表されるトリオルガノ
シリル基が好ましい。
に一価の有機基であり、このうちの少なくとも一つはア
ルカリ可溶性官能基R1Aを有する一価の有機基であり、
更にR 2 、R3 、R4 はいずれも一種類の有機基に限定
されない。
ばカルボキシル基−COOH、スルホン酸基−SO
3 H、又はヒドロキシル基−OHが挙げられる。アルカ
リ可溶性官能基を有する一価の有機基のうちで特に好ま
しいのは、下式で表されるカルボニル含有基である。
1Aを有するために、式中のR6 のうちの少なくとも一部
は、本発明のポリマを含む組成物をレジストとして用い
る際の現像前の段階において水素であることが必要であ
り、残りのR6 基は一価の有機基又はオルガノシリル基
であることができる。水素は、全R6 のうちのゼロより
大きい任意の割合を占めることができ、その割合は当該
ポリマを含むレジスト組成物に要求される特性に応じて
定められる。R6 の一価の有機基は好ましくはアルキル
基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基で
ある。R6 のオルガノシリル基は、有機基としてアルキ
ル基、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を有す
るトリオルガノシリル基でよい。R6 としては複数種が
存在してもよい。
の有機基であれば特に限定されないが、炭素数1〜10
の鎖状アルキレン基又は環状アルキレン基、あるいはそ
のような鎖状アルキレン基と環状アルキレン基との組み
合わせが好ましく、より好ましくは炭素数1〜10の鎖
状アルキレン基であり、特に好ましくは炭素数1〜3の
鎖状アルキレン基である。R5 としては複数種が存在し
てもよい。式(3)のrは0又は1でよく、r=0のと
き式(3)のカルボニル含有基は二価の有機基R5 を含
まない。
て、−R5 r −COOR6 基以外のR 2 、R3 、R
4 は、一価の有機基であれば限定されない。代表的な一
価の有機基はアルキル基であり、それぞれ独立に炭素数
1〜3のアルキル基を特に好ましく用いることができ
る。
溶性基が架橋点として働き、露光により酸発生剤から生
じた酸と架橋剤との作用で基材樹脂が架橋して、露光部
分がアルカリ現像液に不溶化することで、ネガ型レジス
トパターンを形成する。本発明のケイ素含有ポリマを化
学増幅ネガ型レジスト組成物として用いる場合には、基
材樹脂としての本発明のケイ素含有ポリマ成分100重
量部に対し、酸発生剤を0.1〜20重量部、更に本発
明のケイ素含有ポリマを架橋させるための架橋剤を1〜
40重量部含むことが好ましい。酸発生剤、架橋剤の量
がこれより少ないと、レジスト材料としての感度が不十
分となり、また多いと成膜性及び解像性の低下を引き起
こす。
ム塩、トリフェニルスルホニウム塩、フェニルジアゾニ
ウム塩などのオニウム塩や、ベンジルトシレート、ニト
ロベンジルトシレート、ベンジルスルホネート、ニトロ
ベンジルスルホネートなどのスルホン酸エステルや、ベ
ンジルカルボネート、ニトロベンジルカルボネートなど
の炭酸エステルや、ジブロモビスフェノールA、トリス
ジブロモプロピルイソシアヌレートなどのハロゲン化有
機化合物を好ましく用いることができるが、使用可能な
酸発生剤はこれらに限定されない。
ルメラミンやそのオリゴマ、又はビスヒドロキシメチル
フェノール、又はエポキシ化合物、又は下式で表される
ビニルエーテル化合物を好ましく用いることができる。
り、kは2〜20である。Xの有機基の代表例は、鎖状
もしくは環状の置換もしくは不置換脂肪族基、又は置換
もしくは不置換芳香族基である。もちろん、使用可能な
架橋剤はこれらに限定されない。
としての本発明のケイ素含有ポリマにあっては、上記の
一般式(1)における一価の有機基R1 の少なくとも一
部として、露光により酸発生剤から生じた酸の作用によ
りアルカリ可溶性を示す官能基R1Bを含む有機基を使用
する。この官能基R1Bを含む一価の有機基としては、下
式で表されるトリオルガノシリル基が好ましい。
に一価の有機基であり、このうち少なくとも一つは露光
により生じた酸触媒によりアルカリ可溶性を示す官能基
R1B(すなわち先に説明したアルカリ可溶性官能基R1A
の誘導体に当たる基)を含む一価の有機基であり、更に
Ra 、Rb 、Rc はいずれも1種類の官能基に限定され
ない。
であって、露光により酸発生剤から生じた酸の作用によ
りアルカリ可溶性を示す官能基R1Bとしては、例えばカ
ルボキシル基−COOH、スルホン酸基−SO3 H、又
はヒドロキシル基−OHの誘導体が挙げられる。このよ
うな官能基R1Bを有する一価の有機基のうちで特に好ま
しいのは、下式で表されるカルボニル含有基である。
オルガノシリル基を表し、この式(6)で表される有機
基が露光により酸発生剤から生じた酸の作用によりアル
カリ可溶性を示す官能基R1Bを含むために、式中のRe
のうちの少なくとも一部は酸の作用で脱離する基でなけ
ればならず、すなわち水素以外の一価の有機基又はオル
