JPH11115469A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH11115469A
JPH11115469A JP27851797A JP27851797A JPH11115469A JP H11115469 A JPH11115469 A JP H11115469A JP 27851797 A JP27851797 A JP 27851797A JP 27851797 A JP27851797 A JP 27851797A JP H11115469 A JPH11115469 A JP H11115469A
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heating
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heater
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Takamasa Kawai
孝昌 河合
Koji Nonoyama
浩司 野々山
Akihisa Aoyama
晃久 青山
Akira Mitsumoto
亮 三本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリーを消耗させることなく、PTCヒ
ータのON/OFFを自動コントロールすることのでき
る空調ユニットを提供する。 【解決手段】 エアコンECU50によって、第1、第
2A/Mドア24、25のA/M開度(SW)が100
%以上で、ヒータコアに流入する冷却水温度が65℃以
下で、且つハイブリッド自動車に搭載される12V用の
バッテリーを充電するのに使用されるDC−DCコンバ
ータ56の電流容量に余裕のある場合にのみ、先ずPT
Cヒータを1個ONし、それでも電流容量に余裕のある
場合に更にPTCヒータを1個ONするようにした。ま
た、DC−DCコンバータ56の電流容量に余裕のない
場合には、16秒間が経過するまでは現状維持し、16
秒間が経過して初めてPTCヒータの個数を減らすよう
にして、PTCヒータが頻繁にON、OFFしないよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調ケース内の加
熱用熱交換器よりも空気下流側に複数個の補助電気ヒー
タを設けることにより、車室内の暖房能力の不足を補う
ようにした車両用空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばハイブリッド自動車、
ディーゼルエンジン車またはリーンバーンエンジン車の
ように、エンジンの排熱量(発熱量)が少なくてエンジ
ンを冷却する冷却水を充分に加熱することができない車
両の場合には、空調ケース内に設置される加熱用熱交換
器(所謂ヒータコア)に供給される冷却水の温度を最適
な温度に維持することができ難いので、車室内の暖房能
力が不足するという不具合があった。
【0003】上記のような不具合を解消する車両用空気
調和装置として、特開平5−124426号公報に開示
された技術がある。この従来の技術の構成を説明する
と、空調ケースの空気上流側端に内気吸込口および外気
吸込口が開口し、空調ケースの空気下流側端にフット吹
出口、デフロスタ吹出口およびフェイス吹出口が開口し
ている。そして、空調ケースの内部は、仕切り板によっ
て、内気吸込口から吸い込んだ車室内空気をフット吹出
口に導くための第1空気通路と外気吸込口から吸い込ん
だ車室外空気をデフロスタ吹出口またはフェイス吹出口
に導くための第2空気通路とに区画形成されている。
【0004】そして、空調ケースの内部には、送風機、
冷却用熱交換器および加熱用熱交換器が空気の流れ方向
に順番に設けられている。さらに、これらのうち加熱用
熱交換器には、加熱用熱交換器を通過する空気量と加熱
用熱交換器を迂回する空気量とを調節して車室内に吹き
出す空気の吹出温度を調整するエアミックスドアが第1
空気通路と第2空気通路とにそれぞれ設けられている。
【0005】このような従来の技術は、吹出口モードと
してフットモードまたはフットデフモードが選択される
と、第1空気通路内に車室内空気を導入し、第2空気通
路内に車室外空気を導入する内外気2層モードに制御さ
れる。このようにすることによって、既に温められてい
る高温の車室内空気を加熱用熱交換器で再加熱してフッ
ト吹出口から乗員の足元部に向けて吹き出して車室内を
暖房することにより車室内の暖房性能を向上させ、更に
低湿度の車室外空気をデフロスタ吹出口からフロントシ
ールドガラスの内面に向けて吹き出すことによりフロン
トシールドガラスの防曇性能を向上させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、車室内の暖房性能を向上させるために空調
ユニットとして内外気2層ユニットを採用しているが、
更なる低外気温時にはそれでも暖房能力が不足するため
に、加熱用熱交換器よりも空気下流側の空調ケース内に
補助電気ヒータを設けることにより、車室内の暖房能力
の不足を補うようにすることが考えられる。ここで、上
記の補助電気ヒータを乗員の暖房要求度合に応じて自動
コントロール(オート制御)したいという要求に対し
て、車載電源を充電する、発電機を含む充電装置に充分
な電力余裕がない場合、車載電源を大きく消耗させてし
まうという問題が生じる。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、充電装置の電力余裕の
ある時にのみ補助電気ヒータを作動させることにより、
