JPH1085313A - 芳香器 - Google Patents

芳香器

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JPH1085313A
JPH1085313A JP8248384A JP24838496A JPH1085313A JP H1085313 A JPH1085313 A JP H1085313A JP 8248384 A JP8248384 A JP 8248384A JP 24838496 A JP24838496 A JP 24838496A JP H1085313 A JPH1085313 A JP H1085313A
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JP
Japan
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fragrance
electric fan
note
sensor
weight
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JP8248384A
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Kiyoshi Murayama
清 村山
Shigemi Nakamura
成見 中村
Makoto Ozeki
真 大関
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香剤の消耗が遅く長期間使用しても一定の
香りを持続でき、騒音の少ない芳香器を提供する。 【解決手段】 空気取込口12と香気吹出口11が設け
られたハウジング2と、ハウジング2内に収納される芳
香剤入り容器3と、芳香剤から発生した香気を香気吹出
口11から放出させるシロッコファン4と、シロッコフ
ァン4を回転させるモーター5と、人の存在を感知した
際にシロッコファン4を動作させるためのセンサー6を
備えている。そして、芳香剤中にはトップノート0〜3
0重量%、ミドルノート50〜100重量%、およびベ
ースノート0〜30重量%からなる調合香料が含有され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内やトイレ等に
置いて使用する電動型の芳香器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、室内やトイレ等で芳香を漂わ
せるために芳香剤が使用されている。この芳香剤には、
香料を乳化しゲル化させた固形の芳香剤や液体の芳香液
を容器に収納し、芯材によって吸い上げ、揮散紙等によ
り揮散させる液体の芳香剤が知られている。また、近
年、芳香液を素焼き等の多孔質体に浸透させて揮散させ
る素焼きタイプの芳香剤も発売されている。これらの芳
香剤に使用される香料は、一般にトップノート、ミドル
ノート、ベースノートと称される、揮発性の異なる多数
の香料成分を調合したものである。そして、これらの芳
香剤は、大気に解放された状態で任意の場所に置かれて
使用される。
【0003】一方、容器にタイマー、センサー、電動フ
ァン等が組み込まれ、一定時間毎あるいはセンサーが人
の存在を感知した時だけ電動ファンを駆動し、芳香剤の
香気を容器の外部に放出するタイプの芳香剤も知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
芳香剤には次のような問題点があった。すなわち、芳香
剤が大気に解放され自然放散の状態で使用されるため、
余分な香気の放散により芳香剤の消耗が早くなる。それ
に加えて、揮散しやすいトップノート成分が先に揮散す
る一方、ベースノート成分は揮散しにくいため、時間の
経過によって香料成分の割合が大きく変化する。その結
果、香りの強さの指標である「香気力価」、または香り
の質、いわゆる「香質」が著しく変化してしまい、所定
の香りを一定して持続できないという欠点があった。
【0005】この種の問題を解決する手段として、揮散
しやすいトップノートを多く配合したり、水溶性溶剤を
配合する(特開平5−161698号)といった方法が
提案された。ところが、これらの方法でも香気力価や香
質の経時変化を防止するには不充分であった。また、香
料をできる限り一定の香調で揮散させる方法として、香
料成分を揮散度により2〜3のグループに分け、各グル
ープの揮散速度を揮散面積により調整する方法(特公昭
58−50740号、特開平1−256966号)が知
られている。しかしながら、この方法はそれぞれのグル
ープについて異なる揮散面積を与えねばならないので、
揮散容器が複雑化するという欠点を有している。
