JPH11113296A - 発電電動機の制御装置及びこれを用いた発電システム - Google Patents

発電電動機の制御装置及びこれを用いた発電システム

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JPH11113296A
JPH11113296A JP9269844A JP26984497A JPH11113296A JP H11113296 A JPH11113296 A JP H11113296A JP 9269844 A JP9269844 A JP 9269844A JP 26984497 A JP26984497 A JP 26984497A JP H11113296 A JPH11113296 A JP H11113296A
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雅哉 一瀬
Motoo Futami
基生 二見
Yuzuru Kubota
譲 久保田
Mitsusachi Motobe
光幸 本部
Mikisuke Higuchi
幹祐 樋口
Masaichi Endo
政市 遠藤
Kiyoshi Minoguchi
潔 蓑口
Toru Nishio
徹 西尾
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  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 事故により出力電圧が低下した時も、系統に
所定の出力電圧指令値が出ているため、事故相を系統か
ら切り離した直後に発生する系統過電圧に対し、フィー
ドバック制御効果により電圧が所定値に戻されるので、
制御遅れが生じ、十分に過電圧を抑制することができな
い。 【解決手段】 発電電動機18は電力系統24に接続さ
れ、電圧調節器15、励磁制御装置16及び電力変換器
17を用いて、電圧指令値V0 に応じた出力電圧になる
ように制御される。電圧指令発生器11と減算器14の
間に電圧指令値変更器12が設けられ、この電圧指令値
変更器12には事故検出器13が接続されている。事故
検出器13が電力系統24上の事故を検知すると、電圧
指令値変更器12は入力された電圧指令値V0 を所定の
値Vに低下させて出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電電動機の二次
側を交流励磁する発電電動機の制御装置に係り、特に、
可変速発電システムにおける系統の過電圧抑制に用いら
れる発電電動機の制御装置及びこれを用いた発電システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】発電システム、例えば可変速発電システ
ムは、可変速揚水発電所のように電力需要の変化に対し
て系統の周波数を一定に保つように発電電動機を可変速
運転し、出力を調整する機能を有している。電力系統の
どこかで地絡等の事故が発生した場合、事故が発生した
相は遮断器によって切り離され、電力系統から事故の障
害が取り除かれる。更に、可変速発電システムは、系統
事故時の電圧低下に対しても、所定の電圧を出力するよ
うに制御が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した可変速発電シ
ステムは、地絡事故等の事故中に電力系統の電圧が低下
しても所定の電圧を出すように制御しているため、遮断
器により事故相を除去する時に電力系統の余剰無効電力
が原因で電圧が上昇する。例えば、超高圧直流送電系に
おいてその交流側での地絡事故発生時に、送電線に並列
に設置した装荷コンデンサの働きで電圧の上昇を招く例
がある。このような場合、電圧上昇を検出し、それに基
づいて電圧を下げるように制御されるため、制御の遅れ
も加わり瞬間的に上昇する過電圧を抑えることができな
いという問題がある。
【0004】本発明は、系統に事故が生じ事故相を系統
から切り離した直後に生じる過電圧を抑制するように制
御する発電電動機の制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】又、本発明の他の目的は、系統に事故が生
じ事故相を系統から切り離した直後に生じる過電圧を抑
制することのできる発電システムを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、一次側が電力系統に接続された発電電
動機の出力電圧の検出値及び出力電圧指令値を基に前記
発電電動機の出力電圧を制御する発電電動機電圧制御手
段と、該発電電動機電圧制御手段の出力に応じた可変周
波数の交流電流を出力する交流電流出力手段と、該交流
電流出力手段により前記発電電動機の二次側を交流励磁
する励磁手段を備えた制御装置において、前記電力系統
における事故発生を検知する事故検知手段と、該事故検
