JPH11121227A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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Publication number
JPH11121227A
JPH11121227A JP9277746A JP27774697A JPH11121227A JP H11121227 A JPH11121227 A JP H11121227A JP 9277746 A JP9277746 A JP 9277746A JP 27774697 A JP27774697 A JP 27774697A JP H11121227 A JPH11121227 A JP H11121227A
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JP
Japan
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core
armature
valve
slit
coil
Prior art date
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Application number
JP9277746A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Iida
達雄 飯田
Masahiko Asano
昌彦 浅野
Hiroyuki Hattori
宏之 服部
Takashi Deo
隆志 出尾
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内燃機関の吸気弁または排気弁を
電磁力により駆動する電磁弁に関し、優れた応答性と優
れた省電力特性とを共に実現することを目的とする。 【解決手段】 アッパーコイルを把持するアッパーコア
と、ロアコイルを把持するロアコア46とを所定の距離
を離間させて配置する。アッパーコアとロアコア46と
の間に、弁体に連結されるアーマチャを配置する。ロア
コア46(アッパコアも同様)に、軸方向に延在するス
リット48を設ける。スリット48と貫通孔45との間
に連結部49を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に係り、特
に、内燃機関の吸気弁または排気弁を電磁力により駆動
する装置として好適な電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば平成3年電気学会全国
大会発表論文(791 自動車用電磁弁の動作特性に及
ぼす諸因子の検討)に開示される如く、環状に設けられ
たコイル溝と、コアの径方向に延在するスリットとを備
えるコアが知られている。上記のコアは、その中心部を
軸方向に貫通する貫通孔を備えている。また、上述した
スリットは、コアの側面と上記の貫通孔とを連通するよ
うに設けられている。上記従来のコアは、内燃機関の吸
気弁または排気弁として機能する電磁弁の構成要素とし
て用いられる。
【0003】かかる電磁弁は、弁体に固定されるディス
ク状のアーマチャと、該アーマチャの上部および下部に
配設される電磁コイルとにより構成することができる。
上述した電磁弁において、電磁コイルに励磁電流が供給
されると、コアおよびアーマチャを通って、電磁コイル
の内外を還流する磁束が発生する。この際、コアとアー
マチャとの間には、両者を引き寄せる吸引力が作用す
る。従って、上記の電磁弁によれば、上下2つの電磁コ
イルに交互に励磁電流を供給することで、弁体を開閉動
作させることができる。
【0004】上記の電磁弁では、電磁コイルに励磁電流
が供給され始めた後、および、その供給が停止された後
は、コアを流通する磁束に急激な増減が生ずる。コアを
流通する磁束に増減が生ずると、コアにはその増減を妨
げる方向に電磁誘導による渦電流が発生する。しかし、
電磁弁において、優れた応答性を確保するためには、励
磁電流が供給され始めた後、および、その供給が停止さ
れた後に、速やかに渦電流が消滅することが望ましい。
【0005】ここで、コアを流れる渦電流は、渦電流の
流通経路が長いほど速やかに消滅する。また、上記従来
のコアが備えるスリットは、渦電流の流通を阻止する。
従って、上記のスリットが設けられている場合、渦電流
は、そのスリットが設けられていない場合に比べて長い
経路を辿って還流する。このため、上記従来のコアによ
れば、渦電流を速やかに消滅させて電磁弁に優れた応答
性を付与することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のコ
アの構造は、コアとアーマチャとの間に大きな電磁力を