ガノシリル基でなければならず、例としてトリオルガノ
シリル基、又はt−ブトキシカルボニル基、テトラヒド
ロピラニル基、3−オキソシクロヘキシル基、イソボル
ニル基、2−アルキルアダマンチル基などの四級炭素の
官能基を挙げることができる。また、これらの酸の作用
で脱離するRe 基は、全Re 基のうちのゼロより大きい
任意の割合を占めることができ、その割合は当該ポリマ
を含むレジスト組成物に求められる特性に応じて決定さ
れる。また、酸の作用で脱離しないRe は、水素、一価
の有機基又はオルガノシリル基である。一価の有機基と
しては炭素数1〜3のアルキル基を好ましく用いること
ができる。オルガノシリル基としては炭素数1〜3のア
ルキル基を有するシリル基を好ましく用いることができ
る。なお、Re としては複数種が存在することができ
る。
の有機基であれば特に限定されないが、炭素数1〜10
の鎖状アルキレン基又は環状アルキレン基、あるいはそ
のような鎖状アルキレン基と環状アルキレン基との組み
合わせが好ましく、より好ましくは炭素数1〜10の鎖
状アルキエン基であり、特に好ましいのは炭素数1〜3
の鎖状アルキレン基である。Rd としては複数種が存在
してもよい。式(6)のrは0又は1でよく、このよう
にr=0のとき式(6)のカルボニル含有基は二価の有
機基Rd を含まない。
て、−Rd r −COORe 基以外のR a 、Rb 、R
c は、一価の有機基であれば限定されない。代表的な一
価の有機基はアルキル基であり、それぞれ独立に炭素数
1〜3のアルキル基を特に好ましく用いることができ
る。
酸発生剤から生じた酸の作用で基材樹脂の酸脱離基Re
が脱離し、露光部分の基材樹脂のポリマがアルカリ現像
液に可溶になることで、ポジ型パターンを形成する。本
発明のケイ素含有ポリマを化学増幅ポジ型レジスト組成
物として用いる場合には、基材樹脂としての本発明のケ
イ素含有ポリマ成分100重量部に対し、酸発生剤を
0.1〜20重量部含むことが好ましい。酸発生剤の量
がこれより少ないと、レジスト材料としての感度が不十
分となり、また多いと成膜性及び解像性の低下を引き起
こす。このレジスト組成物には、露光部分と非露光部分
のアルカリ現像液に対する溶解性の差を大きくして解像
性を向上させるために、アルカリ現像液に対して溶解抑
止効果のある化合物を別途添加することができる。
としては、前記のネガ型レジスト用のものと同様のもの
を用いることができるが、これらに限定されない。ま
た、アルカリ現像液に対して溶解抑止効果を有する化合
物としては、ナフタレンカルボキシレート、ナフチル−
t−ブチルカーボネート、ビフェニル−t−ブチルエー
テル、ジ−t−ブチルイソフタレートなどのカルボン酸
エステルや、フェノール等に保護基を導入した芳香族系
の低分子量化合物を好ましく用いることができるが、使
用可能な溶解抑止剤はこれらに限定されない。
イ素含有ポリマの骨格部分Rの例としては、下記一般式
で表される四官能シロキサンポリマ骨格
ロキサンポリマ骨格
ロキサンポリマ骨格
ンポリマ骨格
素、一価の有機基又はトリオルガノシリル基であり、R
8 は一価の有機基であり、R9a,R9bは同じものであっ
ても異なるものであってもよい一価の有機基であり、R
10は二価の有機基であり、p>1、q≧0である。
0のアルキル基及びそれらの置換基である。このR7 の
一価の有機基について注意すべきことは、本発明のケイ
素含有ポリマを非化学増幅ネガ型レジスト組成物の基材
樹脂とする場合には、R7 の少なくとも一部は感光性架
橋基でなければならないことである。この感光性架橋基
は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のア
ルケニル基、アリール基、ハロアルキル基又はハロアリ
ール基のいずれかを含むトリオルガノシリル基であるの
が好ましく、特にクロロメチルフェニルエチル基を含む
トリオルガノシリル基を好ましく用いることができる。
非化学増幅ネガ型レジスト組成物における本発明のケイ
素含有ポリマは、上記の式(1)中の有機基R1 のうち
の少なくとも一部としてアルカリ可溶性官能基R1Aを含
むことから本質的にアルカリ可溶性であり、そしてR7
のトリオルガノシリル基の感光性架橋基(例えばクロロ
メチルフェニルエチル基)が露光により架橋することで
露光部においてアルカリ現像液に不溶化し、ネガ型レジ
ストパターンを形成することができる。
増幅ポジ型レジスト組成物の基材樹脂とする場合には、
R7 の少なくとも一部はポリマのアルカリ性現像液への
溶解性を抑制する基を含まなくてはならない。アルカリ
性現像液への溶解性抑制基は、キノンジアジド基である
のが好ましい。従って、R7 の少なくとも一部は、例え
ばナフトキノンジアジド基又はベンゾキノンジアジド基
のいずれかを含む有機基であるのが好ましく、特にナフ
トキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機基を
