JPH1110908A - インクジェットプリント方法およびその装置 - Google Patents

インクジェットプリント方法およびその装置

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JPH1110908A
JPH1110908A JP16433297A JP16433297A JPH1110908A JP H1110908 A JPH1110908 A JP H1110908A JP 16433297 A JP16433297 A JP 16433297A JP 16433297 A JP16433297 A JP 16433297A JP H1110908 A JPH1110908 A JP H1110908A
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ink jet
temperature
jet head
head
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JP16433297A
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Yoshihiro Takada
吉宏 高田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/12Embodiments of or processes related to ink-jet heads with ink circulating through the whole print head

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインクジェットプリント方法およびそ
の装置は、プリント時間が嵩むと共にインクの消費量が
増大し、ランニングコストが増大する。 【解決手段】 インクを吐出するインク吐出口44が形
成されたインクジェットヘッド20と、インクを貯溜す
るインクタンク21と、このインクタンク21内のイン
クをインクジェットヘッド20へ供給するためのインク
供給路22と、インクジェットヘッド20内のインクを
インクタンク21内に還流するためのインク戻し路23
と、インクジェットヘッド20の温度を検出する温度検
出手段25と、インクタンク21内のインクをインクジ
ェットヘッド20から再びインクタンク21内に還流さ
せるためのインク循環ポンプ24と、温度検出手段25
による検出情報に基づいてインク循環ポンプ24による
インクの循環供給量を制御するポンプ制御手段27とを
具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント方法およびその装置に関し、特にインクジェット
ヘッドに組み込まれた電気熱変換体に電気信号を供給し
てインクを加熱膨張させることにより、インク滴をイン
ク吐出口から吐出させるようにしたインクジェットプリ
ント方法およびその装置に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェットプリント装置の
インクジェットヘッドは、インク滴を吐出するインク吐
出口と、このインク吐出口に連通するインク路と、この
インク路の一部に臨んでインク滴形成用のエネルギを発
生させる吐出エネルギ発生手段とを具えている。
【0003】この吐出エネルギ発生手段としては、ピエ
ゾ素子などの電気機械変換体を用いたものや、レーザな
どの電磁波を照射してインク発熱させ、この発熱による
インクの膨張を利用してインク滴をインク吐出口から吐
出させるもの、あるいは電気熱変換体などの発熱体など
が知られている。
【0004】なかでも、電気熱変換体を吐出エネルギ発
生手段に用い、熱エネルギによってインク滴をインク吐
出口より吐出させるインクジェットヘッドは、以下のよ
うな利点を有する。すなわち、インク滴を吐出するイン
ク吐出口を高密度に配列し、高解像力のプリントを得る
ために都合の良い構成を容易に取ることが可能である。
また、構造上、コンパクト化が容易である。さらに、最
近の半導体分野において技術進歩および信頼性の向上が
著しいIC製造技術やマイクロ加工技術の長所を十二分
に活用して製造することができる。そして、これらの技
術を利用することで、長尺化, 二次元化, インク吐出口
のマルチ化, 高密度化がさらに容易となり、しかも大量
生産が可能で製造コストも廉価となる。
【0005】吐出エネルギ発生手段として電気熱変換体
を用い、半導体製造プロセスを経て製造された多数のイ
ンク吐出口を有するインクジェットヘッドは、通常、各
インク吐出口に対応したインク路を有し、これら各イン
ク路毎に電気熱変換体が設けられ、かつ各インク路に連
通する共通インク室からインクが供給される構造となっ
ている。
【0006】このような従来のインクジェットヘッドの
部分破断構造を図9に示す。すなわち、インクジェット
ヘッド101は、エッチング法や、蒸着法, スパッタリ
ング法などの半導体製造プロセスを経て基板102上に
成膜された電気熱変換体103と、電極104と、イン
ク路仕切り壁105と、天板106とで主要部が構成さ
れている。
【0007】インクは、図示しないインクタンクからイ
ンク供給管107およびコネクタ108を介して共通イ
ンク室109内に供給され、毛細管現象によりインク路
110内に引き込まれ、各インク路110の先端のイン
ク吐出口111にて表面張力によるメニスカスを形成
し、各インク路110内にて安定に保持される。
【0008】ここで、各インク路110内にそれぞれ臨
む電気熱変換体103に通電することにより、電気熱変
換体103の上に介在するインクが加熱され、瞬間的に
発泡してインク吐出口111からインク滴が吐出する。
【0009】上述したような構成により、インク吐出口
111の密度、つまり間隔は、1mm当たり例えば16個
の割合の高密度なインク吐出口111を全部で例えば1
28個あるいは256個配列したインクジェットヘッド
101を製造することができる。
【0010】しかし、熱エネルギを利用してインク吐出
口からインク滴を吐出させる図9に示したような形式の
インクジェットヘッド101を搭載したインクジェット
プリント装置においては、上述した如き利点を有する反
面、電気熱変換体103にパルス状の駆動電圧を印加し
た際に発生する熱エネルギの一部がインクジェットヘッ
ド101内に徐々に蓄積され、結果としてインクジェッ
トヘッド101の温度が次第に昇温し、インク路110
