JPH1094858A - 溶融紡糸装置における原材料供給方法及び溶融紡糸装置における原材料供給機構 - Google Patents

溶融紡糸装置における原材料供給方法及び溶融紡糸装置における原材料供給機構

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JPH1094858A
JPH1094858A JP25304696A JP25304696A JPH1094858A JP H1094858 A JPH1094858 A JP H1094858A JP 25304696 A JP25304696 A JP 25304696A JP 25304696 A JP25304696 A JP 25304696A JP H1094858 A JPH1094858 A JP H1094858A
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Toshihiro Fujino
年弘 藤野
Tamotsu Nishijima
保 西島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原材料を坩堝で溶融して得た溶融金属をノズ
ルから噴射しこれを急冷して金属細線を製造するに当た
り、金属細線を連続的に製造するための坩堝における原
材料の安定した連続的な溶融処理を可能にすること。 【解決手段】 原材料を溶融して溶融金属を得ると共に
この溶融金属を下端のノズルから高圧でジェット噴射す
る坩堝3に、金属細線の原材料のインゴットを一度溶融
して金属細線を製造する際よりも十分大きい線径に加工
した粗線5を、駆動ローラ13とガイドローラ17の間
で挟持しつつモータ13aにより駆動ローラ13を回転
させて、ノズルからの単位時間当たりの溶融金属の噴射
量と等しい溶融金属が坩堝3で単位時間当たりに粗線5
の溶融により製造されるように、この単位時間当たりの
粗線5の溶融量に等しい量の粗線が単位時間当たりに坩
堝3に供給する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属から細線
を連続製造する溶融紡糸装置に対する原材料の供給方法
とその機構に関する。
【0002】
【従来の技術】線径の安定した金属細線を連続的に製造
するために編み出された溶融紡糸法は、例えば、液中紡
糸法の場合で言うと、円筒形の回転水槽を水平軸の周り
に高速回転させつつ、回転水槽の内周壁に遠心力により
冷却液体の層を形成して、坩堝で原材料を溶かして形成
した溶融金属を、回転水槽内の冷却液体層の内側の空洞
部分に配設したノズルから冷却液体層に向けてジェット
噴射し、冷却液体内で溶融金属を急速冷却して金属細線
を得るものであることは、従来からよく知られている。
【0003】上述した液中紡糸装置の初期のものは、例
えば、特開昭55ー64948号公報に開示されている
ように、円筒形の回転水槽の水平軸方向における一端を
開放させると共に他端を閉塞し、この閉塞された端部の
中心から突設された枢軸を玉軸受により片持ちで軸支す
る構成が採用されていた。しかし、この一端開放型の回
転水槽を用いる液中紡糸装置では、溶融金属噴射用のノ
ズルの回転水槽内への挿入と、冷却液体層で冷却された
金属細線の回転水槽内からの取り出しを、両方とも回転
水槽の一端側から行わなければならないため、ある程度
の金属細線を製造した後、回転水槽内から外方にノズル
を退避させてから、回転水槽内からの金属細線の取り出
しを行うという、所謂バッチ処理を行わざるを得ず、連
続作業による長尺な金属細線の製造を行うことができな
いという不具合があった。
【0004】そこで、例えば、特開昭60−76255
号、特開昭60−96349号、特開昭60−1661
47号、並びに、特公平6−59519号の各公報にそ
れぞれ開示されているように、その水平軸方向に分割さ
れた2つの層の連結により回転水槽を形成して、この回
転水槽の水平軸方向における両端をそれぞれ開放し、回
転水槽の一端側から溶融金属噴射用のノズルを回転水槽
内に挿入、配置すると共に、冷却液体層で冷却された金
属細線を、2つの層の連結箇所から回転水槽の外方に取
り出す構成とした液中紡糸装置が新たに提案された。
尚、これらの金属細線が連続的に製造できる液中紡糸装
置では、回転水槽の水平軸方向における両端寄りの外周
面部分を一対の玉軸受により軸支することで、回転水槽
が水平軸の周りに回転できるようにしている。
【0005】上述した両端開放型の回転水槽を用いる液
中紡糸装置では、回転水槽の冷却液体層で冷却された金
属細線を回転水槽の外方に取り出しつつ、ノズルから溶
融金属を連続してジェット噴射する構成を採用している
ため、坩堝からノズルに溶融金属を絶えず供給し続ける
ことで、金属細線の連続的な製造処理が可能となる。従
って、坩堝に対する原材料の供給は、坩堝からノズルへ
の溶融金属の連続的な供給を実現する上で大きな鍵を握
ることとなる。
【0006】そこで、従来から提案されている原材料の
供給方式を、特開昭60−24247号、特開昭63−
194852号、及び、特開平8−33955号の各公
報を例に取って説明する。
【0007】まず、特開昭60−24247号公報で
は、急冷用のドラムの外周面に溶融金属を噴射するノズ
ルに坩堝から溶融金属を連続的に供給できるように、ノ
ズルの上部に坩堝を連結したものを複数組設けて、ある
坩堝で原材料の溶融を行っている間に、他の坩堝からノ
ズルに溶融金属を供給して急冷用のドラムへの噴射を行
うようにし、しかも、原材料をペレット状にした上でホ
ッパから各坩堝に投入する構成が提案されている。
【0008】また、特開昭63−194852号公報で
は、ノズルと上下に一体化した坩堝に、ペレット状にし
た原材料を供給する構成が提案されている。さらに、特
開平8−33955号公報では、ホッパから原材料を投
入して中段の貯留タンクに落下、堆積させ、この貯留タ
ンクからスクリューコンベアの一端に原材料を落下させ
て、このスクリューコンベアにより原材料をノズルの根
元の坩堝に定量供給する構成が提案されている。尚、特
開昭63−194852号公報中には、貯留タンクから
坩堝に供給する原材料の形態が、粉末状や顆粒状である
と記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の3つの構成は、原材料をペレット状、或は、粉末や
顆粒状にして坩堝に投入、供給する構成であるため、イ
ンゴットをただ粉砕するだけでなく、坩堝への搬送経路
や坩堝自体の取り入れ口を通過できるように寸法を統一
する必要があり、原材料の供給の際に必要となる前処理
が煩雑になってしまうという不具合があった。
【0010】また、特に、特開昭60−24247号と
特開昭63−194852号の各公報の構成では、坩堝
に収容できる原材料の量に制限があり、溶融金属を連続
してノズルに安定供給するには、坩堝内の原材料が枯渇
しないように残量を常時監視しなければならず、手間が
掛かり面倒であるという不具合があった。
【0011】さらに、特開昭60−24247号公報の
構成では、ノズルの上部に坩堝を連結しているため、回
転水槽内にノズルと共に坩堝を配置することとなるが、
この坩堝が複数あるため、回転水槽の大型化を始めとし
て装置全体の構成が大掛かりになってしまうという不具
合があった。また、原材料を溶融するためにかなりの高
温となる坩堝を回転水槽内にただ配設するだけでも安全
上の対策が大変であるのに、その坩堝を複数配設すると
なると、その分余計に安全対策を講じなければならない
という不具合があった。
【0012】さらに、特開昭60−24247号の構成
では、ペレット状の原材料をホッパから坩堝に移送させ
る際に、ホッパの内部に原材料のブリッジが形成されて
目詰まりを起こしてしまい、同様に、特開平8−339
55号公報の構成では、粉末状や顆粒状の原材料をホッ
パから貯留タンクに落下させる際や、この貯留タンクか
らスクリューコンベアの一端に原材料を落下させる際
に、ホッパの内部や貯留タンクの内部に原材料のブリッ
ジが形成されて目詰まりを起こしてしまい、いずれも、
坩堝に原材料が送られなくなってノズルに溶融金属が連
続的に供給されなくなってしまうという不具合があっ
た。
【0013】そして、以上には、液中紡糸法による金属
細線の製造装置において発生する従来の不具合を説明し
たが、これらは、例えば、特開昭60−24247号公
報にも示されている、単ロール法や双ロール法、遠心法
等、溶融紡糸法により金属細線を製造する種々の装置に
共通するものであった。
【0014】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、原材料を坩堝で溶融して得た溶融金属
をノズルから噴射しこれを急冷して金属細線を製造する
に当たり、金属細線を連続的に製造するための坩堝にお
ける原材料の安定した連続的な溶融処理を可能にするこ
とができる溶融紡糸装置における原材料供給方法と、こ
の方法を実施するのに用いて好適な溶融紡糸装置におけ
る原材料供給機構を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する請求
項1及び請求項2記載の本発明は、溶融紡糸装置におけ
る原材料供給方法に関するものであり、請求項3乃至請
求項12記載の本発明は、溶融紡糸装置における原材料
供給機構に関するものである。
【0016】そして、請求項1に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給方法は、原材料を坩堝で溶
融して得た溶融金属をノズルから噴射し、このノズルか
ら噴射された溶融金属を急速冷却して金属細線を製造す
る溶融紡糸装置における前記原材料の供給方法であっ
て、前記原材料として前記金属細線よりも大きい径の素
線を用い、前記素線を前記坩堝に連続供給するようにし
たことを特徴とする。
【0017】また、請求項2に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給方法は、前記坩堝に対する前
記素線の単位時間当たりの供給量を、前記ノズルからの
前記溶融金属の単位時間当たりの噴射量に等しくするも
のとした。
【0018】さらに、請求項3に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構は、原材料を坩堝で溶
融して得た溶融金属をノズルから噴射し、このノズルか
ら噴射された溶融金属を急速冷却して金属細線を製造す
る溶融紡糸装置における前記原材料の供給機構であっ
て、前記原材料として用いる前記金属細線よりも大きい
径の素線を前記坩堝に搬送する素線搬送手段と、前記ノ
ズルからの前記溶融金属の単位時間当たりの噴射量に等
しい量の前記素線が単位時間当たりに前記坩堝に対して
供給されるように前記素線搬送手段を作動させる搬送用
駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0019】また、請求項4に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構は、前記素線搬送手段
が、前記素線の搬送経路を挟んで対向し該素線を挟持す
る2つの搬送ローラを備えており、前記搬送用駆動手段
が、前記2つの搬送ローラのうち少なくとも一方の搬送
ローラを、前記素線が前記坩堝に向かう回転方向に回転
させるモータで構成されているものとした。
