JPH11127569A - リニアモータ - Google Patents

リニアモータ

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JPH11127569A
JPH11127569A JP29060897A JP29060897A JPH11127569A JP H11127569 A JPH11127569 A JP H11127569A JP 29060897 A JP29060897 A JP 29060897A JP 29060897 A JP29060897 A JP 29060897A JP H11127569 A JPH11127569 A JP H11127569A
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coil
flat
coils
linear motor
magnetic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リニアモータの可動コイルなどの電機子コイ
ルにおける通電時の発熱量を抑えることである。 【解決手段】 偏平コイルa、b、cからなる多相構成
の可動コイルのコイルフレーム80の板面に平に設ける
偏平コイルaに平角線を使用する。その上に構成する他
の偏平コイルb、cには丸線を使用して、駆動電流通電
時の可動コイルの発熱量を抑えることにより、リニアモ
ータの永久磁石側の熱減磁による推力低下を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石と電機子
コイルとを相対的に移動させる方式のリニアモータで、
電機子コイルに平角線を使用して通電時の発熱量を抑え
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、長ストロークを移動し、位置
決めを行うための駆動装置として、隣接する磁極が相互
に異なるように着磁され、異なる極性の磁極が対向する
ように磁気空隙を介してヨークに固着配置された複数個
の永久磁石と、この磁気空隙内に設けられた電機子コイ
ルとを有し、前記電機子コイルに駆動電流を流すことに
より、永久磁石と電機子コイルとを相対的に移動させる
ように構成したリニアモータが知られている。
【0003】かかる構成のリニアモータには、永久磁石
側を一定の磁気空隙を設けて対面固定して、この磁気空
隙内に電機子コイルを移動させるようにした可動コイル
型リニアモータと、逆に電機子コイル側を固定して、永
久磁石側を移動させるようにした可動磁石型リニアモー
タの両形式がある。
【0004】例えば、従来の可動コイル型リニアモータ
では、隣接する磁極の極性、および対向する磁極の極性
を相互に異なるように配置し、かつ長手方向に一様な空
隙を有した磁気帯路部と、上記磁気空隙部の磁束と巻線
方向とが直交するようなコイルを複数個積層した偏平コ
イル部との組合せからなっている。
【0005】かかる構成では、連続して長ストロークを
移動させるため、少なくとも2個以上のコイルをずらし
て配置し、いわゆる多相コイルとして構成し、磁極の方
向を磁界検出素子で検出して、電流を流すコイル及びそ
の方向を切り換えている。
【0006】永久磁石の境界に位置しているコイルには
電流を流さないため、できるだけ多相コイルに構成し
て、順次切り換えて駆動できるようにした方がよい。例
えば、N相コイルの場合には、コイル全長のN分の(N
−1)部分で電磁力が発生するため、多相にするほど大
きくかつリップルの小さい電磁力が発生することとな
る。
【0007】しかし、一方では、偏平コイルを相数分多
層に積層することとなるため、その分磁気回路部の磁気
空隙を広げなければならない。通電するコイルの部分が
長くなる反面、磁気空隙が広くなる分磁束密度が低下す
るので、結果的には電磁力を効率よく発生させることが
できない。
【0008】そこで、磁気空隙を小間隔に維持しつつ、
単位磁石当たりのコイル巻数を多くして、大きな移動力
が得られるように、偏平コイルを多相に構成するに際し
て、それぞれの偏平コイルの中央部をそれぞれのコイル
幅分ずらして同一平面上に配列し、偏平コイルの中央部
を一相分の厚さに規制する手段がとられる。
【0009】一方、このようにして磁気空隙を広げるこ
となく複数個の偏平コイルを多相に構成させることはで
きたが、多相に構成した分通電時のコイルの発熱量が大
きくなり、今度はかかる点の解決が求められた。コイル
の発熱は、狭い磁気空隙を介して配置されている永久磁
石に伝えられ、永久磁石では熱減磁により発生磁束が減
少して、リニアモータの推力が低下する。
【0010】さらに、コイルの発熱は、コイル自体の電
気抵抗を上昇させ、ジュール熱の損失を増大させる結果