内に介在するインクの粘度が低下し、その結果、インク
吐出口111から吐出するインク量が増大し、画質が変
化してしまうこととなる。
【0011】この対策として、本出願人らは特開平1−
108052号公報にてファンなどの送風手段によりイ
ンクジェットヘッドを空冷し、インクジェットヘッドの
昇温を防止したり、あるいは特開平1−154761号
公報にてインクジェットヘッドにインクを循環供給する
ことにより、インクジェットヘッドの昇温を防止するこ
とを提案している。
【0012】インクジェットヘッドにインクを循環供給
する上述の特開平1−154761号公報にて提案した
原理を図10に示す。すなわち、インクジェットヘッド
201とインクタンク202との間にインク供給路20
3とインク戻し路204とを形成し、インク供給路20
3の途中に設けたインク循環ポンプ205によりインク
タンク202内のインクをインク供給路203からイン
クジェットヘッド201の共通インク室209を介して
インク戻し路204により再びインクタンク202に還
流させるようにしたものである。また、インクジェット
ヘッド201には、図示しない温度検出手段が組み込ま
れ、この温度検出手段によって検出されたインクジェッ
トヘッド201の温度に基づき、インク循環ポンプ20
5によるインクの供給速度を制御するようにしている。
【0013】この場合、インクジェットヘッド201の
インク吐出口211から循環インクの一部が排出される
ため、インクジェットヘッド201のインク吐出口21
1が開口するインク吐出口面212をそのプリント領域
外に設けた回復装置に突き合わせ、インクジェットヘッ
ド201のインク吐出口211から排出されるインクを
図示しない廃インクタンクに回収している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットヘッド
のインク吐出口の間隔をより高密度化したり、これらイ
ンク吐出口の数を増大したり、さらには電気熱変換体に
対するパルス状の駆動電圧の印加周期をより短く、つま
り駆動周波数をより高くして高速プリント化するに連
れ、インクジェットヘッドの発熱量が増大し、特開平1
−108052号公報にて提案した送風手段によるイン
クジェットヘッドの冷却方法では、その冷却効果が充分
ではなくなって来ている。
【0015】また、特開平1−154761号公報にて
提案したインクの循環による冷却方法では、先の場合よ
りも大きな冷却効果を上げることができるものの、イン
クジェットヘッドを冷却する度にインクジェットヘッド
をそのプリント領域外に移動して回復装置に突き合わせ
た後、インクを循環させる必要がある。このため、イン
クジェットヘッドをそのプリント領域と回復装置との間
を往復移動させるのに要する時間が嵩む結果、プリント
時間が長くなってしまう上、インクを循環させる度にイ
ンク吐出口からインクが排出されてしまい、プリントに
用いられない廃インク量が増大してインク消費量が増
え、ランニングコストが高くなってしまうという問題が
発生する。
【0016】
【発明の目的】本発明の目的は、インクジェットヘッド
の温度を適切に管理して画質の変化を抑え、より短時間
でプリントし得ると共にインクの消費を抑制してランニ
ングコストが低くなるように配慮したインクジェットプ
リント方法およびその装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による第一の形態
は、インク吐出口から吐出されるインクをインクタンク
からインクジェットヘッドに供給して再び前記インクタ
ンクに還流させるインクジェットプリント方法であっ
て、前記インクジェットヘッドの温度を検出するステッ
プと、検出された前記インクジェットヘッドの温度に基
づいてインクの循環供給量を制御するステップとを具え
たことを特徴とするインクジェットプリント方法にあ
る。
【0018】また、本発明による第二の形態は、インク
を吐出するインク吐出口が形成されたインクジェットヘ
ッドと、インクを貯溜するインクタンクと、このインク
タンク内のインクを前記インクジェットヘッドへ供給す
るためのインク供給路と、前記インクジェットヘッド内
のインクを前記インクタンク内に還流するためのインク
戻し路と、前記インクジェットヘッドの温度を検出する
温度検出手段と、前記インクタンク内のインクを前記イ
ンクジェットヘッドから再びインクタンク内に還流させ
るためのインク循環ポンプと、前記温度検出手段による
検出情報に基づいて前記インク循環ポンプによるインク
の循環供給量を制御するポンプ制御手段とを具えたこと
を特徴とするインクジェットプリント装置にある。
【0019】さらに、本発明による第三の形態は、イン
クを吐出するインク吐出口が形成されたインクジェット
ヘッドと、インクを貯溜するインクタンクと、このイン
クタンク内のインクを前記インクジェットヘッドへ供給
するためのインク供給路と、前記インクジェットヘッド
内のインクを前記インクタンク内に還流するためのイン
ク戻し路と、前記インクジェットヘッドの温度を検出す
る温度検出手段と、前記インクタンク内のインクを前記
インクジェットヘッドから再びインクタンク内に還流さ
せるためのインク循環ポンプとを複数組具え、各組の前
記温度検出手段による検出情報に基づいて各組の前記イ
ンク循環ポンプによるインクの循環供給量をそれぞれ制
御するポンプ制御手段をさらに具えたことを特徴とする
インクジェットプリント装置にある。
【0020】本発明によると、温度検出手段によってイ
ンクジェットヘッドの温度を検出し、この温度検出手段
によって検出されたインクジェットヘッドの温度に基づ
いてポンプ制御手段はインク循環ポンプの作動を制御す
る。
【0021】例えば、インクジェットヘッドの温度が比
較的高い場合には、インクの循環供給量を多くすること
によって、インクタンク内の低温のインクをインクジェ
ットヘッドに供給し、インクジェットヘッドを高効率で
冷却する。逆に、インクジェットヘッドの温度が比較的
低い場合には、インクの循環供給量を少なくすることに
よって、インクタンク内の低温のインクをインクジェッ
トヘッドに余り供給せず、インクジェットヘッドの冷却
効率を下げる。
【0022】このように、インクジェットヘッドの温度
に基づき、ポンプ制御手段によってインクの循環供給量
を制御することにより、インクジェットヘッドの温度を
所定温度以下に保持する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェットプリント
方法において、循環供給量は、インクジェットヘッドの
低温度領域に対応してインク吐出口からインクが排出さ
れない第一の循環供給量と、インクジェットヘッドの高
温度領域に対応してインク吐出口からインクが排出され
る第二の循環供給量とを有するものであることが好まし
く、この場合、第一の循環供給量および第二の循環供給
量は、それぞれあらかじめ設定した一定値であっても良
いし、第一の循環供給量が、インクジェットヘッドの温
度に応じて連続的に変化するものであっても良い。
【0024】また、第二の循環供給量にてインクをイン
クジェットヘッドに供給した場合に、インク吐出口から
排出されるインクを回収するステップをさらに具えるこ
とも有効である。
【0025】一方、本発明のインクジェットプリント装
置において、ポンプ制御手段は、インクジェットヘッド
の低温度領域に対応してインク吐出口からインクが排出
されない第一の循環供給量と、インクジェットヘッドの
高温度領域に対応してインク吐出口からインクが排出さ
れる第二の循環供給量とにインク循環ポンプの作動を制
御するものであることが好ましく、この場合、第一の循
環供給量および第二の循環供給量は、それぞれあらかじ
め設定した一定値であっても良いし、第一の循環供給量
が、インクジェットヘッドの温度に応じて連続的に変化
するものであっても良い。
【0026】また、インク吐出口から排出されるインク
を回収する回復手段をさらに具えることが望ましく、こ
の場合、回復手段をインクジェットヘッドによるプリン
ト領域外に設け、さらにインク吐出口が開口するインク
吐出口面に当接してインク吐出口を覆うキャッピング部
材を有するものであっても良い。
【0027】
【実施例】本発明方法を実施し得るインクジェットプリ
ント装置の実施例について、図1〜図8を参照しながら
詳細に説明する。
【0028】本実施例におけるインクジェットプリント
装置の主要部の制御ブロックを図1に示し、その主要部
の外観を図2に示す。すなわち、紙送りモータ11によ
って搬送されるウェブシートまたはカットシート形態の
図示しない被プリント媒体のプリント面を保持するプラ
テンローラ12の長手方向に沿って、このプラテンロー
ラ12と平行に配置された一対のガイドレール13, 1
4には、ヘッドキャリッジ15が摺動自在に取り付けら
れている。また、このヘッドキャリッジ15の往復動端
側には、一対のプーリ16, 17が回転自在に配置さ
れ、これらプーリ16, 17には図示しない連結具を介
してヘッドキャリッジ15を連結した無端ベルト18が
巻き掛けられている。一方のプーリ16には、正逆転可
能なキャリッジ駆動モータ19が連結され、このキャリ
ッジ駆動モータ19の正逆転に伴ってヘッドキャリッジ
15がプラテンローラ12の長手方向に沿って往復走査
されるようになっている。
【0029】本実施例におけるヘッドキャリッジ15に
は、4つの色、例えば黄色(以下、Yと記述する), マ
ゼンタ色(以下、Mと記述する), シアン色(以下、C
と記述する), 黒色(以下、Bと記述する)の各インク
に対応する4つのインクジェットヘッド20Y, 20
M, 20C, 20B(以下、これらをまとめて単に20
と記述する場合がある)が搭載されている。これら4つ
のインクジェットヘッド20には、上述した4色のイン
クをそれぞれ蓄えた4つのインクタンク21Y,21M,
21C, 21B(以下、これらをまとめて単に21と
記述する場合がある)がそれぞれインク供給管22Y,
22M, 22C, 22B(以下、これらをまとめて単に
22と記述する場合がある)とインク戻し管23Y, 2
3M, 23C, 23B(図2では、簡略化のためにYに
対応するインク戻し管23Yのみ図示しており、以下、
これらをまとめて単に23と記述する場合がある)を介
して連結され、各インク供給管22の途中には、インク
循環ポンプとしてのギヤポンプ24Y, 24M, 24
C, 24B(以下、これらをまとめて単に24と記述す
る場合がある)が介装されている。
【0030】なお、上述したギヤポンプ23に代えてダ
イヤフラムポンプやベーンポンプ,ピストンポンプ, タ
ービンポンプ, チューブポンプなど、好ましくは吐出圧
を変えずに吐出流量を変更し得る他の周知のポンプを採
用することが可能である。
【0031】各インクジェットヘッド20には、これら
インクジェットヘッド20の温度Tを検出するためにサ
ーミスタなどを用いた温度センサ25と、これらインク
ジェットヘッド20の温度Tをあらかじめ設定した温度
(以下、これを初期設定温度と呼称する)TB まで加熱
するためのヒータ26とがそれぞれ組み込まれ、各温度
センサ25の検出情報は各ヒータ26に対する通電のオ
ン/オフを制御する制御部27に出力されるようになっ
ている。
【0032】また、各インクタンク21には、これらイ
ンクタンク21内に蓄えられるインク量をそれぞれ一定
に保つため、各色のインクを蓄えた4つの補助タンク2
8が各インクタンク21に対応してそれぞれ連結されて
いる。
【0033】さらに、ヘッドキャリッジ15の一方の往
復動端に位置するヘッドキャリッジ15上のインクジェ
ットヘッド20のインク吐出口面29と対向するプラテ
ンローラ12の側方には、ヘッドキャリッジ15との対
向方向に往復動するキャッピングテーブル30が設けら
れており、このキャッピングテーブル30上には、イン
クジェットヘッド20のインク吐出口44(図5, 図6
参照)の周囲のインク吐出口面29を覆い得るキャッピ
ング部材31が設けられている。このキャッピング部材
31には、エア供給管32を介してエアポンプ33に連
通するエアノズル34と、このエアノズル34からイン
クジェットヘッド20のインク吐出口面29に向けて吹
き出される圧縮空気により、このインクジェットヘッド
20のインク吐出口面29から吹き飛ばされるインク滴
を吸着するためのフェルトなどを用いたインク吸収体3
5とが設けられている。
【0034】前記制御部27は、図示しない電源スイッ
チや各種スイッチや表示機能などを有するコンソール3
6を介し、オペレータからの指令および温度センサ25
からの検出情報などに基づいて紙送りモータ11やキャ
リッジ駆動モータ19の他に、各ギヤポンプ24, 各ヒ
ータ26, エアポンプ33などの作動を制御するもので
ある。
【0035】この制御部27のより詳細な制御ブロック
を表す図3に示すように、制御部27は、温度センサ2
5からの入力信号を増幅する増幅器37と、増幅された
アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器3
8と、あらかじめ設定された温度情報に対応するデジタ
ル信号が記憶されたROM39と、このROM39から
の出力とA/D変換器38からの出力とを比較する比較
器40と、この比較器40による比較結果に基づいてギ
ヤポンプ24の吐出流量を制御するポンプ駆動回路41
とを具えている。
【0036】制御部27のROM39は、前記初期設定
温度TB よりも高温の低循環温度TL と、さらにこの低
循環温度TL よりも高温の高循環温度TH とが記憶され
ている。また、ポンプ駆動回路41は、以下の如きギヤ
ポンプ24の作動制御が達成されるように、ギヤポンプ
24に連結された図示しない駆動モータに対する電流ま
たは電圧の少なくとも一方を制御している。すなわち、
本実施例におけるインクジェットヘッド20の温度Tと
ギヤポンプ24からのインクの吐出流量との関係を表す
図4に示すように、インクジェットヘッド20が低循環
温度TL 未満の温度領域では、ギヤポンプ24の運転が
停止され、インクジェットヘッド20に対するインクの
循環供給は行われなず、インクジェットヘッド20が低
循環温度TL 以上であって、高循環温度TH 未満の温度
領域では、低吐出流量QL となる低循環モードにてギヤ
ポンプ24が駆動され、インクジェットヘッド20が高
循環温度TH 以上の温度領域では、高吐出流量QH とな
る高循環モードにてギヤポンプ24が駆動される。
【0037】上述した低吐出流量QL は、図4およびこ
の状態におけるインクジェットヘッド20の先端部の概
略構造を表す図5に示すように、インク供給管22から
インクジェットヘッド20の共通インク室42を介して
インク戻し管23にインクが流れる際、共通インク室4
2からインク路43を介して連通するインク吐出口44
に形成されたインクのメニスカス形状が崩れ、このイン
ク吐出口44が臨むインク吐出口面29にインク路43
内のインクが溢れ出し始めるようなインクの吐出流量Q
R に対し、これよりも少ない循環流量である。一方、上
述した高吐出流量QH は、図4およびこの状態における
インクジェットヘッド20の先端部の概略構造を表す図
6に示すように、インク供給管22からインクジェット
ヘッド20の共通インク室42を介してインク戻し管2
3にインクが流れる際、共通インク室42からインク路
43を介して連通するインク吐出口44に形成されたイ
ンクのメニスカス形状が崩れ、このインク吐出口44が
臨むインク吐出口面29にインク路43内のインクが溢
れ出し始めるようなインクの吐出流量QR に対し、これ
よりも多い循環流量であるので、先の低吐出流量QL
場合よりもインクジェットヘッド20に対する冷却効率
を上げることができる。
【0038】また、本実施例では、被プリント媒体に対
するプリント作業の開始前に、上述したキャッピング部
材31を用いてインクジェットヘッド20のインク吐出
口面29の清掃を行い、このインク吐出口面29に付着
したインク滴を除去し、インク吐出口44からインクを
より確実に吐出させるためのヘッド回復処理を行うよう
にしている。この場合、ギヤポンプ24を上述した高循
環モードにて駆動し、各インクジェットヘッド20のイ
ンク路43内のインクをインク吐出口44から9押し出
してインク吐出口面29に付着しているインク滴Iと合
体させる。そして、キャッピング部材31に設けたイン
ク吸収体35がインクジェットヘッド20のインク吐出
口面29に当接するように、キャッピング部材31のキ
ャッピングテーブル30を移動させた後、エアポンプ3
3からの圧縮空気をエアノズル34からインクジェット
ヘッド20のインク吐出口面29に吹き出し、このイン
ク吐出口面29に付着したインク滴Iを吹き飛ばしてイ
ンク吸収体35に吸収させる。
【0039】しかる後、被プリント媒体に対するプリン
ト動作を開始し、インクジェットヘッド20が搭載され
たヘッドキャリッジ15を走査移動させながら、各色の
インク滴を被プリント媒体の所定位置に吐出する。
【0040】このように、インクジェットヘッド20の
温度Tに応じてこのインクジェットヘッド20に対する
インクタンク21内のインクの循環供給量を変更するこ
とにより、インクジェットヘッド20に組み込まれた図
示しない電気熱変換体の発熱に伴う温度上昇が抑制され
る結果、インクジェットヘッド20からのインク吐出量
が増大して画質が変化してしまうという不具合を防止す
ることができる。また、インクジェットヘッド20が低
循環温度TL 以上であって、高循環温度TH 未満の温度
領域では、低吐出流量QL となる低循環モードにてギヤ
ポンプ24を駆動し、インクジェットヘッド20のイン
ク吐出口44からインクが溢れ出ないようにしたので、
インクジェットヘッド20のインク吐出口面29をキャ
ッピング部材31で覆う必要がなくなり、このためのヘ
ッドキャリッジ30の時間をなくしてプリント時間の短
縮が可能である。しかも、この場合にはインクジェット
ヘッド20のインク吐出口44からインクが排出されな
いため、インクジェットヘッド20の冷却動作の際のイ
ンクの消費がなく、つまり全体としての廃インク量を低
減できる結果、ランニングコストを削減することも可能
となる。
【0041】このような本実施例における処理の流れを
図7に示す。すわなち、オペレータがコンソール36の
図示しない電源スイッチをオン操作すると、S1のステ
ップにてインクジェットヘッド20がキャッピング部材
31と対向するホームポジションに移動し、このインク
ジェットヘッド20のインク吐出口面29がキャッピン
グ部材31によって覆われる。次いで、S2のステップ
にてインクジェットヘッド20に埋設されたヒータ26
に通電が開始され、インクジェットヘッド20の加熱が
行われる。そして、S3のステップにてインクジェット
ヘッド20に組み込まれた温度センサ25からの検出信
号に基づき、インクジェットヘッド20の温度Tが初期
設定温度TB に達しているか否かが判定される。
【0042】このS3のステップにてインクジェットヘ
ッド20の温度Tが初期設定温度T B に達していないと
判断した場合には、S2のステップに戻ってヒータ26
に対する通電を継続し、インクジェットヘッド20を加
熱し続ける。また、S3のステップにてインクジェット
ヘッド20の温度Tが初期設定温度TB に達していると
判断した場合には、S4のステップに移行してヒータ2
6に対する通電を打ち切り、S5のステップにてプリン
ト作業を開始するか否かを判断する。
