JPH1086851A - 車両用凍結防止装置 - Google Patents

車両用凍結防止装置

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Publication number
JPH1086851A
JPH1086851A JP8248186A JP24818696A JPH1086851A JP H1086851 A JPH1086851 A JP H1086851A JP 8248186 A JP8248186 A JP 8248186A JP 24818696 A JP24818696 A JP 24818696A JP H1086851 A JPH1086851 A JP H1086851A
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JP
Japan
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tire
vehicle
heater module
fender
inside panel
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Application number
JP8248186A
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Inventor
Tetsuo Yamaguchi
哲生 山口
Keishin Ohara
佳信 尾原
Takahiro Sakotani
隆弘 迫谷
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MOLYBDENUM B P KK
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
MOLYBDENUM B P KK
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass
    • B60C99/003Tyre heating arrangements

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】安価な構成で、車両のタイヤ近傍での凍結を確
実に防止できる車両用凍結防止装置を提供すること。 【解決手段】並列に接続された複数本のヒータモジュー
ルHは、フェンダ内パネル96の取付面99に密着した
状態に固定されている。したがって、ヒータモジュール
Hから発生した熱は、フェンダ内パネル96に与えられ
ることになる。フェンダ内パネル96に与えられた熱
は、フェンダ内パネル96を伝播し、フェンダ内パネル
96の対向面98から放熱される。これにより、フェン
ダ内パネル96の対向面98に付着した水分の凍結が防
止されるから、タイヤハウス91内に氷塊が形成される
ことはない。なお、ヒータモジュールHは、正特性サー
ミスタ素子であるPTC特性を有するセラミックス半導
体からなる複数のPTC素子発熱体を内部に備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばタイヤハ
ウス(ホイールハウス)に取り付けられて、タイヤ近傍
での凍結を防止するための車両用凍結防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】寒冷地において自動車で雪道を走行して
いると、タイヤによって路面から跳ね上げられた雪など
の水分が、タイヤを収容しているタイヤハウスの内壁に
付着し、そのまま凍結して氷塊となる。この氷塊は、自
動車の走行に伴って大きくなり、やがてタイヤの回転や
ハンドル操作の妨げとなってしまう。したがって、タイ
ヤハウスに付着した氷塊は、大きくなる前に除去しなけ
ればならない。しかし、この作業は、自動車を一旦停止
させたうえで行わなければならないので、運転者にとっ
て大変面倒な作業であった。
【0003】そこで、たとえば実開昭62−15318
7号公報および実開昭62−153186号公報には、
タイヤハウスを加温することによって、タイヤハウス内
での水分の凍結を防止する装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実開昭62−1531
87号公報に開示されている装置では、自動車の排気ガ
スの熱を利用してタイヤハウスを加温することによっ