車載電源を消耗させることなく、補助電気ヒータを自動
的に作動および停止することのできる車両用空気調和装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、暖房要求度合指令手段より指令された暖房要求
度合が第1所定値以上で、暖房能力検出手段にて検出さ
れた加熱用熱交換器による暖房能力が第2所定値以下
で、且つ電力余裕判定手段にて充電装置に電力余裕があ
ると判定された場合にのみ補助電気ヒータを作動させる
ことにより、車載電源を消耗させることなく、補助電気
ヒータを自動的に作動および停止することができる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、電力余裕
判定手段にて前記充電装置に電力余裕があると判定され
た場合に、複数個のPTCヒータのうち先ず1個のPT
Cヒータを作動させ、それでも電力余裕判定手段にて前
記充電装置に電力余裕があると判定された場合に、複数
個のPTCヒータのうちの次の1個のPTCヒータを作
動させることにより、充電装置に電力余裕がある状態か
ら急激に電力余裕のない状態になるのを防止できる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、複数個の
PTCヒータの少なくとも1個以上のPTCヒータの作
動を開始してから所定時間が経過するまでは、PTCヒ
ータをそのまま作動させ、PTCヒータの作動を開始し
てから所定時間が経過した場合には、さらにPTCヒー
タを作動させるか停止させることにより、一時的に他の
電気負荷を使用した際に電力余裕がなくなってもPTC
ヒータが不要に停止しないようにすることで、PTCヒ
ータの作動、停止を頻繁に繰り返さないようにすること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔実施形態の構成〕図1ないし図9は本発明の実施形態
を示したもので、図1および図2は空調ユニットを示し
た図で、図3はハイブリッド自動車のインストルメント
パネルを示した図で、図4はハイブリッド自動車用空気
調和装置の制御系を示したブロック図である。
【0012】本実施形態のハイブリッド自動車用空気調
和装置は、例えば走行用ガソリンエンジン(以下走行用
エンジンと言う)、電動発電機により構成された走行用
モータ、この走行用モータ等の電気負荷に電力を供給す
るバッテリー(車載電源)、このバッテリーを充電する
ためのDC−DCコンバータ56を搭載するハイブリッ
ド自動車の車室内を空調する空調ユニット1の各空調手
段(アクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコン
ECUと言う)50によって制御することにより、車室
内の温度を常に設定温度に保つよう自動コントロールす
るように構成されたオートエアコンである。
【0013】空調ユニット1は、ハイブリッド自動車の
車室内の前方側に搭載されており、車室内に空調空気を
導く空気通路を成す空調ケース2を備える。この空調ケ
ース2は、空気上流側から順に、内外気切替手段と遠心
式送風機と吹出口切替手段とが結合されることで構成さ
れている。
【0014】内外気切替手段は、図1に示したように、
空調ケース2内に少なくとも車室内空気(以下内気と言
う)と車室外空気(以下外気と言う)の一方または両方
を取り入れるためのものであり、空調ケース2の空気最
上流部を構成する内外気切替箱3と、この内外気切替箱
3内に回動自在に取り付けられた第1、第2内外気切替
ドア4、5とから構成されている。
【0015】そして、内外気切替箱3の一方側部には、
内気を空調ケース2内に吸い込むための第1内気吸込口
6が形成されている。また、内外気切替箱3の他方側部
には、内気を空調ケース2内に吸い込むための第2内気
吸込口7、および外気を空調ケース2内に吸い込むため
の外気吸込口8が形成されている。
【0016】第1内外気切替ドア4は、第1内気吸込口
6を開閉する板状ドアである。また、第2内外気切替ド
ア5は、第2内気吸込口7および外気吸込口8を開閉す
る板状ドアである。そして、第1内外気切替ドア4に
は、それぞれのアクチュエータとしてのサーボモータ4
a、5a(図4参照)およびリンク機構(図示せず)が
連結されており、これらのサーボモータ4a、5aによ
ってそれぞれ回動させられる。
【0017】また、内外気切替箱3には、空気中の塵や
埃等の異物を捕捉して空気を浄化するためのエアフィル
タ9が内蔵され、更に第2内気吸込口7または外気吸込
口8と第1内気吸込口6とを連通する連通路10が形成
されている。そして、第1内外気切替ドア4は、第1内
気吸込口6を全開した時に連通路10を全閉し、第1内
気吸込口6を全閉した時に連通路10を全開する。
【0018】遠心式送風機は、内外気切替箱3内のほぼ
中央に配設されている。そして、遠心式送風機は、第
1、第2遠心式ファン11、12、およびブロワ駆動回
路13a(図4参照)によって通電されて第1、第2遠
心式ファン11、12を回転駆動するブロワモータ13
からなる。ここで、第1、第2遠心式ファン11、12
は一体的に形成されており、第1遠心式ファン11の径
よりも第2遠心式ファン12の径の方が小さい。
【0019】そして、第1、第2遠心式ファン11、1
2は、その空気吸込側に形成された第1、第2吸込口1
4、15がベルマウス形状を呈する第1、第2スクロー
ルケーシング部16、17にそれぞれ収納されている。
これらの第1、第2スクロールケーシング部16、17
の各終端部(空気吹出側)は、それぞれ第1、第2空気
