JPH11109072A - 核燃料棒を被覆する管の製造法、核燃料棒を被覆する管、ジルコニウム合金の製造法および構造部材の製造法 - Google Patents

核燃料棒を被覆する管の製造法、核燃料棒を被覆する管、ジルコニウム合金の製造法および構造部材の製造法

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JPH11109072A
JPH11109072A JP10219175A JP21917598A JPH11109072A JP H11109072 A JPH11109072 A JP H11109072A JP 10219175 A JP10219175 A JP 10219175A JP 21917598 A JP21917598 A JP 21917598A JP H11109072 A JPH11109072 A JP H11109072A
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Swam Leonard F P Van
エフ ピー ヴァン スワム レオナルド
Friedrich Garzarolli
ガルツァロッリ フリードリヒ
Heinrich Ruhmann
ルーマン ハインリヒ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子炉中でさらに照射した際に燃料棒および
他の構造部材の保全性を脅かすことなく、軽水炉中での
均一の加速された結節状の腐蝕に対する耐性を高い燃焼
度にまで改善する合金からなる核燃料棒被覆管およびそ
の製造法。 【解決手段】 ニオビウム0.5〜3.25重量%、錫
0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片を
β焼入れし;この小片を600℃未満の温度で押出し、
中空材料を形成させ;この中空材料を590℃までの温
度での加熱によって焼鈍し;この中空材料をピルガーミ
ル処理し;この中空材料を590℃までの温度に最終的
に焼鈍し、合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出
物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布され
たβニオビウム第2相析出物の微細構造を有する合金か
らなる核燃料棒被覆管を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に原子炉、よ
りいっそう詳述すれば、核燃料棒のための核燃料棒クラ
ッディングおよび核燃料集成部材または原子炉の炉心に
使用するための構造部材に関する。
【0002】
【従来の技術】ジルコニウム合金は、過去において見い
出され、核燃料棒クラッディング、核燃料集成部材およ
び原子炉の炉心構成部材を含めて原子炉の分野において
広範に使用されている。このような合金は、クロムおよ
び鉄が添加され、酸素、珪素および炭素の制御量を有す
る希薄なジルコニウム−錫合金であるジルカロイ(Zirc
aloy)−2およびジルカロイ(Zircaloy)−4を含み、
さらにジルカロイ−2の場合には、ニッケルを含んでい
る。ジルカロイ−2およびジルカロイ−4は、主に米国
および欧州で設計された軽水炉、特に沸騰水形原子炉
(BWR)および加圧水形原子炉(PWR)の場合に使用され
ている。
【0003】ニオビウムを主要な合金成分として含有す
る他のジルコニウム合金は、通常、ロシアおよびカナダ
の原子炉の場合に使用された。典型的にニオビウム1%
を含有する二元ジルコニウム−ニオビウム合金は、ロシ
アの原子炉の場合には、大規模に使用され、ニオビウム
2.5〜2.8%で合金を構成するジルコニウムは、カ
ナダで設計された原子炉の場合の圧力管に使用されてい
る。二元ジルコニウム−ニオビウム合金は、結節状の腐
蝕の形式に対して過敏であることが示され、この場合1
00μmまたはそれ以上の厚手の酸化物のパッチは、典
型的には20〜30μm以下の著しく薄手の酸化物を有
する面積で展開される。この結節状の腐蝕は、最初、中
位ないし高い燃焼度で前記合金から形成された燃料棒ク
ラッディング上に現れ、冷却材中の溶解された酸素の存
在によって増大される。結節状領域中で展開される著し
く高い腐蝕速度は、全く望ましくないものである。それ
というのも、原子炉中でさらに照射した際に燃料棒およ
び他の構造部材の保全性を脅かしうるからである。BW
Rは、一般に冷却水中に比較的に高濃度で溶解された酸
素を用いて運転され、かつPWRは、場合によっては運
転の間に冷却材の酸素の暴走を受けるので、二元ジルコ
ニウム−ニオビウム合金は、米国または欧州の原子炉の
場合には、商業的に使用されていない。最近、ジルコニ
ウム、錫、ニオビウムおよび第3の合金元素、典型的に
は鉄からなる四元ジルコニウム合金は、ジルカロイ−2
およびジルカロイ−4程ではないが、米国および欧州の
PWRの場合ならびにロシアの原子炉の場合に核燃料棒
被覆管および核燃料集成部材のための構造部材に使用さ
れた。
【0004】一般に、上記の合金は、意図された目的に
十分に役立っている。しかし、核燃料集成部材および原
子炉の炉心部材、特に核燃料棒、詳述すれば60〜70
MWd/KgUおよびそれ以上の燃焼度を達成するため
に核燃料棒クラッディングに対する要求が増大するにつ
