JPH1085731A - 水処理用セラミック球状体及び前記セラミック球状体を使用した水処理装置 - Google Patents

水処理用セラミック球状体及び前記セラミック球状体を使用した水処理装置

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JPH1085731A
JPH1085731A JP23909896A JP23909896A JPH1085731A JP H1085731 A JPH1085731 A JP H1085731A JP 23909896 A JP23909896 A JP 23909896A JP 23909896 A JP23909896 A JP 23909896A JP H1085731 A JPH1085731 A JP H1085731A
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water treatment
treated
ceramic
treatment apparatus
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Raigen Go
來鉉 呉
Kunio Ogawa
国男 小川
Fumio Marutani
文雄 丸谷
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EAGLE JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子を発生すると共に、遠赤外線を発生さ
せ、被処理水を活性化、イオン化し得るセラミック球状
体、および該セラミック球状体を使用した水処理装置を
得る。 【解決手段】 1700〜1800℃の温度で焼成した
後、粒径200〜300メッシュの粉体に破砕した麦飯
石の微細粉末98〜99重量%と、粒径200〜300
メッシュの鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタニウム
(Ti)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(M
g)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、
カリウム(K)、ナトリウム(Na)の微細粉末のいず
れか5種類以上を混合した混合金属粉末1〜2重量%を
混合し、1550℃以上の温度で焼結してセラミック球
状体を得る。また、前記セラミック球状体50を磁石3
6,44を備えた被処理水の流路14の形成された水処
理装置本体12内に投入し、水処理装置10と成す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲料水等の生活
用水や、農業用水、工業用水を処理するためのセラミッ
ク球状体及び前記セラミック球状体を使用した水処理装
置に関し、より詳細には、流動する被処理水中に置かれ
たセラミック球状体が被処理水と衝突することにより振
動して電子を生じさせると共に、遠赤外線を発生し、該
電子及び遠赤外線の作用により被処理水をイオン化、活
性化し得るセラミック球状体及前記セラミック球状体を
使用した水処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】高層住宅における受水槽式給水による腐食
やカビの発生、建築物内に配管された水道管の老朽化に
よる赤錆やスケールの発生、水源の汚染による塩素の大
量投入等の種々の要因により、水道水は味が悪く、ま
た、赤錆やスケール、カビ、細菌の混入のおそれがある
など、直接生活用水等として使用するに躊躇される。
【0003】このような現状から、比較的手軽に水道の
蛇口に取り付けることができ、水を濾過することができ
る中空糸膜や活性炭、麦飯石を使用した浄水器が普及し
ている。
【0004】これらの浄水器は、その性能を維持するた
めには濾材の定期的な交換が必要である等、メンテナン
スが煩雑である他、被処理水を単に濾過することはでき
るが水道管内に発生した赤錆やスケールの除去までは行
うことはできない。さらに、近年の健康や環境保全に対
する関心の高まりから、水道水をより人体や自然環境に
適したものとすることが望まれており、水道水を活性
化、イオン化する等、その性質を人体や自然環境に適し
たものに変化させることのできる水処理装置や浄水器の
開発が望まれている。
【0005】このような要望に答えるものとして、従来
より知られる遠赤外線の照射による水の活性化、イオン
化効果に着目して、円筒状のケース内に遠赤外線を発生
する多孔質セラミックを充填し、この円筒状ケース内に
水道水を導入して水道水を浄水する浄水器(特開平8−
