JPH11109772A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11109772A
JPH11109772A JP9290291A JP29029197A JPH11109772A JP H11109772 A JPH11109772 A JP H11109772A JP 9290291 A JP9290291 A JP 9290291A JP 29029197 A JP29029197 A JP 29029197A JP H11109772 A JPH11109772 A JP H11109772A
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transfer roller
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JP9290291A
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Hiroko Ogama
裕子 大釜
Hiroto Hasegawa
浩人 長谷川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体1上にトナー像taを形成し、該ト
ナー像を記録材P上に転写ローラ5によって静電転写
し、転写部N−定着部T間に記録材搬送部材28aを有
する構成の画像形成装置について、定着手段における記
録材上のトナー像の静電オフセットを防止しながら小サ
イズ記録材の搬送性を向上させる。 【解決手段】 搬送部材28aによって記録材Pが転写
ローラ5から分離する際の分離方向Bが転写ローラ5と
像担持体1との接触部Nでの転写ローラ接線方向Sより
も像担持体1側に近づく方向になるように規制し、且つ
搬送部材28aの記録材Pとの接触点Rの外周速が記録
材搬送速度に対して105%以上に設定されている、或
は搬送部材28aが体積抵抗率1×1010[Ω/cm]
以下の材料で構成されており、搬送部材28aと記録材
Pの接触点Rの外周速が記録材搬送速度に対して110
%以上に設定されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関す
る。
【0002】より詳しくは、電子写真感光体・静電記録
誘電体・中間転写体等の像担持体(第1の記録媒体)に
適宜の作像プロセスにより形成担持させた可転写像とし
てのトナー像を記録材(第2の記録媒体、被記録材)に
静電的に転写する手段にローラ転写方式(転写ローラ方
式)を採用した転写方式画像形成装置に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、転写方式画像形成装置に於いて、
第1の記録媒体としての像担持体に形成担持させたトナ
ー像を第2の記録媒体としての記録材に静電的に転写す
る手段としては、 1)コロナ放電器を用いたコロナ転写装置 2)導電性の弾性ローラ(転写ローラ)にトナーと逆極
性の電圧を印加して像担持体側のトナー像を記録材上に
静電的に転写するローラ転写装置 3)ベルト状の回転体に記録材を静電的に吸着するとと
もに、ベルト状回転体からの静電気力により像担持体側
のトナー像を記録材に転写するベルト転写装置 等が広く用いられている。
【0004】中でも2)のローラ転写装置は、オゾンの
発生が少ないこと、転写ローラが記録材搬送用ローラを
兼ねることから画像形成装置の低コスト化に適してお
り、近年広く採用されている。
【0005】.図4の(a)はローラ転写装置例の概
略模型図である。
【0006】1は像担持体としての例えば回転ドラム型
の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、
矢印aの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)
をもって回転駆動される。
【0007】5は転写ローラとしての導電性弾性ローラ
であり、感光ドラム1に対して弾性に抗して所定の押圧
力で圧接させて転写ニップ部(転写部)Nを形成させて
ある。この転写ローラ5は駆動手段51により矢印bの
反時計方向に感光ドラム1の周速度とほぼ同じ周速度で
回転駆動される。感光ドラム1の回転に従動回転させる
ものもある。52は転写ローラ5に対する転写バイアス
印加電源である。
【0008】図には省略したけれども、感光ドラム1の
周囲には、帯電、露光、現像等の作像プロセス機器が配
設されていて、回転感光ドラム1の面には目的の画像情