通路18、19に連通している。また、第1、第2スク
ロールケーシング部16、17は仕切り板27を共用し
ている。
【0020】吹出口切替手段を構成する空調ケース2内
には、ハイブリッド自動車に搭載された冷凍サイクルの
一構成を成すエバポレータ(冷媒蒸発器)20が設けら
れている。冷凍サイクルは、ハイブリッド自動車の走行
用エンジンの駆動力によって冷媒を圧縮して吐出するコ
ンプレッサ(冷媒圧縮機)と、圧縮された冷媒を凝縮液
化させるコンデンサ(冷媒凝縮器)と、凝縮液化された
冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流に流すレシーバ
(気液分離器)と、液冷媒を減圧膨張させるエキスパン
ションバルブ(膨張弁、減圧手段)と、減圧膨張された
冷媒を蒸発させる上記のエバポレータ20とから構成さ
れている。
【0021】エバポレータ20は、冷却用熱交換器に相
当するもので、後記する仕切り板27を貫通して空調ケ
ース2の内部を全面塞ぐようにして配設され、自身を通
過する空気を冷却する空気冷却作用および自身を通過す
る空気を除湿する空気除湿作用を行う。つまり、エバポ
レータ20は、第1空気通路18内を流れる空気を冷却
する第1冷却部と後記する第2空気通路19内を流れる
空気を冷却する第2冷却部とから構成されている。
【0022】また、コンプレッサには、走行用エンジン
からコンプレッサへの回転動力の伝達を断続する電磁ク
ラッチ(クラッチ手段)が連結されている。この電磁ク
ラッチが通電された時に、走行用エンジンの回転動力が
コンプレッサに伝達されて、エバポレータ20による空
気冷却作用が行われ、電磁クラッチの通電が停止した時
に、走行用エンジンとコンプレッサとが遮断され、エバ
ポレータ20による空気冷却作用が停止される。
【0023】エバポレータ20の空気下流側には、エバ
ポレータ20を通過した冷風を再加熱するヒータコア2
1が設けられている。このヒータコア21は、図2に示
したように、冷風がヒータコア21を迂回する第1、第
2バイパス通路22、23を形成するように配設されて
おり、内部に走行用エンジンを冷却した冷却水が流れ、
この冷却水を暖房用熱源として冷風を再加熱する加熱用
熱交換器である。
【0024】また、ヒータコア21は、後記する仕切り
板27を貫通して空調ケース2内において空調ケース2
の幅方向または高さ方向を部分的に塞ぐように配設され
ており、後記する第1空気通路18内を流れる空気を加
熱する第1加熱部と後記する第2空気通路19内を流れ
る空気を加熱する第2加熱部とから構成されている。ヒ
ータコア21の空気上流側には、板状の第1、第2エア
ミックスドア(以下A/Mドアと言う)24、25が一
体的に結合されている。
【0025】また、第1、第2A/Mドア24、25に
は、そのアクチュエータとしてのサーボモータ26(図
4参照)およびリンク機構(図示せず)が連結されてい
る。そして、サーボモータ26によって駆動されること
により、第1、第2A/Mドア24、25が回動する。
つまり、第1、第2A/Mドア24、25は、その停止
位置によって、ヒータコア21を通過する空気量と第
1、第2バイパス通路22、23を通過する空気量との
割合を調節して、車室内へ吹き出す空気の吹出温度を調
整する第1、第2吹出温度調整手段として機能する。
【0026】そして、吹出口切替手段の内部は、図2
(a)に示したように、仕切り板27によって、主に内
気が流れる第1空気通路18と主に外気が流れる第2空
気通路19とが区画形成されている。そして、エバポレ
ータ20およびヒータコア21は、第1空気通路18と
第2空気通路19とに跨がって配設されている。
【0027】第1空気通路18は、主に第1内気吸込口
6から吸い込まれた内気を、フロントフット(FrFO
OT)開口部31およびリヤフット(RrFOOT)開
口部32を経てフロントフット吹出口40およびリヤフ
ット吹出口(図示せず)より車室内に吹き出す内気通風
路(内気層)である。
【0028】第2空気通路19は、主に外気吸込口8か
ら吸い込まれた外気を、デフロスタ(DEF)開口部3
3とフェイス(FACE)開口部34を経てデフロスタ
吹出口35、センタフェイス吹出口36、サイドフェイ
ス吹出口37(いずれも図3参照)より車室内に吹き出
す外気通風路(外気層)である。
【0029】そして、空調ケース2の最空気下流側に
は、第1空気通路18と第2空気通路19とを連通する
第1、第2空気流入通路38、39が形成されている。
なお、この第1、第2空気流入通路38、39は後記す
る第1、第2フットドアにて開閉される。
【0030】そして、FrFOOT開口部31には、フ
ロントフットダクト(図示せず)が接続されており、こ
のフロントフットダクトの最空気下流側端であるフロン
トフット吹出口40から前部座席(以下前席と言う)側
の乗員の足元部に向けて主に温風が吹き出される。ま
た、RrFOOT開口部32には、リヤフットダクト
(図示せず)が接続されており、このリヤフットダクト
の最空気下流側端であるリヤフット吹出口から後部座席
(以下後席と言う)側の乗員の足元部に向けて主に温風
が吹き出される。そして、DEF開口部33には、デフ
ロスタダクト(図示せず)が接続されており、このデフ
ロスタダクトの最空気下流側端であるデフロスタ吹出口
35からフロントシールドガラスの内面に向けて主に温
風が吹き出される。
【0031】さらに、FACE開口部34には、センタ
フェイスダクトとサイドフェイスダクト(いずれも図示
せず)が接続されている。このうち、センタフェイスダ
クト内に導入された空調風は、センタフェイスダクトの
