JPH1095326A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH1095326A
JPH1095326A JP8250701A JP25070196A JPH1095326A JP H1095326 A JPH1095326 A JP H1095326A JP 8250701 A JP8250701 A JP 8250701A JP 25070196 A JP25070196 A JP 25070196A JP H1095326 A JPH1095326 A JP H1095326A
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JP
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hydraulic pressure
pressure
cylinder
fluid pressure
wheel cylinder
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Application number
JP8250701A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
Youichi Kumemura
洋一 久米村
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ操作時における違和感をなくし、意
志通りのブレーキ操作を行うことを可能とする。 【解決手段】 マスターシリンダより高い液圧を発生す
る外部液圧供給源を設ける。外部液圧供給源とホイール
シリンダとの間に、ボディーの内部に摺動可能に設けら
れたスプールと、スプールをボディーの一端方向へ移動
させることにより外部液圧供給源とホイールシリンダと
を連通させるソレノイドとを有する液圧制御弁を設け
る。マスターシリンダの液圧に応じて液圧制御弁の駆動
を制御するコントローラを設ける。ボディーの一端部
に、外部液圧供給源からの液圧をスプールに加えてソレ
ノイドに反してスプールをボディーの他端方向へ力を加
える管路を設ける。液圧制御弁のソレノイドへ供給する
駆動電流に、目標液圧が外部液圧供給源からの液圧を超
えないように制限を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
ブレーキの液圧を制御するブレーキ液圧制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ブレーキ液圧制御装置として、外
部液圧供給源を有するものが知られている。この外部液
圧供給源を備えたブレーキ液圧制御装置とは、ブレーキ
ペダルを踏み込んだ際に、マスターシリンダ圧を検出
し、その検出結果から、マスターシリンダ圧に応じて外
部液圧供給源から各車輪のホイールシリンダへ液圧を供
給するものであり、この種のブレーキ液圧制御装置とし
ては、各車輪のホイールシリンダへの外部液圧供給源か
らの液圧をそれぞれ制御することにより、車輪のロック
を防止するアンチロックブレーキシステムが組み込まれ
ているものが知られている。ところで、この種のブレー
キ液圧制御装置には、シリンダ内に摺動可能にスプール
及びこのスプールをシリンダ内にて移動させるソレノイ
ドが設けられた液圧制御弁が用いられており、この液圧
制御弁のスプールをソレノイドによってシリンダ内にて
移動させることにより、外部液圧供給源とホイールシリ
ンダとの連通を開閉するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な液圧制御弁が設けられたブレーキ液圧制御装置にあっ
ては、急ブレーキをかけた際に、液圧制御弁のソレノイ
ドへ駆動電流を供給するコントローラから大きな電流が
供給されて、このスプールが大きく移動する。そして、
このようにスプールが一方向へ大きく移動すると、この
スプールがシリンダ内にて一端側に密着して戻りが悪く
なり、ブレーキ操作時においてドライバーが違和感を感
じてしまうという問題があった。また、この液圧制御弁