て、タイヤハウス内での凍結を防止している。ところ
が、この装置では、排気ガスの温度が適当な温度に上昇
するまでは、タイヤハウスを加温することができない。
したがって、エンジンを始動させてから十分な時間が経
過するまでは、凍結防止効果を得ることができない。
【0005】また、実開昭62−153186号公報に
開示されている装置では、タイヤハウスの裏側に電熱線
が配設されており、この電熱線に通電することによって
タイヤハウスが加温されて、凍結が防止される。しかし
ながら、この装置では、タイヤハウスの温度を検出する
ためのセンサや、センサによって検出された温度に応じ
て発熱量を制御するためのコントローラなどが必要とな
り、装置のコストが高くなってしまう。また、上記セン
サおよびコントローラは、エンジンルーム内に配設され
るから、エンジンから発生する熱や振動によって誤作動
するおそれがある。
【0006】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、安価な構成で、車両のタイヤ近傍での凍結
を確実に防止できる車両用凍結防止装置を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の車両用凍結防止装置は、車両におけ
るタイヤ近傍位置に取り付けられており、正特性サーミ
スタ素子を合成樹脂で絶縁被覆することによって形成さ
れたヒータモジュールからなることを特徴とするもので
ある。
【0008】請求項1記載の構成によれば、ヒータモジ
ュールから発生される熱によって、タイヤ近傍での凍結
が確実に防止される。また、発熱体として正特性サーミ
スタ素子が用いられているので、予め定められた温度以
上に発熱することがなく、発熱量を制御するためのコン
トローラやセンサなどが不要である。ゆえに、装置のコ
ストを低くすることができる。
【0009】また、この凍結防止装置が、たとえは合成
樹脂で成形された部材に取り付けられた場合でも、予め
定められた温度以上に発熱することがないので、合成樹
脂が変形したり、溶融したりするおそれがない。さら
に、このヒータ装置が、タイヤによって跳ね上げられた
水分が直接付着するような位置に取り付けられても、正
特性サーミスタ素子を合成樹脂で絶縁被覆することによ
って形成されたヒータモジュールが用いられているの
で、ヒータモジュール自身が優れた防水性を有してお
り、ヒータモジュールの短絡が生じるおそれがない。
【0010】また、請求項2記載の発明は、上記ヒータ
モジュールは、柔軟な合成樹脂を用いて長尺テープ状に
形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用
凍結防止装置である。請求項2記載の構成によれば、ヒ
ータモジュールは、柔軟な樹脂を用いて構成されている
ので、ヒータモジュールを取り付けるべき面がどのよう
な形状であっても、密着した状態に取り付けることがで
きる。
【0011】請求項3記載の発明は、タイヤを収容して
いるタイヤハウスを、上記タイヤ近傍位置とし、上記ヒ
ータモジュールは、上記タイヤハウスにおいてタイヤ外
周面に対向した面の裏面に取り付けられるものであるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用
凍結防止装置である。たとえば、タイヤによって路面か
ら跳ね上げられた水分は、主にタイヤハウス(ホイール
ハウス)において、タイヤの外周面と対向している面に
付着する。請求項3記載の構成によれば、ヒータモジュ
ールが上記タイヤ外周面に対向した面の裏面に取り付け
られるので、ヒータモジュールから発生した熱は、上記
タイヤ外周面に対向した面から効率的に放熱され、付着
した水分の凍結を防止できる。
【0012】また、タイヤによって跳ね上げられた水分
が、ヒータモジュールに直接付着することがないので、
この装置の水分に対する信頼性がさらに向上する。な
お、ヒータモジュールは、タイヤ外周面に対向した面の
裏面全体に取り付けられるのが好ましいが、特に路面か
ら跳ね上げられた水分が付着しやすい部分の裏側、たと
えば、車両の進行方向に関してタイヤハウスのタイヤ後
方に位置する部分の裏側のみに取り付けられてもよい。
【0013】また、ヒータモジュールが、少なくとも車
両の左右の舵取りのための車輪が収容されているタイヤ
ハウスに取り付けられると、タイヤハウス内の凍結によ
ってハンドル操作が妨げられるといった問題が生じるの