発生させる上で、必ずしも最適な構造ではない。すなわ
ち、コアに上述したスリットが設けられていると、電磁
コイルの発生する磁束の一部が、アーマチャをバイパス
して、スリット間で授受され易くなる。このため、上記
従来のコアは、渦電流を速やかに消滅させる上で優れた
特性を有するものの、スリットを備えていないコアに比
して大きな電磁力を発生させ難い特性を有していた。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、渦電流を速やかに消滅させ得ると共に、少ない
消費電力で大きな電磁力を発生させ得る電磁弁を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、電磁コイ
ルを把持するコアと、前記電磁コイルに励磁電流が供給
されることにより前記コア側に吸引されるアーマチャ
と、を備える電磁弁において、前記コアが、該コアの軸
方向に向けて延在するスリットと、前記アーマチャと対
向する面において前記スリットを連結する連結部と、を
備えることを特徴とする電磁弁により達成される。
【0009】本発明において、電磁コイルに励磁電流が
供給され始めた後、および、その供給が停止された後
は、コアを流通する磁束に急激な増減が生ずる。コアを
流通する磁束に増減が生ずると、コアにはその増減を妨
げる方向に電磁誘導による渦電流が発生する。本発明に
おいて、コアが備えるスリットは、上記の如く、発生す
る渦電流の流通を阻止する。このため、本発明のコアに
おいては、スリットを備えていないコアに比して、渦電
流の流通経路を長く確保することができる。このため、
渦電流を早期に消滅させて、電磁弁に優れた応答性を付
与することができる。
【0010】ところで、コアにスリットが設けられてい
ると、電磁コイルの発生する磁束の一部が、アーマチャ
をバイパスして流通し易くなる。本発明において、コア
の連結部は、スリットの近傍においてコアとアーマチャ
との間に磁気抵抗の少ない磁束経路を残存させる。この
ため、電磁コイルの発生する磁束はアーマチャをバイパ
スせず、所望の流通経路を辿る。従って、本発明によれ
ば、コアにスリットが設けられていない場合と同様に、
少ない消費電力で十分な電磁力を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
電磁弁10の全体構成図を示す。電磁弁10は、弁体1
2を備えている。弁体12は、図中下端部を内燃機関の
燃焼室内に露出させた状態でシリンダーヘッド内に配設
される部材であり、内燃機関の吸気弁又は排気弁を構成
する。内燃機関のシリンダーヘッドには、弁体12に対
する弁座を備えるポートが設けられている。弁体12が
弁座から離座すること、又は弁座に着座することにより
ポートの導通状態が制御される。
【0012】弁体12には、弁軸14が固定されてい
る。弁軸14は、バルブガイド16により軸方向に摺動
可能に保持されている。バルブガイド16は、電磁弁1
0のロアキャップ18に支持されている。弁軸14の上
部には、アーマチャホルダー20が固定されている。ア
ーマチャホルダー20は、例えば、ステンレス鋼やチタ
ン合金等の如く、硬度の高い非磁性あるいは磁気特性の
低い材料で構成されている。アーマチャホルダー20
は、弁軸14の軸方向に延在する円筒部22と、円筒部
22のほぼ軸方向中央部に形成されたリング部24とを
備えている。
【0013】アーマチャホルダー20の下端部には、ロ
アリテーナ26が固定されている。ロアリテーナ26と
ロアキャップ18との間には、両者を離間させる方向の
付勢力を発生するロアスプリング28が配設されてい
る。ロアスプリング28は、ロアリテーナ26、すなわ
ちアーマチャホルダー20を、図1における上方に向け
て付勢している。
【0014】一方、アーマチャホルダー20の上端部に
は、アッパーリテーナ30が固定されている。アッパー
リテーナ30の上部には、アッパースプリング32の下
端部が当接している。アッパースプリング32の周囲に
は、その外周を取り巻くように円筒状のアッパーキャッ
プ34が配設されている。更に、アッパースプリング3
2の上端部は、アジャスタボルト36に当接している。
アッパースプリング32は、アッパーリテーナ30、す
なわち、アーマチャホルダー20を、図1における下方
に向けて付勢している。
【0015】アーマチャホルダー20のリング部24の
外周には、アーマチャ38が接合している。アーマチャ
38は、Fe、Ni、Co等をベース材料とする軟磁性
材料で構成されたドーナツ状の部材である。アーマチャ
38と、アーマチャホルダー20とは、電子ビーム溶
接、レーザ溶接等の手法で接合されている。アーマチャ
38の上方には、アッパーコイル40及びアッパーコア