【0043】このS5のステップにてプリント作業の開
始指令が出力されていないと判断した場合には、S3の
ステップに戻ってインクジェットヘッド20の温度Tが
初期設定温度TB に達しているか否かを再び判定し、イ
ンクジェットヘッド20を初期設定温度TB に保持し続
ける。また、S5のステップにてプリント作業の開始指
令が出力されていると判断した場合には、S6のステッ
プに移行してギヤポンプ24を高循環モードであらかじ
め設定した時間だけ駆動し、インクジェットヘッド20
のインク路43内のインクをインク吐出口面29から押
し出すが、これに伴ってインクジェットヘッド20の温
度Tが低下するため、S7のステップにてヒータ26に
対する通電を再開する。そして、S8のステップにてエ
アポンプ33をあらかじめ設定した時間だけ駆動し、圧
縮空気をエアノズル34からインク吐出口面29に吹き
付け、このインク吐出口面29に付着しているインク滴
Iをインク吸収体35に吸収させた後、S9のステップ
にてインクジェットヘッド20の温度Tが初期設定温度
B に達しているか否かを再び判定する。
【0044】このS9のステップにてインクジェットヘ
ッド20の温度Tが初期設定温度TB に達していないと
判断した場合には、ヒータ26に対する通電を継続し、
インクジェットヘッド20の温度Tが初期設定温度TB
に到達していると判断した場合には、S10のステップ
に移行してヒータ26に対する通電を打ち切り、S11
のステップにてキャッピング部材31をインクジェット
ヘッド20のインク吐出口面29から退避させた後、S
12のステップにて紙送りモータ11およびキャリッジ
駆動モータ19を作動してプリント作業を開始する。そ
して、S13のステップにてインクジェットヘッド20
の温度Tが低循環温度TL 未満であるか否かを判定す
る。
【0045】このS13のステップにてプリント作業中
にインクジェットヘッド20の温度Tが低循環温度TL
未満である、すなわちインクジェットヘッド20が初期
設定温度TB と低循環温度TL との間にあると判断した
場合には、そのままプリント作業を継続しても何も問題
がないので、S14のステップに移行して被プリント媒
体に対するプリント作業をそのまま継続する。また、S
13のステップにてインクジェットヘッド20の温度T
が低循環温度TL 以上に上昇したと判断した場合、今度
はS15のステップにてインクジェットヘッド20の温
度Tが高循環温度TH 未満であるか否かを判定する。
【0046】このS15のステップにてインクジェット
ヘッド20の温度Tが高循環温度TH 未満である、つま
りインクジェットヘッド20の温度Tが低循環温度TL
と高循環温度TH との間にあると判断した場合には、S
16のステップに移行してギヤポンプ24がインクジェ
ットヘッド20のインク吐出口44からインクを押し出
さない低吐出流量QL の低循環モードにて駆動され、イ
ンクジェットヘッド20に対する冷却操作を開始する。
この低循環モードでの冷却操作は、ホームポジションに
ヘッドキャリッジ15を移動して行う必要はなく、イン
クジェットヘッド20のプリント領域にて行っても何ら
問題はない。このS16のステップに続き、S14のス
テップにて被プリント媒体に対するプリント作業を継続
する。そして、S17のステップにてインクジェットヘ
ッド20の温度Tが低循環温度TL より低下したか否か
が判定される。
【0047】このS17のステップにてインクジェット
ヘッド20の温度Tが低循環温度TL 以上に上昇したと
判断した場合には、S15のステップに移行してインク
ジェットヘッド20の温度Tが高循環温度TH 未満であ
るか否かを判定する。また、S17のステップにてイン
クジェットヘッド20の温度Tが低循環温度TL より低
下したと判断した場合には、S18のステップに移行し
てギヤポンプ24の作動を停止し、S19のステップに
て被プリント媒体に対するプリント作業が続けられる。
そして、このプリント作業が終了したか否かがS20の
ステップにて判定される。
【0048】S20のステップにてプリント作業が終了
したと判断した場合には、S21のステップに移行して
インクジェットヘッド20がキャッピング部材31と対
向するホームポジションに移動し、このインクジェット
ヘッド20のインク吐出口面29をキャッピング部材3
1で覆った後、S2のステップに戻り、ヒータ26に対
する通電が再開され、インクジェットヘッド20を初期
設定温度TB に保持する。
【0049】一方、S14のステップにてインクジェッ
トヘッド20の温度Tが高循環温度TH より高いと判断
した場合には、S22のステップに移行してヘッドキャ
リッジ15の走査移動を停止してホームポジションへ移
動し、S23のステップにてインクジェットヘッド20
のインク吐出口面29をキャッピング部材31にて覆
う。次に、S24のステップにてインクジェットヘッド
20のインク吐出口44からインクが溢れ出る高吐出流
量QH の高循環モードにてギヤポンプ24をあらかじめ
設定した時間だけ駆動し、インクジェットヘッド20を
より効率良く冷却する。この冷却に伴ってインクジェッ
トヘッド20の温度Tが低下し過ぎる可能性があるた
め、S25のステップにてヒータ26に対する通電を再
開する。そして、S26のステップにてエアポンプ33
をあらかじめ設定した時間だけ駆動し、圧縮空気をエア
ノズル34からインク吐出口面29に吹き付け、このイ
ンク吐出口面29に付着しているインク滴Iをインク吸
収体35に吸収させた後、S27のステップにてインク
ジェットヘッド20の温度Tが初期設定温度TB に達し
ているか否かを判定する。
【0050】このS27のステップにてインクジェット
ヘッド20の温度Tが初期設定温度TB に達していない
と判断した場合には、ヒータ26に対する通電を継続
し、インクジェットヘッド20の温度Tが初期設定温度
B に到達していると判断した場合には、S28のステ
ップに移行してヒータ26に対する通電を打ち切り、S
19のステップに戻って被プリント媒体に対するプリン
ト作業を継続する。
【0051】上述した実施例では、インクジェットヘッ
ド20の温度Tに応じてギヤポンプ24によるインク吐
出流量を段階的に変更するようにしたが、インクジェッ
トヘッド20の温度に対して比例的にインク吐出流量を
変更することも当然可能である。
【0052】このような他の実施例におけるインクジェ
ットヘッド20の温度Tとギヤポンプ24による吐出流
量との関係を図8に示す。すなわち、インクジェットヘ