報に対応したトナー像が形成される。
【0009】そして、この回転感光ドラム1に対するト
ナー像の形成動作と適切に同期がとられて不図示の給紙
部から記録材Pが感光ドラム1と転写ローラ5との圧接
部である転写ニップ部Nに給紙され、転写ニップ部Nを
挟持搬送される。また転写ローラ5には転写バイアス印
加電源52からトナーの帯電極性とは逆極性の所定電位
の転写バイアスが印加される。これにより、転写ローラ
5から被記録材Pにトナーとは逆極性の電荷(転写電
荷)が付与されて、転写ニップ部Nにおいて感光ドラム
1上のトナー像が転写ニップ部Nを挟持搬送される記録
材上に順次に静電転写されるものである。
【0010】転写ニップ部Nでトナー像転写を受けて転
写ニップ部Nを出た記録材Pは感光ドラム1面から分離
して不図示の定着装置へ導入され、該定着装置でトナー
像の定着処理を受ける。感光ドラム1は繰り返して作像
に供される。
【0011】.ところで、このようなローラ転写方式
の画像形成装置においては、図4の(b)に示すよう
に、記録材が転写ローラから分離する際の分離方向、即
ち転写ニップ部Nから記録材Pが分離する記録材分離角
θ(転写分離角;転写ローラ5と感光ドラム1との接触
部での転写ローラ接線方向、即ち転写ローラ5と感光ド
ラム1との転写ニップ部Nにおける接線(転写ニップ接
線)Sに対して、転写ニップ部後の記録材搬送を決定す
る搬送路部材の頂点部と転写ニップ分離点Neを結んだ
直線Bのなす角度)が転写ニップ接線Sに対して上方
(感光ドラム寄り)になるように設定することで、転写
ニップ部Nを出て定着装置へ導入された記録材Pについ
て、トナー像が静電的な力によって定着器加熱部材上に
転移して発生するいわゆる静電オフセットを防止できる
ことがわかっている。
【0012】.この理由を図4の(c)に示す電荷移
動の摸式的を使って説明する。即ち、転写ニップ部Nで
の記録材Pへの電荷の移動は転写ニップ部Nから記録材
Pが分離する際に発生し、この際、転写ローラ5から記
録材Pへはトナーとは逆極性の転写電荷+e(本例では
プラスとする)が、また同時に感光ドラム1から記録材
P上へはトナーと同極性の電荷−e(本例ではマイナス
とする)が移動する。
【0013】この時、転写ニップNからの記録材分離角
θが転写ニップ接線Sよりも上方になると、転写ローラ
5と記録材P間の分離が感光ドラム1と記録材P間の分
離よりも早く開始されて、転写ローラ5からは先に電荷
+eの移動が開始された分より多く転写電荷+eが記録
材P上に移動するため、結果的に記録材P上の電荷とし
てはトナー保持極性の電荷+eが過剰な状態を作ること
ができる。
【0014】この結果、記録材P上へのトナー保持力を
高めることができるため、転写ニップ部Nを出て定着装
置へ導入された記録材Pについて、トナー像が静電的な
力によって定着器加熱部材上に転移して発生する静電オ
フセットを防止できるものである。
【0015】.また、近年、画像形成装置に対しては
様々なメディアに対して印字を行えるようにという市場
の要求が高まってきており、これを受けて、たとえば小
サイズ記録材を通紙・印字するために小サイズ記録材搬
送用の搬送ベルトや搬送ローラ等の搬送部材28a(図
4の(d))を転写部−定着部間に有する構成の画像形
成装置も増えている。
【0016】この様に小サイズ記録材搬送用の搬送部材
28aを有する画像形成装置では、この搬送部材28a
の転写部寄りの頂点部(頂上部)R、すなわち転写ニッ
プ部Nから分離した記録材Pが最初に該搬送部材28a
に接触する接点が転写ニップ部Nからの記録材Pの分離
角θを規制することになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の画像形成装置では、小サイズ記録材搬送部材28
aに記録材分離角(転写分離角)θを転写ニップ接線S
に対して感光ドラム1側へ持ち上げる機能を持たせてい
るために、以下に示すような問題があった。
【0018】即ち、定着装置での静電オフセットを防止
するために、図4の(d)に示すように、小サイズ記録
材搬送部材28aの転写部寄りの頂点部Rを転写ニップ
接線Sよりも上方に設定した場合、搬送部材28aの転
写部寄りの前面部分Sbから頂点R部分まで記録材Pを
持ち上げる必要があり、搬送部材28aを転写ニップ接
線Sよりも下に配置させた場合よりも、搬送部材28a
にはより高い記録材搬送力を与える必要がある。
【0019】このために前記搬送部材28aを従来の構
成のままとすると、記録材搬送力不足により小サイズ記
