JPH111155A - 車両用スイッチ状態検出装置 - Google Patents

車両用スイッチ状態検出装置

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JPH111155A
JPH111155A JP15532697A JP15532697A JPH111155A JP H111155 A JPH111155 A JP H111155A JP 15532697 A JP15532697 A JP 15532697A JP 15532697 A JP15532697 A JP 15532697A JP H111155 A JPH111155 A JP H111155A
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JP
Japan
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switch
key
vehicle
closed
current
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JP15532697A
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Inventor
Kazuyoshi Ishihara
和嘉 石原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン停止時に車載スイッチが閉じられた
際のバッテリの消費電力量を抑制でき、しかも車載スイ
ッチの接点に形成される酸化皮膜の影響を受けることな
く車載スイッチの開閉状態を検出できる装置を提供す
る。 【解決手段】 キーシリンダにイグニッションキーが挿
入されたときに閉状態となるキー挿入スイッチ2に対し
て、微小電流通電用の抵抗R1及びダイオードD1を介
して常時電源供給を行うことにより、キー挿入をコンパ
レータ50にて速やかに検出できるようにする。また、
キー挿入スイッチ2に酸化皮膜が形成されるとキー挿入
を検出できなくなるので、イグニッションスイッチ3の
オン時には、メインリレー21,抵抗R0及びダイオー
ドD0を介して、キー挿入スイッチ2に大電流を流し、
酸化皮膜を破壊させる。この結果、キーシリンダにキー
を挿入したまま車両が駐車された際のバッテリ5の電力
消費量を抑制でき、しかも、キー挿入も問題なく検出で
きることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、イグニッ
ションキーのキーシリンダへの挿入状態を検出するキー
挿入スイッチや車両運転者が運転席に座ったことを検出
する着座スイッチ等、イグニッションスイッチが閉じら
れる前に開閉状態が切り替えられる車載スイッチの開閉
状態を検出する車両用スイッチ状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、イグニッションキー(以下、
単にキーともいう)によってキーロータが回転操作され
てエンジンを始動する際、キーシリンダに挿入されたイ
グニッションキーが本物であるか偽物であるかを識別し
て、本物である場合にのみエンジンの始動を許可する車
両用盗難防止装置が知られている。
【0003】この車両用盗難防止装置においては、イグ
ニッションスイッチ(以下、単にIGスイッチともい
う)が閉状態(オン状態)となってからコード照合装置
への電源供給を開始することにより、コード照合装置を
起動し、コード照合装置に対して、キーとの間で、キー
側の暗証コードと車両側の暗証コードとを照合するため
の通信を実行させる。そして、その照合結果に応じて、
エンジン制御装置に対して、エンジンの始動を許可また
は禁止する。
【0004】しかし、このようにIGスイッチがオン状
態となってからコード照合装置を起動する従来の車両用
盗難防止装置においては、以下のような問題があった。
即ち、コード照合装置が上記照合用の通信を行うには、
通常、100〜500(msec.)程度の時間が必要であ
る。従って、IGスイッチがオン状態となってからコー
ド照合装置を起動するようにすると、IGスイッチオン
からスタータスイッチオンまでのキー操作を素早く行っ
た際に、スタータの作動中に上記通信が行われることに
なる。そしてこの場合には、スタータの回転によりバッ
テリの出力電圧が低下した状態で上記通信が行われるこ
とになり、通信エラーとなる可能性が高い。
【0005】従って、コード照合装置とキーとの間の通
信を正確に実行させるには、IGスイッチがオン操作さ
れる前にコード照合装置に電源供給を行い、スタータの
動作時には、上記通信を完了しておくことが望ましい。
そして、このためには、キーシリンダにキーが挿入され
ることにより接点が閉じられるキー挿入スイッチを設
け、このスイッチが開(オフ)状態から閉(オン)状態
に変化したときにキーシリンダへのキー挿入を検出し
て、コード照合装置への電源供給を開始し、コード照合
装置を起動するようにすればよい。
【0006】図10は、このようにキー挿入スイッチを
設けて、キーシリンダにキーが挿入された直後からコー
ド照合装置への電源供給を開始するようにした電源供給
回路の一例を表す。図10に示すように、この回路に
は、キーシリンダへのキー挿入時にオン状態となるキー
挿入スイッチ72と、バッテリ78からキー挿入スイッ
チ72に電源供給を行う給電経路を形成する抵抗Ra及
びダイオードDaと、この抵抗RaとダイオードDaと
の接続点に抵抗Rbを介して反転入力端子(−)が接続
され、非反転入力端子(+)には、バッテリ78からの
電源電圧を抵抗Rc,Rdにて分圧した基準電圧が印加
されたコンパレータ80と、が備えられる。
【0007】このため、キー挿入スイッチ72がオフ状
態である場合には、バッテリ78からの電源電圧が、抵
抗Ra及びRbを介して、コンパレータ80の反転入力
端子(−)に印加されて、コンパレータ80からの出力
はローレベルとなり、キー挿入スイッチ72がオン状態
になると、バッテリ78から抵抗Ra,ダイオードD