71543号)や、被処理水を磁場に置くことにより前
記遠赤外線による水の活性化、イオン化がより一層促進
されることに着目し、セラミック等の遠赤外線の発生体
と永久磁石が共に収納されたケースで水道管の外周を包
囲し、該ケースで包囲された水道管内を通過する水道水
に遠赤外線及び磁気の影響を与えるように構成した水処
理装置(特公平5−9118号)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の浄水器及び
水処理装置にあっては、セラミックを遠赤外線の発生体
として使用し、水を活性化、イオン化するという物理的
な変化をも与えるものであり、円筒状のケース内に多孔
質セラミックを充填し、該ケース内に水道水を導入して
多孔質セラミックと被処理水を接触させる構成の従来の
浄水器にあっては、多孔質セラミックが直接被処理水に
接触するため、遠赤外線の照射による被処理水のイオン
化、活性化の効果は高い。しかし、多孔質に形成された
セラミックは、被処理水の悪臭の原因となる塩素等を吸
着するための吸着体としても作用するため長期間使用さ
れ、多量の塩素を吸着した多孔質セラミックは、吸着体
としての作用をしなくなる。そのため、多孔質セラミツ
クを定期的に交換する必要がある等、前述の浄水器の濾
材交換と同様にその性能を維持するためのメンテナンス
が煩雑である。
【0007】また、被処理水中より塩素を除去すること
は、処理後の水の殺菌力を弱めて細菌の発生や腐食の原
因となる。
【0008】さらに、多孔質セラミックの有する微細な
孔内に被処理水中の不純物等が捕捉されることにより、
該多孔質セラミックは細菌等の温床となり、却って非衛
生的である。
【0009】加えて、従来の被処理水と接触される多孔
質セラミックは、焼結温度が低いため脆弱であり、連続
的に加わる被処理水の圧力により割れ、又は欠けが生じ
易く、定期的な補充・交換が必要であるなどのメンテナ
ンスが必要であるばかりか、割れ、又は欠けた多孔質セ
ラミックが処理後の水に混入するおそれがある。
【0010】一方、水道管の外側を、内部にセラミック
等の遠赤外線発生体や永久磁石を配置したカバーで包囲
した水処理装置にあっては、特別な配管工事が不要であ
るなどその取り付けが容易であり、また、セラミック等
の遠赤外線発生体は、塩素等を吸着する吸着体としては
使用されていないため交換の必要がなく、一旦取り付け
てしまえばメンテナンスが殆ど不要であるという長所を
有するものである。
【0011】しかし、この水処理装置にあっては、水道
管の外周を遠赤外線発生体及び永久磁石を収納したケー
スで包囲するという前述の構成により、遠赤外線発生体
及び永久磁石と被処理水との間には水道管が介在し、こ
の水道管により反射されて被処理水に十分な遠赤外線が
照射されない等、その効果には限界がある。特に水道管
が鉄鋼管である場合には、永久磁石から伸びる磁力線が
透磁率の高い水道管の鉄鋼部分を集中して通過して、水
道管内の被処理水内を通過する磁力線の数が極端に減少
する。
【0012】なお、前記各浄水器又は水処理装置に使用
されるセラミックは、遠赤外線の発生体及び/又は塩素
等の吸着体として使用されるものであり、それ自体が電
子を放出して被処理水のイオン化を促進するものではな
いが、セラミック自体が電子を放出するものであればよ
り一層効果的に被処理水をイオン化することができる。
【0013】そこで、本発明の目的は、流動する被処理
水内に置くことにより、被処理水と衝突した際の振動に
より電子を放出し、被処理水をイオン化、活性化するこ
とができると共に、遠赤外線の発生体でもあるセラミッ
ク球状体を提供することにより、水の浄化作用、活性効
果、還元作用、析出効果の現象を促進させ、処理後の水
の酸化防止、脱臭、抗菌、浄化、褐色防止等の効果を与
えると共に、水道管内の赤錆やスケールの発生を防止で
き、しかも割れ、欠けが生じ難く、設置後のメンテナン
スが不要な水処理用セラミック球状体、及び前記セラミ
ック球状体を使用した水処理装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の水処理用のセラミック球状体は、1700
〜1800℃の温度で焼成した後、粒径200〜300
メッシュの粉体に破砕した麦飯石の微細粉末98〜99
重量%と、粒径200〜300メッシュの鉄(Fe)、
マンガン(Mn)、チタニウム(Ti)、カルシウム
(Ca)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(A
l)、ジルコニウム(Zr)、カリウム(K)、ナトリ
ウム(Na)の微細粉末のいずれか5種類以上を混合し
た混合金属粉末1〜2重量%を混合し、1550℃以上