【0006】一方、タイマーやセンサーを組み込んだ芳
香剤については、時間の経過による香気力価や香質の変
化は多少抑えられるものの未だ不充分であった。また、
容器が大き過ぎて使用場所が制限されたり、電動ファン
の駆動時に騒音が発生する、等の問題点を抱えていた。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、芳香剤の消耗が遅く長期間使用し
ても一定の香りを持続でき、また、電動型であっても騒
音の少ない芳香器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の芳香器は、空気取込口
と香気吹出口が設けられた密閉容器と、密閉容器の内部
に収納される芳香剤と、芳香剤から発生した香気を香気
吹出口から密閉容器の外部に放出させる電動ファンと、
電動ファンを回転させるための駆動手段と、人の存在を
感知した際に駆動手段に信号を出力して電動ファンを動
作させるセンサーを備え、芳香剤中に、トップノート0
〜30重量%、ミドルノート50〜100重量%、およ
びベースノート0〜30重量%からなる調合香料が含有
されていることを特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載の芳香器は、空気取
込口と香気吹出口が設けられた密閉容器と、密閉容器の
内部に収納される芳香剤と、芳香剤から発生した香気を
香気吹出口から密閉容器の外部に放出させる電動ファン
と、電動ファンを回転させるための駆動手段と、人の存
在を感知した際に駆動手段に信号を発信して電動ファン
を動作させるセンサーを備え、電動ファンが垂直方向に
回転することを特徴とするものである。
【0010】また、請求項3に記載の芳香器は、請求項
1または2に記載の芳香器において、センサーから発信
された信号が駆動手段に入力された際にその駆動手段を
一定時間制御するタイマーが設けられたことを特徴とす
るものである。
【0011】本発明の請求項1および請求項2に記載の
芳香器は、芳香剤が密閉容器内に収納され、センサーが
人の存在を感知した際に駆動手段によって電動ファンが
動作する構成となっているので、芳香器を置いた場所に
人がいない時には香気が密閉容器内にこもり、人がいる
時に香気が香気吹出口から密閉容器外に放出される。
【0012】そして、以下に実験データを用いて実証す
るように、請求項1に記載の芳香器では、芳香剤中の調
合香料の成分比を最適化したことにより、香気力価や香
質を長期間持続することができる。また、請求項2に記
載の芳香器では、電動ファンが垂直方向に回転する構成
としたことにより、電動ファンから発生する騒音を小さ
くすることができる。また、請求項3に記載の芳香器で
は、タイマーを備えることにより、センサーが人の存在
を感知した際に一定時間だけ電動ファンを回転させ、そ
の後、電動ファンを停止するような構成とすることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図7を参照して説明する。図1〜図7は本実施の形
態の芳香器1の構成を示す図であり、図中符号2はハウ
ジング(密閉容器)、3は芳香剤容器、4はシロッコフ
ァン(電動ファン)、5はモーター(駆動手段)、6は
センサー、7は乾電池、である。
【0014】図1、図2、図7に示すように、ハウジン
グ2全体は、芳香器1前部側のフロントハウジング8と
後部側のグランドハウジング9の2つの部分からなり、
ハウジング2後面の開口部にバッテリーカバー10が嵌
合するようになっている。そして、フロントハウジング
8の前面には、芳香器1の外部に香気を放出するための
香気吹出口11が設けられ、バッテリーカバー10に
は、芳香器1の内部に空気を取り込むための空気取込口
12が設けられている。さらに、フロントハウジング8
の前面にはセンサー用窓13とランプ用窓14が開口さ
れており、センサー窓13には近赤外線を透過し得るフ
レネルレンズ15が嵌め込まれている。
【0015】図4は芳香器1の平面図であるが、この図
に示すように、ハウジング2の内部空間は、ハウジング
2に設けられた仕切板によって概ね4つの室に区画され
ている。図4中右下がセンサー収納室16、右上が芳香
剤収納室17、左下がファン収納室18、左上がバッテ
リー収納室19、である。また、芳香剤収納室17とフ
ァン収納室18の仕切板の一部は開口し、これらは一つ
の連続した空間となっており、香気の流路となる。
【0016】図3に示すように、芳香剤収納室17に
は、芳香剤Fが入った芳香剤容器3が収納されるように
なっている。また、図4〜図7に示すように、ファン収
納室18には、シロッコファン4がその回転方向が垂直
