JPH11100283A - プラスチックを結合材とするセラミックよりなる多孔質膜 - Google Patents

プラスチックを結合材とするセラミックよりなる多孔質膜

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JPH11100283A
JPH11100283A JP9265827A JP26582797A JPH11100283A JP H11100283 A JPH11100283 A JP H11100283A JP 9265827 A JP9265827 A JP 9265827A JP 26582797 A JP26582797 A JP 26582797A JP H11100283 A JPH11100283 A JP H11100283A
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富雄 鈴木
Tadashi Odagiri
正 小田切
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成を必要とせず容易かつ安価に製造するこ
とが可能な多孔質膜を提供する。 【解決手段】 セラミックからなる骨材粒子を、プラス
チックからなる結合材により結合せしめた多孔質膜であ
る。骨材粒子のアスペクト比を2.0以下とし、かつ、多
孔質膜中の骨材粒子の含有量を60〜99体積%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、プラスチックを
結合材とするセラミックよりなる多孔質膜に関する。
【0002】
【従来の技術】 多数の微細な細孔を有するセラミック
多孔質膜は、高分子膜のようなポリマー多孔質膜と比較
して、物理的強度、耐久性に優れるため信頼性が高いこ
と、耐食性が高いため酸アルカリ等による洗浄を行って
も劣化が少ないこと、更には、濾過能力を決定する細孔
径の制御が比較的容易であること、などの利点を有し、
固液分離,液体分離,ガス分離或いは濾過等に使用され
る分離膜・濾過膜として有用である。
【0003】 このようなセラミック多孔質膜において
は、濾過能力を決定するセラミック多孔質膜の形成方法
及び性能が技術上のポイントとなる。通常、セラミック
多孔質膜は、セラミック粒子を成形後、約 500〜1000℃
という高温で焼成し、セラミック粒子同士を焼結するこ
とにより得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、前記
の方法は、セラミック粒子同士が焼結により強固に結合
するため、強度、耐食性とも優れた多孔質膜を得られる
一方、通常 500〜1000℃という高温で焼成しなければ、
実用可能な強度を有する多孔質膜を形成することができ
ない。
【0005】 このような焼成では、大量のエネルギー
を必要とする他、焼成収縮に起因する寸法精度の低さか
ら細孔径が不規則になったり、焼成後に再度機械加工を
施して所望の形状に成形しなければならない等の理由に
より、製品コストの上昇を招くという問題点があった。
【0006】 本発明は、上述のようなセラミックの焼
成の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的と
するところは、焼成を必要とせず容易かつ安価に製造す
ることが可能な多孔質膜を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、セラ
ミックからなる骨材粒子を、プラスチックからなる結合
材により結合せしめた多孔質膜であって、骨材粒子のア
スペクト比が2.0以下であり、かつ、当該多孔質膜中の
骨材粒子の含有量が60〜99体積%であることを特徴とす
る多孔質膜が提供される。本発明のセラミック多孔質膜
は、温度変化に伴うプラスチックの収縮により細孔を形
成することも可能であり、また、射出成形により成形さ
れることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】 まず、本発明の多孔質膜につい
て詳細に説明する。一般に、セラミック多孔質膜とは、
セラミック粒子間に多数の微細な細孔が形成された材料
をいい、当該細孔が有する濾過機能を利用して固液分
離,液体分離,ガス分離などの分離や濾過等に好適に用
いることができる。
【0009】 本発明の多孔質膜は、従来のような焼結
によりセラミック粒子同士を結合した構造ではなく、セ
ラミックよりなる骨材粒子をプラスチックからなる結合
材を介して結合した構造をとることが特徴である。当該
多孔質膜は焼結によらないため比較的低温で容易、か
つ、安価に製造できるほか、焼結のような焼成収縮を伴
わないため、より高精度の成形が可能となる。即ち、焼
結とは異なり、細孔径のより精密な制御が可能となり、
焼成後に機械加工を施す必要もなくなるため、生産性の
向上を図ることができる。
【0010】 本発明において、骨材粒子とは多孔質膜
の骨格を形成するセラミック粒子である。骨材粒子の材
質は、セラミックである限りにおいて特に限定されず、
例えばシリカガラス,アルミナ,ジルコニア,ムライ
ト,チタニア,マグネシア或いはそれらの混合物等を用
いることができる。
【0011】 また、本発明においては、骨材粒子のア
スペクト比、即ち、粒子の短径に対する長径の比率は2.
