JPH11117890A - フューエルポンプ - Google Patents

フューエルポンプ

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JPH11117890A
JPH11117890A JP28379997A JP28379997A JPH11117890A JP H11117890 A JPH11117890 A JP H11117890A JP 28379997 A JP28379997 A JP 28379997A JP 28379997 A JP28379997 A JP 28379997A JP H11117890 A JPH11117890 A JP H11117890A
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impeller
inlet port
flow path
port
forming member
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JP28379997A
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English (en)
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Masaru Matsuda
勝 松田
Seiji Murase
誠司 村瀬
Yuichi Ichikawa
友一 市川
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Shinichi Fujii
真一 藤井
Takehide Nakamura
健英 中村
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧燃料がインレットポートへ逆流して乱流
を発生させることを防止し、これによって、ポンプ作動
音の低減を図る。 【解決手段】 インペラ21を取り囲むポンプハウジン
グPHに、インレットポート19とアウトレットポート
20と、インレットポート19からアウトレットポート
20に至るポンプ流路23と、アウトレットポート20
からインレットポート19までの間を仕切る隔壁25と
が設けられる。ポンプハウジングPHにポート形成部材
40を取り付けることにより、インレットポート19と
ポンプ流路23とを連通する流路連通部29と隔壁25
との間に流路拡大部50を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車に
用いられるフューエルポンプに関し、特に作動音が静か
になるように改良されたフューエルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフューエルポンプの一例を図20
〜図24を参照して説明する。図20に断面図で示すフ
ューエルポンプは、図示しない自動車の燃料タンク内に
設置されるフューエルポンプであって、円筒状をしたモ
ータハウジング3内の上部に組み込まれたモータ部1
と、そのハウジング3内の下部に組み込まれたポンプ部
2とで構成されている。
【0003】モータ部1において、モータハウジング3
の上端部にはモータカバー4が取り付けられている。ま
た、モータハウジング3の下端部にはポンプカバー5が
取り付けられている。モータハウジング3内のモータカ
バー4とポンプカバー5との間にモータ室6が形成され
ている。モータ室6には、コンミュテータ12を有する
アーマチュア7が配置されている。アーマチュア7の軸
8の上下端部は、前記モータカバー4およびポンプカバ
ー5にそれぞれ軸受9,10を介して回転可能に支持さ
れている。モータ室6におけるモータハウジング3の内
側面には一対のマグネット11が固定されている。
【0004】モータカバー4には、アーマチュア7のコ
ンミュテータ12と摺接するブラシ13がスプリング1
4を介して組み込まれている。スプリング14は、ブラ
シ13をコンミュテータ12に押しつける方向へ付勢し
ている。ブラシ13は、チョークコイル15を介して図
示しない外部接続端子と導通される。また、モータカバ
ー4には吐出口16が設けられており、その吐出口16
にはチェックバルブ17が組み込まれている。なお吐出
口16には、図示しない自動車用エンジンの燃料噴射弁