最空気下流側端であるセンタフェイス吹出口36から前
席側の乗員の頭胸部(上半身)に向けて吹き出される。
さらに、サイドフェイスダクト内に導入された空調風
は、サイドフェイスダクトの最空気下流側端であるサイ
ドフェイス吹出口37から前席側の乗員の頭胸部(上半
身)またはサイドシールドガラスの内面に向けて吹き出
される。
【0032】そして、各開口部31〜34および第1、
第2空気流入通路38、39の空気上流側の部位には、
第1、第2フット(FOOT)ドア41、42、デフロ
スタ(DEF)ドア43およびフェイス(FACE)ド
ア44が設けられている。第1、第2FOOTドア4
1、42はフロントフットダクトおよびリヤフットダク
トへの空気流入通路を開閉する吹出口切替ドアである。
また、DEFドア43はデフロスタダクトへの空気流入
通路を開閉する吹出口切替ドアであり、FACEドア4
4はセンタフェイスダクトへの空気流入通路を開閉する
吹出口切替ドアである。
【0033】なお、これらの吹出口切替ドア41〜44
は、アクチュエータとしてのサーボモータ45(図4参
照)およびリンク機構(図示せず)にて連結されてお
り、サーボモータ45によって駆動される。つまり、サ
ーボモータ45がリンク機構を動かすことによって、各
吹出口モードが得られるように各吹出口切替ドア41〜
44が動く。また、サイドフェイスダクトへの空気流入
通路は、各吹出口切替ドア41〜44によっては開閉さ
れない。サイドフェイス吹出口37付近には、乗員が手
動でサイドフェイス吹出口37を開閉する図示しない吹
出グリルが設けられており、サイドフェイスダクトへの
空気流入通路はその吹出グリルによって開閉される。
【0034】そして、第1空気通路18のヒータコア2
1の空気下流側よりFrFOOT開口部31に向かう第
1空気流入通路38の内部には、ヒータコア21の暖房
能力が不足するのを補助するための複数個(2個)の第
1、第2PTCヒータ46、47が取り付けられてい
る。第1、第2PTCヒータ46、47は、本発明の補
助電気ヒータに相当する部品であって、温度上昇に伴っ
て電気抵抗値も増加するPTC特性を有している。
【0035】また、第1、第2PTCヒータ46、47
は、ある温度(キュリー温度)から急激に電気抵抗値が
増大する特徴を有する半導体で、例えばイットリウム、
アンチモン、ランタン等の希土類元素を微量ドープして
半導体化したチタン酸バリウム系セラミックよりなる。
なお、第1、第2PTCヒータ46、47は、第1、第
2PTC駆動回路48、49(図4参照)によって通電
されて作動(発熱)する。また、第1PTCヒータ46
は、図2(b)に示したように、運転席側の第1空気流
入通路38に設けられ、第2PTCヒータ47は、助手
席側の第1空気流入通路38に設けられている。
【0036】次に、本実施形態の制御系の構成を図4に
基づいて説明する。空調ユニット1の各空調手段を制御
するエアコンECU50は、本発明の暖房要求度合指令
手段、電力余裕判定手段、ヒータ制御手段に相当するも
のである。このエアコンECU50には、車室内の空気
温度(以下内気温度と言う)を検出する内気温度センサ
(内気温度検出手段)51、および車室外の空気温度
(以下外気温度と言う)を検出する外気温度センサ(外
気温度検出手段)52からの各センサ信号が入力され
る。
【0037】また、車室内に進入する日射量を検出する
日射センサ(日射量検出手段)53、エバポレータ20
の直後の第1空気通路18側の空気冷却度合を検出する
エバ後温度センサ(冷却度合検出手段)54、ヒータコ
ア21に流入する冷却水の温度を検出する冷却水温度セ
ンサ55、およびDC−DCコンバータ56からの各セ
ンサ信号が入力される。このうちエバ後温度センサ54
は、具体的にはエバポレータ20を通過した直後の第1
空気通路18側の空気温度(以下エバ後温度と言う)を
検出するサーミスタ等のエバ後温度検出手段である。ま
た、冷却水温度センサ55は、本発明の暖房能力検出手
段に相当する部品であって、ヒータコア21による車室
内の暖房能力を検出するサーミスタ等の冷却水温度検出
手段である。
【0038】DC−DCコンバータ56は、本発明の充
電装置に相当する部品である。ハイブリッド自動車で
は、通常のオルタネータのような12V用の発電機はな
く、高電圧(例えば300V)を発生する発電機を搭載
している。そのため、12V用バッテリーを充電するの
に、高電圧を12Vに変換してバッテリーを充電するD
C−DCコンバータ56が搭載されている。このDC−
DCコンバータ56は、トランス等を用いて低電圧を作
り出す装置であるが、その充電電流には限界がある。そ
こで、本実施形態では、エアコンECU50でDC−D
Cコンバータ56の電流容量に余裕があるか否かを判定
するようにしている。
【0039】そして、その判定に使用するIDH信号と
は、DC−DCコンバータ56で作り出す電流よりも、
ハイブリッド自動車全体で使う電流が多くなった時、例
えば80A以上になった時にON信号を発生する。つま
り、IDH信号とは、DC−DCコンバータ56の充電
能力以上の電流が使われているか否かを判定する信号で
ある。本実施形態では、ON/OFFの1−0信号で示
す。
【0040】そして、エアコンECU50の内部には、
図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマ
イクロコンピュータが設けられ、上記各センサ51〜5
5からの信号は、エアコンECU50内の図示しない入
力回路によってA/D変換された後、マイクロコンピュ
