JPH11108181A - 走行用油圧モータを有する車両の駆動制御システム及び分流機能付き流体制御装置 - Google Patents

走行用油圧モータを有する車両の駆動制御システム及び分流機能付き流体制御装置

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JPH11108181A
JPH11108181A JP28446897A JP28446897A JPH11108181A JP H11108181 A JPH11108181 A JP H11108181A JP 28446897 A JP28446897 A JP 28446897A JP 28446897 A JP28446897 A JP 28446897A JP H11108181 A JPH11108181 A JP H11108181A
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hydraulic
valve
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fluid
hydraulic motor
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JP28446897A
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Masaki Yano
政規 矢野
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Eaton Industries Japan Co Ltd
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Sumitomo Eaton Hydraulics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行用油圧モータを利用する車両の駆動用前
後輪又は左右輪の差動制限を簡単且つ安価な構成で行う
制御システムを提供する。 【解決手段】 車両の駆動輪のうち何れか一方の牽引力
が減少した場合に行われる差動制限モードでは、常態で
は開き位置にある電磁式開閉弁(18)を閉じ位置に付勢
操作し、可変容量形油圧ポンプ(16)からの作動油の流
れが、分流機能付き流体制御装置(22)を構成する油圧
制御ユニット(24,26 )にこれらの押し退け容積比に応
じて分配され、これら油圧制御ユニットを介して関連の
油圧モータ(12,14 )に強制的に分流されるようになっ
ている。油圧制御ユニット(24)の作動油出口圧力と油
圧制御ユニット(26)の作動油出口圧力は、反比例の関
係にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行用油圧モータ
を有する車両の駆動制御システム及びこれに用いられる
ような形式の分流機能付き流体制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
自動車の四輪駆動方式では、一般に、常時全輪に駆動力
を伝達させるため前後の車輪間に駆動力を分配すると同
時にその間の回転差を吸収するセンタディファレンシャ
ル又は差動装置が設けられ、更に、前後輪のうち一方が
スリップしてその駆動力が無くなっても、他方に駆動力
を伝達するための差動ロック機構又は差動制限装置及び
高速及び低速段の切換えを行う機械的補助変速機構が設
けられている。
【0003】これに対して、特定の用途に使用される例
えばトラクタのような産業車両、建設車両、農業車両及
びその他の各種作業車両の中には、負荷、例えば走行用
駆動車輪の各々の近傍で車輪と作動的に連結して油圧モ
ータを車体内に設け、可変容量形ポンプを含む駆動油圧
回路によって各油圧モータに作動油を供給して車両を走
行させる場合が多い。かかる油圧モータ利用方式では、
車両は設計上の自由度が高くなる。というのは、油圧配
管によって動力の伝達が可能であり、設置条件が比較的
厳しい機械的な動力伝達装置を用いないからである。当
業者には周知のように、このようなタイプの車両の油圧
駆動システムでは、従来、高速低トルク段と低速高トル
ク段に切り換わるよう押し退け容積又は容量(cm3/rev)
を内部的に変更できる高価な二速油圧モータ及び各油圧
モータに作動油を分流して供給するための分流・集流弁
を利用しているものがある。大型又はヘビーデューティ
用車両では、重荷重用油圧源が必要となり、これに応じ
て油圧機器も容量が大型化し、コスト高を招いていた。
また、かかる従来型油圧回路システムでは、油圧回路を
直列及び並列から成る複雑な二速回路で構成し、必要に
応じて直列回路に切り換えることにより差動制限を行う
ものがあるが、この場合、高速低トルクの出力しか得ら
れないと欠点があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、走行用油圧モー
タを利用する車両の駆動用前後輪又は左右輪の差動制限
を簡単且つ安価な構成で行う制御システムを提供するこ
とにある。
【0005】また、本発明の別の目的は、安価な一速油
圧モータを利用し、これを高速低トルクと低速高トルク
の二段に切り換え動作できると共に軽荷重用油圧源を利
用して中荷重等級の出力トルクが得られるようにする制
御システムを提供することにある。
【0006】さらに本発明の目的は、かかる車両の油圧
制御システムに用いられるような形式の分流機能付き流
体制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に考慮して、本