に通じる燃料供給ラインFLが接続される。
【0005】ポンプ部2において、ポンプカバー5には
ポンプボデー18が取り付けられている。ポンプボデー
18は、モータハウジング3の下端部をかしめることに
よって固定されている。ポンプボデー18とポンプカバ
ー5とにより、後述するインペラ21を取り囲むポンプ
ハウジング(符号、PHを付す。)が構成されている。
またポンプボデー18には、その軸方向に貫通する中空
円筒状のインレットポート19が設けられている。また
ポンプカバー5には、その軸方向に貫通する中空円筒状
のアウトレットポート20が設けられている。前記イン
レットポート19とアウトレットポート20は図20で
は便宜上ほぼ同軸上に示されているが、実際には、要部
の略体断面図を示す図21、ポンプボデーの平面図を示
す図22から分かるように、インペラ回転方向に互いに
距離を隔てた位置関係にある。
【0006】図21に示すように、ポンプカバー5とポ
ンプボデー18との間には、多数の羽根溝22を表裏両
面の外周部にもつ円板状のインペラ21が回転可能に配
置されている。インペラ21は、図20に示すように、
前記アーマチュア7の軸8と嵌合することによって連結
されている。また、図21に示すように、ポンプカバー
5とポンプボデー18には、上下対称状をなす流路溝2
4が形成されている。両流路溝24は、前記インペラ2
1の羽根溝22に対応し、インレットポート19からイ
ンペラ回転方向に沿ってアウトレットポート20に至る
ポンプ流路23を形成している。また、ポンプカバー5
とポンプボデー18には、アウトレットポート20とイ
ンレットポート19との間をインペラ回転方向に沿って
仕切る隔壁25が上下対称状に形成されている。なお、
ポンプボデー18の流路溝24および隔壁25は、図2
2に良く示されている。また、図23にはポンプボデー
18の一部破断斜視図も示されている。
【0007】上記したフューエルポンプでは、モータ部
1を通電してアーマチュア7の軸8を回転させると、イ
ンペラ21が図22において反時計方向(図中、矢印参
照)に回転させられる。これにより、図示しない燃料タ
ンク内の燃料がインレットポート19より吸入され、ポ
ンプ流路23を流れていくうちに昇圧され、昇圧された
状態でアウトレットポート20からモータ室6に入り、
吐出口16を経て燃料供給ラインFLへと吐出される。
なお従来のフューエルポンプには、上記の他、例えば特
開平2−215995号公報に開示されたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のフュー
エルポンプでは、図21に示すように、インレットポー
ト19とポンプ流路23とを連通する流路連通部(図
中、符号29参照)が隔壁25と隣り合わせた状態にあ
る。一方、燃料供給ラインFL中の燃料が常に加圧状態
にあることから、回転するインペラ21においてアウト
レットポート20を通り過ぎた羽根溝22と隔壁25と
の間には高い圧力の燃料(高圧燃料ともいう。)がとじ
込められている。そして、インペラ21の回転にともな
い、高圧燃料を閉じ込めた羽根溝22が隔壁25を過ぎ
て流路連通部29に到達すると、高圧燃料が流路連通部
29に勢いよく吐出される。すると、図24の説明図に
示すように、高圧燃料(図中、実線矢印参照)がインレ
ットポート19へ逆流し、新たに吸入されてくる吸入燃
料(図中、点線矢印参照)と衝突を起こし、流路連通部
29付近で乱流が発生する。このような乱流が発生する
ことにより、インペラ21の羽根切り音が増大してポン
プ作動音の増大をもたらしている。
【0009】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、高圧燃料がインレットポートへ逆流して乱流を発生
させることを防止し、これによって、ポンプ作動音の低
減を図ることのできるフューエルポンプを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、羽根溝を外周部に有するインペラと、前
記インペラを取り囲むポンプハウジングとを備え、前記
ポンプハウジングに、インペラの回転方向に互いに距離
を隔てて位置するインレットポートとアウトレットポー
トと、前記インペラの羽根溝に対応して前記インレット
ポートからアウトレットポートまでインペラの回転方向
に沿って延びるポンプ流路と、前記アウトレットポート
