JPH1081310A - 包装機の回転制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 直線軌道上を等間隔で移動する被包装物の周
囲に、連続的に繰り出す帯状のフイルムをチューブ状に
巻つけて被せ、当該チューブフイルムを上下一対のシー
ルバーにより前記各被包装物の間でカットシールして次
々と袋状化し、続いてこの各袋を内部の被包装物と一体
にベルトコンベヤでもって搬出するようにした製袋充填
包装機と、前記ベルトコンベヤから無端軌道を巡回する
定盤に対して袋を１個づつ移乗させたあと、巡回中の各
定盤に蓋材を被せたあと、蓋材内を真空環境に変えかつ
定盤のシール台に添えた袋の開口縁を密封するようにし
た真空包装機との運転制御装置であり、前記袋の搬送ピ
ッチをセンサーで、また前記定盤の移送ピッチをエンコ
ーダでそれぞれ検出し、この両検出データを制御器で対
比して袋と定盤との相対的位置ずれを割り出し、補正信
号でもってベルトコンベヤまたは定盤の動きをコントロ
ールして、前記の位置ずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、製袋充填包装機から一定の間隔
で生産されてくる未完成包装体を、一定の間隔で巡回す
るチャンバーに順次搬入し、該チャンバー内で前記未完
成包装体を真空包装製品として完成させるロータリ真空
包装機の回転制御装置に関すものである。

【０００２】

【従来技術】製袋充填包装機は被包装物をフイルムでも
って能率的に包装する機能手段として存在し、この包装
機にロータリ式の真空包装機を連結することによつて、
フイルムによる被包装物の被覆と、同被包装物の酸化防
止とを一連でかつ高能率で行えることを、特開平６１−
５９９７２は発明点として掲げている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしその後、前記の
ごとく真空包装した食品を、それを覆う袋と一体に湯の
中で殺菌処理した場合、下記のような問題が生じてくる
ことが分かってきた。

【０００４】すなわち、機械的構造からすると、製袋充
填包装機から生産されてくる包装体の搬送間隔に比べ、
ロータリ式真空包装機におけるチャンバーの送り間隔は
必然的に大きい。このため、製袋充填包装機から真空包
装機に包装体を送る搬送域で包装体の間隔をチャンバー
の間隔と一致するように拡大するとき、その拡大比率に
微妙な差が生じ、包装体の袋の開口縁を、チャンバー内
のシール台に正確に一致して置くことができない。結果
的として、袋開口縁に施す加熱シール線を、意識的に袋
口から少し内側に行わなければならず、このため袋口の
内面で殺菌処理用の水垢が黒ずむ欠点がある。

【０００５】本発明は、製袋充填包装機から次々と送り
出される各包装体の袋の開口縁を、真空チャンバーのシ
ール台に正確に一致して置くようにした制御装置を提供
することを目的とする。

【０００６】

【発明が解決しょうとする課題】本発明は、前記の目的
を達成するために、直線軌道上を等間隔で運搬される被
包装物の周囲に、連続的に繰り出す帯状のフイルムをチ
ューブ状に巻つけて被せ、当該チューブフイルムを上下
一対のシールバーにより前記各被包装物の間でカットシ
ールして次々と袋状化し、続いてこの各袋を内部の被包
装物と一体に搬出コンベヤでもって移送すると共に、無
端軌道を等間隔で巡回する各定盤上に前記搬出コンベヤ
から前記袋を１個づつ移乗させたあと、各定盤が無端軌
道を１巡回する間に、各定盤に蓋材を被せたあと、蓋材
内を真空環境に変えかつ定盤のシール台に添えた袋の開
口縁を密封するようにした真空包装機において、前記搬
出コンベヤ上の袋の開口縁の通過タイミングを次々と検
出する袋センサーと、前記定盤の巡回ピッチを次々と検
出する定盤読み取り手段と、前記袋センサーと前記定盤
読み取り手段とから送られてくるそれぞれの情報を制御
器内で照合して袋と定盤との間の位置ずれを割り出し、
この割り出し数値に応じて常盤を巡回させる動力モータ
の軸を加減速するよう構成したものである。

【０００７】

【作用】前記の装置おいては、上下一対のシールバーに
よりチューブフイルムから切り離されたあと、搬出コン
ベヤで移送される袋の開口縁の通過タイミングを袋セン
サーから制御器に送信すると共に、定盤読み取り手段で
検出した定盤の巡回ピッチを前記制御器に送信し、これ
ら両送信信号の照合でもつて袋と定盤との間のずれを補
正するので、袋の開口縁は定盤の決められた場所に正確
に乗せられ、従って開口縁に水垢の溜る隙間を残すこと
なくシールを施すことができる。

【０００８】

【実施例】好適な実施例である図２に示すように、第１
モータ１１の回転動力をチェン１２を介して伝えられる
繰り出しロール１３は、軸１４に支持した帯状のフイル
ム１５を一定速度で引き出しかつ溝型のフオーマ１６の
方向に送り出す。

