JPH1085976A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents
レーザ加工装置及びレーザ加工方法Info
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- JPH1085976A JPH1085976A JP8238800A JP23880096A JPH1085976A JP H1085976 A JPH1085976 A JP H1085976A JP 8238800 A JP8238800 A JP 8238800A JP 23880096 A JP23880096 A JP 23880096A JP H1085976 A JPH1085976 A JP H1085976A
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Abstract
加工を制御することで、多層基板に対して高精度の穴加
工を行い得るレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、レーザ光16による加工方向
において加工予定領域12と非加工予定領域13とを順
次有する加工対象物10に対して、加工領域が、非加工
予定領域13に到達したことが検出された後、更に所定
の加工光強度を付与すべくレーザ光16を出射するよう
に、レーザ発振器1を制御する構成を有するレーザ加工
装置及びレーザ加工方法である。
Description
びレーザ加工方法に関し、特に、絶縁層と導電層とを積
層して形成した回路基板に穴加工を行うに好適なレーザ
穴あけ加工装置及びレーザ穴あけ加工方法に関するもの
である。
層とを交互に積層して形成されたいわゆる多層回路基板
と呼ばれるものがあり、このような多層回路基板は、そ
の実装密度を増すために効果的であり、広く用いられる
ようになってきている。
電層間の導通を、絶縁層に穴を穿ち、その穴に半田や導
電性ペースト等を埋めることにより得ている。
術として、レーザ光を利用したものが広く用いられるよ
うにもなってきた。
絶縁層に対しては、吸収されやすく、導電層に対して
は、反射されやすい波長を用いるが、例えば、絶縁層が
ガラスエポキシ樹脂、導電層が銅箔である場合には、炭
酸ガスレーザ光を用いることで、絶縁層のみを選択的に
除去加工することができる。
する導電層間の導通が確実に得られるような穴加工を行
うことである。
開平6−277863号公報に記載のものが挙げられ
る。
加工を施して穴をあけ、次にレーザビームを照射して絶
縁層を除去加工して、導電層のみを残す加工を行ってい
る。
したとき、その反射光の光量に応じてレーザビームの照
射を調整しており、具体的には、光検出器で検出する反
射光の受光量が、導電層からの受光量になったことを判
断して、パルスレーザの発振を停止するものである。
の反射光強度の検出を、照射されるレーザ光強度との比
として検出しながら切断加工をしている第2の従来例
が、特開昭61−95793号公報に開示されている。
ーザ発振器101とベンドミラー103との間の光路中
に設けられたビームスプリッタ115は、レーザ発振器
101から出力されたレーザビーム102の一部を、図
の上方へ向けてモニタレーザ光118として反射し、そ
の光強度は、検出器119で検出される。
ザビーム102の一部も、ビームスプリッタ115によ
って図の下方へ反射され、この反射光116の光強度は
検出器117で検出される。
と、検出器117で検出された信号Bとは、付図示の割
り算器で比を演算された後、その結果が付図示の比較器
へ入力されて基準値と比較され、その比較結果に対応し
て、NC装置108が被加工物の移動を制御することに
なる。
従来の技術においては、以下に示すような課題が存在し
ている。
検出してレーザビームの照射を調整して所望の加工を行
う際に、反射光が導電層からの受光量として検出された
時点でパルスレーザの発振を停止してしまう構成であ
り、実際には穴底面に部分的に絶縁層が残存する可能性
があるため、充分な導通が得られる加工穴形状とはなら
ないという課題がある。更に、レーザビームが導電層に
到達されたこと自体の検出精度も決して高くはない。
を用いて説明すると、モニタレーザ光118として、出
力レーザ光102の一部をビームスプリッタ115で取
り出してしまうので、加工を目的としてレーザ発振器か
ら出力されたエネルギーが、有効に利用されないという
課題がある。
ザビーム102の光軸に対して完全な垂直面ではない場
合、反射されたレーザビームの光路は出力されたレーザ
ビームの光路と一致せず、反射光116が検出器117
へ入射しないという課題もある。
工物105の周囲には、気化した材料や飛散した材料な
どが残存しており、被加工物105からの反射光を検出
する際に、これら気化した材料や飛散した材料が、反射
光を遮蔽や散乱させ、その強度を減少させてしまい、検
出器117で充分な検出が行えないという課題もある。
5は、加工用エネルギーの有効利用の観点から、出力レ
ーザビームにとっては低い反射率であることが望まし
く、反射光がレーザ発振器101へ戻り光として入射す