からインレットポートまでの間をインペラ回転方向に沿
って延びて仕切る隔壁とが設けられるフューエルポンプ
において、前記ポンプハウジングに前記インレットポー
トを形成するポート形成部材を取り付けることにより、
前記インレットポートと前記ポンプ流路とを連通する流
路連通部と前記隔壁との間に、前記隔壁によって狭めら
れた流路面積よりも大きい流路面積を有する流路拡大部
を形成したことを特徴とする。
【0011】この構成によると、ポンプハウジングの隔
壁によりインペラの羽根溝にとじ込められていた高圧燃
料が、インペラの回転にともなってインレットポートと
ポンプ流路との流路連通部に至る前に、流路拡大部に吐
出されることにより減圧される。このために前記高圧燃
料が流路拡大部で減圧された後に流路連通部に至るた
め、高圧燃料がインレットポートへ逆流する勢いが低下
される。従って、インレットポートへ高圧燃料が逆流し
て乱流が発生することを防止でき、これによりポンプ作
動音の低減が図れる。
【0012】また、インレットポートが形成されたポー
ト形成部材をポンプボデーに取り付けるため、ポンプハ
ウジングに直接インレットポートを形成する場合と比べ
て、インレットポートの加工性あるいは成形性が良く、
インレットポート形状の自由度を増大することができ
る。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載のフュー
エルポンプであって、ポンプハウジングにポート形成部
材を取り付けることにより、ポート形成部材とインペラ
との間に流路拡大部を形成したことを特徴とする。この
ように構成すると、ポンプボデーに取り付けたポート形
成部材とインペラとによって流路拡大部を形成するた
め、流路拡大部を容易に形成することができる。
【0014】請求項3の発明は、請求項2記載のフュー
エルポンプであって、ポンプハウジングとインペラの反
ポート形成部材側の端面との間に流路拡大部を形成した
ことを特徴とする。このように構成すると、ポンプボデ
ーに取り付けたポート形成部材とインペラとの間に流路
拡大部を形成するとともに、ポンプカバーとインペラと
の間に流路拡大部を形成したことによって、インペラの
軸方向の両端面に対向して流路拡大部が設けられるた
め、流路拡大部をインペラの軸方向の片端面に対向して
設ける場合と比べて、高圧燃料の減圧時にインペラの両
端面に加わる燃料圧力の均等化が図られ、インペラの回
転を一層スムーズにすることができる。
【0015】請求項4の発明は、請求項3記載のフュー
エルポンプであって、ポート形成部材側の流路拡大部の
開始端を、反ポート形成部材側の流路拡大部の開始端よ
りもインペラ回転方向にオフセットさせたことを特徴と
する。このように構成すると、高圧燃料の減圧が、まず
ポンプカバー側の流路拡大部で行われ、続いてポート形
成部材側の流路拡大部で行われることにより、減圧が段
階的に行われる。このため、インペラの両端面に対向す
る両流路拡大部の開始端が同一位置にあって高圧燃料の
減圧が同時に開始される場合と比べて、高圧燃料の減圧
効果が高く、減圧された高圧燃料とインレットポートか
ら入ってくる吸入燃料(負圧力になっている。)との圧
力差がより小さくなることにより燃料の衝突が弱まるた
め、騒音低減に効果がある。
【0016】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
かに記載のフューエルポンプであって、ポート形成部材
には、流路連通部を隔壁に対しインペラ回転方向にオフ
セットさせる遮蔽壁を設けたことを特徴とする。このよ
うに構成すると、インレットポートから吸入された吸入
燃料がポート形成部材の遮蔽壁により流路連通部に向け
て案内されることになり、流路拡大部を流れてくる間に
減圧された燃料とインレットポートから吸入された燃料
がスムーズに合流するため、ポンプ作動音が一層低減さ
れる。
【0017】請求項6の発明は、請求項5記載のフュー
エルポンプであって、遮蔽壁のインレットポート側の壁
面を、インレットポートの入口側から出口側に向けてイ
ンペラ回転方向に傾斜する斜面で形成したことを特徴と
する。このように構成すると、遮蔽壁の斜面によりイン
レットポートからの吸入燃料が流路連通部へ一層スムー
ズに流れる。
【0018】請求項7の発明は、請求項5または6記載
のフューエルポンプであって、ポンプハウジングの流路
