JPH1084927A - 鮮度保持材 - Google Patents

鮮度保持材

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JPH1084927A
JPH1084927A JP8278514A JP27851496A JPH1084927A JP H1084927 A JPH1084927 A JP H1084927A JP 8278514 A JP8278514 A JP 8278514A JP 27851496 A JP27851496 A JP 27851496A JP H1084927 A JPH1084927 A JP H1084927A
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oxide
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average particle
bacteria
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Yoshiyuki Tokuda
美幸 徳田
Yoshiyasu Ishiyama
慶泰 石山
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NIPPON MIZUSHIYORI GIKEN KK
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NIPPON MIZUSHIYORI GIKEN KK
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生鮮食品類の流通過程における細菌や黴菌の
繁殖の阻止と、排出されるガス類を分解消去して生鮮食
品類の鮮度を、安全に且長期に亘って保持することがで
きる鮮度保持材を提供する。 【構成】 平均粒径が20nm以下の超微粒子に形成さ
れた酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化
チタン、酸化亜鉛、及び酸化銅若しくは酸化銀からなる
組成成分が適宜割合で組成され且その平均粒径が40n
m以下に焼成されて形成された焼成体で、而も該焼成体
中に酸化亜鉛が3乃至20%重量割合で組成されてなる
鮮度保持材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は野菜や果実等の青果物や
鮮魚等水分率の高い生鮮食品類の包装容器等に含浸、塗
着或いは配合させ、若しくは生鮮食品類に直接噴霧して
該生鮮食品類の鮮度を、長期に亘り且安全に保持させる
鮮度保持材に関する。
【0002】
【従来技術】野菜や果実等の青果物や鮮魚等の生鮮食品
は、その鮮度や品質を損うことなく消費に供することが
要請されるが、該生鮮食品類は水分率が極めて高くその
生産から消費に至る過程で、野菜類では蒸散による萎凋
や呼吸等の代謝に伴う成分の消耗並びにこれに伴う褐変
及び変質等が、果実類においては過熟による形状崩壊や
変色等野菜類や果実類自体の生理的原因による場合と、
細菌や黴菌等の付着且繁殖に伴う変敗、腐敗等外的原因
とが相互に関連して鮮度や品質の低下が招来され、更に
鮮魚においても消化酵素の活動に伴う変質の如く鮮魚自
体の生理的原因による場合と、細菌や黴菌の付着且繁殖
による変敗、腐敗等外的原因との相互の作用により鮮度
や品質の低下が招来される。
【0003】かかる実情に際して野菜類の蒸散や代謝或
いは果実類の過熟の原因とされる排出エチレンガスや炭
酸ガス等は、低温度の管理を施すことにより抑制しえる
ことが解明されているものの、野菜類や果実類では必要
以上の低温度で管理することは却って細胞組織を破壊す
る結果となるからせいぜい摂氏4乃至5℃以上の温度で
管理せざるを得ず、従って付着した細菌や黴菌等は依然
として繁殖し鮮度や品質の低下が発生し、而も野菜類や
果実類は通常紙器等の包装容器に収納され流通に供され
るため、呼吸や代謝等で排出されるエチレンガス等のガ
ス濃度が次第に上昇し過熟や褐変等が促進され鮮度や品
質低下も発生する。
【0004】更に鮮魚については極低温の温度管理がな
しえるため消化酵素の活動抑制や細菌や黴菌の繁殖が抑
制できるものの、極低温の温度管理は生産段階から流通
に供する一時的貯蔵のために用いられるもので、流通か
ら消費段階においては解凍された状態で取扱われるた
め、短時に付着細菌や黴菌が繁殖し変敗、腐敗による鮮
度や品質の低下が発生する結果となっている。
【0005】発明者等はかかる問題に鑑み鋭意研究を重
