JPH1086549A - ブランケット、印刷装置および印刷方法 - Google Patents

ブランケット、印刷装置および印刷方法

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JPH1086549A
JPH1086549A JP26775496A JP26775496A JPH1086549A JP H1086549 A JPH1086549 A JP H1086549A JP 26775496 A JP26775496 A JP 26775496A JP 26775496 A JP26775496 A JP 26775496A JP H1086549 A JPH1086549 A JP H1086549A
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ink
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JP26775496A
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Inventor
Takuya Hamaguchi
卓也 浜口
Katsuhiko Mizuno
克彦 水野
Takeshi Nakamura
中村  剛
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度、高精度のパターンを印刷法により
効率良く形成することのできるブランケットと、印刷装
置および印刷方法を提供する。 【解決手段】 厚みが5〜50μmの基材フィルム上に
厚みが10〜500μmの表面ゴム層を形成してブラン
ケットとし、印刷装置を、凹版と、この凹版にインキを
供給するインキ供給部と、インキ供給部から前記凹版に
供給された余分なインキを掻き取るためのドクター部
と、凹版に保持されたインキを一旦受理して被印刷基板
上に転移するためのブランケット胴と、被印刷基板を載
置するステージとを備えたものとし、ブランケット胴は
周面のゴム層上に上記のブランケットを装着したもので
あり、ブランケットの耐刷性に応じた回数の連続印刷が
終了した後、ブランケットのみを新たなブランケットに
交換して再び連続印刷を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路や画像表
示装置等において要求される高解像度、高精度のパター
ンを形成するためのブランケット、印刷装置および印刷
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路における電子回路や液晶
ディスプレイのカラーフィルタ等の微細なパターンの形
成方法としては、蒸着、スパッタリング、メッキ等によ
り形成した薄膜をフォトリソグラフィー法によりエッチ
ングする薄膜エッチング法、スクリーン印刷法等により
インキを塗布して形成した厚膜をフォトリソグラフィー
法によりエッチングする厚膜エッチング法、スクリーン
印刷法、凹版オフセット法等の印刷法等が挙げられる。
【0003】しかし、上述の薄膜エッチング法や厚膜エ
ッチング法では、高精度の電極を形成することは可能で
あるが、エッチング工程を有するために製造コストが高
くなってしまうという問題があった。また、例えば、4
0〜50インチサイズの大型画像表示装置のような大面
積の基板に電極を形成する場合には、大型薄膜形成装
置、大型露光装置、大型エッチング装置が多数必要とな
り、この点でも製造コストの増大を来すという問題があ
った。
【0004】また、印刷法のうちスクリーン印刷法は、
エッチング工程がなく、上記の薄膜エッチング法や厚膜
エッチング法に比べて工程が簡略であることから製造コ
スト低減が期待されていたが、集積回路のように微小面
積に回路が集中している場合や、近年大型化が進んでい
る画像表示装置、例えば、40〜50インチサイズの大
型化をめざすプラズマディスプレイパネル(PDP)に
用いられる電極の場合には、要求される寸法精度を満た
すことができないという問題がある。特に、大型画像表
示装置の電極を形成する場合、その周辺部での寸法精度
の低下が生じて実用に供し得ないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】印刷法のうち凹版フセ
ット法では、凹版からブランケットへ一旦インキを転移
させ、その後、ブランケットから被印刷基板へインキを
転移させて印刷がおこなわれる。従来の微細パターン印
刷用のブランケットは、基布と圧縮層からなる基材上に
表面ゴム層を形成したものであり、総厚が1.5〜2.