発明の要旨は、走行用油圧モータを有する車両の駆動制
御システムであって、可変容量形の油圧ポンプと、車両
の第1の負荷に作動的に連結された第1の油圧モータ
と、車両の第2の負荷に作動的に連結された第2の油圧
モータと、油圧ポンプからの作動油の流れを第1及び第
2の油圧モータに導くことができる常態の開き位置とこ
れを遮断する閉じ位置との間で動作できる第1の弁、好
ましくは電磁式開閉弁と、第1の弁の下流側に位置して
いて、油圧ポンプからの作動油の流れを第1の油圧モー
タと第2の油圧モータに受動的に分流する手段と、第1
の弁と並列に設けられていて、第1の弁が閉じ位置にあ
るときに油圧ポンプからの作動油を受け入れる分流機能
付きの流体制御装置とを有し、流体制御装置は、第1及
び第2の油圧モータのうちの何れか一方と流体連通して
いて、第1の押し退け容積及び第1の作動油出口圧力を
有する第1の油圧制御ユニット及び第1及び第2の油圧
モータの他方と流体連通していて、第2の押し退け容積
及び第2の作動油出口圧力を有する第2の油圧制御ユニ
ットで構成され、第1の油圧制御ユニットと第2の油圧
制御ユニットは、油圧ポンプからの作動油の流れが第1
及び第2の油圧制御ユニットの押し退け容積比に応じて
第1及び第2の油圧制御ユニットにそれぞれ分配される
よう互いに作動的に連携しており、通常の差動モードで
は、第1の弁が開き位置にあり、油圧ポンプからの作動
油の流れが、第1の弁を経て前記受動的分流手段によっ
て第1の油圧モータと第2の油圧モータに分流され、第
1又は第2の負荷のうち何れか一方の牽引力が減少する
と、差動モードから差動制限モードに切り換えるため
に、第1の弁を閉じ位置に動作させ、油圧ポンプからの
作動油の流れが、流体制御装置の第1及び第2の油圧制
御ユニットにこれらの押し退け容積比に応じて分配さ
れ、第1及び第2の油圧制御ユニットを介して関連の油
圧モータに積極的に分流されるようになっており、第1
の油圧制御ユニットの第1の作動油出口圧力と第2の油
圧制御ユニットの第2の作動油出口圧力は反比例の関係
にあることを特徴とする制御システムにある。
【0008】受動的分流手段は、差動モードでは、第1
の弁からの作動油の流れを第1の油圧モータと第2の油
圧モータに分流する常態の開き位置をとり、差動制限モ
ードにおいて、流体制御装置の第1の油圧制御ユニット
から第1の油圧モータへの作動油流れ部分と、第2の油
圧制御ユニットから第2の油圧モータへの作動油流れ部
分とを互いに隔離する閉じ位置に操作される電磁式開閉
弁であっても良く、また、第1の弁からの作動油の流れ
を第1の油圧モータと第2の油圧モータに分流する常態
の動作位置をとり、差動制限モードにおいて、流体制御
装置の第1の油圧制御ユニットと第2の油圧モータを連
通させると共に第2の油圧制御ユニットと第1の油圧モ
ータを連通させる動作位置に操作される関連した油圧モ
ータへの作動油流れ部分と、第2の油圧制御ユニットか
らこれと関連した油圧モータへの作動油流れ部分とを互
いに隔離する閉じ位置との間で動作できる電磁式切換弁
であっても良い。
【0009】好ましくは、本発明の制御システムは、流
体制御装置の第1及び第2の油圧制御ユニットのうち一
方の下流側に該油圧制御ユニットと直列に設けられてい
て、前記一方の油圧制御ユニットとこれに関連した油圧
モータを流体連通させる開き位置と、前記一方の油圧制
御ユニットを低圧源に通じさせると共に他方の油圧制御
ユニットの出口圧力を高くするドレン位置との間で動作
できる切換弁を更に有する。かくして、差動・増圧モー
ドにおいて、第1の弁を閉じ位置に動作させると共に切
換弁をドレン位置に動作させ、油圧ポンプからの作動油
の流れが、流体制御装置の第1及び第2の油圧制御ユニ
ットにこれらの押し退け容積比に応じて分配され、前記
一方の油圧制御ユニットに分配された作動油流れ部分
は、切換弁を通って低圧源にドレンされ、他方の油圧制
御ユニットに分配された作動油流れ部分は増圧され、前
記受動的分流手段によって第1の油圧モータと第2の油
圧モータに分流されるようになっている。この場合の受
動的分流手段は、差動・増圧モードにおいて、増圧され
た前記他方の油圧制御ユニットに分配された作動油流れ
部分を第1の油圧モータと第2の油圧モータに分流する
開き位置にあることが好ましい。
【0010】また、本発明の要旨は、少なくとも一対の
走行用油圧モータを有する車両に用いられ、各走行用油
圧モータに作動油を分流できるようになった流体制御装
置であって、第1及び第2の互いに反対側の端面を備え
た中空ケーシングと、各々が、ケーシングの第1及び第
2の端面にそれぞれ密封的にしっかりと取り付けられて
いて、貫通孔を有するフランジプレート及び貫通孔を挿
通して外部に延びていて対向整列状態にある回転自在な
伝動シャフトを含む2つの油圧制御ユニットと、ケーシ
ング内に位置し、両端が油圧制御ユニットのフランジプ
レートに対して回転自在に且つ伝動シャフトと実質的に
同心状に支持されると共に2つの伝動シャフトの外端部
にしっかりと連結されていて、2つの伝動シャフトと一
体的に回転するようになった結合部材とを有することを
特徴とする流体制御装置にある。かかる油圧制御ユニッ
トは、伝動シャフト又は出力シャフトを有する任意の従
来型油圧モータの構成と実質的に同一である。かかる油
圧モータとしては、典型的には、歯形部材移動機構型油
圧モータ、歯車モータ、ベーンポンプ等が挙げられる。
【0011】本発明の一実施形態では、流体制御装置の
前記油圧制御ユニットは各々、内歯付きの第1歯形部
材、第1歯形部材に対して遊星運動可能に第1歯形部材
内に設けられた複数の外歯付きの第2歯形部材、及び前
記内歯と前記外歯との間に形成される複数の体積室を有
する歯形部材移動機構部と、バルブプレートを介して歯
