JPH11106990A - 長尺金属条ストライプめっき方法及び装置 - Google Patents

長尺金属条ストライプめっき方法及び装置

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JPH11106990A
JPH11106990A JP28284697A JP28284697A JPH11106990A JP H11106990 A JPH11106990 A JP H11106990A JP 28284697 A JP28284697 A JP 28284697A JP 28284697 A JP28284697 A JP 28284697A JP H11106990 A JPH11106990 A JP H11106990A
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JP
Japan
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plating
plating solution
metal strip
inner cell
tank
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JP28284697A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Nobeyoshi
良一 延吉
Katsunori Murata
勝典 村田
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Nippon Mining Holdings Inc
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining and Metals Co Ltd
Nippon Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺金属条に金、半田などのストライプめっ
きを高精度且つ高品質にて行なうことのできる長尺金属
条ストライプめっき方法及び装置を提供する。 【解決手段】 長尺金属条ストライプめっき装置10
は、めっき槽11へとめっき液を供給するめっき液供給
装置100を備え、めっき液供給装置100は、内部が
仕切り板102により、めっき槽11へとめっき液を供
給するポンプ手段105を備えた主めっき液供給槽10
3と、主めっき液供給槽103へとめっき液を供給する
副めっき液供給槽104とに区分されている。副めっき
液供給槽104は、主めっき液供給槽103内のめっき
液が常時仕切り板102を越えて副めっき液供給槽10
4へと流出するように副めっき液供給槽104から主め
っき液供給槽103へとめっき液を供給するポンプ手段
109を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器用接続部
品であるコネクタなどの各種端子、ICリードフレーム
などのリード材などに用いられる長尺の金属条に金、半
田などのストライプめっきを施すためのめっき方法及び
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気機器用接続部品であるコネク
タなどの各種端子或はICリードフレームなどのリード
材などを製造するためには、例えば黄銅、バネ用りん青
銅のような銅合金などからなる長尺の金属条を用い、こ
の長尺金属条をプレス成形加工し、雄及び雌の連続端子
が形成される。
【0003】つまり、図6に、電気機器用接続部品であ
るコネクタなどの各種端子を製造するための長尺金属条
1の一例を示すが、プレス成形加工後の長尺金属条1
は、長手方向に連続したキヤリヤ部2を有し、このキャ
リヤ部2に所定の間隔(G)にて端子3が互に離間して
接続された形状とされる。このようなプレス成形された
長尺金属条1は、キヤリヤ部2が駆動装置に係合駆動さ
れることにより、連続してめっき設備へと供給される。
長尺金属条1にNi或はPd−Niなどにて下地めっき
(単に「下地Niめっき」という。)をした後、この長
尺金属条の長手方向にストライプ状に、即ち、端子先端
部、即ち、接点部4には長さLA 領域に金或は金−コバ
ルト合金などのめっき(単に「金めっき」という。)
が、又、端子3のキヤリヤ部側、即ち、接続部5にはキ
ヤリヤ部2をも含めて長さLS 領域に半田めっきが施さ
れる。通常、上記長さLA 及び長さLS は、5〜10m
mとされる。
【0004】このようなストライプ状めっき方法につい
て簡単に説明すると、図6に示すような端子3がプレス