では、特に急ブレーキをかけると、コントローラから液
圧制御弁のソレノイドへ供給される駆動電流の増加が急
勾配となり、この急勾配な駆動電流がソレノイドへ供給
されると、ソレノイドがその駆動電流によって駆動した
際に、慣性によってスプールが所定位置を超えて移動し
てホイールシリンダの液圧が目標液圧を超えてしまい、
やはり、ドライバーがブレーキ時に違和感を生じてしま
うことがあった(図9参照)。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、ブレーキ操作時に違和感を生じさせることのない
ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のブレーキ液圧制御装置は、ブレーキ
ペダルの操作によって液圧を発生するマスターシリンダ
と、このマスターシリンダより高い液圧を発生する外部
液圧供給源と、この外部液圧供給源とホイールシリンダ
との間に設けられた液圧制御弁と、前記マスターシリン
ダの液圧に応じて目標液圧を求め、この目標液圧を前記
ホイールシリンダへ供給すべく、前記液圧制御弁の駆動
を制御して前記外部液圧供給源から前記ホイールシリン
ダへ作用する制御液圧を制御する制御部とを有してな
り、前記液圧制御弁には、前記制御液圧に従ってシリン
ダの内部に摺動可能に設けられたスプールを前記シリン
ダの一端方向へ移動させることにより、前記外部液圧供
給源と前記ホイールシリンダとを連通させ、またスプー
ルを他端方向へ移動させることにより、前記ホイールシ
リンダと大気圧リザーバを連通させ、ホイールシリンダ
圧を調整するソレノイドが設けられ、前記シリンダの一
端部には、ホイールシリンダの液圧を前記スプールに加
えて、前記ソレノイドに反して前記スプールに前記シリ
ンダの他端方向へ向かう力を加える管路が接続され、前
記制御部は、前記マスターシリンダの液圧に応じて前記
液圧制御弁を駆動させるべく、前記液圧制御弁のソレノ
イドへ供給する駆動電流に、前記目標液圧が前記外部液
圧供給源からの液圧を超えないように制限を加えること
を特徴としている。
【0006】請求項2記載のブレーキ液圧制御装置は、
ブレーキペダルの操作によって液圧を発生するマスター
シリンダと、このマスターシリンダより高い液圧を発生
する外部液圧供給源と、この外部液圧供給源とホイール
シリンダとの間に設けられた液圧制御弁と、前記マスタ
ーシリンダの液圧に応じて目標液圧を求め、この目標液
圧を前記ホイールシリンダへ供給すべく、前記液圧制御
弁の駆動を制御して前記外部液圧供給源から前記ホイー
ルシリンダへ作用する制御液圧を制御する制御部とを有
してなり、前記制御部は、前記マスターシリンダの液圧
に応じて前記液圧制御弁を駆動させるべく、前記液圧制
御弁のソレノイドへ供給する駆動電流に、ホイールシリ
ンダ圧の増減の勾配が目標液圧の増減勾配よりも小さく
なるように制限を加えることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のブレーキ液圧制御
装置の実施の形態を図によって説明する。図1におい
て、符号1はブレーキペダルであって、このブレーキペ
ダル1の踏み込みによってマスターシリンダ2が液圧を
発生するようになっている。なお、符号40は、マスタ
ーシリンダ2に設けられたリザーバである。また、符号
3は液圧によって制動力を発生するホイールシリンダ、
符号4は外部液圧供給源、符号5は前記マスターシリン
ダ2の出力に基づいて前記外部液圧供給源4からホイー
ルシリンダ3に作用する圧力を調整する液圧制御弁、符
号30は、液圧制御弁5の駆動を制御することにより、
外部液圧供給源4からの液圧を制御してホイールシリン
ダ3へ供給するコントローラECU(制御部)である。
【0008】前記マスターシリンダ2の出力側の管路4
3には、切り換え弁6を介してアキュームレータ7が接
続され、また、フェイルセーフ弁8を介して前記ホイー
ルシリンダ3が接続されている。なお、符号9、10は
液圧を測定する圧力センサであって、これらの出力はそ
れぞれコントローラECU30へ供給されるようになっ
ている。
【0009】前記外部液圧供給源4の内部構成を説明す
