JPH1097834A - フラットディスプレイスクリーンアノード - Google Patents

フラットディスプレイスクリーンアノード

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JPH1097834A
JPH1097834A JP9127816A JP12781697A JPH1097834A JP H1097834 A JPH1097834 A JP H1097834A JP 9127816 A JP9127816 A JP 9127816A JP 12781697 A JP12781697 A JP 12781697A JP H1097834 A JPH1097834 A JP H1097834A
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JP
Japan
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layer
anode
band
insulating
bands
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Withdrawn
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JP9127816A
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English (en)
Inventor
Stephane Mougin
ムウジャン ステファン
Guy Reynaud
レノー ギュイ
Chaton Catherine Oules
ウレ−シャトン カトリン
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Pixtech SA
Original Assignee
Pixtech SA
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/08Electrodes intimately associated with a screen on or from which an image or pattern is formed, picked-up, converted or stored, e.g. backing-plates for storage tubes or collecting secondary electrons
    • H01J29/085Anode plates, e.g. for screens of flat panel displays

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラットディスプレイスクリーンアノードの
スクリーンの寿命及び色の変化を改善する。 【解決手段】 一次電子により励起される発光体素子で
覆われたアノード導体の少なくとも二つの組の交番平行
バンドを含むタイプのフラットディスプレイスクリーン
アノードであって、これらのバンドは少なくとも表面
で、少なくとも一次電子のエネルギー範囲内で二次放射
係数が1以下である材料を含む絶縁性バンドで互いに分
離されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフラットディスプレ
イスクリーン、より詳細には所謂陰極線ルミネセンスス
クリーンに関しており、該スクリーンのアノードは絶縁
性の領域により互いに分離されたルミネセンス素子を支
え、電子ボンバンディングにより励起される様になる。
この電子ボンバンディングにはルミネセンス素子をバイ
アスすることが必要であり、マイクロチップから、又は
抽出電位の低い層から、又は熱電子源から生ずる。
【0002】
【従来の技術】本発明の記載を簡単にするため、以下で
はカラーマイクロチップスクリーンのみを検討するが、
本発明は一般に前述の種々のタイプのスクリーンにも関
している。
【0003】図1はフラットカラーマイクロチップディ
スプレイスクリーンの構造を示している。
【0004】この種のマイクロチップスクリーンは基本
的にマイクロチップ2を有した陰極1と、マイクロチッ
プ2の位置に対応したホール4を有したグリッド3を有
している。陰極1は陰極線ルミネセンスアノード5に面
