JPH11100605A - 焼結体の製造方法 - Google Patents
焼結体の製造方法Info
- Publication number
- JPH11100605A JPH11100605A JP26218697A JP26218697A JPH11100605A JP H11100605 A JPH11100605 A JP H11100605A JP 26218697 A JP26218697 A JP 26218697A JP 26218697 A JP26218697 A JP 26218697A JP H11100605 A JPH11100605 A JP H11100605A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼製の台座の上に焼結体が接合された複合部
材を製造する際、従来のろう付けによる方法と比べて短
い工程で、両者の接合を行う方法を提供する。 【解決手段】 焼結原料の混合粉末をプレスしてプレス
成形体２を製作した後、このプレス成形体２を鋼製の台
座１の上に配置する。前記混合粉末の液相率が２５容量
％以上、６０容量％以下となる温度で、プレス成形体２
及び台座１を加熱し、これによって、プレス成形体２の
焼結と台座１への接合とを同時に行う。
材を製造する際、従来のろう付けによる方法と比べて短
い工程で、両者の接合を行う方法を提供する。 【解決手段】 焼結原料の混合粉末をプレスしてプレス
成形体２を製作した後、このプレス成形体２を鋼製の台
座１の上に配置する。前記混合粉末の液相率が２５容量
％以上、６０容量％以下となる温度で、プレス成形体２
及び台座１を加熱し、これによって、プレス成形体２の
焼結と台座１への接合とを同時に行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製の台座の上に
超硬合金あるいはサーメットなどの焼結体が接合された
複合部材を製造する焼結体の製造方法に係る。
超硬合金あるいはサーメットなどの焼結体が接合された
複合部材を製造する焼結体の製造方法に係る。
【０００２】
【従来の技術】鋼製の台座の上に超硬合金あるいはサー
メットなどの焼結体が接合された複合部材を製造する場
合、一般的に、台座への焼結体の接合はろう付けによっ
て行われている。この場合、先ず、超硬合金あるいはサ
ーメットなどを焼結法により製作し、次に、この焼結体
に研削加工を施し、最後に、ろう付けにより台座との接
合を行う。ろう付けの際には、特定雰囲気中あるいは真
空中で台座及び焼結体が加熱され、金属ろうの融解が行
われる。
メットなどの焼結体が接合された複合部材を製造する場
合、一般的に、台座への焼結体の接合はろう付けによっ
て行われている。この場合、先ず、超硬合金あるいはサ
ーメットなどを焼結法により製作し、次に、この焼結体
に研削加工を施し、最後に、ろう付けにより台座との接
合を行う。ろう付けの際には、特定雰囲気中あるいは真
空中で台座及び焼結体が加熱され、金属ろうの融解が行
われる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の製造
方法は、多数の工程を要し、特に、加熱工程が二度繰り
返されるので、時間が掛かるという問題があった。本発
明は、この様な問題に鑑み成されたもので、本発明の目
的は、鋼製の台座の上に焼結体が接合された複合部材を
製造する際、従来のろう付けによる方法と比較して短い
工程で、両者の接合を行う方法を提供することにある。
方法は、多数の工程を要し、特に、加熱工程が二度繰り
返されるので、時間が掛かるという問題があった。本発
明は、この様な問題に鑑み成されたもので、本発明の目
的は、鋼製の台座の上に焼結体が接合された複合部材を
製造する際、従来のろう付けによる方法と比較して短い
工程で、両者の接合を行う方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の焼結体の製造方
法は、焼結原料の混合粉末をプレスしてプレス成形体を
製作した後、このプレス成形体を鋼製の台座の上に配置
し、前記混合粉末の液相率が２５容量％以上、６０容量
％以下となる温度で、前記プレス成形体及び前記台座を
加熱し、これによって、前記プレス成形体の焼結と前記
台座への接合とを同時に行うことを特徴とする。
法は、焼結原料の混合粉末をプレスしてプレス成形体を
製作した後、このプレス成形体を鋼製の台座の上に配置
し、前記混合粉末の液相率が２５容量％以上、６０容量