【0020】さらに、請求項5に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構は、前記素線搬送手段
が、前記素線の搬送経路に沿って移動可能に配設された
少なくとも1つのスライダと、該スライダから前記搬送
経路に沿って間隔をおいて配設され、該搬送経路に沿っ
て移動不能な少なくとも1つの固定台と、前記スライダ
に設けられ、前記素線に係合して前記スライダに対する
前記素線の前記搬送経路における下流側から上流側への
相対移動を阻止すると共に、前記スライダに対する前記
素線の前記搬送経路における上流側から下流側への相対
移動を許容する第1の一方向把持部材と、前記固定台に
設けられ、前記素線に係合して前記固定台に対する前記
素線の前記搬送経路における下流側から上流側への相対
移動を阻止すると共に、前記固定台に対する前記素線の
前記搬送経路における上流側から下流側への相対移動を
許容する第2の一方向把持部材とを備えており、前記搬
送用駆動手段が、前記スライダを前記固定台に対して離
間接近するように、前記搬送経路に沿って往復移動させ
る直線動力源で構成されているものとした。
【0021】また、請求項6に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構は、前記第1の一方向把
持部材が、前記素線の搬送経路における上流側から下流
側に延出し該素線の周面で周方向に間隔をおいた複数の
周面箇所に先端がそれぞれ弾接する複数のバネ部材を有
しており、前記第2の一方向把持部材が、前記素線の搬
送経路における上流側から下流側に延出し該素線の周面
で周方向に間隔をおいた複数の周面箇所に先端がそれぞ
れ弾接する複数のバネ部材を有しているものとした。
【0022】さらに、請求項7に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構は、前記第1の一方向
把持部材が、前記素線の搬送経路を挟んで対向し該素線
にそれぞれ周面が接する2つの転動ローラと、これら2
つの転動ローラのうち少なくとも一方の転動ローラの前
記素線の周面上における、前記搬送経路の下流側から上
流側への前記素線に対する相対的な転動を許容すると共
に、前記素線の周面上における、前記搬送経路の上流側
から下流側への前記素線に対する相対的な転動を不能と
するワンウェイクラッチとを有しており、前記第2の一
方向把持部材が、前記素線の搬送経路を挟んで対向し該
素線にそれぞれ周面が接する2つの転動ローラと、これ
ら2つの転動ローラのうち少なくとも一方の転動ローラ
の前記素線の周面上における、前記搬送経路の下流側か
ら上流側への前記素線に対する相対的な転動を許容する
と共に、前記素線の周面上における、前記搬送経路の上
流側から下流側への前記素線に対する相対的な転動を不
能とするワンウェイクラッチとを有しているものとし
た。
【0023】また、請求項8に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構は、前記直線動力源が、
モータと、該モータにより回転される円板と、該円板の
回転中心から偏心した箇所に一端が枢支されたクランク
シャフトと、該クランクシャフトの他端を前記素線の搬
送経路に沿って往復移動可能に支持する支持部材とを有
しており、該クランクシャフトの他端が前記スライダに
連結されているものとした。
【0024】さらに、請求項9に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構は、前記直線動力源
が、モータと、該モータにより回転され前記素線の搬送
経路に沿って軸方向を延在させた円柱と、該円柱の周面
に形成され前記円柱の周方向に移動するにつれて該円柱
の軸方向における位置が変化する無端カム溝と、該無端
カム溝に倣うカムフォロワと、該カムフォロワを前記円
柱の軸方向に移動可能に支持する支持部材とを有してお
り、前記カムフォロワが前記スライダに連結されている
ものとした。
【0025】また、請求項10に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構は、前記直線動力源
が、基台で支持され通電により磁力を発生する電磁石
と、前記基台に基端が取着され、先端に至るにつれて前
記基台から離間して、前記素線の搬送経路に沿う方向、
及び、該素線の搬送経路に沿う方向と直交する方向の双
方に対して交わる傾斜方向に延出する支持片と、該支持
片の先端が前記基台から離間する方向に前記支持片を付
勢する付勢手段と、前記支持片の先部に連結され、前記
電磁石から前記素線の搬送経路に沿う方向と直交する方
向に少なくとも間隔を置いて配置される磁着可能な移動
部材と、該移動部材と前記スライダとの間に介設され、
前記素線の搬送経路に沿う方向への前記移動部材の移動
を前記スライダに伝達すると共に、前記素線の搬送経路
に沿う方向と直交する方向への前記移動部材の移動の前
記スライダへの伝達を遮断する動力伝達部材とを有して
おり、前記電磁石への通電により、前記付勢手段で付勢
された離間箇所にある前記移動部材を、該付勢手段の付
勢力に抗して前記移動部材が前記電磁石に磁着する接近
箇所に移動させると共に、前記電磁石への通電の停止に
より、前記接近箇所にある前記移動部材を前記付勢手段
の付勢力により前記離間箇所に移動させ、該離間箇所と
前記接近箇所との間の前記移動部材の往復移動のうち、
前記動力伝達部材を介して前記スライダに伝達される前
記素線の搬送経路に沿う方向の直線往復運動成分によ
り、前記スライダを往復移動させるものとした。さら
に、請求項11に記載した本発明の溶融紡糸装置におけ
る原材料供給機構は、前記直線動力源が、交流電圧の印
加により往復直線運動する圧電磁器で構成されているも
のとした。
【0026】請求項1に記載した本発明の溶融紡糸装置
における原材料供給方法によれば、ノズルから噴射する
溶融金属を得るために坩堝で溶融する原材料を、金属細
線よりも大きい径の素線の形で坩堝に連続供給すること
で、坩堝からノズルに、この坩堝で溶融された溶融金属
を、ノズルからの溶融金属の噴射が途絶えないように連
続して供給し、連続製造による長尺な金属細線を得るこ
とが可能となる。
【0027】しかも、請求項1に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給方法によれば、素線が金属
細線よりも大きい径であることから、原材料を金属細線
に加工するよりも簡単に加工できるのは勿論のこと、原
材料をペレット状、或は、粉末や顆粒状に加工するのに
比べても、原材料の加工精度を低くし簡単に加工するこ
とができ、従って、坩堝に投入できるようにするための
原材料の加工処理を簡素化して手間を省くことが可能と
なる。
【0028】また、原材料を素線の形とすることから、
なかなか確認しづらい坩堝やその前段のホッパ等の原材
料が収容される容器の内部を手間をかけていちいち監視
して原材料の残り具合を確認しなくても、素線の坩堝に
対する供給量を坩堝の外部で監視することで、坩堝に原
材料を連続的に安定して供給し、金属細線を連続的に製
造するための連続的な溶融処理を坩堝に行わせることが
可能となる。
【0029】また、請求項2に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給方法と、請求項3に記載した
本発明の溶融紡糸装置における原材料供給機構によれ
ば、坩堝に単位時間当たりに供給される原材料の量が、
この坩堝で原材料を溶融して得た溶融金属がノズルから
単位時間当たりに噴射される量に等しい量となることか
ら、坩堝内の原材料が枯渇することがなく、従って、ノ
ズルからの溶融金属の噴射が途絶えないようにするため
の、坩堝からノズルへの溶融金属の連続供給を確実なも
のとすることが可能となる。
【0030】尚、坩堝内での原材料の枯渇を確実に防止
するために、素線を坩堝に連続供給する具体的な構成と
しては、請求項4に記載した本発明の溶融紡糸装置にお
ける原材料供給機構のように、2つの搬送ローラのうち
少なくとも一方の搬送ローラを、素線が坩堝に向かう回
転方向に搬送用駆動手段で回転させて、素線が坩堝に定
速で連続的に供給される構成とすることができる。
【0031】また、素線を坩堝に連続供給する具体的な
他の構成としては、請求項5に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構のように、直線動力源に
よりスライダを、素線の搬送経路に沿って、固定台に対
して離間接近するように往復移動させて、素線に対する
スライダの相対移動方向が素線の搬送経路における上流
側から下流側となるスライダの移動時に、スライダの第
1の一方向把持部材を素線に係合させると共に、スライ
ダから素線の搬送経路に沿って間隔をおいて配設された
移動不能な固定台の第2の一方向把持部材と素線との係
合を解除させて、スライダと共に素線を、この素線の搬
送経路における上流側から下流側に移動させ、一方、素
線に対するスライダの相対移動方向が素線の搬送経路に
おける下流側から上流側となるスライダの移動時に、第
1の一方向把持部材と素線との係合を解除させつつ、固
定台の第2の一方向把持部材を素線に係合させて、素線
がスライダと共に素線の搬送経路における下流側から上
流側に移動するのを阻止させて、素線が一定量ずつ間欠
的に繰り返し坩堝に供給される構成とすることができ
る。
【0032】そして、請求項6に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、スライダが
素線の搬送経路における上流側から下流側に移動する際
には、スライダの第1の一方向把持部材のバネ部材の先
端が、この先端の弾接する素線の周面の部分に係合する
一方、固定台の第2の一方向把持部材のバネ部材の先端
が、この先端の弾接する素線の周面上を摺動し、これに
より、スライダと共に素線が搬送経路の上流側から下流
側に移動して坩堝に投入される。
【0033】一方、スライダが素線の搬送経路における
下流側から上流側に移動する際には、固定台の第2の一
方向把持部材のバネ部材の先端が、この先端の弾接する
素線の周面の部分に係合して、素線が固定台の第2の一
方向把持部材で把持された状態に固定される一方、スラ
イダの第1の一方向把持部材のバネ部材の先端が、この
先端の弾接する素線の周面上を摺動し、これにより、素
線は坩堝に対して搬送経路の上流側にも下流側にも移動
しない。
【0034】また、請求項7に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構によれば、スライダが素
線の搬送経路における上流側から下流側に移動する際に
は、スライダに設けられた第1の一方向把持部材の2つ
の転動ローラが、素線の周面上で、素線の搬送経路にお
ける上流側から下流側に移動する方向に素線に対して相
対的に転動しようとするが、これら2つの転動ローラの
うち少なくとも一方の転動ローラの転動がワンウェイク
ラッチにより不能とされるので、スライダと共に素線が
搬送経路の上流側から下流側に移動しようとする。一
方、スライダが素線の搬送経路における上流側から下流
側に移動して、スライダと共に素線が搬送経路の上流側
から下流側に移動しようとすると、固定台に設けられた
第2の一方向把持部材の2つの転動ローラは、素線の周
面上で、素線の搬送経路における下流側から上流側に移
動する方向に素線に対して相対的に転動しようとし、こ
の方向への転動ローラの転動がワンウェイクラッチによ
り許容される。従って、素線は、素線の搬送経路におけ