して置かれており、そのガラス構造6はスクリーン表面
を構成している。
【0005】マイクロチップスクリーンの動作原理及び
特別な実施態様は、特に原子エネルギー委員会の米国特
許番号第4940916号に記載されている。
【0006】陰極1は列にまとめられ、ガラス基板10
の上で導電性の層から網の目状にまとめられた陰極導体
を含んでいる。マイクロチップ2は陰極導体の上に堆積
された抵抗性の層11の上に実現され、陰極導体により
定められる網目の中に配置されている。図1は網目の中
を部分的に示しており、陰極導体は図示していない。陰
極1は線状にまとめられたグリッド3と関係を有してい
る。グリッド3の線と陰極1の列の交点により画素が定
められる。
【0007】この装置では陰極1とグリッド3の間に作
られた電界を使用してマイクロチップ2から電子を取り
出している。これらの電子はアノード5の発光体素子が
適当にバイアスされるならばアノード5の発光体素子7
により引き寄せられる。カラースクリーンの場合、アノ
ード5にはそれぞれの色(赤、緑、青)に対応した発光
体素子の交番バンドがある。該バンドは陰極の列に平行
であり、一般には酸化ケイ素である絶縁体8により互い
に分離している。発光体素子7はインジウム及び酸化ス
ズ(ITO)の様な透明導電性層に相当するバンドを含
んでいる。赤、緑、青の組みであるバンドは陰極1に対
し交番的にバイアスされ、陰極/グリッドの画素のマイ
クロチップ2から取り出される電子は各色に面した発光
体素子7に向かい交番的に進む。
【0008】陰極1のマイクロチップから電子によりボ
ンバードされる発光体7(図1では発光体7g)を選択
する制御により色毎に陰極5の発光体素子7のバイアス
が選択的に制御される。
【0009】一般的に、グリッド3の行は約80ボルト
の電位で連続的にバイアスされるが、励起される発光体
素子のバンド(例えば図1では7g)は、発光体素子が
堆積されているITOバンドを経由して約400ボルト
の電圧以下にバイアスされている。発光体素子(例えば
図1では7r,及び7b)の他のバンドを支えるITO
バンドの電位は低いかゼロである。陰極1の列は最大放
射電位と無放射電位(例えば、それぞれ0及び30ボル
ト)の間のそれぞれの電位が加えられている。ライン内
の各画素のカラー成分の明るさはこのように決定され
る。
【0010】バイアス用電位の値の選択は発光体素子7
及びマイクロチップ2の特徴に関連している。従来、陰
極とグリッドの間の電位差は50ボルト以下であり、電
子放射はなく、使用された最大放射は80ボルトの電位
差に対応している。
【0011】従来のスクリーンの欠点は寿命が短いこ
と、即ち、比較的短い動作時間(約100時間)の後、
スクリーンの明るさが非常に減少し、スクリーン陰極と
アノードの間にスパークを発生することによる破壊現象
が時々観察されることである。
【0012】更に、ある動作時間の後、色に変化が現
れ、もはやスクリーン制御設定に対応しないことであ
る。この現象は以下では“カラーシフト”と呼ぶ。実際
には、この現象はバイアスされたバンドに隣接した発光
体材料のバンドの少なくとも1つがルミネセンスの作用
を現し始めることを意味している。
【0013】この現象の原因は今まで良く理解されてい
なかった。この現象は電子が発光体材料のバンドの間の
絶縁性の領域8の上に蓄積し、隣接したバンドに導通を
生ずることによると考えられていた。この現象を避ける
ため、幾つかの技術が従来与えられ、その1つは二つの
連続したサブカラーのフレームの間のアノードのバンド
のバイアスを短い時間間隔に分離し、更に励起される次
のアノードのバンドを正にバイアスする前に、まさにバ
イアスされたバンドに負の電圧パルスを加えることから
なる。
【0014】しかし、この方法は高電圧である(数10
0ボルト)アノード供給電圧を分配することが複雑であ
るので実現が比較的複雑である欠点があり、スクリーン
の明るさを損なう。
【0015】本発明の目的は前述のスクリーンの寿命及
びカラーシフトの問題に対し新しい解決法を与えること
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は一次電子により励起される発光体素子で覆
われたアノード導体の少なくとも二つの組の交番平行バ
ンドを含むタイプのフラットディスプレイスクリーンア