ッド20の温度Tが低循環温度TL 未満の場合にはギヤ
ポンプ24を駆動せず、インクジェットヘッド20の温
度Tが低循環温度TL から高循環温度TH の範囲では、
インクジェットヘッド20の温度Tに比例してインクの
循環流量を0からインク路43内のインクがインク吐出
口44から溢れ出し始める吐出流量QR まで連続的に変
化させ、インクジェットヘッド20の温度Tが高循環温
度TH 以上の場合には、ギヤポンプ24を先の実施例と
同様な高吐出流量QH にてギヤポンプ24を駆動するこ
とにより、プリント作業中にプリント画像パターンが刻
々と変化するような場合でも、インクジェットヘッド2
0の昇温割合に応じてインクジェットヘッド20の冷却
効率を制御し、プリントされた画像情報の画質劣化を減
少させることができる。
【0053】図9は、本発明にかかるインクジェットプ
リント装置の第3の実施例を説明するための図で、本実
施例においては、複数のヘッドユニットに対して、各ヘ
ッドユニットにそれぞれ設けたヘッドユニット温度検出
手段から得られた温度とあらかじめ設定した所定の温度
と比較した結果に応じて、各ヘッドユニット毎に独立に
設けた各ヘッドユニットのインク循環経路中に設けたイ
ンク圧送循環手段としてのギヤポンプでのインク循環量
を各ヘッドユニット毎に独立に段階的に変化させるよう
にしている。
【0054】つまり、例えば、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックの4つのヘッドユニットによりカラー画
像をプリントするようなインクジェットプリント装置の
場合、プリントするカラー画像パターンによって、各ヘ
ッドユニットの温度がそれぞれ独立にプリント動作中に
時間的に刻々と変化するため、本実施例では、インク循
環によるヘッドユニット冷却動作を各ヘッドユニット毎
に独立に制御し、各ヘッドユニットの昇温量の大小に応
じて、各ヘッドユニットのプリント用のインク循環量を
切り換えるようにしている。
【0055】なお、上述したギヤポンプ24の駆動によ
るインクの循環供給は、各インクジェットヘッド20毎
に独立に行われるものであり、また、上述した初期設定
温度TB , 低循環温度TL , 高循環温度TH は、各イン
クの特性に応じてそれぞれ独自の値に設定するようにし
ても良い。
【0056】本発明は、特にインクジェット方式の中で
も、液体の吐出を行わせるために利用されるエネルギー
として熱エネルギーを発生する手段(例えば、電気熱変
換体やレーザ光など)を具え、前記熱エネルギーにより
液体の状態変化を生起させる方式のインクジェット装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、プリントの高密度化および高精細化が達成で
きるからである。
【0057】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書や、同第474
0796号明細書に開示されている基本的な原理を用い
て行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマ
ンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持
されているシートや流路に対応して配置される電気熱変
換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生
させ、インクジェットヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じ
させ、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内
の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長お
よび収縮により、吐出口を介して液体を吐出させ、少な
くとも1つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス形
状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好
ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許
第4463359号明細書や、同第4345262号明
細書に記載されているようなものが適している。なお、
上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4
313124号明細書に記載されている条件を採用する
と、さらに優れたプリントを行うことができる。
【0058】また、インクジェットヘッドの構成として
は、上述の各明細書に開示されているような吐出口と流
路と電気熱変換体との組合せ構成(直線状液流路または
直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置さ
れている構成を開示する米国特許第4558333号明
細書や、米国特許第4459600号明細書を用いた構
成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気
熱変換体に対し、共通するスリットを電気熱変換体の吐
出部とする構成を開示する特開昭59−123670号
公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部
に対応させる構成を開示した特開昭59−138461
号公報に基いた構成としても、本発明の効果は有効であ
る。すなわち、インクジェットヘッドの形態がどのよう
なものであっても、本発明によればプリントを確実に効
率良く行うことができるようになるからである。
【0059】さらに、インクジェット装置がプリントで
きるプリント媒体の最大幅に対応した長さを有するフル
ラインタイプのインクジェットヘッドに対しても本発明
は有効に適用できる。そのようなインクジェットヘッド
としては、複数のインクジェットヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
インクジェットヘッドとしての構成の何れでもよい。
【0060】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたインクジェットヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からの液体の供給が可能になる交換