知手段の事故検知に応じて前記出力電圧指令値を低下さ
せる電圧指令値変更手段を備えた発電電動機の制御装置
にしている。この構成によれば、電力系統に事故が発生
した時、その発生が事故検知手段により電気的に検知さ
れ、この検知に連動して電圧指令値変更手段が出力電圧
指令値を下げる。この結果、事故に伴って遮断器により
事故相を除去する時、電力系統に過電圧が生じるのを抑
制することができる。
【0007】上記の他の目的を達成するために、本発明
は、揚水発電システム又はフライホイール発電システム
において、一次側が電力系統に接続された発電電動機
と、該発電電動機の出力電圧の検出値及び出力電圧指令
値を基に前記発電電動機の出力電圧を制御する発電電動
機電圧制御手段と、該発電電動機電圧制御手段の出力に
応じた可変周波数の交流電流を出力する交流電流出力手
段と、該交流電流出力手段により前記発電電動機の二次
側を交流励磁する励磁手段と、前記電力系統における事
故発生を検知する事故検知手段と、該事故検知手段の事
故検知に応じて前記出力電圧指令値を低下させる電圧指
令値変更手段とを含む制御装置を備えると共に前記電力
系統に接続された発電システムにしている。この構成に
よれば、いずれの形態の発電システムにおいても、その
電力系統に事故が発生し、該電力系統の電圧が上昇する
事態が生じた場合、直ちに制御装置が起動し、出力電圧
指令値を下げるように動作する。したがって、電力系統
に過電圧が生じるのを抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明による発電電動機の制御装置
の第1の実施の形態を示す。図1は発電電動機の制御装
置を可変速発電システムに適用したものである。可変速
発電システム10は、電圧指令値V0 を発生する源電圧
指令発生器11、電圧指令値V0 を基に電圧指令値Vを
出力する電圧指令値変更器12、この電圧指令値変更器
12に接続された事故検出器13、電圧指令値Vと電圧
検出値VF を減算する減算器14、この減算器14に接
続された電圧調整器15、この電圧調節器15に接続さ
れた励磁制御装置16、この励磁制御装置16に接続さ
れた電力変換器17、この電力変換器17に二次側が接
続された発電電動機(例えば同期電動機)18、電力変
換器17に接続された励磁用変圧器19、発電電動機1
8に流れる電流を測定する変流器20、発電電動機18
及び励磁用変圧器19に接続された変圧器21、この変
圧器21の出力を基に電圧検出値VF を生成する電圧検
出器22を備えて構成される。以上の構成において、減
算器14及び電圧調節器15が電圧制御手段を形成し、
励磁制御装置16が励磁手段を形成し、電力変換器17
が交流電流出力手段を形成する。上記の構成による可変
速発電システム10に対し、可変速発電システム10の
発電電動機18と励磁用変圧器19の接続点には、主変
圧器23が接続され、この主変圧器23には電力系統2
4が接続されている。
【0009】以上の構成において、発電電動機18の出
力電圧の制御系の動作を説明する。電圧検出器22によ
って発電電動機18の出力電圧が電圧検出値VF として
検出される。この電圧検出値VF は、減算器14によっ
て可変速発電システム10の電圧指令値変更器12から
出力される電圧指令値Vと比較され、その偏差が電圧調
節器15に入力され、更に励磁制御装置16を介して電
力変換器17が制御される。可変速発電システム10の
出力電圧の検出点は、発電電動機18の出力端でもよい
し、主変圧器23の一次側(電力系統側)であってもよ
い。電力変換器17は発電電動機18の二次側を交流励
磁し、これによって発電電動機18の出力電圧は可変速
発電システム10の出力電圧指令値Vと電圧検出値VF
の偏差に応じて変化する。また、励磁制御装置16は発
電電動機18の二次側電流を変流器20で検出し、この
検出値が励磁制御装置16にフィードバックされる。
【0010】図1の構成においては、電力系統24の電
圧設定値により定まる可変速発電システム10の電圧指
令値V0 を電圧指令値変更器12に入力し、その出力を
可変速発電システム10の電圧指令値Vとして用いてい
る。電圧指令値変更器12は、事故検出器13から信号
を受けると、電圧指令値V0 を電圧指令値Vに低下させ
る。この事故とは、地絡事故等を指す。この電圧指令値
Vとしては、電圧検出値以下に設定し、或いは、電力系
統24の電圧設定値で定まる値にする。このように、電
圧指令値変更器12と事故検出器13を設け、事故検出
器13の信号を電圧指令値変更器12へ伝達することに
より、可変速発電システム10は電力系統24で事故が
発生した際、可変速発電システム10の出力電圧指令値
V0 を電圧指令値Vに変更することができる。この結
果、事故から正常状態に復帰する時、出力電圧を低下さ
せることができ、復帰直後の電力系統に発生する過電圧
を抑制することができる。
【0011】図2は電圧指令値変更器12の詳細構成を