ることを防止する観点から、反射レーザビームにとって
は高い反射率であることが望ましいという相反する機能
が要求されるという課題もある。
工物105からの発光が、レーザ光102の波長に近い
場合、反射光116を検出器117で検出する際、その
発光強度は反射光強度に加算されて検出されてしまい、
反射光116の検出感度が低下してしまうという課題も
ある。
工対象物の穴加工の状態を的確に検出し、その後のレー
ザ発振器を制御することで、理想とする穴加工を行い、
結果として近接する導電層間の導通が確実に得られるよ
うな穴加工を行い得るレーザ加工装置及びレーザ加工方
法を提供することを目的とする。
に、本発明は、レーザ光による加工方向において加工予
定領域と非加工予定領域とを順次有する加工対象物に対
して、加工領域が、非加工予定領域に到達したことが検
出された後、更に所定の加工光強度を付与すべくレーザ
光を出射するように、レーザ発振器を制御する主構成を
有するレーザ加工装置及びレーザ加工方法である。
穴加工の状態を的確に検出し、その後のレーザ発振器を
制御することで、理想とする穴加工を行い、結果として
近接する導電層間の導通が確実に得られるような穴加工
を行い得るレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供す
る。
な、レーザ光を出射するレーザ発振器と、前記レーザ発
振器を制御する制御装置と、前記レーザ光により加工が
なされる加工対象物と、前記レーザ光を前記加工対象物
へ伝搬する光学系と、前記加工対象物からの反射光の光
強度を検出する検出器と、前記反射光を前記検出器へ伝
搬する光学系とを有し、前記加工対象物は、前記レーザ
光による加工方向において、反射率が互いに異なる加工
予定層と非加工予定層とを含む積層構造を有し、前記制
御装置は、加工領域が、前記非加工予定層に到達したこ
とが前記反射光を用いることにより検出された後、更に
所定の加工光強度を付与すべく前記レーザ光を出射する
ように、前記レーザ発振器を制御するレーザ加工装置、
及び、請求項15記載のような、レーザ光により加工対
象物を加工する加工工程と、前記加工対象物からの反射
光の光強度を検出する検出工程と、前記検出工程で反射
光の光強度から加工領域が前記加工対象物の非加工予定
部に到達したことを検出した後、更に前記加工対象物に
所定の加工光強度を付与する付与工程とを有するレーザ
加工方法に代表される形態を有する。
的確に検出し、その後のレーザ発振器を制御して、非加
工領域である非加工予定層、非加工予定部が完全な穴底
部として露出した理想的な穴加工が実行される。
に、レーザ加工装置における加工予定層は、反射率が相
対的に低い低反射率層であり、非加工予定層は、反射率
が相対的に高い高反射率層である。
の増加の様子が変化したことにより、加工領域が、高反
射率層に到達したことを検出する構成が好適であり、さ
らに請求項4記載のように、反射光強度の時間微分係数
を用いて、反射光強度の増加の様子が変化したことを検
出する構成がより好適である。
を、一層的確に検出し得る。一方、請求項5記載のよう
に、レーザ加工装置の制御装置は、加工領域が高反射率
層に到達したことが検出された後、予め求めた加工光強
度を付与すべくレーザ光を出射するようにレーザ発振器
を制御する構成であり、請求項16記載のように、レー
ザ加工方法は、更に、予め所定の加工光強度を求めてお
く加工光強度算出工程を有する構成であることが好適で
ある。
層、非加工予定部が完全な穴底部として露出した理想的
な穴加工が、一層確実に実行される。
工装置の制御装置は、加工領域が高反射率層に到達した
ことが検出された後、加工に用いられ得るレーザ光の全
光強度と前記高反射率層に到達したことを検出した際の
反射光の光強度との差に対応した加工光強度を付与すべ
くレーザ光を出射するようにレーザ発振器を制御する構
成であり、請求項17記載のように、レーザ加工方法
は、更に、加工に用いられ得るレーザ光の全光強度と、
加工領域が非加工予定部に到達したことを検出した際の
反射光の光強度との差に対応して所定の加工光強度を求
める加工光強度算出工程を有する構成であってもよい。
予定層、非加工予定部が完全な穴底部として露出した理
想的な穴加工が、一層確実に実行される。
工装置のレーザ発振器は、パルスレーザ発振器であり、
制御装置は、加工領域が高反射率層に到達したことが検
出された後、少なくとも一つのパルスレーザ光を追加照
射するようにレーザ発振器を制御する構成でもよい。
予定層、非加工予定部が完全な穴底部として露出した理
想的な穴加工が、一層確実に実行される。
器の後ろ側から出射されたレーザ光の光強度を検出する
リア検出器を有し、加工対象物からの反射光の光強度を
検出する検出器により検出された信号は、前記リア検出
器により検出された信号により正規化される構成のレー
ザ加工装置であってもよい。
ンセルされ、加工対象物の穴加工の状態を、一層的確に
検出し得る。
からの反射光の光強度を検出する検出器の前側に、反射
光が通過可能な一対の端部を有する筒型の反射器を有
し、前記反射器は、前記一対の端部の内の前側の端部の
開口面積が前記一対の端部の内の後ろ側の端部の開口面