る。符号4aは液圧ポンプであって、この液圧ポンプ4
aはモータ4cによって駆動されて液圧を発生するよう
になっている。前記液圧ポンプ4aの出力側にはアキュ
ームレータ4bが接続され、発生した高い液圧を蓄える
ようになっている。また液圧ポンプ4aは、リザーバ4
dから吸い上げた液を加圧して液圧制御弁5に供給する
ようになっている。また、符号4Eは、アキュームレー
タ4b内の圧力を検出する圧力センサであり、この圧力
センサ4Eからの検出結果に基づいて、コントローラE
CU30がアキュームレータ4bの圧力が所定値以下と
なった際に、前記モータ4cを駆動させて液圧ポンプ4
aによって加圧を行なわせるようになっている。また、
符号4Fは、アキュームレータ4bにおける過剰な液圧
をリザーバ4dへ逃がすリリーフ弁である。
【0010】次に、前記液圧制御弁5の構造を説明す
る。符号11はボディー(シリンダ)であって、このボ
ディー11の内部にはバルブ穴12が設けられ、このバ
ルブ穴12に連通する液圧供給ポート13、ドレーンポ
ート14、出力ポート15がそれぞれ設けられ図示の位
置でバルブ穴12内に開口している。すなわち前記液圧
供給ポート13は外部液圧供給源4に接続され、前記ド
レーンポート14はバルブ穴12の両端を互いに連通す
るとともにリザーバ4dに接続されて大気開放され、前
記出力ポート15は後述する液圧増幅装置31及びフェ
イルセーフ弁8を介してホイールシリンダ3に接続され
ている。
【0011】前記バルブ穴12には、スプール16が摺
動自在に収容されている。このスプール16は、中央部
が縮径されていて、前記液圧供給ポート13と出力ポー
ト15を連通させるための環状連通溝16aとなってい
る。この環状連通溝16aが設けられていることによ
り、前記液圧供給ポート13とスプール16との間に可
変絞りsが形成され、また、前記ドレーンポート14と
スプール16との間に可変絞りtが形成されている。し
たがってスプール16が図中左方向へ移動することによ
って前記可変絞りsが開くとともに可変絞りtが閉じて
出力ポート15の圧力が増加し、スプール16が図中右
方向へ移動することによって逆に圧力が減少する。
【0012】前記出力ポート15の出力は、前記ホイー
ルシリンダ3へ向かう管路32から分岐した管路17を
介して、液圧制御弁5の一端の反力室18に接続されて
おり、この反力室18内には反力発生手段19が設けら
れている。この反力発生手段19は、バルブ穴12の端
部にはめ込まれており、中央に設けられた貫通孔には、
前記スプール16の端部の中心から突出するピン20が
摺動自在に挿入されている。さらに、前記反力発生手段
19とスプール16との間には、スプール16へ図中右
方へ弾性力を与える手段としての圧縮ばね21が介在さ
せられている。
【0013】また、前記圧力制御弁5の他端には、ソレ
ノイド22が設けられている。このソレノイド22は、
前記バルブ穴12と同軸上にかつ軸方向に移動可能に設
けられた可動子23と、この可動子23に軸方向への推
進力を与えるべく設けられたコイル24およびヨーク2
5と、前記可動子23とヨーク25との間に介在して図
中左方へ弾性力を与える圧縮ばね26とから構成されて
いる。
【0014】なお、符号27は前記出力ポート15の圧
力をフェイルセーフ弁8に与えることによって出力ポー
ト15をホイールシリンダ3へ連通させるべく操作する
管路、符号28は前記出力ポートの圧力を切り換え弁6
に与えることによってマスターシリンダ2をアキューム
レータ7へ連通させるべく操作する管路である。即ち、
通常は、管路36の液圧が管路27及び管路28を介し
てフェールセーフ弁8及び切り換え弁6に作用すること
により駆動して、マスターシリンダ2からの管路43と
ホイールシリンダ3との連通を遮断し、管路43とアキ
ュームレータ7とを連通するとともに、管路36をホイ
ールシリンダ3に連通し、管路36からの液圧をホイー
ルシリンダ3へ作用させるようになっている。また、ブ
レーキ作動時に何かの原因にて管路36からの液圧が低
下した場合には、管路27及び管路28からそれぞれ切
り換え弁6及びフェールセーフ弁8へ液圧が加わらなく