％以下となる温度で、前記プレス成形体及び前記台座を
加熱し、これによって、前記プレス成形体の焼結と前記
台座への接合とを同時に行うことを特徴とする。
【０００５】本発明の方法によれば、超硬合金あるいは
サーメットを焼結法により製造する際、焼結原料の一部
が高温下で液相化することを利用して、その液相部分を
用いて、焼結と同時に台座に対する接合を行う。このと
き、焼結原料の内、液相化する部分の割合が２５容量％
以上、６０容量％以下になる様に焼結温度を設定すれ
ば、台座に対する接合強度を確保することができる。
サーメットを焼結法により製造する際、焼結原料の一部
が高温下で液相化することを利用して、その液相部分を
用いて、焼結と同時に台座に対する接合を行う。このと
き、焼結原料の内、液相化する部分の割合が２５容量％
以上、６０容量％以下になる様に焼結温度を設定すれ
ば、台座に対する接合強度を確保することができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】市販のＮｉ、ＮｉＢ（Ｂ量：１
４．５５wt％）、Ｓｉ、ＷＣ、Ｍｏの各粉末を、表１に
示した配合で混合し、ボールミルを用いて湿式粉砕し
た。 その結果得られたスラリを、真空乾燥後、大気中で加熱
して乾燥した。その結果得られた粉末を、１５０ＭＰａ
の圧力でプレスして、プレス成形体を作成した。一方、
ＳＵＳ４２０Ｊ２を機械加工して台座を作成した。
４．５５wt％）、Ｓｉ、ＷＣ、Ｍｏの各粉末を、表１に
示した配合で混合し、ボールミルを用いて湿式粉砕し
た。 その結果得られたスラリを、真空乾燥後、大気中で加熱
して乾燥した。その結果得られた粉末を、１５０ＭＰａ
の圧力でプレスして、プレス成形体を作成した。一方、
ＳＵＳ４２０Ｊ２を機械加工して台座を作成した。
【０００７】次に、図１に示す様に、この台座１の上
に、上記のプレス成形体２をセットして、真空中で温度
１３１０〜１３４０Ｋに加熱し、９００秒の間、保持し
た。これによって、プレス成形体２の焼結と、プレス成
形体２の台座１に対する接合とを同時に行った。
に、上記のプレス成形体２をセットして、真空中で温度
１３１０〜１３４０Ｋに加熱し、９００秒の間、保持し
た。これによって、プレス成形体２の焼結と、プレス成
形体２の台座１に対する接合とを同時に行った。
【０００８】その後、接合された複合部材を所定の寸法
に加工し、接合部の強度評価を行った。接合部の強度の
測定は、複合部材をワイヤーカットした後、４×８×２
６の寸法に研削し、三点曲げ抗折試験（ＪＩＳ５５０
１）によって行った。このとき、接合界面に最大応力が
発生する様に荷重を作用させた。また、光学顕微鏡によ
り接合部の組織の観察を行なった。
に加工し、接合部の強度評価を行った。接合部の強度の
測定は、複合部材をワイヤーカットした後、４×８×２
６の寸法に研削し、三点曲げ抗折試験（ＪＩＳ５５０
１）によって行った。このとき、接合界面に最大応力が
発生する様に荷重を作用させた。また、光学顕微鏡によ
り接合部の組織の観察を行なった。
【０００９】図２に、この結果求められた、焼結温度に
対する接合部の欠陥発生度数（単位接合長さ当りの欠陥
発生個数）及び接合強度（抗折力）の関係を示す。焼結
温度が上昇するにつれて、欠陥発生度数は小さくなり接
合強度が増加している。これは、焼結温度が上昇するに
つれて液相率（焼結原料中の液相化した部分の割合）が
増加することに起因している。欠陥発生度数がほぼゼロ
になる時（１０７０℃）の液相率を測定したところ、そ
の値は２５％であった。一方、焼結温度が１０５０℃の
ときの液相率は１８％であった。
対する接合部の欠陥発生度数（単位接合長さ当りの欠陥
発生個数）及び接合強度（抗折力）の関係を示す。焼結
温度が上昇するにつれて、欠陥発生度数は小さくなり接
合強度が増加している。これは、焼結温度が上昇するに
つれて液相率（焼結原料中の液相化した部分の割合）が
増加することに起因している。欠陥発生度数がほぼゼロ
になる時（１０７０℃）の液相率を測定したところ、そ
の値は２５％であった。一方、焼結温度が１０５０℃の
ときの液相率は１８％であった。
【００１０】図３及び図４に、それぞれ、焼結温度が１
０７０℃及び１０５０℃のときの接合部の金属組織を示
す。図３に示す様に、焼結温度が１０７０℃のときに
は、欠陥が無い接合界面が得られるが、図４に示す様
に、焼結温度が１０５０℃のときには、接合界面に欠陥
が発生する。なお、液相率が６０％を超えると、焼結体