となり、実効電力の減少に繋がる。
【0011】そのため、発熱による弊害が実際上問題と
ならないようにするためには、コイルへの通電量を抑
え、その分、リニアモータの推力をある程度犠牲にせざ
るをえない。
【0012】さらに、コイルの発熱による雰囲気温度の
上昇により、リニアガイドが熱変形して位置決め精度が
低下する場合があることも報告されている。
【0013】かかる発熱による弊害を防ぐ手段として、
空冷あるいは水冷によるコイルの冷却手段が種々提案さ
れている。
【0014】空冷方式では、例えば可動磁石型リニアモ
ータにおいて、界磁マグネットの磁路を閉じるためのヨ
ークの一部を除去し、界磁マグネットの配置されていな
いヨーク部に透孔を設けて、この透孔を介してスタータ
電機子側に冷風を送るための冷却ファンを設ける手段が
知られている(特開平6−165472号)。
【0015】あるいは、可動磁石型リニアモータにおい
て、界磁マグネットとヨークとからなる可動子を分割し
ておき、この分割した可動子間にコアレスステータ電機
子側に送風用の冷却ファンを設ける手段もある(特開平
6−165474号)。
【0016】水冷方式としては、コイルを直接冷媒によ
り冷却する手段が知られている(実開平6−41381
号)。冷媒供給口と冷媒排気口とを設けた気密容器内に
コイルを収納し、水などの冷媒を供給してコイルを直接
冷却し、排出して放熱器で放熱した冷媒を再び容器に戻
す方式である。
【0017】さらには、間接的に冷媒で冷却する水冷式
の方法も知られている。例えば、空心のあるコイルを平
面状、かつ梯子状に配置した電機子の幅方向の両端部
に、長尺支持部材を設け、この長尺支持部材中に冷媒を
流す方法である。コイルから伝熱により長尺支持部材に
伝わった熱を冷媒で間接的に除去する手段である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のリニアモータ
は、その内部は気流が流れやすい構造にはなっていない
ため、空冷方式では、十分かつ均一な冷却が期待できな
い場合がある。さらに、空冷方式では、冷却ファンの設
置スペースが必要となり、小型化が図りにくい。
【0019】一方、コイルを直接冷媒で冷却する水冷方
式では、空冷方式に比べて十分に均一な冷却が行える反
面、コイルを冷却する容器の外に界磁マグネットを設置
するため、コイルと界磁マグネットを十分に接近させる
ことができない。その結果、リニアモータの推力が制限
される。
【0020】さらに、コイルが冷媒と直接接触する上記
水冷方式では、冷媒に水を使用するとコイルにおける錆
の発生が問題となり、また、油を使用すると防爆の点で
安全性が問題となる。
【0021】一方、間接的に冷媒で冷却する水冷方式で
は、かかる直接式における問題点は避けられるものの、
冷却面積が十分にとれず、その分冷却効率が劣るという
問題がある。また、コイルの冷却速度は、コイルの伝熱
速度、電機子に設ける長尺支持部材の伝熱速度、コイル
と長尺部材との接触面の伝熱速度が律速となるため、十
分なコイル冷却が期待できない場合もある。
【0022】本発明の目的は、リニアモータにおける偏
平コイルを多相構成した電機子コイルの発熱量を抑える
ことができるようにすることにある。
【0023】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0025】すなわち、本発明では、先ず、相隣る磁極
の極性が相互に異なるように、かつ異なる極性の磁極が
対向するように、磁気空隙を介してヨークに配置された
複数個の永久磁石と、この磁気空隙内に設けられた電機
子コイルとを有し、この電機子コイルに駆動電流を流す
ことにより、永久磁石と電機子コイルとを相対的に移動
できるように可動コイル型リニアモータ、または可動磁
石型リニアモータを構成しておく。
【0026】さらに、上記構成のリニアモータに使用さ
れる電機子コイルを、複数の偏平コイルをそれぞれの中
央部をコイル幅分ずらして配列する多相コイルに構成し
たので、この電機子コイルを構成する偏平コイルに平角
線を使用して、同一通電量、同一口径、同一断面積で、
丸線を使用する場合よりも、通電時の発熱量を抑えるこ
とができる。
【0027】平角線の巻線では、丸線に比べて同一スペ
ースでも断面部分に線間の不要な空隙が発生せず、実質
的にコイル導線の断面積を大きくしたと同様の効果が得
られる。特に、平角線は、曲げ加工が面倒であるため、
多相構成にされている偏平コイルのうち平に配置される
偏平コイルに限って使用すればよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0029】本実施の形態では、電機子コイル10を可
動コイル10aに構成した可動コイル型リニアモータを