好ましく用いることができる。非化学増幅ポジ型レジス
ト組成物における本発明のケイ素含有ポリマも、上記の
式(1)中の有機基R1 のうちの少なくとも一部として
アルカリ可溶性官能基R1Aを含むことから本質的にアル
カリ可溶性であり、そしてポリマのアルカリ性現像液へ
の溶解抑制基が露光によりその抑制効果をうしなうこと
で露光部においてアルカリ現像液に可溶化し、ポジ型レ
ジストパターンを形成することができる。
ト用である場合、R7 のうちの少なくとも一部はポリマ
を非化学増幅型のレジスト材料として機能させる役割を
担うので、式(7)〜(10)において常にq>0でな
ければならない。これに対し、ポリマが化学増幅型レジ
スト用の場合、R7 はポリマをレジスト材料として機能
させる役割を担わなくてよいので、式(7)〜(10)
のq=0となることがある。すなわちqについて言え
ば、ポリマが化学増幅型レジスト組成物用のものである
場合q≧0、非化学増幅型レジスト組成物用のものであ
る場合q>0である。
有ポリマの場合の感光性架橋基又は溶解抑制基を含まな
いR7 としては、炭素数1〜3のトリアルキルシリル基
を好ましく用いることができる。また、化学増幅型レジ
スト組成物用ケイ素含有ポリマの場合も、R7 としてや
はり炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を好ましく用
いることができる。
は、炭素数1〜10のアルキル基並びにそれらの置換基
を好ましく用いることができる。
が、炭素数1〜3のアルキレン基を好ましく用いること
ができる。
(7)〜(10)で表されるもの以外の任意のケイ素含
有ポリマ骨格、例えばポリシラン構造の骨格、を有する
こともできる。また、本発明のケイ素含有ポリマは、そ
のポリマ骨格として、上記の式(7)〜(10)で表さ
れるシロキサン構造の骨格や他の任意のケイ素含有ポリ
マ骨格を2種以上有することもできる。
量は、ポリスチレン換算で1,500〜1,000,0
00が好ましく、これより低分子量ではレジスト材料と
して用いた場合の耐熱性が低下し、これより高分子量で
は解像性が悪くなりレジスト材料として適用できない。
に述べる方法により得ることができる。すなわち、上記
の式(1)で表されるポリマのポリマ骨格Rに対応する
構造をもつケイ素含有ポリマ(例えばポリシロキサン)
を、下記一般式で表されるジシロキサン
とにより、下記一般式で表されるケイ素含有ポリマ
て、Ri 、Rii、Riii は、おのおの先に説明した
R2 、R3 、R4 (あるいはRa 、Rb 、Rc )に相当
するものであって、それぞれ独立に一価の有機基であ
り、このうちの少なくとも一つはアルカリ可溶性官能基
を有する一価の有機基であり、更にRi 、Rii、Riii
はいずれも一種類の官能基に限定されない。
シリル化しようとするポリマ骨格Rに対応するケイ素含
有ポリマも、ともに周知の物質であって、それらは商業
的に入手可能であり、あるいは既知の方法で調製するこ
とができる。シリル化の方法も周知であり、ここで特に
説明するには及ばない。また、本発明のケイ素含有ポリ
マの合成例のいくつかを下記の実施例で例示する。
物として使用してレジストパターンを形成する場合に
は、図1(a)に示したように被加工基板(例えばシリ
コンウェハ)10上に本発明のレジスト組成物から直接
レジスト層11を形成し、このレジスト層11を露光及
び現像によりパターニングして、図1(b)に示したよ
うに所望のレジストパターン12を形成することができ
る(単層レジスト法)。あるいは、図2(a)に示した
ように被加工基板20上に第一のレジスト(下層レジス
ト)層21を形成し、引き続き本発明のレジスト組成物
を使って上層レジスト層22を形成し、次いで図2
(b)に示したように上層レジスト層を露光及び現像に
よりパターニングし、得られた上層パターン23をマス
クとして下層レジスト層21をエッチングすることによ
り、図2(c)示したように上層パターン23と下層パ
ターン24からなる高アスペクト比のレジストパターン
25を形成してもよい(二層レジスト法)。被加工基板
としては、半導体装置等の電子機器製造においてフォト
リソグラフィの手法を利用して微細パターンを形成しよ
うとする任意の基板を対象とすることができるが、被加
工基板はこれらに限定されない。
布してレジスト層を形成する際には、必要に応じて溶剤
を使用してもよい。溶剤としては有機溶剤、例えばプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、n−
ブチルエーテル、メチルイソブチルケトン等が使用可能
である。本発明のレジスト材料を塗布する方法は、通常
のレジスト材料の塗布方法と同様であり、スピンコート
法等が使用可能である。このレジスト材料の塗布膜厚は
0.01〜1.0μmが好ましく、これより薄いとエッ
チング時の寸法変動が大きくなり、厚いと上層レジスト
の解像性が低下する。より好ましい膜厚は0.1〜0.