なるため、切り換え弁6及びフェールセーフ弁8はバネ
等の付勢手段によって駆動し、管路36とホイールシリ
ンダ3との連通及びマスターシリンダ2からの管路43
とアキュームレータ7との連通を遮断するとともに、管
路43をホイールシリンダ3に連通し、マスターシリン
ダ2からの液圧をホイールシリンダ3へ直接作用し、制
動力を発生させるようになっている。
【0015】そして、前記外部液圧供給源4のアキュー
ムレータ4bと上記構造の液圧制御弁5の液圧供給ポー
ト13との間の管路には、コントローラECU30から
の信号によって開閉駆動される液圧通路開閉弁29が設
けられている。即ち、この液圧通路開閉弁29によっ
て、外部液圧供給源4から液圧制御弁5への液圧の供給
路が開閉されるようになっている。
【0016】前記液圧増幅装置31は、径の異なる二つ
のシリンダ部41a、41bが形成されたシリンダ本体
41と、大径プランジャ部34aと小径プランジャ部3
4bとを有する凸状に形成され、大径プランジャ部34
aが大径シリンダ部41aに、小径プランジャ部34b
が小径シリンダ部41bに、それぞれ摺動可能に配設さ
れたプランジャ本体34とから構成されている。そし
て、この大径シリンダ部41aと大径プランジャ部34
aとによって区画されたスペースが入力側液圧室33と
され、小径シリンダ部41bと小径プランジャ部34b
とによって区画されたスペースが出力側液圧室35とさ
れている。そして、入力側液圧室33には、流路32を
介して液圧制御弁5の出力ポート15が接続され、出力
側液圧室35には、流路36を介して切り換え弁8が接
続されている。
【0017】また、出力側液圧室35には、圧縮スプリ
ングが配設されており、この圧縮スプリングによってプ
ランジャ本体34が大径シリンダ部41a側へ付勢され
ている。
【0018】そして、この液圧増幅装置31の前記入力
側液圧室33に液圧制御弁5を介して外部液圧供給源4
から加圧されたブレーキ液が供給され、その液圧によっ
てプランジャ本体34が図中矢印イ方向へ、圧縮スプリ
ングの付勢力に反して押圧されて摺動される。これによ
り、出力側液圧室35が小径プランジャ部34bによっ
て圧縮され、内部のブレーキ液が、流路36を介して切
り換え弁8へ加圧されて送り出されるようになってい
る。
【0019】ここで、出力側液圧室35から流路36を
介して送り出されるブレーキ液の液圧は、それぞれのプ
ランジャ部34a、34bの面積の比率だけ増加され
る。つまり、入力側液圧室33における液圧Pinと出力
側液圧室35の液圧Poutとの関係は、入力側液圧室3
3の大径プランジャ部34aの受圧面積をAinとし、出
力側液圧室35の小径プランジャ34bの受圧面積をA
outとすると次式にて表すことができる。
【0020】Pout=Ain/Aout・Pin
【0021】即ち、大径プランジャ34a及び小径プラ
ンジャ34bのそれぞれの受圧面積の比率分だけブレー
キ液が加圧されることとなる。
【0022】次いで、上記構成のブレーキ液圧制御装置
の作用を説明する。ブレーキペダル1を踏み込むと、マ
スターシリンダ2から液が押し出され、この圧力がセン
サ9に検出される。そして、コントローラECU30
は、センサ9によってブレーキ液がマスターシリンダ2
から押し出されたことを検出すると、液圧通路開閉弁2
9へ制御電流を供給し、この液圧通路開閉弁29を開
き、外部液圧供給源4と液圧制御弁5との流路を連通さ
せる。また、コントローラECU30は、前記センサ9
により検出された圧力に基づいて前記コイル24の励磁
電流を制御し、励磁電流に応じて可動子23が図1中左
方へ移動し、これに押されてスプール16が同方向へ移
動する。この移動により、反力スプリング21が圧縮さ
れて図1中右方への弾性力が発生し、弾性変形量に応じ
てスプール16に反力を与えるとともに、可変絞りtが
閉じて環状連通溝16aとドレンポート14との連通が
絶たれる。
【0023】前記スプール16がさらに左方へ移動する
と、可変絞りsが開いて環状連通溝16aと液圧供給ポ
ート13とが連通され、出力ポート15から高い制御液
圧が液圧増幅装置31の入力側液圧室33へ送り込まれ