0以下とすることが必要である。アスペクト比を2.0以下
とすることにより、粒子形状が球状に近づくため、成形
時の流動性を確保することができるからである。また、
骨材粒子を最密充填に近い状態で分散させることができ
るため、成形後に若干の収縮が生じた場合でも高精度の
細孔を維持することが可能となる。
【0012】 本発明において、結合材とは多孔質膜の
骨格を形成する骨材粒子同士を結合するための材料であ
り、プラスチックからなるものである。プラスチックか
らなる結合材を用いることで、成形の際に焼結のような
高温は不要となる他、プラスチックの有する流動性によ
り成形時の流動性が向上する。
【0013】 結合材として用いるプラスチックとして
は、成形後の強度を確保できる限りにおいて特に限定さ
れず、例えば以下に掲げる熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂
を好適に用いることができる。また、熱可塑性樹脂同
士,熱硬化性樹脂同士であれば2種以上の樹脂を組み合
わせて用いてもよい。
【0014】 熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロ
ピレン,硬質塩化ビニル,高密度ポリエチレン,ポリエ
チレンテレフタレート等の樹脂を用いることができる
が、中でもポリアクリレート,ポリスチレン,ABS樹
脂,ポリアセタール,ナイロン6,ナイロン66,ポリ4
フッ化エチレン,ポリカーボネートを用いることが好ま
しく、ポリフッ化ビニリデン,ポリエーテルイミド,強
化ポリエチレンテレフタレート,ポリフェニレンスルフ
ィド,ポリアミドイミド,ポリエーテルエーテルケト
ン,ポリイミドを用いることが更に好ましい。熱硬化性
樹脂としては、例えば,フェノール樹脂,エポキシ樹
脂,不飽和ポリエステル,尿素樹脂,メラミン樹脂,ウ
レタン樹脂等が挙げられる。
【0015】 本発明においては、これらのプラスチッ
クをシランカップリング処理によりセラミック粒子と結
合させることが好ましい。シランカップリング処理を施
すことにより、相溶性の低い無機質のセラミックと有機
質のプラスチックとがシラノール結合を介してより強固
に結合するため、両者が界面で剥離を起こすことがなく
なり、多孔質膜の強度を更に高めることが可能となる。
【0016】 本発明の多孔質膜の細孔は、骨材粒子間
の空隙をそのまま利用して、或いは骨材粒子と結合材の
熱膨張率差を利用して形成することが可能である。骨材
粒子間の空隙をそのまま利用する方法(以下、A法とい
う。)においては、骨材粒子の粒度分布がなるべく狭く
特定の粒径に揃った粉末、具体的には当該粉末中の90%
の粒子群における最小粒子に対する最大粒子の粒径比が
2以内となるような粉末を用いるとともに、骨材粒子の
含有量を 80体積%以上と高くして成形することが好ま
しい。
【0017】 このような条件では、結合材の量が比較
的少ないため、骨材粒子間の空隙を結合材で埋めること
ができない。即ち、骨材粒子間に残存する空隙を多孔質
膜の細孔として利用することが可能である。
【0018】 また、骨材粒子と結合材の熱膨張率差を
利用する方法(以下、B法という。)においては、A法
と同様に特定の粒径に揃った粉末を用いるが、成形時に
は骨材粒子間に空隙が生じないような条件で成形を行
う。具体的には、骨材粒子の含有量を60〜80体積%程度
とやや低めにすることが好ましい。
【0019】 このような条件では、成形時から冷却後
に至るまで骨材粒子同士が接触した状態にあるため、当
該骨材粒子により成形体全体は収縮せず、形状を維持で
きる。一方、結合材の量は比較的多いため、成形時には
骨材粒子間の空隙を結合材が埋めているが、冷却時には
熱膨張率の高い結合材が熱膨張率の低い骨材粒子より大
きく収縮し、成形体内部に空隙を生じる。B法では、こ
のように生じた空隙を多孔質膜の細孔として利用する。
なお、一般的には、骨材粒子、即ちセラミック粒子の熱