ノードであって、これらのバンドが少なくとも表面で、
少なくとも一次電子のエネルギー範囲内で二次放射係数
が1以下である材料を含む絶縁性バンドで互いに分離さ
れていることを特徴とするフラットディスプレイスクリ
ーンアノードを与えている。
【0017】本発明の実施態様によれば、材料は1未満
である最大二次放射係数を有している。
【0018】本発明の実施態様によれば、絶縁性バンド
は1未満の二次放射係数を有し、発光体素子の二つの隣
接したバンドの間の限定された電圧差に耐える十分な抵
抗率を有する材料内に単独の層を含んでいる。
【0019】本発明の実施態様によれば、絶縁性バンド
は1未満である二次放射係数を有する材料内の二番目の
非常に薄い層で覆われた絶縁性材料内に一番目の薄い層
を含んでいる。
【0020】本発明の実施態様によれば、二番目の層は
二番目の層の両側に絶縁性空間を置くため一番目の層の
幅より小さい幅を有している。
【0021】本発明の実施態様によれば、二番目の層の
材料の構成は発光体素子の二つの隣接したバンドの間の
限定された電圧差に耐える十分な抵抗率を有する様に選
択されている。
【0022】本発明の実施態様によれば、二番目の層は
導電性材料の中にあり、該二番目の層の厚さは発光体素
子の二つの隣接したバンドの間の限定された電圧差に耐
える十分な抵抗を有する様に選択されている。
【0023】本発明の実施態様によれば、1未満の二次
放射係数を有する材料は酸化クロム及び酸化鉄の中から
選択されている。
【0024】本発明の実施態様によれば、二番目の層の
材料の構成が黒鉛炭素(C)である。
【0025】本発明の実施態様によれば、絶縁性バンド
が酸化ケイ素の中にあり、その表面がシリコンの非常に
薄い層の成長を定めている。
【0026】本発明の実施態様によれば、絶縁性バンド
の二番目の層が負又はゼロ電位にバイアスされている。
【0027】本発明は更に、マイクロチップを有した陰
極と、発光体素子の少なくとも2つの組の交番バンドを
含んだアノードとを含んだタイプであり、該アノードが
前述の実施態様の1つに基づく絶縁性バンドを含んでい
るフラットディスプレイスクリーンに関している。
【0028】本発明について、従来のスクリーン内の前
述の問題を発生する現象の説明から始める。
【0029】発明者はこれらの問題は特に、アノードの
表面で発生する2次放射現象によると考えている。
【0030】図2は絶縁体により分離されたアノードの
発光体素子の3つのバンドを概略的に断面的に示してい
る。
【0031】明確にするため、図2に示す種々の構成部
品は図1と同じ参照番号で示している。異なる色の発光
体素子の3つのバンド7b,7g及び7rはそれぞれ対
応するITOバンド9b,9g及び9rの上に堆積さ
れ、これらのITOバンドのそれぞれはスクリーンの表
面を構成するガラス基板6の上に堆積されている。
【0032】バンド9gが400ボルトでバイアスされ
ている時、バンド9b及び9rはバイアスされておら
ず、陰極のマイクロチップ(図示していない)により放
射される所謂“一次”電子ei は発光体素子7gの上に
到着する。所謂“二次”電子es は発光体素子7gによ
り放出される。更に、多数の一次電子はバンド9gをバ
ンド9b及び9rから分離する絶縁性バンド8の端に到
着する。再び、二次電子は放射される。
【0033】全ての材料はδと呼ばれる二次放射係数を
有しており、この係数はその材料の上に到着する入射電
子が放出される二次電子の平均数を表している。二次電
子の統計的な分布の一般的なエネルギーは入射電子のエ
ネルギーが幾らであっても、約30eVから50eVで
ある。
【0034】材料の二次放射係数は材料の表面に接触す
る電子のエネルギーに基づき変化する。マイクロチップ
スクリーンの場合、一次電子のエネルギーはアノードの
バイアス電位に関連しており、例えば約400eVであ
る。
【0035】二番目の放射係数δが1より大きい時、こ
れは材料の表面が受けた電子より多い電子を放出し、正
に充電される。逆に、二次放射係数δが1より小さい
時、電子は蓄積される。
【0036】マイクロチップスクリーンが集積回路を作
るため使用される技術から得られる技術を使用して実現
されることにより絶縁バンド8を実現するため酸化ケイ
素を使用することができる。実際、酸化ケイ素は便利な
材料であり、その使用は良く制御されている。残念なこ