ねた結果本発明に至ったものであって、本発明は生鮮食
品類の鮮度保持とりわけ細菌や黴菌の繁殖に伴う変敗や
腐敗の防止と、エチレンガス等の排出ガスの分解による
過熟や褐変の防止により鮮度や品質の保持を図るもので
あり、且生鮮食品類に係るものであるから食品衛生上安
全性の高いことが必須となる。
【0006】かかる点に関して発明者等は、既に特定の
構成を有するセラミックス粉体が放射する近赤外線乃至
は遠赤外線領域の電磁波が、菌体を形成する水分の水分
子やその繁殖に必要な環境水分の水分子を励起し且セラ
ミックス粉体の組成成分より酸化力も創出せしめて、安
全に抗菌がなしえることを究明し特願平8−12520
1号及び特願平8−125202号でその内容を開示し
ている。
【0007】然るにかかる先願発明では、セラミックス
粉体を形成するそれぞれの組成成分がバルク固体として
具備する物理的化学的特性の相互作用を用いたものであ
るから、単に外部電磁波エネルキーの吸収に伴い近赤外
線乃至遠赤外線領域の電磁波を放射せしめ、水分子の励
起による活性酸素を創出せしめて抗菌を図るものである
から安全に抗菌がなしうるものの、かかる放射電磁波の
エネルギーは微少なものであるから菌種によっては十分
な抗菌効果が期待できぬ場合や、特にエチレンガス等排
出ガスの分解消去には対処しえない。
【0008】反面近年に至っては、ガス中蒸発法等の微
粒子製造技術の進歩に伴いその平均粒径が0.5乃至1
nm程度の超微粒子の生産も可能となったもので、該超
微粒子においてはその原子や分子構造が前記先願発明に
おけるセラミックス粉体の組成成分のバルク固体構造に
対しクラスター構造を呈するため、バルク固体構造の成
分とは異る量子サイズ効果や化学結合効果、表面効果、
及び体積効果等が創出され、特には超微粒子表面に関与
する原子数の割合が多くなるため表面活性が高まり、僅
かな外部エネルギーの吸収によっても近赤外線乃至遠赤
外線領域の強い電磁波放射を初めイオン化や電子移動反
応が惹起されること、及び酸化亜鉛を存在させることに
より僅かな外部エネルギーの吸収で酸素が選択的に遊離
し、過剰の亜鉛が供与体となってイオン化や電子励起が
促進されること等を究明し本発明に至ったものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は、僅かな
外部電磁波エネルギーの吸収により、水分子を励起せし
めて酸化殺菌力の強い活性酸素を生成せしめる近赤外線
乃至遠赤外線領域の強い電磁波放射と、イオン化及び電
子移動反応を促進せしめて更に酸化力を創出させ生鮮食
品類に付着する菌類の繁殖阻止と、排出されるエチレン
ガス等の排出ガスを分解消去せしめ、以って生鮮食品類
の鮮度を長期に亘って且安全に保持しえる鮮度保持材を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が用いた技術的手段は、近赤外線乃至遠赤外
線領域の強い電磁波放射による活性酸素の生成及びイオ
ン化及び電子移動反応による酸化力や酸化還元作用を創
出させるうえから、原子や分子がクラスター構造を有す
るようその平均粒径が最大でも20nm以下に形成され
た酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化銅若しくは酸化銀からなる超微粒
子を用い、これら超微粒子の特性を相互に作用させて水
分子の励起による一重項酸素、ヒドロキシラジカル、ス
ーパーオキシド或いは過酸化水素等反応性の高い活性酸
素を創出させて有効な抗菌を図るための近赤外線乃至遠
赤外線領域の電磁波放射と、イオン化及び電子移動反応
を促進せしめて排出ガスの分解消去のための酸化力や酸
化還元作用を有効に発揮させるうえから、該超微粒子等
をその目的に適合するよう適宜割合で組成し且それぞれ
の超微粒子の相互作用を図るうえから一旦焼成させて焼
成体となすもので、電磁波放射効率やイオン化或いは電
子移動反応は焼成体の表面積率に深く関与するため、該
焼成体は最大でもその平均粒径が40nm以下で形成さ
れる。そして更に重要なことは、酸化亜鉛からなる超微
粒子がイオン化や電子移動反応の促進に大きく関与する
ものであるから、該焼成体中における酸化亜鉛の組成割
合を3乃至20%重量割合で組成させる構成に存する。
【0011】
【作 用】上述の如き構成からなる本発明は以下の如き
作用を有する。即ち本発明に係る組成成分である酸化硅
素、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化銅若しくは酸化銀は平均粒径が20nm以
下に形成された超微粒子を用いるため、それぞれの組成
