JPH109772A - 焼結原料装入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡易な手段で下層に粗粒、上層に細粒
が存在するように偏析した粒度分布を有する原料層をパ
レット内に形成させ、焼結鉱の生産性および歩留を向上
させる。 【解決手段】 サージホッパー内に収容された原料をロ
ールフィーダーにて切出し、給鉱シュートを介して焼結
機パレット内に装入する装置であって、シュート面が下
段、中段、上段の三段階に分けられて、かつ各段のシュ
ート面傾斜角度が可変となし、シュート面の各屈曲点に
おいて原料の垂直速度成分を低下させる構造となした多
段式シュートを用いて原料をパレット内に装入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は焼結機の原料装入
装置に係り、粗粒原料を下層に、細粒原料を上層に偏析
させてパレット上原料層の通気性を改善するための焼結
原料装入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】焼結機はパレット上に装入された原料層
に対し、点火炉にて表面に着火し、下方より排風機で吸
引しながら焼結を進行させる装置であるため、原料層の
高さに注目すると、熱的には上層部が熱不足で下層部は
熱量過多となる。これは、上層部は原料中のコークスが
燃焼することにより上方より吸引される冷空気により急
冷されるのに対し、下層部は上層側の焼成の進行により
徐々に昇温され、十分に予熱されてからコークスが燃焼
し、さらに燃焼完了後も上層側の残熱により徐々に冷却
されることによるものである。したがって、焼結機パレ
ットに原料を装入する場合は、上層部に細粒原料を、下
層部に粗粒原料を偏析させる必要がある。

【０００３】焼結機の原料装入装置は、基本的にはサー
ジホッパーと、該ホッパーの下部に設けたロールフィー
ダーと、該ロールフィーダーから切出された焼結原料を
焼結機パレット上に転動落下させる給鉱シュートとから
構成されており、原料の斜面分級効果を利用して焼結原
料を粒度別に偏析させる方法が一般的である。その給鉱
シュートとしては、鉄板上に鋳鋼、ステンレス、セラミ
ックス等のライナーを貼った平板形のデフレクターシュ
ートが一般的である。また、より偏析効果を得る手段と
して、２段装入方式と、スリットバー式の装入装置があ
る。２段装入方式は、原料配合と装入の２系統から構成
されたもので、それぞれコークス配合率、原料粒径等の
異なる原料を２種類準備して焼結機パレット上に２段に
装入する方式である。スリットバー式装入装置は、給鉱
シュート部分を横スリットバーまたは縦スリットバーで
構成し、原料を粗粒と細粒に分級した後に装入する方式
である。

【０００４】しかしながら、単に給鉱シュート上を転動
落下させる原料装入装置の場合は、デフレクターシュー
トの表面に配合原料が付着し、供給状態が不安定とな
る。したがって、パレット上原料層内通気性のバラツキ
が大となり、パレット上の焼結原料層内の温度の乱れが
発生し、操業が不安定となる。また、セラミックス製ラ
イナーを貼ったシュートの場合は、配合原料の付着は防
止できるが、原料の転動が非常に少なく滑落するので疑
似粒子の破壊あるいは分級の現象によってパレット上原
料層内の通気性が悪化し、生産性の低下が著しいという
問題がある。

【０００５】また、２段装入方式は原料の配合・造粒系
統および原料装入装置をそれぞれ２系統必要とするため
設備費が高くつくという問題がある。また、スリットバ
ー式装入装置は、長時間の連続使用においては原料がス
リットバーに付着し目詰りを発生させ有効な機能が発揮
できないという欠点がある。

【０００６】上記した従来技術の問題点を解決するた
め、例えば特開平４−２１７２４号公報には、焼結原料
が滑降するシュートの斜面が凹面となるように、曲率半
径を一定として、または曲率半径がシュートの垂直方向
の位置の０〜１乗（０および１乗は含まない）に比例し
て増加する渦巻型として湾曲させた給鉱シュートを用い
た原料装入装置（以下「イ装置」と称する）が提案され
ている。この装置は、シュート下端での原料の移動速度
を低下させずに、移動速度の水平方向成分割合を増加さ
せて、シュート下端での原料の水平方向の移動速度を増
加させることによって、パレット内に装入された原料の
層高方向における粒度偏析およびカーボン偏析を改善す
るというものである。