a,キー挿入スイッチ72を通って接地ラインに至る経
路で電流isが流れて、コンパレータ80の反転入力端
子(−)は、接地電位付近の低レベルとなり、コンパレ
ータ80からの出力はハイレベルとなる。
【0008】つまり、キーシリンダにキーが挿入されて
おらず、キー挿入スイッチ72がオフ状態になっている
ときには、コンパレータ80の出力はローレベルとな
り、キーシリンダにキーが挿入されて、キー挿入スイッ
チ72がオン状態になると、コンパレータ80の出力が
ハイレベルとなる。
【0009】そして、このコンパレータ80の出力に
は、エミッタが接地されたNPNトランジスタ82のベ
ースが接続され、NPNトランジスタ82のコレクタに
は、抵抗Reを介して、エミッタがバッテリ78(正極
側)に接続されたPNPトランジスタ84のベースが接
続され、更に、PNPトランジスタ84のコレクタは、
コード照合装置76に電源供給を行うメインリレー74
のコイルに接続されている。尚、このコイルの他端は、
バッテリ78の負極側と同電位のグランドに接地されて
いる。
【0010】このため、キーシリンダにキーが挿入され
てコンパレータ80の出力がハイレベルになると、NP
Nトランジスタ82,PNPトランジスタ84がオンし
て、メインリレー74のコイルに電流が流れ、メインリ
レー74の接点が閉じられ、コード照合装置76への給
電が開始される。
【0011】従って、図10に示す電源供給回路では、
キー挿入スイッチ72にキーが挿入されたときに、コー
ド照合装置76を起動して、キーシリンダに挿入された
キーが本物であるか否かを照合させることができる。
尚、コード照合装置76は、イグニッションキー側に設
けられた通信回路との間で通信を行うことにより、イグ
ニッションキー側の記憶装置に予め登録された暗証コー
ドを読み出し、この暗証コードとコード照合装置76側
に登録された暗証コードとを照合して、これら両コード
が一致している場合に、図示しないエンジン制御装置に
対してエンジンの始動を許可するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、キ
ー挿入スイッチ72の接点の表面には、絶縁効果のある
酸化皮膜が時間の経過と共に形成される。よって、この
スイッチに流す電流が小さい場合には、キー挿入スイッ
チ72が機械的に閉じられていても、酸化皮膜によって
電気的な接続を確保することができない。従って、上記
回路において、キー挿入スイッチ72がオンした際に、
キー挿入スイッチ72に確実に電流isが流れるように
するには、酸化皮膜を突き破るのに充分な大電流を流す
必要があり、この電流isを確保するには、その電流経
路を形成する抵抗Raの抵抗値をできるだけ小さい値
(例えば1KΩ以下)に設定する必要がある。
【0013】しかしながら、上記回路において、電流i
sは、キーシリンダにキーが挿入しただけで流れること
から、抵抗Raの抵抗値を小さくして電流isを大きく
(例えば12mA程度に)すると、例えば、車両駐車の
ために、IGスイッチをオフしてエンジンを停止させ、
その後、キーシリンダにキーを挿入したまま車両を放置
したような場合には、バッテリ78が電流is(たとえ
ば12mA程度)にて放電され続け、比較的短時間(例
えば2〜3日)でバッテリ78が完全放電されてしまう
といった問題がある。
【0014】つまり、エンジン搭載車両では、エンジン
の運転中には、エンジンの回転によりオルタネータを動
作させて、バッテリを充電するようにされているので、
キー挿入スイッチ72に電流isが流れても問題はな
い。しかし、エンジンの停止中には、バッテリへの充電
はないことから、電流isが流れると、この電流isに
よってバッテリが放電されてしまう。このため、例え
ば、車両を自宅の車庫に長期間しまっておく場合に、キ
ーシリンダにキーを挿入したままにすると、上記電流i
sによりバッテリ78が放電されて、車両駐車後、何日
も経たない内に、エンジンを始動できないようになって
しまう、といった問題が生じるのである。
【0015】また、こうした問題は、キー挿入スイッチ
72のオン・オフ状態を検出する装置に限らず、例え
ば、車両のドアの開閉状態を検出するドアスイッチや、
運転者が運転席に座ったことを検出する着座スイッチ
等、IGスイッチが閉じられる前(換言すればエンジン
停止中)に開閉状態が切り替えられる車載スイッチの開
閉状態を検出する装置であれば、上記と同様に発生す
る。
【0016】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、IGスイッチが閉じられる前に開閉状態が切
り替えられる車載スイッチの開閉状態を検出する装置に
おいて、エンジン停止時に車載スイッチが閉じられた際
のバッテリの消費電力量を充分抑制でき、しかも車載ス
イッチの接点に形成される酸化皮膜の影響を受けること
なく開閉状態を検出できるようにすることを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の車両用スイッチ状態検出
装置においては、イグニッションスイッチの開時には、
車載スイッチに第2経路から電源供給がなされ、イグニ
ッションスイッチの閉時には、車載スイッチに第1経路
及び第2経路から電源供給がなされる。
【0018】従って、イグニッションスイッチが開状態
である時に車載スイッチが閉状態であれば、車載スイッ
チには、第2制限手段により制限される第2電流が流
れ、イグニッションスイッチが閉状態である時に車載ス
イッチが閉状態であれば、車載スイッチには、第2電流
制限手段により制限される第2電流と、第1電流制限手
段により制限される第1電流とを合成した大電流が流れ
る。
【0019】そして、このようにイグニッションスイッ
チの閉時に流れる電流は、車載スイッチの接点に形成さ
れる酸化皮膜を突き破るのに充分な第1電流以上となる
ため、イグニッションスイッチの閉時に車載スイッチが
閉状態になれば、車載スイッチに酸化皮膜が形成されて
いたとしても、車載スイッチに電流が流れ、検出手段に
