JPH11114703A - 工作機械の心押装置 - Google Patents

工作機械の心押装置

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Publication number
JPH11114703A
JPH11114703A JP9303530A JP30353097A JPH11114703A JP H11114703 A JPH11114703 A JP H11114703A JP 9303530 A JP9303530 A JP 9303530A JP 30353097 A JP30353097 A JP 30353097A JP H11114703 A JPH11114703 A JP H11114703A
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JP
Japan
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tailstock
scale
bed
spindle
shaft
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Pending
Application number
JP9303530A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Takeuchi
邦彦 竹内
Masahiko Mori
雅彦 森
Koji Okura
浩二 大倉
Masahiro Yamane
雅浩 山根
Koji Matsumoto
光司 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ベッド上における心押台及び心押軸の任意の位
置を検出して、これを高精度に制御することのできる心
押装置を提供する。 【解決手段】工作機械のベッド1上に設けられ、主軸に
対して離接する方向に移動自在となった心押台21と、
主軸に対して進退自在に心押台21に支持され、主軸側
に進出して主軸に把持されたワークに圧接する心押軸2
2と、心押台21を離接方向に移動せしめる心押台駆動
手段と、心押軸22を進退方向に移動せしめる心押軸駆
動手段31と、ベッド1上における心押台21の任意の
位置を検出する心押台検出手段23,24,36と、ベ
ッド1上における心押軸22の任意の位置を検出する心
押軸検出手段23,25,37と、心押台検出手段2
3,24,36および心押軸検出手段23,25,37
からの検出データに基づいて、心押台駆動手段及び心押
軸駆動手段31の作動を制御する制御手段38とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤,円筒研削盤
などの工作機械に用いられる心押装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、バー材,シャフトワークなど、主軸チャックによっ
て振れ精度良く把持できないワークを旋削等する場合に
は、従来より心押装置が使用されている。この心押装置
を旋盤に装着した例を図3に示す。
【0003】図中、1はベッドであり、2は主軸台であ
り、3は主軸チャックである。また、4は往復台であ
り、5は横送台であり、6は刃物台である。尚、これら
は周知の旋盤の構成であるのでその詳しい説明を省略す
る。
【0004】8はベッド1上に設けられた心押台であ
り、前記主軸チャック3に対して離接する方向、即ち、
矢示B−C方向に移動自在となっており、ベッド1に付
設したラック(図示せず)、心押台8に内蔵されて前記
ラックに噛合するピニオン(図示せず)、同じく心押台
8に内蔵されて前記ピニオンを回転させる駆動モータ
(図示せず)からなる駆動手段によって矢示B−C方向
に駆動されるようになっている。また、心押台8は自体
をベッド1上に固定するためのクランプ装置(図示せ
ず)を備えている。
【0005】9は前記心押台8に支持された心押軸であ
り、図示しない油圧機構により駆動されて前記主軸チャ
ック3に対し進退自在となっている。尚、10はカバー
用の金属ベルトであり、これによって、ベッド1内への
切粉の侵入が防止されている。
【0006】自動無人化が進められている近年では、前
記主軸チャック3へのワークの着脱をローディング装置
などの自動装置を用いて行うことが多く、この場合、ロ
ーディング装置によるワーク着脱時には、心押台8をロ
ーディング装置と干渉しない位置に退避させておく必要
がある。即ち、ローディング装置によるワークの着脱時