の温度で球状体に焼成または焼結して形成して成ること
を特徴とする。前記麦飯石は、1700〜1800℃の
温度で焼成し、これを冷却後、1330〜1430℃の
温度で再度焼成した後、前記麦飯石を粒径200〜30
0メッシュの粉体に破砕しても良い。
【0015】さらに、前記セラミック球状体の直径は、
2.5mm〜5mmであり、好適には、3〜3.5mmであ
る。
【0016】さらに、本発明の水処理装置は、被処理水
の導入口20と、処理水の供給口32を備え、前記導入
口20と供給口30間を連通する流路14が形成された
水処理装置本体12の内部に永久磁石36,44を配置
すると共に、前記流路14内に前述のセラミック球状体
50を充填したことを特徴とする。
【0017】より具体的には、前記水処理装置本体12
は、同心状に配置された直径の異なる複数の円筒管16
(16a,16b,16c)の上下を被蓋して、各円筒
管16(16a,16b,16c)の外壁と内壁間に被
処理水の流路14を形成すると共に、前記各流路を連通
して水処理装置本体12内を蛇行する流路を形成する。
【0018】なお、前記流路14(14a,14b,1
4c)に充填されるセラミツク球体50は、流路の容積
に対して80〜100%の充填量とすれば好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔セラミック球状体〕本発明のセラミック球状体は、遠
赤外線の発生体である粉体、例えば、アモルファスシリ
カおよびアモルファサルミノシリケートなどから成るセ
ラミックパウダーであってもよいが、好ましくは、原料
として麦飯石を1700〜1800℃の温度で焼成した
後、粒径200〜300メッシュ程度の粉体に破砕して
得た麦飯石の微細粉末としたもの、あるいは、前記焼成
後、冷却し、1330〜1430℃の温度で再度焼成し
て、この焼成された麦飯石を粒径200〜300メッシ
ュ程度の粉体に破砕して微細粉末として麦飯石の微細粉
末より成る遠赤外線セラミック粉末を得ると共に、前記
遠赤外線粉末とは別に、粒径200〜300メッシュの
鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタニウム(Ti)、
カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、アルミニ
ウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、カリウム
(K)、ナトリウム(Na)の微細粉末のいずれか5種
類以上、例えば、アルミニウム(Al)52wt%、鉄
(Fe)、マンガン(Mn)、チタニウム(Ti)、マ
グネシウム(Mg)各12wt%を混合して混合金属粉末
と成し、前記遠赤外線セラミック粉末を98〜99重量
%、前述の混合金属粉末を1〜2重量%の割合で混合し
て両者を均一に分散させ、さらに、これを1550℃以
上の温度で焼結させた粒径2.5mm〜5mmの球体であ
る。
【0020】このようにして製造することにより、被処
理水の活性化、イオン化をより一層促進し得るセラミッ
ク球状体を得ることができる。
【0021】前述のセラミック球状体は、被処理水中に
投入され、被処理水と接触されるが、より具体的には、
例えば水道管等に連結され、内部を水道水が循環した後
排出されるように構成した容器内に前記セラミツク球体
を投入し、流動する水道水と衝突し得るように配置す
る。
【0022】より好適には、後述の水処理装置本体12
内に形成された被処理水の流路内に前記セラミック球状
体を充填し、被処理水とセラミック球状体を衝突させ
る。
【0023】前記セラミック球状体の充填量は、被処理
水を導入する容器又は水処理装置本体内に形成された被
処理水の流路の容積に対して80〜100%程度が好適
である。このように、容器又は流路の容積に対して余裕
をもつてセラミック球状体を充填することにより、流路
又は容器内に被処理水を導入した際に、セラミック球状
体が水圧により流路内を浮遊し、被処理水に万遍なく遠
赤外線が照射されると共に、セラミック球状体相互又は
流路内壁に衝突した際等に生ずるセラミック球状体の振
動によりセラミック球状体が電子を放出し、この電子の
放出により後に詳述する被処理水の活性化、イオン化等
の効果が発揮される。
【0024】〔水処理装置〕本発明の水処理装置10の
一例を図1、図2に示す。水処理装置10は、被処理水
を導入する導入口20と、処理後の水を排出する供給口
32間を連通する蛇行した流路14の形成された水処理
装置本体12内の前記流路14内に、前記セラミック球
状体50と、永久磁石36,44を配置したものであ
る。
【0025】前記水処理装置本体12内に形成された被
処理水の流路14は、一例では被処理水が上下に蛇行し