ータに入力されるように構成されている。なお、エアコ
ンECU50は、ハイブリッド自動車の走行用エンジン
の図示しないイグニッションスイッチがオン(ON)さ
れたときに、図示しないバッテリーから電源が供給され
る。
【0041】また、エアコンECU50には、車室内の
インストルメントパネルPの略中央部に設けられたコン
トロールパネル60上の各スイッチからのスイッチ信号
が入力される。ここで、コントロールパネル60上の各
スイッチとは、図5に示したように、コンプレッサの起
動および停止を指令するためのエアコン(A/C)スイ
ッチ61、吸込口モードを切り替えるための内外気切替
スイッチ62、車室内の温度を所望の温度に設定するた
めの温度設定レバー(温度設定手段)63、第1、第2
遠心式ファン11、12の送風量を切り替えるための風
量切替レバー64、および吹出口モードを切り替えるた
めの吹出口切替スイッチ65等である。
【0042】上記のうち風量切替レバー64のレバー位
置がOFFの場合には、ブロワモータ13への通電を停
止する。また、レバー位置がAUTOの場合には、ブロ
ワモータ13のブロワ電圧を自動コントロールする。さ
らに、レバー位置がLO、ME、HIの場合には、それ
ぞれブロワモータ13のブロワ電圧を最小値(最小風
量)、中間値(中間風量)、最大値(最大風量)に固定
する。
【0043】そして、吹出口切替スイッチ65は、FA
CEモードに固定するためのフェイス(FACE)ボタ
ン65a、B/Lモードに固定するためのバイレベル
(B/L)ボタン65b、FOOTモードに固定するた
めのフット(FOOT)ボタン65c、F/Dモードに
固定するためのフットデフ(F/D)ボタン65d、お
よびDEFモードに固定するためのデフ(DEF)ボタ
ン65eにより構成されている。
【0044】次に、本実施形態のエアコンECU50に
よる制御方法を図6ないし図9に基づいて説明する。こ
こで、図6はエアコンECU50による基本的な制御処
理を示したフローチャートである。
【0045】先ず、イグニッションスイッチがONされ
てエアコンECU50に電源が供給されると、図6のル
ーチンが起動され、各イニシャライズおよび初期設定を
行う(ステップS1)。次に、温度設定レバー63等の
各スイッチからのスイッチ信号を読み込む(ステップS
2)。
【0046】次に、内気温度センサ51、外気温度セン
サ52、日射センサ53、エバ後温度センサ54および
冷却水温度センサ55等の各センサからの各センサ信号
をA/D変換した信号を読み込む(暖房能力検出手段:
ステップS3)。次に、予めROMに記憶された下記の
数1の式に基づいて、車室内に吹き出す空気の目標吹出
温度(TAO)を算出(決定)する(ステップS4)。
【数1】TAO=KSET×TSET−KR×TR−K
AM×TAM−KS×TS+C
【0047】なお、TSETは温度設定レバー63にて
設定した設定温度で、TRは内気温度センサ51にて検
出した内気温度で、TAMは外気温度センサ52にて検
出した外気温度で、TSは日射センサ53にて検出した
日射量である。また、KSET、KR、KAMおよびK
Sはゲインで、Cは補正用の定数である。次に、予めR
OMに記憶された特性図(マップ、図7参照)から、目
標吹出温度(TAO)に対応するブロワ電圧(ブロワモ
ータ13に印加する電圧)を算出(決定)する(ステッ
プS5)。
【0048】次に、予めROMに記憶された特性図(マ
ップ、図8参照)から、目標吹出温度(TAO)に対応
する吸込口モードを決定する(ステップS6)。ここ
で、吸込口モードの決定においては、目標吹出温度(T
AO)が低い温度から高い温度にかけて、内気循環モー
ド、内外気2層モード、外気導入モードとなるように決
定される。なお、内気循環モードとは、第1内外気切替
ドア4の開度および第2内外気切替ドア5の開度を共に
0%にして、第1、第2内気吸込口6、7から内気を空
調ケース2内に吸い込む吸込口モードである。
【0049】また、内外気2層モードとは、第1内外気
切替ドア4の開度を0%、第2内外気切替ドア5の開度
を100%にして、第1内気吸込口6から内気を第1空
気通路18内に吸い込み、外気吸込口8から外気を第2
空気通路19内に吸い込む吸込口モードである。さら
に、外気導入モードとは、第1内外気切替ドア4の開度
および第2内外気切替ドア5の開度を共に100%にし
て、第1、第2内気吸込口6、7から外気を空調ケース
2内に吸い込む吸込口モードである。
【0050】ここで、吹出口モードは、コントロールパ
ネル60上のFACEボタン65a、B/Lボタン65
b、FOOTボタン65c、F/Dボタン65dまたは
DEFボタン65eのいずれかの吹出口切替スイッチに
より設定された吹出口モードに設定される。
【0051】次に、ハイブリッド自動車の車室内の暖房
要求度合を指令する。実際には、予めROMに記憶され
た下記の数2の式に基づいて第1、第2A/Mドア2
4、25の目標ドア開度(A/M開度:SW)を算出
(決定)する(暖房要求度合指令手段:ステップS
7)。
【数2】SW={(TAO−TE)/(TW−TE)}
×100(%) なお、TEはエバ後温度センサ54にて検出したエバ後
温度で、TWは冷却水温度センサ55で検出した冷却水
温度である。
【0052】そして、SW≦0(%)として算出された
時は、第1、第2A/Mドア24、25は、エバポレー
タ20からの冷風の全てを第1、第2バイパス通路2
2、23へ通す位置(MAX・COOL位置)に制御す
るように指令する。さらに、SW≧100(%)として
算出された時は、第1、第2A/Mドア24、25は、
エバポレータ20からの冷風の全てをヒータコア21へ