連通部におけるインレットポートとつながる壁面を、イ
ンレットポート側からポンプ流路に向けてインペラ回転
方向に傾斜する斜面で形成したことを特徴とする。この
ように構成すると、ポンプハウジングに形成した斜面に
よりインレットポートからの吸入燃料がポンプ流路へ一
層スムーズに流れる。
【0019】請求項8の発明は、請求項5〜7のいずれ
かに記載のフューエルポンプであって、遮蔽壁のインレ
ットポート側の壁面を、インレットポートの入口側から
出口側に向けてインペラ半径方向外方に傾斜する斜面で
形成したことを特徴とする。このように構成すると、遮
蔽壁のインペラ半径方向外方に傾斜する斜面によりイン
レットポートからの吸入燃料がインペラ半径方向外方に
向けて流れるため、吸入燃料の圧力がインペラの軸方向
に直接的に作用しにくくなり、吸入燃料の圧力によるイ
ンペラのフリクションおよび振動を防止することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕実施の形態1について図1〜図3を参
照して説明する。実施の形態1は従来例の一部を変更し
たものであるからその変更部分について詳述し、従来例
と同一もしくは実質的に同一構成と考えられる部分には
同一符号を付して重複する説明は省略する。また、次以
降の実施の形態についても同様の考えで重複する説明は
省略する。
【0021】図1は図21に準じて要部を示す略体断面
図、図2はポンプボデーの平面図である。図1および図
2において、ポンプボデー18には、インレットポート
19を形成する部位においてほぼ円筒状の取り付け孔3
5を有する取り付け筒部34が形成されている。取り付
け筒部34の取り付け孔35には、例えばアルミダイカ
スト製または樹脂製からなるほぼ円柱形状のポート形成
部材40が圧入によって取り付けられている。ポート形
成部材40は、図3(a)に平面図、(b)に正面図、
(c)に底面図、(d)に右側面図で示されている。ポ
ート形成部材40には、その下面および側面上部に開口
するほぼ逆L字状のインレットポート19が形成されて
いる。
【0022】前記ポート形成部材40は、図1に示すよ
うに、ポンプボデー18の取り付け孔35にインレット
ポート19の上部開口を前記ポンプ流路23に向けた状
態で圧入によって取り付けられている。ポート形成部材
40の上端面を形成する上壁は、前記ポンプボデー18
のインレットポート19の隔壁25側の壁面からインペ
ラ回転方向に突出する遮蔽壁41となっている。
【0023】前記遮蔽壁41の設定によって、インレッ
トポート19とポンプ流路23が連通する流路連通部2
9は、隔壁25に対しインペラ回転方向(図1において
右方)にオフセットされている。また、遮蔽壁41のイ
ンレットポート19側の壁面は、インレットポート19
の入口側から出口側に向けてインペラ回転方向に傾斜す
る斜面(遮蔽壁41の斜面ともいう。)42で形成され
ている。
【0024】前記隔壁25と流路連通部29との間に
は、隔壁25によって狭められた流路面積よりも大きい
流路面積を有する流路拡大部50が設けられている。こ
の流路拡大部50とインレットポート19との間に前記
遮蔽壁41が位置している。前記ポンプボデー18の取
り付け孔35の隔壁25側の壁面には、インペラ回転方
向に突出しかつ前記ポート形成部材40の遮蔽壁41の
ほぼ半分を覆う板状の突出片36が形成されている。突
出片36の上面は、ポンプボデー18の隔壁25のシー
ル面(インペラ21と対面する面、以下、単にシール面
という。)と同一面をもって連続している。また突出片
36の下面には、ポート形成部材40の上端面が当接し
ている。
【0025】前記流路拡大部50は、インペラ21の軸
方向の両端面に対向して設けられている。すなわち、ポ
ンプボデー18側においては、ポート形成部材40の上
端面が突出片36のシール面と段差状をなすことによ
り、インペラ21の軸方向の片端面(図1において下側
の端面)と対向する流路拡大部50が形成されている。
またポンプカバー5側においては、ポンプ流路23の当
該流路溝24とほぼ同一面をもって連続する溝部(符
号、31を付す。)を形成することにより、インペラ2
1の軸方向の他端面に対向する流路拡大部50が形成さ
れている。また、ポート形成部材40側の流路拡大部5
0の開始端(図1において左端)は、反ポート形成部材