録材の搬送性が低下し、ひどい場合はジャムが発生する
という弊害があった。
【0020】そこで本発明は、上記のように像担持体上
にトナー像を形成し、該トナー像を記録材上に転写ロー
ラによって転写するローラ転写方式を採用し、転写部−
定着部間に記録材搬送部材を有する構成の画像形成装置
について、定着手段における記録材上のトナー像の静電
オフセットを防止しながら小サイズ記録材の搬送性を向
上させることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0022】(1)像担持体に弾性回転体である転写ロ
ーラを接触させて形成させた転写ニップ部に記録材を導
入し挟持搬送させて像担持体上に形成したトナー像を記
録材上に静電的に転写させ、転写ニップ部を出た記録材
を記録材搬送用の搬送部材で中継ぎ搬送させて定着手段
に導入してトナー像を記録材上に定着させる画像形成装
置に於いて、該搬送部材によって記録材が該転写ローラ
から分離する際の分離方向が転写ローラと像担持体との
接触部での転写ローラ接線方向よりも像担持体側に近づ
く方向になるように規制し、且つ該搬送部材の記録材と
の接触点の外周速が記録材搬送速度に対して105%以
上に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【0023】即ち、記録材搬送部材の頂点部を像担持体
−転写ローラの接触部の接線(転写ニップ接線)よりも
像担持体寄りに配置し、且つ該記録材搬送部材の頂点部
の外周速を記録材搬送速度に対して105%以上とする
ことで、前記搬送部材の記録材搬送力を高め、定着手段
における記録材上のトナー像の静電オフセットを防止し
ながら小サイズ記録材の搬送性を向上させるものであ
る。
【0024】(2)該搬送部材が体積抵抗率1×1010
[Ω/cm]以下の材料で構成されており、搬送部材と
記録材の接触点の外周速が記録材搬送速度に対して11
0%以上に設定されていることを特徴とする(1)記載
の画像形成装置。
【0025】即ち、記録材搬送部材の頂点部を像担持体
−転写ローラの接触部の接線よりも像担持体寄りに配置
し、且つ該記録材搬送部材の頂点部の外周速を記録材搬
送速度に対して110%以上とすることで、前記搬送部
材の記録材搬送力を高めて小サイズの厚紙記録材の搬送
性を高め、定着手段における記録材上のトナー像の静電
オフセットを防止しながら小サイズ記録材の搬送性を向
上させるとともに、前記搬送部材を体積低効率1×10
10[Ω・cm]以下の材料で構成することで搬送部材の
帯電を防止し、良好な記録材搬送性と良好な画像を得る
ものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施例〉(図1・図2) 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成模型
図、図2はその要部の拡大模型図である。
【0027】本例の画像形成装置は、電子写真プロセス
利用、ローラ転写方式のレーザービームプリンタであ
る。
【0028】1は像担持体としての感光ドラムであり、
OPC、アモルファスSi等の感光材料層をアルミニウ
ムやニッケル等のシリンダ状の導電性基板上に形成して
構成されており、不図示の駆動手段により矢印aの時計
方向に所定の周速度で回転駆動される。感光ドラム1の
導電性基板は接地されている。本例の感光ドラム1はO
PC層をAlシリンダ上に形成した外径30[mm]の
円筒形回転体である。
【0029】2は感光ドラム1面を所定の極性・電位に
一様に帯電処理する帯電手段であり、本例では帯電ロー
ラを使用した接触帯電装置を用いている。
【0030】3は画像情報露光手段であり、本例ではレ
ーザービームスキャナーを用いている。このスキャナー
3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ
等を有してなり、コンピューター、イメージスキャナ
ー、ワードプロセッサー等の不図示のホスト装置から送
られてきた画像情報(時系列電気デジタル画素信号)に
応じてON/OFF制御されたレーザービームLを出射
して感光ドラム1の一様に帯電された表面を走査露光
し、静電潜像を形成する。
【0031】4は現像装置であり、感光ドラム1上の静
電潜像をトナー像ta(図2)として現像する。現像方
法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用
いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用い
られることが多い。
【0032】5は弾性層と有する回転体形状の接触帯電
部材としての転写ローラであり、感光ドラム1に対して
加圧接触させて転写ニップ部Nを形成させてあり、駆動
手段51(図2)により矢印の時計方向bに所定の周速
度で回転駆動される。
【0033】回転感光ドラム1上に形成されたトナー像
taは、転写ニップ部Nにおいて、該転写ニップ部Nに
対して給紙部から給紙された記録材P(被転写材)に対
して順次に静電転写tbされる。
【0034】26は第1の給紙部としての給紙カセット
であり、定型の記録材Pを積載収納させてあり、プリン
タ本体に対して着脱自在である。21は第2の給紙部と
してのマルチ手差し給紙台である。
【0035】給紙カセット26からの給紙モードが選択
されたときには、給紙ローラ27の回転駆動と不図示の
1枚分離手段の協動により給紙カセット26内の記録材
Pが1枚宛分離給送される。
【0036】手差し給紙台21からの給紙モードが選択
されたときには、給紙ローラ22の回転駆動と不図示の
1枚分離手段の協動により手差し給紙台21上にセット
した記録材Pが1枚宛分離給送される。手差し給紙台2
1はプリンタに給紙する記録材が例えばハガキや封筒な
どの不定型の小サイズ材や厚紙などである場合に使用さ
れる。
【0037】給紙カセット26あるいは手差し給紙台2
1から1枚宛分離給送された記録材Pは、プレフィード
センサ23で待機した後に、レジストローラ24、レジ
ストセンサ25を経由して転写ニップ部N(画像形成
部)に給紙される。記録材Pはレジストローラ24によ
って、感光ドラム1の表面に形成されたトナー像taと
同期取りされて転写ニップ部Nに供給される。
【0038】転写ニップ部Nにおいてトナー像tbの転
写を受け、転写ニップ部Nを通過した記録材Pは、感光
ドラム1の面から分離され、搬送ベルト装置28、ガイ
ド板28gを通って定着装置6へ搬送される。
【0039】本例の定着装置6は加熱部材としての熱ロ
ーラと加圧部材としての圧接ローラとのローラ対からな
る熱ローラ方式の定着装置であり、トナー像tbを保持
した記録材Pは該ローラ対の圧接部である定着ニップ部
Tで挟持搬送されて加熱・加圧を受けることで、トナー
像が記録材P上に定着され永久画像となる。トナー像が
定着された記録材Pはガイド板8、排出ローラ9の経路
で機外の排紙トレイ10に排出される。
【0040】一方、記録材Pに対するトナー像転写後の
感光ドラム1の表面は、クリーニング装置7により転写
残留トナーの除去を受けて清掃されて繰り返して作像に
供される。本例のクリーニング装置7はブレードクリー
ニング装置であり、7aはそのクリーニングブレードで
ある。
【0041】転写ローラ5は、φ6[mm]の鉄からな
る芯金5a(図2)の上に、EPDMからなる弾性層5
bを加硫成型した、抵抗値3×108 [Ω](2kV印
加時の抵抗値)、外径φ16[mm]の弾性体ローラで
ある。この転写ローラ5は感光ドラム1に対してバネに
よって総圧1kgで加圧されており、転写ニップ部Nを
形成している。
【0042】転写ニップ部Nからの記録材の分離は、小
径感光ドラムを使用することによる曲率分離で行ってお
り、転写ニップ部直後に配した除電針11(電位はアー
ス)で記録材P上の過剰な電荷を除去して分離を助ける
構成とした。
【0043】本実施例のプリンタにおいて転写ニップ部
Nから定着装置6の定着ニップ部Tまでの記録材の移動
路長は200[mm]である。搬送ベルト装置28とガ
イド板28dはこの転写ニップ部(転写部)N−定着ニ
ップ部(定着部)Tとの間に配設してある。搬送ベルト
装置28は小サイズの記録材搬送用搬送装置として配設
したものであり、プリンタに給紙使用された記録材Pが
その搬送方向長さ寸法が上記の転写ニップ部N−定着ニ
ップ部T間の記録材移動路長である200[mm]以下
の小サイズ記録材であっても、転写ニップ部Nを出た該
小サイズ記録材Pは搬送ベルト装置28で中継ぎ搬送さ
れ、ガイド板28dで案内されて定着装置6の定着ニッ
プ部Tに支障なく導入される。
【0044】小サイズ記録材搬送用搬送装置としての上
記搬送ベルト装置28は、EPDMからなる弾性体をエ
ンドレスベルト状に成形したベルト部材28aを、シャ
フト28bとシャフト28c間に張ってあり、ベルト部
材28aはシャフト28bから不図示の駆動ギアを介し
て矢印cの反時計方向に駆動される。28e(図2)は
シャフト28bの駆動手段である。
【0045】この時、搬送ベルト28aの転写部寄りの