2μmである。
材料としては、有機材料を用いることができ、ノボラッ
ク樹脂系やビニルフェノール樹脂系の市販のレジスト材
料、又はポリアニリン系やポリチオフェン系の導電性材
料を好ましく用いることができる。下層レジスト層は一
般に0.1〜10.0μmの膜厚に形成するが、より好
ましく膜厚は0.3〜2.0μmである。
イ素含有ポリマは、露光光源に応じて自由にポリマを設
計することが可能である。例えばArFエキシマレーザ
(波長193nm)露光では、単結合以外の炭素−炭素
結合を多く含むポリマ構造では透過率が十分に得られな
いため、要求される露光感度、解像性等を考慮してポリ
マ構造を設計することができる。また、KrFエキシマ
レーザ(波長248nm)露光や電子線露光では上記のよ
うな透過率の問題はないため、ポリマ構造中にはアルケ
ニル基やアリール基等の単結合以外の炭素−炭素結合を
自由に含んでもよく、要求される露光感度、解像性を考
慮してポリマ構造を設計することができる。従って、本
発明のレジスト組成物から形成したレジスト層を露光す
る放射線としては、可視光、紫外線、遠紫外線、深紫外
線DUV(KrF、ArFエキシマレーザ光)、真空紫
外線VUV(F2 のエキシマレーザ光)、極紫外線EU
V、X線、電子線等のような、広い範囲の放射線を自由
に用いることができる。
アルカリ現像液としてテトラメチルアンモニウムハイド
ロオキサイド(TMAH)水溶液、水酸化カリウム水溶
液等が使用可能である。この現像液と、リンス液である
水のうちの一方又は両方に、パターンの倒壊や剥離を防
止するためにアルコールや界面活性剤を添加することが
できる。
むガスのプラズマエッチングに耐える特性をもつため、
本発明のレジスト組成物を二層レジスト法の上層レジス
トとして使用する場合には、下層レジストのエッチング
には酸素−反応性イオンエッチング(O2 −RIE)を
用いることができ、特に酸素と二酸化硫黄の混合ガスに
よるエッチングが好ましい。プラズマエッチング装置と
しては、高密度プラズマエッチング装置を好ましく用い
ることができる。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
含有ポリマを合成するためのオリゴマの調製を説明す
る。還流管、温度計を取り付け、窒素を流している四つ
口フラスコに、1,3−ビス(カルボキシプロピル)テ
トラメチルジシロキサン9.2g(0.03モル)、純
水84ml、濃塩酸8.4ml、テトラヒドロフラン
(THF)320mlを入れて撹拌し、フラスコ内の混
合物を油浴により還流温度まで昇温した。この混合物に
テトラエトキシシラン12.5g(0.06モル)を3
0分かけて滴下し、1時間反応を行った。室温まで放冷
し、濃縮後、多量のメチルイソブチルケトン(MIB
K)に溶解した。この溶液を分液ロートに移して水層が
中性になるまで水洗した後、有機層を液層分離濾紙で濾
過して四つ口フラスコに移し、共沸により水抜きしてオ
リゴマのMIBK溶液を得た。得られたオリゴマの重量
平均分子量は2000、分散度は1.05であり、収率
は90%であった。
れたオリゴマの高分子量化を説明する。還流管、温度計
を取り付け、窒素を流している四つ口フラスコに、実施
例1で得た分子量2000のオリゴマ12.0g、純水
3.48g、濃硫酸1.23ml、テトラヒドロフラン
12.42gを入れて撹拌し、フラスコ内の混合物を油
浴により還流温度まで昇温した。この混合物にテトラエ
トキシシラン10.35g(0.05モル)を30分か
けて滴下し、1時間反応させた。反応溶液を室温まで放
冷し、濃縮後、多量のMIBKに溶解した。この溶液を
分液ロートに移して水層が中性になるまで水洗後、有機
層を液層分離濾紙で濾過して四つ口フラスコに移し、共
沸により水抜きして目的ポリマのMIBK溶液を得た。
得られたポリマの重量平均分子量は10000、分散度
は3.4であり、収率は78%であった。
ハに回転塗布し、ホットプレート上で90℃で60秒ベ
ークして試料を調製した。この試料をテトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38%
水溶液に浸漬したところ極めて迅速に溶解し、得られた
ポリマがアルカリ可溶性を有するケイ素含有ポリマであ
ることが確認された。29Si−NMRにより調べた結
果、ポリマ中のSi含有量は31%であった。また、こ
のポリマの透過率を測定したところ、248nmで92
%、193nmで86%(いずれも膜厚0.2μm換
算)であった。
幅ポジ型レジスト材料として用いるためのカルボキシル
基のエステル化(カルボキシル基の保護)を説明する。
還流管を取り付けたナス型フラスコに、実施例2で得ら
れた分子量10000のポリマとTHF、ヘキサメチル
ジシラザンを入れて撹拌し、還流条件で24時間反応さ
せた。この反応により、実施例2からのケイ素含有ポリ
マは、実施例1の反応で導入された官能基であるカルボ
キシル基と、残存シラノール基とに、トリメチルシリル
基が導入されて、シリルエステル基を官能基中に有する
重量平均分子量12000、分散度3.9のケイ素含有