0mm程度であった。このようなブランケットは、ブラ
ンケット装着時の張力バラツキが生じ易く、ブランケッ
トごとの厚みのバラツキや面内の厚みのバラツキが数十
μm以上となってしまい、ブランケット胴に装着する際
にブランケットの厚みむら等に起因してブランケット面
内の印圧バラツキが生じ易く、加えて、凹版や被印刷基
板に対するブランケットの押込量調整等を厳密に行う必
要があり、ブランケット装着に要する時間が長くなると
いう問題があった。
【0006】一方、ブランケットはインキによる膨潤等
を生じるため、微細パターンの連続印刷に限度があり、
適時新たなブランケットに交換する必要がある。しか
し、上述のようにブランケット交換の段取り時間が長い
ため、実質的なスループットを維持するには、一枚あた
りのブランケットの耐刷性を高く設定する必要がある。
ここで、高解像度のパターンを連続して印刷するために
は、ブランケットから被印刷基板へのインキの転移率を
100%とする必要があり、このような転移率を連続し
て安定的に確保して耐刷性を高めるには、ブランケット
上のインキの粘度を高くすることが要求される。しか
し、インキの粘度を高く設定すると、凹版からブランケ
ットへのインキの転移性が悪くなり、印刷速度が低下す
るという問題があった。
【0007】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、高解像度、高精度のパターンを印刷法
により効率良く形成することのできるブランケットと、
印刷装置および印刷方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のブランケットは基材フィルムと、該
基材フィルムの表面に設けられた表面ゴム層とを備え、
前記基材フィルムの厚みが5〜50μmの範囲であり、
前記表面ゴム層の厚みが10〜500μmの範囲である
ような構成とした。
【0009】また、本発明のブランケットは、前記表面
ゴム層の臨界表面張力が20〜27dyne/cm 、粘弾性 t
anδが0.05〜0.25の範囲にあるような構成とし
た。
【0010】本発明の印刷装置は、凹版と、該凹版にイ
ンキを供給するインキ供給部と、前記インキ供給部から
前記凹版に供給されたインキの不要部分を掻き取るため
のドクター部と、前記凹版に保持されたインキを一旦受
理して被印刷基板上に転移するためのブランケット胴
と、前記被印刷基板を載置するステージとを備え、前記
ブランケット胴はゴム層を周面に有し、該ゴム層上に上
述のような本発明のブランケットを装着したものである
ような構成とした。
【0011】また、本発明の印刷装置は、前記ゴム層が
前記ブランケット胴周面に固着形成されたものであるよ
うな構成、あるいは、前記ゴム層がゴムシートを前記ブ
ランケット胴周面に巻き回して予め装着したものである
ような構成とした。
【0012】さらに、本発明の印刷装置は、前記ゴム層
の硬度が30〜80°の範囲にあるような構成とした。
【0013】本発明の印刷方法は、周面にゴム層を有す
るブランケット胴の前記ゴム層上に上述のような本発明
のブランケットを装着し、凹版に保持されたインキを一
旦前記ブランケット上に転移させた後、該インキをブラ
ンケット上から被印刷基板上に転移させる印刷を連続し
て行い、印刷の回数が前記ブランケットの耐刷性に応じ
た回数に達したときに前記ブランケットのみを新たなブ
ランケットに交換し、その後、同様に連続印刷を行うよ
うな構成とした。
【0014】上記のような本発明は、厚みが5〜50μ
mの基材フィルム上に厚みが10〜500μmの表面ゴ
ム層を形成してブランケットとしているので、このブラ
ンケットは従来のブランケットに比べて厚みが極めて小
さく、かつ、均一な厚みを有するため、ブランケット胴
に装着する際にブランケット面内に印圧バラツキが生じ
難い。そして、本発明の印刷装置におけるブランケット
胴は、その周面にゴム層を有し、このゴム層上に本発明
のブランケットを装着するので、装着時における調整時
間が短縮でき、ブランケットの交換が簡易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて説明する。
【0016】図1は本発明のブランケットの構成を説明
するための断面図である。図1において、ブランケット
1は、基材フィルム2と、この基材フィルム2の表面に
形成された表面ゴム層3とを備えている。
【0017】基材フィルム2は、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミドフ
ィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィル
ム、ポリ塩化ビフェニールフィルム等を使用することが
でき、その厚みが5〜50μm、好ましくは10〜20
μmの範囲にあるものを使用する。基材フィルム2の厚
みが5μm未満であると、耐張力性が低下して基材フィ
ルムが均一にはれなくなり、また、50μmを超える
と、基材フィルムの凹版セルへの追従性が低下し、受理
インキパターンの品質が劣化することとなり好ましくな
い。
【0018】また、表面ゴム層3は、厚みが10〜50
0μm、好ましくは10〜100μmの範囲にあるもの
とする。表面ゴム層21の厚みが10μm未満である
と、凹版からのインキの受理性が不十分となる。また、
厚みが500μmを超えると、均一な厚みのブランケッ
トの作製が困難となり、後述するようなブランケット胴
に装着した際に印圧バラツキが発生し易く、調整に時間
を要するので好ましくない。
【0019】上記の表面ゴム層3は、その臨界表面張力
が20〜27dyne/cm 、粘弾性 tanδが0.05〜0.