成形された長尺金属条1は、先ず、Niめっき槽にて下
地Niめっきが施される。長尺金属条1は、水洗処理
後、キヤリヤ部2を上方に位置して搬送され、金めっき
槽にて長尺金属条1の接点部4が金めっきされる。次い
で、水洗処理後、長尺金属条1を、キャリヤ部2が下方
に位置するように反転して、半田めっき槽へと搬送して
接続部5及びキヤリヤ部2に半田めっきが施される。半
田めっき後は、水洗処理などをした後、封孔処理が行な
われる。封孔処理は、金めっき厚を薄くした場合に被膜
層に生じたピンホールを密封するための処理であって、
封孔処理には、各種の有機系或は無機系の薬品が使用さ
れる。
【0005】従来、半田めっき及び金めっきは、図8に
示すようなめっき装置10Aにて行われていた。
【0006】つまり、めっき装置10Aは、上方が開放
し、内部にめっき液を収容し得る箱型形状とされる、例
えば樹脂で作製されるめっき槽11を有する。このめっ
き槽11の前及び後壁部には、連続的にめっき槽11内
へと供給される端子金属条1が貫通して通過するための
入口開口部15及び出口開口部16が形成される。この
入口開口部15及び出口開口部16には、壁部とは別部
材とされる入口開口部材17及び出口開口部材18が設
けられ、各部材17、18の両側には凹溝17A、18
Aが形成される。各部材17、18は、この凹溝17
A、18Aを利用して、前及び後壁部に形成されたU形
状開口13A、14A内へと適合することによってめっ
き槽11の前及び後壁部に着脱可能に構成されている。
【0007】又、めっき槽11から流出しためっき液
は、ポンプを備えためっき液供給装置100Aへと還流
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの研究実験
の結果によると、このようなめっき方法及び装置にて金
属めっきされた金属条の半田めっき領域(LS )或いは
金めっき領域(LA )は、その仕上がり寸法にばらつき
が生じ、品質の点で問題があることが分かった。
【0009】本発明者らは、この問題を解決するべくそ
の原因を調べたところ、めっき液供給装置100Aから
ポンプ105にて導管107を介してめっき槽11内へ
と供給されるめっき液量がばらつくことなどに起因して
めっき槽11内の液面が変動することにあることが分か
った。
【0010】近年、電気機器用接続部品においては、金
属条ストライプのめっき寸法精度を±0.05mmとす
ることが要求されており、従来の上記めっき方法及び装
置では、このような寸法精度を達成することは極めて困
難であることが分かった。
【0011】従って、本発明の目的は、長尺金属条に
金、半田などのストライプめっきを高精度且つ高品質に
て行なうことのできる長尺金属条ストライプめっき方法
及び装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
長尺金属条ストライプめっき方法及び装置にて達成され
る。要約すれば、本発明は、所定形状に成形された長尺
の金属条をめっき槽に連続的に供給して、この金属条に
金属めっきを行なう長尺金属条ストライプめっき装置に
おいて、前記めっき槽へとめっき液を供給するめっき液
供給装置を備え、前記めっき液供給装置は、内部が仕切
り板により、前記めっき槽へとめっき液を供給するポン
プ手段を備えた主めっき液供給槽と、前記主めっき液供
給槽へとめっき液を供給する副めっき液供給槽とに区分
されており、前記副めっき液供給槽は、前記主めっき液
供給槽内のめっき液が常時前記仕切り板を越えて前記副
めっき液供給槽へと流出するように前記副めっき液供給
槽から前記主めっき液供給槽へとめっき液を供給するポ
ンプ手段を備えていることを特徴とする長尺金属条スト
ライプめっき装置である。
【0013】本発明の他の態様によると、所定形状に成
形された長尺の金属条を連続的に供給して、この金属条
に下地用金属めっきをし、その後、金属条の長手方向に
ストライプ状の金めっきを行ない、金めっき処理後、半
田めっきを行なう長尺金属条ストライプめっき方法にお
いて、少なくとも前記金めっき及び/又は半田めっき
は、上記めっき装置を使用して行うことを特徴とする長
尺金属条ストライプめっき方法が提供される。
【0014】上記各本発明において、その一実施例によ
ると、前記めっき槽は、インナーセルとアウターセルと
を有し、インナーセルは、内部にめっき液を収容し得る
箱型形状とされ、インナーセルの前及び後壁部には、連
続的にインナーセル内へと供給される長尺金属条が貫通
して通過するための入口開口部及び出口開口部が形成さ
れ、前記めっき液供給装置から前記めっき槽のインナー