42が配設されている。また、アーマチャ38の下方に
は、ロアコイル44及びロアコア46が配設されてい
る。アッパーコア42及びロアコア46は、共に磁性材
料で構成された部材であり、それぞれアッパーコイル4
0またはロアコイル44を収納するための環状溝43、
47と、それらの中央部を軸方向に貫通する貫通孔4
1、45とを備えている。
【0016】アッパーコア42の貫通孔41の一端(図
1中における上端)には、アッパーベアリング50が配
設されている。また、ロアコア46の貫通孔45の一端
(図1における下端)には、ロアベアリング52が配設
されている。アーマチャホルダー20の円筒部22は、
これらアッパーベアリング50及びロアベアリング52
によって摺動可能に保持されている。
【0017】アッパーコア42及びロアコア46の外周
には、外筒54が配設されている。アッパーコア42及
びロアコア46は、両者間に所定の間隔が確保されるよ
うに外筒54により保持されている。上述したアッパー
キャップ34は、アッパーコア42の上端面に固定され
ている。一方、ロアキャップ18は、ロアコア46の下
端面に固定されている。そして、上述したアジャスタボ
ルト36は、アーマチャ38の中立位置が、全開変位端
と全閉変位端との中間位置となるように調整されてい
る。
【0018】図2は、ロアコア46の正面図を示す。ま
た、図3は、ロアコア46を図2に示す III矢視で表し
た図を示す。本実施例において、アッパーコア42は、
ロアコア46と同様の構造を有している。このため、以
下の記載においては、ロアコア46の構造についてのみ
説明する。図2および図3に示す如く、ロアコア46
は、コイル溝47の内径側に内周部46aを、コイル溝
47の外径側に外周部46bをそれぞれ備えている。ロ
アコア46は、更に、スリット48を備えている。スリ
ット48は、ロアコア46を軸方向に貫通するように設
けられている。また、スリット48は、ロアコア46の
側面から貫通孔45に向かってロアコア46の径方向に
延在している。スリット48と貫通孔45との間には、
連結部49が設けられている。連結部49は、ロアコア
46の上端面において、スリット48と貫通孔45との
間に、他の部分に対して凹凸のない表面を形成してい
る。本実施例の電磁弁10は、アッパーコア42および
ロアコア46が上述したスリット48と連結部49とを
有している点に特徴を有している。
【0019】以下、電磁弁10の動作について説明す
る。図4は、電磁弁10においてロアコア46とアーマ
チャ38との間に生ずる磁束の流れを示す。アッパーコ
イル40およびロアコイル44に励磁電流が流通してい
ない場合は、アーマチャ38が中立位置に維持されてい
る。その状態でロアコイル44への励磁電流の供給が開
始されると、図4に示す如く、ロアコイル44の周囲
に、その内外周を還流する磁界が発生する。当該磁界
は、内周部46a→エアギャップ→アーマチャ38→エ
アギャップ→外周部46b→内周部46a、で表される
流通経路、または、この逆の流通経路を辿って還流する
磁束を発生させる。また、上記の流通経路を辿って還流
する磁束が発生すると、ロアコア46とアーマチャ38
との間のエアギャップが小さくなるように、アーマチャ
38をロアコア46側へ吸引する電磁力が発生する。
【0020】アーマチャ38に対して上記の電磁力が作
用すると、アーマチャ38、アーマチャホルダー20、
アッパーリテーナ30、ロアリテーナ26、弁軸14お
よび弁体12(以下、これらを総称して可動部56と称
す。)は、ロアスプリング28の付勢力に逆らって、図
1における下方へ向けて変位する。そして、その変位
は、アーマチャ38がロアコア46と当接するまで継続
される。以下、アーマチャ38がロアコア46と当接す
る位置を、可動部56の開弁側変位端と称す。
【0021】可動部56が開弁側変位端に保持されてい
る場合に、ロアコイル44への励磁電流の供給が停止さ
れると、その後アーマチャ38を開弁側変位端に維持す
るために必要な電磁力が消滅する。そして、その電磁力
が消滅すると、可動部56は、ロアスプリング28に付
勢されることにより、図1における上方に向けて変位す
る。可動部56の変位量が所定値に達した時点で、アッ
パーコイル40に適当な励磁電流を供給すると、次はア
ーマチャ38をアッパーコア42側へ吸引する電磁力、
すなわち、可動部56を図1における上方へ変位させる
電磁力が発生する。
【0022】アーマチャ38に対して上記の電磁力が作
用すると、可動部56は、アッパースプリング32の付
勢力に逆らって、アーマチャ38がアッパーコア42と
当接するまで変位する。以下、アーマチャ38がアッパ
ーコア42と当接する位置を、可動部56の閉弁側変位
端と称す。従って、本実施例の電磁弁10においては、
アッパーコイル40とロアコイル44とに、適当なタイ
