JPH1081745A - 新規なポリアルコールおよびその製造方法 - Google Patents

新規なポリアルコールおよびその製造方法

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JPH1081745A
JPH1081745A JP23623996A JP23623996A JPH1081745A JP H1081745 A JPH1081745 A JP H1081745A JP 23623996 A JP23623996 A JP 23623996A JP 23623996 A JP23623996 A JP 23623996A JP H1081745 A JPH1081745 A JP H1081745A
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JP
Japan
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polyalcohol
acid
ethylene
polyketone
carbon monoxide
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Application number
JP23623996A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Suzuki
繁昭 鈴木
Kazuyuki Yada
和之 矢田
Tomoyasu Tsuda
智康 津田
Yoshizo Dohata
佳三 道畑
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素バリアー性に優れた新規なポリアルコー
ルおよびその製造方法の提供。 【解決手段】 エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
リケトンを、ヘキサフルオロイソプロパノールと水との
混合溶媒中にて水酸化カリウムの存在下に水素化ホウ素
カリウムを用いて温度10℃以下で還元するか、または
ルテニウム化合物、トリアルキルホスフィンおよび酸か
ら調製してなる触媒の存在下に水素還元することにより
式(I) 【化1】 で示される規則単位を95%以上含み、かつ融点が13
0℃から145℃の範囲にある新規なポリアルコールを
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエチレンと一酸化炭素と
の交互共重合ポリケトンを還元することにより得られる
新規なポリアルコールおよびその製造方法に関する。得
られるポリアルコールは包装材などの酸素バリアー性樹
脂材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
リケトンの還元により得られるポリアルコールは、
(1)ユーロピアン ポリマー ジャーナル(Euro
peanPolymer Journal)、第9巻、
669ページ(1973年)(以下、これを文献(1)
と略称する。)、および(2)特開平1−204929
号公報(以下、これを文献(2)と略称する。)に記載
されている。文献(1)には、エチレンと一酸化炭素と
の交互共重合ポリケトンを水素化ホウ素ナトリウムで還
元することにより、式(I)
【0003】
【化2】
【0004】で示される規則単位構造を有し、異種構造
として1,2−グリコールを1.23〜1.56モル%
含むポリアルコールを得たことが記載されている。ま
た、文献(2)の実施例1には、パラジウム触媒組成物
を用いて製造したエチレンと一酸化炭素との線状交互コ
ポリマーをヘキサフルオロイソプロパノールとエタノー
ルとの混合溶媒中、15〜40℃の範囲の反応温度にお
いて水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、式
(I)で示される規則単位を94〜97%含み、融点1
17℃のポリアルコールを製造したことが記されてい
る。ここで、式(I)で示される規則単位以外の分子不
純物は置換2,5−テトラヒドロフラン構造をもつとさ
れている。本文献には、該ポリアルコールからなるフィ
ルム状形成物はある程度の遮断性を示し、空気に暴露さ
れると通常は酸化性変質を生じる食品、薬品および化粧
品の包装材および容器の多層ラミネートとして有用であ
るとの記述がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】文献(1)にはポリア
ルコールの用途について何の記載もない。文献(2)に
は、上記用途に要求される酸素バリアー性に関するデー
タについて何の記載もなく、しかもポリアルコールの物
性と酸素バリアー性との関連性についても何ら触れられ
ていない。本発明の目的は、エチレンと一酸化炭素との
交互共重合ポリケトンを還元して得られる、酸素バリア
ー性に優れた、新規なポリアルコールおよびその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはエチレンと
一酸化炭素との交互共重合ポリケトンの還元方法につい
て鋭意検討し、得られたポリアルコールの物性と酸素バ
リアー性との関連性を詳細に調べた結果、驚くべきこと
に、式(I)で示される規則単位を95%以上含み、か
つその融点が130℃から145℃の範囲にあることを
特徴とするポリアルコールが非常に優れた酸素バリアー
性を示すことを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のポリアルコールの原料と