れて、前記合金の耐蝕能力は、不適当なものになりつつ
ある。特に、60〜70MWd/KgUの高い燃焼度で
の前記合金の結節状の腐蝕、均一な腐蝕および/または
加速された腐蝕は、前記耐蝕能力を望ましくないものに
する。更に、前記合金の耐蝕能力が悪化することによ
り、現在の燃料に課された核燃料サイクルの効率に対す
る要求はますます高いものになっている。核燃料サイク
ルの長さは、最近の原子の炉心の管理図によれば、典型
的に数年前の10または12カ月から約18カ月または
24カ月までにさえ増加した。平均的な冷却材の温度
は、幾つかの原子力発電所の場合には、上昇し、より長
い核燃料サイクル、原子力蒸気発生設備におけるステン
レス鋼の管および部材の応力腐蝕による亀裂からの保護
ならびに照射からの個人の保護を考慮した場合には、冷
却材の水の化学におけるあらゆる変化が要求されてい
る。
【0005】特に、ジルカロイ約50MWd/KgUの
過剰量での高い燃焼度の際の加速された腐蝕および酸素
化された原子炉冷却材中のジルカロイの結節状腐蝕の過
敏性ならびに二元ジルコニウム−ニオビウム合金の約4
5MWd/KgUを上廻る燃焼度の際の結節状腐蝕に対
する過敏性により、前記合金の能力は、60〜70MW
d/KgUの高い燃焼度の際に限界となり受け入れるこ
とができなくなる。
【0006】約35〜50MWd/KgUを上廻る燃焼
度の際に核燃料棒のクラッディングおよび核燃料集積部
材の構造部材に対して通常使用される合金は、酸化物の
厚さを急速に増大させかつ水素化物の形成に基づく受け
入れることができない延性損失をまねきうる材料による
高い水素吸収を生じる加速された腐蝕に晒される。特殊
な合金組成、製造の間に受け入れられた熱処理および原
子炉の運転条件に依存して、腐蝕率は、急速に高くなる
可能性があり、前記合金から形成された核燃料棒の被覆
管、核燃料集成部材の構造部材および他の原子炉の炉心
構成部材は、60〜70MWd/KgUまたはそれ以上
の高い燃焼度の際の使用にとって不適当なものとなる。
【0007】核燃料の燃焼度が高い場合には、高い燃焼
度の間に腐蝕率が増大する結果として、ジルカロイの加
速された腐蝕が起こる。軽水炉に使用されるジルコニウ
ム合金の耐蝕性は、部分的に合金中に第2相の粒子また
は析出物が存在することに依存する。例えば、ジルカロ
イは、ジルコニウム中の錫および金属間化合物の第2相
析出物の固溶体からなる。ジルカロイ−2中の通常見い
出される析出物は、Zr(Fe,Ni)、所謂ジント
ル相(Zintl phase)であり、これは、ZrNiから
誘導されかつZrNiの結晶構造を有し、この場合ニ
ッケルの一部は、鉄によって代替されており、金属間化
合物を形成させる。ジルカロイ−2中ならびにジルカロ
イ−4中の別の通常見い出される析出物は、Zr(C
r,Fe) 、所謂ラーヴェス相(Laves phase)であ
り、これは、ZrCrから誘導されかつZrCr
結晶構造を有し、この場合クロムの一部は、鉄によって
代替されている。同様に、四元ジルコニウム−錫−ニオ
ビウム−鉄合金は、ジルコニウム、ニオビウムおよび鉄
の種々の組成および組合せを有する析出物を含有する。
熱処理および可能な他の処理変法に依存して、次の析出
物を生じることが公知である:オルト斜方晶(orthorho
mbic)(ZrNb)Fe、体心四方晶(ZrNb)
Fe、最密充填六方晶Zr(FeNb)および(Zr
Nb)Feならびにβ−ジルコニウム(ニオビウム約
19%およびジルコニウム81%の固溶体)およびβ−
ニオビウム(ジルコニウム約7.8%およびニオビウム
92.2%の固溶体)。それぞれニオビウムを1%およ
び2.5%有する二元ジルコニウム−ニオビウム合金
は、熱処理に依存してβ−ジルコニウムまたはβ−ニオ
ビウムの析出物を含有する。
【0008】上記の第2相析出物は、形成される合金の
腐蝕挙動において重要な役割を演じる。更に、析出物の
平均寸法および析出物の分布(即ち、結晶粒間の空間)
は、上記合金の腐蝕特性に著しく効果を生じる。通常、
原子炉運転温度で鉄または他の遷移金属を含有する上記
合金中のそれぞれの第2相析出物は、中性子照射場中で
不安定である。十分に長い原子炉内滞留時間後に、第2
相析出物は、合金マトリックス中で溶解し、析出物の平
均寸法の減少および結晶粒間空間の増大を生じ、かつマ
トリックス中に溶解された合金元素の濃度を上昇させ
る。
【0009】第2相析出物の平均寸法および平均密度が
変化し、かつ増大された燃焼度を伴う析出物からマトリ
ックス中への合金を構成する溶解された構成部材の量が
増大することにより、ジルカロイの腐蝕速度が増大し、
四元ジルコニウム−錫−ニオビウム−鉄合金の場合に
は、中位ないし高い燃焼度で増大する。特殊な合金組
成、原子炉運転条件および合金または製造の間に合金か
ら形成された原子炉構成部材によって受け入れられた熱
処理に依存して、前記合金の腐蝕速度は、極めて高くな
る可能性があり、核燃料棒クラッディング、核燃料集成
部材および前記合金から形成された原子炉の炉心構成部
材を高い燃焼度での使用にとって不適当なものにする。
【0010】このことは、例えば腐蝕率、析出物濃度お
よび析出物の平均寸法が約300℃で加圧水形原子炉内
で照射されたジルカロイ−4に対するフルエンスの1つ
の関数としてプロットされている図1および図2によっ
て証明されている。析出物の平均寸法は、照射前に0.