ポリマとなった。この反応の収率は100%であった。
施例2に従ってアルカリ溶解性を調べたところ、2.3
8%TMAH水溶液には溶解しなかった。
れたオリゴマの、実施例2とは別の高分子量化を説明す
る。還流管、温度計を取り付け、窒素を流している四つ
口フラスコに、実施例1で得た分子量2000のオリゴ
マ12.0g、純水17.4g、濃硫酸1.23ml、
テトラヒドロフラン(THF)12.42gを入れて撹
拌し、この混合物を油浴により還流温度まで昇温した。
フラスコ内の混合物にテトラエトキシシラン10.35
g(0.05モル)を30分かけて滴下し、4時間反応
させた。反応溶液を室温まで放冷し、濃縮後、多量のM
IBKに溶解した。この溶液を分液ロートに移して水層
が中性になるまで水洗した後、有機層を液層分離濾紙で
濾過して四つ口フラスコに移し、共沸により水抜きして
目的ポリマのMIBK溶液を得た。得られたポリマの分
子量は6000、分散度3.8であり、収率は80%で
あった。
ハに回転塗布し、ホットプレート上で90℃で60秒ベ
ークして試料を調製した。これを2.38%TMAH水
溶液に浸漬したところ極めて迅速に溶解し、ポリマがア
ルカリ可溶性を有するケイ素含有ポリマであることが確
認された。更に、実施例2と同様にSi含有率、透過率
を測定した結果、値はそれぞれ36%、248nmで9
2%、193nmで88%(いずれも膜厚0.2μm換
算)であった。
れたオリゴマの、更に別の高分子量化を説明する。還流
管、温度計を取り付け、窒素を流した四つ口フラスコ
に、実施例1で得た分子量2000のオリゴマ12.0
g、純水3.48g、濃硫酸1.23ml、テトラヒド
ロフラン(THF)12.42g、無水酢酸9.5ml
(0.1モル)を入れて撹拌し、この混合物を油浴によ
り還流温度まで昇温した。フラスコ内の混合物にテトラ
エトキシシラン10.35g(0.05モル)を30分
かけて滴下し、2時間反応させた。室温まで放冷し、濃
縮後、多量のMIBKに溶解させた。この溶液を分液ロ
ートに移して水層が中性になるまで水洗した後、有機層
を液層分離濾紙で濾過して四つ口フラスコに移し、共沸
により水抜きして目的ポリマのMIBK溶液を得た。得
られたポリマの重量平均分子量は9000、分散度は
3.5であり、収率は77%であった。
ハに回転塗布し、ホットプレート上で90℃で60秒ベ
ークして試料を調製した。この試料を2.38%TMA
H水溶液に浸漬したところ極めて迅速に溶解し、アルカ
リ可溶性を有するケイ素含有ポリマであることが確認さ
れた。更に、実施例2と同様にSi含有率、透過率を測
定した結果、値はそれぞれ35%、248nmで93
%、193nmで88%(いずれも膜厚0.2μm換
算)であった。
含有ポリマのシラノール基の保護を説明する。還流管、
温度計を取り付け、窒素を流した四つ口フラスコに、実
施例4で得た分子量6000のポリマ10.0g、MI
BK 90.00gを入れて撹拌し、室温でトリメチル
シリルイミダゾール8.0g(0.056モル)を滴下
し、2時間反応させた。塩酸12mlを添加して生成し
た沈殿物を自然濾過で除去し、濾液を分液ロートに移し
て水層が中性になるまで水洗後、有機層を液層分離濾紙
で濾過して四つ口フラスコに移し、共沸により水抜きし
た。更にこの溶液を濃縮して、高分子量成分をトルエン
で分別し、ジオキサンで凍結乾燥して分子量7200、
分散度2.0の目的のケイ素含有ポリマを85%の収率
で得た。
回転塗布し、90℃で60秒ベークして試料を調製し
た。これを2.38%TMAH水溶液に浸漬したところ
極めて迅速に溶解し、ポリマがアルカリ可溶性を有する
ケイ素含有ポリマであることが確認された。29Si−N
MRにより求めたSi含有率は35%と極めて高いこと
がわかった。また、ポリマの透過率は248nmで80
%、193nmで58%(いずれも膜厚0.2μm換
算)であった。
350℃以上であることがわかり、またこのポリマを1
0%MIBK溶液の状態で常温で3箇月放置後にGP
C、NMR、IRで調べたところ、分子構造は何ら変化
がないことが確認された。
含有ポリマを非化学増幅ネガ型レジスト材料として使用
するためのシラノール基の保護及び感光基の導入を説明
する。還流管、温度計を取り付け、窒素を流した四つ口
フラスコに、実施例2で得た分子量10000のポリマ
10.0g、MIBK 90.00g、ピリジン0.2
8gを入れて撹拌し、この混合物を油浴により70℃に
昇温した。混合物中にクロロメチルフェニルエチルジメ
チルクロロシラン0.96g(0.004モル)を滴下
し、2時間反応させた。室温まで放冷後、溶液を自然濾
過し、沈殿物を除去した。濾液を四つ口フラスコに戻
し、次いで室温で撹拌しながらトリメチルシリルイミダ
ゾール8.0g(0.056モル)を滴下し、2時間反
応させた。この反応溶液に塩酸12mlを添加して生成
した沈殿物を自然濾過で除去し、濾液を分液ロートに移
して水層が中性になるまで水洗した後、有機層を液層分
離濾紙で濾過して四つ口フラスコに移し、共沸により水
抜きした。更にこの溶液を濃縮して、高分子量成分をト
ルエンで分別し、ジオキサンで凍結乾燥して分子量80