膨張係数は0.5〜10×10-6k-1程度が多く、結合材、即ち
プラスチックの熱膨張係数は10〜200×10-6k-1程度のも
のが多い。
【0020】 多孔質膜の分離・濾過機能を決定する平
均細孔径(以下、細孔径という。)の制御は、上述した
細孔の形成方法により異なる。A法により細孔を形成す
る場合には、主として骨材粒子の粒子径を適宜選択する
ことにより、所望の細孔径を調整することができる。例
えば、粒径 10〜20 μmの骨材粒子を用いた場合には、
平均細孔径が 1〜5μm程度の多孔質膜を得ることができ
る。
【0021】 また、B法により細孔を形成する場合に
は、骨材粒子の粒径,結合材プラスチックの種類,冷却
方法等により細孔径の調整が可能だが、平均粒径10μm
程度の骨材粒子を利用した場合には、細孔径0.002〜0.0
2μm程度の多孔質膜を得ることができる。
【0022】 更に、本発明においては、A法とB法を
組み合わせて、異なる細孔径を有する多孔質膜を作製す
ることも可能である。例えば、液体濾過膜であれば、比
較的細孔径の大きい基材部にはA法を、比較的細孔径の
小さい液体濾過膜部にはB法を用いて作製することが可
能である。この場合、溶融温度の高い熱可塑性樹脂又は
熱硬化性樹脂を結合材として基材部を射出成形し、溶融
温度の低い熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を結合材とし
て、基材部の周囲に液体濾過膜部をコーティングする方
法を用いることが好ましい。
【0023】 本発明の多孔質膜における骨材粒子の含
有量は、60〜99体積%であることが必要である。骨材粒
子の含有量を60体積%以上とすることにより、多孔質膜
に、強度及び耐食性というセラミックの特徴を効果的に
付与することができるとともに、成形時の収縮がより少
なくなり、高精度の細孔を形成することが可能となる。
なお、ここでいう含有量は結合材と骨材粒子との体積比
率により決定されるものであり、細孔の体積は含まない
ものとする。
【0024】 一方、骨材粒子の比率が60体積%より少
ない場合、成形時の流動性は向上するもののセラミック
の有する高強度、高耐食性等の利点が減殺される場合が
あり、細孔の形成も困難となる。また、骨材粒子の含有
量を99体積%以下としたのは、99体積%を超えると結合
材の含有量が減少し、多孔質膜において骨材粒子同士を
結合することが困難になるからである。
【0025】 本発明の多孔質膜は、プラスチック成形
の方法に準じて種々の成形方法により成形されるが、射
出成形により形成されていることが好ましい。射出成形
により成形された多孔質膜は、焼結により形成された多
孔質膜と異なり、細孔径の精度が高いことが特徴であ
る。また、寸法調整等の後加工を必要とせず、バリ取り
程度の若干の仕上げ加工をすれば済むため加工工程が大
幅に簡素化できる利点を有し、複雑形状品を高精度に成
形することも可能である。
【0026】 これまで説明したように、本発明の多孔
質膜は骨材粒子の粒径により細孔径を制御することがで
き、平均細孔径が10Å(オングストローム)程度から10
μm程度までの細孔を形成することが可能なため、固液
分離,液体分離,ガス分離などの分離膜や濾過膜として
好適に用いることができる。また、本発明のセラミック
多孔質膜を基材として、その表面に更に微細な細孔を有
する多孔質膜を成膜して分離膜や濾過膜を形成すること
も可能である。
【0027】 最後に、本発明の多孔質膜の製造方法に
ついて説明する。製造工程としては、骨材粒子の調製、
結合材粒子の調製及び両者の混練・成形の3工程よりな
る。
【0028】(骨材粒子の調製)まず、骨材に要求され
る強度、耐食性等を考慮して、セラミックの種類を選定
し、骨材粒子を所望の平均粒径及び粒度分布に調製す
る。骨材粒子としては、市販のセラミック粉末を用いて
も良いが、所望の細孔径を得ることができる平均粒径の