車部機構部に隣接してこれに固定されていて、入口ポー
ト及び出口ポートを備えたバルブハウジングと、バルブ
ハウジング内に収納されていて、前記油圧ポンプからの
作動油を入口ポートを通って前記体積室に導入したり体
積室内の作動油を出口ポートに導くよう動作する回転自
在なバルブ要素を含む弁装置とを有する。前記伝動シャ
フトの内端部は、第2歯形部材のスプライン付き孔にス
プライン連結され、前記フランジプレートは、バルブプ
レートと反対側で歯形部材移動機構部に隣接して配置さ
れると共にバルブハウジングに対して固定され、各油圧
制御ユニットのバルブハウジングの入口ポートは、油圧
ポンプの吐出側と流体連通でき、第1及び第2の油圧制
御ユニットのうち一方の出口ポートは、第1及び第2の
油圧モータのうち一方と、第1及び第2の油圧制御ユニ
ットの他方の出口ポートは、第1及び第2の油圧モータ
の他方とそれぞれ流体連通でき、油圧ポンプからの作動
油は、第1及び第2の油圧制御ユニットの入口ポート
に、前記体積室で定まる押し退け容積比に応じて分配さ
れて流入し、各油圧制御ユニットの各出口ポートを通っ
てそれぞれ関連した油圧モータに分流されるようになっ
ている。
【0012】好ましくは、結合部材は、第1及び第2の
油圧制御ユニットの伝動シャフトの外端部を受け入れる
よう両端が開口した中空円筒形のスリーブシャフトであ
り、該スリーブシャフトは、その内周部において伝動シ
ャフトの外端部にスプライン連結される。好ましくは、
スリーブシャフトはその円筒壁の一部に少なくとも2つ
の横方向貫通孔を有し、スリーブシャフトとこれを包囲
するケーシングとの間には、低圧の空間が画定され、該
空間には作動油が漏れ込み、スリーブシャフト内周部と
伝動シャフト外端部との連結部を潤滑するようスリーブ
シャフトの横方向貫通孔を通って循環するようになって
いる。第1及び第2の油圧制御ユニットの対向した伝動
シャフトの外端部の間でスリーブシャフトの中空部内に
は、伝動シャフトの外端部の間隔を保持するためのスペ
ーサを設けることが好ましい。
【0013】本発明の上記特徴及び利点並びの他の特徴
及び利点は、添付の図面を参照して以下の例示の実施形
態についての詳細な説明を読むと、当業者には理解され
よう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の原理を具体化し
た車両用油圧駆動制御回路10を種々の動作モードで示
している。より詳細には、図1の分図(A)、(B)、
(C)はそれぞれ油圧回路10及びその構成要素を差動
モード、差動制限モード、差動・増圧モードで示してい
る。この回路10は、主要構成要素として、第1の負荷
(図示せず)に作動的に連結されていて、適当に選択さ
れた押し退け容積を有する油圧モータ12、第2の負荷
(図示せず)に作動的に連結されていて、これ又、適当
に選択された押し退け容積を有する油圧モータ14、及
びエンジン(図示せず)で駆動されるようになった可変
容量形油圧ポンプ16を含む。第1の負荷及び第2の負
荷はそれぞれ、例えば走行用油圧モータを利用した建設
車両の一対の前輪及び一対の後輪であっても良い。この
場合、図2に示すように、第1の油圧モータは、例えば
車両の一対の前輪にそれぞれ作動的に連結されると共に
互いに油圧的に直列に接続された2つの油圧モータから
成り、第2の油圧モータは、車両の一対の後輪にそれぞ
れ作動的に連結されると共に互いに油圧的に直列に接続
された2つの油圧モータから成るのが良い。また、第1
の負荷は、例えば車両の一対の前輪のうち左側、第2の
負荷は、車両の右側前輪であっても良い。さらに、第1
の負荷は、例えば車両の一対の後輪の左側、第2の負荷
は、車両の一対の後輪の右側であっても良い。油圧モー
タ12,14の押し退け容積は、互いに異なっていて
も、同一であっても良い。一般に、油圧モータ12,1
4の押し退け容積は、これと関連した負荷がそれぞれ前
輪及び後輪であれば、設計分担荷重に応じて異なり、左
右輪であれば、同一であるのが通例である。油圧モータ
12,14は、任意の形式のものであって良いが、例え
ば特公昭56−19478号に記載されているような歯
形部材移動機構型(「ジローラセット」、又は「ジロー
タセット」と呼ばれることもある)の油圧モータである
ことが好ましい。この種の油圧モータは、歯形部材移動
機構部を所望の押し退け容積サイズのものに容易に交換
できる。なお、かかる形式の油圧モータの一例は、例え
ば本出願人によって製造販売されているオービットモー
タ2000シリーズとして入手できる。
【0015】図示のように、油圧ポンプ16からの作動
油の流れを油圧モータへ差し向けることができる常態の
開き位置とこれを遮断する閉じ位置との間で動作できる
電磁式開閉弁18が設けられている。また、開閉弁18
からの油圧ライン32中の作動油の流れを油圧モータ1
2,14にこれらの押し退け容積比に応じて受動的に分
流することができる分流手段20が設けられている。こ
の分流手段は、電磁式開閉弁であるのが良く、変形例と
して、例えば4ポート2位置電磁式切換弁であっても良
い。また、油圧回路10には、ユニークな構成の分流機
能付き流体制御装置22が、可変ポンプ16に対して開
閉弁18と並列に設けられている。この流体制御装置2
2は、別々の走行用油圧モータに作動油を積極的又は強
制的に分流供給してそれぞれ関連している負荷を駆動し
たり、油圧モータへの供給作動油の圧力を増大させてこ
れらを低速高トルクで動作させるように成っている。こ
の流体制御装置22は、図示の実施形態では、動作時に
油圧モータ12,14とそれぞれ流体連通でき、所定の
押し退け容積を有する油圧制御ユニット24,26で構
成されたものであるが、その構造については図3〜図5