頂点部R、即ち転写ニップ部Nから分離した記録材Pが
最初に該搬送ベルト28aに接触する接点における搬送
ベルト外周速が、転写ニップ部Nにおける記録材搬送速
度に対して105%となるように搬送ベルト28aの駆
動速度を調整する。
【0046】搬送ベルト28aの頂点部Rの位置は、転
写ニップ接線Sよりも感光ドラム1寄り(図2のように
転写ニップ接線Sよりも上方)に配置することで、転写
ニップ部Nから記録材Pが分離する際に分離が転写ロー
ラ5から始まるようにし、記録材P上に乗ってくる電荷
量を転写電荷(トナーと逆極性の電荷)が過剰となるよ
うにコントロールすることで、記録材Pのトナー保持力
を高めて定着装置6の定着部Tで発生する静電オフセッ
トを防止している。
【0047】本例では、転写ニップ部Nから記録材Pが
分離する記録材分離角θを5°に設定した。
【0048】表1に、搬送ベルト28aの頂点部Rの外
周速と小サイズ記録材(用紙サイズ100mm×150
mm/坪量90[g/m2 ])の搬送性の関係を実施例
1として示した。
【0049】また比較例1として、搬送ベルト28aの
頂点部Rを転写ニップ接線Sに対し転写ローラ寄り(図
2において転写ニップ接線Sよりも下方)にした場合の
小サイズ記録材の搬送性を示した。
【0050】ここで、小サイズ記録材の搬送性は記録材
を1000枚通紙して発生したジャムの回数で示した。
【0051】
【表1】 比較例1の様に、搬送ベルト28aの頂点部Rを転写ニ
ップ接線Sよりも下にした場合、搬送ベルト28aのス
ピードによらず記録材は搬送ベルト28aにスムーズに
乗って搬送されるため、安定した小サイズ記録材搬送性
が得られる。
【0052】それに対し、実施例1のように、搬送ベル
ト28aの頂点部Rを転写ニップ接線Sよりも上にした
場合、搬送ベルト28aの駆動周速が遅いと搬送ベルト
28aの記録材搬送力が落ちるために小サイズ記録材が
搬送ベルト28aの主搬送部に乗らず、搬送不良が生じ
てジャムが発生する。搬送ベルト28aの駆動周速を上
げるに従い搬送ベルト28aによる記録材搬送力が増
し、ジャムの発生頻度は小さくなることがこの結果から
わかる。
【0053】検討の結果、搬送ベルト28aの頂点部R
の外周速を転写ニップ部Nにおける記録材搬送速度に対
して105%以上とすることで安定した小サイズ記録材
搬送性が得られ、ジャムの発生を防止できることがわか
った。
【0054】また、本例で示した構成で普通紙、OHT
用紙に対し温度15℃〜32.5℃、湿度10%〜85
%の環境で印字を行ったところ、いずれも定着装置6に
おいて静電オフセットのない良好な画像が得られた。
【0055】以上説明したように、転写部−定着部間に
小サイズ記録材搬送用のベルト28aを持ち、該搬送ベ
ルト28aによって転写ニップ部Nからの記録材分離角
θを転写ニップ接線Sよりも上方に持ち上げる構成の画
像形成装置において、搬送ベルト28aの頂点部Rの外
周速を記録材搬送速度に対して105%以上とすること
で、静電オフセットがなく、同時に優れた小サイズ記録
材搬送性を得ることが出来る。
【0056】〈第2の実施例〉(図3) 図3は本実施例における小サイズ記録材搬送用搬送装置
としての搬送ベルト装置28部分の平面図である。
【0057】本実施例における搬送ベルト装置28は、
上述した第1の実施例の搬送ベルト装置28と同様に、
EPDMからなる弾性体をエンドレスベルト状に成形し
たベルト部材28aを、シャフト28bとシャフト28
c間に張ってあり、搬送ベルト28aはシャフト28b
から不図示の駆動ギアを介して回転駆動されるととも
に、シャフト28bの回転軸部28fをシャフト28b
の両側即ち搬送ベルト28aの両側に延長させ、その延
長回転軸部28fの両端部に搬送ローラ28g・28g
を配した構成を取っている。この搬送ローラ28g・2
8gは回転軸部28fと一体に回転する。その他のプリ
ンタ構成は第1の実施例のプリンタと同じであるから再
度の説明は省略する。
【0058】このように搬送ベルト28aの両端部に搬
送ローラ28g・28gを配した構成にすると、カール
した小サイズ記録材が通紙され、該記録材が中央部の搬
送ベルト28aに接触しない場合でも、両端の搬送ロー
ラ28g・28gによって該記録材の搬送が行われるた
め、両面印字モードにおいて両面通紙(一方面に対する
画像形成済みの記録材を反転させて転写ニップ部に再給
送して他方面に対する画像形成を行なう)した場合でも
小サイズ記録材の搬送性に対するマージンがとれる。