には、まず、前記クランプ装置(図示せず)を作動せし
めて前記心押台8をベッド1に対してアンクランプの状
態にした後、前記駆動モータ(図示せず)を駆動して心
押台8をベッド1の右端(前記主軸チャック3から遠ざ
ける方向)に後退させておき、ついでローディング装置
による主軸チャック3に対するワークの着脱を完了し、
当該ローディング装置を機外に退避させた後、再び前記
駆動モータ(図示せず)を駆動して心押台8を主軸チャ
ック3側に前進させ、ついで前記クランプ装置(図示せ
ず)を再び作動せしめて前記心押台8をベッド1に対し
てクランプの状態にした後、前記油圧機構(図示せず)
を駆動して心押軸9を主軸チャック3側に進出させて当
該心押軸9の先端でワークを支持するのである。
【0007】そして、従来は、このような心押装置の作
動を自動的に行うことができるように、心押台8の前進
端位置及び後退端位置をリミットスイッチなどの検出手
段により検出し、この検出信号を基に前記駆動モータ
(図示せず)及び油圧機構(図示せず)の作動を制御し
ていた。
【0008】図3に示すように、例えば、この検出手段
は前記心押台8の前面に設けた後退端確認用のリミット
スイッチ11及び前進端確認用のリミットスイッチ12
と、ベッド1の前面の取付板13に取り付けられた後退
端確認用のドッグ14及び前進端確認用のドッグ15と
から構成される。心押台8を前進させる際には、リミッ
トスイッチ12がドッグ15を叩きこれを検出した後、
前記駆動モータ(図示せず)を停止し、心押台8を後退
させる際には、リミットスイッチ11がドッグ14を叩
きこれを検出した後、前記駆動モータ(図示せず)を停
止する。
【0009】尚、この後退端確認用のドッグ14及び前
進端確認用のドッグ15の位置は取付板13上で矢示B
−C方向に調整可能であり、加工するワークの種類など
によりその位置を調整することができるようになってい
る。
【0010】ところが、上記リミットスイッチ11,1
2を用いた心押装置の制御においては、リミットスイ
ッチ11,12の検出幅が広いことから検出位置にバラ
ツキを生じるため高精度な制御ができない、加工する
ワークの形状が異なる度にドッグ14,15の位置調整
をしなければならず、その作業が煩雑であるといった問
題があり、現実的には効率の良い無人自動運転を行うこ
とができなかった。
【0011】ところで、特開平7−24605号公報及
び特開平8−71805号公報には、心押軸の任意な位
置を検出することができ、これを高精度に制御し得る心
押装置が開示されている。
【0012】しかしながら、特開平7−24605号公
報及び特開平8−71805号公報に開示される心押装
置は、いずれも心押台がベッド上に固定され、心押軸の
みがストロークしてワークを支持するものであるため、
上述したような、ローディング装置を用いた自動運転機
には不向きであった。元来、心押軸は把持が不安定なワ
ークを支持してその回転状態を安定させるためのもので
あり、そのためにも心押軸の心押台からの突き出し量は
極力短い方が好ましい。したがって、前記ローディング
装置を用いた自動運転機においても、ローディング時に
心押軸のみをストロークしてこれを退避させる上記方式
よりは、むしろ、ローディング時には心押台ごと後退さ
せて退避させ、加工時に心押台を所定位置まで前進させ
た後、心押軸を最低必要量だけ進出させてワークを支持
するようにした方がより好ましい。
【0013】他方、特開平7−24605号公報及び特
開平8−71805号公報に開示される心押装置をその
まま、心押台を移動させるようにした機械に適用したと
しても、心押台が移動することによって心押軸のベッド
上での位置が随時移動するため、心押台の位置が不明で
あれば、結局、心押軸のベッド上での位置を検出するこ
とができず、前記ローディング装置のローディング時
の、心押台及び心押軸との干渉を有効に防止できない。
この場合、心押台の移動については、上述したように、
その前進端及び後退端をリミットスイッチ等の検出手段
により検知することもできるが、結局、上述したよう
な、高精度な制御ができない、或いは加工するワークの
形状が異なる度にドッグの位置調整をしなければならい
といった問題が依然として残る。
【0014】本発明は、如上のような問題を解決すべく
なされたものであって、ベッド上における心押台及び心
押軸の任意の位置を検出して、これを高精度に制御する
ことのできる心押装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するための本発明の請求項1に係る発明は、工作機
