JPH11122072A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH11122072A
JPH11122072A JP9280764A JP28076497A JPH11122072A JP H11122072 A JPH11122072 A JP H11122072A JP 9280764 A JP9280764 A JP 9280764A JP 28076497 A JP28076497 A JP 28076497A JP H11122072 A JPH11122072 A JP H11122072A
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Japan
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acoustic wave
surface acoustic
wave device
package
electrode
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JP9280764A
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Akira Suga
晃 須賀
Masanori Ueda
政則 上田
Yasunori Masuko
康紀 増子
Shoichi Okuyama
彰一 奥山
Sei Gunchi
聖 郡池
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
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    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
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    • H01L2924/16195Flat cap [not enclosing an internal cavity]

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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はパッケージ内に弾性表面波素子を搭載
した弾性表面波装置に関し、小型化及び特性向上を図る
ことを課題とする。 【解決手段】弾性表面波素子3Aと、この弾性表面波素
子3Aが搭載されるパッパッケージ2とを設けてなる弾
性表面波装置において、弾性表面波素子3Aに複数のバ
ンプ17を形成すると共に、弾性表面波素子3Aをパッ
ケージ2にフリップチップ実装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波装置に係
り、特にパッケージ内に弾性表面波素子を搭載した弾性
表面波装置に関する。近年、自動車電話や携帯電話の小
型化,軽量化に伴い、自動車電話や携帯電話に内蔵され
るフィルタとして小型,軽量,高性能を実現できる弾性
表面波装置(表面弾性波フィルタ)が開発されている。
【0002】この表面弾性波フィルタのパッケージは、
高い信頼性が要求されるためセラミックパッケージが用
いられており、パッケージ内に形成されたキャビティに
表面弾性波素子(圧電素子)を搭載した上で金属製キャ
ップによりキャビティを封止することが行われている。
一方、上記した自動車電話や携帯電話の小型軽量化は加
速度的に進んでおり、よってこれに対応すべく更なる表
面弾性波フィルタの小型化が望まれている。
【0003】
【従来の技術】図12乃至図14は従来の弾性表面波装
置の一例を示している。弾性表面波装置100は、例え
ば自動車電話や携帯電話に内蔵される高周波回路にフィ
ルタとして設けられるものである。図12は弾性表面波
装置100の分解斜視図、図13(A)は弾性表面波装
置100の斜視図、図13(B)は弾性表面波装置10
0を倒立させた状態の斜視図、そして図14は弾性表面
波装置100の断面図である。
【0004】表面弾性波装置100のパッケージは、大
略するとパッケージ102及びキャップ104等により
構成されている。パッケージ102は直方体形状を有し
ており、第1乃至第3のセラミック基板105〜107
を積層した構造を有している。このパッケージ102
は、入力側端子108及び出力側端子109(各端子を
梨地で示す)を有している。
【0005】入力側端子108は、入力側信号端子11
0と、この入力側信号端子110を挟んで配設された一
対の入力側グランド端子111,112とにより構成さ
れている。また、出力側端子109は、出力側信号端子
113と、この出力側信号端子113を挟んで配設され
た一対の出力側グランド端子114,115とにより構
成されている。
【0006】最下層に配設される第1のセラミック基板
105は、基板本体105aの上面に導電性金属膜より
なるダイアタッチ部116(梨地で示す)が形成されて
いる。このダイアタッチ部116は表面弾性波素子10
3が搭載される部位であり、入力側において基板本体1
05a上に形成された入力側グランド接続部118,1
19により入力側グランド端子111,112と電気的
に接続されると共に、出力側においても出力側グランド
接続部120,121により出力側グランド端子11
4,115と電気的に接続されている。
【0007】更に、入力側信号端子110、入力側グラ
ンド端子111,112、出力側信号端子113、及び
出力側グランド端子114,115は、夫々基板本体1
05aの底面に引き出されて外部接続端子として機能す
るフットパターン110a〜115aを形成している。
パッケージ102の中間に配設される第2のセラミック
基板106は、基板本体106aの上面に導電性金属膜
よりなるパッド127〜132が形成されており、この
パッド127〜132は対向配設された所定の端子11