積よりも大きく、その内面は反射光が反射し得る材質で
構成されていることが好ましく、更に請求項10記載の
ように、筒型の反射器の内面は、多角形及び/または曲
面で構成されていることが好ましい。
工対象物の穴加工の状態を、一層的確に検出し得る。
も加工対象物からの反射光が検出されている間は、前記
加工対象物の近傍に気体流を印加する気体流印加手段を
有するレーザ加工装置でもよく、請求項12記載のよう
に、更に、気体流印加手段により印加され加工対象物の
近傍を通過した気体流を吸引する気体流吸引手段を有す
るレーザ加工装置でもよい。
受けず、加工対象物の穴加工の状態を、一層的確に検出
し得る。
を加工対象物へ伝搬する光学系と、前記加工対象物から
の反射光を検出器へ伝搬する光学系とは、共通の偏光ビ
ームスプリッタと、前記偏光ビームスプリッタと前記加
工対象物との間に配された共通の1/4波長板とを有
し、前記偏光ビームスプリッタへ入射するレーザ光は、
第1の偏光方向を有する偏光光であって前記偏光ビーム
スプリッタを透過し、前記1/4波長板で円偏光に変換
された後、前記加工対象物で反射されて前記反射光とな
り、前記反射光は、前記1/4波長板で第1の偏光方向
とは異なる第2の偏光方向を有するレーザ光へと変換さ
れて、前記偏光ビームスプリッタで前記反射光の強度を
検出する検出器方向へと反射される構成のレーザ加工装
置であってもよく、この場合請求項14記載のように、
更に、反射光の光路中に、前記反射光の波長近傍のみを
透過させる波長フィルタを有する構成であってもよい。
加工対象物の穴加工の状態を、一層的確に検出し得る。
態1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
置の概略図である。図1において、1は加工用光源の一
例として用いたパルスレーザ発振器、2は第1の走査ミ
ラー、3は第2の走査ミラー、4は加工用集光レンズ、
5はビームスプリッタであり、光路における光学系を構
成し、レーザ発振器1側からビームスプリッタ5、走査
ミラー2、3、集光レンズ4の順で配置される。
ザ発振器1は、例えばマイクロ波により励起される炭酸
ガスレーザ発振器が好適に用いられ得る。
射レーザ光を検出する光検出器、7は走査ミラー3、4
を制御する制御装置、8は加工対象物の移動機構、9は
光検出器6からの出力を用いて演算する演算処理装置で
ある。
あり、多層基板は第1の導電層11、絶縁層12及び第
2の導電層13から構成され、絶縁層12は、加工予定
対象であって、例えばポリイミド樹脂のような有機材料
から構成され、導電層11、13は、本来的に加工予定
対象ではなく、金属材料から構成されるものが代表的で
ある。もっとも、加工対象物は、このような構成に限定
されるものではなく、レーザ光による加工の方向におい
て、そのレーザ光に対して反射率が異なるような構造を
有する様なものであれば適用可能である。
れたパルス化された出力レーザ光、15は加工対象物た
る多層基板10で出力レーザ光14が反射された反射レ
ーザ光であり、多層基板10方向へ向かう光路における
出力レーザ光14と、多層基板10で反射されてレーザ
発振器1方向に戻る光路における反射レーザ光15と
は、走査ミラー2、3、集光レンズ4を介したビームス
プリッタ5と多層基板10との間で、レーザ光16で示
されるような方向は逆向きであるが光路は一致する光束
となる。
工穴17が形成されることになるが、この動作について
より詳細に説明する。
た出力レーザ光14は、ビームスプリッタ5を透過し
て、ガルバノミラーにより構成される第1の走査ミラー
2及び同じくガルバノミラーにより構成される第2の走
査ミラー3で、要求される加工形態に対応して走査可能
として順次反射される。
ミラー2と第2の走査ミラー3とは、互いに直交する方
向に出力レーザ光14を走査するよう構成されており、
結果、出力レーザ光14は多層基板10上を二次元的に
走査可能な構成とした。
集光レンズ4に入射され、集光されながら、加工対象物
移動機構8上に設置され加工位置にある多層基板10へ
入射される。
いて多層基板10に加工穴17を形成すべく加工を行う
ことになる。
れた出力レーザ光14の一部は、多層基板10にて反射
され、反射レーザ光15となる。
4が通ってきたレーザ光路を反対方向へと伝搬され、集
光レンズ4、走査ミラー3、4の順でビームスプリッタ
5に至り、ビームスプリッタ5では反射されて、反射光
検出器6へと入射されることになる。
レーザ光15の光強度に関する検出信号は、演算処理装
置9に送出されて演算処理されることとなり、演算処理
装置9の出力信号は、一方でレーザ発振器1へフィード
バックされる。また、他方で、走査ミラー制御装置7へ
も送出され、走査ミラー制御装置7は走査ミラー2、3
を制御する。
た反射レーザ光15の光強度についてより詳細に検討す
る。
力レーザ光14の反射・吸収される場合分けを模式的に
表現した図である。
収される成分、bは第2の導電層13で吸収される成
分、そしてcは絶縁層12を透過し第2の導電層13で
反射される成分(実際には加工の経過に対応して反射後
残存している絶縁層12を通過するものと、絶縁層12
が消滅しているため通過しないものの一方または双方を