側(すなわちポンプカバー5側)の流路拡大部50の開
始端よりもインペラ回転方向(図1において右方)にオ
フセット量Xをもってオフセットされている。
【0026】前記ポンプボデー18の流路連通部29に
おける壁面は、前記ポート形成部材40のインレットポ
ート19側からポンプ流路23に向けてインペラ回転方
向に傾斜する斜面28で形成されている。なお、前記ポ
ンプカバー5およびポンプボデー18は、例えばアルミ
ダイカスト製からなる。またインペラ21は、例えばフ
ェノール樹脂製からなる。
【0027】上記したフューエルポンプによると、ポン
プハウジングPHの隔壁25によりインペラ21の羽根
溝22にとじ込められていた高圧燃料が、インペラ21
の回転にともなってインレットポート19とポンプ流路
23との流路連通部29に至る前に、流路拡大部50に
吐出されることにより減圧される。このために前記高圧
燃料が流路拡大部50で減圧された後に流路連通部29
に至るため、高圧燃料がインレットポート19へ逆流す
る勢いが低下される。従って、インレットポート19へ
高圧燃料が逆流して乱流が発生することを防止でき、こ
れによりポンプ作動音の低減が図れる。
【0028】また、インレットポート19が形成された
ポート形成部材40をポンプボデー18に取り付けるた
め、ポンプボデー18に直接インレットポート19を形
成する場合と比べて、インレットポート19の加工性あ
るいは成形性が良く、インレットポート19の形状の自
由度を増大することができる。
【0029】また、ポンプボデー18に取り付けたポー
ト形成部材40とインペラ21とによって流路拡大部5
0を形成するため、流路拡大部50を容易に形成するこ
とができる。
【0030】また、ポンプボデー18に取り付けたポー
ト形成部材40とインペラ21との間に流路拡大部50
を形成するとともに、ポンプカバー5とインペラ21と
の間に流路拡大部50を形成したことによって、インペ
ラ21の軸方向の両端面に対向して流路拡大部50が設
けられるため、流路拡大部50をインペラ21の軸方向
の片端面に対向して設ける場合と比べて、高圧燃料の減
圧時にインペラ21の両端面に加わる燃料圧力の均等化
が図られ、インペラ21の回転を一層スムーズにするこ
とができる。
【0031】また、ポート形成部材40側の流路拡大部
50の開始端を、ポンプカバー5側の流路拡大部50の
開始端よりもインペラ回転方向にオフセット量Xをもっ
てオフセットさせたことにより、高圧燃料の減圧が、ま
ずポンプカバー5側の流路拡大部50で行われ、続いて
ポート形成部材40側の流路拡大部50で行われること
により、減圧が段階的に行われる。このため、インペラ
21の両端面に対向する両流路拡大部50の開始端が同
一位置にあって高圧燃料の減圧が同時に開始される場合
と比べて、高圧燃料の減圧効果が高く、減圧された高圧
燃料とインレットポート19から入ってくる吸入燃料
(負圧力になっている。)との圧力差がより小さくなる
ことにより燃料の衝突が弱まるため、騒音低減に効果が
ある。
【0032】また、インレットポート19から吸入され
た吸入燃料がポート形成部材40の遮蔽壁41により流
路連通部29に向けて案内される(図1中、太線矢印参
照)ことにより、流路拡大部50を流れてくる間に減圧
された燃料とインレットポート19から吸入された燃料
がスムーズに合流するため、ポンプ作動音が一層低減さ
れる。
【0033】また、遮蔽壁41の斜面42により、イン
レットポート19からの吸入燃料が流路連通部29へ一
層スムーズに流れる。また、ポンプボデー18の斜面2
8によりインレットポート19からの吸入燃料がポンプ
流路23へ一層スムーズに流れる。
【0034】[実施の形態2]実施の形態2について図
4および図5を参照して説明する。図4は要部を示す略
体断面図、図5はポンプボデーのインレットポートの周
辺部を示す部分底面図である。実施の形態2は、実施の
形態1のポート形成部材40の固定構造に変更を加えた
ものである。すなわち、ポート形成部材40をポンプボ
デー18の取り付け孔35に挿入した後、取り付け筒部
34の下端部に設けた適数ヶ所(図5は3ヶ所を示
す。)のかしめ部38をかしめることによって、ポート
形成部材40をポンプボデー18に固定している。本実
施の形態によると、ポンプボデー18のかしめ部38を
かしめることによって、ポート形成部材40を確実に抜
け止めすることができる。