セル内へと供給されためっき液は、前記入口開口部及び
出口開口部を介して流出し、インナーセル内の液面は、
この入口開口部及び出口開口部の高さにて規定され、一
定に保持される。又、他の実施例によると、前記めっき
槽は、インナーセルとアウターセルとを有し、インナー
セルは、内部にめっき液を収容し得る箱型形状とされ、
インナーセルの前及び後壁部には、連続的にインナーセ
ル内へと供給される長尺金属条が貫通して通過するため
の入口開口部及び出口開口部が形成され、前記インナー
セルの側壁には凹状の切欠き或いはスリットが形成さ
れ、インナーセル内へと供給されためっき液は、前記入
口開口部及び出口開口部を介して流出すると共に、この
切欠き或いはスリットから流出し、インナーセル内の液
面は、この切欠き或いはスリットの高さにて規定され、
一定に保持される。
【0015】好ましくは、前記主めっき液供給槽からの
めっき液は、前記めっき槽の底壁部位置に供給される。
又、前記仕切り板は、垂直に形成されるか、或いは、前
記主めっき液供給槽から流出しためっき液が緩やかに仕
切り板に沿って前記めっき液供給槽へと流下するように
傾斜して形成される。又、好ましくは、前記めっき槽か
ら流出しためっき液は、前記めっき液供給装置の副めっ
き液供給槽へと送給される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る長尺金属条ス
トライプめっき方法及び装置を図面に則して更に詳しく
説明する。
【0017】実施例1 図1に、本発明の長尺金属条ストライプめっき方法を実
施するめっき設備の一実施例の概略構成を示す。本実施
例のめっき設備にて、図6に示すような電気機器用接続
部品であるコネクタの端子を製造するための長尺金属条
1に金めっき及び半田めっきを施すものとする。
【0018】図6に示すコネクタ端子用の金属条1は、
上述したように、例えば厚さ0.2mm、幅(W)25
mmのバネ用りん青銅のような銅合金などからなる長尺
の金属条を用い、この長尺金属条1をプレス成形加工し
て作製されたものである。成形加工された端子金属条1
は、連続したキヤリヤ部2に所定の間隔(G)にて端子
3が接続された形状とされる。本実施例にて、端子3と
端子3との間の間隔(G)は0.3mmとされ、端子3
の長さ(LC )は13mm、端子3の幅(w)は0.6
mmとされた。
【0019】図7にて、このようなプレス成形された長
尺の端子金属条1は、キヤリヤ部2が駆動装置(図示せ
ず)に係合駆動され、連続してめっき設備へと供給され
る。このとき、端子金属条1は、キヤリヤ部2が上方に
位置するようにして搬送される。本実施例で、端子金属
条1の移送速度は2m/分とされた。
【0020】先ず、端子金属条1は、例えばNiめっき
槽4にて全体がNi下地めっき処理される。Niめっき
槽4にて、例えば厚さ1.27μmにNi下地めっきさ
れた端子金属条1は、水洗処理槽(図示せず)により水
洗処理され、キヤリヤ部2を上方に位置したまま搬送さ
れ、金めっき装置5へと搬送される。本実施例にて金め
っき装置5は3槽配置されているが、これに限定される
ものではない。各金めっき装置5にて端子金属条1は、
端子先端部、即ち、接点部4が、本実施例では先端から
長さLA =7.1mmの長さに亙って、例えば厚さ0.
5μmにて長手方向にストライプ状に金めっきされる。
次いで、端子金属条1は、水洗処理槽(図示せず)によ
り水洗処理される。
【0021】その後、端子金属条1は、図7に示すよう
に、乾燥装置(図示せず)にて乾燥された後、キヤリヤ
部2が下方に位置するように反転装置6にて反転され、
半田めっき装置7へと搬送される。半田めっき装置7で
は、端子3のキヤリヤ部側、即ち、図6にて、接続部5
及びキヤリヤ部2をも含めた長さLS 領域に半田めっき
が施される。
【0022】上記半田めっき処理の後は、水洗処理など
をした後、封孔処理槽(図示せず)へと供給され、金め
っき層に生じたピンホールを密封するために、少なくと
も金めっき領域(LA )は封孔処理液中に浸漬し、電解
による封孔処理を行なう。封孔処理には、当業者には周
知の各種の有機系或は無機系の処理液が使用される。
【0023】次に、本実施例にて少なくとも上記金めっ
き装置5及び/又は半田めっき装置7として使用される
本発明に従っためっき装置について説明する。
【0024】図1に、本発明に係るめっき装置の一実施
例を示す。図2をも参照するとよりよく理解されるよう
に、本実施例によると、めっき装置10は、めっき槽と
してインナーセル11とアウターセル12とを有し、イ
ンナーセル11は、例えばポリプロピレン、塩化ビニー