て車載スイッチの閉状態を検出できる。またこのように
車載スイッチに一旦電流が流れると、接点に形成された
酸化皮膜は破壊されて、車載スイッチが閉状態であれば
低抵抗の電流経路が形成されることになるので、車載ス
イッチには、酸化皮膜を突き破ることのできない微小電
流を流すことができるようになる。
【0020】一方、イグニッションスイッチの開時に
は、車載スイッチに流れる電流が第2電流に制限される
ことから、イグニッションスイッチの開時に車載スイッ
チが閉状態になった場合に、車載スイッチに酸化皮膜が
形成されていれば、車載スイッチに電流が流れず、検出
手段により車載スイッチの閉状態を検出できなくなる。
【0021】しかし、車両が頻繁に運転される場合に
は、その運転の度に車載スイッチが閉状態になった時点
で第1電流以上の大電流が流れることになるので、車載
スイッチの接点に、第2電流を流すことのできない高抵
抗の酸化皮膜が形成されるようなことはなく、イグニッ
ションスイッチの開時に車載スイッチが閉状態になれ
ば、検出手段にて、車載スイッチの閉状態を速やかに検
出できる。
【0022】また、車両が長期間放置されて、車載スイ
ッチの接点に第2電流では突き破ることのできない酸化
皮膜が形成されたとしても、イグニッションスイッチの
閉時に車載スイッチが閉状態になれば、第1電流以上の
大電流で酸化皮膜が破壊されて車載スイッチに電流が流
れるので、検出手段にて車載スイッチの閉状態を検出で
き、その後は、イグニッションスイッチの開時に車載ス
イッチが閉状態になった時点で車載スイッチに第2電流
を流すことができるようになるので、検出手段にて車載
スイッチの閉状態を問題なく検出できるようになる。
【0023】そして、このように本発明では、イグニッ
ションスイッチの開時に車載スイッチに流す第2電流
を、車載スイッチに形成される酸化皮膜を突き破ること
ができない電流に設定しても、車載スイッチの開閉状態
を問題なく検出できるので、第2電流を充分小さい電流
値に設定しておくことになり、イグニッションスイッチ
の開時(換言すればエンジン停止時)に車載スイッチに
流れる電流(所謂暗電流)を小さくして、バッテリから
の放電を抑制できる。
【0024】よって、本発明によれば、車載スイッチが
閉(オン)状態に切り替えられたまま車両が駐車された
場合に、バッテリがエンジンを始動できない程度に放電
されるまでの期間を、充分長くすることができ、バッテ
リを放電から保護することが可能になる。
【0025】なお、このようにイグニッションスイッチ
開時のバッテリの放電を抑制するには、第2電流制限手
段を、第2電流から車載スイッチに流れる第2電流を1
mA以下に制限するように構成することが望ましい。こ
こで、第1経路及び第2経路に設けられる電流制限手段
は、各経路を介して車載スイッチに流れる電流を第1電
流或いは第2電流に制限できればよく、例えば、各経路
に、トランジスタを用いた電流制限回路を設けるように
してもよい。しかし、トランジスタを用いた電流制限回
路では、回路構成が複雑になるので、より好ましくは、
請求項2に記載のように、前記各電流制限手段を、各経
路に直列に設けられた抵抗にて構成し、第1経路に設け
られた第1抵抗の抵抗値を、第2経路に設けられた第2
抵抗の抵抗値に比べて小さくするようにすればよい。つ
まり、各電流制限手段をこのように構成すれば、第2電
流を第1電流よりも小さい電流値に制限でき、しかも、
2つの抵抗だけで実現できることから、装置構成を極め
て簡単にすることができる。
【0026】また、車載スイッチとしては、例えば、イ
グニッションキーを車両ドアに設けられたキーシリンダ
に挿入することによりオン・オフするドアスイッチや、
運転者がシートに座ったことを検出する着座スイッチ
等、イグニッションスイッチが閉じられる前に開閉状態
が切り替えられるスイッチであれば、本発明を適用する
ことにより、上記効果を得ることができる。
【0027】そして、例えば、請求項3に記載のよう
に、本発明を、イグニッションキーがキーシリンダに挿
入された際に閉状態となるキー挿入スイッチの開閉状態
を検出する装置に適用すれば、イグニッションキーがキ
ーシリンダに挿入されたことをイグニッションスイッチ
が閉じられる前に速やかに検出することが可能になり、
運転者がイグニッションキーをキーシリンダに挿入して
エンジンを始動しようとしていることを検出して所定の
制御を実行する装置を速やかに起動させることができ
る。
【0028】そして、この請求項3に記載の装置を、請
求項4に記載のように、イグニッションキーに内蔵され
た記憶手段からキー認証用の識別コードを読み出し、識
別コードからイグニッションキーが当該車両用のキーか
否かを判定して、イグニッションキーが当該車両用のキ
ーである場合にエンジンの始動を許可する盗難防止用の
照合手段を搭載した車両に適用すれば、イグニッション
キーがキーシリンダに挿入された直後に速やかに照合手
段を起動して、イグニッションキーが閉じられる前にキ
ーシリンダに挿入されたイグニッションキーの照合を実
行させることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を適用した実施例
の車両用盗難防止装置について説明する。尚、本実施例
の盗難防止装置は、イグニッションキーがキーシリンダ
に挿入されたことを検出する車両用スイッチ状態検出装
置としての機能と、イグニッションキーが当該車両用の
キーであるかどうかを判定する照合手段としての機能
と、エンジン制御を行うエンジン制御手段としての機能
とを、一つの電子制御ユニット7内に組み込み、盗難防
止装置としての機能を実現できるようにしたものであ
る。
【0030】図1は、その電子制御ユニット7とこれに
接続された周辺装置の全体構成を表す構成図であり、図
2は、車両のステアリングコラム部分に設けられたキー
シリンダ31の外観を表す説明図である。図1に示すキ
ー(イグニッションキー)1内には、予め識別用の暗証
コードが格納されたROM等の記憶装置(記憶手段)
と、増幅器16からアンテナ17を介して送信されてく