25の範囲にあることが好ましい。このような表面ゴム
層3の形成に使用するゴム材料としては、ジメチルシロ
キサン、メチルビニルシロキサン、メチルフルオロビニ
ルシロキサン、メチルフェニルビニルシロキサン等や、
上記ポリマーとNBR、EPDM、スチレンブタジエン
ゴム(SBR)とのブレンド及び共重合系、フッ素ゴ
ム、及びNBR、EPDM、SBR等にシリコーンオイ
ル等を混り込んだもの及びNBR、EPDM、SBRを
シロキサン雰囲気中で100〜200℃で1時間程度ベ
ーキングし、表面エネルギーの小さなコート層を形成し
たものが挙げられる。
【0020】表面ゴム層3の臨界表面張力は、測定対象
のブランケットを適当な寸法に切断し、接触角計CA−
D型(協和界面科学(株)製)にて測定したZismanプロ
ットより求める。Zismanプロットに使用した溶剤、およ
びその表面張力を以下に示す。
【0021】 溶剤名 表面張力(dyne/cm ) ・ヘキサノール 27.8 ・2−ブトキシエタノール 28.2 ・2−エトキシブタノール 30.6 ・ジオキシトール 31.9 ・トリエチレングリコール 47.3 ・エチレングリコール 50.2 表面ゴム層3の臨界表面張力が27dyne/cmを超える
と、ブランケット1の表面ゴム層3のインキに対するぬ
れ性が高すぎてブランケット1から被印刷基板へのイン
キ転移率が低くなりパイリングを生じる原因となる。ま
た、臨界表面張力が20dyne/cm未満であると、凹版か
らブランケット1の表面ゴム層3へのインキの転移性が
低下し、細線再現性、線幅再現性が低下して好ましくな
い。
【0022】次に、上述のようにして臨界表面張力を所
定の値になるようにしたゴム材料の粘弾性を、粘弾性 t
anδが0.05〜0.25の範囲となるように調整す
る。
【0023】ブランケット1の表面ゴム層3の粘弾性
は、生ゴム中の架橋基密度、架橋基の局在化状態、充填
剤の種類、含有率、粒径、表面処理、架橋剤種類、1次
加硫条件(温度、時間等)、2次加硫の有無およびその
条件等で調整できる。ここで、使用する充填剤としては
煙霧質シリカ、粉砕シリカ、沈殿シリカ、重炭酸カルシ
ウム、炭酸カルシウム、ケイソウ土、タルク、石英紛等
を使用することができる。
【0024】ブランケット1の表面ゴム層3の粘弾性 t
anδが0.05未満である場合、凹版からブランケット
1へのインキの転移性が低下し、画線の細り、エッジ精
度の低下となり好ましくなく、粘弾性 tanδが0.25
を超えるとブランケット1の表面ゴム層3の粘性的物性
が大きくなりすぎ、被印刷基板のチャッキングに悪影響
を与え好ましくない。
【0025】尚、表面ゴム層3の粘弾性( tanδ)は、
レオバイブロンDDV−II−EP((株)オリエンテッ
ク)にて、温度20℃、周波数11Hzで測定する。
【0026】本発明のブランケットは、上述の実施形態
に限定されるものではなく、例えば、基材フィルムの裏
面に粘着層を形成し、後述するブランケット胴への装着
時における作業性を向上させるようにしてもよい。この
ような粘着層は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、粘
着性ゴム材等を用いて形成することができる。
【0027】次に、本発明の印刷装置について説明す
る。
【0028】図2は、本発明の印刷装置の一実施形態を
示す概略構成図である。図2において、印刷装置11
は、シリンダー状の凹版12、この凹版12にインキを
供給するためのインキ供給部13、凹版12に供給され
たインキの不要部分を掻き取るためのドクター部14、
ブランケット胴15、被印刷基板Sを載置するステージ
16、凹版12のインキを拭き取るためのインキ拭取部
17、および、ブランケット洗浄部18とを備えてい
る。
【0029】凹版12は、画線部と非画線部とを備えて
おり、画線部は形成目的である電子回路パターン等に対
応した溝形状をなし、通常、画線部の溝の長手方向が凹
版12のシリンダー周長方向となるようにすることが好
ましい。
【0030】凹版12に形成する画線部(パターン)
は、電子回路パターンや液晶表示装置のカラーフィルタ
等、種々の微細パターンに対応させることが可能であ
り、画線部を構成する溝の最小線幅を20μm程度、非
画線部の最小幅(パターンの最小形成間隔)を20μm
程度とすることができる。また、画線部を構成する溝の
深さ(版深)は5〜50μm程度が好ましい。
【0031】このような凹版12は、従来の凹版製版方
法により作製することができ、特に制限のあるものでは
ない。
【0032】インキ供給部13は、特に制限はなく、デ
ィスペンサー、インキングロール等の従来公知の機構を
有するインキ供給装置を使用することができる。
【0033】また、ドクター部14の凹版12への接触
圧は、エアー圧可変式等にすることによって、適宜設定
することができる。尚、ドクター部14の材質には特に
制限はなく、従来からドクター用部材として使用されて
いるSK鋼、ステンレス、および、刃先表面をメッキし
て硬度を上げた材料(例えば、SK鋼等の表面にニッケ
ルやセラミックスをメッキして硬度を上げたもの)等に
より形成することができる。また、ドクター部14の寸
法は、凹版12の有効幅、ドクター部14の材質等に応
じて適宜設定することができる。
【0034】印刷装置11を構成するブランケット胴1
5は、周面にゴム層を有し、このゴム層上に本発明のブ
ランケットを装着したものである。