【0035】[実施の形態3]実施の形態3について図
6〜図8を参照して説明する。図6はポンプボデーの平
面図、図7はポート形成部材の説明図、図8は燃料の流
れを示す説明図である。図7中、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、
(e)は左側面図、(f)は斜視図である。実施の形態
3は、実施の形態1(図1〜図3参照)のポート形成部
材40に変更を加えたものである。図7に示すように、
実施の形態1におけるポート形成部材40の遮蔽壁41
に、前記斜面42に代えて、インレットポート19の入
口側から出口側に向けてインペラ半径方向外方に傾斜す
る斜面420を形成したものである。なお、図6および
図7にインペラ半径方向外方を矢印OSで示し、同半径
方向内方を矢印ISで示した。また、前記斜面420の
形成に伴い、インレットポート19の側面開口(図7に
符号190を付す。)がインペラ半径方向外方にも延長
されているとともに、インレットポート19の通路断面
がほぼ半円形状に形成されている。また図6に示すよう
に、ポンプボデー18の突出片36は、ポート形成部材
40の遮蔽壁41のほぼ2/3を覆う形状に形成されて
いる。
【0036】本実施の形態によると、遮蔽壁41のイン
ペラ半径方向外方に傾斜する斜面420により、インレ
ットポート19からの吸入燃料がインペラ半径方向外方
OSに向けて流れる(図8中、矢印参照)ため、吸入燃
料の圧力がインペラ21の軸方向に直接的に作用しにく
くなり、吸入燃料の圧力によるインペラ21のフリクシ
ョンおよび振動を防止することができる。
【0037】[実施の形態4]実施の形態4について図
9および図10を参照して説明する。図9はポート形成
部材の説明図、図10は燃料の流れを示す説明図であ
る。図9中、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)
は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、
(f)は斜視図である。実施の形態4は、実施の形態3
(図6〜図8参照)のポート形成部材40に変更を加え
たものである。図9に示すように、実施の形態3におけ
るポート形成部材40の遮蔽壁41に、前記斜面420
に代えて、インレットポート19の入口側から出口側に
向けてインペラ回転方向に傾斜するとともにインペラ半
径方向外方に傾斜する斜面を含む部分円錐面421を形
成したものである。
【0038】本実施の形態によると、遮蔽壁41のイン
ペラ回転方向に傾斜するとともにインペラ半径方向外方
に傾斜する斜面を含む部分円錐面421により、インレ
ットポート19からの吸入燃料が流路連通部29へ一層
スムーズに流れると同時に、吸入燃料がインペラ半径方
向外方OSに向けて流れる(図10中、矢印参照)こと
により吸入燃料の圧力がインペラ21の軸方向に直接的
に作用しにくくなり、吸入燃料の圧力によるインペラ2
1のフリクションおよび振動を防止し、ポンプ効率を向
上することができる。
【0039】[実施の形態5]実施の形態5について図
11を参照して説明する。図11はポート形成部材の説
明図である。図11中、(a)は平面図、(b)は正面
図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側
面図、(f)は斜視図である。実施の形態5は、実施の
形態4(図9参照)のポート形成部材40に変更を加え
たものである。図11に示すように、インレットポート
19の側面開口(符号、191を付す。)は、実施の形
態4(図9参照)のものよりもインペラ半径方向外方に
も延長され、インレットポート19の側面のうちのほぼ
インペラ半径方向外方半部が開口されている。これに伴
い、遮蔽壁41の錐面421がほぼ半円錐面状に形成さ
れているとともに、インレットポート19の通路断面が
ほぼ円形状に形成されている。なお、遮蔽壁41の錐面
421は、円錐面に限らず、多角錐面で形成することも
考えられる。
【0040】[実施の形態6]実施の形態6について図
12および図13を参照して説明する。図12は要部を
示す略体断面図、図13はポート形成部材の斜視図であ
る。実施の形態6は、実施の形態1(図1参照)のポー
ト形成部材40に変更を加えたものである。図12およ
び図13に示すように、ポート形成部材40を、断面ほ