19〜0.34μmであった。金属間第2相析出物の約
50%が溶解した場合には、フルエンス1cm当たり
約10×1021個(n/cm)の中性子で腐蝕の増
大(約50MWd/KgU)が起こり、この場合析出物
の平均寸法は、著しく小さくなった。
【0011】結節間の表面が僅かにのみ腐蝕されかつ薄
手の酸化物層のみが形成されるけれども、材料の表面が
局部的に攻撃され、重要な酸化物の僅かな厚さまたは深
さのレンズ状のポスツールズ(postules)または結節を
形成させる場合に高温水または蒸気による腐蝕の形であ
る結節状の腐蝕は、沸騰水形原子炉内のジルカロイの場
合ならびに沸騰水形原子炉、加圧水形原子炉およびロシ
アの原子炉中で水冷却材を含有する酸素ガスに晒される
ジルコニウム−ニオビウム合金の場合にしばしば観察さ
れた。高い燃焼度で結節状の腐蝕を展開するジルカロイ
の傾向を減少させうる熱処理は、公知であるけれども、
このような熱処理は、能力の問題、特に上記の加速され
た均一な腐蝕の早期開始を導きうる。二元ジルコニウム
−ニオビウム合金は、錫を含有せず、したがってこの理
由のために、酸素含有冷却材中、特にBWR、ならびに
場合によっては酸素の暴走を蒙りうるPWR中で結節ま
たは結節状の腐蝕に対して僅かな耐性を有している。更
に、二元ジルコニウム−ニオビウム合金の結節状腐蝕の
攻撃を回避するために、如何なる熱処理も公知ではな
い。
【0012】結節状の腐蝕以外に、加圧水形原子炉中で
適用するためのジルカロイ−4の使用により、このジル
カロイ−4は、しばしば高い均一な腐蝕率を受ける。ジ
ルカロイ−4生成物をアメリカン・ソサイエティ・フォ
ア・テスティング・アンド・マテリアルズ・スタンダー
ド(American Society for Test and Materials Standa
rd) B350-93(1993)に規定された1.2〜1.7重量%
の許容範囲の上限、典型的には約1.5重量%の過剰量
での錫濃度で製造する場合には、特に低い中性子漏れ核
燃料サイクルが使用されている高い冷却材温度の加圧水
形原子炉内で使用される際に、材料は、高い均一な腐蝕
率を受ける。また、高い均一な腐蝕率は、上記したよう
に加速された腐蝕の早期開始を生じうることが観察され
る。均一な腐蝕の程度は、錫含量を許容しうる範囲の下
限付近に制限することによって部分的に制限されうるけ
れども、それでもなお高い燃料率でこのように低い錫含
量を有するジルカロイの腐蝕率は、高すぎ、かつ多くの
場合に不適当な設計限界を生じる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記の欠点を
克服しかつ軽水炉中での均一の加速された結節状の腐蝕
に対する耐性を高い燃焼度にまで改善する、核燃料棒ク
ラッディング、核燃料集成部材および原子炉の炉心部材
に使用するための1つの合金およびこの合金の製造法を
提供することは、公知技術水準を超える程に有利なこと
であろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、本質的にニオ
ビウム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量
%から構成されているジルコニウム合金を有し、この場
合この合金の残余は、本質的に偶発的な不純物を有する
核等級ジルコニウムであり、かつ合金マトリックス中に
耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内およ
び結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物の微
細構造を有する、核燃料棒を被覆する管を製造する方法
に関するものであり、この方法は、本質的にニオビウム
0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量%から
なるジルコニウム合金小片をβ焼入れし、この場合この
合金の残余は、950℃を上廻るβ範囲内の温度への加
熱およびマルテンサイト構造を形成させるためのα+β
変態温度ないしα変態温度未満の温度への前記小片の急
速な焼入れにより、本質的に偶発的な不純物を有する核
等級ジルコニウムであり;β焼入れされた小片を600
℃未満の温度で押出し、中空材料を形成させ;この中空
材料を590℃までの温度での加熱によって焼鈍し;こ
の焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;かつこの
ピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を590℃ま
での温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンスで照射され
た際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に対する増大
された耐性を生じる程度に、合金マトリックス中に耐放
射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内および結
晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物の微細構
造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆する管を形成
させることによって特徴付けられる。
【0015】別の実施態様によれば、本質的にニオビウ
ム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量%か
ら構成されている合金を有し、この場合この合金の残余
は、本質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウ
ムであり、かつ高いフルエンスで照射された際にジルカ
ロイの場合に対して水性腐蝕に対する増大された耐性を
生じる程度に、合金マトリックス中に耐放射線性第2相
析出物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布
されたβニオビウム第2相ニオビウム析出物の微細構造
を有する、水減速原子炉の高いフルエンスに晒されかつ
改善された耐蝕性を示す、核燃料棒のための核燃料棒被
覆管が提供され、この核燃料棒被覆管は、本質的にニオ
ビウム約0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重
量%からなるジルコニウム合金小片をβ焼入れし、この
場合この合金の残余は、約950℃を上廻るβ範囲内の
温度への加熱およびマルテンサイト構造を形成させるた
めのα+β変態温度ないしα変態温度未満の温度への約
300K/秒よりも高い速度での前記小片の焼入れによ
り、本質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウ
ムであり;β焼入れされた小片を600℃未満の温度で
押出し、中空材料を形成させ;この中空材料を590℃
までの温度での加熱によって焼鈍し;この焼鈍された中
空材料をピルガーミル処理し;かつこのピルガーミル処
理され焼鈍された中空材料を590℃までの温度に最終
的に焼鈍し、高いフルエンスで照射された際にジルカロ
イの場合に対して水性腐蝕に対する増大された耐性を生
じる程度に、合金マトリックス中に耐放射線性第2相析
出物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布さ
れたβニオビウム第2相析出物の微細構造を有する合金
からなる、核燃料棒を被覆する管を形成させる工程から
なる方法によって製造されたものである。
【0016】別の実施態様によれば、本質的にニオビウ
ム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量%か
ら構成されているジルコニウム合金の残余は、本質的に
偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであり、か
つ合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出物を形成
する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布されたβニオ
ビウム第2相析出物の微細構造を有する場合に、該ジル
コニウム合金を製造する方法が提供され、この方法は、
該合金を950℃のβ範囲内の温度に加熱し、βジルコ