【0035】図3は、ブランケット胴15の軸方向に垂
直な縦断面である。図3に示されるブランケット胴15
の例では、ブランケット胴15はその周面にゴム層21
が形成されており、このゴム層21上に、基材フィルム
2側をゴム層21に密着させてブランケット1が貼り付
けられて装着されている。このブランケット胴15で
は、NBR、EPDM、シリコーンゴム等のゴム材料を
ブランケット胴の周面に固着することによってゴム層2
1が形成されている。このようなゴム層21は、規定の
厚さで形成し、印圧等の調整を行ってあるので、このゴ
ム層21上にブランケット1を貼り付けるだけでブラン
ケットの装着が完了して印刷可能となる。また、このよ
うなブランケット胴15では、ブランケット1の耐刷枚
数に達した時点で、ゴム層21はそのままで、使用済の
ブランケット1のみを取りはずし、新たなブランケット
1を装着することができる。これにより、ブランケット
交換を短時間で行うことができ、印刷効率を大幅に向上
させることができる。
【0036】また、図4は、ブランケット胴15の他の
例を示す軸方向に垂直な縦断面である。図4に示される
ブランケット胴15の例では、ブランケット胴15はそ
の周面にゴムシートを巻き回してゴム層21が形成され
ている。そして、このゴム層21上に、基材フィルム2
側をゴム層21に密着させてブランケット1が貼り付け
られて装着されている。使用するゴムシートは、NB
R、EPDM、シリコーンゴム等を直接形成したり、あ
るいは、上記材料のブランケットを使用することができ
る。また、必要に応じて圧縮層を有する構成にしてもよ
い。このようなゴム層21は、規定の張力で微調整して
装着されおり、また、印圧も調整済のため、このゴム層
21上にブランケット1を貼り付けるだけでブランケッ
トの装着が完了して印刷可能となる。また、このような
ブランケット胴15では、ブランケット1の耐刷枚数に
達した時点で、ゴム層21はそのままで、使用済のブラ
ンケット1のみを取りはずし、新たなブランケット1を
装着することができる。これにより、ブランケット交換
を短時間で行うことができ、印刷効率を大幅に向上させ
ることができる。
【0037】上述のようなゴム層21は、その硬度が3
0〜80°の範囲であることが好ましい。ゴム層21の
硬度が上記の範囲にあると、印圧に対してゴム層21が
適切な変形を示し、再現性に優れた微細パターンの印刷
が可能となる。また、ゴム層21の厚みは0.5〜2m
m程度が好ましい。一方、ブランケット胴15は、真円
度が±10μm以下、円筒度が±10μm以下であるこ
とが好ましい。
【0038】尚、ゴム層21上に粘着層を形成すること
により、本発明のブランケットの装着をより容易なもの
とすることができる。このような粘着層は、粘着性ゴ
ム、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いて形成す
ることができる。
【0039】さらに、図5は、ブランケット胴15の他
の例を示す軸方向に垂直な縦断面である。図5に示され
るブランケット胴15の例では、ブランケット胴15
は、上述のゴム材料をブランケット胴の周面に固着する
ことによってゴム層21が形成されている。そして、こ
のゴム層21上には基材フィルム2側をゴム層21に接
触させて長尺状のブランケット1が貼り付けられて装着
されて、このブランケット1の一方は、ブランケット胴
15の凹部15aに設けられた繰り出し用ローラ24a
に巻き回され、他方は、巻き取り用ローラ24bに巻き
回されている。このようなブランケット胴15では、ブ
ランケット胴の周面に位置するブランケット1の耐刷枚
数に達した時点で、繰り出しローラ24aから新たなブ
ランケット1をブランケット胴周面に繰り出し、使用さ
れたブランケット1を巻き取りローラ24bに巻き取る
ことによって、極めて簡便にブランケット交換を行うこ
とができる。これにより、印刷効率を大幅に向上させる
ことができる。また、このようなブランケット交換を更
に容易にするために、ブランケット胴15とゴム層21
を貫通する孔部25を設け、ブランケット交換時にブラ
ンケット胴内部から孔部25を介してエアーを吹き出
し、ブランケット1をゴム層21から浮き上がらせ移動
させやすくすることができる。
【0040】尚、図5に示されるブランケット胴15に
おいても、ゴム層21の硬度は30〜80°の範囲であ
ることが好ましい。
【0041】上述のように、本発明のブランケットをブ
ランケット胴15に装着することにより、ブランケット
胴15から被印刷基板Sへのインキの転移率が、極めて
高いものとなり、微細なパターンの連続印刷が可能とな
る。
【0042】ステージ16は、被印刷基板Sを載置した
状態で図2の矢印A方向に往復移動するものである。ス
テージ16における被印刷基板Sの保持は、チャック等
による機械保持、吸引による吸着保持等、いずれの方式
であってもよい。また、ステージ16の平坦度は±10
μm以下が好ましい。このようなステージ16の移動
は、ボールネジ、リニヤガイドを用いたモーター駆動等
の公知の駆動方式により行うことができ、位置決め精度
が±10μm以下、真直度が±10μm以下、上下動が
±10μm以下であることが好ましい。
【0043】また、インキ拭取部17は、ドクター部1
4によるインキ掻き取り後に、凹版12上に残留した不
要なインキを拭き取るためのものであり、対となる繰り