械のベッド上に設けられ、主軸に対して離接する方向に
移動自在となった心押台と、前記主軸に対して進退自在
に前記心押台に支持され、前記主軸側に進出して該主軸
に把持されたワークに圧接する心押軸と、前記心押台を
前記離接方向に移動せしめる心押台駆動手段と、前記心
押軸を前記進退方向に移動せしめる心押軸駆動手段と、
前記ベッド上における前記心押台の任意の位置を検出す
る心押台検出手段と、前記ベッド上における前記心押軸
の任意の位置を検出する心押軸検出手段と、前記心押台
検出手段および心押軸検出手段からの検出データに基づ
いて、前記心押台駆動手段及び心押軸駆動手段の作動を
制御する制御手段とを備えたものである。
【0016】この発明によれば、心押台検出手段及び心
押軸検出手段によって心押台及び心押軸のベッド上にお
ける任意の位置を検出することができるとともに、制御
手段は検出された位置データに基づいて心押台駆動手段
及び心押軸駆動手段の作動を制御して、当該心押台及び
心押軸をベッド上の任意の位置に移動させることができ
る。
【0017】したがって、長さ寸法の異なる複数種のワ
ークを同一機械で加工する場合において、加工するワー
クを切替える際に、位置検出用のドッグ位置を調整する
といった煩わしい段取り作業は不要であり、極めて効率
の良い切替え作業を行うことができる。
【0018】また、ローディング装置を用いた無人自動
運転を行う場合にも、ローディング装置と心押台及び心
押軸とが干渉しない位置に、当該心押台及び心押軸が退
避しているか否かを確認することができ、干渉位置にあ
るときには、ローディング装置が作動しないようなイン
ターロックをかけたり、アラームを出力するといった対
応をとることもできる。
【0019】また、心押台及び心押軸の双方の位置を検
出し、しかもこれらを別個に制御して移動させることが
できるので、心押台を高速でワークの間近に接近させた
後、心押軸をワーク側に進出させてこれに圧接させると
いうように、心押軸の繰り出し量を極力短いものに設定
することができ、心押装置の心押動作時間をごく短いも
のに短縮することができる。
【0020】また、心押軸をワークに圧接させて加工を
開始した後に、何らかの原因によって心押台及び/又は
心押軸が後退した場合、主軸チャックだけではワークを
十分に把持することができず、ワークがチャックから外
れて機内を損傷するおそれがある。或いはチャッキング
不良となってワークを所定精度に仕上げることができな
くなる。しかしながら、本発明に係る心押装置によれ
ば、加工開始後においても心押台及び心押軸の位置を検
出し確認することができるので、このような心押台及び
心押軸の後退を検知することができ、アラームを出力す
る、或いは加工を中止するといった対応をとることがで
きる。
【0021】また、周知の通り、多数のワークを連続加
工した場合、ワークの加工仕上り寸法は一定ではなくバ
ラツキを生じるが、心押軸がワークに圧接した際の当該
心押軸の位置を規定位置と対比することで、ワークの長
さ方向の大小を検出することができ、その差が許容限界
を超える場合には、アラームを出力するといった対応を
とることもできる。
【0022】また、心押台及び心押軸で形成される全体
形状に関する寸法データ、並びに工具を含めた刃物台な
どの形状に関する寸法データを予めNC装置などの制御
装置に記憶しておき、心押台検出手段及び心押軸検出手
段により検出される心押台及び心押軸の位置と別途認識
される刃物台などとの位置関係から、前記制御装置が相
互の干渉を認識できるようにすることもできる。例え
ば、工具補正や工具交換のために刃物台を移動したり、
刃物台を旋回させたりする際に、刃物台が心押台及び心
押軸と干渉する場合、前記制御装置がこれを認識して、
刃物台などの移動を止めたり、アラームを出力するとい
った対応をとることができる。
【0023】請求項2に係る発明は、上記請求項1に係
る発明における前記心押台検出手段が、一定ピッチの目
盛を備え、前記心押台の移動方向に沿って前記ベッドに
付設される第1のスケールと、前記心押台に付設され且
つ前記第1のスケールに沿って移動し、前記第1のスケ
ールの目盛を読み取る第1の検出器とを備えてなり、前
記心押軸検出手段が、一定ピッチの目盛を備え、前記心
押軸の移動方向に沿って前記ベッド又は心押台に付設さ
れる第2のスケールと、前記心押軸に付設され且つ前記
第2のスケールに沿って移動し、前記第2のスケールの
目盛を読み取る第2の検出器とを備えてなるものであ
る。
【0024】この発明によれば、心押台及び心押軸の位
置を、一定ピッチの目盛を備えたスケールを基準に検出