【０００９】前記フオーマ１６の後位でプーリ１７の動
力で回転するコンベヤベルト１８は、図３で示すように
多数の小さな吸気穴１９を形成しており、このベルトの
下面に設けたチャンバー２０には真空ポンプ２１の吸引
力が作用するので、前記コンベヤベルト１８に吸着した
フイルム１５は同コンベヤベルト１８の回転力でもって
矢印２２の方向に運ばれる。

【００１０】前記のごとくフイルムに対し搬送力が加わ
ることにより、該フイルム１５は先ずフオーマ１６の形
状に倣って溝形に折り曲げられ、続いて図３のごとくフ
イルム１５の両側縁は一対のローラ２３によつて合掌状
に重ね合わされたあと、後位の一対の加熱ローラ２４に
よつて溶着され、続々とチューブフイルム２５として加
工される。

【００１１】一方第２モータ２７の回転動力をチェン２
８を介して受けるチェンコンベヤ２９は、直線的なガイ
ドプレート３０上の被包装物３１にアタッチメント３２
の押す力を作用させ、各被包装物３１をフオーマ１６の
入口から溝形のフイルム１５内に等間隔で搬入する。こ
の結果、各被包装物３１の周囲にフイルムがチューブ２
５として被せられ、このチューブフイルム２５と被包装
物３１とは一体に後方に向け送られる。

【００１２】前記チユーブフイルム２５の搬送軌道と平
行なガイドレール３４に支持したフレーム３５と、第３
モータ３６の回転動力をチエン３７を介して受けるクラ
ンクプレート３８とをコンロッド３９を介して連結して
おり、このためクランクピン４０の公転周期でもつてフ
レーム３５はガイドレール３４に沿って往復動する。

【００１３】前記フレーム３５の１往復に要するサイク
ルタイムと、チェンコンベヤ２９による被包装物３１の
送り込みピッチとは常に一致しなければならないので、
クランクプレート３８の回転軸４１と、チェンコンベヤ
２９のプーリ軸４２とを、同一のモータで駆動しても制
御上に支障はない。

【００１４】前記フレーム３５において縦長に形成した
スリット４４に上下一対のシールバー４５，４６をスラ
イド自在に支持すると共に、下方のベルクランク４７の
両端と前記シールバー４５，４６とをリンク４８，４９
を介して連結する一方、ベルクランク４７の回転軸５０
と、フレーム３５に搭載した第４モータ５１の軸とを一
対の歯車５２，５３の噛み合いで連結している。

【００１５】そこで、第４モータ５１の正逆転動力でベ
ルクランクを反転させると、上下一対のシールバー４
５，４６は一定の時間間隔で圧接するので、フレーム３
５の往復動とシールバー４５，４６の開閉動作とを整合
化すると、一対のシールバー４５，４６はボックスモー
ション軌道に沿って動き、各被包装物３１の間でチュー
ブフイルム２５をカットシールする。この場合、第１搬
出コンベヤ５５上の袋５６のように、前端５７は機密な
シールが施されるが、後端５８はいまだ開口状である。

【００１６】各袋５６がチューブフイルム２５から切り
離されると、袋内の被包装物３１は第１搬出コンベヤ５
５の回転で後続の被包装物から引き離され、続いて低速
の第２搬出コンベヤ５９に移乗する。

【００１７】図１に示すように、円板６１の周縁に等間
隔に支持した８枚の定盤６２は、先に述べた第２搬出コ
ンベヤ５２の回転速度と同じ速度で円盤６１と一体に回
転するので、袋５６は第２搬出コンベヤ５２から各定盤
６２上に次々と移乗する。

【００１８】なお、前記図１の部分的な断面図である図
４に示すように、先の円盤６１はスラストベヤリング６
４を介して機台６５の中心の主軸６６の周囲に回転自在
に支持している。この円盤６１の周縁は多数の歯６７で
歯車状になっており、該歯車６７に減速機６８の出力ピ
ニオン６９がかみ合うので、モータの軸７０を介して入
力される動力により、前記軸６１は主軸６６の周囲でス
リーブ７１と一体に回転する。

【００１９】前記円盤６１を上下に貫通する８本の棒材
７２の下端に設けた滑車７３は、機台６５を囲む円形の
カムレール７４の上に荷を預け、同じ棒材７２の上端は
ピン７５を介してアーム７６を支持する。また前記アー
ム７６の一端に設けた溝車７７は、前記スリーブ７１の
周囲の縦方向のガイドレール７８に係合し、同アームの
他端には、定盤６２上に位置する蓋材７９を釣り下げて
支持している。

【００２０】前記カムレール７４の上面８０は設計に基
づいて決められた高低差を形成しているので、カムレー
ル７４上を転がり移動する滑車７３が勾配を上り初め、
棒材７２が押し上がって溝車７７がストッパー８１に当
たると、アーム７６の回転で蓋材７９は定盤６２から離
反するし、図面のように定盤６２に対し蓋材７９が被さ
ったとき、ロータリーバルブ８２及びホース８３を介し
て蓋材７９の内部が真空源と連通するので、真空環境下
で袋５６の開口端は、アクチュエータ８４の作動圧力で
下動するヒータ材８５と、下方のシール台８６との間で
加熱シールされる。