ニウム中で錫およびニオビウムの固溶体を形成させ、該
合金をα+β変態温度ないしα変態温度未満の温度に約
300K/秒を上廻る速度で焼入れし、マルテンサイト
構造を形成させ;β焼入れされた合金をα相の範囲内で
約590℃未満の温度で少なくとも1つの工程で焼鈍
し、βニオビウム析出物を形成させることによって特徴
付けられている。
【0017】別の実施態様の場合には、本質的にニオビ
ウム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量%
から構成されているジルコニウム合金を有し、この場合
この合金の残余は、本質的に偶発的な不純物を有する核
等級ジルコニウムであり、かつ合金マトリックス中に耐
放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内および
結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物の微細
構造を有する、核燃料集成部材または原子炉の炉心への
使用のための構造部材を製造する方法が提供され、この
方法は、ジルコニウム、ニオビウムおよび錫を溶融し、
ジルコニウム合金のインゴットを形成させ;このインゴ
ットをβ相で約950℃〜1000℃の温度で約0.1
〜1時間熱間鍛造し、スラブに変え;このスラブを約2
0〜120分間約1000℃±20℃の温度への加熱お
よび300K/秒の速度で250℃未満の温度への焼入
れによってβ焼入れし;このβ焼入れされたスラブを約
600℃で熱間圧延し;この熱間圧延されたスラブを冷
間圧延し;かつ約590℃未満で焼鈍することによって
特徴付けられている。
【0018】なおまた別の実施態様によれば、本質的に
ニオビウム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8
重量%から構成されている合金を有し、この場合この合
金の残余は、本質的に偶発的な不純物を有する核等級ジ
ルコニウムであり、かつ合金マトリックス中に耐放射線
性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒
間に分布されたβニオビウム第2相析出物の微細構造を
有する、核燃料棒を被覆する管を製造する方法が提供さ
れ、この方法は、本質的にニオビウム0.5〜3.25
重量%、錫0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム
合金小片をβ焼入れし、この場合この合金の残余は、約
950℃を上廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテ
ンサイト構造を形成させるためのα+β変態温度ないし
α変態温度未満の温度への前記小片の急速な焼入れによ
り、本質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウ
ムであり;β焼入れされた小片を590℃までの温度で
の加熱によって焼鈍し;この焼鈍された小片を650℃
未満の温度で押出し、中空材料を形成させ;この焼鈍さ
れた中空材料をピルガーミル処理し;かつこのピルガー
ミル処理され焼鈍された中空材料を590℃までの温度
に最終的に焼鈍し、高いフルエンスで照射された際にジ
ルカロイの場合に対して水性腐蝕に対する増大された耐
性を生じる程度に、合金マトリックス中に耐放射線性第
2相析出物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に
分布されたβニオビウム第2相析出物の微細構造を有す
る合金からなる、核燃料棒を被覆する管を形成させるこ
とによって特徴付けられている。
【0019】別の実施態様の場合には、本質的にニオビ
ウム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8重量%
から構成されている合金を有し、この場合この合金の残
余は、本質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニ
ウムであり、かつ高いフルエンスで照射された際にジル
カロイの場合に対して水性腐蝕に対する増大された耐性
を生じる程度に、合金マトリックス中に耐放射線性第2
相析出物を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分
布されたβニオビウム第2相ニオビウム析出物の微細構
造を有する、水減速原子炉の高いフルエンスに晒されか
つ改善された耐蝕性を示す、核燃料棒のための核燃料棒
を被覆する管が提供され、この核燃料棒を被覆する管
は、本質的にニオビウム約0.5〜3.25重量%、錫
0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片を
β焼入れし、この場合この合金の残余は、950℃を上
廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテンサイト構造
を形成させるためのα+β変態温度ないしα変態温度未
満の温度への約300K/秒よりも高い速度での前記小
片の焼入れにより、本質的に偶発的な不純物を有する核
等級ジルコニウムであり;β焼入れされた小片を590
℃までの温度での加熱によって焼鈍し;この焼鈍された
小片を650℃未満の温度で押出し、中空材料を形成さ
せ;この焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;か
つこのピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を59
0℃までの温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンスで照
射された際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に対す
る増大された耐性を生じる程度に、合金マトリックス中
に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内お
よび結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物の
微細構造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆する管
を形成させる工程からなる方法によって製造されたもの
であることによって特徴付けられている。
【0020】もう1つの実施態様の場合には、本質的に
ニオビウム0.5〜3.25重量%、錫0.3〜1.8
重量%から構成されているジルコニウム合金を有し、こ
の場合この合金の残余は、本質的に偶発的な不純物を有
する核等級ジルコニウムであり、かつ合金マトリックス
中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内
および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物
の微細構造を有する、核燃料集成部材または原子炉の炉
心への使用のための構造部材を製造する方法が提供さ
れ、この方法は、ジルコニウム、ニオビウムおよび錫を
溶融し、ジルコニウム合金のインゴットを形成させ;こ
のインゴットをβ相で約950℃〜1000℃の温度で
約0.1〜1時間熱間鍛造し、スラブに変え;このスラ
ブを約20〜120分間約1000℃±20℃の温度へ
の加熱および300K/秒の速度で250℃未満の温度
への焼入れによってβ焼入れし;このβ焼入れされたス
ラブを590℃未満で焼鈍し;熱間圧延されたスラブを
冷間圧延し;焼鈍されたスラブを約650℃未満で熱間
圧延することによって特徴付けられている。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によれば、ジルカロイ、ジ
ルコニウム−ニオビウム二元合金群および四元合金群の
上記の制限を克服するため、特に高い燃焼度に対して卓
越した耐蝕性を有する軽水炉を供給するための構成部材
に対する材料を提供するために、核燃料棒のクラッディ
ングに使用することが意図されている、ジルコニウムを
基礎とする新規の合金、ならびに微細構造の特徴が付与
されかつ特殊な第2相析出物を有する核燃料集成部材の
構造成分および他の炉心構成部材は、高い燃焼度を含め
て、これまでの核燃料の用途に使用するための上記合金
の欠点を克服するために開発された。ジルコニウムを基
礎とする前記の新規合金は、沸騰水型原子炉および加圧
水型原子炉の場合に一般に低い腐蝕率を有しかつ高い燃