る上流側から下流側へのスライダの移動に伴って、スラ
イダと共に素線の搬送経路の上流側から下流側に移動し
て坩堝に投入される。
【0035】逆に、スライダが素線の搬送経路における
下流側から上流側に移動する際には、スライダに設けら
れた第1の一方向把持部材の2つの転動ローラが、素線
の周面上で、素線の搬送経路における下流側から上流側
に移動する方向に素線に対して相対的に転動しようと
し、この方向への転動ローラの転動がワンウェイクラッ
チにより許容される。一方、スライダが素線の搬送経路
における下流側から上流側に移動する際には、固定台に
設けられた第2の一方向把持部材の2つの転動ローラ
が、素線の周面上で、素線の搬送経路における上流側か
ら下流側に移動する方向に素線に対して相対的に転動し
ようとするが、これら2つの転動ローラのうち少なくと
も一方の転動ローラの転動がワンウェイクラッチにより
不能とされる。従って、素線は、素線の搬送経路におけ
る下流側から上流側へのスライダの移動に伴って、坩堝
に対して搬送経路の上流側にも下流側にも移動しない。
【0036】このため、請求項6及び請求項7にそれぞ
れ記載した本発明の溶融紡糸装置における原材料供給機
構によれば、いずれも、スライダが素線の搬送経路にお
ける下流側から上流側に移動したとしても、坩堝に一旦
投入された素線がその後坩堝から引き抜かれることがな
く、スライダの往復移動に伴って、素線が一定量ずつ間
欠的に繰り返し坩堝に供給され、よって、ノズルからの
溶融金属の噴射が途絶えないようにするための、坩堝か
らノズルへの溶融金属の連続供給を、簡単な構成及び単
純な動作で実現することが可能となる。
【0037】さらに、請求項8に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、スライダを
素線の搬送経路に沿って往復移動させる搬送用駆動手段
として、モータによる円板の回転運動を、クランクシャ
フトにより、素線の搬送経路に沿った直線往復運動に変
換する構成を採用することで、動きの方向が変わりしか
も間欠的に動くスライダを、回転連続運動を行うモータ
を動力源に使って動かすことができ、動力源の選択性を
広めてコストを低減することが可能となる。
【0038】同様に、請求項9に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、スライダを
素線の搬送経路に沿って往復移動させる搬送用駆動手段
として、モータによる円柱の回転運動を、この円板の周
面に形成された無端カム溝と、この無端カム溝に倣うカ
ムフォロワとにより、円柱の周方向に移動するにつれて
この円柱の軸方向における位置が変化する無端カム溝に
応じて、素線の搬送経路に沿った直線往復運動に変換す
る構成を採用することで、円柱の径を大型化することな
くスライダの往復直線運動のストロークを大きくするこ
とが可能となる。
【0039】また、請求項10に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、スライダを
素線の搬送経路に沿って往復移動させる搬送用駆動手段
として、基台で支持された電磁石と、基台から延出する
支持片と、この支持片の先端が基台から離間する方向に
支持片を付勢する付勢手段と、支持片の先部に連結され
電磁石への通電時に磁着される移動部材と、移動部材の
移動のうち素線の搬送経路に沿う方向成分だけをスライ
ダに伝達する動力伝達部材とを用いることで、素線の搬
送経路に沿う方向のスライダの直線往復運動のうち片道
分の運動を、電磁石の動力を使わず、電磁石の通電停止
に伴い移動部材に働く付勢部材の付勢力によって得るこ
とが可能となり、従って、搬送用駆動手段による動力の
発生に掛かるコストの略半分を低減することが可能とな
る。
【0040】さらに、請求項11に記載した本発明の溶
融紡糸装置における原材料供給機構によれば、スライダ
を素線の搬送経路に沿って往復移動させる搬送用駆動手
段として、交流電圧の印加により往復直線運動する圧電
磁器を用いることで、搬送用駆動手段の構成の簡略化と
小型化を図ることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態による原
材料供給方法を原材料供給機構と共に図面を参照して説
明する。
【0042】図1は本発明の第1実施形態に係る原材料
供給機構を模式的に示す説明図であり、図1中引用符号
1で示す第1実施形態の原材料供給機構は、例えば、特
開昭55ー64948号公報に開示されている液中紡糸
装置(図示せず)のように、回転ドラムの内周に遠心力
により冷却液体層を形成してこの冷却液体層に溶融金属
をジェット噴射し、噴射された溶融金属を冷却液体層内
で急速冷却して金属細線を得るに当たって、金属細線の
原材料を原材料溶融用の坩堝に供給するための構成とし
て用いられる。そして、第1実施形態では、図1中引用
符号3で示す坩堝に対して原材料供給機構1により、原
材料を加工した素線5が供給される。
【0043】そして、前記素線5は、金属細線の原材料
のインゴットを一度溶融して、金属細線を製造する際よ
りも十分大きい線径に加工したもので、この素線5は、
後に坩堝3で再度溶融されることを考慮して、金属細線
の線径精度に比べて遙かに粗い線径精度で形成されてい
る。尚、原材料がインゴットでなく予め線条として提供
される場合は、その線条の原材料をそのまま素線5とし
て用いることもできる。
【0044】前記坩堝3は、内部が上方に開放され、底
部に不図示の噴射ノズルを有する耐熱容器により構成さ
れており、坩堝3の上部がホルダ7により支持されて、
前記不図示の液中紡糸装置の回転水槽の内部で、この回
転水槽の下部内周に形成される前記冷却液体の上方箇所
に配置されている。また、前記坩堝3の上端には、坩堝
3の内部と外部を遮蔽する蓋9が螺着されており、この
蓋9には、坩堝3の内部空気の高熱が坩堝3外に伝わる
のを防止するための水冷機構91と、坩堝3の内部に高
圧ガス(図示せず)を取り入れるための給圧口93が設
けられていて、この給圧口93には、不図示の高圧ガス
供給源が接続されている。さらに、前記坩堝3でホルダ
7よりも下方部分の外周には、坩堝3内を加熱する環状
の高周波コイル2が近接配置されている。
【0045】前記水冷機構91は、蓋9の上部に被せら
れたキャップ91aと、このキャップ91aの上部に素
線5が通過できる内径で形成された通孔91bと、この
通孔91bの内側のキャップ91a箇所に取着され素線
5の外径よりも若干小さい内径で形成された水密、気
密、並びに、遮熱用のOリング91cと、キャップ91
aの内部でOリング91cの下方箇所に配設された略環
状の水冷管91dとを有している。
【0046】前記水冷管91dは、内部に冷却された水
が通流するように構成され、この水冷管91d内を通流
する冷却水は、キャップ91aの外部に延設された水冷
管91dの部分に連結された環流装置(図示せず)によ
り、常に一定の温度以下に冷却された新しい冷却水と交
換される。
【0047】前記原材料供給機構1は、基板11と、こ
の基板11上で回転可能に支持された2つの固定ローラ
13,13と、これら固定ローラ13,13の軸心どう
しを結ぶ直線と直交する方向に移動可能に基板11で支
持された2つの調整板15と、各調整板15上で回転可
能にそれぞれ支持された2つの移動ローラ17,17
と、基板11の側部に設けられ前記各調整板15をこの
調整板15の移動方向に移動させる際に回転操作される
2つの間隔調整ノブ19,19とを有している。
【0048】前記各調整板15は、対応する各間隔調整
ノブ19を回転操作することで、この間隔調整ノブ19
と一体に基板11の下方で不図示のネジシャフトが回転
し、このネジシャフトに螺着されるガイド部材(図示せ
ず)が、このガイド部材に連結された前記調整板15と
共に調整板15の移動方向に往復移動し、調整板15上
の移動ローラ17が、対応する固定ローラ13に対し
て、調整板15の移動方向に沿って接近離間するように
構成されている。尚、具体的には、間隔調整ノブ19を
右回り方向に回転すると、移動ローラ17が固定ローラ
13に接近し、間隔調整ノブ19を左回り方向に回転す
ると、移動ローラ17が固定ローラ13から離間する。
【0049】前記各固定ローラ13は、モータ13a
(搬送用駆動手段に相当)から不図示の動力伝達分配機
構を介して伝達される動力により、図中矢印Aで示す右
回り方向にそれぞれ回転するように構成され、各移動ロ
ーラ17は、前記モータ13aから不図示の動力伝達分
配機構を介して伝達される動力により、前記各固定ロー
ラ13とは反対の図中左回り方向にそれぞれ回転するよ
うに構成されている。
【0050】このように形成された第1実施形態の原材
料供給機構1は、各固定ローラ13と対応する各移動ロ
ーラ17の周面どうしの間を前記素線5が通過するよう
に構成されている。
【0051】尚、図1中引用符号12は、固定ローラ1
3と移動ローラ17の間に繰り入れられ、或は、固定ロ
ーラ13と移動ローラ17の間から外部に繰り出される
素線5を案内するガイド部材、引用符号14は、原材料
供給機構1と坩堝3の水冷機構91の通孔91bとを接
続する導管、矢印Bは素線5の搬送方向をそれぞれ示
し、前記導管14は、前記素線5が内部を通過できる内
径で形成されている。また、第1実施形態では、前記各
固定ローラ13と、対応する移動ローラ17とが請求項
中の搬送ローラにそれぞれ相当しており、これら固定ロ
ーラ13と移動ローラ17とで請求項中の素線搬送手段
が構成されている。
【0052】次に、上述した構成による第1実施形態の
原材料供給機構1の動作(作用)について説明する。
【0053】金属細線を製造するに当たっては、まず、
各間隔調整ノブ19を左回り方向に回転させて、素線5
の径よりも間隔が開くように各移動ローラ17を対応す
る各固定ローラ13からそれぞれ離間させ、素線5を図
1中右側からガイド部材12,12の間を通して固定ロ
ーラ13と移動ローラ17の間に繰り入れて、図1中左
側の固定ローラ13と移動ローラ17の間からガイド部
材12,12の間を通して外側に素線5の先端を引き出
し、さらに、導管14内に挿通して蓋9の水冷機構91
に到達させる。そして、水冷機構91の通孔91bから
キャップ91aの内部に素線5の先端を挿入して、Oリ
ング91c及び水冷管91d内を通して坩堝3の内部に
素線5の先端を挿入させた後、ホルダ7で支持された箇
所よりも下方の坩堝3内箇所に素線5の先端を到達させ
る。
【0054】次に、各間隔調整ノブ19を右回り方向に
回転させて、各移動ローラ17を対応する各固定ローラ
13にそれぞれ接近させ、移動ローラ17と固定ローラ
13の周面どうしで素線5を挟持した状態とする。移動
ローラ17と固定ローラ13で素線5を挟持させたなら
ば、モータ13aを作動させて各固定ローラ13を矢印
A方向に回転させ、且つ、各移動ローラ17を各固定ロ
ーラ13とは反対の方向に回転させると共に、高周波コ
イル2に通電して高周波を発生させ、この高周波により
坩堝3の内部を加熱させ、さらに、蓋9の給圧口93か
ら坩堝3の内部に不図示の高圧ガス供給源からの高圧ガ
スを取り入れる。
【0055】すると、移動ローラ17との間で素線5を
挟持している固定ローラ13と移動ローラ17の回転に
より、素線5が原材料供給機構1から導管14側へ繰り
出され、水冷機構91のOリング91cに挿通された素
線5が、Oリング91cとの間に生じる摩擦力に抗して
坩堝3内に向けて摺動し、水冷管91dの内側を経て、
ホルダ7で支持された箇所よりも下方の坩堝3内箇所に