て流動するように構成されたもので、直径90mm、65
mm、45mmの3本のステンレス製の円筒管16(16
a,16b,16c)を縦方向に同心状に配置し、前記
3本の円筒管16(16a,16b,16c)の上下端
の開口を被蓋すると共に、中間の円筒16bの側壁上端
及び最内周の円筒16cの側壁下端を穿孔して最外周の
円筒16aの内壁と中間の円筒16bの外壁間に第1流
路14a、中間の円筒16bの内壁と最内周の円筒16
cの外壁間に第2流路14b、及び最内周の円筒16c
の中空空間に第3流路14cの順に相互に連通した流路
14を形成したものである。
【0026】前記水処理装置本体12の最外周の円筒管
16aの側壁下端に設けた導入口20に、円筒状の導入
管18を前記最外周の円筒管16aの側壁外面に突出さ
せ、図示せざる水道管(上流側)をソケット等の継手を
介して前記導入管18に連結する。
【0027】前記円筒管16の上端開口は、中央に直径
22mmの供給口32を備えた直径140mmの蓋体22を
前記最外周の円筒管16aの上端縁に固着して被蓋して
いる。
【0028】前記蓋体22は、ゴム等のパッキング26
を挾持する二の円板状板体で成り、円筒管16aの外周
より突出した部分でフランジ24を成し、このフランジ
24にボルト孔を穿設し、前記蓋体24を前記フランジ
24にボルト止め等して前記3本の円筒の上端が被蓋さ
れている。
【0029】前記水処理装置本体12の下端側は、最外
周の円筒管16aの開口に前記円筒管16aの外径と同
径の円盤状の底蓋28を溶接等して固着し、3本の円筒
管16a,16b,16cの下側開口を同時に被蓋して
いる。なお、前記底蓋28と3本の円筒管16a,16
b,16cの全てを固着することもできるが、本実施例
では最外周の円筒管16aのみを固着し、他の円筒管1
6b,16cは、底蓋28内壁上に載置されているのみ
の状態としている。
【0030】このように構成した場合には、3本の円筒
管16a,16b,16cが常に同心状に配置され位置
ずれしないように、円筒管と円筒管の間隔を規制するガ
イド体30を前記円筒管16a,16b,16cの上下
開口縁近傍に配置する。
【0031】前記蓋体22の中心に形成された供給口3
2は、最内周の円筒管16cの内部空間、すなわち第3
流路14cと連通しており、処理後の水が該供給口32
より排出される。該蓋体22の上面には、前記供給口3
2と連通する円筒状の供給管34を突出させて、この供
給管34と水道の蛇口等と連通する使用側の水道管とを
ソケット等の継手を介して連結可能に構成している。
【0032】また、前記蓋体22の下部であって、前記
最内周の円筒管16cの上端内壁には、円筒状に形成さ
れた永久磁石36が配置され、この円筒状に形成された
永久磁石36内には、上端を供給口32近傍に固定さ
れ、下方において幅広に形成された中空の磁石固定具3
8が貫通している。そして、第3流路14cを通過した
被処理水が、この磁石固定具38内を通過して供給口3
2より外部に排出されるように構成されている。
【0033】なお、図2中40,42はOリングで、前
記永久磁石36とともに磁石固定具38に貫通され、上
下から前記円筒状の永久磁石36を挟持して固定してい
る。
【0034】更に、前記第3流路14cの下方には、円
筒管16の下端開口を被蓋する底蓋28の内壁面上に永
久磁石44が固着されており、前記供給口32近傍に設
けられた永久磁石36との間に磁場が形成される。
【0035】以上のように構成された水処理装置本体1
2の導入口20より水道水等の被処理水を導入すると、
この導入された被処理水はその水圧により第1流路14
a、第2流路14b、第3流路14cを順に通過して第
3流路14cと連通する供給口32より排出され、図示
せざる水道の蛇口等に流動される。
【0036】このように構成された前記各流路14(1
4a,14b,14c)内には、前述のセラミック球状
体50が、流路14(14a,14b,14c)の内容
積の80〜100%の割合で余裕をもって充填されてお
り、水処理装置本体12内を流動する被処理水は、該セ
ラミック球状体50と衝突しながら流動する。
【0037】被処理水と衝突したセラミック球状体50
は、被処理水との衝突の際の振動により、電子を放出す
るとともに、流路14(14a,14b,14c)内を
流動する被処理水は万遍なくセラミック球状体50と衝
突して遠赤外線の照射を受けると共に、永久磁石36,
44の磁力との相乗効果により、被処理水の分子集団
(クラスター)をより小さく、活性化されたものとし、
さらに被処理水がイオン化されて、味が良く、人体への
吸収の良い水へと変化させる。
【0038】さらに、セラミック球状体50より生じた
電子によりイオン化された被処理水内では、以下のよう