ルなどの樹脂で作製され、本実施例では上方が開放し、
内部にめっき液を収容し得る箱型形状とされる。インナ
ーセル11の前及び後壁部13、14には、連続的にイ
ンナーセル11内へと供給される端子金属条1が貫通し
て通過するための入口開口部15及び出口開口部16が
形成される。本実施例では、この入口開口部15及び出
口開口部16は、インナーセル11の前及び後壁部1
3、14とは別部材にて形成されている。つまり、入口
開口部材17及び出口開口部材18が設けられ、各部材
の両側には凹溝17A、18Aが形成される。各部材1
7、18は、この凹溝17A、18Aを利用して、前及
び後壁部13、14に形成されたU形状開口13A、1
4A内へと適合することによってインナーセル11の前
及び後壁部13、14に着脱可能に構成されている。
【0025】インナーセル11の側壁19、20には凹
状の切欠き19A、20Aが形成されており、従って、
インナーセル11内へと供給されるめっき液は、入口開
口部15及び出口開口部16を介して流出すると共に、
この切欠き19A、20Aを越えてオーバーフローし、
流出する。つまり、インナーセル11内の液面は、この
切欠き19A、20Aの高さにて規定され、常に一定に
保持される。上記切欠き19A、20Aの代わりに、側
壁19、20にスリット(図示せず)を形成することも
可能である。この場合においても、インナーセル11内
のめっき液がスリットの下側縁部を越えて、オーバーフ
ローして流出するように構成することにより、上記切欠
き19A、20Aと同様の効果を達成することができ
る。
【0026】更に、本実施例によると、インナーセル1
1内の液面を調整可能とするために、液面調整手段50
が設けられる。図2を参照すると、液面調整手段50
は、上記切欠き19A、20Aに対応して設けられる
が、図2には手前側の側壁19に設けた液面調整手段5
0の全体が図示されている。液面調整手段50は、上記
切欠き19A、20Aと同様の形状をした凹状の切欠き
51Aを有する液面調整部材51と、この液面調整部材
51を上下に摺動自在に案内するべく側壁に固定された
案内部材52とを有する。又、液面調整部材51は、外
方へと突出したナット部材53を備え、インナーセル1
1の上面に固定された支持板54に回転自在に取付けら
れた調整螺子55の螺子部55Aが螺合している。従っ
て、調整螺子55Aの摘みを回すことにより、液面調整
部材51を上下方向に移動させ、インナーセル11の液
面を調整することが可能となる。
【0027】インナーセル11からオーバーフローした
めっき液は、インナーセル11の下方に位置した皿状の
アウターセル12内に受容され、アウターセル12内の
めっき液はめっき液供給装置100へと循環される。
【0028】本発明に従えば、図3をも参照するとより
よく理解されるように、めっき液供給装置100は、内
部にめっき液を収容し得る箱型形状とされるめっき液槽
101を備えており、その内部は、仕切り板102によ
り主めっき液供給槽103と副めっき液供給槽104と
に区分されている。主めっき液供給槽103には、ポン
プ105が設けられる。本実施例では、主めっき液供給
槽103のポンプ105は、めっき液槽101の天井板
106(図3)に取り付けて2個設けられているが、こ
れに限定されるものではなく、必要に応じて任意の数の
ポンプを設けることができ、又任意の位置に取り付けて
配置することができる。
【0029】本実施例にて、各ポンプ105は、供給管
107にて2つのメッキラインL1、L2の各めっき装
置10のインナーセル11に接続され、インナーセル1
1にめっき液を供給する。このとき、供給管107は、
インナーセル11の底壁に接続するのが好ましい。又、
必要に応じて、供給管107は、インナーセル11の底
壁に複数箇所にて接続することも可能である。
【0030】上記説明では、仕切り板102はめっき液
槽101の底壁から上方へと垂直に形成されるものとし
たが、図3に想像線で示すように、下方部分が副めっき
液供給槽104側に突出して位置するように、即ち、主
めっき液供給槽103からオーバーフローしためっき液
が緩やかに仕切り板102に沿って副めっき液供給槽1
04へと流下するように、傾斜して形成するのが好まし
い。斯かる構成にて、主めっき液供給槽103、インナ
ーセル11へと循環されるめっき液中に泡が発生するの
が防止され、高品質の金属めっきが達成される。
【0031】副めっき液供給槽104には、インナーセ
ル11からオーバーフローし、アウターセル12内に受
容されたアウターセル12内のめっき液が導管108を
介して環流される。又、副めっき液供給槽104には、