ものを選択する必要がある。
【0029】 また、一定の細孔径を得るためには、粒
度分布がなるべく狭く、特定の粒度に揃った粉末、具体
的には当該粉末中の90%の粒子群における最小粒子に対
する最大粒子の粒径比が2以内となるような粉末を用い
ることが好ましいが、市販の粉末を水簸等により粒度分
布を調整して用いることも可能である。
【0030】 前記のように調製された骨材粒子には、
シランカップリングのための前処理を施しておくことが
好ましい。前処理法としては、スプレー法等を用いるこ
とができるが、インテグラルブレンド法を用いて、骨材
粒子と結合材との混合時にシランカップリング剤を添加
してもよい。
【0031】(結合材粒子の調製)まず、結合材として
要求される強度等を考慮して、プラスチックの種類を選
定し、所望の平均粒径及び粒度分布を有する結合材粒子
を調製する。
【0032】(骨材粒子と結合材粒子の混練・成形)ま
ず、骨材粒子と結合材粒子を混合し、骨材粒子を結合材
中に分散する。混合・分散から成形までは、結合材のプ
ラスチックが適度な流動性を保持する温度にて行うこと
が好ましく、例えば当該プラスチックの溶融温度より若
干高い温度とすることにより、分散性・流動性が向上し
作業性が向上する。上記の混合・分散処理にはニーダ,
トリロールミル等を好適に用いることができる。
【0033】 次に、上記混合物を混練後、ペレット化
し、これを成形することにより成形品を得る。成形は、
押出成形,射出成形等公知のプラスチック成形方法に準
じて行うことができるが、生産性、生産コストの低減等
を考慮すると、射出成形によることが好ましい。
【0034】 本発明の多孔質膜は、プラスチックに準
じた成形方法により製造することができるため、成形品
の寸法精度が高いことに加え、セラミックと同様に高い
強度及び耐食性を有するという特徴を有する。なお、本
発明の多孔質膜において、プラスチックとして熱可塑性
樹脂を用いた場合には、約400℃にてセラミックとプラ
スチックを溶融分離し、セラミックを回収再使用するこ
とが可能である。
【0035】
【実施例】 次に、本発明を実施例を用いてさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0036】(実施例1) 結合材として熱可塑性樹脂
であるポリエチレンテレフタレートを、骨材粒子として
シリカガラスを用い、骨材粒子の含有量が95体積%であ
る多孔質膜を製造した。骨材粒子としては、平均粒径が
10μm、アスペクト比がほぼ 1である、市販の球状シリ
カガラス粉末を用い、スプレーによる前処理法にてシラ
ンカップリング処理を施した。
【0037】 次に、ニーダーを用いて、300℃にて前
記処理を施した骨材粒子を溶融した結合材に混合・分散
させ、この混練物をペレット化した。得られたペレット
を、290℃にて溶融して射出成形を行い、外径10 mm,膜
圧 1mm,長さ 15 mmの有底円筒状に成形して多孔質膜と
した。表1〜2に、得られた多孔質膜の平均細孔径及び
透水量を測定した値等を記載する。尚、平均細孔径及び
透水量は以下の方法にて測定した。
【0038】(平均細孔径の測定方法)多孔質膜の平均
細孔径については、水銀圧入法により測定した。
【0039】(透水量の測定方法)外径10 mm,膜圧 1
mm,長さ 15 mmの有底円筒状の測定用試料S1、若しく
は同試料に液体濾過膜部を形成した測定用試料S2を作
製し、図1に示す測定法に供し、純水の透水量を測定し
た。
【0040】 測定に当たっては測定用試料を密閉容器
1内に収容し、接続管2を測定用試料S1若しくはS2
の開口端部に気密的に接続する。これにより、水道水を
活性炭フィルタ、イオン交換器を通し、更に分画分子量
#2000の限外濾過膜を通した純水が加圧タンク3から所
定圧で各試料S1若しくはS2を透過して密閉容器1か
ら排出管4を経て流出する。
【0041】 水の供給圧、即ち、試料内外の圧力差