【０００７】また、特開平７−１１０１９４号公報に
は、ロールフィーダーから原料が落下する位置にドラム
シュートを設け、このドラムシュートに連ねてパレット
の移動方向とは反対の方向に傾斜させたスクリーン状の
シュートを配設し、ロールフィーダーから切出された原
料をいったんドラムシュート上に落下させた後、スクリ
ーン状のシュートを介してパレットに給鉱する方式の原
料装入装置（以下「ロ装置」と称する）が提案されてい
る。この装置は、ロールフィーダーから切出された原料
をいったんドラムシュート上に落下させ、該ドラムシュ
ートの回転によってスクリーン状のシュート上に静かに
滑り落とすことにより、パレット内の原料層に衝撃を与
えることなく装入が可能となり、パレット内に形成され
る原料の斜面になだれ現象を防止できるとしたものであ
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の技術には以下に示す問題点がある。すなわち、イ装置
の場合は、凹型シュートはフラット型シュートに比べ原
料装入垂直方向速度を抑制し水平方向速度を上昇できる
も、凹型シュートの傾斜角度は従来とほとんど変わらな
いため垂直方向速度の抑制効果は十分に得られず、その
ため特に原料粒度が細かい焼結原料の場合にはシュート
上での分級効果が小さく、パレット内に装入された原料
の層高方向における粒度偏析の改善効果は十分とは言い
得ないものである。また、ロ装置の場合は、ドラムシュ
ートを設置するスペースを確保する必要があるため、既
設設備に適用する場合には設備改造等を余儀なくされ、
設備費が高くつくという難点がある。

【０００９】この発明は上記イ装置およびロ装置の問題
を解決すべくなされたもので、比較的簡易な手段で焼結
機パレット内高さ方向の粒度偏析を良好ならしめ、焼結
鉱品質および生産性において十分な向上効果が得られる
焼結原料装入装置を提案しようとするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明はサージホッパ
ー内に収容された原料を、該ホッパー下部に設けたロー
ルフィーダーにて切出し、連続的に移動するパレット内
に供給するための給鉱シュートを備えた焼結原料装入装
置において、給鉱シュートを多段式構造とするととも
に、各段におけるシュート傾斜角度を独立に変更可能と
なしたもので、その要旨は、前記給鉱シュートを垂直方
向に連続する下段、中段、上段の三段階に分けるととも
に各段のパレット水平面とのなす角度をそれぞれ独立に
可変となした多段式シュートとなしたことを特徴とする
ものである。また、前記多段式シュートは、平板または
横スリットバーまたは縦スリットバーで構成したりする
ものである。

【００１１】この発明において、給鉱シュートを垂直方
向に下段、中段、上段の三段階に分け、かつ各段のパレ
ット水平面とのなす角度すなわちシュート傾斜角度をそ
れぞれ独立に可変構造としたのは、以下に示す理由によ
る。給鉱シュートの分級効果を高めるには、原料の供給
速度を小さくする方が好ましく、またシュート上におけ
る原料についての分級効果をはかるにはシュート下端に
おいて水平速度成分を大きくする方が有効であり、さら
にパレット内原料の充填密度を低下させるには原料の供
給速度を小さくする方が良い。このような条件を満足さ
せるためには、給鉱シュートの高さ方向の複数箇所で原
料の落下速度を異ならせる必要があり、そのためには給
鉱シュート自体を高さ方向に分割し、各シュート面の傾
斜角度を異ならせてシュート面に屈曲点を存在させると
ともに、各シュート面の傾斜角度を独立に変更可能とす
ることが有効であることを知見したからである。

【００１２】給鉱シュートを垂直方向に下段、中段、上
段の三段階に分け、かつ各段のパレット水平面とのなす
角度すなわちシュート傾斜角度は、上段部は大きく、中
段部は上段部より小さく、下段部は中段部より小さく設
定する。これは、シュート上段部においては傾斜角を大
きくして原料速度のスカラー量（垂直方向と水平方向の
合成）を大きくし、シュート下段部においては傾斜角を
小さくして垂直方向の速度低下をはかり、同時にシュー
ト滞留時間を長くして斜面分級をはかるためである。