自在のチップタイプのインクジェットヘッド、あるいは
インクジェットヘッド自体に一体的に液体を貯えるタン
クが設けられたインクジェットカートリッジを用いた場
合にも、本発明は有効である。
【0061】また、本発明のインクジェット装置の構成
として、インクジェットヘッドの吐出回復手段や、予備
的な補助手段などを付加することは本発明の効果を一層
安定できるので、好ましいものである。これらを具体的
に挙げれば、インクジェットヘッドに対してのキャッピ
ング手段や、クリーニング手段, 加圧あるいは吸引手
段, 電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいはこれ
らの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、プリ
ントとは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることが
できる。
【0062】また、搭載されるインクジェットヘッドの
種類や個数についても、例えば単色のインクに対応して
1個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であってもよい。すなわち、例えばインクジェット装置
のプリントモードとしては黒色などの主流色のみのプリ
ントモードだけではなく、インクジェットヘッドを一体
的に構成するか、複数個の組み合わせによるか何れでも
よいが、異なる色の複色カラーまたは混色によるフルカ
ラーの各プリントモードの少なくとも一つを備えた装置
にも本発明は極めて有効である。この場合、プリント媒
体に応じてインクのプリント性を調整するための処理液
(プリント性向上液)をインクジェットヘッドからプリ
ント媒体に吐出することも有効である。
【0063】さらに加えて、以上説明した本発明の実施
例においては、室温やそれ以下で固化し、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式では液体自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行って液体の粘性を安定吐出範囲にある
ように温度制御するものが一般的であるから、使用プリ
ント信号付与時に液状をなすものを用いてもよい。加え
て、熱エネルギーによる昇温を、固形状態から液体状態
への状態変化のエネルギーとして使用させることで積極
的に防止するため、または液体の蒸発を防止するため、
放置状態で固化し加熱によって液化するものを用いても
よい。何れにしても熱エネルギーのプリント信号に応じ
た付与によって液化し、液体が吐出されるものや、プリ
ント媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるものな
どのような、熱エネルギーの付与によって初めて液化す
る性質のものを使用する場合も本発明は適用可能であ
る。このような場合の液体は、特開昭54−56847
号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載さ
れるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は
固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各液体に対して最も有効なものは、上述した膜
沸騰方式を実行するものである。
【0064】さらに加えて、本発明にかかるインクジェ
ット装置の形態としては、コンピュータなどの情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
などと組合せた複写装置、さらには送受信機能を有する
ファクシミリ装置や捺染装置の形態を採るものなどであ
ってもよい。
【0065】
【発明の効果】本発明によると、インクジェットヘッド
の温度に応じてインクジェットヘッドに対するインクの
循環供給量を変え、比較的インクジェットヘッドの温度
が低い領域ではインク吐出口からインクが押し出されな
いようにしたので、この冷却状態ではインクジェットヘ
ッドのインク吐出口面をキャッピング部材で覆う必要が
なくなり、プリント時間を従来よりも短くすることがで
きる。
【0066】しかも、インクの循環供給に伴ってインク
吐出口からインクが溢れ出さないので、プリント作業に
用いられない廃インク量を従来よりも少なくでき、イン
ク消費量を抑えてランニングコストを低減させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実現し得るインクジェットプリン
ト装置の一実施例の主要部の制御ブロック図である。
【図2】図1に示した実施例における主要部の外観を表
す斜視図である。
【図3】図1に示した実施例における制御部のより詳細
なブロック図である。
【図4】図1に示した実施例におけるインクジェットヘ
ッドの温度とギヤポンプによるインクの循環吐出流量と
の関係を表すグラフである。
【図5】図1に示した実施例におけるインクジェットヘ
ッドの先端部の低循環モードの状態を表す概念図であ
る。
【図6】図1に示した実施例におけるインクジェットヘ
ッドの先端部の高循環モードの状態を表す概念図であ
る。
【図7】図1に示した実施例における作業手順を表すフ
ローチャートである。
【図8】インクジェットヘッドの温度とギヤポンプによ
るインクの循環吐出流量との関係の他の実施例を表すグ
ラフである。
【図9】従来のインクジェットヘッドの破断構造を表す
斜視図である。
【図10】従来のインクジェットプリント装置の概略構
造を表す模式図である。
【符号の説明】
11 紙送りモータ 12 プラテンローラ 13, 14 ガイドレール 15 ヘッドキャリッジ 16, 17 プーリ 18 無端ベルト 19 キャリッジ駆動モータ 20, 20Y, 20M, 20C, 20B インクジェッ
トヘッド 21, 21Y, 21M, 21C, 21B インクタンク 22, 22Y, 22M, 22C, 22B インク供給管 23, 23Y, 23M, 23C, 23B インク戻し管 24, 24Y, 24M, 24C, 24B ギヤポンプ 25 温度センサ 26 ヒータ 27 制御部 28 補助タンク 29 インク吐出口面 30 キャッピングテーブル 31 キャッピング部材 32 エア供給管 33 エアポンプ 34 エアノズル 35 インク吸収体 36 コンソール 37 増幅器 38 A/D変換器 39 ROM 40 比較器 41 ポンプ駆動回路 42 共通インク室 43 インク路 44 インク吐出口 T インクジェットヘッドの温度 TB 初期設定温度 TL 低循環温度 TH 高循環温度 QL 低吐出流量 QH 高吐出流量 QR インク吐出口からインクが溢れ出し始める吐出流