通す位置(MAX・HOT位置)に制御するように指令
する。また、0(%)<SW<100(%)として算出
された時は、第1、第2A/Mドア24、25は、エバ
ポレータ20からの冷風をヒータコア21および第1、
第2バイパス通路22、23の両方へ通す位置に制御す
るように指令する。
【0053】次に、PTCヒータON判定制御を行う。
具体的には、図9に示すサブルーチンがコールされ、第
1PTCヒータ46を作動(ON)させるか否か、ある
いは次の第2PTCヒータ47を作動(ON)させるか
否かを判定する(ステップS8)。
【0054】次に、各ステップS5〜ステップS8にて
算出または決定した各制御状態が得られるように、サー
ボモータ4a、5a、ブロワ駆動回路13aおよびサー
ボモータ26、45に対して制御信号を出力する。さら
に、第1、第2PTC駆動回路48、49に対して制御
信号を出力する(ステップS9)。そして、ステップS
10で、制御サイクル時間であるt(例えば0.5秒間
〜10秒間)の経過を待ってステップS2の制御処理に
戻る。
【0055】次に、PTCON判定制御の制御処理を図
9に基づいて説明する。ここで、図9はPTCON判定
制御の制御処理を示したフローチャートである。この図
9のフローチャートは、PTCヒータが2個の場合を示
す。
【0056】図9のサブルーチンが起動すると、第1、
第2PTCヒータ46、47をONする必要があるか否
かを判定する。先ず、車室内の暖房要求度合が第1所定
値以上であるか否かを判定する。実際には、第1、第2
A/Mドア24、25のA/M開度(SW)がMAX・
HOTであるか否かを判定する(暖房要求度合判定手
段:ステップS11)。具体的には、図6のステップS
7で決定したA/M開度(SW)が100%以上である
か否かを判定し、SW≧100%であればYESとな
り、SW<100%であればNOとなる。
【0057】このステップS11の判定結果がNOの場
合には、すべてのPTCヒータをOFFする。つまり、
第1、第2PTCヒータ46、47を両方ともOFFす
る(ヒータ制御手段:ステップS12)。その後に、こ
の図9のサブルーチンを抜ける。
【0058】また、ステップS11の判定結果がYES
の場合には、ヒータコア21による車室内の暖房能力を
判定する。具体的には、冷却水温度センサ55にて検出
した冷却水温度(TW)が第2所定値(例えば65℃)
以下であるか否かを判定する(暖房能力判定手段:ステ
ップS13)。この判定結果がYESの場合には、すな
わち、PTCヒータをONする必要があると判断した場
合には、DC−DCコンバータ(IDH)56の電流容
量に余裕があるか否かを判定する。具体的には、DC−
DCコンバータ(IDH)56から出力されている信号
が不許可信号(ON信号)であるか許可信号(OFF信
号)であるかを判定する(電力余裕判定手段:ステップ
S14)。
【0059】このステップS14の判定結果がOFFの
場合には、すなわち、DC−DCコンバータ56の電流
容量に余裕のある場合には、前回のPTCヒータのON
個数を判定する(PTCヒータON個数判定手段:ステ
ップS15)。そして、前回のPTCヒータのON個数
が0個の場合には、1個のPTCヒータをONする。例
えば第1PTCヒータ46をONする(ヒータ制御手
段:ステップS16)。その後に、この図9のサブルー
チンを抜ける。
【0060】また、前回のPTCヒータのON個数が1
個の場合には、2個のPTCヒータをONする。すなわ
ち、第1、第2PTCヒータ46、47の両方をONす
る(ヒータ制御手段:ステップS17)。その後に、こ
の図9のサブルーチンを抜ける。さらに、前回のPTC
ヒータのON個数が2個の場合には、2個のPTCヒー
タのON状態を維持する。すなわち、第1、第2PTC
ヒータ46、47の両方をONする(ヒータ制御手段:
ステップS18)。その後に、この図9のサブルーチン
を抜ける。
【0061】また、ステップS14の判定結果がONの
場合には、すなわち、DC−DCコンバータ56の電流
容量に余裕がない場合には、前回のPTCヒータをON
またはOFFしてから所定時間(例えば16秒間)が経
過しているか否かを判定する(ステップS19)。この
判定結果がNOの場合には、PTCヒータのON個数を
現状個数のまま維持して(ヒータ制御手段:ステップS
20)、この図9のサブルーチンを抜ける。また、ステ
ップS19の判定結果がYESの場合には、PTCヒー
タのON個数を1個減らす(ヒータ制御手段:ステップ
S21)。その後に、この図9のサブルーチンを抜け
る。
【0062】〔実施形態の作用〕次に、本実施形態の空
調ユニット1の各空調手段の作用を図1ないし図9に基
づいて簡単に説明する。
【0063】吹出口モードがFOOTモードまたはF/
Dモードで、吸込口モードが内外気2層モードで、第
1、第2A/Mドア24、25がMAX・HOT位置に
設定されるような、車室内の暖房が必要な時に、冷却水
温度(TW)が65℃以下で車室内の暖房能力が不足し
ている場合には、DC−DCコンバータ56の電流容量
に余裕があるかないかが判定される。
【0064】このときに、DC−DCコンバータ56の
電流容量に余裕がない場合には、第1、第2PTCヒー
タ46、47はOFFされるが、DC−DCコンバータ
56の電流容量に余裕がある場合には、第1、第2PT
Cヒータ46、47の片方または両方がONされる。
【0065】したがって、第1遠心式ファン11の回転
によって第1内気吸込口6から内外気切替箱3内に吸い
込まれた内気は、図1に実線矢印で示したように、第1