0〜115に夫々接続されている。
【0008】このパッド127〜132は、図14に示
されるように、表面弾性波素子103とワイヤ144に
より電気的に接続される。また、基板本体106aの中
央部には、表面弾性波素子103を収納するキャビティ
部133が形成されている。パッケージ102の最上層
に配設される第3のセラミック基板107は、その中央
部に第2のセラミック基板106に形成されたキャビテ
ィ部133より大きな面積を有するキャビティ部136
を有すると共に、上部に形成された封止面137には後
述するキャップ104と電気的に接続される上面配線膜
(梨地で示す)が形成されている。上記した各キャビテ
ィ部133,136は協働して表面弾性波素子103を
収納するキャビティ(空間部)を形成する。
【0009】また、基板本体107aの四隅には切欠部
138a〜138dが形成されており、各切欠部138
a〜138dにはキャップ接続配線139a〜139d
(梨地で示す)が夫々形成されている。このキャップ接
続配線139a〜139dは、上面配線膜と電気的に接
続された構成とされている。上記した第1乃至第3のセ
ラミック基板105〜107は、接合されることにより
パッケージ102が形成される。パッケージ102が形
成された状態において、第1及び第2のセラミック基板
105,106の側壁部に形成された入力側信号端子1
10、入力側グランド端子111,112、出力側信号
端子113、及び出力側グランド端子114,115は
電気的に接続され入力側端子108及び出力側端子10
9を形成する。
【0010】また、第2のセラミック基板106の四隅
位置に形成されているキャップ接続部140a〜140
dは、第3のセラミック基板107の切欠部138a〜
138dに形成されたキャップ接続配線139a〜13
9dと電気的に接続される。一方、前記した表面弾性波
素子103は、第1のセラミック基板105に形成され
たダイアタッチ部116上に搭載されると共に、その上
面に形成された電極部と第2のセラミック基板106に
形成されたパッド127〜132との間にはワイヤ14
4がワイヤボンディングされる。これにより、表面弾性
波素子103は入力側端子108及び出力側端子109
に電気的に接続された構成となる。
【0011】また、キャップ104は、第3のセラミッ
ク基板107に形成されたキャビティ部136を覆うよ
うに封止面137に金(Au)−錫(Sn)や錫(S
n)−鉛(Pb)等の封止材により上面配線膜と電気的
導通を図った状態で溶接される。従って、このキャップ
104は入力側及び出力側グランド端子111,11
2,114,115と電気的に接続される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
パッケージ構造では、表面弾性波素子103とパッケー
ジ102に形成されたパッド127〜132との電気的
接続手段としてワイヤ144を用いていた。しかるに、
ワイヤ144を用いた接続構造では、必然的にパッケー
ジ102に形成されるキャビティにワイヤ144が張架
される空間を含む必要があり、キャビティが大型化して
しまう。よって、これに伴いパッケージ102も大型化
してしまい、弾性表面波装置100の小型化を図ること
ができないという問題点があった。
【0013】また、ワイヤ144はアルミニウム或いは
金よりなる細線であるため、その電気的抵抗は高くなっ
ている。このため、特に高周波帯域において表面弾性波
素子103を用いた場合には利得損失が大きく、所望の
特性を得ることができないという問題点があった。本発
明は上記の点に鑑みてなされたものであり、小型化及び
特性向上を図りうる弾性表面波装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。請求項1記載の発明では、弾性表面波素子
と、この弾性表面波素子が接続される配線パターンが形
成されると共に前記弾性表面波素子が搭載されるパッケ
ージ本体、及びこのパッケージ本体の開口部を封止する
キャップとを具備してなるパッケージとを設けてなる弾
性表面波装置において、前記弾性表面波素子に複数の突
起電極を形成すると共に、前記弾性表面波素子を前記パ
ッケージにフリップチップ実装することにより、前記配
線パターンと前記突起電極とを接続した構成としたこと
を特徴とするものである。
【0015】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の弾性表面波装置において、前記弾性表面波素
子の前記突起電極が接合される部位に、前記突起電極の
材質と同成分或いは同主要成分とする材料で接続層を形
成したことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項3記載の発明では、前記請求
項1記載の弾性表面波装置において、前記弾性表面波素
子の前記突起電極が接合される部位に形成された電極層
と、前記突起電極が直接接続される接続層との間に、前
記電極層及び前記接続層に共に接合性の良好な材料より
なる単数或いは複数の密着層を形成したことを特徴とす
るものである。
【0017】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性表面波装置にお
いて、前記キャップとしてセラミックキャップを用いる
と共に、このセラミックキャップを前記パッケージに樹
脂を用いて接合し、かつ、前記セラミックキャップと前
記パッケージが形成するキャビティ内に吸湿剤を配設し
たことを特徴とするものである。
【0018】また、請求項5記載の発明では、前記請求
項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性表面波装置にお
いて、前記キャップとして金属キャップを用いると共
に、この金属キャップを前記パッケージに接合金属を用
いて接合したことを特徴とするものである。また、請求
項6記載の発明では、前記請求項1乃至5のいずれか1
項に記載の弾性表面波装置において、前記パッケージ本