【００１３】給鉱シュートの下段、中段、上段の各シュ
ート面角度を上記のごとく設定することにより、シュー
ト上段部では傾斜角度が大きい（垂直に近い角度）ため
原料速度は上昇し、シュート中段部から下段部にかけて
原料速度は低下し、シュート下段部では原料速度の水平
成分が上昇する。したがって、結果として原料速度の絶
対値が大きくなり、さらに水平速度成分／垂直速度成分
比が大きくなる。

【００１４】すなわち、この発明の多段式給鉱シュート
の場合は、シュート面の高さ方向に上段シュートと中段
シュートの連接部、中段シュートと下段シュートの連接
部に屈曲点が存在するので、各屈曲点において原料速度
の垂直成分が低下する。つまり、上段シュートを滑降し
てきた原料は中段シュートとの連接部において中段シュ
ートに衝突することにより、原料速度の垂直成分が低下
し、中段シュートを滑降してきた原料は下段シュートと
の連接部において下段シュートに衝突することにより垂
直成分がさらに低下するので、シュート上における原料
の分級が強化される。

【００１５】また、各シュート面の傾斜角度を独立に変
更可能とすることにより、焼結原料条件に合わせて各シ
ュート面の傾斜角度を変化させることが可能となるの
で、例えば原料粒度が細かくなった場合には、原料の水
平方向の速度がより大きく、垂直方向の速度がより小さ
くなるように各シュート面の傾斜角度を設定することに
より、分級を強化できる。

【００１６】

【発明の実施の形態】図１〜図３はこの発明に係る焼結
原料装入装置を例示したもので、図１は平板シュート装
入方式の焼結原料装入装置を示す概略図で、（ａ）は側
面図、（ｂ）は給鉱シュートの正面図、図２は横スリッ
トバーシュート装入方式の焼結原料装入装置を示す概略
図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は給鉱シュートの正面
図、図３は縦スリットバーシュート装入方式の焼結原料
装入装置を示す概略図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は給
鉱シュートの正面図で、１はサージホッパー、２はロー
ルフィーダー、３は多段式平板シュート、４は多段式横
スリットバーシュート、５は多段式縦スリットバーシュ
ート、６は原料、７は焼結機パレットである。

【００１７】すなわち、図１に示す平板シュート装入方
式の焼結原料装入装置は、サージホッパー１の下端に設
けられ該ホッパー内に収容されている原料６を切出すた
めのロールフィーダー２と、連続的に移動する焼結機パ
レット７との間に、その上端をロールフィーダー２の直
下に、下端を焼結機パレット７の上方に位置させて、傾
斜する多段式平板シュート３を設けた構造で、この多段
式平板シュート３は、上段シュート３−１、中段シュー
ト３−２および下段シュート３−３とからなり、上段シ
ュート３−１と中段シュート３−２、中段シュート３−
２と下段シュート３−３はそれぞれ凹凸嵌合方式により
連接され、各連接部の凹凸嵌合部に一本の連結用シャフ
ト３−４ｂ、３−４ｃを緩貫通して、当該シャフトを支
点に中段シュート３−２および下段シュート３−３がそ
れぞれ回動可能に接続され、この上段シュート３−１、
中段シュート３−２および下段シュート３−３とからな
る分割構造のシュートを、左右一対の側板３−５に軸着
したもので、その取付構造は、上段シュート３−１の頂
部を側板３−５に一本のシャフト３−４ａにて回動可能
に軸支するとともに、連結用シャフト３−４ｂ、３−４
ｃの部分が屈曲点となるように上段シュート３−１、中
段シュート３−２および下段シュート３−３のそれぞれ
の傾斜角θ_１、θ_２、θ_３をもって前記各連接部の凹凸
嵌合部に緩貫通した連結用シャフト３−４ｂ、３−４ｃ
を側板３−５に貫通支持している。