は、測定用試料S1にあっては、0.2〜0.5 Kg / cm2、
測定用試料S2にあっては、1〜3 Kg / cm2とし、下記
式(1)により純水の透水量Q( l / m2・hr・(Kg /
cm2))を算出した。 Q=V/(A・ΔP) … (1) (但し、V:純水の透水量( l / hr),A:各試料の
濾過面積( m2),ΔP:水の内外の圧力差(Kg / c
m2)とする。) なお、測定用試料S1,S2は測定前に一晩水中に放置
した後、水中に浸漬した状態で真空脱気を行ったものを
用いた。
【0042】(実施例2) 実施例1と同様の方法で、
結合材としてポリアミドイミド,骨材粒子としてシリカ
ガラスを用い、350℃にて射出成形し基材部を作製し
た。更に、メタクリル樹脂にシリカガラスを混合し、約
260℃で溶融状態にある当該混合体に上記基材部をディ
ッピングし、直ちに引き上げ、約−20℃になっている恒
温槽に投入して冷却することにより、厚さ30μmの液体
濾過膜部を形成した。表1〜2に、得られた多孔質膜の
細孔径及び透水量等を測定した値を記載する。
【0043】(比較例1) 骨材粒子の含有量を50体積
%とした点を除いては、実施例1と同様に多孔質膜を製
造した。表1〜2に、得られた多孔質膜の細孔径及び透
水量等の値を記載する。
【0044】(比較例2) 骨材粒子のアスペクト比を
2.2とした点を除いては、実施例1と同様に多孔質膜を
製造した。表1〜2に、得られた多孔質膜の細孔径及び
透水量を測定した値等を記載する。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】 骨材粒子の含有量が60〜90体積%の範囲
内にある実施例1では所望の細孔が形成できるのに対
し、骨材粒子の含有量が60体積%未満である比較例1で
は細孔を形成することができなかった。また、アスペク
ト比が2.0以下である実施例1の多孔質膜が成形性に優
れるのに対し、アスペクト比が2.0超である比較例2の
多孔質膜は、成形が困難であった。更に、実施例2で示
すように、本発明のセラミック多孔質膜を基材として、
その表面に更に微細な細孔を有する多孔質膜を成膜して
分離膜や濾過膜を形成することも可能である。
【0048】
【発明の効果】 本発明の多孔質膜は、プラスチックを
結合材として用いているため、プラスチックに準じた成
形方法により容易かつ安価に製造でき、生産性の向上を
図ることができる。また、セラミック粒子の含有量を60
体積%以上としているため、強度、耐食性というセラミ
ックの特徴を顕著に有するとともに、分離膜,濾過膜と
して重要な細孔径の制御を精密に行うことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質膜の透水量を測定する装置を
示す概略図である。
【符号の説明】
1…密閉容器、2…接続管、3…加圧タンク、4…排出
管、5…バルブ、6…圧力計、S1,S2…測定用試
料。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックからなる骨材粒子を、プラス
    チックからなる結合材により結合せしめた多孔質膜であ
    って、 骨材粒子のアスペクト比が2.0以下であり、かつ、当該
    多孔質膜中の骨材粒子の含有量が60〜99体積%であるこ
    とを特徴とする多孔質膜。
  2. 【請求項2】 温度変化に伴うプラスチックの収縮によ
    り細孔が形成された請求項1に記載の多孔質膜。
  3. 【請求項3】 射出成形により成形された請求項1又は
    2に記載の多孔質膜。
JP9265827A 1997-09-30 1997-09-30 プラスチックを結合材とするセラミックよりなる多孔質膜 Withdrawn JPH11100283A (ja)

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