JPH11101421A - ゴミ焼却炉の給塵速度制御方法及びゴミ焼却炉 - Google Patents

ゴミ焼却炉の給塵速度制御方法及びゴミ焼却炉

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JPH11101421A
JPH11101421A JP9264012A JP26401297A JPH11101421A JP H11101421 A JPH11101421 A JP H11101421A JP 9264012 A JP9264012 A JP 9264012A JP 26401297 A JP26401297 A JP 26401297A JP H11101421 A JPH11101421 A JP H11101421A
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俊夫 中西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投入されたゴミを搬送しながら焼却処理する
火炉Fにおける発生熱により蒸気を発生する廃熱ボイラ
2を備え、発生熱量を所定範囲内に維持すべく給塵機構
7による火炉Fへの単位時間当たりのゴミ投入量(Gr)を
制御するゴミ焼却炉の制御に対する逆応答を防止して炉
内の発熱量をさらに安定化させる。 【解決手段】 煙道4の下流側における排ガス中の酸素
濃度と、供給された空気量とから、火炉Fに投入された
ゴミの燃焼に要する理論空気量(At)を演算導出し、火炉
Fにおけるゴミの燃焼に基づき演算導出した発生熱量(Q
o)と理論空気量(At)とを基に、炉内ゴミの低位発熱量(H
u)を演算導出し、火炉における目標発生熱量(Qs)と低位
発熱量(Hu)とに基づき、火炉Fへの単位時間当たりのゴ
ミ投入量(Gr)を設定し、設定したゴミ投入量(Gr)に基づ
き給塵機構7の給塵動作を制御するように構成してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ焼却炉の給塵
速度制御方法に関し、詳しくは、投入されたゴミを搬送
しながら焼却処理する火炉における発生熱により蒸気を
発生する廃熱ボイラを備え、前記火炉における発生熱量
を所定範囲内に維持すべく、給塵機構による前記火炉へ
の単位時間当たりのゴミ投入量を制御するゴミ焼却炉の
給塵速度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴミ焼却設備には、図2に示すよ
うに、投入されるゴミを受け入れるホッパ1aと、前記
ホッパ1aから火炉Fにゴミを投入する給塵機構7と、
前記火炉Fに投入されたゴミを搬送しながら焼却するス
トーカ機構1bからなる火床と、前記火床上に形成され
る燃焼領域からの燃焼ガスを二次燃焼させる二次燃焼室
1cとを設けて構成してあるゴミ焼却炉1と、前記二次
燃焼室1cからの排ガスを煙突6に導く煙道4に、前記
排ガスの熱、即ち前記火床上で焼却されるゴミの焼却生
成熱を回収して蒸気を発生する廃熱ボイラ2と、前記排
ガス中の粉塵等を除去する除塵装置3と、前記除塵後の
排ガスを無害化する排ガス処理装置5とを順次配置し、
さらに、前記ゴミ焼却炉1からの排ガスを前記廃熱ボイ
ラ2で生成する蒸気によりタービンを回転駆動して発電
する発電装置9を設けてあり、前記火炉Fにおけるゴミ
の燃焼により発生する蒸気の量を所定範囲内に維持しな
がら所定量のゴミの焼却を遂行するための燃焼制御装置
10を付設して構成されていた。前記燃焼制御装置10
は、火炉Fに空気を供給する空気供給装置8及び前記給
塵機構7を制御するように構成してある。
【0003】そして、その燃焼制御装置10にフィード
バックデータを出力すべく、前記廃熱ボイラ2からの蒸
気の流量を検出する蒸気流量検出手段21と、その蒸気