る電力(電波)に応じて電荷が蓄えられるコンデンサ
と、このコンデンサに蓄えられた電荷を電源として記憶
装置から暗証コードを読み出し、アンテナ17に送信す
る送信器とが内蔵されている。そして、このキー1が図
2に示すキーシリンダ31に差し込まれると、図1に示
すキー挿入スイッチ2が機械的に閉じる。
【0031】なお、このキー挿入スイッチ2の一方の接
点には、メインリレー制御部15から給電経路22を介
して正電圧が印加されており、他方の接点は、バッテリ
5の負極側と同電位のグランドに接地されている。この
ため、キー挿入スイッチ2の給電経路22は、キー挿入
スイッチ2が閉じるとローレベル(0V)となり、キー
挿入スイッチ2が開くとハイレベルとなる。
【0032】また、図2に示すキーシリンダ31におい
て、キー1が挿入・回動されることにより、キーロータ
32が「ON」位置になると、図1に示すIGスイッチ
(イグニッションスイッチ)3が機械的に閉じる。IG
スイッチ3は、一方の接点がバッテリ5の正極側に接続
され、他方の接点は車両各部に電源供給を行う電源ライ
ン23に接続されている。このため、電源ライン23
は、IGスイッチ3が閉じるとハイレベル(バッテリ電
圧)となり、IGスイッチ3が開くとローレベルとな
る。
【0033】また、キーシリンダ31において、キー1
をさらに回動し、キーロータ32が図2に示す「STA
RT」位置になると、図1に示すスタータスイッチ4が
機械的に閉じる。すると、バッテリ5からスタータ6に
電源が供給されて、スタータ6が始動する。
【0034】一方、図1に示すように、電子制御ユニッ
ト7は、エンジン制御部8,EEPR0M10,第1〜
第3トランジスタ(PNPトランジスタ)11〜13,
電源制御部14,及びメインリレー制御部15を備えて
いる。第1トランジスタ11は、エミッタがバッテリ5
の正極側に直接接続され、ベースがメインリレー制御部
15に接続され、コレクタがメインリレー21のコイル
21aに接続されている。そして、このコイル21aの
他端は接地されていることから、第1トランジスタ11
がオンすると、コイル21aが通電されて、メインリレ
ー21の接点21bが閉じる。
【0035】また、第2トランジスタ12は、エミッタ
がバッテリ5の正極側に直接接続され、ベースが電源制
御部14に接続され、コレクタがメインリレー制御部1
5に接続されている。また、第3トランジスタ13は、
エミッタがメインリレー21の接点21bの一方に接続
され、ベースが電源制御部14に接続され、コレクタが
エンジン制御部8,EEPR0M10,メインリレー制
御部15,増幅器16等に接続されている。尚、メイン
リレー21の接点21bの他方は、バッテリ5の正極側
に接続されている。
【0036】電源制御部14は、バッテリ5から直接電
源供給を受けて、常時作動状態となっており、第2トラ
ンジスタ12及び第3トランジスタ13の各コレクタ電
圧が所定電圧(本実施例では5V)になるように、各ト
ランジスタ12,13のベース電圧を制御する。従っ
て、第2トランジスタ12からメインリレー制御部15
には、第2トランジスタ12のコレクタに接続された電
源ライン28を介して、常時5Vの電圧が供給され、メ
インリレー制御部15は常時作動状態となる。
【0037】メインリレー制御部15は、給電経路22
を介してキー挿入スイッチ2に電流が流れたか否かを判
定することによりキーシリンダ31へのキー挿入を検出
する検出手段としての機能を有し、キー挿入を検出する
と、第1トランジスタ11をオンさせて、メインリレー
21の接点21bを閉成する。そしてこのようにメイン
リレー21がオンすると、第3トランジスタ13のコレ
クタにバッテリ5から電源供給がなされて、第3トラン
ジスタ13のエミッタから、電子制御ユニット7内各部
(エンジン制御部8,EEPROM10,及び増幅器1
6)に対して、5Vの電源電圧が供給されることにな
る。
【0038】従って、本実施例では、キーシリンダ31
にキー1が挿入され、キー挿入スイッチ2が閉じられた
直後に、エンジン制御部8が起動することになる。そし
て、エンジン制御部8は、起動されると、キー1から暗
証コードを読み出し、その暗証コードとEEPROM1
0内に記憶された暗証コード(車両側に記憶された暗証
コード)との照合を行うことによって、キーシリンダ3
1に挿入されたキー1が当該車両用のキーであるかどう
かを判定する、照合手段としてのコード照合処理を実行
し、両暗証コードが一致したときに、エアフロメータ1
8,回転角センサ19等からの信号に基づいて、燃料噴
射量及び点火時期等の演算を行い、この演算結果に基づ
いてインジェクタ20a、イグナイタ20b等を駆動す
る、エンジン制御手段としてのエンジン制御処理を開始
する。よって、本実施例においては、IGスイッチ3が
閉じられる前に、エンジン制御部8によるコード照合処
理を実行できることになる。尚、エンジン制御部8は、
エンジン制御実行時に、エンジン20についての学習値
(例えば空燃比の学習値)をEEPROM10に書き込
む。
【0039】次に、エンジン制御部8は、入出力ポート
8a,CPU8b,ROM8c,RAM8d等から構成
されている。また、入出力ポート8aには、増幅器16
の動作モードを、アンテナ17から電波を送信する送信
モードと、キー1から暗証コードを受信する受信モード
とのいずれかに切り換えるための送受信切換ポート8a1
が備えられている。そして、この送受信切替ポート8a1
からハイレベルの信号が出力されると、増幅器16は、
送信モードとなって、アンテナ17を介してキー1に送
信する電波を変調・増幅し、送受信切替ポート8a1から
ローレベルの信号が出力されると、増幅器16は、受信
モードとなって、キー1から送信されてくる暗証コード
を復調する。
【0040】一方、CPU8bには、バッテリ5からの
電源供給が遮断されても記憶内容を保持する上述のEE
PROM10が接続されている。このEEPR0M10
には、上記両暗証コードの照合結果を示す盗難判定フラ
グをストアする領域10aと、エンジン20についての
上記学習値をストアする領域10bと、車両側の暗証コ