を参照して後で詳しく説明する。なお、これら油圧制御
ユニットの押し退け容積又は容量は、互いに異なってい
ても、同一であっても良い。油圧モータ24,26,1
2,14のそれぞれの押し退け容積q1 ,q2 ,q3
4 は、必要に応じて種々の組合せが可能であり、車両
の設計上、高い融通性を発揮できることは注目されるべ
きである。なお、これらの油圧モータの押し退け容積に
は、比例式q1 :q2 ≒q4 :q3 の関係があることは
当業者には周知である。さらに、図1を参照すると、流
体制御装置22を構成する一方のユニット24の下流側
には、これと関連して電磁式切換弁28が設けられてい
る。切換弁28は、少なくとも油圧制御ユニット24と
油圧モータ12を流体連通させる開き位置と、ユニット
24を低圧源、即ち可変ポンプの吸込み側に通じさせる
ドレン位置との間で動作できる。
【0016】図1(A)を参照して、車両用油圧駆動回
路の通常の差動モードを説明する。今、可変ポンプ16
から吐出されたライン30中の圧油は、流体制御装置2
2よりも流れ抵抗の少ない開閉弁18に流れ、これを通
過してライン32に入り、その第1の部分がライン34
を通って油圧モータ14に至り、ここで仕事をして低圧
源であるポンプ16の低圧側又は吸込み側に戻る。他
方、圧油の残りの部分は、分流手段である開閉弁20を
通過し、ライン36を経て油圧モータ12に至り、ここ
で仕事をしてポンプ16の低圧側に戻る。かくして、車
両は、前後輪をほぼ同一の回転速度で走行させることが
できる。
【0017】車両が、凹凸の多い悪路、泥路や積雪路な
どの滑りやすい路面上を走行する際、例えば前後輪のう
ち一方がスリップし、その駆動力を失ったとき、他方も
駆動力を失うのを防止するため、油圧回路を図1(B)
に示すように「差動制限」モードにして強制的に作動油
をスリップしていない車輪の油圧モータに分配供給する
必要がある。そこで、運転者は、弁18,20を閉じ位
置に付勢操作すると共に弁28を開き位置に切り換え
る。すると、油圧ポンプ16からの圧油は、弁18が遮
断されているので、油圧モータ12,14,24,26
の押し退け容積によって予め定められた押し退け容積比
(容量比)に従って、流体制御装置22のユニット2
4,26に分配状態で流入する。ユニット26からの所
定量の作動油は、ライン32,34を経て油圧モータ1
4に至り、ユニット24を出た所定量の圧油は、切換弁
28を通過し、ライン38,36を経て油圧モータ12
に至る。開閉弁20が閉じ位置にあるので、ユニット2
4及び油圧モータ12を含む第1の負荷の油圧回路とユ
ニット26及び油圧モータ14を含む第2の負荷の油圧
回路は互いに切り離されていることに注目されたい。な
お、分流手段として、上述の4ポート2位置弁を用いた
場合には、ユニット24の出口ポートは、油圧モータ1
4と連通し、ユニット26の出口ポートは、油圧モータ
12と連通できることは当業者であれば理解できよう。
【0018】なお、図1(B)に示す差動制限モードに
おいて、スリップ状態の車輪の油圧モータは負荷が小さ
く、従って圧力が低くなり、これに対して、スリップし
ていない車輪側の油圧モータは高圧が必要となるが、本
発明の構成では、下記の理由によりこの要件を満たすこ
とができる。すなわち、当業者には理解されるように、
油圧ポンプ16、油圧制御ユニット26,24の出口圧
力をそれぞれp0 ,p1 ,p2 とすると、次の関係式が
成り立つ。
【0019】
【数1】 この式から分かるように、今、油圧モータ12に連結さ
れた車輪がスリップを始めたとすると、ユニット24の
吐出圧p1 は降下し、油圧モータ14が負荷を受け持つ
とすると、ユニット26の吐出圧p2 が増大する(な
お、この場合、p0はp1 とp2 の中間値を示す)。か
くして、本発明に従って図示のように構成された油圧回
路は、油圧制御ユニット24の作動油出口圧力p1 と油
圧制御ユニット26の作動油出口圧力p2 は、反比例の
関係にあることは注目されるべきである。したがって、
可変ポンプ16の吐出圧よりも高い圧力を、流体制御装
置のユニット24,26のいずれか一方の吐出側に得る
ことができ、かかる増圧効果により、スリップしていな
いほうの車輪の牽引力を増強させることができる。
【0020】図1(C)に示す差動・増圧モードは、例
えば急な上り坂において車両を低速高トルク段で登坂走
行させる場合に利用するのが良い。運転者は、弁20を
開き位置に維持した状態で、開閉弁18を閉じ位置に付
勢すると共に図示のように切換弁28をドレン位置に切
り換える。すると、可変ポンプ16からの作動油は、ラ
イン30を経てユニット24,26にこれらの所定の押
し退け容積比に従って分配されることになる。ユニット
26の出口ライン32中の圧油は、油圧モータ12,1
4の押し退け容積比に応じて一部がライン34を経て油
圧モータ14へ分流され、残りの部分は弁20を通り、
ライン36を経て油圧モータ12に至る。これに対し
て、ユニット24から出た作動油は、切換弁28によっ
てライン40に差し向けられ、油圧ポンプ16の低圧側
にドレンされる。差動・増圧モードでは、ユニット24
からの吐出油の圧力p1 は、ほぼ0なので、次の式が成
り立つ。
【0021】
【数2】 かくして、図示の実施形態の差動・増圧モードでは、ユ
ニット24はユニット26に対してモータ作用を発揮し
てこれを回転させようとする傾向があるので、ユニット
26はポンプ作用を生じその作動油出口圧力p2 を増大
させ、従って車両を低速高トルク段で走行させることが
可能となる。また、油圧回路が低又は軽荷重用油圧ポン
プを採用している場合、かかる差動・増圧モードでは、
このポンプで中荷重用ポンプ等級のトルク又は牽引力を