例にとり説明する。
【0030】かかる可動コイル型リニアモータでは、図
1に示すように、複数個の永久磁石20を長手方向に配
置して走行路を形成する静止部Aが設けられている。
【0031】静止部Aは、中央に一定間隔の磁気空隙が
直線状に磁気空隙路30として構成されるように、直線
状の磁石帯路40が対面して設けられている。
【0032】両側に設けた磁石帯路40のそれぞれは、
直方体の永久磁石20をその磁極を順次反転させて、隣
接する磁極同士が互いに異極となるように一列に密着さ
せられて形成されている。個々の永久磁石20は、サイ
ドヨーク50に上記要領で配列固定されて、直線状の磁
石帯路40をそれぞれ形成している。
【0033】永久磁石20のサイドヨーク50への固定
は、接着剤を使用した接着固定でもよいし、あるいは修
理時の取外しができるようにビス止めにより固定しても
構わない。
【0034】このようにして構成した直線状の磁石帯路
40に対面して、所定間隔の磁気空隙あけて、もう一方
の側の磁石帯路40が、上記要領で永久磁石20をサイ
ドヨーク50に固定することにより形成されている。
【0035】さらに、磁石帯路40を構成するそれぞれ
の永久磁石20は、間に磁気空隙路30を挟んで、異な
る極性の磁極が対向するように配列されている。
【0036】一方、上記要領で中央に所定間隔の磁気空
隙をあけて直線状に対面配列させた両磁石帯路40は、
その両端側がエンドヨーク60に、その下端側がプレー
ト70(図2)上に一体に組み付けられて、全体として
静止部Aが形成されている。
【0037】また、上記構成のサイドヨーク50、エン
ドヨーク60、プレート70は、軟鋼などの強磁性材料
により形成されている。
【0038】このようにして構成された静止部Aでは、
対面する永久磁石20、隣接する永久磁石20のそれぞ
れの磁極が異極となるように構成されているので、図1
に示すような磁束線Bが発生する。これに併せて、両磁
石帯路40間に形成された直線状の磁気空隙路30に
は、その長手方向に垂直な磁束が存在している。
【0039】一方、上記構成の磁気空隙路30に沿って
可動子Cに構成した電機子コイル10を移動させる可動
部Dは、図2に示すように、両磁石帯路40の対面する
永久磁石20間の磁気空隙路30に設けた可動コイル1
0a(10)と、コイル固定治具11と、そのコイル固
定治具11側に設けたテーブル12と、リニアガイド1
3とから構成されている。
【0040】可動コイル10aは、コイル固定治具11
によりテーブル12に固定されて、さらに、テーブル1
2に固定されているリニアガイド13の下開口の断面略
凹型に形成されたスライダ部14で、静止部Aに固定さ
れている断面略凸型の軌道台15と噛み合わされ、軌道
台15に沿って移動できるようになっている。
【0041】上記可動コイル10aは、図3に示すよう
に、偏平コイルa、b、cを多相に重ねて形成されてい
る。偏平コイルa等の巻線は、磁束に直交した長手方向
の面内に構成されている。
【0042】さらに、両磁石帯路40の永久磁石20間
に挟まれる部分では、可動コイル10aは、図2、4、
5に示すように、一相の厚さに構成されている。また、
可動コイル10aの上下端部側は多相に重ねた偏平コイ
ルa、b、cの3相分厚くなっている。
【0043】可動コイル10aは、図3、4に示すよう
に、本実施の形態では、コイルフレーム80の両面に、
3個の偏平コイルa、b、cがコイル幅L分ずつずらさ
れて、中央部分が一相分の厚さになるように3相に構成
されている。
【0044】コイルフレーム80は、推力リップルの発
生を防止するため、非磁性材料により形成されている。
表面にアルマイト処理を施して絶縁性を付与したアルミ
ニウム合金を基材として、その表面に、例えばガラス入
りエポキシ樹脂などの合成樹脂基板を装着して、この合
成樹脂基板面に偏平コイルa、b、cが3相に設けられ
ている。
【0045】上記構成のコイルフレーム80の中央の平
坦面上に、偏平コイルa(図中、右上がり斜線表示)が
平面的に設けられている。かかる偏平コイルaに、平角
線が使用されている。偏平コイルaのコイル幅Lは、本
実施の形態では、永久磁石20の長さの3分の1の幅に
設定され、巻線で囲まれた中央空き部分(破線表示)E
は、コイル幅Lの2倍の幅2Lになるように設定されて
いる。
【0046】かかる偏平コイルaに、巻線に曲げ変形さ
せ易い丸線を使用した偏平コイルbが、中央部をコイル
幅L分ずらして重ねられている。偏平コイルb(図中、
散点表示)は、図4に示すように、偏平コイルbの巻線
が偏平コイルaの中央空き部分Eに入るように、コイル
幅L分ずらして設けられている。
【0047】偏平コイルaの中央空き部分Eでは、図5