ードをストアしている領域10cとが形成されている。
【0041】次に、エンジン制御部8(詳しくはCPU
8b)において、盗難防止のために起動直後に実行され
るコード照合処理、及びコード照合処理の結果に従いエ
ンジン制御処理の実行を許可又は禁止するための割込処
理を、図3及び図4に示すフローチャートに沿って説明
する。
【0042】まず、図3は、CPU8bが、電源投入直
後に各種初期設定を行った後で、イニシャルルーチンと
して1回だけ行うコード照合処理を表す。図3に示す如
く、この処理が開始されると、S100(Sはステップ
を表す)にて、キー挿入スイッチ2が閉じているか否か
を判定する。キー挿入スイッチ2がキーシリンダ31に
挿入されて、エンジン制御部8が起動された正常動作の
場合には、その判定がYESとなり、続くS110に移
行する。
【0043】S110では、RAM8d内のエラーカウ
ンタをクリア(0にセット)し、続くS115にて、送
受信切換ポート80a1からの出力を所定時間(例えば5
0ms)ハイレベルにする。この結果、増幅器16が送
信モードとなって、増幅器16にて増幅された電力(電
波)が、アンテナ17を介してキー1に所定時間送信さ
れ続け、キー1内のコンデンサに電荷が蓄えられる。な
お、ここでいう所定時間とは、キー1のコンデンサに蓄
えられる電荷量がキー1内の送信器の電源となり得るの
に十分な時間である。
【0044】次にS120では、送受信切換ポート80
a1からの出力をローレベルに切り替えて、増幅器16を
受信モードに設定し、増幅器16から送信されてくるキ
ー1側の暗証コードを受信したか否かを判定する。つま
り、増幅器16を受信モードにすれば、キー1への電力
供給が遮断されて、キー1内の送信器が暗証コードを送
信し、増幅器16が、この暗証コードを復調して、送受
信切替ポート80a1に復調した暗証コードを転送してく
ることから、S120では、そのキー1側の暗証コード
を受信したか否かを判定するのである。そして、キー1
側の暗証コードを受信するまで、S115とS120の
処理を繰り返し実行し、暗証コードを受信すると、S1
25に移行する。
【0045】S125では、EEPR0M10の領域1
0c内に記憶された暗証コードをロードする。そして、
次のS130にて、キー1からの暗証コードとEEPR
OM10からの暗証コードとの照合を行い、両暗証コー
ドが一致した時には、キーシリンダ31に挿入されたキ
ー1は当該車両用のものであり、車両の盗難はなかった
と判断して、S145で、EEPR0M10内の盗難判
定フラグを0にセットし、当該処理を終了する。つま
り、車両の盗難はなかったことをEEPR0M10に記
憶する。
【0046】一方、両暗証コードが不一致の時には、S
135に進んでエラーカウンタを1つカウントアップ
し、続くS140にて、このエラーカウンタが所定数
(本実施形態では10)を越えたか否かを判定する。そ
して、エラーカウンタが10を超えない時には、スナッ
ブ115に戻り、上述した処理を繰り返し、エラーカウ
ンタが10を越えた時には、正しい暗証コードが受信で
きないとして、次のS150にて、EEPROM10内
の盗難判定フラグを1にセットすると共に、図1に示す
警告ランプ27を点灯し、当該処理を終了する。
【0047】次に図4は、エンジン制御部8(詳しくは
CPU8b)において、所定周期(例えば4msec.)毎
に実行されるの割込処理(割込ルーチン)を表す。この
割込ルーチンでは、まずS300にて、EEPR0M1
0に書き込まれた盗難判定フラグが0にセットされてい
るか否かを判定する。つまり、車両盗難がなかったか否
かを判定する。そして、盗難判定フラグが0にセットさ
れている時には、S305及びS310にて、燃料噴射
フラグ及び点火フラグを1にセットし、逆に、盗難判定
フラグが1にセットされている時には、S315及びS
320にて、燃料噴射フラグ及び点火フラグを0にセッ
トし、当該処理を終了する。
【0048】エンジン制御部8(詳しくはCPU8b)
は、図示しないエンジン制御処理において、IGスイッ
チ3が閉じている時に、燃料噴射及び点火等のエンジン
制御を行う。そして、このエンジン制御では、燃料噴射
フラグが1にセットされていれば、インジェクタ20a
に燃料噴射パルスを送る制御を実行し、また点火フラグ
が1にセットされていれば、イグナイタ20bに点火パ
ルスを送る制御を実行する。しかし、燃料噴射フラグが
0にセットされていると、インジェクタ20aに燃料噴
射パルスを送出するのを禁止し、また点火フラグが0に
セットされていると、イグナイタ20bに点火パルスを
送出するのを禁止する。つまり、燃料噴射フラグ、点火
フラグが1にセットされている時にはエンジン20の始
動が許可され、燃料噴射フラグ、点火フラグが0にセッ
トされている時にはエンジン20の始動が禁止される。
【0049】従って、本実施例では、コード照合処理の
結果、キー1側に記憶された暗証コードと車両側に記憶
された暗証コードとが一致し、盗難判定フラグが0にセ
ットされた場合にだけ(つまり、車両盗難が無かったと
判断された場合にだけ)、エンジン20を始動できるこ
とになり、車両の盗難を未然に防止できる。
【0050】次に、図5を用いて、本発明にかかわる主
要部であるメインリレー制御部15の構成を説明する。
図5に示す如く、メインリレー制御部15内では、キー
挿入スイッチ2の一方の接点に接続された給電経路22
がダイオードD1のカソードに接続されている。またダ
イオードD1のアノードは、抵抗R1,電源ライン28
を介して、第2トランジスタ12のコレクタに接続され
ると共に、抵抗R2を介して、コンパレータ50の反転
入力端子(−)に接続されている。そして、第2トラン
ジスタ12はコレクタから常時5Vを出力していること
から、キー挿入スイッチ2には、抵抗R1及びダイオー
ドD1を介して常時電源が供給されることになる。従っ
て、キー挿入スイッチ2が開状態である時には、コンパ
レータ50の反転入力端子(−)はハイレベル(5V)
となり、キーシリンダ31にキー1が挿入されてキー挿