体の前記配線パターンが形成された面と異なる面に外部
接続電極を形成すると共に、この外部接続電極と前記配
線パターンとをビアを用いて接続する構成とし、かつ、
前記ビアの形成位置を、前記配線パターンに前記突起電
極が接続される接続位置に近接した位置に設定したこと
を特徴とするものである。
【0019】また、請求項7記載の発明では、前記請求
項1乃至6のいずれか1項に記載の弾性表面波装置にお
いて、前記パッケージ内に前記弾性表面波素子を複数個
配設する共に、この複数個の弾性表面波素子を電気的に
接続する接続用配線パターンを形成したことを特徴とす
るものである。
【0020】また、請求項8記載の発明では、前記請求
項1乃至7のいずれか1項に記載の弾性表面波装置にお
いて、前記弾性表面波素子に形成される前記複数の突起
電極として、素子動作を行なうため機能する能動突起電
極に加え、前記素子動作に寄与しない補強突起電極を設
け、前記能動突起電極と共に前記補強突起電極を前記パ
ッケージに接合したことを特徴とするものである。
【0021】更に、請求項9記載の発明では、前記請求
項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性表面波装置にお
いて、前記配線パターンの内、接地されるグランド配線
パターンを連続した一つのパターンで形成すると共に、
前記複数の突起電極の内、全てのグランド用突起電極を
前記同一のグランド配線パターンに接合したことを特徴
とするものである。
【0022】上記の各手段は次のように作用する。請求
項1記載の発明によれば、弾性表面波素子に複数の突起
電極を形成すると共に、弾性表面波素子をパッケージに
フリップチップ実装する構成とすることにより、弾性表
面波素子とパッケージに設けられた配線パターンとの電
気的接続は、ワイヤではなく突起電極により行なわれる
こととなる。突起電極は弾性表面波素子の櫛歯電極形成
面に形成され、パッケージに対しフェイスダウンで接合
される。
【0023】このため、ワイヤを用いた従来構造と異な
り、ワイヤが弾性表面波素子の側部に延出するようなこ
とはなく、よって弾性表面波装置の小型化を図ることが
できる。また、突起電極は微細な突起であるため、配線
パターンと弾性表面波素子との間における電気抵抗は低
減し利得損失は小さく、よって高周波帯域において表面
弾性波素子を用いても所望の特性を得ることができる。
【0024】また、請求項2記載の発明によれば、弾性
表面波素子の突起電極が接合される部位に、突起電極の
材質と同成分或いは同主要成分とする材料で接続層を形
成したことにより、接続層と突起電極の接合性を向上さ
せることができ、信頼性の高いフリップチップ実装を行
なうことができる。
【0025】また、請求項3記載の発明によれば、弾性
表面波素子の突起電極が接合される部位に形成された電
極層と、突起電極が直接接続される接続層との間に、電
極層及び接続層に共に接合性の良好な材料よりなる単数
或いは複数の密着層を形成したことにより、電極層と突
起電極との接合性が不良である場合であっても、密着層
は電極層と接続層とを接合するため、突起電極は接続層
及び密着層を介して電極層と接合される。このため、実
質的に電極層と突起電極の接合性を向上させることがで
き、信頼性の高いフリップチップ実装を行なうことがで
きる。
【0026】また、請求項4記載の発明によれば、キャ
ップとして安価なセラミックキャップを用いると共に、
同じく安価な樹脂を用いてセラミックキャップをパッケ
ージに接合することにより、弾性表面波装置のコスト低
減を図ることができる。一方、セラミックキャップとパ
ッケージとの接合に樹脂を用いることにより、この樹脂
を介してパッケージ内に水分が侵入することが考えられ
るが、セラミックキャップとパッケージが形成するキャ
ビティ内には吸湿剤が配設されている。このため、侵入
する水分は吸湿剤により吸湿されるため、弾性表面波素
子及び配線パターンに悪影響が生じることを防止するこ
とができる。
【0027】また、請求項5記載の発明によれば、キャ
ップとして金属キャップを用いると共に、この金属キャ
ップをパッケージに接合金属を用いて接合したことによ
り、吸湿剤等を用いることなく、確実に弾性表面波素子
をパッケージ内に封止することができる。また、請求項
6記載の発明によれば、パッケージ本体の配線パターン
が形成された面と異なる面に外部接続電極を形成すると
共に、この外部接続電極と配線パターンとをビアを用い
て接続する構成とすることにより、パッケージ本体の外
周に外部接続電極と配線パターンとを接続する接続配線
を配設する構成に比べ配線長を短くすることができ、弾
性表面波装置の構造の簡単化及び配線長の短縮を図るこ
とができる。
【0028】また、ビアの形成位置を配線パターンに突
起電極が接続される接続位置に近接した位置に設定した
ことにより、外部接続電極から弾性表面波素子までの配
線長を更に短くすることができる。よって、外部接続電
極と弾性表面波素子との間における電気抵抗は低減し、
高利得で良好な特性を実現することができる。また、請
求項7記載の発明によれば、パッケージ内に弾性表面波
素子を複数個配設する共に、この複数個の弾性表面波素
子を電気的に接続する接続用配線パターンを形成したこ
とにより、弾性表面波装置における、いわゆるマルチチ
ップ化を実現でき、高効率化及び小型化を図ることがで
きる。
【0029】また、請求項8記載の発明によれば、突起
電極として素子動作を行なうため機能する能動突起電極
に加えて素子動作に寄与しない補強突起電極を設けると
共に、この補強突起電極もパッケージに接合したことに
より、パッケージに対する弾性表面波素子の接合力は、
単に能動突起電極のみを設けた構成に比べ、補強突起電
極のパッケージに対する接合力分だけ増大する。
【0030】よって、例えば弾性表面波素子とパッケー
ジの熱膨張差に起因して両者間に応力が発生しても、上
記のように補強突起電極を設けることによりパッケージ
に対する弾性表面波素子の接合力は増大しているため、