発揮させることができるという追加の利点が得られる。
また、当業者には理解されるように、荷重運搬等の作業
時、可変ポンプの車両速度レバーの操作角を、微妙な操
作を必要とする従来の角度よりも大きくすることが可能
となり、操作が容易になる。
【0022】図2を参照すると、図1に示した本発明の
制御システムを四輪駆動力伝達方式に応用した油圧回路
100が例示的に示されている。図中、符号42、44
で指示した部分は、図1の回路構成の主要部に相当して
おり、それぞれ一対の前輪及び後輪、後輪の左右輪に関
連して設けられている。図1の構成要素と同一又は対応
油圧回路部分42,44の構成要素は、図1の符号と同
一又はプライム記号付きの符号で示されている。ただ
し、油圧回路部分44には、図1の電磁式切換弁28に
相当する要素は設けられていない。というのは、当業者
には分かるように、図示の四輪駆動方式では、油圧回路
部分44を図1の回路と類似した形態に構成して図1の
回路の差動・増圧機能を発揮させると、その結果、前後
輪に速度差が生じ、走行に支障をきたすことになるから
である。図中、符号46はチャージ圧を規制するリリー
フ弁、符号48はドレンタンクを指示している。
【0023】作動を説明すると、前輪及び後輪に関連し
た油圧モータ12a,12b及び14a,14bは並列
回路を構成(センターデフ状態)しているので、軟弱地
又は凹凸のある悪路上でいずれかの車輪がスリップした
とき、油圧回路部分42を図1と関連して説明したのと
類似した手順で操作し、圧油を前後輪のモータ押し退け
容積比に応じてライン34,36を介して分流供給し、
スリップしていない車輪の牽引力の維持と増大を行うこ
とができる。また、図1(C)と関連して説明したよう
に、作業時又は大きな負荷が回路に加わるようなとき、
油圧回路部分42を差動・増圧モードにして、車輪に大
きな走行トルクを発生させるのが良い。次に、油圧回路
部分44の作動を説明すると、この油圧回路部分は、図
示の例では、油圧モータ14a,14bに連結された左
右後輪の差動及び差動制限操作のために設けられてい
る。図2に示す油圧回路部分44は、差動モードの状態
にあって車両が旋回するとき、路面上で車輪に滑りが発
生しないよう左右の駆動輪に回転差を許しながら、左右
の車輪に等しい牽引力を生じさせるよう所定量の圧油を
油圧モータ14a,14bに供給している。今、左右の
一対の左右輪のうち一方、例えば左側車輪がゆかるみに
入ってスリップして駆動力がなくなったとき、オペレー
タは、電磁式開閉弁18′,20′を閉じ位置に付勢し
て油圧回路部分44を差動制限モードで動作させる。す
ると、油圧モータ14a,14b,24′,26′の所
定の押し退け容積比に従って、圧油が、油圧モータ14
aとは独立して油圧モータ14bに分流供給され、それ
により、それぞれの分流流量に応じて油圧モータを回転
させる。その結果、車両をぬかるみから脱出させること
ができる。
【0024】次に、図3を参照すると、例えば少なくと
も一対の走行用油圧モータを有する車両に用いられるの
が良い本発明の分流機能付き流体制御装置22の部分切
欠き断面が示されている。図6は、図3における6−6
線矢視断面図であり、縮尺を幾分拡大して示す図であ
る。この流体制御装置は、好ましくは、同一構成の歯形
部材移動機構型油圧制御ユニット24,26をこれらの
長手方向軸線59上に対向状態で固定配置し、それぞれ
の伝動シャフトを対向整列させてこれらを一体的に回転
するよう結合手段64を介して連結したものである。油
圧制御ユニットは、伝動シャフト又は出力シャフトを有
する任意の従来型油圧モータの構成と実質的に同一であ
る。本発明の図示の形態では、油圧制御ユニットは、ベ
アリングレス式歯形部材移動機構型油圧モータと実質的
に同一の構造を有するものとして例示的に説明する。し
かしながら、当業者であれば、本発明の原理は、伝動シ
ャフト又は出力シャフトを備えた他の任意の油圧モー
タ、例えば歯車モータ、ベーンポンプ等に均等に適用で
きることは理解されよう。
【0025】流体制御装置22を構成する一方のユニッ
ト24の断面図が図4に示されている。かかるユニット
の基本構成は、各種建設機械、例えば油圧ショベルの旋
回又は走行用として広く用いられている歯形部材移動機
構型油圧モータと実質的に同一であって、それ自体の構
造及び作動原理は当業者には周知なので(例えば、特公
昭56−19478号を参照されたい)、以下におい
て、概略的に説明する。図4で最も良く分かるように、
油圧制御ユニット24は代表的には、内歯付きの第1歯
形部材又はジローラリング64、第1歯形部材に対して
遊星運動可能に第1歯形部材内に設けられた複数の外歯
付きの第2歯形部材又はジローラスター66、及びジロ
ーラリング64の内歯とジローラスター66の外歯との
間に形成される複数の体積室68を有するジローラ機構
部50を有する(図4の5−5線矢視断面図である図5
も参照のこと)。入口ポート74及び出口ポート76を
備えたバルブハウジング72がバルブプレート70を介
して歯形部材移動機構部又はジローラ機構部に隣接して
これに固定されている。バルブハウジング内には、前記
油圧ポンプからの作動油を入口ポート74を通って体積
室68に導入したり体積室内の作動油を出口ポート76
に導くよう動作する回転自在なバルブ要素80を含む弁
装置78が配置されている。図示のように、メインドラ
イブ又は伝動シャフト58が、油圧モータの長手方向軸
線59に対して僅かに傾斜した状態で、一端部61をジ
ローラスター66にスプライン連結され、その自転運動
を取り出すようになっている。
【0026】また、図示の油圧モータ構成例では、当業
者には公知のように、弁装置78のバルブ要素80は、