含む。)を各々示す。
は、加工により消費される成分と、熱として吸収される
成分とを含んでいる。
導電層11及び/または絶縁層12表面にて反射される
が、この反射光強度は一定であり、簡略化のためこの成
分はここでは省略した。
7へ照射される出力レーザ光14の強度は、時間的に一
定であるDC照射と仮定し、その空間的な強度分布も、
一様であると仮定した。
合でも、演算処理装置9でパルス毎の情報を記憶してお
き、パルス休止時間を実質上無視するような演算を行え
ば、DC照射の場合と同様な加工が可能であることはい
うまでもない。
れた出力レーザ光14の強度の消費割合を模式的に表現
した図であり、横軸は時間、縦軸は照射された全強度を
1とした出力レーザ光強度である。
が進み絶縁層12の厚さが薄くなっていくに従い、徐々
に減少し、加工が終了する時点でその強度は0となる。
cは、加工が進み絶縁層12の厚さが薄くなっていくに
従い指数関数的に増加し、加工が終了する時点でその強
度は一定値となる。
的変化についてみると、成分aについては、加工終了に
より、つまり絶縁層12が消滅したことにより、その成
分は0となる。
た瞬間に、それまで指数関数的に増加してきた反射レー
ザ光15は、それ以降一定値を保つため、不連続な強度
変化を示すことになる。
5の不連続な強度変化を検出してやれば、加工穴17が
形成され、穴加工が終了をしたことがわかることにな
る。
の不連続な強度変化が、加工領域が反射率の異なる領
域、つまり絶縁層12から導電層13へ到達したことを
示すことになる。
的なものであり、出力レーザ光14の空間的な強度分布
が一様であるとして行った。
が存在したり、更には、絶縁層12が加工されやすい箇
所と加工されにくい箇所とを混在させている場合が一般
的であり、実際の穴加工は、穴底部の全面が同時に第2
の導電層13に到達するのではなく、まず加工穴の先端
部が第2の導電層13に到達し、以降、第2の導電層1
3の露出部の面積が徐々に増加してゆくような加工プロ
セスを経ている。
出力レーザ光14の強度の消費割合を模式的に表現した
図を図3(a)に示す。
2の導電層13に到達したときの時刻をt1、加工が終
了したときの時刻をt2とし、図中のその他の要素に関
しては図2(b)に準ずる。
厚さが薄くなっていくに従い、徐々に減少し、加工が終
了する時点でその強度は0となる。
するまでは指数関数的に増加し、時刻t1から時刻t2
までは徐々にその傾きを減少させながら増加の度合いを
緩め、加工が終了する時点でその強度は一定値となる。
端部が第2の導電層13に到達する時刻t1を境界と
し、光強度の増加の様子が変化する。
数関数的に増加し、光強度を示す曲線の傾きは増加し続
け、また時刻t1から時刻t2までは、成分cの増加の
度合いは徐々に緩やかになり、時刻t2に達すると曲線
の傾きは0となり、加工は終了する。
様子、つまり傾きが変化したことを検出することによ
り、加工穴の先端部が第2の導電層13に到達したこと
を検出することができる。
は、時刻t1を境界として、時刻t1より前には光強度
を示す曲線の傾きは増加し続け、時刻t1以降は曲線の
傾きは減少し続けているため、光強度を示す曲線は、t
1を変曲点とし、t1より前では例えば二次の微分係数
は常に正の数値を有し、t1以降は例えば二次の微分係
数は常に負の数値を有するから、この変曲点を検出し、
加工穴の先端部が第2の導電層13に到達したことを検
出することができるのである。もっとも、二次の微分係
数ではなく、一次の微分係数等を用いても、同様に検出
が可能である。
光強度の二次の時間微分係数の正負を調べることで、光
強度の増加の様子が変化したことを検出することができ
る。
とは、加工領域が反射率の異なる領域、つまり絶縁層1
2から導電層13へ到達したことを示すのである。
子が変化したことを検出し、穴加工が終了しているよう
に見えても、実際には、なんらかの要因でわずかに絶縁
層12が残存していることがある。
ザ光14は、ガウス分布等の強度分布を有することが通
常であり、その場合の絶縁層12が残存してしまう頻度
は、一様な強度分布を有する出力レーザ光を用いたとき
以上に一層多くなる。
7を代表的に模式図である図3(b)に示すと、穴底と
穴壁との境界に絶縁層12が残存した状態であり、この
ような状態で加工を終了してしまうと、加工穴17に、
半田や導電性ペーストを埋め込んでも充分な導電性が得
られず、導通不良の原因となってしまう。
の様子が変化したことを検出しただけでは、要求される
加工穴17が完全に形成され、穴加工が完全に終了して
いること正確には判断することができないことがわか
る。
15の強度の増加の様子が変化したことを検出してか
ら、加工対象である加工穴17へ、更に必要な加工光強
度を追加する構成を採用した。
ことを検出した後、追加すべき加工光強度は、加工対象
物の材料が決まれば、必要なサンプル数から予め統計的
に求めておいてもよいし、さもなくば穴加工に用いてい
る出力光の全強度と光強度の増加の様子の変化点を検出
した直後の反射光の強度との差からその都度求めてもよ
い。
般的な多層基板の場合には、わずかに絶縁層12が残存
している図3(b)のような状態では、穴加工を終了す