ミングで、適当な量の励磁電流を供給することにより、
可動部56を開弁側変位端と閉弁側変位端との間で交互
に往復運動させることができる。
【0023】電磁弁10を作動させるにあたり、アッパ
ーコイル40またはロアコイル44への励磁電流の供給
が開始または停止されると、アッパーコア42またはロ
アコア46を取り巻く磁界の環境が急激に変化する。ま
た、磁界の環境が変化したことによりアーマチャ38に
変位が生ずると、アーマチャ38がアッパーコア42ま
たはロアコア46側に近づくにつれて、そのコアを含む
磁気回路の磁気抵抗が減少する。当該コアを流通する磁
束は、磁気回路の磁気抵抗が小さくなるにつれて大きく
なる。これにより、アッパーコイル40またはロアコイ
ル44に対して励磁電流の供給が開始または停止される
と、アッパーコア42またはロアコア46を流通する磁
束は、磁界環境の変化および磁気抵抗の変化に起因し
て、経時的な変化を示す。
【0024】このようにコアが経時的な変化をすると、
コアの内部には、電磁誘導によりその磁束変化を抑制す
る向きに還流する渦電流が発生する。すなわち、アッパ
ーコア42またはロアコア46に発生する渦電流は、ア
ッパーコア42またはロアコア46の内部を流通する磁
束の変化を妨げる作用をする。従って、アッパーコア4
2またはロアコア46を流通する磁束の変化が妨げられ
ると、電磁弁10の応答性が悪くなり、更に、電磁弁1
0の省電力特性が悪化する。このため、電磁弁10にお
いて優れた応答性を確保し、かつ、優れた省電力特性を
得るためには、渦電流を早期に消滅させることが有効で
ある。
【0025】図5は、本実施例のアッパーコア42およ
びロアコア46と対比されるコア66(以下、対比コア
66と称す)の平面図を示す。対比コア66は、コイル
溝67を備えている。コイル溝67の内周側および外周
側には、それぞれ内周部66aおよび外周部66bが形
成されている。対比コア66は、更に、スリット68を
備えている。スリット68は、対比コア66を軸方向に
貫通するように設けられている。また、スリット68
は、対比コア66の側面と、対比コア66の貫通孔65
とを連通するように設けられている。
【0026】図5中に一点鎖線で示す閉ループは、対比
コア66を流れる渦電流を示す。図5に示す渦電流の流
れは、内周部66aで紙面裏側から表側に向かって流通
し、かつ、外周部66bで紙面表側から裏側に向かって
流通する磁束Φが時間的に減少する際に、電磁誘導によ
り発生する。ここで、対比コア66のスリット68は、
渦電流の流通を阻止する。このため、磁束Φ(図5に示
す磁束Φ)が時間的に減少する際に、内周部66aで
は、貫通孔65の近傍を図5における右回り方向に進行
し、かつ、コイル溝67の近傍を左回り方向に進行する
渦電流が発生する。更に、この際、外周部66bでは、
コイル溝67の近傍を図5における左回り方向に進行
し、かつ、対比コア66の外縁部近傍を右回り方向に進
行する渦電流が発生する。
【0027】図5に示す如く、スリット68によれば、
渦電流が対比コア66の全周を還流して流れるのを防止
することができる。このため、対比コア66によれば、
スリット68が存在しない場合に比して、渦電流に長い
経路を辿らせることができる。従って、対比コア66に
よれば、渦電流を早期に消滅させることができる。しか
し、対比コア66の如く、スリット68が対比コア66
の側面と対比コア66の貫通孔65とを連通するように
設けられていると、スリット68の近傍で磁束の漏れが
生じ易くなる。すなわち、図1に示す電磁弁10におい
て、ロアコア46に代えて対比コア66が設けられる
と、電磁コイル44の発生する磁束の一部が、アーマチ
ャをバイパスしてスリット68間で授受され易くなる。
アーマチャ38に大きな電磁力を作用させるためには、
すなわち、電磁弁10において、優れた省電力特性を得
るためには、電磁コイル44の発生する磁束が、効率良
くアーマチャ38を流通することが望ましい。この点、
対比コア66の構造は、電磁弁10に優れた省電力特性
を付与する上で必ずしも好ましい構造ではない。
【0028】図6は、本実施例のロアコア46の平面図
を示す。図6中に一点鎖線で示す閉ループは、ロアコア
46を流れる渦電流を示す。図6に示す渦電流の流れ
は、内周部46aで紙面裏側から表側に向かって流通
し、かつ、外周部46bで紙面表側から裏側に向かって
流通する磁束Φが時間的に減少する際に、電磁誘導によ
り発生する。
【0029】上記の如く、ロアコア46は、スリット4
8を備えていると共に、スリット48と貫通孔45との
間に連結部49を備えている。ロアコア46のスリット
48は、渦電流の流通を阻止する。一方、連結部49
は、渦電流の流通を許容する。このため、ロアコア46
を流れる磁束Φ(図6に示す磁束)が時間的に減少する