の形状維持が困難となり、寸法確保ができないので、液
相率の上限は６０％程度である。
０７０℃及び１０５０℃のときの接合部の金属組織を示
す。図３に示す様に、焼結温度が１０７０℃のときに
は、欠陥が無い接合界面が得られるが、図４に示す様
に、焼結温度が１０５０℃のときには、接合界面に欠陥
が発生する。なお、液相率が６０％を超えると、焼結体
の形状維持が困難となり、寸法確保ができないので、液
相率の上限は６０％程度である。
【００１１】
【発明の効果】本発明の焼結体の製造方法によれば、従
来のろう付により接合する場合と比較して、加熱工程を
一回分、省略することができるので、鋼製の台座の上に
超硬合金あるいはサーメットなどの焼結体が接合された
複合部材を、効率良く製造することができる。
来のろう付により接合する場合と比較して、加熱工程を
一回分、省略することができるので、鋼製の台座の上に
超硬合金あるいはサーメットなどの焼結体が接合された
複合部材を、効率良く製造することができる。
【図１】本発明の方法に基づいて製造された複合部材の
形状及び寸法の一例を示す図。
形状及び寸法の一例を示す図。
【図２】焼結温度に対する接合部の欠陥発生度数及び接
合強度の関係を示す図。
合強度の関係を示す図。
【図３】本発明の方法に基づく接合部の金属組織写真。
【図４】接合部に発生した欠陥を示す金属組織写真。
１・・・台座、 ２・・・プレス成形体。
Claims (1)
- 【請求項１】 焼結原料の混合粉末をプレスしてプレス
成形体を製作した後、このプレス成形体を鋼製の台座の
上に配置し、前記混合粉末の液相率が２５容量％以上、
６０容量％以下となる温度で、前記プレス成形体及び前
記台座を加熱し、これによって、前記プレス成形体の焼
結と前記台座への接合とを同時に行うことを特徴とする
焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26218697A JPH11100605A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26218697A JPH11100605A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 焼結体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11100605A true JPH11100605A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17372273
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26218697A Pending JPH11100605A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11100605A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011523681A (ja) * | 2008-06-02 | 2011-08-18 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 超硬合金−金属合金複合体 |
| CN102513540A (zh) * | 2011-12-12 | 2012-06-27 | 杨岗 | 一种用于烧结的胎体钻井钻头的制作方法 |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP26218697A patent/JPH11100605A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011523681A (ja) * | 2008-06-02 | 2011-08-18 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 超硬合金−金属合金複合体 |
| CN102513540A (zh) * | 2011-12-12 | 2012-06-27 | 杨岗 | 一种用于烧结的胎体钻井钻头的制作方法 |
| CN102513540B (zh) * | 2011-12-12 | 2016-01-06 | 杨岗 | 一种用于烧结的胎体钻井钻头的制作方法 |
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