るには不満足ではあるが、残存する絶縁層12の量は非
常に少なくなっているので、少なくとも一つのパルスレ
ーザ光の追加照射を行えば、確実な穴加工が実現できる
ことが通常でもあり、場合によっては、このようなラフ
なやり方で加工光強度を追加してもよい。
一つのパルスレーザ光の追加照射によるとした場合の、
動作についてより詳細に説明する。
加工に対して、その加工が終了するまでは連続してパル
スレーザ光を照射する加工を行う場合について考える。
5の強度が連続的に変化している場合には、演算処理装
置9は、パルスレーザ発振器1に対しては、次のパルス
レーザ光を照射するような命令を出力する。
対しては、第1の走査ミラー2及び第2の走査ミラー3
を駆動させない命令を出力して、加工を継続する。
様子が変化したことを検出したならば、演算処理装置9
は、パルスレーザ発振器1に対して、少なくとも一つの
パルスレーザ光を追加照射するような命令を出力する。
は、パルスレーザ発振器1が追加照射している間は、第
1の走査ミラー2及び第2の走査ミラー3を駆動させな
い命令を出力して、加工を継続する。
加照射が終了した後、現在対象となっている穴加工は終
了する。
実施すべく、走査ミラー制御装置7に対して、第1の走
査ミラー2、第2の走査ミラー3のいずれか一方または
双方を駆動する信号を出力し、順次必要数の穴加工を行
なうこととなる。
に対して、一つのパルスレーザ光を照射した後、時間軸
上での次のパルスレーザ光は、別の穴に対して照射する
加工を行っている場合を考える。
5の強度が連続的に変化している場合には、演算処理装
置9は特別な命令は出力せず、加工はそのまま継続され
る。
様子が変化したことを検出したならば、演算処理装置9
は、その穴位置を記憶しておき、パルスレーザ発振器1
に対して、少なくとも一つのパルスレーザ光を追加照射
するような命令を出力する。
は、パルスレーザ発振器1が追加照射している間は、第
1の走査ミラー2及び第2の走査ミラー3を駆動させな
い命令を出力して、加工を継続し、この加工が終了後、
演算処理装置9は、走査ミラー制御装置7に対して、こ
れ以上のパルスレーザ光の照射が行われないように、す
なわち第1の走査ミラー2と第2の走査ミラー3の照準
を、これ以上この穴に向けないように命令を送出し、こ
の穴に対する加工は終了する。
工が終了するまで、パラレルな穴加工を行なうこととな
る。
工対象物の穴加工の状態を反射光強度の増加の様子が変
化したことを利用して的確に検出し、加工光強度の追加
をすることで、近接する導電層間の導通が確実に得られ
るような穴加工を確実に行うことができる。
ることが可能であり、加工のスループットも上昇するこ
とができる。
パルスレーザ発振器としたが、加工対象物との関係で
は、連続的にレーザ光を出射するレーザ発振器を用いる
ことができる場合ももちろんある。
てガルバノミラーを用いたが、ポリゴンミラー、音響光
学素子、電気光学素子、ホログラムスキャナ等を用いて
も同様な効果が得られるものである。
ズ4としてfθレンズを用いたが、単レンズやフレネル
レンズを複数枚組み合わせた光学系を用いても、同様な
効果が得られるものである。
ッタ5は、パルスレーザ発振器1と第1の走査ミラー2
との間に配置したが、同様な機能が得られればこの位置
に限られるものではない。
態2について、図面を参照しながら詳細に説明する。
置の概略図である。本実施の形態の構成は、実施の形態
1の構成に対して、パルスレーザ発振器1の後ろ側にリ
ア光検出器18を設け、パルスレーザ発振器1の後ろ側
から出射されるリアレーザ光19を、リア光検出器18
で検出する構成を採用していること以外、実施の形態1
と同様である。
ーザ光の検出を行い、加工を制御する基本機能は、実施
の形態1と同様であるが、実施の形態1に対して反射レ
ーザ光強度の検出の際の機能をより強化した構成を有す
る。
15の強度の増加の様子が変化したことを検出して加工
を制御している。
4の強度が時間的に不変の強度を有している場合におい
て効果的であって、反射レーザ光15の絶対強度が弱い
とき、例えば、パルスレーザ光強度の時間プロファイル
が三角関数や二次関数であって、かつそのパルスの立ち
上がりや立ち下がりのときに強度の増加の様子の変化が
発生した場合等、検出精度を確保するのは大変困難であ
る。
て反射レーザ光15の強度をレーザ出力光14の強度に
よって正規化すれば、反射レーザ光15の絶対強度が弱
いときでも充分な検出を行うことが可能となる。
として発振されているので、出力光のモニタリング等の
他の目的に用いられることは好ましくない。
14を検出する代わりに、パルスレーザ発振器1の後ろ
側から発せられているリアレーザ光19を検出する構成
を有する。
力光14の強度に比例しているので、その強度分布を検
出する目的であるならば、どちらを用いても同じ効果が
得られる性質のものである。
対しては寄与しない、いわば無駄に捨てられていたエネ
ルギーであるので、このレーザ光を利用することは至っ
て経済的でもある。
アレーザ光19は、リア光検出器18で検出され、検出
された信号は、演算処理装置9に送られ、演算処理装置
9で反射光検出器6からの信号とともにそれを正規化す
るように演算処理されるが、この演算結果に基づく以降