なるエチレンと一酸化炭素との交互共重合ポリケトン
は、例えば、パラジウム化合物を触媒とする重合反応を
公知の方法で行うことにより製造することができる。本
重合反応は、例えば、ジャーナル オブアミリカン ケ
ミカル ソサエティ(Journal of Amer
ican Chemical Society)、第1
04巻、3520ページ(1982年)、ジャーナル
オブ オルガノメタリック ケミストリー(Journ
al of Organometallic Chem
istry)、417巻、235ページ(1991年)
に述べられている。
【0008】本発明のポリアルコールは、エチレンと一
酸化炭素との交互共重合ポリケトンを還元することによ
り得られる、式(I)
【0009】
【化3】
【0010】で示される規則単位を95%以上含み、か
つその融点が130℃から145℃の範囲にあることに
より特徴付けられる。本発明のポリアルコールは酸素バ
リアー性に優れるのみならず、融点が130℃から14
5℃の間にあるために、ヒートシール温度120℃以上
で用いられる一般的なシーラント材、例えばエチレン−
酢酸ビニル共重合体、LLDPEなどとのドライラミネ
ートなどの複合化が可能であり、融点117℃の公知の
ポリアルコールよりも優れた酸素バリアー性材料であ
る。
【0011】本発明者らは、本発明のポリアルコールの
製造方法として下記の2つの方法を見いだした。一つ
は、エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポリケトン
を、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールと水との混
合溶媒中にて水酸化カリウムの存在下に水素化ホウ素カ
リウムを用いて10℃以下の温度で還元する方法(以
下、方法Aと称する。)であり、残る一つは、同じエチ
レンと一酸化炭素との交互共重合ポリケトンを、ルテニ
ウム化合物、トリアルキルホスフィンおよび酸からなる
触媒の存在下に水素還元する方法(以下、方法Bと称す
る。)である。次にこれらの方法を順に説明する。
【0012】方法Aによる本発明のポリアルコールの製
造は、例えば、エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
リケトンをヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、
これに水酸化カリウムの水溶液を加えた後、反応温度を
10℃以下に保って水素化ホウ素カリウムと水酸化カリ
ウムとの混合水溶液を交互共重合ポリケトンの溶液に加
えることにより実施される。
【0013】ヘキサフルオロイソプロパノールの使用量
は、原料となるエチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
リケトンを溶解する量であればよいが、交互共重合ポリ
ケトン1重量部に対して5〜50重量部が好ましい。使
用量が少なすぎると、原料交互共重合ポリケトンを溶か
すことができないため反応が円滑に進行せず、多すぎる
と、製造効率が悪くなる。この溶液に加える水酸化カリ
ウム水溶液の量は、混合後のpHを7以上にする量であ
れば特に限定されるものではないが、ヘキサフルオロイ
ソプロパノール1重量部に対して水酸化カリウム0.0
1〜0.1重量部、および水0.01〜0.1重量部か
らなる溶液を用いることが好ましい。還元剤である水素
化ホウ素カリウムの使用量は交互共重合ポリケトン1重
量部に対して1〜5重量部が好ましい。水酸化カリウム
の使用量は、水素化ホウ素カリウム1重量部に対して
0.1〜1重量部が適当である。水素化ホウ素カリウム
および水酸化カリウムを溶解する水の量は、これらを溶
解する量であれば特に限定されないが、水素化ホウ素カ
リウム1重量部に対して5〜20重量部が適当である。
【0014】反応終了後は、反応混合物に塩酸あるいは
酢酸などの酸を加えてポリアルコールを遊離させた後、
一般的な分離手段、例えば、析出、抽出、溶媒留去など
の操作により溶媒と分離することができる。さらに必要
であれば一般的な精製手段、例えば、再沈澱、抽出洗浄
によりポリアルコールを精製することもできる。
【0015】方法Bによる本発明のポリアルコールの製
造は、例えば、エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
リケトンを、ルテニウム化合物、トリアルキルホスフィ
ンおよび酸から調製してなる触媒の存在下に水素還元す
ることにより実施される。
【0016】本方法ではルテニウム化合物、一般式(I
I)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、Rは同一または異なり、それぞれ
炭素数1〜12のアルキル基を表す。)で示されるホス
フィン化合物および酸からなる触媒を用いる。ルテニウ
ム化合物は反応系にて溶解する触媒を与えるものであれ
ば特に制限はなく、ルテニウムの酸化物、水酸化物、無
機酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物または錯化合物などを
用いることができる。具体的には二酸化ルテニウム、二
水酸化ルテニウム、酢酸ルテニウム、塩化ルテニウム、
ジクロロビス(シクロオクタジエン)ルテニウム、ルテ
ニウムアセチルアセトナート、ペンタカルボニルルテニ
ウム、ドデカカルボニルトリルテニウム、テトラヒドリ
ドドデカカルボニルルテニウムなどがあげられる。これ
らのルテニウム化合物の使用量は、原料交互共重合ポリ