示す。電圧指令値変更器12は、事故検出器13より出
力される事故検出信号を基に動作するパルス幅拡張器1
2a、このパルス幅拡張器12aの出力値と電圧指令値
V0 を乗算する乗算器12b、この乗算器12bの出力
値と電圧指令値V0 の偏差を出力する減算器12c、こ
の減算器12cの出力を基に所定の信号を出力するラン
プ回路12dを備えて構成されている。
【0012】図2の構成において、事故検出器13は、
事故を検出したときには信号“1”、事故を検出してい
ないときには“0”を発生し、この信号をパルス幅拡張
器12aへ伝送する。パルス幅拡張器12aは、入力に
信号“1”が入力されると、その状態を一定時間保持す
る機能を有している。パルス幅拡張器12aの出力信号
“1”が乗算器12bに入力された場合、乗算器12b
は入力された電圧指令値V0 に定数α(ただし、0≦α
<1)を乗算した値(α・V0 )を出力する。一方、パ
ルス幅拡張器12aの出力が“0”の時、乗算器12b
は“0”を減算器12cへ出力する。
【0013】図3は図1の構成による可変速発電システ
ム10の各部の動作を示す波形図である。本図を用い
て、系統に事故が起きたときの可変速発電システムの出
力電圧指令値V0 の変化として同図に示すような時間関
数を実現する手段の一例について説明する。事故検出器
13の事故信号が“0”すなわち事故が検出されていな
い状態では、乗算器12bの出力は“0”である。した
がって、ランプ回路12dの出力端には、減算器12c
を素通りした電圧指令値V0 がそのまま出力される。事
故が発生し、検出遅れにより事故より遅れて事故検出器
13の出力が“1”、すなわち事故信号になると、パル
ス幅拡張器12aは信号の立ち上がりを検出し、これを
一定時間を保持し続ける。乗算器12bはパルス幅拡張
器12aの出力が“1”の期間、入力信号V0 にαを乗
じた値を減算器12cに入力する。これにより、ランプ
回路12dは信号V0をステップ状に〔α・V0 〕に低
下させた電圧信号を出力する。
【0014】パルス幅拡張器12aの保持時間を時間T
1 に設定した場合、図3のように、可変速発電システム
10の出力電圧指令値V0 は時間T1 の間、〔α・V0
〕だけ低下した値になる。この時、時間T1 の値とし
ては、事故相の開放時に出力電圧指令値V0 が低下して
いるように選ぶ必要がある。或いは、事故相の開放時か
ら時間T2 を定めるようにして、保持時間を設定しても
よい。図3において、ランプ回路12dは、入力値の減
少時には瞬時に入力値に等しくなり、入力値の増加時に
は徐々に増加させ所定の傾きで入力値に等しくなるよう
にしている。電圧指令値V0 の変化の方法は、図2のラ
ンプ回路12dを変更することにより選択することがで
きる。入力値の低下時は、図のように瞬時低下でもよい
が傾斜を持たせてもよい。また、増加時は一定の傾斜で
増加させてもよいし、一定時間後に入力値V0 に等しく
なるようにしてもよい。或いは、ランプ回路でなく一次
遅れ要素を用いてもよい。
【0015】本実施の形態により、可変速発電システム
10は事故が発生してから事故相の開放までの間に、可
変速発電システム10の出力電圧指令値V0 を低下させ
ることができる。このように事故発生から正常復帰後所
定の時間が経過するまで、可変速発電システム10の出
力電圧指令値V0 が低下しているので、正常復帰後に可
変速発電システム10の出力電圧を低く抑えることがで
きる。この効果により、事故時を含め正常復帰後に系統
の電圧が過大になるのを防止することができる。正常復
帰後には、系統の擾乱が減衰してきた後、可変速発電シ
ステム10の出力電圧は系統の所定電圧に相当する値、
すなわち事故前の値に戻ることになる。
【0016】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、以下においては、各図を通して同一又は同一
機能の構成部材には同一の符号を用いたので、詳細な説
明は省略することにする。図4は本発明による発電電動
機の制御装置の第2の実施の形態を示す。図4において
は、図1と同一であるものには同一引用数字を用いたの
で、以下においては重複する説明を省略する。図4の構
成が図1と異なるところは電圧指令値変更器の構成にあ
り、電圧検出器22の出力(電圧検出値VF )を入力信
号の1つにしている。すなわち、本実施の形態において
は、系統電圧の検出値VF を指令値変更器25に入力
し、電圧指令値の減少量を変える構成をとっている。指
令値変更器25は、検出した電圧VF に基づき乗算器1
6のゲインαを設定する。これ以外の構成については、
図1と同じである。
【0017】図5は指令値変更器25の詳細構成を示
す。この構成が図2と異なるところは、乗算器12bに
ゲイン設定器12eを接続し、このゲイン設定器12e
に電圧検出器22の電圧検出値VF を印加するところに
ある。他の構成については、図2と同じである。図5の