入スイッチ2が電気的に閉じると、コンパレータ50の
反転入力端子(−)はローレベル(約0V)となる。
【0051】尚、本実施例においては、バッテリ5か
ら、第2トランジスタ12,電源ライン28,抵抗R
1,ダイオードD1,及び給電経路22を介して、キー
挿入スイッチ2に常時電源供給がなされることから、こ
れら各部からなる給電経路が本発明の第2経路に相当す
ることになり、この第2経路を介してキー挿入スイッチ
2に流れる電流は、抵抗R1により制限されることか
ら、抵抗R1が第2電流制限手段として機能することに
なる。そして、本実施例では、抵抗R1の抵抗値を大き
い値(例えば51kΩ)に設定することにより、キー挿
入スイッチ2の閉時にこの経路を流れる電流が0.1m
A程度の微小電流(第2電流)となるようにされてい
る。
【0052】次に、コンパレータ50の非反転入力端子
(+)は、電源ライン28の電圧(5V)を分圧する抵
抗R3,R4の接続点に接続されており、その電位は、
この抵抗R3,R4の抵抗比により決定される基準電位
(例えば2.5V)に保持される。このため、キー挿入
スイッチ2が開状態で、非反転入力端子(ー)の電位が
ハイレベルとなっている場合には、コンパレータ50か
らローレベルの信号が出力され、逆に、キー挿入スイッ
チ2が閉じられ、非反転入力端子(ー)の電位がローレ
ベルとなると、コンパレータ50からハイレベルの信号
が出力されることになる。尚、コンパレータ50は、第
2電源ライン28から電源供給を受けて、常時動作する
ようにされており、本実施例では、このコンパレータ5
0が、キー挿入スイッチ2の開閉状態を検出する検出手
段として機能する。
【0053】一方、コンパレータ50の出力端子には、
タイマ回路51が接続されている。タイマ回路51は、
コンパレータ50にてキー挿入スイッチ2の閉状態が検
出され、その出力がハイレベルになってからの経過時間
を計時するためのもので、計時開始後、経過時間が所定
時間(例えば1分間)になるまで、ハイレベルの信号を
出力する。そして、このタイマ回路51からの出力は、
OR回路54に入力される。従って、OR回路54から
は、コンパレータ50にてキー挿入スイッチの閉状態が
検出された後、所定時間(1分)が経過するまでの間
は、必ずハイレベルの信号が出力されることになる。
尚、タイマ回路51は、コンパレータ50と同様、第2
電源ライン28から電源供給を受けて、常時動作できる
ようにされている。
【0054】次に、OR回路54には、上記タイマ回路
51からの出力信号に加えて、コンパレータ52からの
出力信号も入力される。このコンパレータ52は、IG
スイッチ3の開閉状態を検出するためのものであり、反
転入力端子(−)には、上記分圧用抵抗R3,R4にて
分圧された基準電圧が印加されている。また、コンパレ
ータ52の非反転入力端子(+)は、抵抗R6を介し
て、一端が接地された抵抗R5の他端及びIGスイッチ
3からの電源ライン23に接続されている。
【0055】このため、IGスイッチ3が開状態である
場合には、コンパレータ52の非反転入力端子(+)は
ローレベル(0V)となって、コンパレータ52からの
出力もローレベルとなり、IGスイッチ3が閉じられる
と、コンパレータ52の非反転入力端子(+)がハイレ
ベル(バッテリ電圧;12〜14V)となって、コンパ
レータ52からハイレベルの信号が出力されることにな
る。尚、コンパレータ52は、コンパレータ50及びタ
イマ回路51と同様、第2電源ライン28から電源供給
を受けて、常時動作できるようにされている。
【0056】従って、OR回路54からの出力は、コン
パレータ50にてキー挿入スイッチの閉状態が検出され
てから所定時間(1分)が経過するまでの間だけではな
く、運転者のキー操作によってIGスイッチ3が閉じら
れた場合にも、ハイレベルとなる。
【0057】また次に、OR回路54の出力は、抵抗R
7を介して、エミッタが接地されたNPNトランジスタ
56のベースに接続されている。また、NPNトランジ
スタ56のコレクタは、抵抗R8を介して、第1トラン
ジスタ11のベースに接続されている。このため、NP
Nトランジスタ56及び第1トランジスタ11は、コン
パレータ50にてキー挿入スイッチ2の閉状態が検出さ
れてから所定時間(1分)が経過するまでの間、及び、
IGスイッチ3が閉じられている場合に、オン状態とな
り、その間、メインリレー21の接点が閉じて、エンジ
ン制御部8等に電源供給がなされることになる。
【0058】ところで、本実施例においては、第2トラ
ンジスタ12を介して常時電源供給がなされる電源ライ
ン28からキー挿入スイッチ2への給電経路(第2経
路)に、抵抗R1を設け、この抵抗R1の抵抗値を大き
くすることにより、IGスイッチ3の開時(換言すれ
ば、エンジン20の停止時)にキー挿入スイッチ2にキ
ー1が挿入されることによって流れる電流(暗電流)が
0.1mA程度の微小電流となるようにしている。
【0059】このため、キーシリンダ31にキー1を挿
入したまま車両を駐車した場合等に生じるバッテリ5の
消費電力量を抑制して、バッテリ5がエンジン20を始
動できない程度に放電されるまでの期間を長くすること
ができるが、キー挿入スイッチ2の接点に酸化皮膜が形
成されると、キー挿入スイッチ2が閉じられた際に酸化
皮膜を突き破ることのできる大電流を流すことができ
ず、コンパレータ50によりキー挿入スイッチ2の閉状
態を検出できなくなってしまう。
【0060】そこで、本実施例では、メインリレー21
から第3トランジスタ13に至る電源ラインと、キー挿
入スイッチ2の接点に接続された給電経路22とを接続
する給電経路(第1経路)60を形成し、その給電経路
60上に、抵抗R0及びダイオードD0を直列に設け
て、キー挿入スイッチ2の接点に形成された酸化皮膜に
よって第2経路からキー挿入スイッチ2に電流を流すこ
とができない場合であっても、この給電経路60を介し
て、キー挿入スイッチ2に形成された酸化皮膜を突き破
る大電流を流すことができるようにされている。
【0061】つまり、本実施例では、給電経路60に設