な変化が起こり、被処理水の塩素臭が除去され、また処
理後の水は悪臭の原因となるアンモニア(NH3)や硫化
水素(H2S)を分解し、また、給水管、給水タンク、受
水槽内の赤錆(Fe2O3)の発生防止、除去を行う。
【0039】1.被処理水のイオン化 前記セラミック球状体50と被処理水との衝突による振
動により発生した電子により水分子の一部がイオン化作
用を起こして水素イオン〔H+〕と水酸イオン〔OH-〕に
離解するものと考えられる。また、水中の酸素〔O2〕の
微量が活性酸素〔O2 -:スーパーオキサイドアニオン〕
として発生し、水分子と反応することによって分子酸化
物〔HO2〕となり、これがH+イオンと反応して微量のH2
O2が生成される。
【0040】この作用を反応式により示せば、 (1) H2O + e- → H+ + OH- (2) O2 + e- → O2 - (スーパーオキサイドアニオン) (3) O2 - + H2O → OH- + HO2 (分子酸化物) (4) HO2 + 2H+ → H+ + H2O2 (過酸化水素) となる。
【0041】また、一部のH2O2は次の反応式に示すよう
に分解してO2 -(スーパーオキサイドアニオン)を生成
する。
【0042】(5) H2O2 → HO2 + H+ (6) HO2 → O2 - + H+ 2.塩素臭の除去 塩素(Cl)はH2Oと反応して塩化水素(HCl)と次亜塩素
酸(HClO)を生成する。一部のHClOは自己酸化を受けて
塩素酸(HClO3)を生成することがある。
【0043】 (7) Cl2 + H2O → HCl + HClO (8) HClO + 2HClO → HClO3 + 2HCl 上記のような作用により、被処理水中の塩素による塩素
臭を多孔性物質等による吸着によることなく除去するこ
とができ、また、洗眼、プール用水に使用した場合の塩
素による目への刺激、浴用等の生活用水として使用した
場合の皮膚への刺激を和らげ、肌荒れ等を防止する効果
が得られる。
【0044】また、上記セラミック球状体50の電子放
出に加え、水処理装置本体12内の流路14内に配置さ
れた永久磁石36,44によって形成された磁場によ
り、被処理水が磁気の影響下に置かれ、この磁気とセラ
ミック球状体50より発生される遠赤外線の相乗効果に
よっても、被処理水のイオン化が行われる。
【0045】すなわち、前記永久磁石36,44により
形成された磁場の作用により、本発明の水処理装置10
内を通過する水の分子は、エネルギー順位を高められた
励起状態となり、水分子の最外殻電子は、原子核との結
び付きが弱くなり、外部から光、熱、電圧などを加える
ことにより軌道を離れて自由電子となり易い状態となっ
ている。
【0046】磁気の影響により前述のような状態にある
水分子は、遠赤外線の発生体としても作用する前記セラ
ミック球状体50と接触することにより、このセラミッ
ク球状体50より照射される遠赤外線に曝されると、前
記最外殻の電子が飛び出して自由電子となり、被処理水
のイオン化、活性化がなされるものと考えられる。
【0047】このように、イオン化、活性化された処理
後の水は、水処理装置本体12の上面に設けられた供給
口32より供給され、水道の蛇口等と連通した下流側水
道管を介して、使用に供される。
【0048】この水道管内を流動する過程で水処理装置
10により処理された水は、排水管、給水タンク、受水
槽等の赤錆(Fe2O3)の発生防止・除去効果を発揮す
る。
【0049】この効果は、本発明の水処理装置内で生成
された過酸化水素(H2O2)がFe-イオンと反応して酸化
鉄(FeO)に変化され、FeOが水道管内の赤錆に接触する
ことにより、赤錆を少量づつ黒錆(Fe3O4)に変化させ
て流出することにより起こるものと考えられる。
【0050】さらに配管が鉄鋼管等の金属管等である場
合には、その内壁面に磁鉄鉱皮膜が生成され、この磁鉄
鉱の皮膜が赤錆の発生を抑止して水道水の浄化を促進さ
せる。
【0051】この状態を化学式を用いて示せば、 (9) H2O2 + Fe2 + → FeO + H2O (10)FeO + Fe2O3 → Fe2O4 となる。
【0052】さらに、本発明の水処理装置10により処
理された水は、アンモニア(NH3)、硫化水素(H2S)を
分解し、悪臭を除去する効果を有する。
【0053】この作用は、トイレ、下水等の悪臭の原因
となるアンモニア(NH3)や硫化水素(H2S)が、本発明
の水処理装置10により処理された水中の過酸化水素
(H2O2)によって次式のように分解され、この分解によ
り脱臭作用が起こるものと考えられる。
【0054】 (11)2NE3 + 3H2O2 → N2↑ + 6H2O (12)H2S + H2O2 → 2H2O + S 以上の作用により、本願の水処理装置10により処理さ