成分を構成する原子や分子の構造がクラスター構造態様
となり表面に関与する原子数の割合が大きく且これら表
面原子は反応性に富み而も該表面原子は不飽和結合をも
つため表面活性が高く、従って僅かな外部エネルギーの
吸収によっても強い電磁波放射がなされ、且該表面活性
の高い組成成分を適宜組成割合に組成し而もその平均粒
径が40nm以下に焼成されるため、水分子を励起させ
て抗菌力を持つ活性酸素を創出させる電磁波領域の電磁
波放射が有効なされるとともに、焼成体の表面積率が大
きいため放射効率も著るしく高まる。
【0012】更に表面活性の高い組成成分が適宜割合の
組成をもって焼成体が形成されるため、組成成分相互の
イオン化や電子移動反応も促進されて排出ガスが酸化分
解或いは酸化還元作用を受けて分解消去される。而も該
焼成体中には酸化亜鉛が3乃至20%重量割合で組成さ
れてなるため、僅かな外部エネルギーの吸収によっても
該酸化亜鉛が酸素を放出し、且余剰亜鉛が触媒的に働き
イオン化や電子移動反応が一段と促進される。加えて該
焼成体は無機質で且その平均粒径も40nm以下と微粒
で見掛比重も小さいため、水や有機溶剤との混合分散や
適宜の塗着剤との混合分散並びに接着も可能であるか
ら、水や有機溶剤に混合分散のうえ噴霧し若しくは合成
樹脂素材に混合して成形し或いは形成された容器に塗着
剤で印刷や塗着することも出来ることとなる。
【0013】
【実施例】以下に本発明実施例を詳細に説明すれば、本
発明は生鮮食品類の鮮度保持のためのものであるから、
使用に際し食品衛生上安全性の確保が絶対的条件とな
る。そこで本発明は物理的手段を用いて鮮度保持を図る
技術思想を採用するもので、更に詳細には生鮮食品自体
に含まれる水分を初め、付着細菌や黴菌等の菌体を形成
する水分、或いは細菌や黴菌の繁殖に必須の環境水分の
水分子を有効に共振励起させ一重項酸素やヒドロキシラ
ジカル、スーパーオキシド或いは過酸化水素等反応性の
高い活性酸素を創出せしめて、細菌や黴菌の繁殖を阻止
して変敗や腐敗の防止と、イオン化及び電子移動反応を
促進せしめ酸化還元作用による排出ガス等を分解消去せ
しめて鮮度保持を図ることにある。
【0014】ところで水分子が共振励起される波長は1
乃至3μmの近赤外線電磁波領域及び6乃至11μmの
遠赤外線電磁波領域にある。他方従来よりセラミックス
が外部エネルギーの吸収により電磁波放射特性を有する
ことが知られており、これがためアルミナ、シリカ、ジ
ルコニア、チタニア、マグネシア、ムライト、ジルコ
ン、コージェライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素等を適宜
割合に配合焼成させて、波長が6乃至11μmの遠赤外
線電磁波放射による乾燥装置や生体保温資材等が開発使
用されている。従って本発明においてはかかるセラミッ
クスの電磁波放射特性を活用して、その放射波長が1乃
至3μmの近赤外線電磁波領域及び放射波長6乃至11
μmの遠赤外線電磁波領域の放射を僅かな外部エネルギ
ーの吸収により有効になさしむる放射体が要請される。
【0015】更に本発明においては、僅かな外部エネル
ギーによりイオン化及び電子移動反応の促進により酸化
還元作用を有効に創出せしめて、排出ガス等を分解消去
させることも要請されるもので、これがためにはセラミ
ックスを形成するそれぞれの組成成分に、表面活性の高
い所謂クラスター構造を有するものの選択が望まれる。
【0016】かかることから、本発明ではセラミックス
を形成する組成成分としてその平均粒径が最大でも20
nm好ましくはその平均粒径が10nm以下の、所謂表
面原子数の割合の大きなクラスター構造を有する超微粒
子で形成される酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化マン
ガン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化銅若しくは酸化銀か
らなる組成成分が用いられる。そしてこれら組成成分の
それぞれが有する放射特性を相互に作用させて、その放
射波長が1乃至3μmの近赤外線領域並びにその放射波
長が6乃至11μmの遠赤外線領域の電磁波放射を有効
に放射せしめるうえから、該組成成分のそれぞれを最密
充填密度をもって焼成させて焼成体となす。
【0017】ところでかかる焼成体は、電磁波の放射を
初めイオン化或いは電子移動反応の促進による酸化還元
作用を有効に発揮せしめるうえから表面積率を高めるこ
と、及び見掛比重を小さくして水や有機溶剤との分散混
合若しくは合成樹脂素材に配合して成形し或いは塗着剤
に分散混合させて印刷や塗着させるうえから、その平均