構成により、系統事故状態に応じて電圧指令値V0 を変
化させることができ、事故回復時の系統過電圧の抑制効
果がより大きくなると共に、可変速発電システム10の
出力電圧を速やかに事故前の状態に戻すことができる。
【0018】図6は本発明による発電電動機の制御装置
の第3の実施の形態を示す。図6においては、図1及び
図5と同一であるものには同一引用数字を用いたので、
以下においては重複する説明を省略する。図6の構成が
図1と異なるところは、電圧検出値VFaを検出する第2
の電圧検出手段26を図5に示した指令値変更器25に
接続し、電圧検出器26と電力系統24(主変圧器23
の一次側)との間に変圧器27を接続する構成にしたと
ころにある。このように、電圧検出手段26を主変圧器
23の一次側に設置し、検出した系統電圧VFaを指令値
変更器25に入力したことにより、系統の電圧を主変圧
器23を介さずに直接検出できるようになり、主変圧器
23の漏れ分による誤差の影響を受けることなく系統の
電圧を検出でき、系統の事故状態をより正確に検出する
ことが可能になる。
【0019】図7は本発明による発電電動機の制御装置
の第4の実施の形態を示す。図7においては、図1と同
一であるものには同一引用数字を用いたので、以下にお
いては重複する説明を省略する。図7の構成が図1と異
なるところは、図1の事故検出器13に代えて系統遮断
器動作信号29を基に事故検出信号を出力する事故検出
器28を設けたところにある。この構成によれば、可変
速発電システム10の事故検出器28の入力信号に、事
故相を開放するための遮断器の動作信号29を用いてお
り、この動作信号29に基づいて事故検出器28は電圧
指令値変更器12に事故信号を伝送する。系統に事故が
生じた時、遮断器の動作信号29を事故発生時は
“1”、正常時は“0”として電圧指令値変更器12に
伝達することにより、可変速発電システム10の出力電
圧指令値V0 を変更することができる。この結果、新た
に事故検出器を設置することなく系統の事故を検出で
き、可変速発電システム10の電圧指令値V0 を変更す
ることができる。
【0020】図8は本発明による発電電動機の制御装置
の第5の実施の形態を示す。図8においては、図1と同
一であるものには同一引用数字を用いたので、以下にお
いては重複する説明を省略する。図8の構成が図1と異
なるところは、変圧器21の出力電圧を入力信号とする
事故検出器30を設け、その事故検出信号を電圧指令値
変更器12に印加するようにしたところにある。この構
成によれば、事故検出器30は発電電動機18の一次側
の電圧に対し、基本波逆相電圧Vn をフーリエ変換に基
づき数式1〜3に従って算出する。系統の角周波数をω
とすれば、逆相電圧Vnは、数式3で表される。ここで
の事故とは、1線地絡又は2線地絡を指す。
【数1】
【数2】
【数3】
【0021】図9は図8の事故検出器30の詳細構成を
示す。事故検出器30は、変圧器21の出力電圧を入力
とする基本波逆相成分演算器30a、この基本波逆相成
分演算器30aによる基本波逆相電圧Vn と所定値Vn0
を比較する比較器30bを備えて構成される。図9にお
いて、数式3により求められた逆相電圧Vn は比較器3
0bにより、所定値Vn0と比較される。比較器30bは
所定値Vn0が検出値Vn より大きい時に信号“0”を出
力し、Vn0がVn より小さい時に信号“1”を事故検出
信号として電圧指令値変更器12へ出力する。この構成
によれば、発電電動機18の出力電圧の検出に逆相成分
を用いているため、可変速発電システム10の出力端電
圧が非対称になる事故を検出することができる。
【0022】図10は本発明による発電電動機の制御装
置の第6の実施の形態を示す。図10においては、図1
と同一であるものには同一引用数字を用いたので、以下
においては重複する説明を省略する。図8の構成が図1
と異なるところは、変圧器21の出力を基に正相分電圧
VPを出力する電圧検出器31を変圧器21と減算器1
4の間に設け、更に、正相分電圧VP を基に事故検出信
号を生成し、これを電圧指令値変更器12に印加する事
故検出器32を設けたところにある。ここでの事故と
は、すべての地絡事故を指す。電圧検出器31による基
本波正相分Vp を系統電圧として検出し、これを減算器
14に印加することにより、可変速発電システム10の
フィードバック系が形成される。また、検出した正相電
圧Vp を事故検出器32に入力し、正相電圧Vp に基づ
いて電圧指令値V0 を変化させる。正相電圧Vp は、フ
ーリエ変換に基づき数式1のsin(−ωt)をsin
(ωt)、数式2のcos(−ωt)をcos(ωt)
としてa1 ,b1 を求め、これを基に次式により求め
る。
【数4】
【0023】図11は図10の事故検出器32の詳細構
成を示す。事故検出器32は、正相分電圧VP と所定値
Vp0を比較する比較器32aにより構成されている。式
(4)により求められた正相電圧Vp は比較器32aに