る。これにより、この液圧増幅装置31のプランジャ本
体34が、圧縮スプリング37の付勢力に反して、図中
矢印イ方向へ移動し、出力側液圧室35から、前述した
式に基づいて加圧されたブレーキ液が切り換え弁8を介
してホイールシリンダ3へ供給されて車輪が制動され
る。なお、出力ポート15から液圧増幅装置31を介し
て正常に制御液圧が付与された状態では、切り換え弁
6、フェールセーフ弁8がともに図示と反対側に切り換
えられているので、前記液圧増幅装置31がホイールシ
リンダ3に接続され、また、マスターシリンダ2とホイ
ールシリンダ3とが遮断される一方、液圧がアキューム
レータ7に供給されてブレーキペダル1に適度の操作感
が与えられる。
【0024】前述のように出力ポート15と液圧供給ポ
ート13とが連通されると、管路17を介して反力室1
8にも液圧が作用して内圧が上昇し、これにより反力ピ
ン20を反力スプリング21と共に付勢してスプール1
6を可動子23側へ押圧する。このため、スプール16
は可動子23の押圧力が反力ピン20の押圧力に比較し
て大きい場合には図中左方へ摺動するが、小さい場合に
は右側へ摺動する。スプール16が右側へ摺動すると、
可変絞りsが閉じて出力ポート15の液圧供給ポート1
3への連通が遮断され、さらに右方へ摺動すると可変絞
りtが開いて出力ポート15がドレンポート14に連通
される。この結果、反力室18へ作用する液圧も低下す
る。このような動作によれば、スプール16は、最終的
に可動子23と反力ピン20との押圧力がバランスした
時点で停止し、出力ポート15の液圧が励磁電流(マス
ターシリンダ2の圧力)に応じて制御され、同時に、制
御液圧がホイールシリンダ3へ作用して所定の制動力を
発生する。
【0025】そして、上記制動状態から、制動を解除す
べくブレーキペダル1から足を離すと、圧力の低下がセ
ンサ9によって検出され、コントローラECU30によ
ってコイル24の励磁電流が制御されて可動子23が図
1中右方へ移動され、スプール16が、反力スプリング
21によって右方向へ移動される。これにより、可変絞
りsが閉じて環状連通溝16aと液圧供給ポート13と
の連通が絶たれる。さらに、スプール16が右方へ移動
されると、可変絞りtが開いて環状連通溝16aとドレ
ンポート14とが連通され、ホイールシリンダ3から液
圧増幅装置31を介してドレン4dへブレーキ液が戻さ
れる。このとき、液圧増幅装置31のプランジャ本体3
4は、出力側液圧室35に設けられた圧縮スプリングに
よって入力側液圧室33側へ押し戻される。そして、上
記のように、ホイールシリンダ3の液圧が低下されてブ
レーキが解除され、その液圧の低下が圧力センサ10に
よって検出されると、コントローラECU30が液圧通
路開閉弁29を制御して、この液圧通路開閉弁29を閉
状態とし、外部液圧供給源4と液圧制御弁5との流路を
遮断させる。
【0026】ところで、上記のブレーキ液圧制御装置に
て、特に急ブレーキ等を作動させると目標液圧が高くな
り、この目標液圧をホイールシリンダ3へ供給すべく、
ソレノイド22に大きな電流がながれ、スプール16が
大きく移動する(図中左方向へ移動)。このように、ス
プール16が大きく移動すると、このスプール16がボ
ディー11の一端に密着し、いわゆる吸着現象が生じて
しまう。つまり、ソレノイド22の電流と推力との関係
がリニアでなくなり、電流に対して過大な推力を生じさ
せてしまうこととなり、スプール16が戻りづらくなっ
てしまい、良好なブレーキ制御が行われなくなってしま
う。
【0027】次に、上記不都合を解消する本実施の形態
のブレーキ液圧制御装置の制御の仕方を図2に示すフロ
ーチャート図によって説明する。初期設定されたブレー
キ液圧制御装置にて、ブレーキを作動させるべく、ドラ
イバーによってブレーキペダル1が踏み込まれると、圧
力センサ9、10、4Eによってマスターシリンダ圧、
ホイールシリンダ圧及び外部液圧(ACC圧)がそれぞ
れ検出され、これらの検出信号がコントローラECU3
0へ送信される(ステップS1、S2)。次いで、コン
トローラECU30が、検出されたマスターシリンダ圧