00、分散度1.7の目的のケイ素含有ポリマを85%
の収率で得た。
ハに回転塗布し、90℃で60秒ベークして試料を調製
した。この溶液を2.38%TMAH水溶液に浸漬した
ところ極めて迅速に溶解し、ポリマがアルカリ可溶性を
有するケイ素含有ポリマであることが確認された。
Si含有率は35%と極めて高いことがわかった。ま
た、ポリマの透過率は248nmで80%,193nm
で58%(いずれも膜厚0.2μm換算)であった。
含有ポリマを非化学増幅ポジ型レジスト材料として使用
するための感光基(溶解抑制基)の導入と残存シラノー
ル基の保護を説明する。還流管、温度計を取り付け、窒
素を流した四つ口フラスコに、実施例2で得た分子量1
0000のポリマ10.0g、MIBK 200.0
g、炭酸カリウム10.0g、1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルクロライド2.2g(0.00
8モル)を入れて攪拌し、この溶液を油浴により50℃
に昇温し、5時間反応させた。室温まで放冷後、溶液を
自然濾過し、沈殿物を除去した。濾液を四つ口フラスコ
に戻し、次いで室温で攪拌しながらトリメチルシリルイ
ミダゾール8.0g(0.056モル)を滴下し、2時
間反応させた。沈殿物を自然濾過で除去し、濾液を分液
ロートに移して水層が中性になるまで水洗後、有機層を
液層分離濾紙で濾過して四つ口フラスコに移し、共沸に
より水抜きした。この溶液を更に濃縮して、高分子量成
分をヘキサンで分別し、ジオキサンで凍結乾燥して分子
量8500、分散度1.8の目的のケイ素含有ポリマを
82%の収率で得た。
ハに回転塗布し、90℃で60秒ぺ一クして試料を調製
した。この試料を2.38%TMAH水溶液に浸漬した
ところ全く溶解せず、ポリマがアルカリ不溶性のケイ素
含有ボリマであることが確認された。
Si含有率は35%と極めて高いことがわかった。ま
た、ポリマの透過率は248nmで78%、193nm
で39%(いずれも膜厚0.2μm換算)であった。
レジスト組成物を説明する。実施例3で得られた、アル
カリ性水溶液への溶解性に関与する官能基としてシリル
エステル基を有する分子量12000のケイ素含有ポリ
マを基材樹脂とし、この基材樹脂100重量部に対し
て、酸発生剤として5重量部のトリフェニルスルホニウ
ムトリフレートを添加して、二層レジスト用の上層レジ
ストの7重量%MIBK溶液を調製した。
液(日本ゼオン社製ZIR−S185)を回転塗布し、
250℃のホットプレートで30分ベークして1.0μ
m厚の下層レジスト層を形成した。続いて、先に調製し
た上層用レジスト溶液を下層レジスト上に回転塗布し、
110℃で60秒プリベークして0.2μmの上層レジ
スト膜を形成した。この上層レジスト膜をArFエキシ
マレーザ光により5mJ/cm2 の露光量で露光後、直
ちに100℃で60秒のポストエクスポージャベークを
行い、2.38%TMAH水溶液で現像を行った。上層
レジスト膜の現像液への溶解速度は、露光部で30nm
(300Å)/s以上、未露光部で0.5nm(5Å)
/s以下であった。この溶解速度の差から、上層レジス
ト膜で5μmのライン・アンド・スペースパターンを解
像した。
グ(RIE)装置を使って、RFパワー0.16W/c
m2 、酸素流量10sccm、ガス圧1.3Pa(10
mTorr)にてエッチングレートを測定したところ、
上層レジスト膜は下層のノボラックレジスト膜に比べて
約100倍高いO2 −RIE耐性を示した。
型レジスト組成物を説明する。実施例4で得た、カルボ
キシル基を官能基に有する分子量6000のケイ素含有
ポリマを基材樹脂とし、この基材樹脂100重量部に対
して、架橋剤として20重量部のメトキシメチルメラミ
ン、酸発生剤として3重量部のトリフェニルスルホニウ
ムトリフレートを添加して、二層レジストの上層用レジ
ストの7%MIBK溶液を調製した。
ボラックレジスト溶液を回転塗布し、250℃のホット
プレートで30分ベークして1.0μm厚の下層レジス
ト膜を形成した。続いて、先に調製した上層用レジスト
溶液を下層レジスト膜上に回転塗布し、110℃で60
秒プリベークして0.2μmの上層レジスト膜を形成し
た。この上層レジスト膜をArFエキシマレーザ光によ
り3.5mJ/cm2の露光量で露光後、直ちに100
℃で120秒のポストエクスポージャベークを行い、
2.38% TMAH水溶液で現像を行った。上層レジ
スト膜の現像液への溶解速度は、露光部で0.1nm
(1Å)/s以下、未露光部で100nm(1000
Å)/s以上であった。この溶解速度の差から、上層レ
ジスト膜で3μmのライン・アンド・スペースパターン
を解像した。
RFパワー0.16W/cm2 、酸素流量10scc
m、ガス圧1.3Pa(10mTorr)にてエッチン
グレートを測定したところ、上層レジスト膜は下層のノ
ボラックレジスト膜に比べて約100倍高いO2 −RI
E耐性を示した。
型レジスト組成物を説明する。実施例6のシリル化した
分子量7200のケイ素含有ポリマを基材樹脂とし、こ
の基材樹脂100重量部に対して、架橋剤として20重