ぼ半円形状のインレットポート19を有するほぼ筒状に
形成したものである。この場合、ポート形成部材40
は、実施の形態1と異なり、遮蔽壁41を有していな
い。
【0041】本実施の形態によると、ポート形成部材4
0の燃料通路形状を単純化することができる。また図1
2に示すように、ポンプボデー18の隔壁25の突出片
36(図1参照)を排除することができる。また、図1
2に仮想線で示すように、ポート形成部材40の上端面
を隔壁25のシール面と同一面とすることにより、ポー
ト形成部材40側の流路拡大部50を排除することも可
能である。
【0042】[実施の形態7]実施の形態7について図
14および図15を参照して説明する。図14は要部を
示す略体断面図、図15はポート形成部材の斜視図であ
る。実施の形態7は、実施の形態6(図12参照)のポ
ート形成部材40に変更を加えたものである。図14お
よび図15に示すように、ポート形成部材40を断面ほ
ぼC字状に形成したものである。この場合、インレット
ポート19は、ポート形成部材40の内側面とポンプボ
デー18の取り付け孔35の内周面との協動によって形
成される。
【0043】[実施の形態8]実施の形態8について図
16および図17を参照して説明する。図16は要部を
示す略体断面図、図17はポート形成部材の斜視図であ
る。実施の形態8は、実施の形態6(図12参照)のポ
ート形成部材40に変更を加えたものである。図16お
よび図17に示すように、ポート形成部材40に、断面
円形状のインレットポート19をポート形成部材40の
軸線に対し斜めに形成したものである。
【0044】[実施の形態9]実施の形態9について図
18および図19を参照して説明する。図18は要部を
示す略体断面図、図19はポート形成部材の斜視図であ
る。実施の形態9は、実施の形態6(図12参照)のポ
ート形成部材40に変更を加えたものである。図18お
よび図19に示すように、ポート形成部材40のインレ
ットポート19の上端開口をほぼ半円形状とし、下端開
口を円形状とし、下端開口から上端開口に向かって燃料
通路面積を次第に減少させたものである。
【0045】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
が可能である。例えば、各実施の形態においては、一枚
のインペラ21による1段式フューエルポンプを例示し
たが、複数枚のインペラ21による多段式フューエルポ
ンプにおいても各段毎のインレットポート19形状を本
発明のように構成すれば効果が大きいが、その中でも第
1段目における効果が最も大きい。また、流路拡大部5
0は、少なくともインペラ21の軸方向のどちらか一方
の片端面に対向して設けられればよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、 高圧燃料がインレッ
トポートへ逆流して乱流を発生させることを防止し、こ
れによって、ポンプ作動音の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の要部を示す略体断面図である。
【図2】ポンプボデーの平面図である。
【図3】ポート形成部材の説明図である。
【図4】実施の形態2の要部を示す略体断面図である。
【図5】ポンプボデーの部分底面図である。
【図6】実施の形態3を示すポンプボデーの平面図であ
る。
【図7】ポート形成部材の説明図である。
【図8】燃料の流れを示す説明図である。
【図9】実施の形態4を示すポート形成部材の説明図で
ある。
【図10】燃料の流れを示す説明図である。
【図11】実施の形態5を示すポート形成部材の説明図
である。
【図12】実施の形態6の要部を示す略体断面図であ
る。
【図13】ポート形成部材の斜視図である。
【図14】実施の形態7の要部を示す略体断面図であ
る。
【図15】ポート形成部材の斜視図である。
【図16】実施の形態8の要部を示す略体断面図であ
る。
【図17】ポート形成部材の斜視図である。
【図18】実施の形態9の要部を示す略体断面図であ
る。
【図19】ポート形成部材の斜視図である。
【図20】従来例を示す断面図である。
【図21】要部の略体断面図である。
【図22】ポンプボデーの平面図である。
【図23】ポンプボデーの一部破断斜視図である。
【図24】燃料の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