弾性表面波素子に剥離が発生したり、また突起電極に損
傷が発生することを防止することができる。更に、請求
項9記載の発明によれば、グランド配線パターンを連続
した一つのパターンで形成すると共に、複数のグランド
用突起電極を同一のグランド配線パターンに接合したこ
とにより、各グランド用突起電極を同一条件で接地する
ことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面と共に説明する。図1乃至図3は本発明の第1実施
例である表面弾性波装置1を示している。この表面弾性
波装置1は、例えば自動車電話や携帯電話に内蔵される
高周波回路にフィルタとして設けられるものである。図
1は表面弾性波装置1の分解斜視図、図2(A)は表面
弾性波装置1の正立状態の斜視図、図2(B)は表面弾
性波装置1を倒立させた状態の斜視図、図3は表面弾性
波装置1の断面図である。
【0032】表面弾性波装置1は、パッケージ2,弾性
表面波素子3A,及びキャップ4により構成されてい
る。パッケージ2は、大略するとパッケージ本体及びキ
ャップ4等により構成されている。パッケージ本体は、
例えばアルミナセラミック製の第1乃至第3のセラミッ
ク基板5〜7を積層した構造を有しており、その底面に
は図2(A)に示されるように入力側端子8,出力側端
子9,及び第1及び第2のグランド端子11,12(各
端子を梨地で示す)が形成されている。
【0033】第1のセラミック基板5はパッケージ2の
最下層に配設されるものであり、下面には前記のように
入力側端子8,出力側端子9,及び第1及び第2のグラ
ンド端子11,12が形成されると共に、上面には導電
性金属膜(例えばタングステンメタライズにニッケル/
金メッキを施した膜)よりなる入力側配線パターン1
3,出力側配線パターン14,及びグランド配線パター
ン15(梨地で示す)が形成されている。
【0034】入力側配線パターン13は、後述するよう
に一端に弾性表面波素子3Aが接続されると共に、図3
及び図6に示されるように他端は入力側ビア27を介し
て入力側端子8に電気的に接続している。また、出力側
配線パターン14は、一端に弾性表面波素子3Aが接続
されると共に、図6に示されるように他端は出力側ビア
28を介して出力側端子9に電気的に接続している。
【0035】グランド配線パターン15は、図1及び図
6に示されるように、平面視した状態で略H状のパター
ンを有しており、弾性表面波素子3が接続される接続部
15a〜15f及び連結部15gを有した構成とされて
いる。このグランド配線パターン15は、接続部15a
〜15cと接続部15d〜15fとが第1のセラミック
基板5上で離間して配設されているが、連結部15gに
より連結された構成となっている。よって、接続部15
a〜15fは連結部15gにより一つの配線パターンと
して接続された構成となり、接続部15a〜15fを同
一の接地状態とすることができる。
【0036】また、グランド配線パターン15は、第1
及び第2のグランド用ビア23,24を介して第1及び
第2のグランド端子11,12に電気的に接続されてい
る。具体的には、グランド配線パー15の接続部15c
は第1及び第2のグランド用ビア23,24を介して第
1のグランド端子11に接続されており、またグランド
配線パー15の接続部15dは第1及び第2のグランド
用ビア25,26を介して第2のグランド端子12に接
続されている。尚、第1及び第2のグランド用ビア2
3,24の配設位置については、説明の便宜上、後述す
るものとする。
【0037】上記のように、第1のセラミック基板5の
各配線パターン13〜15が形成された面(上面)と異
なる面(下面)に各端子8,9,11,12を形成する
と共に、各配線パターン13〜15と各端子8,9,1
1,12とを各ビア23〜26を用いて接続する構成と
することにより、従来のように(図12,13参照)パ
ッケージ102の外周に接続配線109,108を配設
する構成に比べ配線長を短くすることができ、弾性表面
波装置1Aの構造の簡単化及び配線長の短縮を図ること
ができる。
【0038】第2のセラミック基板6はパッケージ2の
中間に配設されるものであり、その中央には矩形状のキ
ャビティ部6aが形成されている。また、第3のセラミ
ック基板7はパッケージ2の最上層に配設されるもので
あり、その中央部には第2のセラミック基板6に形成さ
れたキャビティ部6aと同一形状のキャビティ部7aが
形成されている。この各キャビティ部6a,7aは協働
してキャビティ44を形成する。
【0039】また、第3のセラミック基板7の上面には
後述するようにキャップ4が接合されるが、この上面の
全面にはキャップ4と接合するための上面配線膜が形成
されている。この上面配線膜は、例えばタングステンメ
タライズにニッケル/金メッキを施した膜により形成さ
れている。上記した第1乃至第3のセラミック基板5〜
7は、接合されることにより図2に示されるパッケージ
2が形成される。本実施例の構成では、第1のセラミッ
ク基板5のみに各端子8,9,11,12及び配線パタ
ーン13〜15が形成されており、第2及び第3のセラ
ミック基板6,7には端子及び配線パターンは形成され
ていないため、従来構成の弾性表面波素子100(図1
2,13参照)に比べて構成の簡単化を図ることがで
き、よってコスト低減を図ることができる。尚、パッケ
ージ2が形成された状態において、各配線パターン13
〜15のバンプ接地エリア29a〜29h(図6参照)
は、キャビティ44に覗視するよう構成されている。
【0040】尚、本実施例ではパッケージ2を第1乃至
第3のセラミック基板5〜7を積層した構成としたが、
パッケージ2を一体的に形成することも可能である。続
いて、弾性表面波素子3Aについて説明する。表面弾性
波素子3Aは、フリップチップ実装対応の素子構造とさ
れている。よって、図4に示されるように、表面弾性波
素子3Aの櫛歯電極形成部19が形成された面には、こ
の櫛歯電極形成部19を囲繞するように複数の突起電極
17が形成されている。また、前記した各配線パターン