フィルタポンプ109が配置される。このフィルタポン
プ109は、本実施例では、めっき液槽101の天井板
106に取り付けて1個設けられているが、これに限定
されるものではない。フィルタポンプ109は、副めっ
き液供給槽104内のめっき液を濾過し、そして主めっ
き液供給槽103へと送給する作用をなす。
【0032】本発明によれば、フィルタポンプ109の
能力は、副めっき液供給槽104から主めっき液供給槽
103へと送給されるめっき液量の方が、主めっき液供
給槽103からインナーセル11へと供給されるめっき
液量より大となるように設定される。つまり、主めっき
液供給槽103からは常にめっき液が副めっき液供給槽
104へとオーバーフローするように構成される。斯か
る構成により、常に、主めっき液供給槽103における
ポンプ105に対する水頭は一定とされ、ポンプの能力
を一定とすれば、ポンプからのめっき液供給量は一定と
される。従って、めっき槽101にて消耗されためっき
液に相当する分のめっき液が導管108を介して適宜外
部よりめっき液供給装置100に補充された際にも、更
には、アウターセル12から循環されるめっき液量が変
動したとしても、本発明によると、これらめっき液は、
副めっき液供給槽104に供給されるので、主めっき液
供給槽103の液面に変動はなく、そのために上記イン
ナーセル11内の液面を常に一定に維持することができ
る。
【0033】上記構成により、めっき装置10内へと供
給された端子金属条1は、金めっき或いは半田めっきが
所定高さまで高精度にて、しかも高品質にて施される。
【0034】インナーセル11は、所望に応じて例えば
図4に示すように長手方向により長く設計された構造と
することができる。この場合には、めっき液をオーバー
フローさせる側壁部の切欠き(或いはスリット)19
A、20Aを増やし、各切欠き19A、20A毎に液面
調整手段50を設けることができる。
【0035】これに対して、図8に示す従来の構成によ
ると、導管108を介してめっき液供給装置100Aに
適宜補充されるめっき液のために、或いはめっき装置1
0Aから循環されるめっき液の量の変動により、めっき
液供給装置100A内のめっき液の水頭が必ずしも一定
とはされず、例えポンプ105の能力を一定としたとし
ても、ポンプ105からめっき装置10Aへのめっき液
供給量が一定とならず、めっき装置10A内の液面が変
動する大きな一つの原因となっていた。
【0036】図1〜図3に示す本発明に従って構成され
ためっき方法及び装置を使用して金めっき及び半田メッ
キを行ったが、その時の条件は次の通りであった。 A.金めっき ・金めっき液組成 シアン化金カリウム 30g/l ピロりん酸カリウム 100g/l オルトりん酸+ピロりん酸 100g/l コバルト 0.05g/l ・液温 50℃ ・極間電圧 1V ・電流密度 0.5A/m2 B.半田めっき ・半田めっき液組成 有機酸 100g/l Sn 45g/l Pb 5g/l ・液温 20℃ ・極間電圧 3V ・電流密度 1.0A/m2 C.主めっき液供給槽からのめっき液供給量 100〜200l/分 D.副めっき液供給槽から主めっき液供給槽へのめっき液供給量 100〜200l/分 本発明に従ってめっきした場合に、金属条ストライプの
めっき寸法精度を±0.05mmとすることが可能であ
った。
【0037】実施例2 実施例1にて説明しためっき液供給装置100は、従来
の図8に示すめっき装置10Aに適用することができ
る。その構成を図5に示す。めっき装置10Aのめっき
槽11の構造については上述したので、詳しい説明は省
略する。
【0038】つまり、本実施例では、図8に示すめっき
装置10Aにて、そのめっき液供給装置100Aの代わ
りに、実施例1で説明しためっき液供給装置100が適
用されている。本実施例では、めっき槽、即ち、インナ
ーセル11内へと供給されるめっき液は、入口開口部1
5及び出口開口部16を介して流出し、インナーセル1
1内の液面は、この入口開口部15及び出口開口部16
の高さにて規定され、常に一定に保持される。
【0039】本実施例のめっき装置10Aは、実施例1
のめっき装置10に比較すると、金属条ストライプ1の
めっき寸法精度は劣るものの、この実施例においても金
属条ストライプ1のめっき寸法精度を±0.05mmと
することが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の長尺金属
条のストライプめっき方法及び装置は、長尺金属条が連
続的に供給されるめっき槽へとめっき液を供給するめっ
き液供給装置を備え、めっき液供給装置は、内部が仕切