を防止できる。請求項4記載の発明は、上記正特性サー
ミスタ素子は、セラミックス半導体で構成されているこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記
載の車両用凍結防止装置である。
【0014】請求項4記載の構成によれば、正特性サー
ミスタ素子がセラミックス半導体で構成されている。セ
ラミックス半導体に代えて、樹脂中にカーボンや金属粉
末等をねりこんだ樹脂製のPTC素子を用いることが考
えられる。ところが、樹脂製PTC素子は、樹脂の熱膨
張によってカーボンが樹脂から剥離することにより抵抗
値が増大するものであるから、長い間使用すると、カー
ボンと樹脂との位置関係が元の状態に戻らなくなってし
まう。一方、セラミックス半導体は、温度が変化したと
きに電気エネルギー現象によって抵抗値が変化するもの
であるから、熱膨張が小さい。よって、セラミックス半
導体を用いることによって、装置の寿命を長くすること
ができる。また、エンジンなどの発熱を受けても、セラ
ミックス半導体が熱膨張して、装置に不具合を生じるこ
とがない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を、添
付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態に係る車両用凍結防止装置が取り付けられた車
両の側面図である。また、図2は、タイヤハウスを図1
の切断面線II−IIで切断し、その切断面を車両の後方か
ら見たときの図である。タイヤ90は、タイヤハウス
(ホイールハウス)91によって区画された空間に収容
されている。本実施形態に係る車両用凍結防止装置1
は、たとえば、前後左右の四輪に対応したタイヤハウス
91にそれぞれ取り付けられて、タイヤハウス91に付
着した水分が凍結するのを防止するために用いられる。
【0016】具体的に説明すると、図2に示すように、
タイヤハウス91は、タイヤ90の近傍において車体の
外板をなすフェンダ92の一部と、ボンネット93と共
にエンジンルーム94を区画しているフードリッジ95
と、フェンダ92とフードリッジ95との間に設けられ
たフェンダ内パネル96とで形成されている。フェンダ
内パネル96は、タイヤ90上部の約半周程度の領域に
対向するように湾曲しており、タイヤ90によって道路
から跳ね上げられた水分などは、主に、このフェンダ内
パネル96に付着する。具体的には、跳ね上げられた水
分は、フェンダ内パネル96においてタイヤ90の外周
面(道路に接触する面)97に対向した面98に付着す
る。一方、上記対向面98の裏面となる取付面99に
は、車両用凍結防止装置1が取り付けられている。
【0017】図3は、車両用凍結防止装置1の構成を示
す斜視図である。車両用凍結防止装置1は、断面が矩形
のテープ状に形成された4本のヒータモジュールH1〜
H4(以下、総称するときには、「ヒータモジュール
H」という。)を有している。各ヒータモジュールH
は、車両に搭載されたバッテリ40からの電圧が給電コ
ード30,31を介して並列に印加されるように接続さ
れている。給電コード30,31の一方には、イグニッ
ションスイッチと連動してオン/オフする適当な継電器
が介装されており、エンジンの始動に際してヒータモジ
ュールHへの通電が開始され、エンジンの停止に伴って
ヒータモジュールHへの通電も停止されるようになって
いる。
【0018】並列に接続されたヒータモジュールHは、
図2に示すフェンダ内パネル96の取付面99に密着し
た状態に、たとえば接着剤によって固定されている。し
たがって、ヒータモジュールHから発生した熱は、フェ
ンダ内パネル96に与えられることになる。フェンダ内
パネル96に与えられた熱は、フェンダ内パネル96を
伝播し、フェンダ内パネル96の対向面98から放熱さ
れる。これにより、フェンダ内パネル96の対向面98
に付着した水分の凍結が防止されるから、タイヤハウス
91内に氷塊が形成されることはない。
【0019】図4は、上記ヒータモジュールHの内部構
成の概略を一部切り欠いて示す平面図であり、図5は、
図4の切断面線V−Vにおける断面図である。このヒー
タモジュールHは、正特性サーミスタ素子であるPTC
(Positive Temperature Coefficient)特性を有するセ
ラミックス半導体からなる複数のPTC素子発熱体11
を備えている。この複数のPTC素子発熱体11は、ヒ
ータモジュールHの長手方向に沿って配置された一対の