繰り入れられる。そして、この坩堝3内箇所に繰り入れ
られた素線5が、高周波コイル2で発生する高周波によ
り加熱されて溶融し、坩堝3の内部下端に溶融金属が溜
まる。
【0056】このようにして坩堝3の内部下端に溜まっ
た溶融金属は、蓋9の給圧口93から坩堝3の内部に取
り入れられた高圧ガスのガス圧により、坩堝3の下端に
形成されたノズルを構成する不図示のオリフィスから、
坩堝3の下方にある前記不図示の液中紡糸装置の冷却液
体層に向けてジェット噴射される。
【0057】このとき、坩堝3内の高圧ガスは、高周波
コイル2で発生する高周波により加熱されるが、Oリン
グ91cにより坩堝3の外部にその熱が漏れることはな
く、また、坩堝3内の高圧ガスの坩堝3の外部への漏洩
もOリング91cにより阻止される。
【0058】尚、第1実施形態の原材料供給機構1で
は、不図示のオリフィスからの単位時間当たりの溶融金
属の噴射量と等しい量の溶融金属を坩堝3で単位時間当
たりに素線5の溶融により製造させるために、この単位
時間当たりの素線5の溶融量に等しい量の素線5が単位
時間当たりに坩堝3に供給されるように、モータ13a
による固定ローラ13や移動ローラ17の回転速度が調
整されている。このモータ13aによる固定ローラ13
や移動ローラ17の回転速度の調整量は、固定ローラ1
3の1回転当たりに坩堝3に供給される素線5の長さを
予め割り出しておき、オリフィスからの溶融金属の噴射
量と、坩堝3内で単位時間当たりに素線5が溶融される
量と、素線5の線径とを参照した上で決定される。
【0059】そして、原材料供給機構1による素線5の
単位時間当たりの坩堝3への供給量は、例えば、固定ロ
ーラ13や移動ローラ17の回転数、或は、モータ13
aの回転数を監視すること等で確認することができる。
【0060】このように第1実施形態の原材料供給機構
1によれば、原材料を溶融して溶融金属を得ると共にこ
の溶融金属を下端のオリフィスから高圧でジェット噴射
するノズル一体型の坩堝3に、金属細線の原材料のイン
ゴットを一度溶融して金属細線を製造する際よりも十分
大きい線径に加工した素線5を、固定ローラ13と移動
ローラ17の間で挟持しつつモータ13aにより固定ロ
ーラ13と移動ローラ17を回転させて、オリフィスか
らの単位時間当たりの溶融金属の噴射量と等しい溶融金
属が坩堝3で単位時間当たりに素線5の溶融により製造
されるように、この単位時間当たりの素線5の溶融量に
応じた素線が単位時間当たりに坩堝3に供給される速度
で繰り入れ、供給する構成とした。
【0061】このため、坩堝3からその下端のオリフィ
スに、素線5を溶融して得た溶融金属を、オリフィスか
らの溶融金属の噴射が途絶えないように連続して供給
し、液中紡糸装置による連続した長尺の金属細線の製造
を可能にすることができる。
【0062】また、第1実施形態の原材料供給機構1に
よれば、坩堝3への原材料の連続供給を可能とするため
の素線5が、金属細線よりも十分大きい線径で、しか
も、金属細線に比べて遙かに粗い線径精度で加工するだ
けで済むため、金属細線のインゴットを搬送経路の大き
さに合わせてそれ以下の大きさのペレット状、或は、粉
末や顆粒状に加工する従来に比べて、原材料の加工精度
を粗くし簡単に加工することができ、従って、坩堝3に
投入できるようにするための原材料の加工処理を簡素化
して手間を省くことができる。
【0063】さらに、第1実施形態の原材料供給機構1
によれば、坩堝3に対する素線5の単位時間当たりの供
給量を、固定ローラ13や移動ローラ17の回転数、或
は、モータ13aの回転軸の回転数を監視すること等で
確認できることから、実際に坩堝3の内部や、その前段
にホッパ等が設けられる場合にはその内部の様子をいち
いち監視しなくても容易に把握し、坩堝3内の原材料で
ある素線5の枯渇を防ぎ、オリフィスからの溶融金属の
連続噴射を確実に実現することができる。
【0064】また、第1実施形態の原材料供給機構1に
よれば、間隔調整ノブ19の回転操作により固定ローラ
13と移動ローラ17との間隔を調整できるように構成
したので、例えば、原材料がインゴットでなく予め線条
として提供されて、その線条の原材料をそのまま素線5
として用いる場合等、素線5の線径が状況により変動し
ても、その線径に応じた間隔に固定ローラ13と移動ロ
ーラ17とを合わせて、両者による挟持力が強過ぎて固
定ローラ13や移動ローラ17が回転しなかったり、逆
に、素線5の線径よりも固定ローラ13と移動ローラ1
7との間隔が広過ぎて固定ローラ13や移動ローラ17
が空回りして、素線5が坩堝3に供給されなくなってし
まうといった障害の発生を防ぐことができる。
【0065】尚、前記固定ローラ13及び移動ローラ1
7のうちいずれか一方を通常のフリーローラで構成し、
他方のみをモータ13aで回転させる構成としてもよい
が、固定ローラ13と移動ローラ17とを両方ともモー
タ13aで回転させる方が、これら固定ローラ13と移
動ローラ17とにより坩堝3側に繰り出される素線5が
片反りしにくくなるので有利である。
【0066】次に、本発明の第2実施形態に係る原材料
供給機構を、図2及び図3を参照して説明する。
【0067】図2は第2実施形態に係る原材料供給機構
を模式的に示す説明図であり、図2中引用符号1Aで示
す第2実施形態の原材料供給機構は、基台21と、この
基台21で支持された直線動力源23(搬送用駆動手段
に相当)と、坩堝3の上方に配置され前記直線動力源2
3により坩堝3に対して離間接近するように昇降される
移動ブロック25と、移動ブロック25よりも上方の基
台21箇所で支持され移動ブロック25と協働して素線
5を坩堝3に送り込む固定ブロック27とを有してお
り、本実施形態では、移動ブロック25と固定ブロック
27とで素線搬送手段が構成されている。
【0068】前記直線動力源23は、図3の説明図で模
式的に示すように、基台21で支持されたガイド板23
a(支持部材に相当)と、このガイド板23aに直線状
に形成されたガイド孔23bと、このガイド孔23bで
スライド可能に支持された移動部材23cと、この移動
部材23cで一方の端部23eが枢支されたクランクシ
ャフト23dと、このクランクシャフト23dの他方の
端部23fが回転中心から偏心した箇所で枢支された円
板23gと、この円板23gを回転駆動するモータ23
hとを有している。
【0069】このように形成された直線動力源23は、
ガイド孔23bが素線5の搬送方向Bに沿って延在する
ように移動部材23cが配置され、モータ23hにより
円板23gを回転駆動することで、クランクシャフト2
3dを介してガイド板23aのガイド孔23bにガイド
されつつ移動部材23cが素線5の搬送方向Bに沿って
往復直線運動するように構成されている。
【0070】尚、第2実施形態では、クランクシャフト
23dの他方の端部23fが請求項中のクランクシャフ
トの一端に相当し、クランクシャフト23dの一方の端
部23eが請求項中のクランクシャフトの他端に相当し
ている。
【0071】前記移動ブロック25は、図2に示すよう
に、上方から下方の坩堝3に向かって搬送される素線5
を囲むように、6枚の略矩形の基板25a(スライダに
相当)を断面略六角形状にそれぞれ配置して、各基板2
5aの隅部を、略六角柱状のスペーサ25b及びねじ2
5cにより連結し、これら6枚の基板25aで画成され
る筒体の内部を前記素線5が挿通するように構成されて
おり、6枚の基板25aのうち1枚は、この基板25a
の外面から突設された連結棒25dにより、前記直線動
力源23の移動部材23cに垂直に連結されている。そ
して、1枚ずつ飛ばした3枚の基板25aには通孔25
fがそれぞれ形成されており、これら3枚の基板25a
で通孔25fの上下の基板25a箇所には、押え片25
g(バネ部材に相当)がそれぞれねじ止めされ、これら
各押え片25gの先部は、通孔25fから基板25aの
内側の空間に三方から延出し、各押え片25gの先端
に、斜め下向きに延出し弾性を有する係止爪25hがそ
れぞれ形成されている。
【0072】前記移動ブロック25は、基板25aの内
側を挿通する前記素線5の周方向に例えば略120゜位
相をずらした3つの周面部分において、各基板25aか
ら延出する2つの押え片25gの先端の係止爪25h
が、素線5の上下に間隔を置いてそれぞれ弾接し、この
状態で、移動ブロック25が坩堝3に近づくように下動
することで、係止爪25hが素線5の周面に食い込み係
合して移動ブロック25と共に素線5が下動すると共
に、移動ブロック25が坩堝3から離れるように上動す
る際に、係止爪25hと素線5の周面との間に生じる摩
擦力よりも大きい力が、坩堝3から離れる向きで素線5
に加わることで、係止爪25hの先端が素線5の周面上
を坩堝3から離れる向きに摺動するように構成されてい
る。
【0073】前記固定ブロック27は、上方から下方の
坩堝3に向かって搬送される素線5を囲むように、6枚
の略矩形の基板27a(固定台に相当)を断面略六角形
状にそれぞれ配置して、各基板27aの隅部を、略六角
柱状のスペーサ27b及びねじ27cにより連結し、こ
れら6枚の基板27aで画成される筒体の内部を前記素
線5が挿通するように構成されており、6枚の基板25
aのうち1枚は、この基板27aの外面から突設された
支持棒27dにより前記基台21に連結されている。そ
して、1枚ずつ飛ばした3枚の基板27aには切欠27
fがそれぞれ形成されており、これら3枚の基板27a
で切欠27fの付近の基板27a箇所には、押え片27
g(バネ部材に相当)がねじ止めされ、この押え片27
gの先部は、切欠27fから基板27aの内側の空間に
三方から延出し、この押え片25gの先端に、斜め下向
きに延出し弾性を有する係止爪27hが形成されてい
る。
【0074】前記固定ブロック27は、基板27aの内
側を挿通する前記素線5の周方向に例えば略120゜位
相をずらした3つの周面箇所に、各基板25aから延出
する押え片27gの先端の係止爪27hがそれぞれ弾接
し、この状態で、素線5が坩堝3から離れる方向に移動
しようとすると、係止爪27hが素線5の周面に食い込
み係合して、この坩堝3から離れる方向への素線5の移
動を阻止し、また、素線5が坩堝3に近づく方向に移動
しようとして、係止爪27hと素線5の周面との間に生
じる摩擦力よりも大きい坩堝3向きの力が素線5に加わ
ると、係止爪27hの先端が素線5の周面上を、坩堝3
から離れる相対方向に摺動するように構成されている。
【0075】このように構成された第2実施形態の原材
料供給機構1Aでは、各々の押え片25g,27gの係
止爪25h、27hが素線5に係合してこの素線5の相
対移動を阻止する方向が同じである移動ブロック25と
固定ブロック27とを用い、固定ブロック27を動かさ
ずに移動ブロック25だけを直線動力源23により素線
5の搬送方向Bに沿って往復直線移動させることで、素
線5が坩堝3に供給される。
【0076】尚、第2実施形態の原材料供給機構1Aで
は、坩堝3のオリフィスからの単位時間当たりの溶融金
属の噴射量と等しい量の溶融金属を坩堝3で単位時間当
たりに素線5の溶融により製造させるために、単位時間
当たりの素線5の溶融量に等しい量の素線5が単位時間
当たりに坩堝3に供給されるように、移動部材23cの
単位時間当たりの往復移動回数、ひいては、モータ23
hによる円板23gの回転速度が調整されている。この
モータ23hによる円板23gの回転速度の調整量は、
円板23gの1回転当たりに、移動部材23cとこれに
連動する移動ブロック25により、素線5が坩堝3に供