けられる第1電流制限手段としての抵抗R0の抵抗値を
小さく(例えば、1kΩ)にすることにより、メインリ
レー21が閉状態にある場合にキー挿入スイッチ2に流
れる電流を、抵抗R0の抵抗値とバッテリ電圧(12〜
14V)とによって決定される12〜14mA程度の大
電流(第1電流)に制限し、この大電流によって、キー
挿入スイッチ2に形成された酸化皮膜を破壊できるよう
にしているのである。
【0062】尚、給電経路60に設けられるダイオード
D0は、アノードが抵抗R0を介して、メインリレー2
1の接点に接続され、カソードが給電経路22を介して
キー挿入スイッチ2の接点に接続されている。そして、
この第1経路側のダイオードD0、及び第2経路側のダ
イオードD1は、それぞれ、他方の経路からの電流の逆
流を防止する逆流防止手段として機能する。
【0063】以上のように構成された本実施例の車両用
盗難防止装置においては、図6に示すように、キー挿入
スイッチ2の接点に酸化皮膜が形成されていない通常時
に、キーシリンダ31にキー1が挿入されて、キー挿入
スイッチ2がオン(閉)状態になると(時点t1)、キ
ー挿入スイッチ2に微小電流(第2電流)が流れ、コン
パレータ50にてキー挿入スイッチ2のオン状態が検出
され、メインリレー21がオン(閉)される。このた
め、キーシリンダ31にキー1が挿入された直後からエ
ンジン制御部8を起動することができ、その後、運転者
のキー操作によって、IGスイッチ3がオン(閉)さ
れ、更に、スタータが駆動されるまでの間に、エンジン
制御部8にてキーシリンダ31に挿入されたイグニッシ
ョンキーが本物であるかを照合することができる。
【0064】また、IGスイッチ3がオフ(閉)され、
キー挿入スイッチ2がキーシリンダ31から抜かれてか
ら(時点t2)、長期間(例えば1ヶ月程度)放置さ
れ、キー挿入スイッチ2の接点に酸化皮膜が形成される
と、その後、キーシリンダ31にキー1が挿入されて、
キー挿入スイッチ2がオン状態になっても(時点t
3)、キー挿入スイッチ2に微小電流(第2電流)を流
すことができず、コンパレータ50にて、キー挿入スイ
ッチ2のオン状態を検出できなくなる。しかし、その
後、IGスイッチ3がオン状態になれば(時点t4)、
メインリレー21がオンして、エンジン制御部8が起動
するので、スタータが駆動されるまでの間にイグニッシ
ョンキーの照合が完了しない可能性があるが、エンジン
20の始動は問題なく行うことができる。
【0065】そして、メインリレー21が一旦オンすれ
ば、キー挿入スイッチ2には大電流(第1電流)が流れ
て、接点に形成された酸化皮膜が破られることから、そ
の後、IGスイッチ3がオフ(閉)され、キー挿入スイ
ッチ2がキーシリンダ31から抜かれてから(時点t
5)、次にエンジン20が始動されるまでにキー挿入ス
イッチ2に微小電流を流すことのできない酸化皮膜が形
成されなければ、エンジン20を始動するためにキーシ
リンダ31にキー1が挿入された際に(時点t6)、コ
ンパレータ50にて、速やかにキー挿入スイッチ2のオ
ン状態が検出されることになる。また、例えば、IGス
イッチ3が閉じられ(時点t7)、エンジン20が停止
した後、キーシリンダ31からキー1が抜かれず、キー
挿入スイッチ2がオン状態に保持されたとしても、IG
スイッチ3がオフすれば、メインリレー21もオフ状態
となるため、キー挿入スイッチ2に流れる電流は、酸化
皮膜を破壊できる大電流から微小電流(第2電流)に切
り替えられる。このため、車両がキーシリンダ31にキ
ー1を挿入した状態で駐車された際のバッテリ5の消費
電力量を抑制でき、駐車期間中に、バッテリ5がエンジ
ン20を始動できない程度に放電されてしまうまでの期
間を長くすることができる。
【0066】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例で
は、第1経路としての給電経路60を、メインリレー2
1を介してバッテリ5から直接電源供給を受けるように
構成したが、この給電経路60としては、キー挿入スイ
ッチ2に対して、IGスイッチ3のオン時に大電流(第
1電流)を流すことができればよいので、図7に示す如
く、給電経路60を、IGスイッチ3を介して直接バッ
テリ5に接続される電源ライン23に接続し、給電経路
60には、IGスイッチ3のオン時にのみ電源が供給さ
れるように構成してもよい。
【0067】そして、このようにすれば、上記実施例の
ように、キー挿入スイッチ2にキー1が挿入されてから
IGスイッチ3がオン状態に切り替えられないときにキ
ー挿入スイッチ2に大電流(第1電流)が流れ続けるの
を防止するためのタイマ回路51を設ける必要がなく、
コンパレータ50からの出力をそのままOR回路54に
入力すればよいので、上記実施例に比べて、メインリレ
ー制御部15の構成を簡単にすることができる。
【0068】また、第1経路としての給電経路60は、
例えば、図8に示すように、キー挿入スイッチ2に対し
て常時電源供給を行う第2経路を構成する抵抗R1に対
して並列に形成し、その経路60上に、電流制限用の抵
抗R0と、その経路60を導通遮断するスイッチング素
子(PNPトランジスタ)62とを設け、このPNPト
ランジスタ62のベースにコンパレータ52からの出力
をインバータ64を介して入力することにより、コンパ
レータ52でIGスイッチ3のオン状態が検出されたと
きにだけ、PNPトランジスタ62をオンして、給電経
路60を導通させるようにしてもよい。つまり、このよ
うに構成しても、IGスイッチ3のオン時にだけ、キー
挿入スイッチ2に大電流を流すことができるようにな
り、図7に示したものと同様の効果を得ることができ
る。
【0069】尚、図8において、給電経路60を導通・
遮断するPNPトランジスタ62は、コレクタが抵抗R
0を介してダイオードD1のアノード(延いてはキー挿
入スイッチ2の接点)に接続され、エミッタが第2トラ
ンジスタ12を介して常時電源供給がなされる電源ライ
ン28に接続されており、IGスイッチ3がオン状態と
なって、コンパレータ52からの信号がハイレベルにな