出しローラ17aと巻き取りローラ17b、これらの中
間に位置するワイピングローラ17c、および、繰り出
しローラ17aからワイピングローラ17cを経て巻き
取りローラ17bに巻き取られるワイピングフィルム1
7dとを備えている。図示例では、ワイピングローラ1
7cがワイピングフィルム17dを介して凹版12に対
向しており、時計方向(図の矢印B方向)に回転する凹
版12の表面に対して、ワイピングフィルム17dが逆
方向(図の下から上方向)に移動することによって、凹
版12の非画線部に付着している不要なインキを除去す
るようになっている。尚、このときの凹版12に対する
ワイピングローラ17cの押圧力、凹版12とワイピン
グフィルム17dとの相対速度は、適宜設定することが
できる。
【0044】上記のワイピングフィルム17dとして
は、金属箔、合成繊維、合成樹脂、ゴム等いずれであっ
てもよく、より具体的には、アルミニウム箔、アルミニ
ウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム、
ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリビニルブチラールフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルメタクリ
レートフィルム、ポリ酢酸ビニルフィルム、ナイロン6
6フィルム等を使用することができる。
【0045】本発明の印刷装置11では、ブランケット
洗浄部18として市販のブランケット洗浄装置を使用す
ることができる。
【0046】上述のような印刷装置11において、凹版
12からブランケット胴15へのインキの転移時の凹版
12周面の速度(周速度)vとブランケット胴15に装
着されたブランケット周面の速度(周速度)vは、1〜
300mm/秒、好ましくは50〜200mm/秒程度とす
ることができる。また、ステージ16に保持された被印
刷基板Sへのブランケット胴15からのインキの転移時
の被印刷基板Sの移動速度Vとブランケット胴15に装
着されたブランケット周面の速度(周速度)Vは、1〜
300mm/秒、好ましくは100〜300mm/秒程度と
することができる。
【0047】また、本発明の印刷装置11では、凹版1
2とブランケット胴15とを離接可能としてもよい。こ
れにより、凹版12からブランケット胴15へのインキ
の転移を所定の速度vで終了した後、ブランケット胴1
5を凹版12から離間させ、ブランケット胴15の回転
速度を変化させ、ブランケット胴15から被印刷基板S
へ所定の速度Vでインキの転移を行うことができる。
【0048】次に、本発明の印刷方法を、上述の印刷装
置11の作動を含めて説明する。
【0049】まず、図2において矢印B方向に所定の速
度で回転する凹版12上にインキ供給部13からインキ
が供給される。次いで、凹版12がドクター部14と接
触して不要なインキが掻き取られることにより、凹版1
2の画線部(溝部)にインキが保持され、さらに、ドク
ター部14を通過しても凹版12の非画線部に付着して
いる不要なインキがインキ拭取部17のワイピングフィ
ルム17dによって拭き取られる。
【0050】上記のように凹版12の画線部に保持され
たインキは、次にブランケット胴15と接触することに
よって、ブランケット胴15の周面に装着された本発明
のブランケットに一旦転移される。このときの凹版12
周面の速度vとブランケット胴5に装着されたブランケ
ット周面の速度vは、上述の範囲(1〜300mm/秒、
好ましくは50〜200mm/秒程度)で設定され、凹版
12からブランケットへインキが転移される。
【0051】次に、被印刷基板Sが載置されたステージ
16が図2の右方向に移動し、上述のようにインキが転
移されたブランケット胴15との位置合わせが終了した
後、ブランケット胴15と接触しながら右方向に移動し
て、被印刷基板S上へインキが転移されて微細パターン
の印刷が終了する。このときの被印刷基板Sの移動速度
Vとブランケット胴15に装着されたブランケット周面
の速度Vは、上述の範囲(1〜300mm/秒、好ましく
は100〜300mm/秒程度)で、かつ、v≦Vとなる
ように設定される。
【0052】このように被印刷基板S上へのインキの印
刷が終了した後、ステージ16は図2の左方向に移動し
て元の位置に戻り、被印刷基板Sはステージ16から取
りはずされ、新たな被印刷基板Sが載置される。
【0053】以上で、印刷装置11による被印刷基板S
への印刷が終了し、形成装置11は同様の操作を繰り返
すことにより、連続して被印刷基板Sへの印刷を行うこ
とができる。そして、印刷回数がブランケット胴15に
装着されたブランケットの耐刷性に対応した印刷回数に
達すると、ブランケットのみを新たなブランケットに交
換し、引き続いて連続印刷を行うことができる。本発明
のブランケットは、上述のようにブランケット交換に要
する時間が極めて短いため、このように適時ブランケッ
トのみを交換する方式を採用することができる。したが
って、ブランケット1枚あたりの耐刷性を上げる必要が
なく、インキ粘度を低く設定して凹版からブランケット
へのインキ受理速度を高くすることができ、高解像度、
高精度なパターン印刷における印刷効率を大幅に向上さ
せることができる。
【0054】尚、ブランケット洗浄部18によるブラン
ケットの洗浄は、1回の印刷が終了する毎に行ってもよ
く、また、所定の回数連続して印刷を行った後に洗浄す