【0059】本例でも前記第1の実施例と同一位置に搬
送ベルト28a及び搬送ローラ28g・28gの頂点部
R位置を配置し、搬送ベルト28aと搬送ローラ28g
・28gの頂点部Rの外周速をともに記録材搬送速度に
対して105%とした。
【0060】この様に、転写部−定着部間に搬送ベルト
28aと搬送ローラ28g・28gを有する構成の画像
形成装置においても、頂点部R位置を転写ニップ接線S
よりも感光ドラム1寄りに配置することで静電オフセッ
トが防止でき、且つ搬送ベルト28a及び搬送ローラ2
8g・28gの頂点部Rの外周速を記録材搬送速度に対
して105%以上とすることで小サイズ記録材の搬送性
を向上できる効果が前記第1の実施例と同様に得られ
る。
【0061】〈第3の実施例〉本実施例では、上述した
第2の実施例のプリンタにおいて、転写部−定着部間の
搬送ベルト28a及び搬送ローラ28g・28gの頂点
部Rの外周速を記録材搬送速度に対して110%以上と
し、使用記録材として坪量130[g/m2 ]以上の厚
紙の搬送性を向上させると共に、前記搬送ベルト28a
及び搬送ローラ28g・28gを低抵抗化する事で帯電
を防止して、搬送ベルト28aの帯電による未定着画像
の飛び散りを防止するものである。
【0062】本例で使用する搬送ベルト28aは、EP
DMにカーボンを分散させて抵抗調整し体積抵抗率1×
104 [Ω]としたベースゴムエンドレスベルトに成形
したゴムベルトである。
【0063】また、搬送ローラ28g・28gは上記搬
送ベルト28aと同一材料を用い、外径10[mm]の
円筒形に形成したゴムローラである。
【0064】表2に、搬送ベルト28a及び搬送ローラ
28g・28gの頂点部Rの外周速と小サイズ記録材搬
送性を示す。
【0065】実験には、サイズが100×150[m
m]で、坪量がそれぞれ.90[g/m2 ]、.1
05[g/m2 ]、.130g[g/m2 ]の3種類
の記録材を用い、搬送性は上記記録材〜を各々10
00枚通紙してジャムが発生した回数で示した。
【0066】
【表2】 表2に示すように、搬送ベルト28a及び搬送ローラ2
8g・28gの外周速が遅い場合、記録材厚みが厚くな
る程ジャムの発生回数が高くなることがわかり、搬送ベ
ルト28a及び搬送ローラ28g・28gの周速をあげ
て記録材搬送力をあげることでこのジャムが減り、厚手
の記録材も搬送できるようになるわかる。
【0067】この実験の結果、搬送ベルト28a及び搬
送ローラ28g・28gの頂点部Rの外周速を記録材搬
送速度に対して110%以上とすることで、坪量130
[g/m2 ]の厚手の記録材も安定して搬送できること
がわかる。
【0068】表3に搬送ベルト28a及び搬送ローラ2
8g・28gの頂点部Rの外周速と普通紙2面目の画質
の確認結果を示す(実施例3)。即ち、両面印字2面目
については、搬送部材の帯電は片面連続プリントよりも
両面連続プリント時のほうが大きく、従って飛び散り画
像も2面目で評価した。
【0069】また比較例3として、体積抵抗率1×10
12[Ω/cm]以上の高抵抗ゴムで成形した搬送ベルト
28aと搬送ローラ28g・28gを使用した例を示
す。
【0070】表3中において、×は文字画像印字時に、
搬送部材としての搬送ベルト28aと搬送ローラ28g
・28gに対応する飛び散り画像が発生したものであ
り、○はハーフトーン画像のみこの搬送部材28a・2
8g・28gに対応する飛び散りが発生したものであ
る。◎は飛び散りが全く発生しなかったものである。
【0071】
【表3】 比較例3では、転写部−定着部間にある搬送部材28a
・28g・28gの抵抗値が高く、通紙によって該搬送
部材28a・28g・28gが帯電するために、その帯
電の影響によりその上を搬送される記録材上の未定着画
像が飛び散り画像が乱れたものであり、この搬送部材2
8a・28g・28gの帯電はその駆動速度が速くなる
ほど大きくなるために画像の飛び散りも激しく発生する
ようになる。
【0072】しかし、本例を適用した画像形成装置(プ
リンタ)では、搬送ベルト28a及び搬送ローラ28g
・28gの抵抗値が低く、通紙による該両搬送部材28
a・28g・28gの帯電が発生しないために、この飛
び散り画像は発生していない。
【0073】また、本例のように未定着画像を保持した
記録材が搬送される搬送路に低抵抗の部材28a・28
g・28gが配置されていると、記録材のトナー保持電
荷がこの低抵抗部材28a・28g・28gを介してリ
ークし、静電オフセットを誘発することが考えられる