り板により、めっき槽へとめっき液を供給するポンプ手
段を備えた主めっき液供給槽と、主めっき液供給槽へと
めっき液を供給する副めっき液供給槽とに区分されてお
り、副めっき液供給槽は、主めっき液供給槽内のめっき
液が常時前記仕切り板を越えて副めっき液供給槽へと流
出するように副めっき液供給槽から主めっき液供給槽へ
とめっき液を供給するポンプ手段を備えた構成とされる
ので、長尺金属条に金、半田などのストライプめっきを
高精度且つ高品質にて行なうことが出来るという効果を
奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長尺金属条ストライプめっき装置の一
実施例の斜視図である。
【図2】図1のめっき装置に使用するめっき槽の一実施
例の拡大斜視図である。
【図3】本発明のめっき液供給装置の断面図である。
【図4】めっき装置に使用するめっき槽の他の実施例の
拡大斜視図である。
【図5】本発明の長尺金属条ストライプめっき装置の他
の実施例の斜視図である。
【図6】長尺金属条の一実施例を示す正面図である。
【図7】本発明の長尺金属条ストライプめっき方法を実
施するためのめっき設備の概略構成図である。
【図8】従来の長尺金属条ストライプめっき装置の斜視
図である。
【符号の説明】
1 長尺金属条 2 キヤリヤ部 3 端子 4 接点部 5 接続部 6 ノッチ 10、10A めっき装置 11 インナーセル 12 アウターセル 19A、20A 切欠き(スリット) 100 めっき液供給装置 102 仕切り板 103 主めっき液供給槽 104 副めっき液供給槽 105、109 ポンプ手段

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に成形された長尺の金属条をめ
    っき槽に連続的に供給して、この金属条に金属めっきを
    行なう長尺金属条ストライプめっき装置において、前記
    めっき槽へとめっき液を供給するめっき液供給装置を備
    え、前記めっき液供給装置は、内部が仕切り板により、
    前記めっき槽へとめっき液を供給するポンプ手段を備え
    た主めっき液供給槽と、前記主めっき液供給槽へとめっ
    き液を供給する副めっき液供給槽とに区分されており、
    前記副めっき液供給槽は、前記主めっき液供給槽内のめ
    っき液が常時前記仕切り板を越えて前記副めっき液供給
    槽へと流出するように前記副めっき液供給槽から前記主
    めっき液供給槽へとめっき液を供給するポンプ手段を備
    えていることを特徴とする長尺金属条ストライプめっき
    装置。
  2. 【請求項2】 前記めっき槽は、インナーセルとアウタ
    ーセルとを有し、インナーセルは、内部にめっき液を収
    容し得る箱型形状とされ、インナーセルの前及び後壁部
    には、連続的にインナーセル内へと供給される長尺金属
    条が貫通して通過するための入口開口部及び出口開口部
    が形成され、前記めっき液供給装置から前記めっき槽の
    インナーセル内へと供給されためっき液は、前記入口開
    口部及び出口開口部を介して流出し、インナーセル内の
    液面は、この入口開口部及び出口開口部の高さにて規定
    され、一定に保持されることを特徴とする請求項1の長
    尺金属条ストライプめっき装置。
  3. 【請求項3】 前記めっき槽は、インナーセルとアウタ
    ーセルとを有し、インナーセルは、内部にめっき液を収
    容し得る箱型形状とされ、インナーセルの前及び後壁部
    には、連続的にインナーセル内へと供給される長尺金属
    条が貫通して通過するための入口開口部及び出口開口部
    が形成され、前記インナーセルの側壁には凹状の切欠き
    或いはスリットが形成され、インナーセル内へと供給さ
    れためっき液は、前記入口開口部及び出口開口部を介し
    て流出すると共に、この切欠き或いはスリットから流出
    し、インナーセル内の液面は、この切欠き或いはスリッ
    トの高さにて規定され、一定に保持されることを特徴と
    する請求項1の長尺金属条ストライプめっき装置。
  4. 【請求項4】 前記主めっき液供給槽からのめっき液
    は、前記めっき槽の底壁部位置に供給されることを特徴
    とする請求項1、2又は3の長尺金属条ストライプめっ
    き装置。
  5. 【請求項5】 前記仕切り板は、垂直に形成されるか、
    或いは、前記主めっき液供給槽から流出しためっき液が
    緩やかに仕切り板に沿って前記副めっき液供給槽へと流