13〜15に形成されたバンプ接地エリア29a〜29
hは、この弾性表面波素子3Aに配設されたバンプ17
の配設位置に対応する位置とされている。
【0041】また、本実施例では本実施例では、突起電
極17として金(Au)よりなるスタッドバンプが用い
られている(以下、突起電極17をバンプ17とい
う)。このバンプ17は、弾性表面波素子3Aに形成さ
れた電極パッド18に接合されている。図5に示される
ように、電極パッド18は接続層20,密着層21,及
び電極層22とを積層してなる3層構造とされている。
【0042】接続層20は、最外部に位置するバンプ1
7が直接接合される層であり、金(Au)により形成さ
れている。また、密着像21は、接続層20と電極層2
2との間に挟まれた状態で形成された層てあり、例えば
ニッケル・クロム(NiCr)またはニッケル(Ni)
またはクロム(Cr)により形成されている。更に、電
極層22は、弾性表面波素子3Aに形成された層であ
り、例えばアルミニウム(Al)により形成されてい
る。
【0043】電極パッド18を上記構成とすることによ
り、弾性表面波素子3Aのバンプ17が直接接合される
接続層20はバンプ17の材質と同成分であるため、接
続層20とバンプ17の接合性を向上させることがで
き、信頼性の高いフリップチップ実装を行なうことがで
きる。尚、接続層20の材質は必ずしもバンプ17の材
質と同成分である必要はなく、バンプ17と同主要成分
とする材料,或いはバンプ17との接合性の良好な材料
であれば他の材料を用いることも可能である。
【0044】また、弾性表面波素子3Aに形成されるア
ルミニウムよりなる電極層22は金よりなる接続層20
との接合性が不良であり、よって電極層22に直接接続
層20を積層することはできない。このため、電極層2
2と接続層20との間に、電極層22及び接続層20に
共に接合性の良好な材料よりなる密着層21を形成して
いる。本実施例では、密着層21を単数構造としたが、
この密着層21を複数層により形成することも可能であ
る。
【0045】このように、電極層22と接続層20との
間に密着層21を形成することにより、電極層22とバ
ンプ17との接合性が不良である場合であっても、密着
層22は電極層22と接続層20とを接合するため、バ
ンプ17は接続層20及び密着層21を介して電極層2
2と接合される。このため、実質的に電極層22とバン
プ17の接合性を向上させることができ、信頼性の高い
接続を行なうことができる。
【0046】上記構成とされた弾性表面波素子3Aは、
パッケージ2のキャビティ44内にフェイスダウンされ
フリップチップ実装されることにより搭載される。これ
により、弾性表面波素子3Aに形成されている各バンプ
17は、パッケージ2に形成されている各配線パターン
13〜15のバンプ接地エリア29a〜29hに接合さ
れ、よって弾性表面波素子3Aはパッケージ2に機械的
に固定されると共に、電気的に接続された構成となる。
【0047】本実施例のように、弾性表面波素子3Aに
複数のバンプ17を形成すると共に、弾性表面波素子3
Aをパッケージ2にフリップチップ実装する構成とする
ことにより、弾性表面波素子3Aとパッケージ2に設け
られた各配線パターン13〜15との電気的接続は、従
来のようにワイヤ144(図14参照)ではなくバンプ
17により行なわれることとなる。
【0048】この構成とすることにより、ワイヤ(14
4)を用いた従来構造と異なり、ワイヤが弾性表面波素
子3Aの側部に延出するようなことはなく、よってキャ
ビティ44の大きさを弾性表面波素子3Aの大きさと略
同程度まで小さくすることができる。これにより、弾性
表面波装置1Aの小型化を図ることができる。また、バ
ンプ17は微細な突起であるため、電気的接合を行なっ
た状態において、各配線パターン13〜15と弾性表面
波素子3Aとの間における電気抵抗は低減し、よって利
得損失は小さくなるため、高周波帯域において表面弾性
波素子3Aを用いても所望の特性を得ることができる。
【0049】ここで、図6を用いて第1及び第2のグラ
ンド用ビア23〜26の配設位置について説明する。前
記したように、第1及び第2のグランド端子11,12
とグランド配線パターン15は、第1及び第2のグラン
ド用ビア23〜26により電気的に接続されている。こ
のビア23〜26はパッケージ2に形成された小孔にタ
ングステン等の導電性金属を充填した構成であり、ビア
を23〜26を用いることにより配線長を短くできるこ
とは前述した通りである。
【0050】通常、単に第1及び第2のグランド端子1
1,12とグランド配線パターン15を電気的に接続す
るためには1個のビアを形成すればその目的は達成する
が、本実施例では第1のグランド端子11とグランド配
線パターン15の接続部15cを接続するのに第1及び
第2のグランド用ビア23,24を用い、同様に第2の
グランド端子12とグランド配線パターン15の接続部
15dを接続するのに第1及び第2のグランド用ビア2
5,26を用いている。即ち、第1のグランド端子11
及び第2のグランド端子12において、夫々2個のビア
を用いてグランド配線パターン15との接続を行なって
いる。
【0051】また、第1のグランド用ビア23,25
は、弾性表面波素子3Aのグランド用バンプ17が接続
されるバンプ接地エリア29g,29cに近い位置に形
成されており、また第2のグランド用ビア24,26
は、弾性表面波素子3Aのグランド用バンプ17が接続
されるバンプ接地エリア29h,29dに近い位置に形
成されている。
【0052】尚、各ビア23〜26の形成位置は、バン
プ接合性の問題からバンプ接地エリア29c,29d,
29g,29hと一致させることができないため、この
条件を満たす範囲において第1及び第2のグランド用ビ
ア23〜26は、対応するバンプ接地エリア29c,2
9d,29g,29hに近接するよう、その形成位置が
選定されている。
【0053】上記のように第1及び第2のグランド用ビ
ア23〜26の形成位置を選定することにより、第1及