導電線12,13の間に一定の間隔を開けて並列に接続
されており、全体としてはしご状の構造物を形成してい
る。
【0020】PTC素子発熱体11および導電線12,
13からなる発熱ユニットは、電気絶縁性およびPTC
素子発熱体11の発熱に耐え得る耐熱性を有する合成樹
脂からなる柔軟な被覆部材14に封止されており、図4
には、被覆部材14の一部を切り欠いた様子が示されて
いる。導電線12,13の一端は、被覆部材14の一端
側において、被覆部材14の外部に引き出されている。
【0021】ヒータモジュールHの先端には、ケース1
5が取り付けられている。このケース15内には、電気
絶縁性を有する合成樹脂(たとえばシリコン樹脂)が充
填されており、被覆部材14の先端において露出してい
る導電線12,13が封止されている。図6は、PTC
素子発熱体11と導電線12,13との結合状態を示す
斜視図である。PTC素子発熱体11は、扁平な直方体
に形成されたものであり、導電性を有する金属端子16
によって、導電線12,13に結合されている。より具
体的には、金属端子16は、PTC素子発熱体11の端
部を把持するための4つの発熱体把持部17と、導電線
12,13を把持するための一対の電線把持部18とを
有している。
【0022】PTC素子発熱体11の端部において、発
熱体把持部17に当接する部分には、電極19が形成さ
れている。したがって、PTC素子発熱体11は一対の
電極19によって挟まれており、発熱体の体積全体にわ
たって電流が均一に流れるようになっている。電極19
は、たとえば、オーミックコンタクト電極形成用の銀ペ
ーストを塗布した後に、PTC素子発熱体11を560
℃で30分間加熱することによって形成される。
【0023】金属端子16の電線把持部18は、導電線
12,13に半田20によって結合されている。また、
発熱体把持部17と電極19とは、導電性を有する粘着
テープまたは接着剤を用いて接着したり、半田付けされ
たりして、結合されている。PTC素子発熱体11は、
PTC特性を有する素材、たとえばチタン酸バリウムな
どを主原料としたセラミックス半導体からなり、室温か
らキュリー温度Tc(抵抗急変温度)までは低抵抗であ
るが、キュリー温度Tcを越えると、急に抵抗値が増大
する特性を有する感熱素子である。この特性により、P
TC素子発熱体11は、キュリー温度Tcを下回る温度
下において電圧が印加されると、最初は、低温であるた
めに抵抗値が小さく、大電流が流れる。これにより、急
激に温度が上昇する。そして、温度がキュリー温度Tc
を越えると、抵抗値が急に増大し、電流値が低下して、
発熱量が減少する。そのため、一定の温度以上に温度が
上がることがなく、或る温度で安定する。すなわち、P
TC素子発熱体11は、自己温度制御機能を有してい
る。よって、発熱量制御のためのコントローラやセンサ
などを別途設ける必要がなく、装置にかかるコストを低
減することができる。
【0024】また、フェンダ内パネル96の材質として
合成樹脂が使用されていることが多く、また、このフェ
ンダパネル96がビスやねじで車体に固定されている場
合が多い。したがって、異常過熱された場合には、フェ
ンダ内パネル96が変形したり、溶融したりするおそれ
がある。しかしながら、PTC素子発熱体11は一定温
度以上に発熱しないので、このような不具合を生じるこ
とはない。
【0025】なお、PTC素子発熱体11としては、上
記のようなセラミックス半導体を用いるのが好ましい。
なぜなら、セラミックス半導体は熱膨張が小さく、高温
になっても金属端子16などに機械的な応力が作用する
ことがないからである。しかしながら、PTC特性を有
する発熱体であれば、セラミックス半導体に限定され
ず、たとえば、樹脂中にカーボンや金属粉末等をねりこ
んだ樹脂製のPTC素子が用いられてもよい。
【0026】図7は、ヒータモジュールHへの給電のた
めの構成を示す平面図である。各ヒータモジュールHの
一端においては、図4を参照して上述したように、被覆
部材14から導電線12,13が引き出されている。こ
の導電線12,13の引出し部分の各先端には、圧着端
子21,22がそれぞれ圧着されている。圧着端子2
1,22は、ヒータモジュールHの長手方向とほぼ直交
する方向に延びて平行に配置された一対の並列端子2
3,24に、それぞれ半田付けされて接続されている。
また、この並列端子23,24の一端部には、給電コー
ド30,31から引き出されたリード線32,33が、