【００１８】上段シュート３−１、中段シュート３−２
および下段シュート３−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ
_２、θ_３の角度調整方法としては、例えば側板３−５に
連結用シャフト３−４ｂ、３−４ｃを貫通支持せしめる
孔を複数設けてこの孔を角度調整用のシャフト支持孔３
−６とし、この孔のいずれかを選択して連結用シャフト
３−４ｂ、３−４ｃを貫通支持させることによって、上
段シュート３−１、中段シュート３−２および下段シュ
ート３−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３の角度
を独立に調整する方法を用いることができる。すなわ
ち、上段シュート３−１の傾斜角θ_１を変更する場合
は、連結用シャフト３−４ｂの支持位置を変更し、中段
シュート３−２の傾斜角θ_２を変更する場合は、連結用
シャフト３−４ｂまたは３−４ｃの支持位置を変更し、
下段シュート３−３の傾斜角θ_３を変更する場合は、連
結用シャフト３−４ｃの支持位置を変更することにより
各シュート面の角度を容易に変更することができる。

【００１９】次に、図２に示す横スリットバーシュート
装入方式の焼結原料装入装置は、サージホッパー１と焼
結機パレット７との間に設置する給鉱シュートを多段式
横スリットバーシュート４で構成したもので、その構造
はそれぞれ左右一対の側板４−１ａ、４−２ａおよび４
−３ａに支持した複数本のスリットバーからなる上段ス
リットバーシュート４−１、中段スリットバーシュート
４−２および下段スリットバーシュート４−３とからな
り、上段スリットバーシュート４−１と中段スリットバ
ーシュート４−２、中段スリットバーシュート４−２と
下段スリットバーシュート４−３は、それぞれ側板の継
目部を連結ピン４−４ａ、４−４ｂにて回動可能に接続
され、この上段スリットバーシュート４−１、中段スリ
ットバーシュート４−２および下段スリットバーシュー
ト４−３とからなる分割構造のシュートを、左右一対の
支持板４−５に軸着したもので、その取付構造は、上段
スリットバーシュート４−１の頂部を支持板４−５に支
軸４−６ａにて回動可能に軸支するとともに、前記連結
ピン４−４ａ、４−４ｂの部分が屈曲点となるように上
段スリットバーシュート４−１、中段スリットバーシュ
ート４−２および下段スリットバーシュート４−３のそ
れぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３をもって前記各連結部
の連結ピン４−４ａ、４−４ｂを支持板４−５に貫通支
持している。

【００２０】上段スリットバーシュート４−１、中段ス
リットバーシュート４−２および下段スリットバーシュ
ート４−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３の角度
調整方法としては、前記と同様、支持板４−５に連結ピ
ン４−４ａ、４−４ｂを貫通支持する角度調整用のシャ
フト支持孔４−６を設け、上段スリットバーシュート４
−１、中段スリットバーシュート４−２および下段スリ
ットバーシュート４−３のそれぞれの傾斜角θ_１、
θ_２、θ_３の角度を独立に調整する方法を用いることが
できる。

【００２１】また、図３に示す縦スリットバーシュート
装入方式の焼結原料装入装置は、サージホッパー１と焼
結機パレット７との間に設置する給鉱シュートを多段式
縦スリットバーシュート５で構成したもので、その構造
はそれぞれ複数本の縦スリットバーの上下端部を左右一
対の側板５−１ａ、５−２ａ、５−３ａにシャフト５−
４ａ、５−４ｂ、５−４ｃにて支持するとともに、上段
スリットバーシュート５−１と中段スリットバーシュー
ト５−２、中段スリットバーシュート５−２と下段スリ
ットバーシュート５−３のそれぞれの側板の継目部をシ
ャフト５−４ａ、５−４ｂにて回動可能に接続した上段
スリットバーシュート５−１、中段スリットバーシュー
ト５−２および下段スリットバーシュート５−３とから
なり、この上段スリットバーシュート５−１、中段スリ
ットバーシュート５−２および下段スリットバーシュー
ト５−３とからなる分割構造のシュートを、左右一対の
支持板５−５に軸着したもので、その取付構造は、上段
スリットバーシュート５−１の上下端部のシャフト５−
４ａと、中段スリットバーシュート５−２の下端部のシ
ャフト５−４ｂを、前記上段スリットバーシュート５−
１の下端部のシャフト５−４ａと中段スリットバーシュ
ート５−２の下端部のシャフト５−４ｂの部分が屈曲点
となるように上段スリットバーシュート５−１、中段ス
リットバーシュート５−２および下段スリットバーシュ
ート５−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３をもっ
て支持板５−５に貫通支持している。