るようにしてもよい。
【0055】ここで、上述の本発明の印刷方法において
使用することのできるインキの一例を説明する。
【0056】使用するインキは、定常流粘度が100〜
2000poise の範囲にあるインキが好ましい。定常流
粘度は、キャリーメッド社製CS100レオメータを用
いて、測定温度20℃、測定剪断速度0.01〜200
/秒の範囲で測定することができる。定常流粘度が10
0poise 未満であると、ブランケットから被印刷基板S
へのインキ転移率が100%未満となり、また、200
0poise を超えると凹版12からブランケットへのイン
キ受理性が悪化し、さらに細線再現性、線幅再現性が低
下し好ましくない。
【0057】尚、インキには、粘度調整用に、溶剤とし
てフタル酸ジブチル、ブチルカルビトールアセテート等
を含有させることができる。
【0058】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 (1)ブランケットの作製 基材フィルムとして、厚み3,12,40,70μmの
4種のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
を準備した。この基材フィルム上に下記の各組成の表面
ゴム層用塗布液を塗布し、下記の条件で加硫を行いブラ
ンケット(試料1〜12)を作製した。
【0059】ブランケット試料1〜8:下記のゴム組成
物、加硫条件で、ゴム厚みと基材厚みのみを変えて作成
した。
【0060】(組成物) 信越シリコーン(株)製 KE1603(A・B) (A液:B液=1:1) (加硫条件) 25℃、72時間 ブランケット試料9: (組成物) ・信越シリコーン(株)製 KE108 …100重量部 ・硬化剤(信越シリコーン(株)製 CAT−108)… 5重量部 ・充填剤(日本エアロジル(株)製 エアロジル200) … 15重量部 (加硫条件) 25℃、72時間 ブランケット試料10: (組成物) 信越シリコーン(株)製 KE105(A・B) (A液:B液=1:1) (加硫条件) 25℃、24時間 ブランケット試料11: (組成物) 信越シリコーン(株)製 KE1603(A・B) (A液:B液=1:1) (加硫条件) 25℃、72時間 (後処理)ジメチルシリコーンオイルをブランケット表
面に塗布後、ブランケット表面を赤外線ランプで照射
し、表面にジメチルシリコーン付着被膜を形成した。
【0061】ブランケット試料12: (組成物) 信越シリコーン(株)製 KE1603(A・B) (A液:B液=1:1) (加硫条件) 25℃、72時間 (後処理) 表面ゴム加硫後、紫外線オゾン処理を10分間施した。
【0062】また、比較として、基布と圧縮層からなる
基材(厚み1.5mm)上に下記組成の表面ゴム層用塗
布液を塗布し、塗布膜上にPETフィルムを圧着させた
状態で下記の条件で加硫を行い、その後、PETフィル
ムを剥離して表面ゴム層(厚み0.5mm)を形成し、
従来のブランケット(比較試料1)を作製した。
【0063】ブランケット比較試料1: (組成物) ・信越シリコーン(株)製 KE765U …100重量部 ・架橋剤 … 5重量部 (2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−t−ブチルフェロキシヘキサン) (加硫条件) 1次加硫 170℃、20分間 2次加硫 200℃、4時間 上記のように作製した各ブランケット試料(試料1〜1
2、比較試料1)における基材フィルムの厚み、およ
び、表面ゴム層の厚み、臨界表面張力、粘弾性は、下記
の表1に示す通りであった。
【0064】尚、臨界表面張力は、下記の溶剤を使用
し、協和界面科学(株)、接触角計CA−D型にて測定
し、Zismanプロットより算出した。
【0065】 溶剤名 表面張力(dyne/cm ) ・ヘキサノール 27.8 ・2−ブトキシエタノール 28.2 ・2−エトキシブタノール 30.6 ・ジオキシトール 31.9 ・トリエチレングリコール 47.3 ・エチレングリコール 50.2 また、粘弾性 tanδは、(株)オリエンテック製のレオ
バイブロンDDV-II-EPにて、温度20℃、周波数11Hz
で測定した。 (2)パターン印刷 図2に示されるような印刷装置のブランケット胴に上記
のブランケット試料1〜12、および、ブランケット比
較試料1を貼り付けて装着し、下記の表1に示される1
3種の印刷条件でガラス基板(サイズ300×400m
m)上に微細パターンを印刷した。
【0066】ブランケット胴は図4に示されるような構
成で下記の仕様のものを用いた。
【0067】 (ブランケット胴) ・サイズ :有効周長=450mm(胴径約180mmφ) 有効幅=600mm ・回転速度 :5〜300mm/秒(周速度) ・動作 :上下動 ・ゴム層の硬度:50° ・ゴム層の厚み:1mm ・ゴム層装着方式 :巻き込み式 また、使用したインキ、凹版、および、印刷装置の各部
の仕様は下記のものとした。
【0068】(インキ) ・エステルアクリレート系 ・粘度 :200poise 、500poise の2種 キャリーメッド社製CS100レオメータを用いて、測
定温度20℃、測定剪断速度100/秒で測定。