量部のメトキシメチルメラミン、酸発生剤として3重量
部のトリフェニルスルホニウムトリフレートを添加し
て、二層レジストの上層用レジスト溶液を調製した。
ボラックレジスト溶液を回転塗布し、250℃のホット
プレートで30分ベークして0.5μm厚の下層レジス
ト膜を形成した。続いて、先に調製した上層用レジスト
溶液を下層レジスト膜上に回転塗布し、110℃で60
秒プリベークして0.12μmの上層レジスト膜を形成
した。この上層レジスト膜をArFエキシマレーザ光で
露光後、希釈した2.38% TMAH水溶液で現像を
行った。その結果、0.2μmのライン・アンド・スペ
ースパターンを解像した。
RFパワー0.16W/cm2 、酸素流量10scc
m、ガス圧1.3Pa(10mTorr)にてエッチン
グレートを測定したところ、上層レジスト膜は下層のノ
ボラックレジスト膜に比べて約100倍高いO2 −RI
E耐性を示した。
ガ型レジスト組成物を説明する。実施例7のシリル化し
た分子量8000のケイ素含有ポリマのみをMIBKに
溶解させて、二層レジストの上層用レジスト溶液を調製
した。
ボラックレジスト溶液を回転塗布し、250℃のホット
プレートで30分ベークして0.5μm厚の下層レジス
ト膜を形成した。続いて、先に調製した上層用レジスト
溶液を下層レジスト膜上に回転塗布し、110℃で60
秒プリベークして0.12μmの上層レジスト膜を形成
した。この上層レジスト膜をArFエキシマレーザ光で
露光後、希釈した2.38% TMAH水溶液で現像を
行った。その結果、0.2μmのライン・アンド・スペ
ースパターンを解像した。
RFパワー0.16W/cm2 、酸素流量10scc
m、ガス圧1.3Pa(10mTorr)にてエッチン
グレートを測定したところ、上層レジスト膜は下層のノ
ボラックレジスト膜に比べて約100倍高いO2 −RI
E耐性を示した。
ジ型レジスト組成物を説明する。実施例8で得られた分
子量8500のケイ素含有ポリマのみをMIBKに溶解
させて、二層レジストの上層用レジスト溶液を調製し
た。
ボラックレジスト溶液を回転塗布し、250℃のホット
プレートで30分ベークして0.5μm厚の下層レジス
ト膜を形成した。続いて、先に調製した上層用レジスト
溶液を下層レジスト膜上に回転塗布し、110℃で60
秒プリベークして0.12μmの上層レジスト膜を形成
した。この上層レジスト膜をi線で露光後、希釈した
2.38% TMAH水溶液で現像を行った。その結
果、0.4μmのライン・アンド・スペースパターンを
解像した。
RFパワー0.16W/cm2 、酸素流量10scc
m、ガス圧1.3Pa(10mTorr)にてエッチン
グレートを測定したところ、上層レジスト膜は下層のノ
ボラックレジスト膜に比べて約100倍高いO2 −RI
E耐性を示した。
のケイ素含有ポリマは、アルカリ可溶性を示す官能基又
は、その誘導体であって酸触媒でアルカリ可溶性を示す
官能基のいずれかを含む一価の有機基を持つものであ
り、保存安定性に優れ、且つ、特に波長200nm以下
の光、例えば波長193nmのArFエキシマレーザ光
を光源とする場合に、レジスト材料として好適であっ
て、高感度、高解像性、高O 2 −RIE耐性であり、真
空紫外領域での透過性が高く、更にアルカリ現像が可能
であるレジスト組成物の基材樹脂として有利に使用する
ことができる。この基材樹脂を含む本発明のレジスト組
成物は、高集積化の要求される半導体装置の配線の微細
化に大きく貢献するものと期待される。
説明する図である。
説明する図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 下記一般式で表されるケイ素含有ポリ
マ。 【化1】 (上式中、Rはケイ素含有ポリマの骨格部分を表し、R
1 は一価の有機基であって、R1 のうちの少なくとも一
部のものはアルカリ可溶性を示す官能基か、あるいは露
光により酸発生剤から生じた酸の作用によりアルカリ可
溶性を示す官能基を含む一価の有機基であり、R1 に含
まれる当該官能基は1種又は複数種でよく、n及びmは
1以上の整数である) - 【請求項2】 R1 うちの少なくとも一部のものが下式
のトリオルガノシリル基である、請求項1記載のポリ
マ。 【化2】 (この式のR2 、R3 、R4 はそれぞれ独立に一価の有
機基であり、このうちの少なくとも一つはアルカリ可溶
性を示す官能基を有する一価の有機基であって、R2 、
R3 、R4 はいずれも1種又は2種以上の有機基である
ことができる) - 【請求項3】 一価の有機基R2 、R3 、R4 のうちの
少なくとも一つが−R5 r COOR6 基(この式のR5
は二価の有機基であり、R6 は水素、一価の有機基又は
オルガノシリル基を表し、R6 のうちの少なくとも一部
は水素であって、R5 及びR6 としてはそれぞれ複数種
が存在してもよく、rは0又は1である)である、請求
項2記載のポリマ。 - 【請求項4】 R5 が−(CH2 )x −であり、xが1
〜10の整数である、請求項3記載のポリマ。 - 【請求項5】 R1 うちの少なくとも一部のものが下式