の温度を検出する蒸気温度検出手段22と、排ガス中の
酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段23とを設けてあ
った。前記蒸気流量検出手段21と前記蒸気温度検出手
段22とは前記廃熱ボイラ2からの発生蒸気量を所定範
囲内に維持するためのものであり、前記酸素濃度検出手
段23は排ガスの成分組成を所定範囲に維持するための
ものであり、具体的には排ガス中の酸素濃度を例えば8
%程度に維持する。
【0004】前記燃焼制御装置10には、前記給塵機構
7により火炉F内にゴミを投入する給塵速度を制御する
ための給塵制御手段11を備えており、その給塵速度制
御は、過去3時間内にホッパに投入されたゴミの重量の
移動平均値と、同じく過去3時間内に炉内で発生した発
熱量の移動平均値とから、炉内のゴミの単位重量当たり
の平均発熱量を算出し、これを基に前記給塵機構7のホ
ッパ内のゴミを炉内に投入する動作速度を制御すること
で行われていた。つまり、炉内に投入されるゴミの低位
発熱量を前記平均発熱量であると推定して、炉内の発生
熱量を一定に維持するように、炉内に投入されるゴミの
重量を前記平均発熱量に見合うように前記給塵機構のゴ
ミ投入量を制御していた。上記3時間の移動平均値を用
いるのは、ホッパにゴミが投入されてから火炉内の燃え
切り位置に達するまでの平均所要時間(例えば、ホッパ
滞留時間(具体例をあげれば、約1〜1.5時間)と火
炉内に投入されてから燃え切り位置に達するまでの時間
(具体例をあげれば、約0.5〜1時間)を基準とす
る)を基準として投入されるゴミのゴミ質を平均化して
把握することにあり、火炉に投入されるゴミの質の変動
に対処しようとするものである。
【0005】さらに詳しく説明すれば、ゴミの計量はホ
ッパ投入前にクレーンで掴み上げた際に行われるから、
例えば給塵機構が押込給塵機構である場合には、1回に
投入されたゴミが数回乃至中数回にわたって分割して投
入されることになり、1回に押し込まれるゴミの質につ
いてみれば、毎回ゴミ質の変動があるが、火炉内でのゴ
ミは、数回乃至十数回にわたって押込まれた投入ゴミ量
に相当するゴミが燃焼していることになり、燃焼発熱は
平均化された現象となってから、投入されるゴミに関し
ても平均化することが必要なのである。しかも、ゴミの
質は前記クレーンで掴み上げた際に嵩密度から判定する
から、前記押込給塵機構の数回乃至十数回の押込動作に
よって火炉に投入されるゴミの嵩密度の平均値から判定
していることになり、この点からも平均値で把握するこ
とが必要であったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記従来のゴ
ミ焼却炉の給塵速度制御方法においては、実際に給塵機
構によりホッパから炉内に投入されるゴミの単位重量当
たりの発熱量と上述の移動平均値として求めた平均発熱
量との間には大きな誤差が生じる場合があり、次のよう
な問題を招いていた。例えば急に多量の水分の多いゴミ
がホッパ内に投入される場合、炉内に投入されたゴミの
低位発熱量が急激に低下して燃焼発熱量が低下するが、
これに拘わらず過去3時間の投入ゴミの燃焼発熱量から
投入されるゴミの燃焼発熱量を推定している(従って、
ゴミの嵩密度もこれに対応している)ために、実際に投
入されるゴミの水分が多ければ、投入されるゴミの嵩密
度が前記平均発熱量に対応するゴミの嵩密度よりも大き
くなるのが通常で、投入ゴミ量を増量すべく設定された
ゴミ投入量に対して、実際に投入されるゴミの量は少な
くなり、しかも水分が多いために投入されたゴミの燃焼
発熱量は逆に低下する場合があり、こうした制御に対す
る逆応答により炉内発熱量を一定に保つのが困難になる
という問題がある。また、これと逆に、乾燥度が高く、