焼度になるまで加速された腐蝕および結節状腐蝕の発生
に抵抗する能力を有することが証明された。 前記のジ
ルコニウム合金は、ニオビウム0.5〜3.25重量
%、錫0.3〜1.8重量%を含有し、この場合このジ
ルコニウム合金の残余は、偶発的な不純物を有する核等
級ジルコニウムであり、かつ高い燃焼度になるまで、腐
蝕、加速された腐蝕および結節状の腐蝕に対する耐性を
備えているβニオビウムの小さな第2相析出物の均一な
結晶粒内および結晶粒間での分布を有する。更に、下記
に記載されているように、合金中の錫の存在は、結節状
の腐蝕から保護し、合金中のニオビウムの存在は、高い
燃焼度または大量の中性子のフルエンスの蓄積で均一な
低い腐蝕率を維持する目的で安定な析出物を提供する。
この合金は、痕跡または不純物量以外に、他の元素、例
えば鉄、クロム、モリブデン、バナジウム、銅、ニッケ
ル、タングステンまたは高い燃焼度の際に不安定である
第2相析出物の形成を生じる可能性がありかつ高い燃焼
度の際に受け入れることのできないレベルの腐蝕を生じ
る可能性がある合金元素を含有していてはならない。
【0022】軽水炉の水性の雰囲気内で高い燃焼度にな
るまで使用するための望ましい改善された耐蝕能力を得
るために、合金または合金製品は、加工されかつ熱処理
され、したがって第2相析出物は、合金または合金製品
を通じて結晶粒内および結晶粒間の双方で均一に分布さ
れている。合金または合金製品の熱処理および加工は、
本発明によれば、粒界またはフォーマ粒界で発生する析
出物の不均一な分布および結晶粒間析出物の不在を生じ
るにすぎない他の熱処理および加工とは異なり、第2相
析出物粒子の結晶粒内および結晶粒間での均一な分布を
生じる。
【0023】本発明によるジルコニウム−ニオビウム−
錫合金のために第2相析出物の結晶粒内および結晶粒間
での均一な分布を得るために、合金材料は、温度が約9
50℃を上廻るβ範囲内で加熱され、第2相析出物を含
有しない固溶体を形成し、かつ次いで急速に焼入れさ
れ、拡散のないマルテンサイト変態を達成する。ジルコ
ニウム−ニオビウム−錫合金を約950℃を上廻るβ範
囲の温度に加熱した場合には、合金元素のニオビウムお
よび錫は、体心立方晶の構造を有するジルコニウムと一
緒の固溶体の形である。この合金を前記のβ範囲の温度
から急速に焼入れした場合には、拡散のないマルテンサ
イトの変態は、焼入れ速度が最大である材料の表面で少
なくとも発生し、この表面は、腐蝕反応に晒され、体心
立方晶構造の相は、最密充填六方晶構造を有するα相に
変態させられる。マルテンサイト変態は、拡散の少ない
性質を有しているので、合金元素は、α+β変態温度な
いしα変態温度未満の温度(約590〜600℃)へ急
速に冷却した際にα相で超飽和準安定溶液中に留まる。
高温β相範囲からの急速な焼入れ後の約590℃未満の
温度でα相範囲内でのその後の焼鈍熱処理により、βニ
オビウム析出物(即ち、少量の溶解されたジルコニウム
を有するニオビウム)の形成が生じ、その後にジルコニ
ウム−錫固溶体マトリックス中での均一な結晶粒内およ
び結晶粒間での分布を保持しながら、よりいっそう大き
な寸法の析出物へと成長する。βニオビウム析出物の存
在および均一な結晶粒内および結晶粒間での分布によ
り、卓越した耐蝕性の性質が合金に付与され、軽水炉中
で通常出くわす全ての温度の際に中性子照射場中でβニ
オビウムが安定性であることにより、高い燃焼度および
高い中性子フルエンスレベルで合金の耐蝕性の性質の劣
化は存在しない。
【0024】1つの好ましい実施態様の場合には、合金
材料は、最初に20〜120分間1000℃±20℃に
加熱され、βジルコニウム中の錫とニオビウムとの固溶
体が形成される。次に、この材料は、水浴、散水、溶融
金属浴中でかまたは任意の他の普通の公知方法によって
300K/秒を上廻る速度で約250℃未満の温度に急
速に焼入れされ、マルテンサイト構造が形成される。次
に、この材料は、熱間または冷間作業の操作に施こさ
れ、かつ540℃〜560℃の温度で10時間またはそ
れ以上熱処理される。全熱処理時間は、規定された時間
の間、単独の熱処理工程で実施されることができるか、
または規定された時間の間、多重の熱処理工程の全体に
亘って実施されることができる。熱処理により、ニオビ
ウム原子がクラスタに拡散し、ジルコニウム−錫マトリ
ックス中に微細で均一に結晶粒内および結晶粒間で分布
したβニオビウム析出物が形成される。微細で均一に結
晶粒内および結晶粒間で分布した、ニオビウム中のジル
コニウム約8%の固溶体からなるβニオビウムの析出物
は、前記のα相焼鈍熱処理工程の間にαジルコニウム−
錫マトリックス中に形成される。
【0025】本発明の合金を規定された速度および温度
でβ焼入れせず、かつ次いで規定された時間の間および
温度で焼鈍に施こした場合には、第2相粒子は、体心六
方晶構造のβ相から六方晶構造の相への拡散制御変態に
より粒界または先にβ粒界で不均一に沈殿する。この拡
散制御変態は、粒界、先のβ相粒界または他の核生成部
位に対する第2相合金化元素の拡散および偏析を増大さ
せる。
【0026】更に、上記群の合金は、付加強度および結
晶粒微細化の目的のために珪素を約0.015重量%ま
で含有することができた。1つの好ましい実施態様の場
合には、最少の珪素含量は、0.003重量%(30pp
m)であるべきである。また、この合金は、結晶粒度の
制御のために炭素約0.005〜0.02重量%(50
および200ppm)を含有することができた。前記合金
中での酸素濃度は、低温強度を合金に付与するために、
0.04〜0.10重量%(400〜1000ppm)の
範囲内、好ましくは0.07〜0.09重量%(700
〜900ppm)の範囲内に調節することができた。βニ
オビウム析出物は、珪素、炭素または酸素の存在によっ
て影響を及ぼされることもないし、中性子照射場での前
記析出物の安定性は、決して危険にさらされることもな
い。
【0027】本発明の方法によれば、本発明の合金群の
組成から選択された望ましい組成のジルコニウム合金イ
ンゴットは、組成の均一性を得るために、ジルコニウム
および合金元素を、好ましくは二重または三重の溶融イ
ンゴットの形で溶融することによって形成される。この
インゴットから、最初にこのインゴットをβ相で950
〜1000℃の温度で0.1〜1時間スラブまたは丸棒
(または素材および小片へ切断されたもの)に熱間鍛造
することによって原子炉の保守のための構造部材または
燃料棒クラッディングのための中空管が形成される。鍛
造は、1回の工程または多重工程でα+β範囲またはα
範囲で完結させることができる。中実であってもよい
し、穿孔を有していてもよいスラブまたは切断棒または
小片は、20〜120分間1050℃±20℃の温度に
加熱することによってβ焼入れされ、次いで毎秒300
Kの速度で250℃未満の温度に急速に焼入れされる。
高い急冷速度を得ることを簡易化するために、β焼入れ
工程は、インゴットと最終生成物との間の中間製造段階
で薄手の横断面の部分で実施されることができる。
【0028】原子炉の保守のための構造部材の製造のた
めには、β焼入れされたスラブは、シートの製造のため
に550〜600℃で熱間圧延される。構造部材は、6
00℃未満の中間焼鈍を伴なうその後の冷間圧延工程に
よって最終的寸法にもたらされる。
【0029】燃料棒クラッディングの二次加工のために
は、β焼入れされた小片は、単層被覆管を押出すために
機械加工されかつ製造されているかまたは多層のか、合
せたか、または複合の被覆管を同時押出するために機械
加工されかつ製造されている。単層の被覆管を製造する
ためには、β焼入れされた小片は、550℃〜600℃
に加熱され、かつ押出され、約40〜100mmの範囲
の外径を有する中空材料を形成させる。多層の被覆管の
ためには、複合被覆管または合わせた被覆管、内壁また
はライニングの材料の中空小片は、外壁の材料の別の中
空小片中に挿入されている。これらの中空小片の片方ま
たは両方は、本発明の合金から形成されたβ焼入れされ
た小片からなることができる。2つの集成された中空小
片は、所定の位置に置かれて電子ビーム溶接を用いて一
緒に溶接されることができ、次いで600〜750℃に
加熱されることができ、かつ40〜100mmの範囲の
外径を有する中空材料を形成させることができる。次
に、押出された中空管または同時押出しされた複合のか
もしくは合わせた中空管は、望ましい析出物の寸法に依
存して数時間約590℃またはそれ未満に加熱されるこ
とによって最適に焼鈍される。更に、中空管または同時
押出された中空管は、590℃またはそれ未満で交互の