給される長さを予め割り出しておき、オリフィスからの
溶融金属の噴射量と、坩堝3内で単位時間当たりに素線
5が溶融される量と、素線5の線径とを参照した上で決
定される。
【0077】そして、原材料供給機構1Aによる素線5
の単位時間当たりの坩堝3への供給量は、例えば、単位
時間当たりの移動ブロック25の往復移動回数や、円板
23g、或は、モータ23hの回転数を監視すること等
で確認することができる。
【0078】尚、第2実施形態の原材料供給機構1Aで
は、移動ブロック25の押え片25gにより、請求項中
の第1の一方向把持部材が構成されており、また、固定
ブロック27の押え片27gにより、請求項中の第2の
一方向把持部材が構成されている。
【0079】このように構成された第2実施形態の原材
料供給機構1Aによっても、第1実施形態の原材料供給
機構1と同様の効果を得ることができ、さらに、坩堝3
のオリフィスからの溶融金属の噴射が途絶えないように
するための、坩堝3への素線5の連続供給を、簡単な構
成と単純な動作で実現することができる。
【0080】次に、本発明の第3実施形態に係る原材料
供給機構を、図4及び図5を参照して説明する。
【0081】図4は第3実施形態に係る原材料供給機構
を模式的に示す説明図であり、図4中引用符号1Bで示
す第3実施形態の原材料供給機構は、直線動力源33の
構成が、図2に示す第2実施形態の原材料供給機構1A
とは異なっており、その他の点は、第2実施形態の原材
料供給機構1Aと全て同様に構成されている。
【0082】そして、前記直線動力源33(搬送用駆動
手段に相当)は、図5の説明図で模式的に示すように、
基台21で支持された基板33Aと、この基板33Aで
支持された一対の軸受33aと、これら軸受33a,3
3aで両端が軸支されたシャフト33bと、軸受33
a,33a間のシャフト33b部分に嵌着されたロール
33c(円柱に相当)と、このロール33cの外周面に
形成されロール33cの周方向に移動するにつれてこの
ロール33cの軸方向における位置が変化する無端カム
溝33dと、基台21で支持されシャフト33bを回転
駆動するモータ33eとを有している。
【0083】また、直線動力源33は、ロール33cの
外周面に対向して配設され基板33Aで支持されたガイ
ド板33f(支持部材に相当)と、このガイド板33f
に直線状に形成されロール33cの軸方向に沿って延在
するガイド孔33gと、このガイド孔33gでスライド
可能に支持された移動部材33hと、この移動部材33
hに取着され無端カム溝33dに先端が挿入された倣い
ピン33j(カムフォロワに相当)とをさらに有してお
り、前記移動部材33hが連結棒33kを介して、前記
移動ブロック25の一方の基板25aに垂直に連結され
ている。
【0084】このように形成された直線動力源33は、
ガイド孔33gが素線5の搬送方向Bに沿って延在する
ように配置され、モータ33eによりシャフト33bを
回転駆動することで、無端カム溝33dに先端が挿入さ
れた倣いピン33jと移動部材33hが、ガイド板33
fcのガイド孔33gにガイドされつつ素線5の搬送方
向Bに沿って往復直線運動し、この素線5の搬送方向B
に沿った往復直線運動が移動ブロック25に伝わるよう
に構成されている。
【0085】尚、第3実施形態では、クランクシャフト
23dの他方の端部23fが請求項中のクランクシャフ
トの一端に相当し、クランクシャフト23dの一方の端
部23eが請求項中のクランクシャフトの他端に相当し
ている。
【0086】また、第3実施形態の原材料供給機構1B
では、坩堝3のオリフィスからの単位時間当たりの溶融
金属の噴射量と等しい量の溶融金属を坩堝3で単位時間
当たりに素線5の溶融により製造させるために、この単
位時間当たりの素線5の溶融量に等しい量の素線5が単
位時間当たりに坩堝3に供給されるように、移動部材3
3hの単位時間当たりの往復移動回数、ひいては、モー
タ33eによるシャフト33bの回転速度が調整されて
いる。このモータ33eによるシャフト33bの回転速
度の調整量は、シャフト33bの1回転当たりに、移動
部材33hとこれに連動する移動ブロック25により、
素線5が坩堝3に供給される長さを予め割り出してお
き、オリフィスからの溶融金属の噴射量と、坩堝3内で
単位時間当たりに素線5が溶融される量と、素線5の線
径とを参照した上で決定される。
【0087】そして、原材料供給機構1Bによる素線5
の単位時間当たりの坩堝3への供給量は、例えば、単位
時間当たりの移動ブロック25の往復移動回数や、シャ
フト33b、或は、モータ33eの回転数を監視するこ
と等で確認することができる。
【0088】このように構成された第3実施形態の原材
料供給機構1Bによっても、第2実施形態の原材料供給
機構1Aと同様の効果を得ることができる。
【0089】次に、本発明の第4実施形態に係る原材料
供給機構を、図6及び図7を参照して説明する。
【0090】図6は第4実施形態に係る原材料供給機構
を模式的に示す説明図であり、図6中引用符号1Cで示
す第4実施形態の原材料供給機構は、直線動力源43の
構成が、図2に示す第2実施形態の原材料供給機構1A
とは異なっており、その他の点は、第2実施形態の原材
料供給機構1Aと全て同様に構成されている。
【0091】そして、前記直線動力源43(搬送用駆動
手段に相当)は、図7の説明図で模式的に示すように、
基台21に基部を取着した電磁石43aと、素線5の搬
送方向Bにおける電磁石43aの基部の両側の基台21
箇所に基端を固着した一対の板バネ43b,43bとを
有しており、各板バネ43bは基端寄り箇所で折曲され
ており、それよりも先部側の板バネ43b部分が、基端
側から先端側に向かうにつれて、素線5の搬送方向Bに
おける下流側から上流側に向かうように基台21に対し
て傾斜して延設されている。
【0092】また、前記直線動力源43は、前記各板バ
ネ43bの先端間に架設され電磁石43aの先端から素
線5の搬送方向Bと直交する方向に間隔を置いて配設さ
れた金属製で薄板状の移動部材43cと、この移動部材
43cを貫通して前記搬送方向Bと直交する方向に抜落
不能に移動できるように支持された連絡棒43d(動力
伝達部材に相当)とを有しており、この連結棒43dが
前記移動ブロック25の一方の基板25aに垂直に連結
されている。
【0093】尚、第4実施形態では、板バネ43bが請
求項中の支持片と付勢手段とを兼ねている。
【0094】このように形成された直線動力源43は、
電磁石43aに通電することで、移動部材43cが電磁
石43aから離間した図7中実線で示す離間箇所Xから
磁力により電磁石43a側に近づけられ、これに伴い、
板バネ43bの折曲部分から先端側の部分が基台21に
近づく方向に傾倒し、この折曲部分から先端側の板バネ
43b部分に、基台21から離間しようとする向きの付
勢力が発生し、この付勢力を上回る電磁石43aの磁力
により、板バネ43bの付勢力に抗して移動部材43c
が電磁石43aに磁着して、図7中破線で示すように、
素線5の搬送方向Bにおいて離間箇所Xよりも上流側に
位置をずらした接近箇所Yに移動して、連絡棒43dを
介してこの離間箇所Xと接近箇所Yとの前記搬送方向B
における距離の分だけ、移動ブロック25が素線5の搬
送方向Bにおける下流側から上流側に、つまり、坩堝3
から離間する向きに上動するように構成されている。
【0095】また、前記直線動力源43は、電磁石43
aへの通電を停止することで、電磁石43aの磁力がな
くなって、板バネ43bの折曲部分から先端側の部分に
発生している付勢力により、この板バネ43b部分が基
台21から離間する向きに起立し、これに伴って、移動
部材43cが前記接近位置Yから元の離間位置Xに復帰
して、連絡棒43dを介してこの接近箇所Yと離間箇所
Xとの前記搬送方向Bにおける距離の分だけ、移動ブロ
ック25が素線5の搬送方向Bにおける上流側から下流
側に、つまり、坩堝3に接近する向きに下動するように
構成されている。従って、電磁石43aに対する通電と
その停止とを等しい時間間隔で交互に繰り返し行うこと
で、移動ブロック25は素線5の搬送方向Bに沿って往
復直線運動を行う。
【0096】また、第4実施形態の原材料供給機構1C
では、坩堝3のオリフィスからの単位時間当たりの溶融
金属の噴射量と等しい溶融金属を坩堝3で単位時間当た
りに素線5の溶融により製造させるために、この単位時
間当たりの素線5の溶融量に応じた素線5が単位時間当
たりに坩堝3に供給される速度となるように、電磁石4
3aの通電とその停止とを繰り返し行う周期、つまり、
単位時間当たりの通電及び通電停止の実行回数が調整さ
れている。この電磁石43aの通電とその停止とを繰り
返し行う周期の調整量は、電磁石43aの通電及び通電
停止を1回行う毎に、連絡棒43dを介して移動部材4
3cと連動する移動ブロック25により、素線5が坩堝
3に供給される長さを予め割り出しておき、オリフィス
からの溶融金属の噴射量と、坩堝3内で単位時間当たり
に素線5が溶融される量と、素線5の線径とを参照した
上で決定される。
【0097】そして、原材料供給機構1Cによる素線5
の単位時間当たりの坩堝3への供給量は、例えば、単位
時間当たりの移動ブロック25の往復移動回数や、電磁
石43aの通電及び通電停止の実行回数を監視すること
等で確認することができる。
【0098】このように構成された第4実施形態の原材
料供給機構1Cによっても、第2実施形態の原材料供給
機構1Aと同様の効果を得ることができる。
【0099】また、第4実施形態の原材料供給機構1C
によれば、移動ブロック25が坩堝3に接近するように
下動して、坩堝3に素線5が供給される際、電磁石43
aへの通電が停止しており、移動ブロック25が板バネ
43bの付勢力により下動することから、この移動ブロ
ック25の下動については電磁石43aの動力を必要と
せずに済み、よって、直線動力源43による動力の発生
に掛かるコストの略半分を低減することができる。
【0100】次に、本発明の第5実施形態に係る原材料
供給機構を、図8を参照して説明する。
【0101】図8は第5実施形態に係る原材料供給機構
を模式的に示す説明図であり、図8中引用符号1Dで示
す第5実施形態の原材料供給機構は、移動ブロック25
に代えて移動掴み部35を用い、また、固定ブロック2
7に代えて固定掴み部37を用いた点が、図2に示す第
2実施形態の原材料供給機構1Aとは異なっており、基
台21と直線動力源23を含むその他の部分は、第2実
施形態の原材料供給機構1Aと全て同様に構成されてお
り、本実施形態では、移動掴み部35と固定掴み部37
とで素線搬送手段が構成されている。
【0102】そして、前記移動掴み部35は、上方から
下方の坩堝3に向かって搬送される素線5に沿って配設
された基板35a(スライダに相当)と、この基板35
a上で素線5の搬送方向Bに間隔を置いた箇所にそれぞ
れ配置された2つの付勢ローラ35b,35bと、これ
ら各付勢ローラ35b,35bから前記素線5の搬送方
向Bと直交する方向に間隔を置いた基板35a箇所でそ
れぞれ回転可能に支持された、2つの固定ローラ35
c,35cと、前記各付勢ローラ35bに対応する基板
35a箇所にそれぞれ配置され付勢ローラ35bを回転
可能に支持する枢軸35d,35dと、これら各枢軸3
5d,35dを対応する各固定ローラ35c,35cに
近づく向きに付勢する付勢機構(図示せず)とを有して
いる。
【0103】また、前記移動掴み部35は、前記基板3
5aの側部で2つの固定ローラ35c,35cの中間箇