低位発熱量の高いゴミが多量にホッパ内に投入された場
合には、炉内に投入されたゴミの燃焼発熱量が急激に増
大して、投入ゴミ量を減量すべく設定されたゴミ投入量
に対して、上記と同様の理由により、逆に炉内に投入さ
れるゴミ量は設定されたほどには減少せず、しかもゴミ
が乾燥しているために投入されたゴミの燃焼発熱量が逆
に増大する場合があり、ここでも逆応答により炉内発熱
量を一定に保つのが困難になる場合があるという問題を
有している。さらに、ゴミの平均発熱量を、燃焼制御装
置に付随する記憶手段に過去のデータとして記憶させた
ものから算出しているために、炉の立ち上げの際や、制
御電源の停電等による記憶消失の後には、給塵制御の指
標となるべき基準、即ち炉内ゴミの平均発熱量が給塵機
構の投入ゴミ量に反映できないために、適切な給塵制御
ができなくなるという問題も有していた。そこで、本発
明のゴミ焼却炉の給塵速度制御方法並びにゴミ焼却炉
は、上記の問題点を解決し、適切な給塵量を設定するこ
とにより、制御に対する逆応答を防止して、炉内の発熱
量をさらに安定化させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕 上記の目的のための本発明のゴミ焼却炉の給塵速度制御
方法の第1特徴構成は、請求項1に記載の如く、炉内の
ゴミの燃焼に要する理論空気量(At)を、前記火炉からの
燃焼排ガスを導く煙道の下流側における排ガス中の酸素
濃度と(Po)、前記火炉に供給された空気量(Fa)とから求
め、予め前記理論空気量(At)と炉内ゴミの低位発熱量(H
u)とに関する At = a1 × Hu + a2 (但し、a1,a2 は夫々実測値に基づき設定される定数) とする経験式を求めておき、前記炉内ゴミの低位発熱量
(Hu)を、プロセスデータから求められる前記火炉におけ
るゴミの燃焼に基づく発生熱量(Qo)と、前記理論空気量
(At)とに基づく Hu = b1 × Qo / ( At − b2 × Qo ) (但し、b1,b2 は夫々設定される定数) として定められる関係式に基づいて求めて、前記ゴミ投
入量(Gr)を、前記火炉における目標発生熱量(Qs)と前記
求めた低位発熱量(Hu)とに基づき、 Gr = Qs / Hu として求めて前記給塵機構を制御する点にある。尚、前
記各定数は、通常は b1 = a2 b2 = a1 という関係を備えている。
【0008】〔第1特徴構成の作用効果〕上記第1特徴
構成によれば、ゴミ投入量を実情に即して制御できるよ
うになる。つまり、従来はホッパに投入されてから火炉
内で燃え切るまでの時間に見合う時間の前記ホッパへの
投入ゴミの軽量結果の平均値からゴミの低位発熱量を推
定していたのに対して、実際に燃焼しているゴミの低位
発熱量に基づいてゴミ投入量を設定するから、次に火炉
に投入されるゴミの質に対して従来のような大きな誤差
は生じない。従って、給塵速度の制御の精度を大幅に向
上できるようになる。
【0009】詳しく説明すれば、前記火炉からの燃焼排
ガスを導く煙道の下流側における排ガス中の酸素濃度
と、前記火炉に供給された空気量とから炉内のゴミの燃
焼に要する理論空気量を求め、予め各種ゴミ質のゴミの
燃焼に要する理論空気量と、同じゴミに対する低位発熱
量の実測結果から、両者の相関を求めて、一次近似した
式を導出しておいて、燃焼制御装置に入力されるプロセ
スデータから求められる前記火炉におけるゴミの燃焼に
基づく発生熱量と、前記理論空気量とに基づいて前記炉
内ゴミの低位発熱量を求めるから、炉内の実際の燃焼状
態に即したゴミの低位発熱量が求められる。尚、ゴミの
嵩密度とその低位発熱量との間には高い相関がある。
【0010】従って、給塵機構によりホッパから投入さ
れるゴミの性状に近いゴミをの性状を基準として給塵速
度を決定するから、逆方向の制御応答を防止して、前記