粒径も最大40nm以下に形成されるもので、該焼成体
を最密充填密度に形成させる好ましい粒度分布として
は、該焼成体の平均粒径の1/10乃至1/15程度の
粒径即ち焼成体の平均粒径が40nmの場合では、その
粒径が略2.6乃至4nmの組成成分のものが略30乃
至50%重量割合で組成されることが望まれる。
【0018】そしてかかる超微粒子の組成成分について
はガス中蒸発法を初め、精密濾過法、限界濾過法、逆浸
透法、イオン交換法等により形成されるものが使用でき
ることは言うまでもない。
【0019】而して該焼成体を形成するそれぞれの組成
成分の組成割合については、該組成成分の平均粒径が最
大でも20nm以下の超微粒子からなるため該組成成分
を構成する原子がクラスター構造を有し、バルク固体か
らなる粒子に比べて量子サイズ効果や化学結合効果、表
面効果、体積効果等が相俟って組成成分毎の放射率の相
違はあるものの比較的放射率が高く、且焼成体の形成に
際して比較的大きな組成割合を占める酸化硅素や酸化ア
ルミニウム或いは酸化マンガン等は、その放射波長も略
0.8μm程度の近赤外線領域から、その放射波長が略
3乃至5μmの近赤外線領域に緩かな放射率のピークを
持ち且その放射波長が略20μmの遠赤外線領域の電磁
波に亘っての放射特性を有し、更に酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化銅若しくは酸化銀等の金属酸化物では、その放
射率のピークが略1.8乃至4μmの近赤外線領域に移
行された状態の放射特性を示すものである。
【0020】従ってセラミックス焼成体の形成にあたっ
ては、組成成分のそれぞれが超微粒子のクラスター構造
に依拠する高い放射率と水分子を十分に共振励起させる
放射波長1乃至3μmの近赤外線電磁波領域及び放射波
長6乃至11μmの遠赤外線電磁波領域の電磁波放射が
なしえるものであるから、焼成体の形成に際して組成成
分の具体的組成割合には特段の制限はなく、而も近赤外
線領域の放射特性を更に向上させる必要が生じた場合に
は、金属酸化物の組成割合を増加させることが提案され
る。
【0021】他方焼成体の形成に際して特に留意すべき
は、酸化亜鉛が外部エネルギーの吸収に伴い酸素の放出
と余剰亜鉛が触媒的に働き組成成分各個のイオン化や電
子移動反応に伴う酸化還元作用が促進され、特に排出ガ
ス等の分解消去に大きく寄与するものであって、本発明
は菌類の繁殖阻止とともに排出ガスの分解消去も重要な
課題であり、かかる排出ガス分解消去を図るうえから焼
成体の形成に際して該酸化亜鉛を少なくとも3%重量割
合から最大でも20%重量割合で組成されることが重要
となる。
【0022】そしてそれぞれの組成成分は、その平均粒
径が20nm以下の超微粒子からなるクラスター構造を
有するものであるからバルク固体からなる組成成分に比
べ融点も著るしく低く、且超微粒子であるから組成成分
相互の凝集力が強く働く。反面形成される焼成体は外部
エネルギーを効率良く吸収させること、及び電磁波放射
やイオン化或いは酸化還元作用を効率的に発揮させるう
えでその表面積率を大きく形成させると望まれるから、
組成成分相互を熔融焼結させることは却って表面積率を
低下させる結果となるため、略110乃至300℃の温
度で凝集且焼成させることが好適である。
【0023】かかる如くして形成される本発明を生鮮食
品類の鮮度保持のために使用する場合には、本発明を水
やエタノール等の有機溶剤に分散混合させたうえ生鮮食
品類に直接噴霧させることや、合成樹脂素材や紙素材に
配合若しくは含浸させたうえ所要の包装容器を形成し該
容器内に生鮮食品を収納させること、或いは適宜の塗着
剤に分散混合させたうえ生鮮食品類の包装容器に印刷し
或いは塗着させ収納使用すれば良い。
【0024】以下に本発明による細菌及び黴菌に対する
抗菌性と、排出ガスに対する分解性についての実験結果
を報告する。実験に用いた本発明は、平均粒径4.1n
mの酸化硅素、平均粒径が6.5nmの酸化アルミニウ
ム、平均粒径が9.8nmの酸化マンガン、平均粒径が
13.4nmの酸化亜鉛、平均粒径が16nmの酸化チ
タン及び平均粒径が20.1nmの酸化銅からなる組成
成分を種々の組成割合に組成のうえ、その平均粒径が4
0nm及び平均粒径80nmに焼成させて、それぞれ表
1の如き試料1乃至10を作成した。
【0025】
【表1】
【0026】抗菌性試験には細菌類として大腸菌及び黄
色ブドウ球菌を、及び黴菌として黒コウジカビを用い
た。抗菌性試験に際しては、予めポリスチロール樹脂に
前記試料1乃至10のそれぞれの組成の本発明を1%重
量割合で配合のうえ、射出成形法により縦9cm横5.