ると、インバータ64の動作によってベース電位がロー
レベルに切り替えられて、オン状態となる。
【0070】また、第1経路としての給電経路60は、
例えば、図9に示すように、バッテリの正極側にコレク
タが接続され、エミッタが抵抗R0に接続されたNPN
トランジスタ66により構成し、このNPNトランジス
タ66を、エンジン制御部8の制御動作によって、IG
スイッチ3のオン時にのみ、オン状態にするようにして
もよい。
【0071】つまり、給電経路60を図9のように構成
した場合、NPNトランジスタ66のベースにハイレベ
ルの信号を入力すれば、NPNトランジスタ66がオン
して、バッテリ5から、NPNトランジスタ66,抵抗
R0,ダイオードD0,給電経路22を通って、キー挿
入スイッチ2に電源供給がなされて、キー挿入スイッチ
2に大電流(第1電流)が流れることになるので、エン
ジン制御部8の動作によって、NPNトランジスタ66
をIGスイッチ3のオン時にのみオンさせるようにすれ
ば、図7,図8に示したものと同様の効果を得ることが
できる。
【0072】一方、上記実施例では、本発明を車両用盗
難防止装置におけるキー挿入スイッチ2の開閉状態検出
装置に適用した場合について説明したが、本発明は、I
Gスイッチ3が閉じられる前に開閉状態が切り替えられ
る車載スイッチの開閉状態を検出するものであれば、上
記実施例と同様の効果を得ることができる。つまり、例
えば、キーを車両ドアに設けられたキーシリンダに挿入
することによりオン・オフするドアスイッチや、運転者
がシートに座ったことを検出する着座スイッチ等、IG
スイッチが閉じられる前にスイッチ状態が変化するスイ
ッチのオン・オフ状態(開閉状態)を検出する装置に適
用しても、上記実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の車両用盗難防止装置の全体構成を表
す構成図である。
【図2】 キーシリンダのキー挿入部を表す説明図であ
る。
【図3】 エンジン制御部でイニシャルルーチンとして
実行されるコード照合処理を表すフローチャートであ
る。
【図4】 エンジン制御部で実行されるの割込処理を表
すフローチャートである。
【図5】 メインリレー制御部の構成を表す電気回路図
である。
【図6】 メインリレー制御部の動作を説明するタイム
チャートである。
【図7】 メインリレー制御部の第2の構成例を表す電
気回路図である。
【図8】 メインリレー制御部の第3の構成例を表す電
気回路図である。
【図9】 メインリレー制御部の第4の構成例を表す電
気回路図である。
【図10】 キー挿入スイッチの開閉状態を検出する従
来の回路構成例を表す電気回路図である。
【符号の説明】 2…キー挿入スイッチ 3…IGスイッチ(イグニッ
ションスイッチ) 7…電子制御ユニット 8…エンジン制御部 15
…メインリレー制御部 20…エンジン 21…メインリレー 31…キー
シリンダ 50…コンパレータ(検出手段) R0…抵抗(第1
電流制御手段) R1…抵抗(第2電流制御手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イグニッションスイッチが閉じられる前
    に開閉状態が切り替えられる車載スイッチに対して、該
    車載スイッチが閉じられたときに電流が流れるように電
    源供給を行う給電経路と、 該給電経路を介して前記車載スイッチに電流が流れたと
    きに前記車載スイッチの閉状態を検出する検出手段と、 を備えた車両用スイッチ状態検出装置において、 前記給電経路として、前記イグニッションスイッチの閉
    時に電源供給を行う第1経路と、前記イグニッションス
    イッチの開閉状態にかかわらず常時電源供給を行う第2
    経路とを備え、 前記第1経路には、前記車載スイッチの閉時に前記車載
    スイッチの接点に形成される酸化皮膜を突き破るのに充
    分な第1電流を流す第1電流制限手段を設け、前記第2
    経路には、前記車載スイッチの閉時に前記第1電流より
    も小さい第2電流を流す第2電流制限手段を設けたこ
    と、 を特徴とする車両用スイッチ状態検出装置。
  2. 【請求項2】 前記各電流制限手段は、前記各経路に直
    列に設けられた抵抗からなり、前記第1経路に設けられ
    た第1抵抗の抵抗値は、前記第2経路に設けられた第2
    抵抗の抵抗値に比べて小さいことを特徴とする請求項1
    に記載の車両用スイッチ状態検出装置。
  3. 【請求項3】 前記車載スイッチは、前記イグニッショ
    ンキーがキーシリンダに挿入された際に閉状態となるキ
    ー挿入スイッチであることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の車両用スイッチ状態検出装置。
  4. 【請求項4】 車両には、 前記イグニッションスイッチの閉時にエンジンを始動し
    てエンジン制御を行うエンジン制御手段と、 前記キーシリンダに挿入されたイグニッションキー内の
    記憶手段からキー識別用のコードを読み出し、該コード
    から前記キーシリンダに挿入されたイグニッションキー
    が当該車両用のキーか否かを判定して、前記イグニッシ
    ョンキーが当該車両用のキーである場合に、前記エンジ
    ン制御手段に対してエンジンの始動を許可する盗難防止
    用の照合手段と、 が備えられ、 前記検出手段は、前記キー挿入スイッチの閉状態を検出
    すると前記照合手段を起動することを特徴とする請求項
    3に記載の車両用スイッチ状態検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001115705A (ja) * 1999-10-20 2001-04-24 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用スマートエントリシステム
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