給塵機構の制御の静定を早めることが出来るようにな
る。その結果、適切な給塵量を設定することが可能にな
る。
【0011】〔第2特徴構成〕上記の目的のための本発
明のゴミ焼却炉の第2特徴構成は、請求項2に記載の如
く、火炉からの燃焼排ガスを導く煙道の下流側における
排ガス中の酸素濃度と、前記火炉に供給された空気量と
から、前記火炉に投入されたゴミの燃焼に要する理論空
気量を演算導出する理論空気量演算手段と、炉の燃焼制
御装置からのプロセスデータに基づき前記火炉における
ゴミの燃焼に基づく発生熱量を演算導出する発生熱量演
算手段と、前記理論空気量演算手段で演算導出した理論
空気量と、前記発生熱量演算手段で演算導出した発生熱
量とを基に、炉内ゴミの低位発熱量を演算導出する低位
発熱量演算手段とを備え、前記火炉における目標発生熱
量と前記低位発熱量演算手段で演算導出した低位発熱量
とに基づき、前記火炉への単位時間当たりのゴミ投入量
を設定する給塵量設定手段を備えて、前記給塵量設定手
段で設定したゴミ投入量に基づき給塵機構の給塵動作を
制御するように給塵制御手段を構成してある点にある。
【0012】〔第2特徴構成の作用効果〕上記第2特徴
構成によれば、ゴミ投入量を、実際に補正されるべき方
向に適正に補正できるようになる。つまり、理論空気量
演算手段で排ガス中の酸素濃度と火炉に供給された空気
量とから理論空気量を演算導出するのはリアルタイムに
実行でき、発生熱量演算手段ではゴミの燃焼に基づく発
生熱量を炉内ゴミの燃焼に基づく発生熱量をプロセスデ
ータに基づき演算導出するから、サンプリング間隔程度
の短時間間隔で炉内の燃焼発熱量を把握でき、低位発熱
量演算手段で前記理論空気量とこの燃焼発熱量とを基に
前記炉内ゴミの低位発熱量を所定の関係式により求める
ように構成してあるから、演算導出された前記低位発熱
量に係わるゴミは、ホッパから給塵機構により火炉に投
入されるゴミと、前記ホッパに同時に投入されたか或い
は少なくとも1回前に前記ホッパに投入されたゴミであ
り、前記投入されるゴミとの性状に大きな差は生じな
い。仮に、前記ホッパに投入されるゴミの性状に、投入
毎に大きな差を生じた場合でも、その大きな差が表れる
のは現状の移動平均を求める時間と較べれば僅かな時間
である。また、性状の変化をもたらす前記ホッパ内での
投入ゴミの境界部が明確に生じても、火炉へのゴミの投
入の際及び投入後にはゴミが攪拌されて、火炉の火床上
では境界が明瞭ではなくなる。
【0013】しかも、性状の異なるゴミの混合したもの
が順次燃焼領域に供給されるから、前後のゴミが同時に
燃焼するようになり、演算導出される低位燃焼発熱量は
次第に火炉に投入されるゴミのものに近付くのである。
こうした低位燃焼発熱量を基に、給塵制御手段によっ
て、設定された目標発生熱量を基準として給塵機構の給
塵動作を制御するから、前記給塵機構により前記ホッパ
から火炉に供給されるゴミの給塵速度は、火炉における
ゴミの燃焼発熱量を目標発生熱量に近付けるように制御
されることになり、従って、火炉内の燃焼発熱量と目標
発生熱量との間の乖離を防止できる。その結果、火炉へ
の給塵量を適正に維持できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記本発明の請求項2に係るゴミ
焼却炉の実施の形態の一例について、以下に、図面を参
照しながら説明する。図1に示すゴミ焼却設備には、本
発明の請求項1に係る給塵速度制御方法が適用可能であ
る。尚、前記従来の技術において説明した要素と同じ要
素並びに同等の機能を有する要素に関しては、先の図2
に付したと同一の符号を付し、詳細の説明の一部は省略
する。
【0015】図1に示すように、ゴミ焼却設備には、除
塵装置3としてバグフィルタ3Aを備え、燃焼制御装置
10にフィードバックデータを出力すべく、廃熱ボイラ