    下するように傾斜して形成されることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかの項に記載の長尺金属条ストライプ
    めっき装置。
  6. 【請求項6】 前記めっき槽から流出しためっき液は、
    前記めっき液供給装置の副めっき液供給槽へと送給され
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載
    の長尺金属条ストライプめっき装置。
  7. 【請求項7】 所定形状に成形された長尺の金属条を連
    続的に供給して、この金属条に下地用金属めっきをし、
    その後、金属条の長手方向にストライプ状の金めっきを
    行ない、金めっき処理後、半田めっきを行なう長尺金属
    条ストライプめっき方法において、少なくとも前記金め
    っき及び/又は半田めっきは、請求項1に記載のめっき
    装置を使用して行うことを特徴とする長尺金属条ストラ
    イプめっき方法。
  8. 【請求項8】 前記めっき槽は、インナーセルとアウタ
    ーセルとを有し、インナーセルは、内部にめっき液を収
    容し得る箱型形状とされ、インナーセルの前及び後壁部
    には、連続的にインナーセル内へと供給される長尺金属
    条が貫通して通過するための入口開口部及び出口開口部
    が形成され、前記めっき液供給装置から前記めっき槽の
    インナーセル内へと供給されためっき液は、前記入口開
    口部及び出口開口部を介して流出し、インナーセル内の
    液面は、この入口開口部及び出口開口部の高さにて規定
    され、一定に保持されることを特徴とする請求項7の長
    尺金属条ストライプめっき方法。
  9. 【請求項9】 前記めっき槽は、インナーセルとアウタ
    ーセルとを有し、インナーセルは、内部にめっき液を収
    容し得る箱型形状とされ、インナーセルの前及び後壁部
    には、連続的にインナーセル内へと供給される長尺金属
    条が貫通して通過するための入口開口部及び出口開口部
    が形成され、前記インナーセルの側壁には凹状の切欠き
    或いはスリットが形成され、インナーセル内へと供給さ
    れためっき液は、前記入口開口部及び出口開口部を介し
    て流出すると共に、この切欠き或いはスリットから流出
    し、インナーセル内の液面は、この切欠き或いはスリッ
    トの高さにて規定され、一定に保持されることを特徴と
    する請求項7の長尺金属条ストライプめっき方法。
  10. 【請求項10】 前記主めっき液供給槽からのめっき液
    は、前記めっき槽の底壁部位置に供給されることを特徴
    とする請求項7、8又は9の長尺金属条ストライプめっ
    き方法。
  11. 【請求項11】 前記仕切り板は、垂直に形成される
    か、或いは、前記主めっき液供給槽から流出しためっき
    液が緩やかに仕切り板に沿って前記副めっき液供給槽へ
    と流下するように傾斜して形成されることを特徴とする
    請求項7〜10のいずれかの項に記載の長尺金属条スト
    ライプめっき方法。
  12. 【請求項12】 前記めっき槽から流出しためっき液
    は、前記めっき液供給装置の副めっき液供給槽へと送給
    されることを特徴とする請求項7〜11のいずれかの項
    に記載の長尺金属条ストライプめっき方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336082A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Dowa Holdings Co Ltd 複合めっき材の製造方法および製造装置
JP2014034198A (ja) * 2012-08-10 2014-02-24 Asahi Kasei Chemicals Corp ストランドバス及びそれを用いたストランドの製造方法
JP2015505906A (ja) * 2011-12-12 2015-02-26 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh コンタクトエレメント及びコンタクトエレメントの製造方法
JP2020050911A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Dowaメタルテック株式会社 めっき装置およびそれを用いためっき方法

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