所から素線5の搬送方向Bと直交する方向に突設された
連結棒35eをさらに有しており、この連結棒35e
は、図8中不図示の前記直線動力源23の移動部材23
cに垂直に連結されている。
【0104】一方、前記固定掴み部37は、素線5に沿
って配設された基板37a(固定台に相当)と、この基
板37a上に配置された付勢ローラ37bと、この付勢
ローラ37bから前記素線5の搬送方向Bと直交する方
向に間隔を置いた基板37a箇所で回転可能に支持され
た固定ローラ37cと、前記付勢ローラ37bに対応す
る基板37a箇所に配置され付勢ローラ37bを回転可
能に支持する枢軸37dと、この枢軸37dを固定ロー
ラ37cに近づく向きに付勢する付勢機構(図示せず)
とを有している。また、前記固定掴み部37は、前記基
板37aで固定ローラ37cの側方の箇所から素線5の
搬送方向Bと直交する方向に突設された連結棒37eを
さらに有しており、この連結棒37eは、前記基台21
で前記移動掴み部35の上方箇所に連結されている。
【0105】前記移動掴み部35と前記固定掴み部37
の各付勢ローラ35b,37bと各固定ローラ35c,
37cはいずれも、第1実施形態の原材料供給機構1の
移動ローラ17で利用可能とした、従来公知のワンウェ
イクラッチ付のローラで構成されている。
【0106】これにより、前記移動掴み部35の各付勢
ローラ35bと各固定ローラ35cは、周面に素線5が
接触した状態で、この素線5が坩堝3から繰り出される
方向(図8中上方)に移動しようとする際に回転する、
図8中矢印Dで示す方向への回転のみが許容され、反対
の図8中矢印Eで示す方向への回転が阻止されるように
構成されている。また、前記固定掴み部37の付勢ロー
ラ37bと固定ローラ37cは、周面に素線5が接触し
た状態で、この素線5が坩堝3に供給される方向(図8
中下方)に移動しようとする際に回転する、図8中矢印
Fで示す方向への回転のみが許容され、反対の図8中矢
印Gで示す方向への回転が阻止されるように構成されて
いる。
【0107】尚、第5実施形態の原材料供給機構1Dで
は、移動掴み部35と固定掴み部37の各付勢ローラ3
5b,37bと各固定ローラ35c,37cが、請求項
中の転動ローラに相当しており、また、移動掴み部35
の各付勢ローラ35b、各固定ローラ35c、並びに、
各付勢ローラ35bの枢軸35dを対応する固定ローラ
35c側に付勢する付勢機構により、請求項中の第1の
一方向把持部材が構成されており、また、固定掴み部3
7の付勢ローラ35b、固定ローラ37c、並びに、付
勢ローラ37bの枢軸37dを固定ローラ37c側に付
勢する付勢機構により、請求項中の第2の一方向把持部
材が構成されている。
【0108】このように構成された第5実施形態の原材
料供給機構1Dは、移動掴み部35と固定掴み部37の
各付勢ローラ35b,37bの枢軸35d,37dを付
勢機構の付勢力に抗して、対応する固定ローラ35c,
37cから離間させた状態で、付勢ローラ35b,35
bと対応する固定ローラ35c,37cとの間に素線5
を配置した後、各付勢ローラ35b,37bの枢軸35
d,37dを付勢機構の付勢力により、対応する固定ロ
ーラ35c,37cに接近させることで、付勢ローラ3
5b,37bと対応する固定ローラ35c,37cとの
周面間で素線5が挟持されるように構成されている。
【0109】また、第5実施形態の原材料供給機構1D
では、移動掴み部35や固定掴み部37の付勢ローラ3
5b,37bと固定ローラ35c,37cとで素線5を
挟持した状態で、直線動力源23により移動掴み部35
を坩堝3に近づくように下動させると、移動掴み部35
の付勢ローラ35bと固定ローラ35cが素線5の周面
上を図8中矢印Eで示す回転方向に転動しようとし、こ
の方向の転動がワンウェイクラッチにより阻止されて、
これら移動掴み部35の付勢ローラ35bと固定ローラ
35cに挟持された素線5が移動掴み部35と共に坩堝
3側に繰り出され、この坩堝3側への素線5の繰り出し
の間、素線5を挟持する固定掴み部37の付勢ローラ3
5bと固定ローラ35cが、それらの坩堝3に対する位
置を変えないまま、素線5の周面上を図8中矢印Fで示
す回転方向に、素線5に対して相対的に転動する。
【0110】同様に、第5実施形態の原材料供給機構1
Dは、直線動力源23により移動掴み部35を坩堝3か
ら離間するように上動させると、同方向に素線5が移動
しようとして、これに伴い、固定掴み部37の付勢ロー
ラ35bと固定ローラ35cが素線5の周面上を図8中
矢印Gで示す回転方向に転動しようとするが、この方向
の転動がワンウェイクラッチにより阻止されることか
ら、素線5は坩堝3から離間する方向には移動せず、一
方、移動掴み部35の上動に伴って、移動掴み部35の
付勢ローラ35bと固定ローラ35cは、坩堝3から離
間する方向に移動しない素線5の周面上を、ワンウェイ
クラッチにより阻止されない、図8中矢印Dで示す回転
方向に転動することから、素線5は移動せず略静止した
ままとなる。
【0111】尚、第5実施形態の原材料供給機構1Dで
は、坩堝3のオリフィスからの単位時間当たりの溶融金
属の噴射量と等しい量の溶融金属を坩堝3で単位時間当
たりに素線5の溶融により製造させるために、この単位
時間当たりの素線5の溶融量と等しい量の素線5が単位
時間当たりに坩堝3に供給されるように、移動部材23
cの単位時間当たりの往復移動回数、ひいては、モータ
23hによる円板23gの回転速度が調整されている。
このモータ23hによる円板23gの回転速度の調整量
は、円板23gの1回転当たりに、移動部材23cとこ
れに連動する移動掴み部35により、素線5が坩堝3に
供給される長さを予め割り出しておき、オリフィスから
の溶融金属の噴射量と、坩堝3内で単位時間当たりに素
線5が溶融される量と、素線5の線径とを参照した上で
決定される。
【0112】そして、原材料供給機構1Dによる素線5
の単位時間当たりの坩堝3への供給量は、例えば、単位
時間当たりの移動掴み部35の往復移動回数や、円板2
3g、或は、モータ23hの回転数を監視すること等で
確認することができる。
【0113】このように構成された第5実施形態の原材
料供給機構1Dによっても、第2実施形態の原材料供給
機構1Aと同様の効果を得ることができる。
【0114】次に、本発明の第6及び第7実施形態に係
る原材料供給機構を、図9及び図10を参照して説明す
る。
【0115】図9は第6実施形態に係る原材料供給機構
の模式的に示す説明図、図10は第7実施形態に係る原
材料供給機構の模式的に示す説明図である。
【0116】そして、図9中引用符号1Eで示す第6実
施形態の原材料供給機構は、直線動力源23を、図5に
示す第3実施形態の原材料供給機構1Bの直線動力源3
3(搬送用駆動手段に相当)に置き換えて、直線動力源
33の移動部材33hを、連結棒33kにより、図9中
不図示の前記移動ブロック25の一方の基板25aに垂
直に連結した点が、図8に示す第5実施形態の原材料供
給機構1Dとは異なっており、その他の点は、第5実施
形態の原材料供給機構1Dと全て同様に構成されてい
る。
【0117】また、図10中引用符号1Fで示す第7実
施形態の原材料供給機構は、直線動力源23を、図7に
示す第4実施形態の原材料供給機構1Cの直線動力源4
3(搬送用駆動手段に相当)に置き換えて、直線動力源
43の連結棒43dを、図10中不図示の前記移動ブロ
ック25の一方の基板25aに垂直に連結した点が、図
8に示す第5実施形態の原材料供給機構1Dとは異なっ
ており、その他の点は、第5実施形態の原材料供給機構
1Dと全て同様に構成されている。
【0118】このように構成された第6実施形態の原材
料供給機構1Eによれば、第3実施形態の原材料供給機
構1Bと同様の効果を得ることができ、また、第7実施
形態の原材料供給機構1Fによれば、第4実施形態の原
材料供給機構1Cと同様の効果を得ることができる。
【0119】尚、図面を参照した説明は省略するもの
の、図2に示す第2実施形態や図8に示す第5実施形態
の原材料供給機構1A,1Dにおける直線動力源23の
代わりに、例えば、チタン酸バリウムやジルコンチタン
酸鉛等のセラミックス材料に交流電圧を印加することに
より、その交流電圧の周波数で直線往復振動を発生する
圧電磁器を用いるようにしてもよい。
【0120】また、上述した第1乃至第7実施形態で
は、液中紡糸装置の回転ドラムの内周に遠心力により形
成された冷却液体層にジェット噴射する溶融金属を生成
する坩堝に、金属細線の原材料を供給する場合について
説明したが、本発明は、単ロール法や双ロール法、遠心
法等、溶融紡糸法により金属細線を製造する種々の装置
における坩堝に金属細線の原材料を供給するための方法
及び構成として広く適用可能であることは言うまでもな
い。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の溶融紡糸装置における原材料供給方法によれ
ば、原材料を坩堝で溶融して得た溶融金属をノズルから
噴射し、このノズルから噴射された溶融金属を急速冷却
して金属細線を製造する溶融紡糸装置における前記原材
料の供給方法であって、前記原材料として前記金属細線
よりも大きい径の素線を用い、前記素線を前記坩堝に連
続供給するようにした。
【0122】このため、ノズルから噴射する溶融金属を
得るために坩堝で溶融する原材料を、金属細線よりも大
きい径の素線の形で坩堝に連続供給することで、坩堝か
らノズルに、この坩堝で溶融された溶融金属を、ノズル
からの溶融金属の噴射が途絶えないように連続して供給
し、連続製造による長尺な金属細線を得ることができ
る。
【0123】しかも、請求項1に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給方法によれば、素線が金属
細線よりも大きい径であることから、原材料を金属細線
に加工するよりも簡単に加工できるのは勿論のこと、原
材料をペレット状、或は、粉末や顆粒状に加工するのに
比べても、原材料の加工精度を低くし簡単に加工するこ
とができ、従って、坩堝に投入できるようにするための
原材料の加工処理を簡素化して手間を省くことができ
る。
【0124】また、原材料を素線の形とすることから、
なかなか確認しづらい坩堝やその前段のホッパ等の原材
料が収容される容器の内部を手間をかけていちいち監視
して原材料の残り具合を確認しなくても、素線の坩堝に
対する供給量を坩堝の外部で監視することで、坩堝に原
材料を連続的に安定して供給し、金属細線を連続的に製
造するための連続的な溶融処理を坩堝に行わせることが
できる。
【0125】また、請求項2に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給方法によれば、前記坩堝に対
する前記素線の単位時間当たりの供給量を、前記ノズル
からの前記溶融金属の単位時間当たりの噴射量に等しく
するものとした。
【0126】さらに、請求項3に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、原材料を坩
堝で溶融して得た溶融金属をノズルから噴射し、このノ
ズルから噴射された溶融金属を急速冷却して金属細線を
製造する溶融紡糸装置における前記原材料の供給機構で
あって、前記原材料として用いる前記金属細線よりも大
きい径の素線を前記坩堝に搬送する素線搬送手段と、前
記ノズルからの前記溶融金属の単位時間当たりの噴射量
に等しい量の前記素線が単位時間当たりに前記坩堝に対
して供給されるように前記素線搬送手段を作動させる搬