2からの蒸気の流量を検出する蒸気流量検出手段21
と、その蒸気の温度を検出する蒸気温度検出手段22
と、前記バグフィルタ3A出口の煙道4における排ガス
中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段23と、火炉
Fにおける発生熱量を検出する発生熱量検出手段20と
して、発生熱量演算手段14を設けてあり、前記発生熱
量演算手段14には前記蒸気流量検出手段21と前記蒸
気温度検出手段22及びその他の発生熱量に関連するプ
ロセスデータが入力される。前記燃焼制御装置10に
は、発生熱量を所定範囲内に維持すべく、給塵機構7の
ゴミ供給速度を制御する給塵制御手段11を備えてい
る。
【0016】さらに、前記火炉Fからの煙道4の下流側
における排ガス中の酸素濃度として前記酸素濃度検出手
段23で検出した酸素濃度と、前記火炉Fに供給された
空気量とから、前記火炉Fに投入されたゴミの燃焼に要
する理論空気量を演算導出する理論空気量演算手段13
と、前記燃焼制御装置10におけるプロセスデータに基
づき前記火炉Fにおける発生熱量を演算導出する発生熱
量演算手段14と、前記理論空気量演算手段13で演算
導出した理論空気量と、前記発生熱量演算手段14で演
算導出した発生熱量とを基に、炉内ゴミの低位発熱量を
演算導出する低位発熱量演算手段15とを備えている。
【0017】前記給塵制御手段11は、前記火炉におけ
る目標発生熱量と前記演算導出したゴミの低位発熱量と
に基づき、前記火炉Fへの単位時間当たりのゴミ投入量
を設定する給塵量設定手段12を備えて、前記設定した
ゴミ投入量に基づき前記給塵機構7の給塵動作を制御す
るように構成してある。
【0018】上記ゴミ焼却炉の給塵機構7の制御のため
の給塵量の設定は以下のようにして行われる。つまり、
先ず理論空気量演算手段13において、前記酸素濃度検
出手段23で検出した排ガス中の酸素濃度と(Po)と、前
記燃焼制御装置10に入力されるプロセスデータに基づ
き得られる火炉Fに供給された空気量(Fa)とから炉内の
ゴミの燃焼に要する理論空気量(At)を求め、予め前記理
論空気量(At)と炉内のゴミ低位発熱量(Hu)とに関する経
験式を基に、低位発熱量演算手段15で、廃熱ボイラ2
で発生した蒸気の温度(Ts)及び流量(Gs)を主とする前記
燃焼制御装置10に入力されるプロセスデータから前記
火炉Fにおける発生熱量(Qo)を求め、この発生熱量(Qo)
と前記理論空気量演算手段13で求めた理論空気量(At)
とを基に、所定の関係式に基づいて前記低位発熱量(Hu)
を求める。ここに、前記廃熱ボイラ2で発生する蒸気の
総エンタルピと、排ガスの持ち去る熱量とが主な出熱量
であり、前記廃熱ボイラ2への給水の総エンタルピと、
火炉への供給空気の持ち込む熱量とが主な入熱量であ
り、前記発生熱量(Qo)は、この出熱量から入熱量を減じ
たものとして求められる。ここに、前記蒸気の総エンタ
ルピは、前記流量(Gs)と前記温度(Ts)の積に蒸気の定圧
比熱を乗じて得られるものであるが、他に大きい熱損失
がある場合にはその熱損失を前記出熱量に加算すればよ
く、さらに、排ガス冷却を行っている場合には、冷却熱
量も出熱量に加算される。排ガスに冷却用空気或いは噴
霧水を吹き込んでいる場合には、この持ち込み熱量を入
熱量に加算すればよく、また、二次燃焼領域に攪拌用ガ
スを吹き込んでいる場合には、その持ち込み熱量も前記
入熱量に加算される。上記低位発熱量演算手段15で求
めた低位発熱量(Hu)と、前記燃焼制御装置10で設定さ
れる前記火炉における目標発生熱量(Qs)とから、給塵量
設定手段12では、 Gr = Qs / Hu として前記給塵機構7から単位操作当たりに投入される
べきゴミ投入量(Gr)を設定する。
【0019】上記理論空気量演算手段13における演算