5cm深さ2cmの蓋付試験容器を作成し、それぞれ容
器1乃至10とし且本発明を無配合で作成した同様の容
器を対照として用いた。抗菌性試験の試験方法は、細菌
については標準寒天培地にそれぞれ35℃48時間前培
養した供試菌を用いて供試菌液として10/mlに調
整したもの、及び黴菌についてはポテトデキストロース
寒天培地で25℃7日間前培養し形成された胞子を、
0.005%スルホコハク酸ジオクチルナトリウム溶液
で10/mlに調整したものを供試菌液として用い、
この供試菌液のそれぞれ5mlを容器1乃至10内に注
入し、これを30℃に保温させながら経過時間毎に菌液
0.1mlを取出し、塗沫後再培養して生菌数を判読し
た結果は表2及び表3、表4の通りである。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】更に排出ガスの分解性試験について述べれ
ば、分解性試験に供した排出ガスとしては青果物の過熟
に関与するエチレンガス及び変敗や腐敗時に発生するア
ンモニアガスとを用いた。分解性試験に際しては、前記
試料1乃至10の組成の本発明をポリプロピレン樹脂に
それぞれ1%重量割合で配合のうえ厚さ100μmのフ
ィルムを形成し、且このフィルムを用いて幅20cm長
さ30cmの袋を作成しそれぞれ袋1乃至10とし、且
本発明を無配合のうえ形成したフィルムを用いて同様の
袋を作成しこれを対照として用いた。試験方法は標準ガ
ス発生装置により所要濃度に発生させたエチレンガス及
びアンモニアガスをそれぞれ袋1乃至袋10内に充填密
閉させ、経過時間毎に残留ガス濃度を測定し分解性を判
定した結果は表5及び表6の通りである。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】而して抗菌性試験結果は表3及び表4、表
5からも明らな如く、本発明は焼成体を形成する組成成
分が平均粒径20nm以下の超微粒子からなるため原子
や分子がクラスター構造を有しため表面活性が高く、僅
かな外部エネルギーの吸収でもそれぞれの組成成分が高
い放射率で水分子を励起して活性酸素が創出されている
ことが理解され、而も組成成分の組成割合には特段の影
響も窺れない。更に排出ガスの分解性についても表5及
び表6から明らかな如く、僅かな外部エネルギーの吸収
でイオン化や酸化還元作用の促進により分解消去されて
いることが理解され、特に酸化亜鉛の組成割合が3乃至
20%重量割合でイオン化や酸化還元作用が促進されて
いることも理解される。
【0034】
【発明の効果】上述の如く本発明は水分子を励起させる
電磁波放射特性を有する酸化硅素、酸化アルミニウム、
酸化マンガン、酸化チタン、酸化亜鉛並びに酸化銅若し
くは酸化銀からなる組成成分の平均粒径が20nm以下
の超微粒子のため、該組成成分の原子や分子がクラスタ
ー構造となり表面原子の割合が大きく表面活性が著るし
く高くなり、且該組成成分を適宜割合に組成のうえその
平均粒径が40nm以下に焼成させた焼成体からなるた
め、僅かな外部エネルギーの吸収でも高い放射率で而も
有効に水分子を励起する電磁波放射がなされるから、生
鮮食品類自体の水分や菌体を形成する水分或いは菌類の
繁殖に必須の環境水分から抗菌性の高い活性酸素が創出
され、従って極めて安全に且細菌や黴菌の繁殖が確実に
阻止され変敗や腐敗も防止される。更に焼成体を形成す
る組成成分各個は表面活性が高いため、僅かな外部エネ
ルギーの吸収でもイオン化や電子移動反応の惹起に伴う
酸化還元作用が働き排出ガス特にはエチレンガスが分解
消去されるとともに、組成される酸化亜鉛が酸素の放出
とともに触媒として働くためガス分解消去が一段と促進
されて、過熟や褐変の防止も図れることとなる。而も本
発明は微粒状であるため見掛比重が小さく且無機質のた
め接着性も具備するから、水等に混合分散させ生鮮食品
類に噴霧させ或いは合成樹脂素材や紙素材に配合して生
鮮食品類の包装容器を作成し、若しくは適宜の塗着剤に
混合分散のうえ生鮮食品類の包装容器に印刷や塗着させ
ることにより、安全に且長期に鮮度保持がなしえる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が20nm以下に形成された酸
    化硅素、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化チタ
    ン、酸化亜鉛、酸化銅若しくは酸化銀からなる超微粒子
    を、適宜組成割合で焼成させその平均粒径が40nm以
    下に形成される焼成体において、該焼成体中に酸化亜鉛
    が3乃至20%重量割合に組成させてなることを特徴と
    する鮮度保持材。
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