一端が回転ジローラスター66に、他端が回転バルブ要
素80の凹部にそれぞれスプライン連結されていて、バ
ルブプレート70の中央孔を貫通し、これ又、油圧モー
タの長手方向軸線59に対して僅かに傾斜した状態でバ
ルブシャフト81が設けられている。バルブシャフト8
1の目的は、当業者には周知のように伝動シャフト58
とジローラスター66との間のスプライン連結部の摩耗
を補償して適正なバルブタイミングを維持することにあ
る。
【0027】引き続き、図4を参照すると、ユニット2
4は、バルブハウジング72と反対側に歯形部材移動機
構部62に隣接して固定的に設けられていて、中央貫通
孔56及び周囲取付けラグ又は突起54を備えたフラン
ジプレート52を更に有している。フランジプレートの
貫通孔は、一方の側から端ぐりされるのが良い。伝動シ
ャフト58が、貫通孔56を挿通して外部に延びてい
る。
【0028】再び、図3及び図6を参照すると、本発明
の分流機能付き流体制御装置22は、任意形状の中空ケ
ーシング50を有し、その反対側の端面51,51′に
は、ユニット24,26のフランジプレート52,5
2′がそれぞれ固定手段、例えばボルト55,55′に
よって密封的に取り付けられている。図示のように、ケ
ーシング50の中空部内には、両端が油圧制御ユニット
のフランジプレートの貫通孔56のカウンタボア内に設
けられたスリーブ軸受57,57′によって軸方向に回
転自在に且つ伝動シャフト58,58′と実質的に同心
状に支持された好ましくは中空円筒形のスリーブシャフ
トで構成される結合部材64が設けられている。ケーシ
ング内面と結合部材外面との間には、室又は空間53が
画定され、この空間は、作動中の油圧制御ユニット2
4,26の歯形部材移動機構部の高圧状態にある体積室
68から漏れ出た作動油で満たされるようになってい
る。スリーブシャフト64は、油圧制御ユニット24,
26の伝動シャフト58,58′を受け入れるよう両端
が開口している。スリーブシャフト64の内周部には軸
方向に内スプライン65が設けられており、これに伝動
シャフトの外スプライン付き外端部60,60′が係合
していて、スリーブシャフト64と一緒に同一方向に回
転するようになっている。符号65,65′は、フラン
ジプレートの貫通孔56,56′の内面とスリーブシャ
フト64の各端部との間に設けられていて、これを密封
するO−リングである。
【0029】図示のように、好ましくは、円筒形スリー
ブシャフト64の中空部内で、対向状態の伝動シャフト
の外端部60,60′相互間には、作動中、これらを互
いに間隔保持するための図6で最も良く分かるように好
ましくは中央貫通孔83を備えた円板の形態のスペーサ
67が設けられている。また、スリーブシャフト64は
その円筒壁周りに少なくとも2つの貫通孔69を有する
のが良い。有利には、空間53内の作動油は、スリーブ
シャフトの横方向貫通孔69を通り、フプライン溝を経
てスリーブシャフト内周の内スプライン部と伝動シャフ
トの外スプライン外端部の連結部に通じ、これを冷却す
ると共に減耗するようになっている。作動油は、図6に
示すユニットのフランジプレートを貫通して設けられた
ドレン孔82を通って油圧制御ユニットから低圧源にド
レンされる。
【0030】上記のように構成した分流機構付き流体制
御装置22では、ユニット24,26の作動油ポート7
4,74′を油圧ポンプ16の吐出側と連通した作動油
入口、ポート76,76′を作動油分流出口とすると、
ユニット24,26の伝動シャフト58,58′が上述
のようにスリーブシャフト64によって一体的に回転す
るよう連結されているので、ポート74,74′に流入
した作動油はそれぞれ、図1(B)の差動制限モードと
関連して説明した所定の押し退け容積比によって定まる
流量で、分流出口ポート76,76′から関連の油圧モ
ータ12,14に強制的に差し向けられることになる。
もし伝動シャフトが一体的に回転せず、油圧制御ユニッ
ト24,26が別個独立して作動するとすれば、可変ポ
ンプ16からの高圧作動油は全て、圧力の低いほうの油
圧制御ユニットに差し向けられて他方の油圧制御ユニッ
トが作動せず、その結果、車両が走行できないことにな
る。また、図1(C)の差動・増圧モードの際、上述し
たように出口ポート76,76′に関連した負荷が低い
ほう、換言すると出口圧力が低いほうの油圧制御ユニッ
トはモータ作用を発揮し、高負荷側又は高出口圧力側の
ユニットはポンプ作用を生じ、かくして増圧効果が得ら
れる。各油圧制御ユニット内の作動油の流れについて
は、当業者には周知なので、詳細な説明は不要であると
考えられる。必要ならば、例えば上述の特公昭56−1
9478号を参照されたい。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を具体化した車両用油圧駆動制御
回路を種々の動作モードで示す線図であり、(A)、
(B)、(C)はそれぞれ油圧回路及びその構成要素を
差動モード、差動制限モード、差動・増圧モードで示し
ている。
【図2】本発明の制御システムを四輪駆動力伝達方式に
応用した場合の線図である。
【図3】本発明の分流機能付き流体制御装置の部分切欠
き側面図である。
【図4】本発明の流体制御装置を構成する一方の油圧制
御ユニットの断面図である。
【図5】図4の5−5線矢視図である。
【図6】図3の6−6線矢視拡大断面図である。
【符号の説明】
12,14 走行用油圧モータ 16 可変ポンプ 18,20,28 電磁弁 22 流体制御装置 24,26 歯形部材移動機構型油圧制御ユニット 50 ケーシング 52 フランジプレート 58 伝動シャフト 62 歯形部材移動機構(ジローラセット又はジロータ