それぞれ圧着端子25,26によって接続されている。
【0027】したがって、給電コード30,31をバッ
テリ40(図3参照)に接続すると、複数のヒータモジ
ュールHには、並列に電力が供給されることになる。そ
して、ヒータモジュールHにおいては、導電線12,1
3に複数のPTC素子発熱体11が並列に接続されてい
るから、結局、この車両用凍結防止装置1が備える複数
のPTC素子発熱体11には、バッテリ40からの電圧
が並列に印加されることになる。
【0028】上記導電線12,13の引出し部分、並列
端子23,24、給電コード30,31およびリード線
32,33は、電気絶縁性を有する合成樹脂(たとえば
シリコン樹脂)で構成されたケース27によって絶縁封
止されており、防水性が確保されている。以上のように
本実施形態の車両用凍結防止装置1によれば、PTC素
子発熱体11が発熱体として用いられている。したがっ
て、温度が低ければ発熱量が多くなり、温度が高ければ
発熱量が小さくなる。すなわち、温度に応じた適切な発
熱量が達成される。ゆえに、電力を効率的に利用でき
る。また、上述したように、発熱量を制御するためのコ
ントローラやセンサなどが不要である。
【0029】さらに、PTC素子発熱体11および導電
線12,13が、被覆部材14およびケース15によっ
て絶縁被覆されることによって、ヒータモジュールHが
構成されている。また、複数本のヒータモジュールHが
並列に接続されて、その接続部分がケース27によって
絶縁封止されることによって、車両用凍結防止装置1が
構成されている。したがって、この車両用凍結防止装置
1は、優れた防水性を有しているので、タイヤ90の回
転によって道路から跳ね上げられた水分が、たとえフェ
ンダ内パネル96のヒータ取付面99側に入り込んだと
しても、短絡が生じることがない。
【0030】なお、上述の実施形態では、4本のヒータ
モジュールで車両用凍結防止装置が構成されているが、
ヒータモジュールの数は4本に限定されるものではな
い。たとえば、図8に示すように、1本のヒータモジュ
ールHで車両用凍結防止装置2を構成して、ヒータモジ
ュールHをフェンダ内パネル96の取付面99に取り付
けるようにしてもよい。このとき、ヒータモジュールH
は、フェンダ内パネル96の長手方向に沿うようにフェ
ンダ内パネル96の長手方向の端部で折り返されて、フ
ェンダ内パネル96全体を加温できるように取り付けら
れるのが好ましい。もちろん、フェンダ内パネル96を
充分に加温できるものであれば、フェンダ内パネル96
の長さ程度の1本のヒータモジュールHを折り返さずに
取り付けるようにしてもよい。
【0031】また、車両用凍結防止装置は、2本のヒー
タモジュールHで構成されていてもよいし、3本のヒー
タモジュールHで構成されていてもよい。もちろん、5
本以上のヒータモジュールHで構成されていてもよい。
さらに、上述の実施形態において、ヒータモジュールH
は、フェンダ内パネル96においてタイヤの外周面に対
向している面の裏面に取り付けられているが、タイヤ外
周面と対向した面にヒータモジュールHが取り付けられ
てもよい。また、ヒータモジュールHは、タイヤハウス
のフェンダ内パネル96以外にも、図2に示すフードリ
ッジ95に取り付けられてもよいし、通常タイヤハウス
に取り付けられている泥よけなど、タイヤの回転によっ
て道路から跳ね上げられた水分が付着しやすい他の箇所
に取り付けられてもよい。
【0032】さらに、ヒータモジュールHは、フェンダ
内パネル96の車両進行方向に関してタイヤ後方に位置
する部分など、特に路面から跳ね上げられた水分が付着
しやすい部分のみに取り付けられてもよい。また、図2
に示す車両では、フェンダ内パネル96がタイヤ90の
外周面と平行になるように、フェンダ92とフードリッ
ジ95とに跨がって設けられているが、図9に示すよう
に、フェンダ内パネル96がタイヤ90の外周面に対し
て傾斜をなすように、フェンダ92に取り付けられてい
る場合もある。この場合であっても、フェンダ内パネル
96にヒータモジュールHが取り付けられて、凍結が防
止されてもよい。
【0033】さらにまた、必ずしも、前後左右の四輪に
対応した全てのタイヤハウスに、車両用凍結防止装置が
取り付けられる必要はなく、たとえば、タイヤハウスに
形成される氷塊によってハンドル操作が妨げられること
のみが問題視されている場合には、車両の左右の舵取り
のための車輪(前輪)のみに関連して車両用凍結防止装