鍛造工程および焼鈍工程の一連の作業周期に施こされ、
直径約10mmの管を形成させる。鍛造の最後の作業周
期後に、緩和されたか、部分的に再結晶されたかまたは
再結晶された応力としての管の望ましい条件により60
0℃またはそれ未満の最終的な熱処理または焼鈍が管に
施こされる。
【0030】本発明の上記の実施態様の中の幾つかの実
施態様の場合には、β焼入れされた部材は、最初に約6
00℃未満の温度でα相で熱間作業操作に施こされ、そ
の後に590℃未満の温度で焼鈍され、その後さらに熱
間作業または冷間作業の操作が590℃未満の中間の焼
鈍と共に実施される。α相ではなく、α+β相での熱間
作業および焼鈍により、βニオビウム析出物の形成は促
進され、かつβジルコニウム析出物の形成が阻止され
る。さもなければ、このβジルコニウム析出物は、α相
およびβ相での温度(即ち、約610℃を上廻る)で形
成されうる。
【0031】本発明のもう1つの実施態様の場合には、
その後に構造部材に形成されるべきβ焼入れされた小片
またはスラブ、原子炉構成部材または燃料棒被覆管は、
α相で約590℃未満の温度で約10時間焼鈍され、そ
の後にスラブまたは小片は、熱間作業および冷間作業の
操作ならびに中間の焼鈍に施こされる。こうして、β焼
入れ操作後に部材を焼鈍した場合には、βニオビウム析
出物の形成は、部材中で促進される。βニオビウム析出
物は、α相およびβ相の低い温度範囲内での焼鈍または
熱間作業の操作によって著しく緩徐にβジルコニウム析
出物に変化するので、熱間作業の操作は、590℃未満
の焼鈍後に650℃までの温度で実施されることがで
き、この場合には、こうして処理された部材の耐蝕性の
能力を劣化させうるβジルコニウム析出物を形成させる
ことはない。650℃までの加熱によって、熱間作業の
操作は、よりいっそう簡単に実施される。
【0032】また、増大された耐性を有する本発明の合
金から形成された被覆管または構造部材に照射により誘
発される成長を付与することは、望ましいことである。
本発明の別の視点によれば、約950℃を上廻る温度で
0.1〜1時間β焼鈍させ、引続き空気中または水中で
50K/秒を上廻る制御された速度で焼入れすること
は、不規則な組織を有する材料を製造するために使用す
ることができ、軸方向へのクラッディングの成長ならび
に核燃料集成部材および原子炉の炉心の構造部材の軸方
向への成長を減少させることができ、さもなければこれ
らの成長は、高い燃焼度の間に起こりうる。β焼鈍は、
最後の冷間作業工程または鍛造工程の前または後に実施
されることができるか;または中間の冷間作業工程また
は鍛造工程の間に実施されることができる。β焼鈍を最
終的な冷間作業工程後に実施する場合には、600℃未
満の温度でα焼鈍を続けることができ、望ましい析出物
寸法を有する材料を提供することができる。
【0033】本発明により加工されかつ処理された場合
の前記合金の改善された耐蝕性の能力は、原子炉中で照
射された試験体に対する試験によって確立された。第1
表に示されているように、析出物の均一な結晶粒内およ
び結晶粒間の分布を有するZr-3 w/oNb-1w/o Sn合金から
形成された試験体のBWR中での原子炉内耐蝕性試験に
より、卓越した耐蝕性の挙動は、合金の急速なβ焼入れ
および引続く540℃での16時間の熱処理後に得られ
ることが示された。BWR中での照射の2および5回の
作業周期後、腐蝕による重量の増加は、低いままであ
り、結節状の腐蝕は不在である。ジルコニウム合金クー
ポンに対して結節状の腐蝕を典型的に著しく苛酷に与え
る(所謂、シャドウ(shadow)腐蝕による)ようなイン
コネル(Inconel)718材料と接触させて照射された
試験体の場合であっても、腐蝕は低度のままであり、結
節状の腐蝕は不在であった。しかし、βニオビウム析出
物の不均一な結晶粒内および結晶粒間の分布を有するよ
うに加工されかつ処理されたZr-3w/o Nb-1w/o Snは、著
しく高い重量の増大および目に見えるほどの結節状の腐
蝕形成を示した。
【0034】数多くの用途の場合には、異なる高温の水
性の雰囲気に対する耐蝕性を最適化するために、合金材
料中の1つの析出物寸法を生じることは望ましいことで
ある。冷却材/減速材の環境が酸素不含化学である場合
の加圧水型原子炉の場合には、核燃料棒クラッディン
グ、核燃料集成部材の構造部材および原子炉の炉心構成
部材は、典型的には、大きな析出物を有する合金材料か
ら形成されている。1つの好ましい実施態様の場合に
は、析出物の寸法は、加圧水型原子炉の場合の用途のた
めの核燃料棒クラッディング、核燃料集成部材の構造部
材および原子炉の炉心構成部材へと形成される合金にと
って50〜150nm、好ましくは100nmである。
冷却材/減速材の環境が酸素に富んだ化学である場合の
沸騰水型原子炉の場合には、核燃料棒クラッディング、
核燃料集成部材の構造部材および原子炉の炉心構成部材
は、典型的にはより小さい析出物20〜90nm、好ま
しくは60nmを有する合金材料から形成されている。
【0035】前記の記載および図面は、本発明の好まし
い実施態様を表わすけれども、当業者であれば、本発明
の実際の精神および範囲を逸脱することなく、種々の変
更および変法を形成させることができることは明らかで
ある。
【0036】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】加圧水形原子炉内での標準および高い燃焼度の
間のジルカロイ−4の析出物の寸法および密度に対する
照射効果を示す線図。
【図2】加圧水形原子炉内での標準および高い燃焼度の
間のジルカロイ−4の腐蝕に対する照射効果を示す線
図。
【図3】沸騰水形原子炉内での標準および高い燃焼度の
間のジルカロイ−4の誘発成長に対する照射効果を示す
線図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本質的にニオビウム0.5〜3.25重
    量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されているジル
    コニウム合金を有し、この場合この合金の残余は、本質
    的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであ
    り、かつ合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出物
    を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布された
    βニオビウム第2相析出物の微細構造を有する、核燃料
    棒を被覆する管を製造する方法において、 (a)本質的にニオビウム0.5〜3.25重量%、錫
    0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片を
    β焼入れし、この場合この合金の残余は、950℃を上
    廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテンサイト構造
    を形成させるためのα+β変態温度ないしα変態温度未
    満の温度への前記小片の急速な焼入により、本質的に偶
    発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであり; (b)β焼入れされた小片を600℃未満の温度で押出
    し、中空材料を形成させ; (c)この中空材料を590℃までの温度での加熱によ
    って焼鈍し; (d)この焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;
    かつ (e)このピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を
    590℃までの温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンス
    で照射された際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に
    対する増大された耐性を生じる程度に、合金マトリック
    ス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒
    内および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出