より、所定値Vp0と比較される。比較器32aは正相電
圧Vp が所定値Vp0より大きい時に信号“0”を出力
し、正相電圧Vp が所定値Vp0より小さい時に信号
“1”を事故検出信号として電圧指令値変更器12へ出
力する。この構成によれば、発電電動機18の出力電圧
の検出に基本波の正相成分(正相電圧Vp )を用いてい
るため、系統に逆相成分が存在するときでも正確に系統
電圧の低下を検出することができる。
【0024】以上の各実施の形態においては、発電電動
機を1基だけ備えた可変速発電システム10を例に説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば、揚水発電システムや発電電動機にフライホイールを
持ったフライホイール発電システムにも適用可能であ
る。また、事故例として、地絡事故を示したが、線間短
絡等の他の事故でも適用可能である。
【0025】
【発明の効果】以上より明らかな如く、本発明の制御装
置によれば、電力系統に事故が生じた時に出力電圧指令
値を下げるようにしたので、事故から正常状態に復帰す
るとき、出力電圧を低下させることができ、復帰直後の
電力系統に発生する過電圧を抑制することができる。ま
た、系統電圧の低下に応じて、可変速発電システムの出
力電圧を低下をさせているので、系統の事故以外の事故
に対しても、過電圧を抑制することができる。
【0026】更に、本発明の発電システムによれば、揚
水発電システムやフライホイール発電システムに適用す
ることにより、通常は系統の電圧及び周波数の安定化を
行いながら、系統事故時には過電圧を抑制するシステム
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発電電動機の制御装置の第1の実
施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1の電圧指令値変更器の詳細構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図1の構成による可変速発電システムの各部の
動作を示す波形図である。
【図4】本発明による発電電動機の制御装置の第2の実
施の形態を示すブロック図である。
【図5】図4の指令値変更器の詳細構成を示すブロック
図である。
【図6】本発明による発電電動機の制御装置の第3の実
施の形態を示すブロック図である。
【図7】本発明による発電電動機の制御装置の第4の実
施の形態を示すブロック図である。
【図8】本発明による発電電動機の制御装置の第5の実
施の形態を示すブロック図である。
【図9】図8の事故検出器の詳細構成を示すブロック図
である。
【図10】本発明による発電電動機の制御装置の第6の
実施の形態を示すブロック図である。
【図11】図10の事故検出器の詳細構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 可変速発電システム 11 電圧指令発生器 12,25 電圧指令値変更器 12a パルス幅拡張器 12b 乗算器 12c 減算器 12d ランプ回路 12e ゲイン設定器 13, 28, 30,32 事故検出器 14 減算器 15 電圧調節器 16 励磁制御装置 17 電力変換器 18 発電電動機 19 励磁用変圧器 21 変圧器 22,31 電圧検出器 23 主変圧器 24 電力系統 30a 基本波逆相成分演算器 32a,30b 比較器 V0 ,V 電圧指令値 Vn 逆相電圧検出値 Vp 正相電圧検出値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 譲 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 本部 光幸 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 樋口 幹祐 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 遠藤 政市 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 蓑口 潔 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 西尾 徹 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次側が電力系統に接続された発電電動
    機の出力電圧の検出値及び出力電圧指令値を基に前記発
    電電動機の出力電圧を制御する発電電動機電圧制御手段
    と、該発電電動機電圧制御手段の出力に応じた可変周波
    数の交流電流を出力する交流電流出力手段と、該交流電
    流出力手段により前記発電電動機の二次側を交流励磁す
    る励磁手段を備えた発電電動機の制御装置において、前