置が取り付けられてもよい。
【0034】この他、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の変更を施すことが可能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ヒータモ
ジュールから発生される熱によって、タイヤ近傍での凍
結が防止される。また、発熱体として正特性サーミスタ
素子が用いられているので、予め定められた温度以上に
発熱することがなく、発熱量を制御するためのコントロ
ーラやセンサなどが不要である。ゆえに、装置のコスト
を低減することができる。
【0036】さらに、ヒータモジュール自身が優れた防
水性を有しているから、タイヤで跳ね上げられた水分な
どでヒータモジュールの短絡が生じるおそれがない。請
求項2記載の発明によれば、ヒータモジュールは、柔軟
な樹脂を用いて構成されているので、ヒータモジュール
を取り付けるべき面がどのような形状であっても、密着
した状態に取り付けることができ、効率良く加温でき
る。
【0037】請求項3記載の発明によれば、ヒータモジ
ュールが、タイヤハウスにおいてタイヤの外周面に対向
した面の裏面に取り付けられるものゆえ、ヒータモジュ
ールから発生した熱は、上記タイヤ外周面に対向した面
から効率的に放熱され、タイヤハウスに付着した水分の
凍結を防止できる。また、タイヤによって跳ね上げられ
た水分が、ヒータモジュールに直接付着することがない
ので、この装置の水分に対する信頼性がさらに向上す
る。
【0038】請求項4記載の発明によれば、セラミック
ス半導体を用いることによって、装置の寿命を長くする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用凍結防止装置
が取り付けられた車両の側面図である。
【図2】タイヤハウスを図1の切断面線II−IIで切断
し、その断面を車両の後方から見たときの図である。
【図3】上記車両用凍結防止装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図4】ヒータモジュールの内部構成の概略を一部切り
欠いて示す平面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vにおける断面図である。
【図6】PTC素子発熱体と導電線との結合状態を示す
斜視図である。
【図7】ヒータモジュールへの給電のための構成を示す
平面図である。
【図8】図1に示す車両用凍結防止装置の変形例を説明
するための図である。
【図9】図2に示すタイヤハウスとは構造の異なるタイ
ヤハウスの断面図である。
【符号の説明】
1,2 車両用凍結防止装置 11 PTC素子発熱体 14 被覆部材 15,27 ケース 90 タイヤ 91 タイヤハウス 92 フェンダ 95 フードリッジ 96 フェンダ内パネル 97 外周面 98 対向面 99 取付面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両におけるタイヤ近傍位置に取り付けら
    れており、正特性サーミスタ素子を合成樹脂で絶縁被覆
    することによって形成されたヒータモジュールからなる
    ことを特徴とする車両用凍結防止装置。
  2. 【請求項2】上記ヒータモジュールは、柔軟な合成樹脂
    を用いて長尺テープ状に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の車両用凍結防止装置。
  3. 【請求項3】タイヤを収容しているタイヤハウスを、上
    記タイヤ近傍位置とし、 上記ヒータモジュールは、上記タイヤハウスにおいてタ
    イヤ外周面に対向した面の裏面に取り付けられるもので
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    車両用凍結防止装置。
  4. 【請求項4】上記正特性サーミスタ素子は、セラミック
    ス半導体で構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれかに記載の車両用凍結防止装置。
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Cited By (8)

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