の一例を示すと、排ガス中の酸素濃度をPoとし、前記火
炉Fに供給された空気量をFaとすれば、 At = Fa ×(1− Po / 0.21) として炉内のゴミの燃焼に要する理論空気量(At)を求め
ることができる。また、予め前記理論空気量(At)と炉内
ゴミの低位発熱量(Hu)とに関する経験式の一例を示す
と、例えば1週間の操炉実績から、 At = 2.019 × Hu − 1227 とすることができる。そして、低位発熱量演算手段15
での算式の一例を示すと、上記経験式を基に、両定数を
用いて、前記火炉Fにおける発生熱量をQoとし、前記理
論空気量をAtとして、 Hu = 1227 × Qo / ( 2.019 × Qo − At ) とした関係式を定めて前記低位発熱量(Hu)を求めること
ができる。
【0020】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記実施の形態に於いては、ゴミ焼却炉にストー
カ機構1bで構成される火床を備えた例について説明し
たが、前記火床は他の形式のものであってもよい。 〈2〉上記実施の形態に於いては、除塵装置3としてバ
グフィルタ3Aを備えた例について説明したが、前記除
塵装置3は例えば電機集塵機等の他の形式のものであっ
てもよい。 〈3〉上記実施の形態に於いては、廃熱ボイラ2を備え
るゴミ焼却設備の例について説明したが、前記廃熱ボイ
ラ2を備えず、ガス冷却機構により排ガスを冷却するも
のであってもよい。この場合には、発生熱量(Qo)は、先
述のように冷却用空気或いは噴霧水の冷却熱量を主とし
て求めればよい。 〈4〉上記実施の形態に於いては、酸素濃度検出手段2
3をバグフィルタ3A出口に設けた例について説明した
が、前記酸素濃度検出手段23は他の煙道4に設けられ
てあってもよく、例えば、燃焼反応の完結している廃熱
ボイラ2出口或いはガス冷却機構出口に配置してあって
もよい。 〈5〉上記実施の形態に於いては、ゴミの低位発熱量(H
u)と理論空気量(At)の関係式を一次近似式として求めた
結果を用いて低位発熱量演算手段15での低位発熱量(H
u)算出に用いる例について説明したが、前記関係式を用
いることなく、炉内のゴミの燃焼量を判定する手段を設
けて、発生熱量(Qo)と求めた燃焼量とから低位発熱量(H
u)を求めるようにしてあってもよい。 〈6〉上記実施の形態に於いては、ゴミの低位発熱量(H
u)をプロセスデータに基づいて求めるように説明した
が、サンプリング毎に記憶手段に記憶しておいて、適宜
の時間の平均値を求めて平均低位発熱量として求めるよ
うにしてあってもよい。 〈7〉上記実施の形態に於いては、ゴミの嵩密度の算出
については触れなかったが、ホッパ1aに投入する際の
クレーンの掴み量と掴み重量とから前記ホッパ1a内の
ゴミの平均嵩密度を求めて火炉F内に投入されるゴミの
嵩密度としてもよく、予めゴミの低位発熱量と嵩密度の
相関を求めておいて、低位発熱量演算手段15で火炉F
内のゴミの低位発熱量(Hu)を求めた際に、同時に嵩密度
を算出するようにしてあってもよい。 〈8〉上記実施の形態に於いては、給塵量設定手段12
で火炉Fにおける目標発生熱量(Qs)と低位発熱量演算手
段15で求めた炉内ゴミの低位発熱量(Hu)とからゴミ投
入量(Gr)を求める例について説明したが、前記目標発生
熱量(Qs)は、廃熱ボイラ2からの蒸気発生量を基準に定
めてもよいが、さらに1日のゴミの焼却目標を基にこれ
を補正するようにしてあってもよい。つまり、設備の操
業条件によって、優先されるべきものが発電量であった
り、ゴミの焼却処理量であったりするから、目的に応じ
て設定条件を変更できるようにしてあればよいのであ
る。また、例えば、施設内で蒸気の消費のある場合に
は、蒸気溜めをバッファとして用いることができるか
ら、発生蒸気量を主体に前記ゴミ投入量(Gr)を設定でき