の加工の制御は、実施の形態1に示した内容と同一であ
る。
ーザ光を用いてレーザ光強度を正規化することで、加工
対象物の穴加工の状態を的確に検出し、加工を制御する
ことで、近接する導電層間の導通が確実に得られるよう
な穴加工を行うことができるばかりでなく、出力レーザ
光の無駄な発振を回避することが可能であり、加工のス
ループットも上昇することになる。
態3について、図面を参照しながら詳細に説明する。
10へのレーザ光の入射時に、多層基板10の表面に対
する垂線と、レーザ光の光路とが平行でなく、反射レー
ザ光の光路が出力レーザ光の光路からずれてしまった場
合のビームスプリッタ5及び反射光検出器6周辺の反射
レーザ光を示した概略図である。
6の検出部を示し、出力レーザ光の光路と同一の光路を
折り返してきた場合の本来の反射レーザ光15を点線
で、そして、出力レーザ光とは異なる光路を折り返して
きた反射レーザ光21を実線で示している。
反射時に、加工用集光レンズ4と多層基板10との間で
は、入出力レーザ光の光路が完全に一致するように、多
層基板10が加工対象物移動機構8上に設置されている
ことが望ましいが、多層基板10自体のたわみ等が原因
となり、図5に示されるように、反射レーザ光は、反射
レーザ光21で示されるような本来の光路からずれた光
路を進んでしまうこともあり得る。
変化した場合、反射光の角度としてのずれは2θとな
り、このとき、検出部20での反射レーザ光のずれの距
離Dは、多層基板10から検出部20までの行路長をL
とした場合、以下の(数1)で示される。
が長くなるほどずれの距離Dは大きくなって、本来入射
すべき反射光検出器6の検出部20からはずれてしまう
ことになる。
うな、検出部20に対して筒型反射器22を設置した構
成を採用した。
入射し得ない反射レーザ光21も、筒型反射器22で反
射を繰り返し、最終的には検出部20へ入射することが
可能となる。
部20側の径よりも大きく設定されているが、その具体
的割合は、設計上の光学系と多層基板との相対的な位置
の誤差の見積等を考慮して、決定されるものである。
射器を設けることにより、加工対象物からの反射レーザ
ビームの光路がずれ、反射光光検出器の検出部以外に入
射するような場合でも、検出部に反射レーザビームを導
入することができ、加工対象物の穴加工の状態を示す反
射レーザ光強度を、より的確に検出することが可能とな
る。
ザ光の波長に対して高い反射率を有する材料、例えば、
炭酸ガスレーザを用いた加工装置であれば、銅、アルミ
ニウム、金等を用いることが好ましい。
うに周期的な構造体として使用すれば、好適に用いるこ
とができる。さらに、筒型反射器22の内面を構成する
形状は、反射レーザ光21の入口側、つまりビームスプ
リッタ5側の開口面積が、出口側、つまり検出部20側
の開口面積よりも大きければ、複数の多角形の張り合わ
せで構成されていても、曲面で構成されていても、また
はこのような多角形と曲面との混在で構成されていても
かまわない。
態4について、図面を参照しながら詳細に説明する。
工中や加工後の多層基板10近傍の様子を示す概略図で
ある。
ていくと、加工穴17の近傍上方には、加工により気化
した材料23や、飛散した材料24が、残存してしまう
ことがある。
た材料24は、反射レーザ光15を遮蔽、屈折等してし
まい、その強度を減少させ、その結果、反射光強度の充
分な検出が行われなくなってしまう。
23や飛散した材料24を、反射レーザ光15の光路上
から除去するために、多層基板10の加工領域上に、気
体流25を印加する構成を、実施の形態1に対して、さ
らに有する。
穴17近傍の反射レーザ光15の光路上に存在する気化
した材料23や飛散した材料24を除去するため、結
果、反射レーザ光15は、何等遮蔽、屈折されることな
く、光強度を維持してレーザ光路上を進んでいき、加工
穴17の穴加工が確実に行なうことができる。
に発生する気化等した材料を排除するための手段を設け
ることにより、レーザ光はその光強度が減ぜられること
はなくなり、加工対象物の穴加工の状態を示す反射レー
ザ光強度を的確に検出することが可能となる。
排除するためには、多層基板近傍に気体流25を吹き付
けることのみならず、多層基板近傍で気体を吸引する構
成を用いても、またはこれらを組合わせる等しても同様
な効果が得られることはもちろんである。
態5について、図面を参照しながら詳細に説明する。
ッタ26と1/4波長板27とにより構成される反射光
学系の概略図であり、これらは図1におけるビームスプ
リッタ5に替えを置換されるものである。なお、他の構
成は、実施の形態1と同様の構成を有する。
は、s偏光の光に対しては非常に高い透過率を有し、p
偏光の光に対しては非常に低い透過率を有する。
場合には、出射光は直線偏光に、入射光が直線偏光の場
合には、出射光は円偏光に、各々その偏光状態を変換す
るものである。
んできたs偏光レーザ光28は、偏光ビームスプリッタ
26へ入射され、そのまま透過される。
合には、レーザ発振器と偏光ビームスプリッタ26との
間に1/4波長板を設置し、s偏光となるようにする必
要がある。
長板27へ入射するが、その際に、偏光成分に位相差を
与えられ、1/4波長板を透過したレーザ光は、円偏光