しているので、上述した請求項1に係る発明の作用,効
果に加えて、高精度にその位置を検出することができる
という作用,効果を奏する。
【0025】請求項3に係る発明は、上記請求項2に係
る発明における前記心押台及び心押軸の移動方向が同一
方向であり、前記第1のスケールと第2のスケールとが
ベッド上に付設した同一のスケールで構成されてなるも
のである。
【0026】この発明によれば、同一のスケールで心押
台及び心押軸の双方の位置を検出するように構成してい
るので、上述した請求項2に係る発明の作用,効果に加
えて、装置全体の構造を簡単なものにすることができ、
限られた狭いスペースにもこれを設置することができる
という作用,効果を奏する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づいて説明する。
【0028】図1は本実施形態に係る旋盤の全体を示す
斜視図であり、図2はその矢視A−A方向の断面図であ
る。
【0029】図1に示すように、本実施形態に係る旋盤
は、心押装置に係る部分を除いた基本的構成が従来の旋
盤(図3)のものと同じ構成となっている。したがっ
て、同一の構成部分については同一の符号を付し、その
詳しい説明を省略する。
【0030】図2に示すように、本実施形態に係る心押
装置20は、矢示方向B−Cに移動自在にベッド1上に
載置した心押台21と、この心押台21に支持され、油
圧機構によって同じく矢示B−C方向に進退自在となっ
た心押軸22と、心押台21の下方のベッド1上に設け
たスケール23と、このスケール23に係合しその長手
方向に沿って移動自在となった第1の検出器24及び第
2の検出器25と、この第1の検出器24及び第2の検
出器25の検出データに基づいて心押台21び心押軸2
2の作動を制御する心押台・軸制御手段35とを基本的
構成として備えている。尚、心押軸22の進退動作は切
換弁31によって切換えられるようになっている。
【0031】前記心押台21は、上述した従来のものと
同様に、ラック(図示せず),ピニオン(図示せず)及
び駆動モータ(図示せず)からなる駆動手段によって矢
示B−C方向に駆動されるようになっており、その下端
部に取付ブラケット30を介して前記第1の検出器24
を取り付けている。また、図1に示すように、心押台2
1には内部空間21aが形成されており、図2に示すよ
うに、この内部空間21aの側壁に軸受29,29を介
して駆動ロッド27を取り付けている。この駆動ロッド
27の矢示B方向端は、前記心押軸22の同じく矢示B
方向端部に取付板26を介して固設されており、当該駆
動ロッド27は心押軸22の矢示B−C方向の移動に伴
って同方向に移動するようになっている。また、前記軸
受29,29間の駆動ロッド27に支持ステー28の上
端部を固設し、その下端部に第2の検出器25を固設し
ている。斯くして、前記第1の検出器24は心押台21
の移動に伴ってスケール23上を同方向に移動し、第2
の検出器25は心押軸22の移動に伴ってスケール23
上を同方向に移動する。尚、心押台21の矢示B方向及
びC方向側の側面にはそれぞれカバー32,33を設け
ている。
【0032】前記スケール23は長手方向に一定ピッチ
の目盛りを備えたもので、その長手方向が前記心押台2
1の移動方向である矢示B−C方向に沿うように前記ベ
ッド1上に載置,固定されている。また、前記第1の検
出器24及び第2の検出器25はこのスケール23に係
合し、その目盛を読み取って所定の検出データを出力す
るものであり、前記スケール23とともに対をなして1
つのリニアエンコーダを形成している。尚、この例で
は、この第1の検出器24及び第2の検出器25が相対
的移動量を検出するものである、インクリメント型の光
電式リニアエンコーダを用いた。
【0033】前記心押台・軸制御手段35は、前記第1
の検出器24の検出データを入力して、絶対座標系にお
ける前記心押台21の矢示A方向端のベッド1上の位置
を算出する心押台位置検出部36と、前記第2の検出器
25の検出データを入力して、同じく絶対座標系におけ
る前記心押軸22の矢示A方向端のベッド1上の位置を
算出する心押軸位置検出部37と、前記心押台21及び
心押軸22の作動を制御する心押台・軸制御部38とか
らなる。この心押台・軸制御手段38は主軸等の制御を
行う数値制御装置39内に組み込まれており、前記心押
台・軸制御部38は、この数値制御装置39内に格納さ
れた動作プログラム等のデータ、並びに前記心押台位置
検出部36及び心押軸位置検出部37において算出した
位置データに基づいて前記心押台21及び心押軸22の