る。
【0021】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるゴミ焼却炉の説明図
【図2】従来のゴミ焼却炉の説明図
【符号の説明】
2 廃熱ボイラ 4 煙道 7 給塵機構 11 給塵制御手段 12 給塵量設定手段 13 理論空気量演算手段 14 発生熱量演算手段 15 低位発熱量演算手段 F 火炉 At 理論空気量 Fa 供給空気量 Gr ゴミ投入量 Hu ゴミの低位発熱量 Po 排ガス中酸素濃度 Qo 発生熱量 Qs 目標発生熱量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入されたゴミを搬送しながら焼却処理
    する火炉(F)における発生熱により蒸気を発生する廃
    熱ボイラ(2)を備え、前記火炉(F)における発生熱
    量(Qo)を所定範囲内に維持すべく、給塵機構(7)によ
    る前記火炉(F)への単位時間当たりのゴミ投入量(Gr)
    を制御するゴミ焼却炉の給塵速度制御方法であって、 炉内のゴミの燃焼に要する理論空気量(At)を、前記火炉
    (F)からの燃焼排ガスを導く煙道(4)の下流側にお
    ける排ガス中の酸素濃度(Po)と、前記火炉(F)に供給
    された空気量(Fa)とから求め、 予め前記理論空気量(At)と炉内ゴミの低位発熱量(Hu)と
    に関する At = a1 × Hu + a2 (但し、a1,a2 は夫々実測値に基づき設定される定数) とする経験式を求めておき、 前記低位発熱量(Hu)を、プロセスデータから求められる
    前記火炉(F)におけるゴミの燃焼に基づく発生熱量(Q
    o)と、前記理論空気量(At)とに基づく Hu = b1 × Qo / ( At − b2 × Qo ) (但し、b1,b2 は夫々設定される定数) として定められる関係式に基づいて求めて、 前記ゴミ投入量(Gr)を、前記火炉における目標発生熱量
    (Qs)と前記求めた低位発熱量(Hu)とに基づき、 Gr = Qs / Hu として求めて前記給塵機構(7)を制御するゴミ焼却炉
    の給塵速度制御方法。
  2. 【請求項2】 ホッパ(1a)から火炉(F)にゴミを
    投入する給塵機構(7)と、前記火炉(F)に投入され
    たゴミの焼却生成熱により蒸気を発生する廃熱ボイラ
    (2)と、前記火炉(F)における発生熱量を検出する
    発生熱量検出手段(20)と、前記発生熱量を所定範囲
    内に維持すべく、前記給塵機構(7)のゴミ供給速度を
    制御する給塵制御手段(11)とを備えるゴミ焼却炉で
    あって、 前記火炉(F)からの燃焼排ガスを導く煙道(4)の下
    流側における排ガス中の酸素濃度と、前記火炉(F)に
    供給された空気量とから、前記火炉(F)に投入された
    ゴミの燃焼に要する理論空気量を演算導出する理論空気
    量演算手段(13)と、 プロセスデータに基づき前記火炉(F)におけるゴミの
    燃焼に基づく発生熱量を演算導出する発生熱量演算手段
    (14)と、 前記演算導出した理論空気量と、前記演算導出した発生
    熱量とを基に、炉内ゴミの低位発熱量を演算導出する低
    位発熱量演算手段(15)とを備え、 前記給塵制御手段(11)を、前記火炉における目標発
    生熱量と前記演算導出した低位発熱量とに基づき、前記
    火炉(F)への単位時間当たりのゴミ投入量を設定する
    給塵量設定手段(12)を備えて、前記設定したゴミ投
    入量に基づき前記給塵機構(7)の給塵動作を制御する
    ように構成してあるゴミ焼却炉。
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