れた水を水洗トイレの洗浄水等として使用した場合には
排水の脱臭効果が得られる。
【0055】〔試験例〕以上説明した本発明のセラミッ
ク球状体50及び水処理装置10の作用は、下記の実験
結果によっても明らかにされる。
【0056】1.セラミック球状体の試験 前述のセラミック球状体をステンレス製の管内に充填
し、このステンレスパイプを都営水道の蛇口に連結し
て、経時的に流水中のCa2 +,Fe2 +,Mg2 +イオンの値を測
定した。この測定の結果を表1及び表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】以上の結果から、本発明のセラミック球状
体を使用することにより、水道水中のCa2 +,Fe2 +,Mg2 +
イオンの減少が確認された。特に90日経過後に測定し
た流水中のFe2 +の減少は著しいものであった。
【0060】このCa2 +,Fe2 +,Mg2 +イオンの減少によ
り、本発明のセラミック球状体を通過させた水道水は活
性化されていることが明らかである。また、本発明のセ
ラミック球状体を長期使用した場合の水道水中のFe2 +
減少は特に目覚ましく、本発明のセラミック球を約3カ
月程度使用することで、水道管中の赤錆を除去し、また
赤錆の発生を防止し得ることが判る。
【0061】さらに、永久磁石を省略し、本発明のセラ
ミック球状体と接触した被処理水は、図3に示す核磁気
共鳴装置(NMR)の実験結果からその分子集団が小さくな
っていることが明らかであり、飲料水として使用した場
合に味や腸での吸収が良く、また浴用として使用した場
合には、肌によく浸透して温まり、発汗作用を促し、ま
た、洗濯用水として使用した場合には、汚れ落ちの良い
水となっている。
【0062】2.水処理装置の性能試験 本発明の水処理装置を築20年のマンション一室の水道
メータ上流に取り付けて20年間清掃していない配管内
の赤錆の変化の状態を観察した。取り付け方法は、図4
(A)及び図4(B)に示す通りである。
【0063】該マンションに使用されている水道管は鉄
鋼管であり、試験方法は、本発明の実施例に記載した水
処理装置を取り付けた水道管の下流に内視鏡挿入口を設
け、該内視鏡により水道管の直管部分及び継手部分の内
部観察を行った。
【0064】本発明の水処理装置を設置した直後は、直
管部分及び継手部分のいずれにおいても赤錆及びスケー
ルの発生が著しく、赤錆が瘤状を呈しており、水道管内
の流路の略半分程度が閉塞されている状態であった。
【0065】本発明の水処理装置を使用後、内視鏡を再
度挿入して水道管内を観察したところ、未だ赤錆やスケ
ールの付着は見られるものの、赤錆による瘤の大きさが
略半分程度に減少していることが確認された。
【0066】さらに、本発明の水処理装置を取り付けて
33日経過後に再度内視鏡による観察を行ったところ、
赤錆の付着は依然として見られるものの、瘤状を呈した
赤錆は略完全に除去されており、水道水の流路が水道管
が本来有する状態にまで戻っていることが確認された。
【0067】以上の結果から、本発明の水処理装置を使
用した場合、水道管内の赤錆の除去、赤錆の発生防止に
極めて有効であることが確認された。
【0068】以上本発明の水処理用セラミック球状体及
び水処理装置につき、主として水道水の処理について説
明したが、本発明による被処理水は、水道水に限定され
ず、他の水源(例えば井戸水等の地下水や河川、湖沼の
水)についても適用でき、また、処理後の水は生活用水
として利用するのみでなく、農業用水、畜産、工業用水
等として利用するにも適したものである。
【0069】
【発明の効果】以上説明した本発明の構成により、本発
明の水処理用セラミック球は、以下の効果を有する。
【0070】被処理水と接触させることにより、被処理
水をイオン化、活性化することができ、その結果、水道
水の塩素臭を除去し、また、水道管、給水タンク、受水
槽内での赤錆を除去し、また発生を抑制することができ
る他、アンモニア、硫化水素等の分解を行うことができ
る水に変質可能なセラミック球状体及び水処理装置を提
供することができた。
【0071】また、前記処理水は、水の分子集団(クラ
スター)が微細であり、人体の皮膚や腸からの吸収がよ
く、また洗濯用水として使用した場合には汚れ落ちの良
好な水に処理することができるセラミック球状体及び水
処理装置を提供することができた。
【0072】また、本発明の水処理装置は、前記セラミ
ック球と共に、磁気発生源たる永久磁石を備えたので、
水の活性化、イオン化がより一層促進され、前記セラミ
ック球の効果をより一層助長することができる水処理装
置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水処理装置の斜視図。