セット) 64 スリーブシャフト 67 スペーサ 69 作動油流通孔 72 バルブハウジング 78 弁装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用油圧モータを有する車両の駆動制
    御システムであって、可変容量形の油圧ポンプと、車両
    の第1の負荷に作動的に連結された第1の油圧モータ
    と、車両の第2の負荷に作動的に連結された第2の油圧
    モータと、油圧ポンプからの作動油の流れを第1及び第
    2の油圧モータに導くことができる常態の開き位置とこ
    れを遮断する閉じ位置との間で動作できる第1の弁と、
    第1の弁の下流側に位置していて、油圧ポンプからの作
    動油の流れを第1の油圧モータと第2の油圧モータに受
    動的に分流する手段と、第1の弁と並列に設けられてい
    て、第1の弁が閉じ位置にあるときに油圧ポンプからの
    作動油を受け入れる分流機能付きの流体制御装置とを有
    し、流体制御装置は、第1及び第2の油圧モータのうち
    の何れか一方と流体連通していて、第1の押し退け容積
    及び第1の作動油出口圧力を有する第1の油圧制御ユニ
    ット及び第1及び第2の油圧モータの他方と流体連通し
    ていて、第2の押し退け容積及び第2の作動油出口圧力
    を有する第2の油圧制御ユニットで構成され、第1の油
    圧制御ユニットと第2の油圧制御ユニットは、油圧ポン
    プからの作動油の流れが第1及び第2の油圧制御ユニッ
    トの押し退け容積比に応じて第1及び第2の油圧制御ユ
    ニットにそれぞれ分配されるよう互いに作動的に連携し
    ており、通常の差動モードでは、第1の弁が開き位置に
    あり、油圧ポンプからの作動油の流れが、第1の弁を経
    て前記受動的分流手段によって第1の油圧モータと第2
    の油圧モータに分流され、第1又は第2の負荷のうち何
    れか一方の牽引力が減少すると、差動モードから差動制
    限モードに切り換えるために、第1の弁を閉じ位置に動
    作させ、油圧ポンプからの作動油の流れが、流体制御装
    置の第1及び第2の油圧制御ユニットにこれらの押し退
    け容積比に応じて分配され、第1及び第2の油圧制御ユ
    ニットを介して関連の油圧モータに積極的に分流される
    ようになっており、第1の油圧制御ユニットの第1の作
    動油出口圧力と第2の油圧制御ユニットの第2の作動油
    出口圧力は反比例の関係にあることを特徴とする制御シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記受動的分流手段は、差動モードで
    は、第1の弁からの作動油の流れを第1の油圧モータと
    第2の油圧モータに分流する常態の開き位置をとり、差
    動制限モードにおいて、流体制御装置の第1の油圧制御
    ユニットから第1の油圧モータへの作動油流れ部分と、
    第2の油圧制御ユニットから第2の油圧モータへの作動
    油流れ部分とを互いに隔離する閉じ位置に操作される電
    磁式開閉弁であることを特徴とする請求項1記載の制御
    システム。
  3. 【請求項3】 前記受動的分流手段は、差動モードで
    は、第1の弁からの作動油の流れを第1の油圧モータと
    第2の油圧モータに分流する常態の動作位置をとり、差
    動制限モードにおいて、流体制御装置の第1の油圧制御
    ユニットと第2の油圧モータを連通させると共に第2の
    油圧制御ユニットと第1の油圧モータを連通させる動作
    位置に操作される関連した油圧モータへの作動油流れ部
    分と、第2の油圧制御ユニットからこれと関連した油圧
    モータへの作動油流れ部分とを互いに隔離する閉じ位置
    との間で動作できる電磁式切換弁であることを特徴とす
    る請求項1記載の制御システム。
  4. 【請求項4】 流体制御装置の第1及び第2の油圧制御
    ユニットのうち一方の下流側に該油圧制御ユニットと直
    列に設けられていて、前記一方の油圧制御ユニットとこ
    れに関連した油圧モータを流体連通させる開き位置と、
    前記一方の油圧制御ユニットを低圧源に通じさせると共
    に他方の油圧制御ユニットの出口圧力を高くするドレン
    位置との間で動作できる切換弁を更に有し、差動・増圧
    モードにおいて、第1の弁を閉じ位置に動作させると共
    に切換弁をドレン位置に動作させ、油圧ポンプからの作
    動油の流れが、流体制御装置の第1及び第2の油圧制御
    ユニットにこれらの押し退け容積比に応じて分配され、
    前記一方の油圧制御ユニットに分配された作動油流れ部
    分は、切換弁を通って低圧源にドレンされ、他方の油圧
    制御ユニットに分配された作動油流れ部分は増圧され、
    前記受動的分流手段によって第1の油圧モータと第2の
    油圧モータに分流されるようになっていることを特徴と
    する請求項1の制御システム。
  5. 【請求項5】 前記受動的分流手段は、差動・増圧モー
    ドにおいて、増圧された前記他方の油圧制御ユニットに
    分配された作動油流れ部分を第1の油圧モータと第2の
    油圧モータに分流する開き位置にあることを特徴とする
    請求項4記載の制御システム。
  6. 【請求項6】 第1の弁は、電磁式開閉弁であることを
    特徴とする請求項1〜5のうち何れか一つに記載の制御
    システム。
  7. 【請求項7】 第1及び第2の負荷は、車両の一対の前
    輪及び一対の後輪であり、第1又は第2の油圧モータの