に基づいてホイールシリンダ圧の目標液圧を演算する
(ステップS3)。
【0028】ここで、この目標液圧の演算の仕方として
は、一般的に、マスターシリンダ圧にブースター倍力比
を掛けた値を目標液圧とする方法がある。なお、ABS
機能あるいはトラクションコントロール機能等の制御を
行うときは、車輪速センサ44あるいは加速度センサ、
ヨーレイトセンサ、ステアリングセンサ(いずれも図示
略)等の車両の挙動を検出するセンサからの信号によ
り、目標液圧を計算する場合もある。
【0029】次に、上記のように演算された目標液圧の
制限を行う。つまり、コントローラECU30にて演算
された目標液圧を、次式に示すように、外部液圧供給源
4から液圧増幅装置31を介してホイールシリンダ3へ
作用させる液圧を制限する(ステップS4)。
【0030】目標液圧<外部液圧供給源4からの液圧×
液圧増幅装置31による増圧比
【0031】このように、目標液圧に制限を加えた制限
目標液圧をホイールシリンダ3へ与えるべく、コントロ
ーラECU30から液圧制御弁5のソレノイド22へ駆
動電流を供給する(ステップS5、S6)。
【0032】ここで、このソレノイド22へ供給する駆
動電流の求め方としては、図3に示す制御ブロックにし
たがって行われる。
【0033】 制限目標液圧×係数K1 ……(1) 制限目標液圧の微分値×係数K2 ……(2) (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)×係数K3 ……(3) (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)の積分値×係数K4……(4) (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)の微分値×係数K5……(5) を求め、これら(1)〜(5)の値の合計を駆動電流と
する。
【0034】このように、上記の制御によれば、急ブレ
ーキを作動させたとしても、そのときに液圧制御弁5の
ソレノイド22へ供給される駆動電流を制限することが
できるので、スプール16が大きく移動してボディー1
1の一端に密着して、吸着現象を生じるようなことがな
く、ソレノイド22の電流と推力との関係をリニアに保
つことができ、スプール16が戻らなくなるような不都
合のない、良好なブレーキ制御を行うことができ、ブレ
ーキの性能及び信頼性を大幅に向上させることができ
る。
【0035】なお、上記のブレーキ液圧制御装置には、
液圧増幅装置31が設けられていたが、図4に示すよう
に、液圧増幅装置31が設けられていないもの、つま
り、液圧制御弁5とホイールシリンダ3とが直接接続さ
れているものであっても良く、この場合、目標液圧の演
算の仕方としては次式のようになる。
【0036】目標液圧<外部液圧供給源4からの液圧
【0037】次に、他の制御の仕方を図5に示すフロー
チャート図によって説明する。なお、前述した制御と同
一制御部分には、同一符号を付す。この制御では、前述
した制御と同様に、各センサからの検出信号に基づいて
目標液圧が演算される(ステップS1〜S3)。そし
て、この目標液圧が演算されたら、この目標液圧の勾配
に制限が加えられる(ステップS4′)。
【0038】ここで、この勾配への制限の加え方を図6
に示すフローチャート図によって説明する。演算された
目標液圧(P0)と前サイクルにて算出された目標液圧
(P0′)との差(P0−P0′)を制御サイクル時間t
sで割ることにより、目標液圧の勾配dP0を求める
(ステップS11)。次に、この目標液圧の勾配dP0
が、予め設定した勾配の制限値dP0sを超えているか
否かが判定される(ステップS12)。ここで、目標液
圧の勾配dP0が、勾配の制限値dP0sを超えていない
場合は、P0′=P0とし(ステップS13)、目標液圧
の勾配dP0が、勾配の制限値dP0sを超えた場合は、
P0′=P0′+dP0sとし、P0′の勾配がdP0sを超
えないようにする(ステップS14)。このようにし、
制限目標値(P0′)が求まる。ただし、dP0sは液圧
制御装置が発生し得る最大の液圧勾配以下とする。
【0039】そして、上記のように、目標液圧の勾配を