のトリオルガノシリル基である、請求項1記載のポリ
マ。 【化3】 (この式のRa 、Rb 、Rc はそれぞれ独立に一価の有
機基であり、このうちの少なくとも一つは露光により酸
発生剤から生じた酸の作用によりアルカリ可溶性を示す
官能基を有する一価の有機基であって、Ra 、Rb 、R
c はいずれも1種又は2種以上の有機基であることがで
きる) - 【請求項6】 一価の有機基Ra 、Rb 、Rc のうちの
少なくとも一つが−Rd r COORe 基(この式のRd
は二価の有機基であり、Re は水素、一価の有機基又は
オルガノシリル基を表し、Re のうちの少なくとも一部
は一価の有機基又はオルガノシリル基であって、Rd 及
びRe としてはそれぞれ複数種が存在してもよく、rは
0又は1である、請求項5記載のポリマ。 - 【請求項7】 Rd が−(CH2 )x −であり、xが1
〜10の整数である、請求項6記載のポリマ。 - 【請求項8】 前記骨格部分Rが、下記一般式で表され
る四官能シロキサンポリマ骨格部分 【化4】 下記一般式で表される三官能シロキサンポリマ骨格部分 【化5】 下記一般式で表される二官能シロキサンポリマ骨格部分 【化6】 下記一般式で表されるシロキサンポリマ骨格部分 【化7】 (これらの式中のR7 は水素、一価の有機基又はトリオ
ルガノシリル基であり、R8 は一価の有機基であり、R
9a,R9bは同じものであっても異なるものであってもよ
い一価の有機基であり、R10は二価の有機基であり、p
>1、q≧0である)のうちの少なくとも一つである、
請求項1から4までのいずれか一つに記載のポリマ。 - 【請求項9】 前記骨格部分Rが、下記一般式で表され
る四官能シロキサンポリマ骨格部分 【化8】 下記一般式で表される三官能シロキサンポリマ骨格部分 【化9】 下記一般式で表される二官能シロキサンポリマ骨格部分 【化10】 下記一般式で表されるシロキサンポリマ骨格部分 【化11】 (これらの式中のR7 は水素、一価の有機基又はトリオ
ルガノシリル基であり、R8 は一価の有機基であり、R
9a,R9bは同じものであっても異なるものであってもよ
い一価の有機基であり、R10は二価の有機基であり、p
>1、q≧0である)のうちの少なくとも一つである、
請求項1、5、6、7のいずれか一つに記載のポリマ。 - 【請求項10】 R7 のうちの少なくとも一部が感光性
架橋基を含むトリオルガノシリル基である、請求項8記
載のポリマ。 - 【請求項11】 前記感光性架橋基がクロロメチルフェ
ニル基である、請求項10記載のポリマ。 - 【請求項12】 R7 のうちの少なくとも一部がポリマ
のアルカリ性水溶液への溶解を抑制する官能基である、
請求項8記載のポリマ。 - 【請求項13】 R7 のうちの少なくとも一部がキノン
ジアジド基を含む有機基である、請求項12記載のポリ
マ。 - 【請求項14】 請求項1から13までのいずれか一つ
に記載のポリマを含むレジスト組成物。 - 【請求項15】 請求項8記載のポリマ、酸発生剤及び
架橋剤を含むことを特徴とするレジスト組成物。 - 【請求項16】 請求項9記載のポリマ及び酸発生剤を
含むことを特徴とするレジスト組成物。 - 【請求項17】 請求項10又は11記載のポリマを含
むレジスト組成物。 - 【請求項18】 請求項12又は13記載のポリマを含
むレジスト組成物。 - 【請求項19】 請求項14から18まのいずれか一つ
に記載のレジスト組成物を用いて被加工基板上にレジス
ト層を形成し、このレジスト層の露光及び現像によりレ
ジストパターンを形成することを特徴とするレジストパ
ターン形成方法。 - 【請求項20】 被加工基板上に、第一のレジスト材料
を用いて下層レジスト層を形成し、この上に第二のレジ
スト材料を用いて上層レジスト層を形成し、この上層レ
ジスト層を露光及び現像によりパターニングし、得られ
た上層パターンをマスクとして下層レジスト層をエッチ
ングすることによりレジストパターンを形成する方法で
あって、第二のレジスト材料として請求項14から18
までのいずれか一つに記載のレジスト組成物を使用する
ことを特徴とするレジストパターン形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22060598A JP4759107B2 (ja) | 1997-08-29 | 1998-08-04 | ケイ素含有ポリマ並びにこれを用いたレジスト組成物及びレジストパターン形成方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23451197 | 1997-08-29 | ||
JP9-234511 | 1997-08-29 | ||
JP1997234511 | 1997-08-29 | ||
JP22060598A JP4759107B2 (ja) | 1997-08-29 | 1998-08-04 | ケイ素含有ポリマ並びにこれを用いたレジスト組成物及びレジストパターン形成方法 |
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