が、本例では搬送ベルト28a及び搬送ローラ28g・
28gを電位的にフロートの状態としているために、ト
ナー保持電荷のリークは発生せず、オフセットのない良
好な画像が得られた。
【0074】以上説明したように、転写部−定着部間の
搬送部材28a・28g・28gで記録材分離方向を感
光ドラム1寄りに持ち上げる構成の画像形成装置におい
て、前記搬送部材28a・28g・28gの頂点部Rの
外周速を記録材搬送速度に対して110%以上とするこ
とで厚手の小サイズ記録材の搬送を安定して行い、且つ
前記搬送部材28a・28g・28gを低抵抗化する事
で帯電を防止し、画像飛び散りのない良好な画像を得る
ことが可能となる。
【0075】なお、像担持体は実施例のような電子写真
感光体に限られず、静電記録誘電体、磁気記録磁性体、
中間転写体等であってもよく、それらの像担持体に対す
る可転写像としてのトナー像の形成には任意の作像プロ
セス・手段を採択できる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を記録材上
に転写ローラによって転写するローラ転写方式を採用
し、転写部−定着部間に記録材搬送部材を有する構成の
画像形成装置について、記録材搬送部材の記録材搬送力
を高めて定着手段における記録材上のトナー像の静電オ
フセットを防止しながら小サイズ記録材の搬送性を向上
させることができる。
【0077】また、記録材搬送部材の記録材搬送力を高
めて小サイズの厚紙記録材の搬送性を高め、定着手段に
おける記録材上のトナー像の静電オフセットを防止しな
がら小サイズ記録材の搬送性を向上させるとともに、前
記搬送部材を体積低効率1×1010[Ω・cm]以下の
材料で構成することで搬送部材の帯電を防止し、良好な
記録材搬送性と良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の画像形成装置の概略構成模型図
【図2】転写ニップ部と記録材搬送ベルト装置部分の拡
大模型図
【図3】第2の実施例の画像形成装置における記録材搬
送ベルト装置部分の平面模型図
【図4】(a)ないし(d)は、ローラ転写方式、転写
ニップ部から記録材が分離する記録材分離角θ、定着装
置における静電オフセット防止原理の説明図
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 2 帯電ローラ 3 レーザービームスキャナー 4 現像装置 5 転写ローラ 6 定着装置 7 クリーニング装置 28 記録材搬送ベルト装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に弾性回転体である転写ローラ
    を接触させて形成させた転写ニップ部に記録材を導入し
    挟持搬送させて像担持体上に形成したトナー像を記録材
    上に静電的に転写させ、転写ニップ部を出た記録材を記
    録材搬送用の搬送部材で中継ぎ搬送させて定着手段に導
    入してトナー像を記録材上に定着させる画像形成装置に
    於いて、 該搬送部材によって記録材が該転写ローラから分離する
    際の分離方向が転写ローラと像担持体との接触部での転
    写ローラ接線方向よりも像担持体側に近づく方向になる
    ように規制し、且つ該搬送部材の記録材との接触点の外
    周速が記録材搬送速度に対して105%以上に設定され
    ていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 該搬送部材が体積抵抗率1×1010[Ω
    /cm]以下の材料で構成されており、搬送部材と記録
    材の接触点の外周速が記録材搬送速度に対して110%
    以上に設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225814A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2011081181A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Sharp Corp 画像形成装置

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JP2007225814A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
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