作動を制御する。尚、数値制御装置39は既存の公知の
ものであり、その詳しい説明を省略する。
【0034】以上の構成を備えた本実施形態に係る旋盤
によれば、スケール23,第1の検出器24及び第2の
検出器25、並びに心押台位置検出部36及び心押軸位
置検出部37によって心押台21及び心押軸22の絶対
座標系におけるベッド1上の位置を検出することができ
る。
【0035】また、心押台・軸制御部38は、心押台位
置検出部36及び心押軸位置検出部37において算出さ
れた心押台21及び心押軸22の位置を随時確認しなが
らフィードバック制御を行い、心押台21及び心押軸2
2をベッド1上の任意の位置に移動させることができ
る。したがって、例えば、長さ寸法の異なる複数種のワ
ークを同一機械で加工する場合に、ワークの寸法に応じ
動作位置を設定した動作プログラムを1回作成しておけ
ば、その後に加工ワークを切替える際には、ドッグ位置
を調整するような煩わしい段取り作業は不要であり、極
めて効率の良い切替え作業を行うことができる。
【0036】また、心押台21及び心押軸22の位置を
リニアエンコーダにより検出しているので高精度にその
位置を検出することができ、更に心押台21及び心押軸
22の双方の位置を検出し、しかもこれらを別個にフィ
ードバック制御により移動させることができるので、心
押台21を高速でワークの間近に接近させた後、心押軸
22をワーク側に進出させてこれに圧接させるというよ
うに、心押軸22の繰り出し量を極力短いものに設定す
ることができる。このように、心押装置20による心押
動作時間をごく短いものに短縮することができる。
【0037】また、心押台21及び心押軸22のベッド
1上における絶対位置を確認することができることか
ら、ローディング装置を用いた無人自動運転を行う場合
にも、ローディング装置と心押台21及び心押軸22と
が干渉しない位置に、当該心押台21及び心押軸22が
退避しているか否かを確認することができ、干渉位置に
あるときには、ローディング装置が作動しないようなイ
ンターロックをかけたり、アラームを出力するといった
対応をとることもできる。
【0038】また、心押軸22をワークに圧接させて加
工開始した後に、切換弁31の故障など何らかの原因に
よって心押台21及び心押軸22が後退した場合、主軸
チャック3だけではワークを十分に把持することができ
ず、ワークがチャック3から外れて機内を損傷するおそ
れがある。或いはチャッキング不良となってワークを所
定精度に仕上げることができなくなる。しかしながら、
この心押装置20によれば、加工開始後においても心押
台21及び心押軸22の位置を検出し確認することがで
きるので、このような心押台21及び心押軸22の後退
を検知することができ、アラームを出力する、或いは加
工を中止するといった対応をとることができる。
【0039】また、周知の通り、多数のワークを連続加
工した場合、ワークの加工仕上り寸法は一定ではなくバ
ラツキを生じるが、心押軸22がワークに圧接した際の
当該心押軸22の位置を規定位置と対比することで、ワ
ークの長さ方向の大小を検出することができ、その差が
許容限界を超える場合には、アラームを出力するといっ
た対応をとることができる。
【0040】また、心押台21及び心押軸22で形成さ
れる全体形状に関する寸法データ、並びに工具を含めた
刃物台6などの形状に関する寸法データを予め数値制御
装置39に記憶しておき、心押台位置検出部36及び心
押軸位置検出部37により検出される心押台21及び心
押軸22の位置と別途認識される刃物台6などとの位置
関係から、数値制御装置39が相互の干渉を認識できる
ようにすることもできる。例えば、工具補正や工具交換
のために刃物台6を移動したり、刃物台6を旋回させた
りする際に、刃物台6が心押台21及び心押軸22と干
渉する場合、数値制御装置39がこれを認識して、刃物
台6などの移動を止めたり、アラームを出力するといっ
た対応をとることができる。
【0041】また、本例では、1個のスケール23で心
押台21及び心押軸22の双方の位置を検出するように
構成しているので、装置全体の構造を簡単なものにする
ことができ、限られた狭いスペースにもこれを設置する
ことができる。但し、設置スペースに限定がなく、構造
が若干複雑となっても良い場合には、第1の検出器2
4,第2の検出器25の各々に個別に対応した2個のス
ケール23をベッド1上に設けた構成としても良い。ま
た、この場合に、第2の検出器25に対応したスケール
23を心押台21に付設しても良い。
【0042】また、本例では、スケール23,第1の検