(a)に示すように、偏平コイルaと偏平コイルbとが
互いに重なることはないので1相分の厚さとなるが、偏
平コイルaの上下部分では、図5(b)に示すように、
偏平コイルbが重なり2相分の厚さとなっている。
【0048】このようにして2相分重ねられた偏平コイ
ルa、bの上に、図3、4に示すように、さらに偏平コ
イルc(図中、右下がり斜線表示)が重ねられて3相に
構成されている。
【0049】3相目の偏平コイルcには、偏平コイルb
と同様に曲げ変形させ易い丸線が使用され、偏平コイル
aの中央空き部分Eにコイル幅L分ずらして先に並べた
偏平コイルbの横に、さらにコイル幅L分ずらして設け
られている。偏平コイルa、b、cが、偏平コイルaの
中央空き部分に3相並べて設けられている。
【0050】従って、偏平コイルaの中央空き部分Eで
は、図5(c)に示すように、3個の偏平コイルa、
b、cは重なることがなく、1相分の厚さになってい
る。一方、偏平コイルaの上下部分では、図3、5
(c)に示すように、順次、偏平コイルb、cが重ねら
れ、3相分の厚さになっている。
【0051】かかる偏平コイルa、b、cの3相の重な
りは、図5に示すように、コイルフレーム80の両面に
構成されている。
【0052】なお、多相に構成する偏平コイルの数は、
3個に限る必要はなく、4個以上使用しても構わない。
さらには、コイルフレーム80の片面側にのみ偏平コイ
ルを設けるようにしても構わない。
【0053】また、上記説明の可動部Dでは、両側の磁
石帯路40のサイドヨーク50に挟まれた状態で中央に
磁気空隙路30を一本構成したが、サイドヨーク50の
中央にセンターヨークを設けて磁気空隙路30を二本平
行に通し、両磁気空隙路30に上記要領で可動コイル1
0aを移動できるようにしておいても構わない。
【0054】図5(a)では、コイルフレーム80の両
面に、偏平コイルaが平に設けられている。図5(b)
では、上記コイルフレーム80の両面に平に設けた偏平
コイルaの上に、中央空き部分Eでは重ねずに、上下部
分を重ねて偏平コイルbが重ねられている。図5(c)
では、上記コイルフレーム80の両面に平に設けた偏平
コイルa、それに重ねた偏平コイルbの上に、中央空き
部分Eでは重ねずに、上下部分を重ねて偏平コイルcが
重ねられている。
【0055】また、上記構成の偏平コイルa、b、c
は、可動コイル10aとして磁気空隙路30を移動する
に際して、可動コイル10aが通過して行くにつれて両
側の磁石帯路40側の永久磁石20の磁極の極性が順次
逆になって行くが、かかる極性の逆になるのに追従し
て、可動コイル10aに電流が順次逆向きに流れるよう
に、電源側に接続されている。
【0056】かかる電源側への接続は、例えば、磁気検
出素子や、光学的位置検出素子を使用して位置検出し、
その検出信号に基づいてそれぞれの偏平コイルaなどへ
の電流の向きを変えるように構成されている。
【0057】このようにして、本実施の形態の可動コイ
ル10aは、図4に示すように、両磁石帯路40の対面
する永久磁石20間の磁気空隙に収められる部分は、偏
平コイルaの1相分の厚さに抑え、その磁気空隙から外
れる部分が3相に重なった構成に形成されている。
【0058】一方、偏平コイルを3相に構成した従来の
可動コイル10aでは、全ての偏平コイルに丸線が使用
されているが、本実施の形態では、コイルフレーム80
に平に設ける偏平コイルaには、平角線が使用されてい
る。
【0059】そのため、従来構成の可動コイルとは異な
り、平角線を使用した方が線間の未使用スペースがな
く、同一断面積で丸線を使用する場合よりも、実質的に
導線を太くしたのと同様の効果が発生し、丸線を使用し
た偏平コイルb、cよりも発熱量を低く抑えることがで
きる。
【0060】このようにして、本実施の形態のリニアモ
ータでは、従来の多相偏平コイルからなる可動子コイル
に比して、発熱量を低く抑えることができる分、永久磁
石20の温度上昇を防止して、熱減磁による推力低下を
防止することができる。
【0061】なお、上記実施の形態では、多相構成する
偏平コイルa、b、cでは、その上下部分で3相に重ね
た構成にしたが、磁気空隙から外れる上下部分では、偏
平コイルa、b、cは必ずしも重ねなくてもよい。
【0062】磁気空隙路30を外れた上下空間側では、
左右に永久磁石20などが迫っていない自由空間である
ため、構成上許される範囲内で、偏平コイルa、b、c
の形状は自由な構成が考えられる。例えば、図6の断面
図に示すように、偏平コイルa、b、c間に空間を設け
て、各偏平コイルa、b、cの放熱が起きやすいように
構成しても構わない。
【0063】かかる構成の偏平コイルa、b、cからな
る可動コイル10aを有する可動コイル型リニアモータ
は、以下のようにして作動する。