とに、酸化ケイ素は特に二次放射係数が高い。
【0037】図3はeVの入射電子のエネルギーに基づ
く酸化ケイ素(SiO2 )の二次放射係数の変化の特性
を図示している。
【0038】材料が何であろうと、この特性はベル型を
しており、即ち係数δはエネルギーの総量Umax に対す
るレベルδmax に到達するまで増加を開始し、その後漸
近線の値まで減少する。
【0039】発光体素子は一般に約500eVのエネル
ギーUmax に対して約2から2.5の係数δmax を有し
ている。
【0040】酸化ケイ素の場合、δmax は約400eV
のエネルギーUmax に対し約3である。従来のスクリー
ンはこのように最大二次放射領域で動作しており、バン
ド8の酸化ケイ素に到着する一次電子により多くの二次
電子が放射される。
【0041】マイクロチップスクリーンアノード上での
二次放射現象により次の結果が生ずる。
【0042】最初に、酸化ケイ素内の絶縁材料のトラッ
ク8はゼロ電位である。バイアスされたバンド(例えば
9g)の隣にある絶縁トラックの端に到達する一次電子
は、二次電子の放射により酸化ケイ素の正の表面電荷を
生ずる。スクリーンが動作すると、この正の電荷領域が
広がるが、これは一次電子が正の電荷が増加するにつれ
て表面により益々集められ、これによりバイアスされた
バンド7gの明るさが減少するからである。正の電荷領
域はバイアスされない隣のトラック9b,及び9rに向
かって伝わり、その電位はアノードのバンドのバイアス
用電位を越える。発光体素子7gにより放出された二次
電子は該現象を強める正の電荷領域により集められる。
【0043】更に、絶縁バンド8の表面電位はアノード
と陰極との間に破壊的なスパークを生ずるようになる。
【0044】このほか、酸化ケイ素と発光体素子は殆ど
の二次電子のエネルギーに対応した約30eVから50
eVのエネルギーに対し二次放射係数が1より小さい
が、電子の放射はアバランシェ効果を生ずる二次電子の
新しい放射を順次生ずる。
【0045】実際には幾つかの二次電子はエネルギーが
十分であり、その値は統計的な分布の最大量に対応した
30eVから50eVである。
【0046】更に、バイアス及び非バイアスの二つの発
光体素子のバンドの間の横電界により最初のエネルギー
(約250eV)よりかなり高いエネルギーを有する二
次電子が加速される。
【0047】発光体はかなり絶縁性の材料であるので
(一般には約108 Ω.cmの直線抵抗を有してい
る)、発光体を支えるITOバンドがもはやバイアスさ
れず、一般には約50ボルトに充電されたままの時完全
には放電されない。このように、非バイアスのバンドの
端の発光体は絶縁性のトラック8により放出された二次
電子により励起される。
【0048】二次電子の放射の現象はマイクロチップス
クリーンに2番目の欠点を有している。実際には、電子
が層8の材料に接触した時、該電子は正のイオンを発生
するか、中性の種類(トラック8の表面に突き通るあら
ゆる分子)を取り除くか、又は中性の種類を打ち込み正
のイオンを発生させるかのいずれかである。この現象に
より、トラック8の表面でマイクロプラズマの形成が行
われる。次に陰極のマイクロチップは該プラズマの正イ
オンを引き寄せ、これらの正イオンにより汚染される。
【0049】更に、これらのプラズマは一般的に放射す
る。この放射はスクリーン表面を通して見ることができ
る青みのかすかな光として現れる。その他、正のイオン
はホトルミネセンスにより(バイアスされない)隣のバ
ンドの発光体素子を励起するようになる。
【0050】二番目の電子放射のこの現象は特にスクリ
ーン表面が電子ガンにより衝撃を与えられた発光体を支
えている陰極線管に於て既知の現象である。
【0051】陰極線管の場合、二番目の放射現象による
問題は一般に高い正電圧でバイアスされた薄いアルミニ
ウム層であるメタリゼーションで発光体を覆うことによ
り解決される。このメタリゼーションの機能は、一方で
は発光体をバイアスすることであり、他方では収集され
た二次電荷と同様に消費されない一次電荷を排出するこ
とである。
【0052】この解決法は、幾つかの理由からマイクロ
チップスクリーンに適用できない。
【0053】一番目に、一次電子が比較的低いエネルギ
ーのため、マイクロチップスクリーンの発光体を金属製
の層で覆うことは好ましくない。実際には、陰極線管で