    物の微細構造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆す
    る管を形成させることを特徴とする、核燃料棒を被覆す
    る管の製造法。
  2. 【請求項2】 小片がβ焼入れされるα+β変態温度な
    いしα変態温度未満の温度は、約300K/秒よりも高
    い速度で250℃未満である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 合金がさらに本質的に珪素約0.015
    重量%まで、炭素0.005〜0.02重量%および酸
    素0.04〜0.10重量%から構成されている、請求
    項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 合金中の第2相βニオビウム析出物が約
    30nm〜150nmの平均直径を有している、請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 平均直径が約20〜90nmである、請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 平均直径が約60nmである、請求項5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 平均直径が約50〜150nmである、
    請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 平均直径が約80nmである、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 中空材料をピルガーミル処理する工程が
    複数のピルガーミル処理工程であり、かつさらに複数の
    ピルガーミル処理の間に590℃までの温度での加熱に
    よって中空材料を焼鈍する工程を含む、請求項1記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 さらに最終的な焼鈍工程の前に約95
    0℃を上廻る温度での加熱およびα+β変態温度ないし
    α変態温度未満の温度への約300K/秒よりも高い速
    度での焼入れによって中空材料をβ処理する工程を含
    む、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されている合
    金を有し、この場合この合金の残余は、本質的に偶発的
    な不純物を有する核等級ジルコニウムであり、かつ高い
    フルエンスで照射された際にジルカロイの場合に対して
    水性腐蝕に対する増大された耐性を生じる程度に、合金
    マトリックス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均
    一に結晶粒内および結晶粒間に分布されたβニオビウム
    第2相ニオビウム析出物の微細構造を有する、水減速原
    子炉の高いフルエンスに晒されかつ改善された耐蝕性を
    示す、核燃料棒のための核燃料棒を被覆する管におい
    て、 (a)本質的にニオビウム0.5〜3.25重量%、錫
    0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片を
    β焼入れし、この場合この合金の残余は、約950℃を
    上廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテンサイト構
    造を形成させるためのα+β変態温度ないしα変態温度
    未満の温度への約300K/秒よりも高い速度での前記
    小片の焼入れにより、本質的に偶発的な不純物を有する
    核等級ジルコニウムであり; (b)β焼入れされた小片を600℃未満の温度で押出
    し、中空材料を形成させ; (c)この中空材料を590℃未満の温度での加熱によ
    って焼鈍し; (d)この焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;
    かつ (e)このピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を
    590℃までの温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンス
    で照射された際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に
    対する増大された耐性を生じる程度に、合金マトリック
    ス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒
    内および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出
    物の微細構造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆す
    る管を形成させる工程からなる方法によって製造された
    ものであることを特徴とする、核燃料棒を被覆する管。
  12. 【請求項12】 小片がβ焼入れされるα+β変態温度
    ないしα変態温度未満の温度が約250℃未満である、
    請求項11記載の核燃料棒を被覆する管。
  13. 【請求項13】 合金がさらに本質的に珪素0.015
    重量%まで、炭素0.005〜0.02重量%および酸
    素0.04〜0.10重量%から構成されたものであ
    る、請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 合金中の第2相βニオビウム析出物が
    約30nm〜150nmの平均直径を有している、請求
    項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 平均直径が約20〜90nmである、
    請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 平均直径が約60nmである、請求項
    15記載の方法。
  17. 【請求項17】 平均直径が約50〜150nmであ
    る、請求項11記載の方法。
  18. 【請求項18】 平均直径が約80nmである、請求項
    17記載の方法。
  19. 【請求項19】 中空材料をピルガーミル処理する工程
    が複数のピルガーミル処理工程であり、かつさらに複数
    のピルガーミル処理の間に590℃までの温度での加熱
    によって中空材料を焼鈍する工程を含んでいる方法によ
    るものである、請求項11記載の方法。
  20. 【請求項20】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されているジ
    ルコニウム合金の残余は、本質的に偶発的な不純物を有
    する核等級ジルコニウムであり、かつ合金マトリックス
    中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒内
    および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出物
    の微細構造を有する場合に、該ジルコニウム合金を製造
    する方法において、 (a)該合金を950℃のβ範囲内の温度に加熱し、β
    ジルコニウム中で錫およびニオビウムの固溶体を形成さ
    せ、該合金をα+β変態温度ないしα変態温度未満の温
    度に約300K/秒を上廻る速度で焼入れし、マルテン
    サイト構造を形成させ; (b)β焼入れされた合金をα相の範囲内で約590℃
    未満の温度で焼鈍し、βニオビウム析出物を形成させる
    少なくとも1つの工程を含んでいることを特徴とする、
    ジルコニウム合金を製造する方法。
  21. 【請求項21】 加熱工程が20〜120分間で100
    0℃±20℃である、請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 α+β変態温度ないしα変態温度未満
    の温度が約250℃以下である、請求項21記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 少なくとも1つの焼鈍工程が540℃
    〜560℃の間で少なくとも約10時間行なわれる、請