送用駆動手段とを備える構成とした。
【0127】このため、坩堝に単位時間当たりに供給さ
れる原材料の量が、この坩堝で原材料を溶融して得た溶
融金属がノズルから単位時間当たりに噴射される量に等
しい量となり、これにより、坩堝内の原材料が枯渇する
ことがなく、従って、ノズルからの溶融金属の噴射が途
絶えないようにするための、坩堝からノズルへの溶融金
属の連続供給を確実なものとすることができる。
【0128】尚、坩堝内での原材料の枯渇を確実に防止
するために、素線を坩堝に連続供給する具体的な構成と
しては、請求項4に記載した本発明の溶融紡糸装置にお
ける原材料供給機構のように、2つの搬送ローラのうち
少なくとも一方の搬送ローラを、素線が坩堝に向かう回
転方向に搬送用駆動手段で回転させて、素線が坩堝に定
速で連続的に供給される構成とすることができる。
【0129】また、素線を坩堝に連続供給する具体的な
他の構成としては、請求項5に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構のように、直線動力源に
よりスライダを、素線の搬送経路に沿って、固定台に対
して離間接近するように往復移動させて、素線に対する
スライダの相対移動方向が素線の搬送経路における上流
側から下流側となるスライダの移動時に、スライダの第
1の一方向把持部材を素線に係合させると共に、スライ
ダから素線の搬送経路に沿って間隔をおいて配設された
移動不能な固定台の第2の一方向把持部材と素線との係
合を解除させて、スライダと共に素線を、この素線の搬
送経路における上流側から下流側に移動させ、一方、素
線に対するスライダの相対移動方向が素線の搬送経路に
おける下流側から上流側となるスライダの移動時に、第
1の一方向把持部材と素線との係合を解除させつつ、固
定台の第2の一方向把持部材を素線に係合させて、素線
がスライダと共に素線の搬送経路における下流側から上
流側に移動するのを阻止させて、素線が一定量ずつ間欠
的に繰り返し坩堝に供給される構成とすることができ
る。
【0130】さらに、請求項6に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、前記第1の
一方向把持部材が、前記素線の搬送経路における上流側
から下流側に延出し該素線の周面で周方向に間隔をおい
た複数の周面箇所に先端がそれぞれ弾接する複数のバネ
部材を有しており、前記第2の一方向把持部材が、前記
素線の搬送経路における上流側から下流側に延出し該素
線の周面で周方向に間隔をおいた複数の周面箇所に先端
がそれぞれ弾接する複数のバネ部材を有している構成と
した。
【0131】このため、スライダが素線の搬送経路にお
ける上流側から下流側に移動する際には、スライダの第
1の一方向把持部材のバネ部材の先端が、この先端の弾
接する素線の周面の部分に係合する一方、固定台の第2
の一方向把持部材のバネ部材の先端が、この先端の弾接
する素線の周面上を摺動し、これにより、スライダと共
に素線が搬送経路の上流側から下流側に移動して坩堝に
投入される。
【0132】一方、スライダが素線の搬送経路における
下流側から上流側に移動する際には、固定台の第2の一
方向把持部材のバネ部材の先端が、この先端の弾接する
素線の周面の部分に係合して、素線が固定台の第2の一
方向把持部材で把持された状態に固定される一方、スラ
イダの第1の一方向把持部材のバネ部材の先端が、この
先端の弾接する素線の周面上を摺動し、これにより、素
線は坩堝に対して搬送経路の上流側にも下流側にも移動
しない。
【0133】よって、スライダが素線の搬送経路におけ
る下流側から上流側に移動したとしても、坩堝に一旦投
入された素線がその後坩堝から引き抜かれることがな
く、スライダの往復移動に伴って、素線が一定量ずつ間
欠的に繰り返し坩堝に供給され、よって、ノズルからの
溶融金属の噴射が途絶えないようにするための、坩堝か
らノズルへの溶融金属の連続供給を、簡単な構成及び単
純な動作で実現することができる。
【0134】また、請求項7に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構によれば、前記第1の一
方向把持部材が、前記素線の搬送経路を挟んで対向し該
素線にそれぞれ周面が接する2つの転動ローラと、これ
ら2つの転動ローラのうち少なくとも一方の転動ローラ
の前記素線の周面上における、前記搬送経路の下流側か
ら上流側への前記素線に対する相対的な転動を許容する
と共に、前記素線の周面上における、前記搬送経路の上
流側から下流側への前記素線に対する相対的な転動を不
能とするワンウェイクラッチとを有しており、前記第2
の一方向把持部材が、前記素線の搬送経路を挟んで対向
し該素線にそれぞれ周面が接する2つの転動ローラと、
これら2つの転動ローラのうち少なくとも一方の転動ロ
ーラの前記素線の周面上における、前記搬送経路の下流
側から上流側への前記素線に対する相対的な転動を許容
すると共に、前記素線の周面上における、前記搬送経路
の上流側から下流側への前記素線に対する相対的な転動
を不能とするワンウェイクラッチとを有している構成と
した。
【0135】このため、スライダが素線の搬送経路にお
ける上流側から下流側に移動する際には、スライダに設
けられた第1の一方向把持部材の2つの転動ローラが、
素線の周面上で、素線の搬送経路における上流側から下
流側に移動する方向に素線に対して相対的に転動しよう
とするが、これら2つの転動ローラのうち少なくとも一
方の転動ローラの転動がワンウェイクラッチにより不能
とされるので、スライダと共に素線が搬送経路の上流側
から下流側に移動しようとする。一方、スライダが素線
の搬送経路における上流側から下流側に移動して、スラ
イダと共に素線が搬送経路の上流側から下流側に移動し
ようとすると、固定台に設けられた第2の一方向把持部
材の2つの転動ローラは、素線の周面上で、素線の搬送
経路における下流側から上流側に移動する方向に素線に
対して相対的に転動しようとし、この方向への転動ロー
ラの転動がワンウェイクラッチにより許容される。従っ
て、素線は、素線の搬送経路における上流側から下流側
へのスライダの移動に伴って、スライダと共に素線の搬
送経路の上流側から下流側に移動して坩堝に投入され
る。
【0136】逆に、スライダが素線の搬送経路における
下流側から上流側に移動する際には、スライダに設けら
れた第1の一方向把持部材の2つの転動ローラが、素線
の周面上で、素線の搬送経路における下流側から上流側
に移動する方向に素線に対して相対的に転動しようと
し、この方向への転動ローラの転動がワンウェイクラッ
チにより許容される。一方、スライダが素線の搬送経路
における下流側から上流側に移動する際には、固定台に
設けられた第2の一方向把持部材の2つの転動ローラ
が、素線の周面上で、素線の搬送経路における上流側か
ら下流側に移動する方向に素線に対して相対的に転動し
ようとするが、これら2つの転動ローラのうち少なくと
も一方の転動ローラの転動がワンウェイクラッチにより
不能とされる。従って、素線は、素線の搬送経路におけ
る下流側から上流側へのスライダの移動に伴って、坩堝
に対して搬送経路の上流側にも下流側にも移動しない。
【0137】よって、請求項6に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構と同様に、スライダが
素線の搬送経路における下流側から上流側に移動したと
しても、坩堝に一旦投入された素線がその後坩堝から引
き抜かれることがなく、スライダの往復移動に伴って、
素線が一定量ずつ間欠的に繰り返し坩堝に供給され、よ
って、ノズルからの溶融金属の噴射が途絶えないように
するための、坩堝からノズルへの溶融金属の連続供給
を、簡単な構成及び単純な動作で実現することができ
る。
【0138】さらに、請求項8に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、前記直線動
力源が、モータと、該モータにより回転される円板と、
該円板の回転中心から偏心した箇所に一端が枢支された
クランクシャフトと、該クランクシャフトの他端を前記
素線の搬送経路に沿って往復移動可能に支持する支持部
材とを有しており、該クランクシャフトの他端が前記ス
ライダに連結されている構成とした。
【0139】このため、スライダを素線の搬送経路に沿
って往復移動させる搬送用駆動手段として、モータによ
る円板の回転運動を、クランクシャフトにより、素線の
搬送経路に沿った直線往復運動に変換する構成を採用す
ることで、動きの方向が変わりしかも間欠的に動くスラ
イダを、回転連続運動を行うモータを動力源に使って動
かすことができ、動力源の選択性を広めてコストを低減
することができる。
【0140】また、請求項9に記載した本発明の溶融紡
糸装置における原材料供給機構によれば、前記直線動力
源が、モータと、該モータにより回転され前記素線の搬
送経路に沿って軸方向を延在させた円柱と、該円柱の周
面に形成され前記円柱の周方向に移動するにつれて該円
柱の軸方向における位置が変化する無端カム溝と、該無
端カム溝に倣うカムフォロワと、該カムフォロワを前記
円柱の軸方向に移動可能に支持する支持部材とを有して
おり、前記カムフォロワが前記スライダに連結されてい
る構成とした。
【0141】このため、スライダを素線の搬送経路に沿
って往復移動させる搬送用駆動手段として、モータによ
る円柱の回転運動を、この円板の周面に形成された無端
カム溝と、この無端カム溝に倣うカムフォロワとによ
り、円柱の周方向に移動するにつれてこの円柱の軸方向
における位置が変化する無端カム溝に応じて、素線の搬
送経路に沿った直線往復運動に変換する構成を採用する
ことで、円柱の径を大型化することなくスライダの往復
直線運動のストロークを大きくすることができる。
【0142】また、請求項10に記載した本発明の溶融
紡糸装置における原材料供給機構によれば、前記直線動
力源が、基台で支持され通電により磁力を発生する電磁
石と、前記基台に基端が取着され、先端に至るにつれて
前記基台から離間して、前記素線の搬送経路に沿う方
向、及び、該素線の搬送経路に沿う方向と直交する方向
の双方に対して交わる傾斜方向に延出する支持片と、該
支持片の先端が前記基台から離間する方向に前記支持片
を付勢する付勢手段と、前記支持片の先部に連結され、
前記電磁石から前記素線の搬送経路に沿う方向と直交す
る方向に少なくとも間隔を置いて配置される磁着可能な
移動部材と、該移動部材と前記スライダとの間に介設さ
れ、前記素線の搬送経路に沿う方向への前記移動部材の
移動を前記スライダに伝達すると共に、前記素線の搬送
経路に沿う方向と直交する方向への前記移動部材の移動
の前記スライダへの伝達を遮断する動力伝達部材とを有
しており、前記電磁石への通電により、前記付勢手段で
付勢された離間箇所にある前記移動部材を、該付勢手段
の付勢力に抗して前記移動部材が前記電磁石に磁着する
接近箇所に移動させると共に、前記電磁石への通電の停
止により、前記接近箇所にある前記移動部材を前記付勢
手段の付勢力により前記離間箇所に移動させ、該離間箇
所と前記接近箇所との間の前記移動部材の往復移動のう
ち、前記動力伝達部材を介して前記スライダに伝達され
る前記素線の搬送経路に沿う方向の直線往復運動成分に
より、前記スライダを往復移動させるものとした。
【0143】このため、スライダを素線の搬送経路に沿
って往復移動させる搬送用駆動手段として、基台で支持
された電磁石と、基台から延出する支持片と、この支持