    うち一方は、車両の一対の前輪にそれぞれ作動的に連結
    されると共に互いに油圧的に並列に接続された2つの油
    圧モータから成り、第1又は第2の油圧モータの他方
    は、車両の一対の後輪にそれぞれ作動的に連結されると
    共に互いに油圧的に並列に接続された2つの油圧モータ
    から成ることを特徴とする請求項1〜6のうち何れか一
    つに記載の制御システム。
  8. 【請求項8】 第1の負荷は、車両の一対の前輪の左側
    又は右側のうち一方であり、第2の負荷は、車両の一対
    の前輪の左側又は右側のうち他方であることを特徴とす
    る請求項1〜6のうち何れか一つに記載の制御システ
    ム。
  9. 【請求項9】 第1の負荷は、車両の一対の後輪の左側
    又は右側のうち一方であり、第2の負荷は、車両の一対
    の後輪の左側又は右側のうち他方であることを特徴とす
    る請求項1〜6のうち何れか一つに記載の制御システ
    ム。
  10. 【請求項10】 少なくとも一対の走行用油圧モータを
    有する車両に用いられ、各走行用油圧モータに作動油を
    分流できるようになった流体制御装置であって、第1及
    び第2の互いに反対側の端面を備えた中空ケーシング
    と、各々が、ケーシングの第1及び第2の端面にそれぞ
    れ密封的にしっかりと取り付けられていて、貫通孔を有
    するフランジプレート及び貫通孔を挿通して外部に延び
    ていて対向整列状態にある回転自在な伝動シャフトを含
    む2つの油圧制御ユニットと、ケーシング内に位置し、
    両端が油圧制御ユニットのフランジプレートに対して回
    転自在に且つ伝動シャフトと実質的に同心状に支持され
    ると共に2つの伝動シャフトの外端部にしっかりと連結
    されていて、2つの伝動シャフトと一体的に回転するよ
    うになった結合部材とを有することを特徴とする流体制
    御装置。
  11. 【請求項11】 流体制御装置の前記油圧制御ユニット
    は各々、内歯付きの第1歯形部材、第1歯形部材に対し
    て遊星運動可能に第1歯形部材内に設けられた複数の外
    歯付きの第2歯形部材、及び前記内歯と前記外歯との間
    に形成される複数の体積室を有する歯形部材移動機構部
    と、バルブプレートを介して歯形部材移動機構部に隣接
    してこれに固定されていて、入口ポート及び出口ポート
    を備えたバルブハウジングと、バルブハウジング内に収
    納されていて、前記油圧ポンプからの作動油を入口ポー
    トを通って前記体積室に導入したり体積室内の作動油を
    出口ポートに導くよう動作する回転自在なバルブ要素を
    含む弁装置とを有し、前記伝動シャフトの内端部は、第
    2歯形部材のスプライン付き孔にスプライン連結され、
    前記フランジプレートは、バルブプレートと反対側で歯
    形部材移動機構部に隣接して配置されると共にバルブハ
    ウジングに対して固定され、各油圧制御ユニットのバル
    ブハウジングの入口ポートは、油圧ポンプの吐出側と流
    体連通でき、第1及び第2の油圧制御ユニットのうち一
    方の出口ポートは、第1及び第2の油圧モータのうち一
    方と、第1及び第2の油圧制御ユニットの他方の出口ポ
    ートは、第1及び第2の油圧モータの他方とそれぞれ流
    体連通でき、油圧ポンプからの作動油は、第1及び第2
    の油圧制御ユニットの入口ポートに、前記体積室で定ま
    る押し退け容積比に応じて分配されて流入し、各油圧制
    御ユニットの各出口ポートを通ってそれぞれ関連した油
    圧モータに分流されるようになっていることを特徴とす
    る請求項10記載の流体制御装置。
  12. 【請求項12】 結合部材は、第1及び第2の油圧制御
    ユニットの伝動シャフトの外端部を受け入れるよう両端
    が開口した中空円筒形のスリーブシャフトであり、該ス
    リーブシャフトは、その内周部において伝動シャフトの
    外端部に連結手段によって固定されていることを特徴と
    する請求項10記載の流体制御装置。
  13. 【請求項13】 連結手段は、スリーブシャフトの内周
    部に設けられた内スプライン部と、これに連結される伝
    動シャフトの外端部に設けられた外スプライン部とから
    成ることを特徴とする請求項12記載の流体制御装置。
  14. 【請求項14】 スリーブシャフトはその円筒壁の一部
    に少なくとも2つの横方向貫通孔を有し、スリーブシャ
    フトとこれを包囲するケーシングとの間には、低圧の空
    間が画定され、該空間には作動油が漏れ込み、スリーブ
    シャフトの横方向貫通孔を通ってスリーブシャフト内周
    部と伝動シャフト外端部とのスプライン連結部を満た
    し、これを冷却すると共に減耗するようになっているこ
    とを特徴とする請求項12又は13記載の流体制御装
    置。
  15. 【請求項15】 第1及び第2の油圧制御ユニットの対
    向した伝動シャフトの外端部の間でスリーブシャフトの
    中空部内には、スペーサが設けられていることを特徴と
    する請求項12〜14のうち一つに記載の流体制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020203884A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 住友建機株式会社 ショベル

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