    記電力系統における事故発生を検知する事故検知手段
    と、該事故検知手段の事故検知に応じて前記出力電圧指
    令値を低下させる電圧指令値変更手段を具備することを
    特徴とする発電電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記事故検知手段は、前記電力系統側に
    設置された系統遮断器の動作信号を基に事故検出信号を
    生成することを特徴とする請求項1記載の発電電動機の
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記発電電動機の一次側の出力電圧を検
    出する出力電圧検出手段を前記事故検知手段に代えて設
    け、その検出電圧の低下を前記電力系統における事故発
    生情報として用いることを特徴とする請求項1記載の発
    電電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記事故検知手段は、前記電力系統の電
    圧の正相成分を検出し、この検出値に基づいて前記電力
    系統における事故発生を検知することを特徴とする請求
    項1記載の発電電動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記事故検知手段は、前記発電電動機の
    出力電圧の逆相成分を検出し、この検出値に基づいて前
    記電力系統における事故発生を検知することを特徴とす
    る請求項1記載の発電電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧指令値変更手段は、前記事故検
    知に応じて前記出力電圧指令値を電圧検出値以下に設定
    することを特徴とする請求項1記載の発電電動機の制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧指令値変更手段は、前記電力系
    統が正常状態に復帰した後、前記低下させた出力電圧指
    令値を前記電力系統の電圧設定値で定まる値に変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の発電電動機の制御装
    置。
  8. 【請求項8】 前記電圧指令値変更手段は、前記低下さ
    せていた出力電圧指令値を前記電力系統が正常な状態に
    復帰した後、一定時間が経過した後に前記電力系統の電
    圧設定値で定まる値に変更することを特徴とする請求項
    1記載の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧指令値変更手段は、前記事故検
    知手段の事故検知信号の発生に同期して出力信号を一定
    時間保持するパルス幅拡張器と、該パルス幅拡張器の出
    力に前記出力電圧指令値を乗算する乗算器と、該乗算器
    の出力を前記出力電圧指令値より減算する減算器と、該
    減算器の出力を基に前記電力系統が正常へ復帰した時点
    から出力電圧を徐々に前記出力電圧指令値に近づけるラ
    ンプ回路とを具備することを特徴とする請求項6,7又
    は8記載の発電電動機の制御装置。
  10. 【請求項10】 一次側が電力系統に接続された発電電
    動機と、該発電電動機の出力電圧の検出値及び出力電圧
    指令値を基に前記発電電動機の出力電圧を制御する発電
    電動機電圧制御手段と、該発電電動機電圧制御手段の出
    力に応じた可変周波数の交流電流を出力する交流電流出
    力手段と、該交流電流出力手段により前記発電電動機の
    二次側を交流励磁する励磁手段と、前記電力系統におけ
    る事故発生を検知する事故検知手段と、該事故検知手段
    の事故検知に応じて前記出力電圧指令値を低下させる電
    圧指令値変更手段とを含む制御装置を備えると共に前記
    電力系統に接続されることを特徴とする揚水発電システ
    ム。
  11. 【請求項11】 一次側が電力系統に接続された発電電
    動機と、該発電電動機の出力電圧の検出値及び出力電圧
    指令値を基に前記発電電動機の出力電圧を制御する発電
    電動機電圧制御手段と、該発電電動機電圧制御手段の出
    力に応じた可変周波数の交流電流を出力する交流電流出
    力手段と、該交流電流出力手段により前記発電電動機の
    二次側を交流励磁する励磁手段と、前記電力系統におけ
    る事故発生を検知する事故検知手段と、該事故検知手段
    の事故検知に応じて前記出力電圧指令値を低下させる電
    圧指令値変更手段とを含む制御装置を備えると共に前記
    電力系統に接続されることを特徴とするフライホイール
    発電システム。
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