    求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも1つの焼鈍工程が540℃
    〜560℃の間の複数の熱処理工程であり、かつこの複
    数の熱処理工程の全体時間が少なくとも約10時間であ
    る、請求項22記載の方法。
  25. 【請求項25】 合金がさらに本質的に珪素約0.01
    5重量%まで、炭素0.005〜0.02重量%および
    酸素0.04〜0.10重量%から構成されている、請
    求項21記載の方法。
  26. 【請求項26】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されているジ
    ルコニウム合金を有し、この場合この合金の残余は、本
    質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであ
    り、かつ合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出物
    を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布された
    βニオビウム第2相析出物の微細構造を有する、核燃料
    集成部材または原子炉の炉心への使用のための構造部材
    を製造する方法において、 (a)ジルコニウム、ニオビウムおよび錫を溶融し、ジ
    ルコニウム合金のインゴットを形成させ; (b)このインゴットをβ相で約950℃〜1000℃
    の温度で約0.1〜1時間熱間鍛造し、スラブに変え; (c)このスラブを約20〜120分間約1000℃±
    20℃の温度への加熱および300K/秒の速度で25
    0℃未満の温度への焼入れによってβ焼入れし; (d)このβ焼入れされたスラブを約600℃で熱間圧
    延し; (e)この熱間圧延されたスラブを冷間圧延し; (f)約590℃で焼鈍することを特徴とする、構造部
    材を製造する方法。
  27. 【請求項27】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されているジ
    ルコニウム合金を有し、この場合この合金の残余は、本
    質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであ
    り、かつ合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出物
    を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布された
    βニオビウム第2相析出物の微細構造を有する、核燃料
    棒を被覆する管を製造する方法において、 (a)本質的にニオビウム0.5〜3.25重量%、錫
    0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片を
    β焼入れし、この場合この合金の残余は、約950℃を
    上廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテンサイト構
    造を形成させるためのα+β変態温度ないしα変態温度
    未満の温度への前記小片の急速な焼入れにより、本質的
    に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであり; (b)β焼入れされた小片を590℃までの温度での加
    熱によって焼鈍し; (c)この焼鈍された小片を650℃未満の温度で押出
    し、中空材料を形成させ; (d)この焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;
    かつ (e)このピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を
    590℃までの温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンス
    で照射された際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に
    対する増大された耐性を生じる程度に、合金マトリック
    ス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒
    内および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出
    物の微細構造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆す
    る管を形成させることを特徴とする、核燃料棒を被覆す
    る管の製造法。
  28. 【請求項28】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されている合
    金を有し、この場合この合金の残余は、本質的に偶発的
    な不純物を有する核等級ジルコニウムであり、かつ高い
    フルエンスで照射された際にジルカロイの場合に対して
    水性腐蝕に対する増大された耐性を生じる程度に、合金
    マトリックス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均
    一に結晶粒内および結晶粒間に分布されたβニオビウム
    第2相ニオビウム析出物の微細構造を有する、水減速原
    子炉の高いフルエンスに晒されかつ改善された耐蝕性を
    示す、核燃料棒のための核燃料棒を被覆する管におい
    て、 (a)本質的にニオビウム約0.5〜3.25重量%、
    錫0.3〜1.8重量%からなるジルコニウム合金小片
    をβ焼入れし、この場合この合金の残余は、950℃を
    上廻るβ範囲内の温度への加熱およびマルテンサイト構
    造を形成させるためのα+β変態温度ないしα変態温度
    未満の温度への約300K/秒よりも高い速度での前記
    小片の焼入れにより、本質的に偶発的な不純物を有する
    核等級ジルコニウムであり; (b)β焼入れされた小片を590℃までの温度での加
    熱によって焼鈍し; (c)この焼鈍された小片を650℃未満の温度で押出
    し、中空材料を形成させ; (d)この焼鈍された中空材料をピルガーミル処理し;
    かつ (e)このピルガーミル処理され焼鈍された中空材料を
    590℃までの温度に最終的に焼鈍し、高いフルエンス
    で照射された際にジルカロイの場合に対して水性腐蝕に
    対する増大された耐性を生じる程度に、合金マトリック
    ス中に耐放射線性第2相析出物を形成する均一に結晶粒
    内および結晶粒間に分布されたβニオビウム第2相析出
    物の微細構造を有する合金からなる、核燃料棒を被覆す
    る管を形成させる工程からなる方法によって製造された
    ものであることを特徴とする、核燃料棒のための核燃料
    棒を被覆する管。
  29. 【請求項29】 本質的にニオビウム0.5〜3.25
    重量%、錫0.3〜1.8重量%から構成されているジ
    ルコニウム合金を有し、この場合この合金の残余は、本
    質的に偶発的な不純物を有する核等級ジルコニウムであ
    り、かつ合金マトリックス中に耐放射線性第2相析出物
    を形成する均一に結晶粒内および結晶粒間に分布された
    βニオビウム第2相析出物の微細構造を有する、核燃料
    集成部材または原子炉の炉心への使用のための構造部材
    を製造する方法において、 (a)ジルコニウム、ニオビウムおよび錫を溶融し、ジ
    ルコニウム合金のインゴットを形成させ; (b)このインゴットをβ相で約950℃〜1000℃
    の温度で約0.1〜1時間熱間鍛造し、スラブに変え; (c)このスラブを約20〜120分間約1000℃±
    20℃の温度への加熱および300K/秒の速度で25
    0℃未満の温度への焼入れによってβ焼入れし; (d)このβ焼入れされたスラブを590℃未満で焼鈍
    し; (e)熱間圧延されたスラブを冷間圧延し; (f)焼鈍されたスラブを約650℃未満で熱間圧延す
    ることを特徴とする、構造部材を製造する方法。
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