ケトン中のカルボニル基1モルに対してルテニウムとし
て0.1〜100ミリグラム原子、好ましくは0.5〜
10ミリグラム原子である。ルテニウム化合物の使用量
が少なすぎると反応速度が遅くなり、多すぎると触媒費
用の観点から経済的に不利となる。
【0019】一般式(II)
【0020】
【化5】
【0021】(式中、Rは同一または異なり、それぞれ
炭素数1〜12のアルキル基を表す。)で示されるホス
フィン化合物としては、トリメチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリ(n−ブチルホスフィン)、トリ
(n−オクチルホスフィン)、トリ(n−ドデシルホス
フィン)、ジメチル(n−ブチル)ホスフィン、トリ
(i−プロピル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホス
フィンなどが例示されるが、特にトリエチルホスフィ
ン、トリ(n−ブチルホスフィン)、トリ(n−オクチ
ルホスフィン)などの炭素数2〜8のn−アルキル基を
有するホスフィンが好ましい。ホスフィン化合物の量
は、用いるホスフィン化合物の種類によっても異なる
が、ルテニウム1ミリグラム原子に対して1〜10ミリ
モル、好ましくは3〜6ミリモルである。ホスフィン化
合物の使用量が少なすぎると融点の高い本発明のポリア
ルコールを得ることができず、多すぎると反応活性が低
下する。
【0022】触媒に加える酸としては、無機酸または有
機酸またはその塩が用いられる。例えば、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、硝酸、ホウフッ化水素酸、フルオロスルホ
ン酸、燐酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、フ
ェニルホスホン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、プ
ロピオン酸、安息香酸などがあげられる。酸の強度によ
り触媒の活性は変化し、特に5以下のpKaを有する酸
またはその塩を使用することが好ましい。ここで、pK
aは25℃の水溶液中で測定された酸解離定数の逆数の
対数値を示し、例えば、日本化学会編「改訂第4版化学
便覧基礎編II」丸善株式会社の316〜321ページ
を参照することにより代表的な化合物の示す数値を知る
ことができる。これらの酸の使用量は、その種類および
有機リン化合物の種類および使用量によって変化する
が、ルテニウム1ミリグラム原子に対して0.1〜20
ミリモル、好ましくは0.5〜10ミリモルである。酸
またはその塩の使用量が少なすぎると十分な触媒の活性
が発現せず、多すぎると融点の高い本発明のポリアルコ
ールを得ることができない。
【0023】本方法で用いる溶媒としては、反応系にて
生じる触媒を溶解し、水素還元反応に不活性であれば特
に制限はなく、例えばメチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、n−オクチルアルコール、
シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコ
ール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;ジ
メチルスルホン、スルホランなどの含硫黄化合物などが
あげられる。これらの溶媒は単独で用いても2種類以上
組み合わせて使用してもよい。好ましい溶媒はスルホラ
ンまたはこれを含む混合溶媒である。スルホランを含む
混合溶媒の成分としては、水;メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、n−オクチルアル
コール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなど
のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエー
テル類をあげることができる。望ましい混合溶媒は水で
ある。混合比率は任意であるが、スルホラン/水の比率
として9/1〜1/9、好ましくは7/3〜3/7であ
る。同様に、他の溶媒も1種または2種以上をスルホラ
ンと任意の割合で混合して使用できる。溶媒の使用量
は、原料ポリケトンの濃度として0.1〜80重量%、
好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは5〜20重
量%である。濃度が高すぎると溶液粘度が高くなるため
十分な撹拌が難しくなり、低すぎると反応効率および溶
媒回収の点で経済的に不利となる。
【0024】反応温度は30〜300℃、好ましくは1
00〜250℃、特に好ましくは150〜180℃であ
る。温度が低すぎると反応速度の点で、高すぎると選択
性の点で不利となる。反応は水素雰囲気下に常圧あるい
は加圧下で行うが、窒素またはアルゴンなどの不活性ガ
スが共存しても良い。反応圧力は1〜500気圧、好ま
しくは20〜300気圧、特に好ましくは50〜200
気圧である。圧力が低すぎると反応速度の点で、高すぎ
ると装置および運転費用の点で不利となる。なお、反応
で消費された水素を補給するように水素を追加してもよ
く、水素を常に流しながら反応を行ってもよい。反応は
バッチ式、セミ連続式および連続式のいずれの方法でも
実施できる。
【0025】このようにして得られたポリアルコール
は、一般的な分離手段、例えば必要に応じて反応混合物
から触媒を吸着、抽出などの操作により除去した後、析
出、抽出、溶媒留去などの操作により溶媒と分離するこ