方向に向くように収納され、シロッコファン4の回転中
心にモーター5の駆動軸20が接続されている。さら
に、シロッコファン4は、フロントハウジング8の香気
吹出口11に相当する位置に排気口21aが設けられた
ファンカバー21に覆われている。
【0017】図4、図7に示すように、芳香剤収納室1
7とセンサー収納室16との間の仕切は基板カバー22
によってなされ、この基板カバー22上に、モーター5
を駆動、制御するための回路や各種素子(図示略)を搭
載した基板23が固定されている。基板23上の芳香器
1前面側には、人の存在を感知するセンサー6と、シロ
ッコファン4が回転した時に点灯する表示ランプ24が
搭載されている。そして、センサー6はフロントハウジ
ング8のフレネルレンズ15に相当する位置に、また、
表示ランプ24はフロントハウジング8のランプ用窓1
4に相当する位置にそれぞれ固定されている。本実施の
形態の場合、センサー6として例えば人体から放射され
る近赤外線を感知する近赤外線センサーが用いられ、表
示ランプ24としてLEDが用いられる。一方、基板2
3の後面側には、モーター5を駆動する駆動手段の一部
である電源回路(図示略)、この電源回路に接続された
スイッチング素子およびタイマー(図示略)等が設置さ
れている。
【0018】図3、図7に示すように、乾電池収納室1
9には、上部に両極端子25、下部にプラス端子26と
マイナス端子27がそれぞれ設置されるとともに、2本
の乾電池7、7が収納される構成となっている。そし
て、乾電池収納室19内の各端子26、27と基板23
上の電源回路、ファン収納室18内のモーター5と基板
23上の電源回路はコード(図示略)によって互いに接
続されている。
【0019】また、本実施の形態に用いる芳香剤Fは、
トップノート、ミドルノート、ベースノートのそれぞれ
に属する1種または2種以上の香料成分を配合したもの
であり、トップノート、ミドルノート、ベースノートの
成分比をそれぞれトップノート0〜30重量%、ミドル
ノート50〜100重量%、ベースノート0〜30重量
%とする。
【0020】なお、トップノートは、その蒸気圧が概ね
15μmHg(25℃)以上のものであり、トップノー
トに属する香料成分として、例えばリナロール、エチル
アセテート、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、
フェニルアセトアルデヒド、青葉アルコール、ギ酸フェ
ニルエチル、樟脳、テルピノーレン、リモネン、l−メ
ントール、3−オクテノール、テトラヒドロリナロー
ル、ボルネオール、イソプレゴール、ベンジルアルコー
ル、ジメチルベンジルカルビノール、メチルフェニルカ
ルビノール、ジメチルフェニルカルビノール、フェニル
エチルアルコール、シネオール、アセトフェノン、酢酸
ベンジル、等が挙げられる。
【0021】また、ミドルノートは、その蒸気圧が概ね
10〜14μmHg(25℃)のものであり、ミドルノ
ートに属する香料成分として、例えばテルピネオール、
ゲラニオール、シトロネロール、シトロネラール、デシ
ルアルデヒド、ベンジルアセテート、シトラール、オイ
ゲノール、フェニルエチルアセテート、シトロネリルア
セテート、ゲラニルアセテート、テルピニルアセテー
ト、アセトフェノン、チモール、イソオイゲノール、ボ
ルニルアセテート、ベンジルプロピオネート、9−デセ
ノール、ネロール、ロジノール、ジメチルオクタノー
ル、ラバンジュロール、ムゴール、ミルセノール、テト
ラヒドロムゴール、β−フェニルエチルジメチルカルビ
ノール、β−フェニルエチルメチルエチルカルビノー
ル、フェノキシエチルアルコール、アニスアルデヒド、
インドール、アセトアニソール、シンナミルアセテー
ト、フェニルプロピルフェニルアセテート、アミルベン
ゾエイド、アニシルアセテート、フェニルプロピルアル
デヒド、ヘリオトロピン、ジャスミン(absolute)、等
が挙げられる。
【0022】さらに、ベースノートは、その蒸気圧が概
ね10μmHg(25℃)未満のものであり、ベースノ
ートに属する香料成分として、例えばγ−ウンデカラク
トン、エチルメチルフェニルグリシデート、ヘキシルシ
ンナミックアルデヒド、フェニルエチルアルコール、ム
スコン、シベトン、メチルヨノン、ヨノン、cis−ジ
ャスモン、バニリン、シンナミックアルコール、サイク
ラメンアルデヒド、ファルネソール、ヒドロキシシトロ
ネロール、ボルニルメトキシシクロヘキサノール、ノボ
ール、ネロリドール、サンタロール、サンダロール、セ
ドロール、ベチペロール、パチュリアルコール、インド
ール、スカトール、アニスアルコール、γ−フェニルプ
ロピルアルコール、α−アミルシンナミックアルコー
ル、フェニルグリコール、第3級ブチルシクロヘキサノ