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口から吐出されるインクをイ
    ンクタンクからインクジェットヘッドに供給して再び前
    記インクタンクに還流させるインクジェットプリント方
    法であって、 前記インクジェットヘッドの温度を検出するステップ
    と、 検出された前記インクジェットヘッドの温度に基づいて
    インクの循環供給量を制御するステップとを具えたこと
    を特徴とするインクジェットプリント方法。
  2. 【請求項2】 前記循環供給量は、前記インクジェット
    ヘッドの低温度領域に対応して前記インク吐出口からイ
    ンクが排出されない第一の循環供給量と、前記インクジ
    ェットヘッドの高温度領域に対応して前記インク吐出口
    からインクが排出される第二の循環供給量とを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリン
    ト方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の循環供給量および前記第二の
    循環供給量は、それぞれあらかじめ設定した一定値であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイ
    ンクジェットプリント方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の循環供給量は、前記インクジ
    ェットヘッドの温度に応じて連続的に変化するものであ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイ
    ンクジェットプリント方法。
  5. 【請求項5】 前記第二の循環供給量にてインクを前記
    インクジェットヘッドに供給した場合に、前記インク吐
    出口から排出されるインクを回収するステップをさらに
    具えたことを特徴とする請求項2から請求項4の何れか
    に記載のインクジェットプリント方法。
  6. 【請求項6】 インクを吐出するインク吐出口が形成さ
    れたインクジェットヘッドと、 インクを貯溜するインクタンクと、 このインクタンク内のインクを前記インクジェットヘッ
    ドへ供給するためのインク供給路と、 前記インクジェットヘッド内のインクを前記インクタン
    ク内に還流するためのインク戻し路と、 前記インクジェットヘッドの温度を検出する温度検出手
    段と、 前記インクタンク内のインクを前記インクジェットヘッ
    ドから再びインクタンク内に還流させるためのインク循
    環ポンプと、 前記温度検出手段による検出情報に基づいて前記インク
    循環ポンプによるインクの循環供給量を制御するポンプ
    制御手段とを具えたことを特徴とするインクジェットプ
    リント装置。
  7. 【請求項7】 インクを吐出するインク吐出口が形成さ
    れたインクジェットヘッドと、 インクを貯溜するインクタンクと、 このインクタンク内のインクを前記インクジェットヘッ
    ドへ供給するためのインク供給路と、 前記インクジェットヘッド内のインクを前記インクタン
    ク内に還流するためのインク戻し路と、 前記インクジェットヘッドの温度を検出する温度検出手
    段と、 前記インクタンク内のインクを前記インクジェットヘッ
    ドから再びインクタンク内に還流させるためのインク循
    環ポンプととを複数組具え、 各組の前記温度検出手段による検出情報に基づいて各組
    の前記インク循環ポンプによるインクの循環供給量をそ
    れぞれ制御するポンプ制御手段をさらに具えたことを特
    徴とするインクジェットプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記ポンプ制御手段は、前記インクジェ
    ットヘッドの低温度領域に対応して前記インク吐出口か
    らインクが排出されない第一の循環供給量と、前記イン
    クジェットヘッドの高温度領域に対応して前記インク吐
    出口からインクが排出される第二の循環供給量とに前記
    インク循環ポンプの作動を制御するものであることを特
    徴とする請求項6または請求項7に記載のインクジェッ
    トプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記第一の循環供給量および前記第二の
    循環供給量は、それぞれあらかじめ設定した一定値であ
    ることを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記
    載のインクジェットプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記第一の循環供給量は、前記インク
    ジェットヘッドの温度に応じて連続的に変化するもので
    あることを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに
    記載のインクジェットプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記インク吐出口から排出されるイン
    クを回収する回復手段をさらに具えたことを特徴とする
    請求項8から請求項10の何れかに記載のインクジェッ
    トプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記回復手段は、前記インクジェット
    ヘッドによるプリント領域外に設けられていることを特
    徴とする請求項11に記載のインクジェットプリント装
    置。
  13. 【請求項13】 前記回復手段は、前記インク吐出口が
    開口するインク吐出口面に当接して前記インク吐出口を
    覆うキャッピング部材を有することを特徴とする請求項
    11または請求項12に記載のインクジェットプリント
    装置。
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