吸込口14を通り第1スクロールケーシング部16内に
吸い込まれて第1空気通路18内に侵入する。そして、
第1空気通路18内に侵入した内気は、図2(a)に実
線矢印で示したように、エバポレータ20の第1冷却部
を通過する際に冷却されて冷風となった後、さらにヒー
タコア21の第1加熱部で再加熱されて第1空気流入通
路38内に流入する。
【0066】一方、第2遠心式ファン12の回転によっ
て外気吸込口8から内外気切替箱3内に吸い込まれた外
気は、図1に破線矢印で示したように、第2吸込口15
を通り第2スクロールケーシング部17内に吸い込まれ
て第2空気通路19内に侵入する。そして、第2空気通
路19内に侵入した外気は、図2(a)に破線矢印で示
したように、エバポレータ20の第2冷却部を通過する
際に冷却されて冷風となった後、ヒータコア21の第2
加熱部を通過して第2空気流入通路39内に流入する。
【0067】そして、第1空気通路18から第1空気流
入通路38内に流入した内気は、図2(a)に実線矢印
で示したように、第1空気流入通路38内で第1、第2
PTCヒータ46、47を通過する際に更に加熱されて
FrFOOT開口部31を通って、フロントフット吹出
口から車室内の前席側の乗員の足元部に向けて吹き出さ
れる。一方、第2空気通路19を通って来た外気は、図
2(a)に破線矢印で示したように、一部が内気と一緒
にフロントフット吹出口40から車室内の前席側の乗員
の足元部に向けて吹き出され、残部がデフロスタ吹出口
35からフロントシールドガラスの内面に向けて吹き出
される。
【0068】以上のように、例えば0℃以下の低外気温
(冬期)のため車室内を充分に暖房する必要のある、吸
込口モードが内外気2層モードで、且つ吹出口モードが
FOOTモードまたはF/Dモードの場合には、既に温
められている高温の内気を第1空気通路18内に吸い込
んでヒータコア21で加熱し、更に第1、第2PTCヒ
ータ46、47で再加熱してフロントフット吹出口40
およびリヤフット吹出口から車室内に吹き出すことで、
車室内を暖房することにより、低外気温時の車室内の暖
房能力の不足を補うことができる。また、低湿度の外気
をヒータコア21で加熱してデフロスタ吹出口35から
フロントシールドガラスの内面に吹き出すことで、フロ
ントシールドガラスの防曇性能を向上させることもでき
る。
【0069】〔実施形態の効果〕以上のように、本実施
形態の空調ユニット1においては、上記のようにDC−
DCコンバータ56の電流余裕量を低コストなON/O
FF信号により検出し、暖房要求度合や暖房能力等のP
TCヒータON条件を判断することにより、PTCヒー
タのON、OFF制御を行うことで、DC−DCコンバ
ータ56の電流容量の許す限り、PTCヒータを自動的
にONすることができる。したがって、バッテリーを消
耗させることなく、PTCヒータのON、OFFを自動
コントロールすることができる。
【0070】また、PTCヒータが2個以上設置されて
いる場合に、DC−DCコンバータ56から許可信号
(OFF信号)が出ていれば先ず1個のPTCヒータが
自動的にONし、次も許可信号(OFF信号)ならば、
更に次のPTCヒータを自動的にONすることができる
ので、DC−DCコンバータ56の電流容量に余裕のあ
る状態から急激に余裕のない状態に移行するのを防止す
ることができる。
【0071】そして、本実施形態の空調ユニット1にお
いては、前回のPTCヒータをONまたはOFFしてか
ら所定時間(例えば16秒間)が経過してから、別の状
態に移行するようにすることで、PTCヒータが頻繁に
ON/OFFすることを防止している。この理由は、一
時的にハイブリッド自動車に搭載された電気負荷(例え
ばパワーウインドウの駆動装置)を使うような場合に、
継続的に使われない時に、車室内の暖房能力の不足を補
うためのPTCヒータが不要にOFFしないようにする
ためである。なお、その所定時間は一時的に通電される
電気負荷の作動が終了するのに必要な時間が設けられて
いれば良い。
【0072】また、本実施形態では、PTCヒータをO
Nする必要があるか否かの判定において、ヒータコア2
1内を流れる冷却水温度が第2所定値(例えば65℃)
以下の場合にPTCヒータをONするように制御してい
る。この理由は、空調ケース2のフロントフット吹出口
から車室内に吹き出される空気の吹出温度が非常に高温
になるのを防止するためである。
【0073】〔他の実施形態〕本実施形態では、本発明
をハイブリッド自動車用空気調和装置に適用した例を示
したが、本発明を発熱量の少ないディーゼルエンジンや
リーンバーンエンジンを搭載した車両の車室内を暖房す
る車両用空気調和装置に適用しても良い。
【0074】本実施形態では、冷却用熱交換器として冷
凍サイクルのエバポレータ20を使用したが、冷却用熱
交換器としてペルチェ素子等の空気冷却部品を組み込ん
だ熱交換器を使用しても良い。また、本実施形態では、
加熱用熱交換器として走行用エンジンの冷却水を暖房用
熱源とするヒータコア21を使用したが、加熱用熱交換
器として走行用モータやインバータ等の電気負荷の排熱
や燃焼式ヒータの燃焼熱を暖房用熱源とするヒータコア
を使用しても良い。
【0075】本実施形態では、暖房要求度合指令手段と
して、エアコンECU50にて算出されるA/M開度
(SW)が第1所定値(100%)以上の時にPTCヒ
ータをONする要求を出すように制御しているが、暖房
要求度合指令手段として乗員に手動操作されるスイッチ
やレバー等の手動操作手段を設けて、その手動操作手段
の設定位置が第1所定位置以上の時にPTCヒータをO
Nする要求を出すように制御しても良い。また、PTC