出器24及び第2の検出器25がカバー32,33及び
金属ベルト10等によりカバーされており、これによっ
て切粉及び切削水による誤検出を防止することができ
る。
【0043】以上本発明の実施形態について詳述した
が、本発明の具体的な態様がこれに限定されるものでな
いことは言うまでもなく、特に付言するならば、上例で
は光電式のリニアエンコーダを用いたが、これに限るも
のではなく、磁気式のもの、電磁誘導式のもの他、静電
容量式のものなど各種のリニアエンコーダを用いること
ができる。
【0044】また、前記リニアエンコーダにインクリメ
ンタル型のものを用いたが、これに限られるものではな
く、当然にアブソリュート型のものを用いても良い。こ
の場合には、第1の検出器24及び第2の検出器25に
より絶対位置を検出することができるので、上述した心
押台位置検出部36及び心押軸位置検出部37は不要で
あり、第1の検出器24及び第2の検出器25からの検
出データを心押台・軸制御部38に直接入力するように
すれば良い。
【0045】また、本例では心押台21と心押軸22が
同方向に移動する心押装置について説明したが、例え
ば、心押台21がベッド1の長手方向と直交する方向に
移動するような構成のものであっても良い。尚、この場
合には、第1の検出器24,第2の検出器25の各々に
個別に対応した2個のスケール23を設ける必要があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る心押装置を装着した
旋盤を示す斜視図である。
【図2】図1における矢示A−A方向の断面図である。
【図3】従来の心押装置を装着した旋盤を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
20 心押装置 21 心押台 22 心押軸 23 スケール 24 第1の検出器 25 第2の検出器 26 取付板 27 駆動ロッド 28 支持ステー 29 軸受 30 取付ブラケット 31 切換弁 32,33 カバー 35 心押台・軸制御手段 36 心押台位置検出部 37 心押軸位置検出部 38 心押台・軸制御部 39 数値制御装置
フロントページの続き (72)発明者 山根 雅浩 奈良県大和郡山市北郡山町106番地 株式 会社森精機製作所内 (72)発明者 松本 光司 奈良県大和郡山市北郡山町106番地 株式 会社森精機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のベッド上に設けられ、主軸に
    対して離接する方向に移動自在となった心押台と、 前記主軸に対して進退自在に前記心押台に支持され、前
    記主軸側に進出して該主軸に把持されたワークに圧接す
    る心押軸と、 前記心押台を前記離接方向に移動せしめる心押台駆動手
    段と、 前記心押軸を前記進退方向に移動せしめる心押軸駆動手
    段と、 前記ベッド上における前記心押台の任意の位置を検出す
    る心押台検出手段と、 前記ベッド上における前記心押軸の任意の位置を検出す
    る心押軸検出手段と、 前記心押台検出手段および心押軸検出手段からの検出デ
    ータに基づいて、前記心押台駆動手段及び心押軸駆動手
    段の作動を制御する制御手段とを備えてなる工作機械の
    心押装置。
  2. 【請求項2】 前記心押台検出手段が、一定ピッチの目
    盛を備え、前記心押台の移動方向に沿って前記ベッドに
    付設される第1のスケールと、前記心押台に付設され且
    つ前記第1のスケールに沿って移動し、前記第1のスケ
    ールの目盛を読み取る第1の検出器とを備えてなり、 前記心押軸検出手段が、一定ピッチの目盛を備え、前記
    心押軸の移動方向に沿って前記ベッド又は心押台に付設
    される第2のスケールと、前記心押軸に付設され且つ前
    記第2のスケールに沿って移動し、前記第2のスケール
    の目盛を読み取る第2の検出器とを備えてなる請求項1
    記載の工作機械の心押装置。
  3. 【請求項3】 前記心押台及び心押軸の移動方向が同一
    方向であり、前記第1のスケールと第2のスケールとが
    ベッド上に付設した同一のスケールで構成されてなる請
    求項2記載の工作機械の心押装置。
JP9303530A 1997-10-17 1997-10-17 工作機械の心押装置 Pending JPH11114703A (ja)

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