とができる。さらに必要であれば一般的な精製手段、例
えば、再沈澱、抽出洗浄によりポリアルコールを精製す
ることもできる。
【0026】
【実施例】次に実施例をあげて本発明の方法をより具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0027】実施例1 容量1lの攪拌装置付フラスコに、エチレンと一酸化炭
素との交互共重合ポリケトン(以下、これをポリケトン
と略称することがある。)5.0gおよびヘキサフルオ
ロイソプロパノール200gを入れ、攪拌してポリケト
ンを溶解させた。これに、水酸化カリウム3.75gの
水7.0g溶液を加え、内温を0〜5℃に冷却した。水
素化ホウ素カリウム12.5gと水酸化カリウム3.7
5gを水175gに溶かした溶液を、約2時間で滴下し
た。この際に内温を10℃以下に保った。滴下終了後、
10℃以下にて1時間攪拌を続けた後、酢酸70mlを
加えた。溶媒を減圧下で留去した後、残留物を水で十分
に洗浄した。得られた白色固形物をメタノール180m
lに溶かし、この溶液をアセトン1l中に滴下した。白
色沈殿物を濾別し、減圧下に乾燥することによりポリア
ルコールを得た。収率は原料ポリケトンに対して90%
であった。NMR分析により、本ポリアルコールは式
(I)で示される規則単位を98%含有し、また、DS
C分析によりその融点は142℃であることが判明し
た。さらに、本ポリアルコールフィルムの酸素透過量は
温度20℃、相対湿度65%にて0.023cc・20
μ/m2 ・日・atmであった。同条件でのエチレン−
ビニルアルコール共重合体(エチレン32モル%)フィ
ルムの酸素透過量は0.3cc・20μ/m2 ・日・a
tmであり、本ポリアルコールは優れた酸素バリアー性
を有していることが認められた。
【0028】実施例2 容量300mlの撹拌装置付ステンレス製オートクレー
ブに、エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポリケトン
を16.5g、ルテニウムアセチルアセトネート0.2
66g、トリ(n−ブチルホスフィン)0.676g、
フェニルホスホン酸0.106g、およびスルホランと
水との混合物(容量比60/40)150mlを仕込
み、反応器を封じた。室温で系内を水素ガスで置換した
後、100気圧まで水素を圧入した。オートクレーブ内
を撹拌しながら内温が160℃になるまでオートクレー
ブを加熱し、その後水素を追加して全圧150気圧で1
0時間加熱撹拌を続けた。反応終了後、内容物を反応器
から水素加圧下でアセトン中に抜き出した。析出したポ
リマーを濾別し、アセトンで3回洗浄した後に減圧下で
乾燥してポリアルコールを得た。収率は原料ポリケトン
に対して92%であった。NMR分析により、本ポリア
ルコールは式(I)で示される規則単位を96%含有
し、また、DSC分析にその融点は135℃であること
が判明した。さらに、本ポリアルコールフィルムの酸素
透過量は温度20℃、相対湿度65%にて0.06cc
・20μ/m2 ・日・atmであった。
【0029】実施例3 トリ(n−ブチルホスフィン)0.676gに代えてそ
の0.810gを用い、反応時間を10時間に代えて2
0時間とした他は実施例2と同様の操作により反応を行
った。得られたポリアルコールの収率は原料交互共重合
ポリケトンに対して90%であった。NMR分析によ
り、本ポリアルコールは式(I)で示される規則単位を
97%含有し、また、DSC分析によりその融点は14
1℃であることが判明した。さらに、本ポリアルコール
フィルムの酸素透過量は温度20℃、相対湿度65%に
て0.025cc・20μ/m2 ・日・atmであっ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、酸素バリアー性に優れ
た新規なポリアルコールを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道畑 佳三 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
    リケトンを還元することにより得られる、式(I) 【化1】 で示される規則単位を95%以上含み、かつ融点が13
    0℃から145℃の範囲にあることを特徴とする新規な
    ポリアルコール。
  2. 【請求項2】 融点が135℃から145℃の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1記載の新規なポリアルコー
    ル。
  3. 【請求項3】 エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
    リケトンを、ヘキサフルオロイソプロパノールと水との
    混合溶媒中にて水酸化カリウムの存在下に水素化ホウ素
    カリウムを用いて温度10℃以下で還元することを特徴
    とする請求項1または2記載の新規なポリアルコールの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 エチレンと一酸化炭素との交互共重合ポ
    リケトンを、ルテニウム化合物、トリアルキルホスフィ
    ンおよび酸から調製してなる触媒の存在下に水素還元す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の新規なポリ
    アルコールの製造方法。
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