は、電子ガンで放射される電子は約20keVから30
keVのエネルギーを持っており、薄いメタリゼーショ
ン層を横切るが、低いエネルギー(30eV)の二次電
子はメタリゼーションにより集められる。マイクロチッ
プスクリーンでは、一次電子のエネルギー(約400e
V)は十分でない。
【0054】二番目に、カラーの陰極線管の場合、色が
何であれ、全ての発光体は単独のアルミニウム層により
同じ電位にバイアスされている。逆に、マイクロチップ
カラースクリーンの場合、アノードは同じ色のバンドの
組によりバイアスされた交番平行バンドの組を含んでい
る。発光体素子のバンドはこのようにスクリーン動作を
可能にするため互いに絶縁される必要がある。
【0055】この分析に基づき、本発明はフラットディ
スプレイスクリーンのアノード上で二次放射の現象を抑
えることを行っている。
【0056】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は発光体素子の交番
バンドの組を有したアノードの発光体素子の二つのバン
ドを分離する絶縁性のトラックを選択することであり、
材料の中で表面材料は低い二次放射係数δを有している
ことである。
【0057】該材料は、本発明に基づき、少なくともマ
イクロチップにより放射される一次電子の少なくとも範
囲内で、二次放射係数が1未満である様に選択されてい
る。
【0058】選択された材料はこの種のフラットディス
プレイスクリーンの動作に固有なある条件を満たす必要
がある。特に、この材料はアノードの発光体素子のバン
ドの間の絶縁の要件を満たす必要があり、即ち、導電性
のない(即ち漏れ電流が少ない)約500ボルトの電位
差に耐える必要がある。
【0059】必要があれば、非常に薄い層内に堆積され
た金属材料は発光体素子のバンドの間に十分な抵抗を有
する様に選ばれる。更に、表面で金属性を示すことが少
なくされる誘電体(酸化金属)とすることもできる。
【0060】一番目の実施態様によれば(図示していな
い)、一般には酸化ケイ素である絶縁層は少なくとも陰
極(図示していない)により放射される入射電子のエネ
ルギーの範囲内で、二次放射係数が1未満である材料の
層と置き換えられている。しかし、材料が例え約1μm
の厚さで堆積されても十分な抵抗率を有する材料が選択
される。
【0061】図4は本発明の二番目の実施態様を示して
いる。本発明によれば、アノード5’のITOバンド9
は、(厚さが数ミクロン又はそれ以下の)例えば酸化ケ
イ素である一番目の絶縁層8’を含んだ絶縁性のバンド
20で分離されており、該一番目の絶縁層は二次放射係
数が1未満である材料の二番目の非常に薄い層(厚さが
1μmより小さい)で覆われている。
【0062】この二番目の実施態様の利点は材料の抵抗
率がこのように非常に薄い層の上で制御が非常に容易で
あることである。
【0063】発光体素子のバンドの間の絶縁を改善する
ため、層21の両側に(厚さが約5から10μmの)絶
縁性の空間を置くため二番目の層21の幅を一番目の層
8’の幅より小さくすることを行う場合がある。
【0064】バンド20の表面材料21は1未満の二次
放射係数を有しているので、該表面材料は表面21の端
が(図示していない)マイクロチップから一次電子を受
ける時スクリーンが動作するように負に電荷される。こ
の負の電荷により電子が存在することになり、逆に従来
のスクリーンでは絶縁性のバンド20によるはねつけを
益々生ずることになる。
【0065】この負の電荷は発光体素子の隣のバンドを
負にバイアスすることにより電荷平衡点まで増加する。
【0066】二番目の材料のトラックの隣にある発光体
素子の他のバンドは非常に低い電位(約50ボルト)に
あるので、この電荷平衡はバイアスされたバンドにより
行われることに注意する必要がある。
【0067】しかし、このような平衡はバンド20の表
面で材料21の抵抗率により左右され、制御が難しい。
【0068】別の方法として、酸化ケイ素の上に堆積さ
れる二番目のバンド21はゼロ又は低い電位にバイアス
されている。二番目のバンドの抵抗はこの種のバイアス
に関して乱されない。実際、流れる電流は非常に小さ
く、殆ど抵抗損失がない。バイアスに基づきバンドの抵
抗により発生する電圧低下は小さい。
【0069】この種の他の方法の利点はこれらのバンド
21の負の電荷レベルを制御することができ、更にこれ