ール、安息香酸、桂皮酸、ヒドロ桂皮酸、フェニル酢
酸、2−メチルテトラヒドロキノリン、6−メチルキノ
リン、オクチルアルデヒド、フェニルエチルフェニルア
セテート、ベンゾフェノン、リナリルフェニルアセテー
ト、アミルシンナミックアルデヒド、イソオイゲノー
ル、フェニルアセチックアルデヒド、等が挙げられる。
【0023】次に、上記構成の芳香器1の使用方法およ
び動作について説明する。芳香器1の内部に芳香剤容器
3と乾電池7をセットした上で、この芳香器1を室内等
の任意の場所に置く。そして、芳香器1のセンサー6が
人の存在を感知すると、センサー6が電源回路内のスイ
ッチング素子およびタイマーに信号を発信してモーター
5が作動し、シロッコファン4が回転を開始する。する
と、芳香器1内にこもっていた香気が芳香器1前面の香
気吹出口11から吹き出す。またこの際、同時に表示ラ
ンプ24が点灯し、芳香器1が作動中であることがわか
る。そして、本実施の形態の場合、タイマーの作用によ
ってスイッチング素子が作動し、モーター5と電源回路
が一定時間だけ接続される構成となっており、一定時間
を経た後にシロッコファン4は停止し、香気の吹き出し
も停止する。
【0024】このように、本実施の形態の芳香器1は、
開放型の従来の芳香剤と異なり、密閉されたハウジング
2内に芳香剤が収納されたものである。しかも、人の存
在を感知するセンサー6と、センサー6からの信号によ
って作動するシロッコファン4を備えているので、人が
いる時だけ芳香器1から香気が吹き出され、人がいない
時には芳香器1内に香気がこもる状態となる。したがっ
て、この芳香器1では芳香剤の消耗が遅いため、芳香剤
を長持ちさせることができる。また、揮散しやすいトッ
プノート成分だけが早く揮散することが抑えられ、時間
の経過によって香料成分の割合が変化しないため、所定
の香りを長期間一定して持続することができる。
【0025】さらに、芳香剤F中のトップノート、ミド
ルノート、ベースノートの成分比をトップノート0〜3
0重量%、ミドルノート50〜100重量%、ベースノ
ート0〜30重量%というように最適化したことによ
り、香気力価や香質をより長期間持続することができ
る。また、シロッコファン4が垂直方向に回転する構成
としたことにより、シロッコファン1から発生する騒音
を小さくすることができる。これらの効果に関しては次
の実施例の項で詳述する。
【0026】また、本実施の形態の芳香器1では、シロ
ッコファン4の電源として乾電池7を内蔵する構成とし
たので、取り扱いが手軽である、置き場所を選ばない、
等の利点も有している。
【0027】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば本実施の形態では、基板23上の電源回路にタイマ
ーを備え、タイマーの作用によって、センサー6が人の
存在を感知してから一定時間だけシロッコファン4が回
転する構成とした。この構成に代えて、タイマーを設け
ることなく、センサーが人の存在を感知している間中フ
ァンが回転し続ける構成としてもよい。そして、本発明
の芳香器の電気部品であるファン、モーター、センサ
ー、タイマー等の種類、ハウジングの形状等に関しても
本実施の形態に限らず、適宜設計変更することができ
る。また、モーター駆動用の電源としては乾電池に限ら
ず、他の種類の電池あるいはAC電源であってもよい。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。こ
こでは、上記実施の形態の芳香器と従来の市販の芳香剤
を用い、さらに香料成分比を種々に調製したサンプルを
用いて香気力価、香質を評価した。また、本実施の形態
の芳香器については、電動ファンの回転方向を変えて、
電動ファン駆動時に出る騒音の大きさを評価した。
【0029】(第1実施例)下記の表1は、第1実施例
で用いた実験サンプルの種類と評価結果を示すものであ
る。その実験サンプルの種類をまとめると次のようにな
る。 実施例1、2…本発明の芳香器であり、トップノート
(リモネン)、ミドルノート(シトロネロール)、ベー
スノート(ヘキシルシンナミックアルデヒド)の香料成
分比を変えたもの、 比較例1…本発明の芳香器における電動ファンの回転方
向を水平方向に変えたもの、 比較例2…芳香器自体は本発明と同一のものであり、香
料成分比をトップノート50重量%、ミドルノート20
重量%、ベースノート30重量%と、本発明の範囲外と
したもの、 比較例3〜5…素焼き型の芳香剤で、香料成分比をそれ
ぞれ変えたもの、 比較例6…市販のシート型の芳香剤、 比較例7…市販のゲル型の芳香剤。
【0030】また、評価方法としては、10名のパネラ