【図2】 本発明の水処理装置の断面図。
【図3】 本発明のセラミック球状体により処理された
水の核磁気共鳴装置に共鳴させたスペクトルを示す図。
【図4】 本発明の水処理装置の取付け例を示す図であ
り、(A)は取付け前の配管、(B)は取付け後の配管
を示す。
【符号の説明】
10 水処理装置 12 水処理装置本体 14 流路 14a 第1流路 14b 第2流路 14c 第3流路 16 円筒管 16a 最外周の円筒管 16b 中間の円筒管 16c 最内周の円筒管 18 導入管(導入口側) 20 導入口 22 フランジ 24 蓋体 26 パッキング 28 底蓋 30 ガイド体 32 供給口 34 供給管(供給口側) 36 永久磁石(円筒状) 38 磁石固定具 40 Oリング 42 Oリング 44 永久磁石 50 セラミック球状体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1700〜1800℃の温度で焼成した
    後、粒径200〜300メッシュに粉砕した麦飯石の微
    細粉末98〜99重量%と、 粒径200〜300メッシュの鉄(Fe)、マンガン
    (Mn)、チタニウム(Ti)、カルシウム(Ca)、
    マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ジルコ
    ニウム(Zr)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)
    の微細粉末のいずれか5種類以上を混合した混合金属粉
    末1〜2重量%を混合し、1550℃以上の温度で焼結
    して形成して成る水処理用セラミック球状体。
  2. 【請求項2】 1700〜1800℃の温度で焼成後冷
    却し、1330〜1430℃の温度で再度焼成した後、
    粒径200〜300メッシュに粉砕した麦飯石の微細粉
    末98〜99重量%と、 粒径200〜300メッシュの鉄(Fe)、マンガン
    (Mn)、チタニウム(Ti)、カルシウム(Ca)、
    マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ジルコ
    ニウム(Zr)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)
    の微細粉末のいずれか5種類以上を混合した混合金属粉
    末1〜2重量%を混合し、1550℃以上の温度で焼成
    して成る水処理用セラミック球状体。
  3. 【請求項3】 被処理水の導入口と、処理水の供給口を
    備え、前記導入口と供給口間を連通する被処理水の流路
    が形成された水処理装置本体の内部に永久磁石を配置す
    ると共に、前記流路内に請求項1又は2記載のセラミッ
    ク球状体を充填したことを特徴とする水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記水処理装置本体は、同心状に配置さ
    れた直径の異なる複数の円筒管の上下を被蓋して、各円
    筒管の外壁と内壁間に被処理水の流路を形成すると共
    に、前記各流路を連通して水処理装置本体内を蛇行する
    流路とした請求項3記載の水処理装置。
JP23909896A 1996-09-10 1996-09-10 水処理用セラミック球状体及び前記セラミック球状体を使用した水処理装置 Pending JPH1085731A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001079119A1 (fr) * 2000-04-18 2001-10-25 Ever Spring (Hong Kong) Company Limited Système d'alimentation d'eau active
KR100380534B1 (ko) * 2000-11-29 2003-04-26 한은주 원적외선 방사물질을 이용한 활성수의 제조방법
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JP2013248540A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Giken Parts Kk 強磁性体フィルタ及びこれを備えた不純物除去器具並びに不純物除去方法
CN106630329A (zh) * 2017-02-26 2017-05-10 河北工业大学 一种木耳栽培活化矿化自动喷淋给水装置

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