レーザ光29となる。
れ、その一部が反射光となり、図8の右から円偏光レー
ザ光30として再度1/4波長板27へ入射される。
り、円偏光レーザ光30は、p偏光レーザ光31とな
り、偏光ビームスプリッタ26へ入射される。
偏光の光に対しては非常に低い透過率を有するので、ほ
とんどのp偏光レーザ光29は反射され、反射光検出器
6へと入射される。
1/4波長板27とを使用する技術的な有意性について
具体的に説明する。
ッタ5周辺の、レーザ光の強度状態を示す概略図であ
り、図9(b)は、本実施の形態における偏光ビームス
プリッタ26と1/4波長板27を用いた場合の、レー
ザ光の強度状態を示す概略図である。
r、透過率をt、出力レーザ光14の強度をIとし、加
工対象物である多層基板での反射率をRとすると、図9
(a)に示すように、反射光検出器6へ入射する反射レ
ーザ光15の強度は、(t×r×R×I)である。
に対する透過率をt’、p偏光に対する反射率をr’、
s偏光レーザ光28の強度をIとし、加工対象物である
多層基板での反射率をRとすると、図9(b)が示すよ
うに、反射検出器6へ入射するp偏光レーザ光31の強
度は、(t’×r’×R×I)で表される。
実施の形態1の反射レーザ光15の強度に対する、本実
施の形態の反射レーザ光15の強度に対するp偏光レー
ザ光31の強度の比αは、以下の(数2)で示される。
の反射率r、透過率tを、それぞれ10%、90%と
し、偏光ビームスプリッタ26のp偏光に対する反射率
r’、s偏光に対する透過率t’が、それぞれ50%、
99%とすることが可能な場合の強度比αを求めると、
以下の(数3)の様になる。
の高い偏光ビームスプリッタ26と1/4波長板27と
を組合わせて用いることで、反射レーザ光の強度が高め
られることが確認された。
と透過率の設定自由度の高い偏光ビームスプリッタと1
/4波長板とを組合わせて用いる構成により、反射光検
出器に入射するレーザ光強度を高めることができ、その
レーザ光強度を的確に検出できるばかりでなく、出力レ
ーザ光のエネルギーを効率よく加工に使用することが可
能となる。
態6について、図面を参照しながら詳細に説明する。
2を用いた場合のビームスプリッタ5及び反射光検出器
6周辺の状態を示した概略図である。
光14の波長近傍のみを透過させる機能を持つフィルタ
であり、他の波長はそこを透過することができない。
あるが加工されることにより発光現象を呈することが多
いが、この発光現象には、紫外光、可視光、赤外光等の
様々な波長の光が含まれていることが一般的である。
ーザ光15とともに、多層基板10からレーザ光路16
上を進み、その一部はビームスプリッタ5で反射され、
反射光検出器6へと入射してしまう。
のは、当然反射レーザ光15のみであって、加工時に発
生した発光は、検出の際にはノイズとなる不必要な成分
である。
6の直前に設置された波長フィルタ32で、反射レーザ
光15の波長以外の波長の光を遮断する構成とした。
長フィルタ32で排除され、反射光検出器6へは、反射
レーザ光15のみが入射されることとなる。
成分となる余分な光を排除する波長フィルタを設けるこ
とにより、加工対象物の穴加工の状態を示す反射レーザ
光強度をより的確に検出することが可能となる。
反射光検出器6の直前におくことが望ましいが、機能上
充分な場合には、レーザ光路16中に設置してもよい。
のない範囲内であれば、適宜各構成同士を組合わせるこ
とができることはもちろんである。
工の状態を反射光強度の増加の様子が変化したことを利
用して的確に検出し、加工光強度の追加をすることで、
近接する導電層間の導通が確実に得られるような穴加工
を確実に行うことができる。
ることが可能であり、加工のスループットも上昇するこ
とができる。
を正規化することで、加工対象物の穴加工の状態を的確
に検出し、加工を制御することで、より高精度の穴加工
を行うことができるばかりでなく、出力レーザ光の無駄
な発振を回避することが可能であり、加工のスループッ
トも上昇することになる。
工対象物からの反射レーザビームの光路がずれ、反射光
光検出器の検出部以外に入射するような場合でも、検出
部に反射レーザビームを導入することができ、加工対象
物の穴加工の状態を示す反射レーザ光強度を、より的確
に検出することが可能となる。
排除するための手段を設けることにより、レーザ光はそ
の光強度が減ぜられることはなく、加工対象物の穴加工
の状態を示す反射レーザ光強度をより的確に検出するこ
とが可能となる。
偏光ビームスプリッタと1/4波長板とを組合わせて用
いる構成により、レーザ光強度を的確に検出できるばか
りでなく、出力レーザ光のエネルギーを効率よく加工に
使用することが可能となる。
る波長フィルタを設けることにより、加工対象物の穴加
工の状態を示す反射レーザ光強度をより的確に検出する
ことが可能となる。
図
光強度の検討図
強度の検討図
図
ザ光の光路検討図
の様子を示す概略図
と1/4波長板とにより構成される反射光学系の概略図
た場合の概略図
Claims (17)
- 【請求項1】 レーザ光を出射するレーザ発振器と、前
記レーザ発振器を制御する制御装置と、前記レーザ光に
より加工がなされる加工対象物と、前記レーザ光を前記