ーが、室温保存で1ヶ月経過したサンプルをブランク品
(使用開始時のもの)と比較した。表1中の評価基準
は、 ○:パネラーの80%以上がブランク品と同等と判断、 △:パネラーの50%〜79%がブランク品と同等と判
断、 ×:パネラーの49%以下がブランク品と同等と判断、 である。また、電動ファン駆動時(室温保存時1ヶ月
品)の騒音の大きさは、 ○:音をほとんど発しない、 △:やや音を発する、 ×:かなり大きな音を発する、 である。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、本発明の芳香器(実施
例1、2)と従来の芳香剤(比較例3〜7)では香気力
価と香質の評価に明らかに差があり、本発明の芳香器に
よれば、従来問題となっていた香気力価や香質の劣化が
充分に改善できることが実証された。また、芳香器自体
は本発明のものと同一であっても、香料成分比をトップ
ノート50重量%、ミドルノート20重量%、ベースノ
ート30重量%と本発明の範囲外とした比較例2の場
合、実施例1、2と比べて、香気力価と香質がやや劣化
することが分かった。また、電動ファンの回転方向を水
平方向にした比較例1では電動ファンから大きな騒音が
発生するのに対して、電動ファンの回転方向を垂直方向
にした実施例1、2および比較例2では騒音がほとんど
なくなることが実証された。
【0033】(第2実施例)第2実施例は、本発明の芳
香器を用いた上で芳香剤の組成をより細かく変えた場合
の香気力価と香質の評価である。そして、下記の表2
は、第2実施例で用いた実験サンプルの種類と評価結果
を示すものである。その実験サンプルの種類をまとめる
と次のようになる。 実施例1、2…本発明の芳香器であり、トップノート
(リモネン)、ミドルノート(シトロネロール)、ベー
スノート(ヘキシルシンナミックアルデヒド)の香料成
分比を本発明の範囲内で変えたもの、 実施例3、4…上記実施例1、2の香料に、3−メチル
3−メトキシブタノールを添加したもの(表2中で、例
えば、実施例3はトップノート5重量%、ミドルノート
35重量%、ベースノート10重量%となっているが、
この値は芳香剤全体から見た成分比であり、香料中の成
分比はトップノート10重量%、ミドルノート70重量
%、ベースノート20重量%となって、本発明の香料成
分比の範囲内に入っている、これは実施例4〜6も同
様)、 実施例5、6…上記実施例1、2の香料に、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル、防腐剤、精製水を添加したもの、 比較例1…トップノート、ミドルノート、ベースノート
の香料成分比を本発明の範囲外に変えたもの、 比較例2…上記比較例1の香料に、3−メチル3−メト
キシブタノールを添加したもの、 比較例3…上記比較例1の香料に、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、防腐剤、精製水を添加したもの。また、評価
方法は第1実施例と同様である。
【0034】
【表2】
【0035】表2を見ると、実施例1〜6が全て良好な
性能を示すのに対して、比較例1〜3の性能がやや劣る
ことが分かる。このことから、香料のみで芳香剤を調製
した場合、香料に他の成分を添加した場合、のいずれの
場合でも、香料の中だけで見た成分比がトップノート0
〜30重量%、ミドルノート50〜100重量%、ベー
スノート0〜30重量%という条件を満たしている限
り、香気力価や香質が良好な状態を持続できることが実
証された。
【0036】(第3実施例)第3実施例は、再度、本発
明の芳香器と市販の芳香剤を用い、芳香剤の組成を変え
た場合の香気力価と香質の評価である。下記の表3は、
第3実施例で用いた実験サンプルの種類と評価結果を示
すものである。その実験サンプルの種類をまとめると次
のようになる。 実施例7、8…本発明の芳香器であり、トップノート
(リモネン)、ミドルノート(シトロネロール)、ベー
スノート(ヘキシルシンナミックアルデヒド)の香料成
分比を本発明の範囲内で変え、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、カラギーナン、防腐剤、精製水を加えたもの(第
2実施例の項でも述べたように、表3中で、実施例7は
トップノート0.5重量%、ミドルノート3.5重量
%、ベースノート1.0重量%となっているが、香料中
ではトップノート10重量%、ミドルノート70重量
%、ベースノート20重量%となって、本発明の香料成
分比の範囲内に入っている、これは実施例8も同様)、 比較例4…芳香器自体は本発明と同一のものであるが、
香料成分比をトップノート2.5%(香料中で50重量