制限したら、この勾配が制限された目標液圧にてブレー
キを作動させるべく、液圧制御弁5へ供給する駆動電流
の演算を行い(ステップS6)、求めた駆動電流を液圧
制御弁5のソレノイド22へ供給する。
【0040】ここで、このソレノイド22へ供給する駆
動電流の求め方としては、図7に示す制御ブロックにし
たがって行われる。
【0041】 (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)×係数Dp ……(1) (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)の積分値×係数Di……(2) (制限目標液圧−ホイールシリンダ圧)の微分値×係数Dd……(3) を求め、これら(1)〜(3)の値の合計に係数Kpを
掛けた値を駆動電流とする。また、図3と同様に駆動電
流を求めても良い。
【0042】そして、上記のように目標液圧P0を修正
して制限を加えた制限目標液圧P0′とすることによ
り、図8に示すように、ホイールシリンダ圧のオーバー
シュートを非常に小さくすることができる。また、ブレ
ーキを急に緩めたり、ABS作動時の減圧等、目標液圧
の減圧勾配が大きい場合にも、同様の方法にて勾配に制
限を設け、アンダーシュート(目標液圧よりホイールシ
リンダ圧が低くなること)を防止することができる。
【0043】つまり、この制御によれば、急ブレーキ時
にホイールシリンダ圧のオーバーシュートを小さくする
ことができるので、ドライバーに違和感を感じさせるこ
となく、意志通りのブレーキ操作を可能とすることがで
きる。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のブレー
キ液圧制御装置によれば、下記の効果を得ることができ
る。請求項1記載のブレーキ液圧制御装置によれば、急
ブレーキを作動させたとしても、そのときに液圧制御弁
のソレノイドへ供給される電流値を制限することができ
るので、液圧制御弁のスプールが大きく移動してシリン
ダの一端に密着して、吸着現象を生じるようなことがな
く、ソレノイドの電流と推力との関係をリニアに保つこ
とができ、スプールが戻らなくなるような不都合のな
い、良好なブレーキ制御を行うことができ、ブレーキの
性能及び信頼性を大幅に向上させることができる。
【0045】請求項2記載のブレーキ液圧制御装置によ
れば、従来の制御と比較して、そのオーバーシュートを
非常に小さくすることができる。また、ブレーキを急に
緩めたり、ABS作動時の減圧等、目標液圧の減圧勾配
が大きい場合にも、同様に勾配に制限を設け、アンダー
シュート(目標液圧よりホイールシリンダ圧が低くなる
こと)を防止することができる。つまり、この制御によ
れば、急ブレーキ時にホイールシリンダ圧のオーバーシ
ュートを小さくすることができるので、ドライバーに違
和感を感じさせることなく、意志通りのブレーキ操作を
可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のブレーキ液圧制御装置
を説明するブレーキ液圧制御装置の系統図である。
【図2】 本発明の実施の形態のブレーキ液圧制御装置
の制御の流れを説明するフローチャート図である。
【図3】 本発明の実施の形態のブレーキ液圧制御装置
の液圧制御弁のソレノイドを駆動させる駆動電流を演算
するブロック線図である。
【図4】 本発明の実施の形態のブレーキ液圧制御装置
の他の構造を説明するブレーキ液圧制御装置の系統図で
ある。
【図5】 本発明の他の実施の形態のブレーキ液圧制御
装置の制御の流れを説明するフローチャート図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態のブレーキ液圧制御
装置の制御の流れを説明するフローチャート図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態のブレーキ液圧制御
装置の液圧制御弁のソレノイドを駆動させる駆動電流を
演算するブロック線図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態のブレーキ液圧制御