加工対象物へ伝搬する光学系と、前記加工対象物からの
反射光の光強度を検出する検出器と、前記反射光を前記
検出器へ伝搬する光学系とを有し、前記加工対象物は、
前記レーザ光による加工方向において、反射率が互いに
異なる加工予定層と非加工予定層とを含む積層構造を有
し、前記制御装置は、加工領域が、前記非加工予定層に
到達したことが前記反射光を用いることにより検出され
た後、更に所定の加工光強度を付与すべく前記レーザ光
を出射するように、前記レーザ発振器を制御するレーザ
加工装置。 - 【請求項2】 加工予定層は、反射率が相対的に低い低
反射率層であり、非加工予定層は、反射率が相対的に高
い高反射率層である請求項1記載のレーザ加工装置。 - 【請求項3】 反射光強度の増加の様子が変化したこと
により、加工領域が、高反射率層に到達したことを検出
する請求項2記載のレーザ加工装置。 - 【請求項4】 反射光強度の時間微分係数を用いて、反
射光強度の増加の様子が変化したことを検出する請求項
3記載のレーザ加工装置。 - 【請求項5】 制御装置は、加工領域が高反射率層に到
達したことが検出された後、予め求めた加工光強度を付
与すべくレーザ光を出射するようにレーザ発振器を制御
する請求項2から4のいずれかに記載のレーザ加工装
置。 - 【請求項6】 制御装置は、加工領域が高反射率層に到
達したことが検出された後、加工に用いられ得るレーザ
光の全光強度と前記高反射率層に到達したことを検出し
た際の反射光の光強度との差に対応した加工光強度を付
与すべくレーザ光を出射するようにレーザ発振器を制御
する請求項2から4のいずれかに記載のレーザ加工装
置。 - 【請求項7】 レーザ発振器は、パルスレーザ発振器で
あり、制御装置は、加工領域が高反射率層に到達したこ
とが検出された後、少なくとも一つのパルスレーザ光を
追加照射するようにレーザ発振器を制御する請求項2か
ら4のいずれかに記載のレーザ加工装置。 - 【請求項8】 更に、レーザ発振器の後ろ側から出射さ
れたレーザ光の光強度を検出するリア検出器を有し、加
工対象物からの反射光の光強度を検出する検出器により
検出された信号は、前記リア検出器により検出された信
号により正規化される請求項1から7のいずれかに記載
のレーザ加工装置。 - 【請求項9】 更に、加工対象物からの反射光の光強度
を検出する検出器の前側に、反射光が通過可能な一対の
端部を有する筒型の反射器を有し、前記反射器は、前記
一対の端部の内の前側の端部の開口面積が前記一対の端
部の内の後ろ側の端部の開口面積よりも大きく、その内
面は反射光が反射し得る材質で構成されている請求項1
から8のいずれかに記載のレーザ加工装置。 - 【請求項10】 筒型の反射器の内面は、多角形及び/
または曲面で構成されている請求項9記載のレーザ加工
装置。 - 【請求項11】 更に、少なくとも加工対象物からの反
射光が検出されている間は、前記加工対象物の近傍の雰
囲気に気体流を発生させる手段を有する請求項1から1
0のいずれかに記載のレーザ加工装置。 - 【請求項12】 更に、少なくとも加工対象物からの反
射光が検出されている間は、加工対象物の近傍の雰囲気
を吸引する気体流吸引手段を有する請求項1から11の
いずれかに記載のレーザ加工装置。 - 【請求項13】 レーザ光を加工対象物へ伝搬する光学
系と、前記加工対象物からの反射光を検出器へ伝搬する
光学系とは、共通の偏光ビームスプリッタと、前記偏光
ビームスプリッタと前記加工対象物との間に配された共
通の1/4波長板とを有し、前記偏光ビームスプリッタ
へ入射するレーザ光は、第1の偏光方向を有する偏光光
であって前記偏光ビームスプリッタを透過し、前記1/
4波長板で円偏光に変換された後、前記加工対象物で反
射されて前記反射光となり、前記反射光は、前記1/4
波長板で第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向を有
するレーザ光へと変換されて、前記偏光ビームスプリッ
タで前記反射光の強度を検出する検出器方向へと反射さ
れる請求項1から12のいずれかに記載のレーザ加工装
置。 - 【請求項14】 更に、反射光の光路中に、前記反射光
の波長近傍のみを透過させる波長フィルタを有する請求
項1から13のいずれかに記載のレーザ加工装置。 - 【請求項15】 レーザ光により加工対象物を加工する
加工工程と、前記加工対象物からの反射光の光強度を検
出する検出工程と、前記検出工程で反射光の光強度から
加工領域が前記加工対象物の非加工予定部に到達したこ
とを検出した後、更に前記加工対象物に所定の加工光強
度を付与する付与工程とを有するレーザ加工方法。 - 【請求項16】 更に、予め所定の加工光強度を求めて
おく加工光強度算出工程を有する請求項15記載のレー
ザ加工方法。 - 【請求項17】 更に、加工に用いられ得るレーザ光の
全光強度と、加工領域が非加工予定部に到達したことを
検出した際の反射光の光強度との差に対応して所定の加
工光強度を求める加工光強度算出工程を有する請求項1
5記載のレーザ加工方法。
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