び第2のグランド端子11,12から弾性表面波素子3
Aまでの配線長を更に短くすることができる。よって、
第1及び第2のグランド端子11,12と弾性表面波素
子3Aとの間における電気抵抗は低減し良好な特性を実
現することができる。
【0054】一方、キャップ4はパッケージ2に形成さ
れたキャビティ44を覆うようにパッケージ2の上面
(第3のセラミック基板5の上面。以下、封止面とい
う)に接合される。本実施例では、キャップ4は例えば
コバール或いは42アロイにニッケル/金メッキを施し
た構成とされており、金(Au)−錫(Sn)や錫(S
n)−鉛Pb)等の接合金属(封止材)を用いて封止面
に接合される。
【0055】このように、キャップ4として金属キャッ
プを用いると共に、この金属キャップ4をパッケージ2
に接合金属を用いて接合したことにより、高い気密性を
持って確実に弾性表面波素子3Aをパッケージ2内に封
止することができる。続いて、本発明の第2実施例につ
いて、図7及び図8を用いて説明する。図7は本発明の
第2実施例に係る弾性表面波装置に搭載される弾性表面
波素子3Bを示す斜視図であり、また図8は弾性表面波
素子3Bがパッケージ2に接合した状態を示している。
【0056】本実施例では、弾性表面波素子3Bが素子
動作を行なうための信号の入出力端子及び電源・グラン
ドとなるバンプ17(以下、能動バンプ17aという)
に加え、素子動作に寄与しないバンプ17(以下、補強
バンプ17bという)を設け、この補強バンプ17bも
パッケージ2に接合した構成としたことを特徴とするも
のである。
【0057】この構成とすることにより、図8に示すよ
うに、補強バンプ17b(図中、梨地で示す)は能動バ
ンプ17aと共にパッケージ2に接合される。この際、
補強バンプ17bは、弾性表面波素子3Bの内部回路と
電気的に接続されていない点を除き能動バンプ17aと
同一構成であるため、弾性表面波素子3Bをパッケージ
2にフリップチップ実装する際、各バンプ17a,17
bを一括してパッケージ2に接合することができる。ま
た、補強バンプ17bを弾性表面波素子3Bに形成する
処理も、能動バンプ17aの形成と一括的に行なうこと
ができる。よって、補強バンプ17bを設けても、弾性
表面波装置及び弾性表面波素子3Bの形成が面倒となる
ようなことはない。
【0058】また、図8に示される接合状態では、弾性
表面波素子3Bは能動バンプ17a及び補強バンプ17
bの双方によりパッケージ2に接合するため、パッケー
ジ2に対する弾性表面波素子3Bの接合力は、単に能動
バンプ17aのみを設けた構成に比べ、補強バンプ17
bのパッケージ2に対する接合力分だけ増大する。よっ
て、例えば弾性表面波素子3Bとパッケージ2の熱膨張
差に起因して両者間に応力が発生しても、上記のように
補強バンプ17bを設けることによりパッケージ2に対
する弾性表面波素子3Bの接合力は増大しているため、
弾性表面波素子3Bとパッケージ2との間に剥離が発生
したり、また各バンプ17a,17bに損傷が発生する
ことを防止することができる。
【0059】尚、弾性表面波素子3Bはバンプ17a,
17bが形成される面に櫛歯電極形成部19が形成され
ているため、弾性表面波素子3Bとパッケージ2との間
にアンダーフィルレジンを装填することができない。よ
って、本実施例のように能動バンプ17aに加え補強バ
ンプ17bを設け、弾性表面波素子3Bとパッケージ2
との接合力を増大させることは、弾性表面波装置におい
て有効である。
【0060】続いて、本発明の第3実施例について、図
9を用いて説明する。図9は本発明の第3実施例に係る
弾性表面波装置1Bを示す断面図である。尚、図9にお
いて、図1乃至図6を用いて説明した第1実施例に係る
弾性表面波装置1Aと同一構成については同一符号を付
してその説明を省略する。本実施例に係る弾性表面波装
置1Bは、キャップとして安価なセラミックキャップ3
0を用いると共に、同じく安価な封止樹脂36を用いて
セラミックキャップ30をパッケージ2に接合した構成
としたことを特徴とするものである。
【0061】本実施例のように、共に安価なセラミック
キャップ30及び封止樹脂36を用いて弾性表面波素子
3Aをパッケージ2内に封止する構造とすることによ
り、弾性表面波装置1Bのコスト低減を図ることができ
る。ところで、セラミックキャップ30とパッケージ2
との接合に封止樹脂36を用いることにより、この封止
樹脂36を介してパッケージ内に水分が侵入することが
考えられる。即ち、本実施例で用いる封止樹脂36とし
ては、例えばエポキシ系の樹脂の適用が考えられ、周知
のようにエポキシ系樹脂は吸湿性を有しているため、キ
ャビティ44内に水分が侵入してしまうことが考えられ
る。
【0062】そこで、本実実施例に係る弾性表面波装置
1Bでは、セラミックキャップ30とパッケージ2が形
成するキャビティ44内に吸湿剤32を配設した構成と
している。この吸湿剤32としては、例えばシリカゲル
(表品名)を適用することができ、また吸湿剤32の配
設位置としては、封止樹脂36の配設位置に近いセラミ
ックキャップ30の内側位置が選定さている。
【0063】上記構成とすることにより、封止樹脂36
を介して侵入する水分は、封止樹脂36に近接配設され
た吸湿剤32により吸湿されるため、弾性表面波素子3
A及び各配線パターン13〜15に腐食等の悪影響が生
じることを防止することができる。続いて、本発明の第
4実施例について、図10を用いて説明する。
【0064】図10は本発明の第4実施例に係る弾性表
面波装置1Cを示す断面図である。尚、図10において
も、図1乃至図6を用いて説明した第1実施例に係る弾
性表面波装置1Aと同一構成については同一符号を付し
てその説明を省略する。本実施例に係る弾性表面波装置
1Cは、キャップとしてセラミックキャップ38を用い
ると共に、このセラミックキャップ38側にキャビティ
45を形成したことを特徴とするものである。従って、
入出力端子8,9、第1及び第2のグランド端子11,
12、及び各配線パターン13〜15は、平板状のセラ