片の先端が基台から離間する方向に支持片を付勢する付
勢手段と、支持片の先部に連結され電磁石への通電時に
磁着される移動部材と、移動部材の移動のうち素線の搬
送経路に沿う方向成分だけをスライダに伝達する動力伝
達部材とを用いることで、素線の搬送経路に沿う方向の
スライダの直線往復運動のうち片道分の運動を、電磁石
の動力を使わず、電磁石の通電停止に伴い移動部材に働
く付勢部材の付勢力によって得ることが可能となり、従
って、搬送用駆動手段による動力の発生に掛かるコスト
の略半分を低減することができる。
【0144】さらに、請求項11に記載した本発明の溶
融紡糸装置における原材料供給機構によれば、前記直線
動力源が、交流電圧の印加により往復直線運動する圧電
磁器で構成されているものとしたので、搬送用駆動手段
の構成の簡略化と小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図3】図2に示す直線動力源を模式的に示す説明図で
ある。
【図4】本発明の第3実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図5】図4に示す直線動力源を模式的に示す説明図で
ある。
【図6】本発明の第4実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図7】図6に示す直線動力源を模式的に示す説明図で
ある。
【図8】本発明の第5実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係る原材料供給機構を
模式的に示す説明図である。
【図10】本発明の第7実施形態に係る原材料供給機構
を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F 原材料供給
機構 3 坩堝 5 素線 13 固定ローラ(搬送ローラ、素線搬送手段) 13a,23h,33e モータ(搬送用駆動手段) 17 移動ローラ(搬送ローラ、素線搬送手段) 21 基台 23,33,43 直線動力源(搬送用駆動手段) 23d クランクシャフト 23e クランクシャフトの一方の端部(クランクシャ
フトの他端) 23f クランクシャフトの他方の端部(クランクシャ
フトの他端) 25,35 移動ブロック(素線搬送手段) 25a 基板(スライダ) 25g 押え片(バネ部材、第1の一方向把持部材) 25,35 移動ブロック(素線搬送手段) 27a 基板(固定台) 27g 押え片(バネ部材、第2の一方向把持部材) 33c ロール(円柱) 33d 無端カム溝 33f ガイド板(支持部材) 33j 倣いピン(カムフォロワ) 35a 基板(スライダ) 35b 付勢ローラ(転動ローラ、第1の一方向把持部
材) 35c 固定ローラ(転動ローラ、第1の一方向把持部
材) 35d 付勢ローラ枢軸(第1の一方向把持部材) 37a 基板(固定台) 37b 付勢ローラ(転動ローラ、第2の一方向把持部
材) 37c 固定ローラ(転動ローラ、第2の一方向把持部
材) 43a 電磁石 43b 板バネ(支持片、付勢手段) 43c 移動部材 43d 連絡棒(動力伝達部材) X 移動部材離間箇所 Y 移動部材接近箇所

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原材料を坩堝で溶融して得た溶融金属を
    ノズルから噴射し、このノズルから噴射された溶融金属
    を急速冷却して金属細線を製造する溶融紡糸装置におけ
    る前記原材料の供給方法であって、 前記原材料として前記金属細線よりも大きい径の素線を
    用い、 前記素線を前記坩堝に連続供給するようにした、 ことを特徴とする溶融紡糸装置における原材料供給方
    法。
  2. 【請求項2】 前記坩堝に対する前記素線の単位時間当
    たりの供給量を、前記ノズルからの前記溶融金属の単位
    時間当たりの噴射量に等しくした請求項1記載の溶融紡
    糸装置における原材料供給方法。
  3. 【請求項3】 原材料を坩堝で溶融して得た溶融金属を
    ノズルから噴射し、このノズルから噴射された溶融金属
    を急速冷却して金属細線を製造する溶融紡糸装置におけ
    る前記原材料の供給機構であって、 前記原材料として用いる前記金属細線よりも大きい径の
    素線を前記坩堝に搬送する素線搬送手段と、 前記ノズルからの前記溶融金属の単位時間当たりの噴射
    量に等しい量の前記素線が単位時間当たりに前記坩堝に
    対して供給されるように前記素線搬送手段を作動させる
    搬送用駆動手段と、 を備えることを特徴とする溶融紡糸装置における原材料
    供給機構。
  4. 【請求項4】 前記素線搬送手段は、前記素線の搬送経
    路を挟んで対向し該素線を挟持する2つの搬送ローラを
    備えており、前記搬送用駆動手段は、前記2つの搬送ロ
    ーラのうち少なくとも一方の搬送ローラを、前記素線が
    前記坩堝に向かう回転方向に回転させるモータで構成さ
    れている請求項3記載の溶融紡糸装置における原材料供
    給機構。
  5. 【請求項5】 前記素線搬送手段は、前記素線の搬送経
    路に沿って移動可能に配設された少なくとも1つのスラ
    イダと、該スライダから前記搬送経路に沿って間隔をお
    いて配設され、該搬送経路に沿って移動不能な少なくと
    も1つの固定台と、前記スライダに設けられ、前記素線
    に係合して前記スライダに対する前記素線の前記搬送経
    路における下流側から上流側への相対移動を阻止すると
    共に、前記スライダに対する前記素線の前記搬送経路に
    おける上流側から下流側への相対移動を許容する第1の
    一方向把持部材と、前記固定台に設けられ、前記素線に
    係合して前記固定台に対する前記素線の前記搬送経路に
    おける下流側から上流側への相対移動を阻止すると共
    に、前記固定台に対する前記素線の前記搬送経路におけ
    る上流側から下流側への相対移動を許容する第2の一方
    向把持部材とを備えており、前記搬送用駆動手段は、前
    記スライダを前記固定台に対して離間接近するように、
    前記搬送経路に沿って往復移動させる直線動力源で構成
    されている請求項3記載の溶融紡糸装置における原材料
    供給機構。
  6. 【請求項6】 前記第1の一方向把持部材は、前記素線
    の搬送経路における上流側から下流側に延出し該素線の
    周面で周方向に間隔をおいた複数の周面箇所に先端がそ
    れぞれ弾接する複数のバネ部材を有しており、前記第2
    の一方向把持部材は、前記素線の搬送経路における上流
    側から下流側に延出し該素線の周面で周方向に間隔をお
    いた複数の周面箇所に先端がそれぞれ弾接する複数のバ
    ネ部材を有している請求項5記載の溶融紡糸装置におけ
    る原材料供給機構。
  7. 【請求項7】 前記第1の一方向把持部材は、前記素線
    の搬送経路を挟んで対向し該素線にそれぞれ周面が接す
    る2つの転動ローラと、これら2つの転動ローラのうち
    少なくとも一方の転動ローラの前記素線の周面上におけ
    る、前記搬送経路の下流側から上流側への前記素線に対
    する相対的な転動を許容すると共に、前記素線の周面上
    における、前記搬送経路の上流側から下流側への前記素
    線に対する相対的な転動を不能とするワンウェイクラッ
    チとを有しており、前記第2の一方向把持部材は、前記
    素線の搬送経路を挟んで対向し該素線にそれぞれ周面が
    接する2つの転動ローラと、これら2つの転動ローラの
    うち少なくとも一方の転動ローラの前記素線の周面上に
    おける、前記搬送経路の下流側から上流側への前記素線
    に対する相対的な転動を許容すると共に、前記素線の周
    面上における、前記搬送経路の上流側から下流側への前
    記素線に対する相対的な転動を不能とするワンウェイク
    ラッチとを有している請求項5記載の溶融紡糸装置にお
    ける原材料供給機構。
  8. 【請求項8】 前記直線動力源は、モータと、該モータ
    により回転される円板と、該円板の回転中心から偏心し
    た箇所に一端が枢支されたクランクシャフトと、該クラ
    ンクシャフトの他端を前記素線の搬送経路に沿って往復
    移動可能に支持する支持部材とを有しており、該クラン
    クシャフトの他端が前記スライダに連結されている請求
    項5、6又は7記載の溶融紡糸装置における原材料供給
    機構。
  9. 【請求項9】 前記直線動力源は、モータと、該モータ
    により回転され前記素線の搬送経路に沿って軸方向を延
    在させた円柱と、該円柱の周面に形成され前記円柱の周
    方向に移動するにつれて該円柱の軸方向における位置が
    変化する無端カム溝と、該無端カム溝に倣うカムフォロ
    ワと、該カムフォロワを前記円柱の軸方向に移動可能に
    支持する支持部材とを有しており、前記カムフォロワが
    前記スライダに連結されている請求項5、6又は7記載
    の溶融紡糸装置における原材料供給機構。
  10. 【請求項10】 前記直線動力源は、基台で支持され通
    電により磁力を発生する電磁石と、前記基台に基端が取
    着され、先端に至るにつれて前記基台から離間して、前
    記素線の搬送経路に沿う方向、及び、該素線の搬送経路
    に沿う方向と直交する方向の双方に対して交わる傾斜方
    向に延出する支持片と、該支持片の先端が前記基台から
    離間する方向に前記支持片を付勢する付勢手段と、前記
    支持片の先部に連結され、前記電磁石から前記素線の搬
    送経路に沿う方向と直交する方向に少なくとも間隔を置
    いて配置される磁着可能な移動部材と、該移動部材と前
    記スライダとの間に介設され、前記素線の搬送経路に沿
    う方向への前記移動部材の移動を前記スライダに伝達す
    ると共に、前記素線の搬送経路に沿う方向と直交する方
    向への前記移動部材の移動の前記スライダへの伝達を遮
    断する動力伝達部材とを有しており、前記電磁石への通
    電により、前記付勢手段で付勢された離間箇所にある前
    記移動部材を、該付勢手段の付勢力に抗して前記移動部
    材が前記電磁石に磁着する接近箇所に移動させると共
    に、前記電磁石への通電の停止により、前記接近箇所に
    ある前記移動部材を前記付勢手段の付勢力により前記離
    間箇所に移動させ、該離間箇所と前記接近箇所との間の
    前記移動部材の往復移動のうち、前記動力伝達部材を介
    して前記スライダに伝達される前記素線の搬送経路に沿
    う方向の直線往復運動成分により、前記スライダを往復
    移動させるようにした請求項5、6又は7記載の溶融紡
    糸装置における原材料供給機構。
  11. 【請求項11】 前記直線動力源は、交流電圧の印加に
    より往復直線運動する圧電磁器で構成されている請求項
    5、6又は7記載の溶融紡糸装置における原材料供給機
    構。
JP25304696A 1996-09-25 1996-09-25 溶融紡糸装置における原材料供給方法及び溶融紡糸装置における原材料供給機構 Withdrawn JPH1094858A (ja)

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