により非バイアスのバンドから流れる電流により生ずる
スクリーン破壊効果がなくなることである。
【0070】本発明の利点はあらゆるカラーシフト現象
を無くすことができることである。
【0071】本発明の他の利点は発光体素子7のバンド
の間に形成されるマイクロプラズマを無くし、これによ
り(図示していない)陰極マイクロチップの汚染を避け
ることである。
【0072】本発明の他の利点は発光体素子のバンドの
間の負の電荷の蓄積によりバイアスされたバンドの方向
に向けられている障壁が構成されることである。
【0073】バンド20の一番目の層を構成する表面を
覆うため選ばれた材料の4つの例を以下に示す。
【0074】一番目の例によれば、酸化ケイ素(SiO
2 )の一番目の層8’の表面は、該表面で約100オン
グストロームのシリコン(Si)の非常に薄い層21を
発展させることを規定する。シリコンは約1.1の係数
δmax を有しているが(図3)、このδmax は約250
eVのエネルギーUmax に対応しており、シリコンは一
次電子の400eVのエネルギーに対し1未満の係数δ
を有している。
【0075】層21に対し、1よりほんの僅か高い係数
δmax を有し、二次放射係数δがマイクロチップからの
一次電子のエネルギー範囲で1未満であることを与える
材料を選ぶことが可能である。しかし、1未満の係数δ
max を有する材料を選ぶことが好ましいが、これは一次
電子のエネルギーから無関係に、即ちアノードと陰極の
バイアスの値から無関係に二次放射を無くすことを保証
するからである。
【0076】二番目の例によれば、酸化クロム(Cr2
3 )は一番目の酸化シリコンの層8’の上でスパッタ
リングを行う陰極により堆積されている。この堆積は約
500ボルトのアノード/陰極電圧で、スクリーンに対
し約1000オングストロームから2000オングスト
ロームの厚さで行うことが好ましい。これにより約50
0MΩのインタートラック抵抗が得られる。最大の二次
放射係数δmax は約300eVのエネルギーUmax に対
し約0.95である(図3)。
【0077】三番目の例によれば、約350eVのエネ
ルギーUmax に対し約0.9の最大二次放射係数δmax
を有する酸化鉄(Fe23 )は酸化シリコン層8’の
上でスパッタリングを行う陰極により堆積されている。
この堆積は約1000オングストロームの厚さで行わ
れ、得られるインタートラック絶縁抵抗は約500MΩ
である。
【0078】四番目の例によれば、約300eVのエネ
ルギーUmax に対し最大二次放射係数δmax が1の黒鉛
炭素(C)は酸化シリコンの上でスパッタリングを行う
陰極により堆積される。
【0079】本発明の実現はアノードを構成する層の薄
い厚さ(数ミクロン、又はそれ以下)に対応しており、
更に従来のアノードを製造するため一般に使用される従
来の薄膜堆積法(特に絶縁バンドの)に適合しているこ
とに注目する必要がある。
【0080】本発明は当業者が容易に行うことができる
種々の変更、修正、更に改善を有していることは勿論で
ある。特に、1未満の二次放射係数を有した材料の厚さ
は前述に示した機能的な指摘に基づき選ぶことができ
る。同様に、前述の様な他の材料は二次放射を阻止する
機能を実現するため使用することができ、これらの材料
の堆積工程は当業者の能力内である。
【0081】更に、本発明はカラースクリーンに適用で
きるだけでなく、白黒のスクリーンにも適用できるが、
該白黒スクリーンのアノードは交互にバイアスされ同じ
色の発光体素子の交番平行バンドの二つの組を含んでい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術の状態と解決すべき問題を表わす図
である。
【図2】従来の技術の状態と解決すべき問題を表わす図
である。
【図3】種々の材料に対する入射電子のエネルギーの関
数に対する二次放射係数の特性図である。
【図4】本発明に基づく陰極線ルミネセンスフラットデ