ヒータをONする要求を出すのは、第1、第2A/Mド
ア24、25がMAX・HOT位置の時、SWが100
%以上の時だけでなく、MAX・HOT位置近辺の時
や、目標吹出温度(TAO)の値が70℃以上の時でも
良い。
【0076】また、ブロワモータ13がOFFの時、つ
まり車室内の暖房の必要性がない時には、PTCヒータ
をONしないようにしても良い。この場合には、ステッ
プS11の前にブロワモータ13がONされているか否
かを判定する(ステップS22)を設ければ良く、ブロ
ワモータ13がOFFの時にはステップS12へ進み、
ブロワモータ13がONの時にはステップS11へ進む
ようにすれば良い。
【0077】本実施形態では、PTCヒータの個数を2
個としたが、PTCヒータの個数を1個または3個以上
にしても良い。また、IDH信号をON/OFFの1−
0信号としたが、発電電流に比例した電圧等のリニアな
信号を用いても良い。さらに、第1、第2PTCヒータ
46、47の代わりに、ニクロムや、鉄・クロム・アル
ミニウム合金等の電熱線ヒータ、発熱線を金属製保護管
中に入れて、中間に耐熱性無機質絶縁体を充填したシー
ズヒータや他のセラミックヒータ等の補助電気ヒータを
用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調ユニットの内外気切替手段および遠心式送
風機の内外気2層モードを示した断面図である(実施形
態)。
【図2】(a)は空調ユニットの吹出口切替手段の内外
気2層モードを示した断面図で,(b)は第1、第2P
TCヒータの設置位置を示した断面図である(実施形
態)。
【図3】ハイブリッド自動車のインストルメントパネル
を示した正面図である(実施形態)。
【図4】ハイブリッド自動車用空気調和装置の制御系を
示したブロック図である(実施形態)。
【図5】コントロールパネルを示した平面図である(実
施形態)。
【図6】エアコンECUによる基本的な制御処理を示し
たフローチャートである(実施形態)。
【図7】目標吹出温度とブロワ電圧との関係を示した特
性図である(実施形態)。
【図8】目標吹出温度と吸込口モードとの関係を示した
特性図である(実施形態)。
【図9】PTCON判定制御の制御処理を示したフロー
チャートである(実施形態)。
【符号の説明】
1 空調ユニット 2 空調ケース 21 ヒータコア(加熱用熱交換器) 46 第1PTCヒータ(補助電気ヒータ) 47 第2PTCヒータ(補助電気ヒータ) 50 エアコンECU(暖房要求度合指令手段、電力余
裕判定手段、ヒータ制御手段) 55 冷却水温度センサ(暖房能力検出手段) 56 DC−DCコンバータ(充電装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三本 亮 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車載電源を充電するための充電装置を搭載
    した車両の車室内を暖房する車両用空気調和装置におい
    て、 (a)車室内に空気を送るための空調ケースと、 (b)この空調ケース内において車室内に向かう空気流
    を発生させる送風機と、 (c)前記空調ケース内に設けられて通過する空気を加
    熱する加熱用熱交換器と、 (d)この加熱用熱交換器よりも空気下流側の前記空調
    ケース内に設けられて通過する空気を加熱する補助電気
    ヒータと、 (e)車室内の暖房要求度合を指令する暖房要求度合指
    令手段と、 (f)前記加熱用熱交換器による暖房能力を検出する暖
    房能力検出手段と、 (g)前記充電装置に電力余裕があるか否かを判定する
    電力余裕判定手段と、 (h)前記暖房要求度合指令手段より指令された暖房要
    求度合が第1所定値以上で、前記暖房能力検出手段にて
    検出された前記加熱用熱交換器による暖房能力が第2所
    定値以下で、且つ前記電力余裕判定手段にて前記充電装
    置に電力余裕があると判定された場合にのみ、前記補助
    電気ヒータを作動させるヒータ制御手段とを備えたこと
    を特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記補助電気ヒータは、温度上昇に伴って電気抵抗値が
    増大する複数個のPTCヒータであり、 前記ヒータ制御手段は、前記電力余裕判定手段にて前記
    充電装置に電力余裕があると判定された場合に、前記複
    数個のPTCヒータのうち先ず1個のPTCヒータを作
    動させ、 それでも前記電力余裕判定手段にて前記充電装置に電力
    余裕があると判定された場合に、前記複数個のPTCヒ
    ータのうちの次の1個のPTCヒータを作動させること
    を特徴とする車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記補助電気ヒータは、温度上昇に伴って電気抵抗値が
    増大する複数個のPTCヒータであり、 前記ヒータ制御手段は、前記複数個のPTCヒータのう
    ち少なくとも1個のPTCヒータの作動を開始してから
    所定時間が経過するまでは、前記1個のPTCヒータを
    そのまま作動させ、 前記1個のPTCヒータの作動を開始してから所定時間
    が経過した場合は、前記電力余裕判定手段により余裕が
    ない場合に、前記1個のPTCヒータの作動を停止する
    ことを特徴とする車両用空気調和装置。
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