【0069】 (凹版) ・サイズ :有効周長=550mm(胴径約180mmφ) 有効幅=500mm ・回転速度 :5〜300mm/秒(周速度) ・版深 :25μm (インキ供給部) ディスペンサー (ドクター部) ・サイズ :ドクター=500mm ホルダー=600mm ・圧 :エアー圧可変 ・動作 :上下動 (ステージ) ・速度 :200mm/秒 ・アライメント:ピン当て方式、XY調整機構、アライメントカメラ ・定盤サイズ :700×700mm ・ガラス基板保持方式 :真空吸着方式 ・定盤平坦度 :±10μm (インキ拭取部) ・方式 :フィルム拭き取り方式 ・フィルム送り速度 :5〜200mm/秒 ・フィルム巻き径 :約200mmφ ・ワイピングローラ :ゴムローラー(径100mmφ) ・ワイピングフィルム:ポリエチレンテレフタレートフィルム 凹版に形成した画線部は、版深25μm、線幅は70〜
150μmの範囲で異なる線幅をもつものとした。
【0070】ブランケットとして試料1〜12を使用し
た印刷条件1〜12では、粘度200poise のインキが
使用可能であり、したがって凹版からブランケットへの
インキ受理速度vを200mm/秒とした。また、ブラ
ンケットからガラス基板へのインキ転移速度Vは200
mm/秒とした。
【0071】一方、ブランケットとして比較試料1(従
来タイプの層構成を有するブランケット)を使用した印
刷条件13では、粘度200poise のインキを使用する
と、耐印性がとれず、頻繁にブランケット交換が必要な
ため、粘度500poise のインキを使用し、凹版からブ
ランケットへのインキ受理速度vは、この粘度のインキ
の受理速度の限界である50mm/秒とした。また、ブ
ランケットからガラス基板へのインキ転移速度Vは20
0mm/秒とした。そして、上述の印刷装置と同様の印
刷装置を使用して、ガラス基板上に微細パターンを印刷
した。
【0072】上記のような各印刷条件によるガラス基板
上へのパターン印刷において、印刷形状、インキ受理速
度(mm/秒)、1回のブランケット交換に要する時間
(分)、連続印刷時のブランケット交換間隔(時)、2
4時間連続印刷時のブランケット交換に要したトータル
時間(分)を評価して、下記の表1に示した。
【0073】
【表1】 表1に示されるように、本発明のブランケット(試料
2、3、6、7、10)を使用した印刷条件2、3、
6、7、10におけるパターン印刷では、良好な画素形
状の印刷物が得られた。更に、上記の本発明のブランケ
ットは、インキ受理速度が200mm/秒で、24時間
連続印刷時のブランケット交換に要したトータル時間が
12分であり、従来タイプのブランケット(比較試料
1:印刷条件13)のインキ受理速度50mm/秒、2
4時間連続印刷時のブランケット交換に要したトータル
時間45分に比べて、印刷タクト、ブランケット交換時
間の双方が大幅に短縮され、スループットが向上したこ
とが確認された。
【0074】これに対し、ブランケット試料1では、フ
ィルムの厚みが不十分であり、必要な耐張力特性が得ら
れず、ブランケットをブランケット胴に貼り付ける際
に、シワが生じてしまった。
【0075】ブランケット試料4では、フィルムの厚み
が大きすぎて凹版のセルに対するブランケットの追従性
が不足し、インキ受理形状が不良となってしまった。
【0076】また、ブランケット試料5では、表面ゴム
層の厚みが不足し、凹版のセルに対するブランケットの
追従性が不足し、インキ受理形状が不良となってしまっ
た。
【0077】ブランケット試料8では、表面ゴム層の厚
みが大きすぎ、基材フィルムに組成物を塗布する際に、
面内のゴム層の厚みのバラツキを制御するのが難しく、
均一な表面ゴム層の形成ができなかった。
【0078】さらに、ブランケット試料9、11、12
では、ひととおりの印刷は可能であったが、以下のよう
な問題点を生じた。
【0079】すなわち、ブランケット試料9では、物性
(tanδ)が小さく、インキ受理形状が不良となり、
また、受理スピードも遅くなってしまい、スループット
が低下した。また、ブランケット試料11では、表面ゴ
ム層の臨界表面張力が小さいため、インキの受理形状が
やや不良となり、また、受理スピードも遅くなってしま
い、スループットが低下した。さらに、ブランケット試
料12では、表面ゴム層の臨界表面張力が大きく、イン
キの転移性がやや不良(ブランケットからガラス基板へ
のインキの転移率が100%未満となる)となり、その
ため、印刷線幅が、連続印刷に伴って徐々に増加する傾
向を示し、ブランケットを頻繁に交換する必要を生じ
た。
【0080】上述のように、本発明のブランケット(試
料2、3、6、7、9〜12)では、従来のブランケッ
ト(比較試料1)に比べて、印刷タクト、ブランケット
交換時間の双方が大幅に短縮されることが確認された。
【0081】さらに、基材フィルムの厚さ、表面ゴム層
の厚さ、表面ゴム層の物性(tanδ)、臨界表面張力
を適正化した本発明のブランケット(試料2、3、6、
7、10)では、版に忠実なインキ受理形状が得られ、
加えて、ブランケットから被印刷基板(ガラス基板)へ
のインキ転移率も100%となり、良好な印刷パターン
が再現可能となった。また、連続印刷時の線幅安定性が
増してブランケットの交換頻度が減少したり、受理スピ
ード200mm/秒で印刷可能となるため、トータルの
スループットを向上できることが確認された。
【0082】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば厚
みが5〜50μmの基材フィルム上に厚みが10〜50