装置における制限目標液圧と実際のホイールシリンダ圧
との比較を示すグラフ図である。
【図9】 急ブレーキをかけた際の目標液圧と実際のホ
イールシリンダ圧との比較を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスターシリンダ 3 ホイールシリンダ 4 外部液圧供給源 5 液圧制御弁 11 ボディー(シリンダ) 16 スプール 17 管路 22 ソレノイド 30 コントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作によって液圧を発
    生するマスターシリンダと、このマスターシリンダより
    高い液圧を発生する外部液圧供給源と、この外部液圧供
    給源とホイールシリンダとの間に設けられた液圧制御弁
    と、前記マスターシリンダの液圧に応じて目標液圧を求
    め、この目標液圧を前記ホイールシリンダへ供給すべ
    く、前記液圧制御弁の駆動を制御して前記外部液圧供給
    源から前記ホイールシリンダへ作用する制御液圧を制御
    する制御部とを有してなり、 前記液圧制御弁には、前記制御液圧に従ってシリンダの
    内部に摺動可能に設けられたスプールを前記シリンダの
    一端方向へ移動させることにより、前記外部液圧供給源
    と前記ホイールシリンダとを連通させ、またスプールを
    他端方向へ移動させることにより、前記ホイールシリン
    ダと大気圧リザーバを連通させ、ホイールシリンダ圧を
    調整するソレノイドが設けられ、前記シリンダの一端部
    には、ホイールシリンダの液圧を前記スプールに加え
    て、前記ソレノイドに反して前記スプールに前記シリン
    ダの他端方向へ向かう力を加える管路が接続され、 前記制御部は、前記マスターシリンダの液圧に応じて前
    記液圧制御弁を駆動させるべく、前記液圧制御弁のソレ
    ノイドへ供給する駆動電流に、前記目標液圧が前記外部
    液圧供給源からの液圧を超えないように制限を加えるこ
    とを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキペダルの操作によって液圧を発
    生するマスターシリンダと、このマスターシリンダより
    高い液圧を発生する外部液圧供給源と、この外部液圧供
    給源とホイールシリンダとの間に設けられた液圧制御弁
    と、前記マスターシリンダの液圧に応じて目標液圧を求
    め、この目標液圧を前記ホイールシリンダへ供給すべ
    く、前記液圧制御弁の駆動を制御して前記外部液圧供給
    源から前記ホイールシリンダへ作用する制御液圧を制御
    する制御部とを有してなり、 前記制御部は、前記マスターシリンダの液圧に応じて前
    記液圧制御弁を駆動させるべく、前記液圧制御弁のソレ
    ノイドへ供給する駆動電流に、ホイールシリンダ圧の増
    減の勾配が目標液圧の増減勾配よりも小さくなるように
    制限を加えることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
JP8250701A 1996-09-20 1996-09-20 ブレーキ液圧制御装置 Pending JPH1095326A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005247092A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Toyota Motor Corp 車両用ブレーキ装置

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JP2005247092A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Toyota Motor Corp 車両用ブレーキ装置

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