19 インレットポート 20 アウトレットポート 21 インペラ 22 羽根溝 23 ポンプ流路 25 隔壁 28 斜面 29 流路連通部 40 ポート形成部材 41 遮蔽壁 42 斜面 420 斜面 421 錐面 50 流路拡大部 PH ポンプハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 茂 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 藤井 真一 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 中村 健英 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根溝を外周部に有するインペラと、前
    記インペラを取り囲むポンプハウジングとを備え、 前記ポンプハウジングに、 インペラの回転方向に互いに距離を隔てて位置するイン
    レットポートとアウトレットポートと、 前記インペラの羽根溝に対応して前記インレットポート
    からアウトレットポートまでインペラの回転方向に沿っ
    て延びるポンプ流路と、 前記アウトレットポートからインレットポートまでの間
    をインペラ回転方向に沿って延びて仕切る隔壁と が設けられるフューエルポンプにおいて、 前記ポンプハウジングに前記インレットポートを形成す
    るポート形成部材を取り付けることにより、前記インレ
    ットポートと前記ポンプ流路とを連通する流路連通部と
    前記隔壁との間に、前記隔壁によって狭められた流路面
    積よりも大きい流路面積を有する流路拡大部を形成した
    ことを特徴とするフューエルポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフューエルポンプであっ
    て、ポンプハウジングにポート形成部材を取り付けるこ
    とにより、ポート形成部材とインペラとの間に流路拡大
    部を形成したことを特徴とするフューエルポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のフューエルポンプであっ
    て、ポンプハウジングとインペラの反ポート形成部材側
    の端面との間に流路拡大部を形成したことを特徴とする
    フューエルポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフューエルポンプであっ
    て、ポート形成部材側の流路拡大部の開始端を、反ポー
    ト形成部材側の流路拡大部の開始端よりもインペラ回転
    方向にオフセットさせたことを特徴とするフューエルポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のフュー
    エルポンプであって、ポート形成部材には、流路連通部
    を隔壁に対しインペラ回転方向にオフセットさせる遮蔽
    壁を設けたことを特徴とするフューエルポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のフューエルポンプであっ
    て、遮蔽壁のインレットポート側の壁面を、インレット
    ポートの入口側から出口側に向けてインペラ回転方向に
    傾斜する斜面で形成したことを特徴とするフューエルポ
    ンプ。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載のフューエルポン
    プであって、ポンプハウジングの流路連通部におけるイ
    ンレットポートとつながる壁面を、インレットポート側
    からポンプ流路に向けてインペラ回転方向に傾斜する斜
    面で形成したことを特徴とするフューエルポンプ。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載のフュー
    エルポンプであって、遮蔽壁のインレットポート側の壁
    面を、インレットポートの入口側から出口側に向けてイ
    ンペラ半径方向外方に傾斜する斜面で形成したことを特
    徴とするフューエルポンプ。
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