0μmの表面ゴム層を形成してブランケットとするの
で、均一な厚みを有するブランケットが可能となり、ま
た、このブランケットは従来のブランケットの通常の厚
み(1.5〜2.0mm)に比べて極端に薄いため、ブ
ランケット毎の厚みのバラツキや面内の厚みのバラツキ
が10μm以下となり、ブランケット胴への装着時にお
けるブランケット面内の印圧バラツキが生じ難い。そし
て、表面ゴム層の臨界表面張力を20〜27dyne/cm 、
粘弾性 tanδを0.05〜0.25の範囲とすることに
よって、凹版からブランケットへのインキの受理性が良
好で、かつ、ブランケットから被印刷基板へのインキの
転移率が100%となり、良好な印刷画素形状が連続印
刷時に安定して得られる。
【0083】また、本発明の印刷装置におけるブランケ
ット胴へのブランケットの装着は、ブランケット胴の周
面のゴム層上に上記のブランケットを装着するものであ
り、このため、従来のブランケットを使用した場合の装
着時における厳密な調整が不要となり、装着時間の大幅
な短縮が可能となる。したがって、ブランケット1枚あ
たりの耐刷性を上げる必要がなく、連続印刷の回数が本
発明のブランケットの耐刷性に応じた回数に達した段階
で、ブランケットのみを新たなブランケットに短時間で
交換して再び連続印刷を行うことができ、インキ粘度を
低く設定して凹版からブランケットへのインキ受理速度
を高くすることができる。このため、高解像度、高精度
のパターン印刷における印刷効率の大幅な向上が可能と
なる。さらに、ブランケットの構成が簡易であるためブ
ランケット1枚当たりのコストが従来のブランケットに
比べて大幅に低くなり、印刷ランニングコストの低減が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブランケットの構成を説明するための
断面図である。
【図2】本発明の印刷装置の一実施形態を示す概略構成
図である。
【図3】本発明の印刷装置におけるブランケット胴の一
例を示す断面図である。
【図4】本発明の印刷装置におけるブランケット胴の他
の例を示す断面図である。
【図5】本発明の印刷装置におけるブランケット胴の他
の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ブランケット 2…基材フィルム 3…表面ゴム層 11…印刷装置 12…凹版 13…インキ供給部 14…ドクター部 15…ブランケット胴 16…ステージ 17…インキ拭取部 18…ブランケット洗浄部 21…ゴム層 S…被印刷基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムと、該基材フィルムの表面
    に設けられた表面ゴム層とを備え、前記基材フィルムの
    厚みが5〜50μmの範囲であり、前記表面ゴム層の厚
    みが10〜500μmの範囲であることを特徴とするブ
    ランケット。
  2. 【請求項2】 前記表面ゴム層は、臨界表面張力が20
    〜27dyne/cm 、粘弾性 tanδが0.05〜0.25の
    範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のブランケ
    ット。
  3. 【請求項3】 凹版と、該凹版にインキを供給するイン
    キ供給部と、前記インキ供給部から前記凹版に供給され
    たインキの不要部分を掻き取るためのドクター部と、前
    記凹版に保持されたインキを一旦受理して被印刷基板上
    に転移するためのブランケット胴と、前記被印刷基板を
    載置するステージとを備え、前記ブランケット胴はゴム
    層を周面に有し、該ゴム層上に請求項1または請求項2
    に記載のブランケットを装着したものであることを特徴
    とする印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記ゴム層は、前記ブランケット胴周面
    に固着形成されたものであることを特徴とする請求項3
    に記載の印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記ゴム層は、ゴムシートを前記ブラン
    ケット胴周面に巻き回して予め装着したものであること
    を特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記ゴム層は、硬度が30〜80°の範
    囲にあることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいず
    れかに記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】 周面にゴム層を有するブランケット胴の
    前記ゴム層上に請求項1または請求項2に記載のブラン
    ケットを装着し、凹版に保持されたインキを一旦前記ブ
    ランケット上に転移させた後、該インキをブランケット
    上から被印刷基板上に転移させる印刷を連続して行い、
    印刷の回数が前記ブランケットの耐刷性に応じた回数に
    達したときに前記ブランケットのみを新たなブランケッ
    トに交換し、その後、同様に連続印刷を行うことを特徴
    とする印刷方法。
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