際に、外周部46bにおいては、対比コア66の場合と
同様の経路を辿る渦電流が発生し、一方、内周部46a
においては、その全周を左回り方向に進行する渦電流が
発生する。
【0030】上述の如く、ロアコア46によれば、その
外周部46bにおいて、渦電流に長い流通経路を付与す
ることができる。また、ロアコア46によれば、その内
周部46aにおいて、渦電流を連結部49に流通させる
ことができる。本実施例において、連結部49は、渦電
流の流通に対して十分な電気抵抗を発生する程度に、十
分に狭小に設けられている。従って、ロアコア46によ
れば、ロアコア46に発生する渦電流を早期に消滅させ
ること、すなわち、電磁弁10に優れた省電力特性を付
与することができる。
【0031】本実施例において、ロアコア46の連結部
49は、スリット48の近傍において、ロアコア46の
上端面とアーマチャ38との間に磁気抵抗の少ない磁束
経路を残存させる。このため、ロアコア46によれば、
電磁コイル44の発する磁束をスリット間で授受するこ
となく、効率良くアーマチャ38に流通させることがで
きる。従って、ロアコア46によれば、少ない消費電力
でアーマチャ38に大きな電磁力を作用させることがで
きる。
【0032】上述の如く、ロアコア46は(アッパーコ
ア42も同様)、渦電流を早期に消滅させる上で優れた
特性を有していると共に、アーマチャ38に大きな電磁
力を作用させる上で優れた特性を有している。従って、
本実施例の電磁弁10によれば、優れた応答性と優れた
省電力特性とを実現することができる。尚、上述した実
施例においては、アッパーコイル40およびロアコイル
44が前記した「電磁コイル」に、アッパーコア42お
よびロアコア46が前記した「コア」に、それぞれ相当
している。
【0033】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、渦電流を
早期に消滅させる特性を保持しつつ、スリット部におい
て、コアとアーマチャとの間に磁気抵抗の少ない磁束経
路を残存させることができる。このため、本発明に係る
電磁弁によれば、優れた応答性と優れた省電力特性とを
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電磁弁の全体構成図で
ある。
【図2】本実施例の電磁弁が備えるロアコアの正面図で
ある。
【図3】本実施例の電磁弁が備えるロアコアを、図2に
示す III矢視で表した平面図である。
【図4】図1に示す電磁弁の要部の拡大図である。
【図5】本実施例の電磁弁が備えるロアコアと対比され
るコアの平面図中に、磁束の方向および渦電流の流れの
方向を表した図である。
【図6】本実施例の電磁弁が備えるロアコアの平面図中
に、磁束の方向および渦電流の流れの方向を表した図で
ある。
【符号の説明】
10 電磁弁 12 弁体 38 アーマチャ 40 アッパーコイル 42 アッパーコア 44 ロアコイル 46 ロアコア 48 スリット 49 連結部
フロントページの続き (72)発明者 出尾 隆志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルを把持するコアと、前記電磁
    コイルに励磁電流が供給されることにより前記コア側に
    吸引されるアーマチャと、を備える電磁弁において、 前記コアが、該コアの軸方向に向けて延在するスリット
    と、 前記アーマチャと対向する面において前記スリットを連
    結する連結部と、 を備えることを特徴とする電磁弁。
JP9277746A 1997-10-09 1997-10-09 電磁弁 Pending JPH11121227A (ja)

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JP9277746A JPH11121227A (ja) 1997-10-09 1997-10-09 電磁弁

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JP9277746A JPH11121227A (ja) 1997-10-09 1997-10-09 電磁弁

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100359156C (zh) * 2001-07-16 2008-01-02 株式会社博世汽车*** 燃油喷射器
WO2019240710A3 (en) * 2018-03-20 2020-04-02 Simsek Rahman An electromagnetic valve system

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