【００２２】上段スリットバーシュート５−１、中段ス
リットバーシュート５−２および下段スリットバーシュ
ート５−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３の角度
調整方法としては、前記図２の多段式横スリットバーシ
ュート４と同様、支持板５−５にシャフト５−４ｂと５
−４ｃを貫通支持する角度調整用のシャフト支持孔５−
６を設け、上段スリットバーシュート５−１、中段スリ
ットバーシュート５−２および下段スリットバーシュー
ト５−３のそれぞれの傾斜角θ_１、θ_２、θ_３の角度を
独立に調整する方法を用いることができる。

【００２３】なお、上記各原料装入装置の上段、中段、
下段の各シュートの傾斜角度は、焼結原料条件に合わせ
て原料の偏析状態が常に最適になるように設定すること
は前記した通りである。

【００２４】

【実施例】図１〜図３に示す焼結原料装入装置を使用
し、パレットへの焼結原料の装入を行った。本実施例に
おける原料条件を表１に、各装入装置の設備条件を表２
に、実施結果を表３にそれぞれ示す。なお、表３には、
比較のため前記した従来のイ装置とロ装置を使用し、同
一の原料をパレットへ装入した場合の実施結果を併せて
示す。

【００２５】なお、本実施例における偏析指数は、下記
式（１）により定義され、大きな値ほど粒度偏析してい
ることを示す。また、原料充填層の通気度（ＪＰＵ）は
下記式（２）により定義され、高い値ほど充填密度の低
下がはかられていることを示す。

【００２６】

【００２７】

【００２８】表３の結果より明らかなごとく、図１〜図
３に示す本発明装置を使用した場合には、従来技術と比
べ、いずれも偏析指数、原料通気度が向上しており、歩
留りおよび生産率が改善されることが確認された。

【００２９】

【表１】

【００３０】

【表２】

【００３１】

【表３】

【００３２】

【発明の効果】以上説明したごとく、この発明装置によ
れば、サージホッパーよりロールフィーダーを介して切
出される焼結原料が滑降するシュート面を傾斜角度の異
なる多段式となすとともに、各シュート面の角度を独立
して可変構造となしたことにより、シュート下端での焼
結原料の移動速度そのものを低下させずに、移動速度の
水平方向成分割合を増加させることができるので、パレ
ット内に装入された焼結原料の層高方向における原料偏
析指数および原料通気度を改善することができ、熱履歴
の均一化がはかられることにより焼結鉱の生産性および
歩留を大幅に向上させることができる。さらに、この発
明装置は既存のシュートを少ない費用で簡単に改造する
ことができるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る平板シュート装入方式の焼結原
料装入装置を示す概略図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は
給鉱シュートの正面図である。

【図２】この発明に係る横スリットバーシュート装入方
式の焼結原料装入装置を示す概略図で、（ａ）は側面
図、（ｂ）は給鉱シュートの正面図である。

【図３】この発明に係る縦スリットバーシュート装入方
式の焼結原料装入装置を示す概略図で、（ａ）は側面
図、（ｂ）は給鉱シュートの正面図である。

【符号の説明】

１ サージホッパ ２ ロールフィーダー ３ 多段式平板シュート ４ 多段式横スリットバーシュート ５ 多段式縦スリットバーシュート ６ 原料 ７ 焼結機パレット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サージホッパー内に収容された原料を、
   該ホッパー下部に設けたロールフィーダーにて切出し、
   連続的に移動するパレット内に供給するための給鉱シュ
   ートを備えた焼結原料装入装置において、前記給鉱シュ
   ートを垂直方向に連続する下段、中段、上段の三段階に
   分けるとともに各段のパレット水平面とのなす角度をそ
   れぞれ独立に可変となした多段式シュートとなしたこと
   を特徴とする焼結原料装入装置。
2. 【請求項２】 前記多段式シュートは、平板または横ス
   リットバーまたは縦スリットバーで構成したことを特徴
   とする請求項１記載の焼結原料装入装置。