ミック基板40に形成されている。このセラミック基板
40にに対し、セラミックキャップ38は封止樹脂36
により接合される。
【0065】本実施例の構成では、前記した第3実施例
と同様にキャップとしてセラミックキャップ38を用
い、封止剤として封止樹脂36を用いてるため、弾性表
面波装置1Cのコスト低減を図ることができる。また、
各端子8,9,11,12及び各配線パターン13〜1
5が形成されたセラミック基板40は、平板状の状態で
取り扱うことができるため、弾性表面波素子3Aをセラ
ミック基板40に搭載する際の接合処理を容易に行なう
ことができる。
【0066】また、本発明のように弾性表面波素子3A
をフリップチップ実装する構成では、実装後にバンプ1
7と各配線パターン13〜15との接合状態を検査する
必要があるが、前記した他実施例のうにキャビティ44
内に弾性表面波素子3A,3Bを装着する構成では、側
部から接合状態のバンプ17を観察することができな
い。
【0067】しかるに本実施例の構成では、平板状のセ
ラミック基板40に弾性表面波素子3Aを接合した後に
セラミックキャップ38を配設するため、キャップ配設
前においてバンプ17をセラミック基板40の側部から
観察することが可能である。よって、不良接合位置を未
然にメンテナンスすることが可能となり、弾性表面波装
置1Cの信頼性を向上させることができる。
【0068】続いて、本発明の第5実施例について、図
11を用いて説明する。図11は本発明の第5実施例に
係る弾性表面波装置1Dを示す断面図である。尚、図1
1においても、図1乃至図6を用いて説明した第1実施
例に係る弾性表面波装置1Aと同一構成については同一
符号を付してその説明を省略する。本実施例に係る弾性
表面波装置1Dは、パッケージ2内に複数(本実施例で
は2個)の弾性表面波素子3Aを配設したことを特徴と
するものである。また、この複数個の弾性表面波素子3
Aを電気的に接続するため、パッケージ2内には接続用
配線パターン41が形成されている。
【0069】本実施例に係る弾性表面波装置1Dによれ
ば、弾性表面波装置におけるいわゆるマルチチップ化を
実現でき、高効率化及び小型化を図ることができる。
尚、本実施例においては、弾性表面波素子3Aを2個配
設した構成を示したが、パッケージ2内への弾性表面波
素子3Aの配設個数は任意である。また、パッケージ2
内に、弾性表面波素子3Aと共に他の電子素子(抵抗,
コンデンサー,IC等)を配設することも可能である。
【0070】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、下記の種々
の効果を実現することができる。請求項1記載の発明に
よれば、ワイヤを用いた従来構造と異なり、ワイヤが弾
性表面波素子の側部に延出するようなことはなく、よっ
て弾性表面波装置の小型化を図ることができる。
【0071】また、突起電極は微細な突起であるため、
配線パターンと弾性表面波素子との間における電気抵抗
は低減し利得損失は小さく、よって高周波帯域において
表面弾性波素子を用いても所望の特性を得ることができ
る。また、請求項2記載の発明によれば、接続層と突起
電極の接合性を向上させることができ、信頼性の高いフ
リップチップ実装を行なうことができる。
【0072】また、請求項3記載の発明によれば、電極
層と突起電極との接合性が不良である場合であっても、
密着層は電極層と接続層とを接合するため、突起電極は
接続層及び密着層を介して電極層と接合されるため、実
質的に電極層と突起電極の接合性を向上させることがで
き、信頼性の高いフリップチップ実装を行なうことがで
きる。
【0073】また、請求項4記載の発明によれば、弾性
表面波装置のコスト低減を図ることができる。また、セ
ラミックキャップとパッケージとの接合に樹脂を用いる
ことによりパッケージ内に水分が侵入することが考えら
れるが、水分は吸湿剤により吸湿されるため、弾性表面
波素子及び配線パターンに悪影響が生じることを防止す
ることができる。
【0074】また、請求項5記載の発明によれば、吸湿
剤等を用いることなく、確実に弾性表面波素子をパッケ
ージ内に封止することができる。また、請求項6記載の
発明によれば、ビアの形成位置を配線パターンに突起電
極が接続される接続位置に近接した位置に設定したこと
により、外部接続電極から弾性表面波素子までの配線長
を更に短くすることができ、よって外部接続電極と弾性
表面波素子との間における電気抵抗は低減し、高利得で
良好な特性を実現することができる。
【0075】また、請求項7記載の発明によれば、弾性
表面波装置において、いわゆるマルチチップ化を実現で
き、高効率化及び小型化を図ることができる。また、請
求項8記載の発明によれば、例えば弾性表面波素子とパ
ッケージの熱膨張差に起因して弾性表面波素子とパッケ
ージとの間に応力が発生しても、上記のように補強突起
電極を設けることによりパッケージに対する弾性表面波
素子の接合力は増大しているため、弾性表面波素子に剥
離が発生したり、また突起電極に損傷が発生することを
防止することができる。
【0076】更に、請求項9記載の発明によれば、各グ
ランド用突起電極を同一条件で接地することができ、特
性の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である弾性表面波装置の分
解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例である弾性表面波装置の斜
視図であり、(A)は正立状態を示す図であり、(B)
は倒立状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例である弾性表面波装置を説
明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施例である弾性表面波装置に搭
載される弾性表面波素子を説明するための斜視図であ
る。
【図5】バンプ近傍を拡大して示す図である。