%)、ミドルノート1.0%(同20重量%)、ベース
ノート1.5%(同30重量%)と、本発明の香料成分
比の範囲外としたもの、 比較例5〜8…市販の素焼きタイプの芳香剤で、香料成
分比および香料以外の添加物をそれぞれ変えたもの、 比較例9、10…市販の液体タイプの芳香剤で、香料成
分比を変えたもの、 比較例11、12…市販のゲルタイプの芳香剤で、香料
成分比を変えたもの。 また、評価方法は第1、第2実施例と同様である。
【0037】
【表3】
【0038】本実施例によって、芳香器の香りに関する
性能について上記第1、第2実施例の結果を再確認する
ことができる。表3から明らかなように、芳香器として
本発明のタイプのものを用い、芳香剤が香料のみで芳香
剤を調製した場合、香料に他の成分を添加した場合、の
いずれであっても、香料中の成分比が本発明の条件を満
たせば、香気力価や香質が良好な状態を持続できること
が実証された。
【0039】なお、一定の香りを持続するという効果の
みを求めるのであれば、電動ファンの回転方向に係わら
ず、調合香料の成分比のみを本発明の範囲内に設定すれ
ばよい。その構成は請求項1に記載の芳香器に相当す
る。また、騒音を小さくするという効果のみを求めるの
であれば、電動ファンの回転方向を垂直にしさえすれば
よい。その構成は請求項2に記載の芳香器に相当する。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
芳香器は、開放型の従来の芳香剤と異なり、密閉容器内
に芳香剤が収納されたものである。しかも、人の存在を
感知するセンサーと、センサーからの信号によって作動
する電動ファンを備えているので、人がいる時だけ芳香
器から香気が吹き出され、人がいない時には芳香器内に
香気がこもる状態となる。さらに、芳香剤中の調合香料
の成分比を最適化した。その結果、本発明の芳香器で
は、芳香剤の消耗が遅く、芳香剤を長持ちさせることが
できる。そして、時間の経過によっても香料成分の割合
が変化しないため、所定の香りを一定して持続すること
ができる。また、電動ファンが垂直面内で回転する構成
としたことにより、電動ファンから発生する騒音を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である芳香器の前面側
から見た斜視図である。
【図2】 同、芳香器の後面側から見た斜視図である。
【図3】 同、芳香器のバッテリーカバーを外した状態
で後面側から見た斜視図である。
【図4】 同、芳香器の平断面図である。
【図5】 同、正断面図である。
【図6】 同、側断面図である。
【図7】 同、芳香器を分解した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 芳香器 2 ハウジング(密閉容器) 3 芳香剤容器 4 シロッコファン(電動ファン) 5 モーター(駆動手段) 6 センサー 7 乾電池 11 香気吹出口 12 空気取込口 F 芳香剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気取込口と香気吹出口が設けられた密
    閉容器と、この密閉容器の内部に収納される芳香剤と、
    この芳香剤から発生した香気を前記香気吹出口から前記
    密閉容器の外部に放出させる電動ファンと、この電動フ
    ァンを回転させるための駆動手段と、人の存在を感知し
    た際に前記駆動手段に信号を出力して前記電動ファンを
    動作させるセンサーを備え、 前記芳香剤中に、トップノート0〜30重量%、ミドル
    ノート50〜100重量%、およびベースノート0〜3
    0重量%からなる調合香料が含有されていることを特徴
    とする芳香器。
  2. 【請求項2】 空気取込口と香気吹出口が設けられた密
    閉容器と、この密閉容器の内部に収納される芳香剤と、
    この芳香剤から発生した香気を前記香気吹出口から前記
    密閉容器の外部に放出させる電動ファンと、この電動フ
    ァンを回転させるための駆動手段と、人の存在を感知し
    た際に前記駆動手段に信号を発信して前記電動ファンを
    動作させるセンサーを備え、 前記電動ファンが垂直方向に回転することを特徴とする
    芳香器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の芳香器におい
    て、 前記センサーから発信された信号が前記駆動手段に入力
    された際にその駆動手段を一定時間制御するタイマーが
    設けられたことを特徴とする芳香器。
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