【0064】図7に示すように、偏平コイルa(図中、
右上がりの斜線表示)、偏平コイルb(図中、散点表
示)に、同方向の駆動電流を流すと、図中(A)で示す
ように、偏平コイルa、bに紙面右向き方向(矢印方
向)に力が作用して可動コイル10aが移動する。偏平
コイルa、bに流す電流方向を、図中a’、b’で示
す。
【0065】次に、偏平コイルaが二番目の永久磁石2
0の中央位置まで移動すると、その位置を例えば磁気検
出素子などで検出して、偏平コイルa、bへの駆動電流
の印加が、上記要領で、偏平コイルb、cの駆動電流の
印加へと変えられる。偏平コイルb、cの電流方向をそ
れぞれb’、c’で示す。
【0066】このようにして駆動電流の印加を偏平コイ
ルb、c側に変えることにより、図中(B)で示すよう
に、偏平コイルb、cに紙面右向き方向(矢印方向)に
力が作用して、可動コイル10aは図中(C)に示す位
置まで移動する。
【0067】かかる要領で、偏平コイルa、b、偏平コ
イルb、cと、順次駆動電流の切り換えを行うことによ
り、可動コイル10aは連続的に磁気空隙路30を移動
することができる。
【0068】本実施の形態では、可動コイル型リニアモ
ータを代表例として説明したが、可動磁石型リニアモー
タの固定側に使用される電機子コイルに、上記要領で平
角線を使用した多相コイルを適用しても同様である。
【0069】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の
形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0070】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0071】(1).本発明では、電機子コイルを構成
する多相コイルの偏平コイルに平角線を使用しているた
め、従来のように丸線のみを使用している場合に比べ
て、可動時の電機子コイルの発熱量を抑えることができ
る。
【0072】(2).本発明では、多相コイルに構成さ
れた電機子コイルのコイルフレームに平に設けられる方
の偏平コイルに平角線を使用しているので、平角線の曲
げ加工を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリニアモータの一実施の形態を示す平
面構成図である。
【図2】本発明のリニアモータの可動部の構成を示す断
面図である。
【図3】可動コイルにおける多相コイルの構成を示す斜
視図である。
【図4】可動コイルにおける多相コイルの構成を示す平
面図である。
【図5】(a)は、図4の可動コイルにおける多相コイ
ルの構成を示すA−A線による断面図である。(b)
は、図4の可動コイルにおける多相コイルの構成を示す
B−B線による断面図である。(c)は、図4の可動コ
イルにおける多相コイルの構成を示すC−C線による断
面図である
【図6】偏平コイルの多相構成の変形例を示す断面図で
ある。
【図7】リニアモータの作動状況を示す説明図である。
【符号の説明】
10 電機子 10a 可動コイル 11 コイル固定治具 12 テーブル 13 リニアガイド 14 スライダ部 15 軌道台 20 永久磁石 30 磁気空隙路 40 磁石帯路 50 サイドヨーク 60 エンドヨーク 70 プレート 80 コイルフレーム a 偏平コイル b 偏平コイル c 偏平コイル A 静止部 B 磁束線 C 可動部 D 可動子 E 中央空き部分 L コイル幅

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する磁極の極性が相互に異なり、か
    つ異なる極性の磁極が対向するように、磁気空隙を介し
    てヨークに配置された複数個の永久磁石と、この磁気空
    隙内に設けられた電機子コイルとを有し、前記電機子コ
    イルは、複数個の偏平コイルのそれぞれの中央部がコイ
    ル幅分順次ずらされて同一平面上に、前記中央部が一相
    分の厚さになるように配列されて、前記電機子コイルに
    駆動電流を流すことにより、前記永久磁石と前記電機子
    コイルとを相対的に移動させるようにしたリニアモータ
    であって、 前記電機子コイルの偏平コイルに平角線が使用されてい
    ることを特徴とするリニアモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のリニアモータにおいて、 前記平角線は、複数配列される偏平コイルのうち、コイ
    ルフレームに平に配置される偏平コイルに使用されてい
    ることを特徴とするリニアモータ。
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