【図6】本発明の第1実施例である弾性表面波装置の底
面図である。
【図7】補強バンプを設けた弾性表面波素子の斜視図で
ある。
【図8】補強バンプを設けた弾性表面波素子をパッケー
ジに実装した時の効果を説明するための図である。
【図9】本発明の第2実施例である弾性表面波装置を説
明するための断面図である。
【図10】本発明の第3実施例である弾性表面波装置を
説明するための断面図である。
【図11】本発明の第4実施例である弾性表面波装置を
説明するための断面図である。
【図12】従来の一例である弾性表面波装置を説明する
ための分解斜視図である。
【図13】従来の一例である弾性表面波装置を説明する
ための斜視図であり、(A)は正立状態を示す図であ
り、(B)は倒立状態を示す図である。
【図14】従来の一例である弾性表面波装置を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 弾性表面波装置 2 パッケージ 3A,3B 弾性表面波素子 4 キャップ 5 第1のセラミック基板 6 第2のセラミック基板 7 第3のセラミック基板 8 入力側端子 9 出力側端子 11 第1のグランド端子 12 第2のグランド端子 13 入力側配線パターン 14 出力側配線パターン 15 グランド配線パターン 15a〜15f 接続部 15g 連結部 16 圧電基板 17 バンプ 17a 能動バンプ 17b 補強バンプ 18 電極パット 20 接続層 21 密着層 22 電極層 23,25 第1のグランド用ビア 24,26 第2のグランド用ビア 27 入力側ビア 28 出力側ビア 29a〜29h バンプ設置エリア 30,38 セラミックキャップ 32 吸湿剤 34 封止金属 36 封止樹脂 40 セラミック基板 44,45 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増子 康紀 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 奥山 彰一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 郡池 聖 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性表面波素子と、 該弾性表面波素子が接続される配線パターンが形成され
    ると共に前記弾性表面波素子が搭載されるパッケージ本
    体、及び該パッケージ本体の開口部を封止するキャップ
    とを具備してなるパッケージとを設けてなる弾性表面波
    装置において、 前記弾性表面波素子に複数の突起電極を形成すると共
    に、 前記弾性表面波素子を前記パッケージにフリップチップ
    実装することにより、前記配線パターンと前記突起電極
    とを接続した構成としたことを特徴とする弾性表面波装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記弾性表面波素子の前記突起電極が接合される部位
    に、前記突起電極の材質と同成分或いは同主要成分とす
    る材料で接続層を形成したことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記弾性表面波素子の前記突起電極が接合される部位に
    形成された電極層と、前記突起電極が直接接続される接
    続層との間に、 前記電極層及び前記接続層に共に接合性の良好な材料よ
    りなる単数或いは複数の密着層を形成したことを特徴と
    する弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記キャップとしてセラミックキャップを用いると共
    に、該セラミックキャップを前記パッケージに樹脂を用
    いて接合し、 かつ、前記セラミックキャップと前記パッケージが形成
    するキャビティ内に吸湿剤を配設したことを特徴とする
    弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記キャップとして金属キャップを用いると共に、該金
    属キャップを前記パッケージに接合金属を用いて接合し
    たことを特徴とする弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記パッケージ本体の前記配線パターンが形成された面
    と異なる面に外部接続電極を形成すると共に、該外部接
    続電極と前記配線パターンとをビアを用いて接続する構
    成とし、 かつ、前記ビアの形成位置を、前記配線パターンに前記
    突起電極が接続される接続位置に近接した位置に設定し
    たことを特徴とする弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記パッケージ内に前記弾性表面波素子を複数個配設す
    る共に、該複数個の弾性表面波素子を電気的に接続する
    接続用配線パターンを形成したことを特徴とする弾性表
    面波装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記弾性表面波素子に形成される前記複数の突起電極と
    して、素子動作を行なうため機能する能動突起電極に加
    え、前記素子動作に寄与しない補強突起電極を設け、 前記能動突起電極と共に前記補強突起電極を前記パッケ
    ージに接合したことを特徴とする弾性表面波装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置において、 前記配線パターンの内、接地されるグランド配線パター
    ンを連続した一つのパターンで形成すると共に、 前記複数の突起電極の内、全てのグランド用突起電極を
    前記同一のグランド配線パターンに接合したことを特徴
    とする弾性表面波装置。
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