ィスプレイスクリーンアノードの実施態様を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 陰極 2 マイクロチップ 3 グリッド 4 ホール 5 陰極線ルミネセンス 6 ガラス基板 7 発光体 8 絶縁体 9 電極 10 ガラス基板 11 抵抗層 20 絶縁性バンド 21 二番目の非常に薄い層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギュイ レノー フランス国, 34470 ペロル, ロティ スマン ピオク, リュ デ スィガル, 3番地 (72)発明者 カトリン ウレ−シャトン フランス国, 38570 テイ, ルートル (番地なし)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次電子(ei )により励起される発光
    体素子(7)で覆われたアノード導体の少なくとも二つ
    の組の交番平行バンド(9)を含むタイプのフラットデ
    ィスプレイスクリーンアノード(5’)であって、これ
    らのバンド(9)が少なくとも表面(21)で、少なく
    とも一次電子(ei )のエネルギー範囲内で二次放射係
    数(δ)が1以下である材料を含む絶縁性バンド(2
    0)で互いに分離されていることを特徴とするフラット
    ディスプレイスクリーンアノード(5’)。
  2. 【請求項2】 材料が1未満である最大二次放射係数
    (δmax )を有することを特徴とする請求項1に記載の
    アノード。
  3. 【請求項3】 絶縁性バンド(20)が1未満の二次放
    射係数(δ)を有し、発光体素子の二つの隣接したバン
    ド(7g,7r)の間の限定された電圧差に耐える十分
    な抵抗率を有する材料内に単独の層を含むことを特徴と
    する請求項1又は2に記載のアノード。
  4. 【請求項4】 絶縁性バンド(20)が1未満である二
    次放射係数(δ)を有する材料内の二番目の非常に薄い
    層(21)で覆われた絶縁性材料内に一番目の薄い層
    (8’)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載
    のアノード。
  5. 【請求項5】 二番目の層(21)が二番目の層の両側
    に絶縁性空間を置くため一番目の層(8’)の幅より小
    さい幅を有していることを特徴とする請求項4に記載の
    アノード。
  6. 【請求項6】 二番目の層(21)の材料の構成が発光
    体素子の二つの隣接したバンド(7g,7r)の間の限
    定された電圧差に耐える十分な抵抗率を有する様に選択
    されていることを特徴とする請求項4に記載のアノー
    ド。
  7. 【請求項7】 二番目の層(21)が導電性材料の中に
    あり、該二番目の層(21)の厚さが発光体素子の二つ
    の隣接したバンド(7g,7r)の間の限定された電圧
    差に耐える十分な抵抗を有する様に選択されていること
    を特徴とする請求項4に記載のアノード。
  8. 【請求項8】 1未満の二次放射係数(δ)を有する材
    料が酸化クロム(Cr23 )及び酸化鉄(Fe2
    3 )の中から選択されていることを特徴とする請求項3
    から6のいずれか1つに記載のアノード。
  9. 【請求項9】 二番目の層(21)材料の構成が黒鉛炭
    素(C)であることを特徴とする請求項4に記載のアノ
    ード。
  10. 【請求項10】 絶縁性バンド(20)が酸化ケイ素
    (SiO2 )の中にあり、その表面がシリコン(Si)
    の非常に薄い層(21)の成長を定めることを特徴とす
    る請求項1及び4に記載のアノード。
  11. 【請求項11】 絶縁性バンド(20)の二番目の層
    (21)が負又はゼロ電位にバイアスされていることを
    特徴とする請求項4から10のいずれか1つに記載のア
    ノード。
  12. 【請求項12】 マイクロチップ(2)を有した陰極
    (1)と、発光体素子(7)の少なくとも2つの組の交
    番バンドを含んだアノード(5’)とを含んだタイプで
    あり、該アノード(5’)が請求項1から11のいずれ
    か1つに記載の絶縁性バンド(20)を含むことを特徴
    とするフラットディスプレイスクリーン。
JP9127816A 1996-05-06 1997-05-02 フラットディスプレイスクリーンアノード Withdrawn JPH1097834A (ja)

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