【００２１】この発明がされるまでの問題点としては、
図２における上下のシールバー４５，４６でチューブフ
イルム２５から袋５６を切り離した直後に各袋５６の搬
送ピッチに狂いが生ずる。すなわち、第１搬出コンベヤ
５５はチューブフイルム２５よりも高速回転で各袋５６
の間隔を拡大するので、チューブフイルムから袋５６が
切り離された瞬間、第１搬出コンベヤ５５と袋５６との
間に一瞬スリップ現象が起こり、従って各袋５６の間隔
に不定ずれが発生する。

【００２２】この発明では、第１搬出コンベヤ５５と、
第２搬出コンベヤ５９との隙間を通して、上部の部材８
８からの光線８９を受けるイメージセンサーつまり袋セ
ンサー９０は、光線の遮りから袋の後端５８が外れると
同時に反応する。

【００２３】すなわち、図１において袋５６は横一列の
複数の光線８９を遮っているが、この光線８９から袋の
端５８が外れると、袋センサー９０からの信号９２が制
御器９３に送信される。一方円板６１を駆動する第５モ
ータ９５の回転角度を、先の減速機の軸９６とチェン９
７を介して連結するパルス発生器９８がパルス信号９９
に変換して制御器９３に送信している。このため移動中
の定盤６２の位置は常に制御器９３によつて検出され、
そして制御器９３は前記の両方の信号９２，９９を対比
し、袋の端５８と定盤のシール台８６との相対位置のず
れが検出される都度、制御器９３から発信される指示信
号１００でもって第６モータ１０１を減速または加速制
御して第２搬出コンベヤ５９で袋の移動を補正するの
で、定盤６２に移乗する袋の後端５８Ｘとシール台８６
Ｘとは正確に一致する。

【００２４】円板６１の外周域に設けた赤外線式のシー
ル台検出センサー１０３は、各シール台８６の通過タイ
ミングから各シール台８６のピツチを検出して制御器９
３に送信１０４する。各シール台８６の組み立てピッチ
には加工上の誤差があるので、前記信号１０４を利用す
ることにより、各袋と各シール台との相対ずれがより正
確に検出でき、高度な位置ずれ補正が可能になる。

【００２５】前記とは異なる実施例として、図１示すよ
うに、シールバーの支持フレームを往復動させる第３モ
ータ３６の軸の回転角度をエンコーダ１０５でパルス信
号１０６に変換して制御器９３に送信する。該実施例の
場合、エンコーダ１０５からのパルス信号を基準信号と
して第６モータ９５の回転つまり円板６１の速度を一定
に制御し、各定盤６２と袋５６との位置ずれが生じる都
度、第６モータ９５で定盤６２の移動速度を微調整す
る。かかる実施例は第２搬出コンベヤ５９の長尺化を防
止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ロータリ式真空包装機の平面図

【図２】 製袋充填包装機の側面図

【図３】 図２の平面図

【図４】 図１におけるＩＶ−ＩＶ矢指線に沿った断面
図

【符号の説明】

１５…‥フイルム ２５…‥チューブフイルム ３１…
‥被包装物 ４５，４６…‥シールバー ５５，５９…
‥搬出コンベヤ ５６…‥袋 ６２…‥常盤 ７９…‥
蓋材 ８６…‥シール材 ９０…‥袋センサー ９３…
‥制御器 １０３…‥シール台検出センサー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線軌道上を等間隔で運搬される被包装
   物の周囲に、連続的に繰り出す帯状のフイルムをチュー
   ブ状に巻つけて被せ、当該チューブフイルムを上下一対
   のシールバーにより前記各被包装物の間でカットシール
   して次々と袋状化し、続いてこの各袋を内部の被包装物
   と一体に搬出コンベヤでもって移送すると共に、無端軌
   道を等間隔で巡回する各定盤上に前記搬出コンベヤから
   前記袋を１個づつ移乗させたあと、各定盤が無端軌道を
   １巡回する間に、各定盤に蓋材を被せたあと、蓋材内を
   真空環境に変えかつ定盤のシール台に添えた袋の開口縁
   を密封するようにした真空包装機において、 前記搬出コンベヤ上で、袋の開口縁の通過タイミングを
   次々と検出する袋センサーと、 前記定盤の巡回軌道での各定盤の通過ピッチを次々と検
   出する定盤読み取り手段と、 前記袋センサーと前記定盤読み取り手段とから送られて
   くるそれぞれの情報を制御器内で照合して袋と定盤との
   間の位置ずれを割り出し、この割り出し数値に応じて、
   定盤を巡回させる動力モータの軸を加減速制御するよう
   に構成した制御装置。
2. 【請求項２】 定盤を巡回させる動力モータの軸を加減
   速してする補正手段は、上下のシールバーによるチュー
   ブフイルムに対するカットサイクルを制御器にパルス信
   号に変換して送信し、この送信パルスによって割り出さ
   れた前記カツトサイクルを基準として、該基準信号と各
   定盤の巡回ピッチとが一致するように定盤を巡回させる
   動力モータの動きを制御する一方、個々の定盤と、各袋
   との間に、袋センサーにより位置ずれが検出される都
   度、そのずれ分だけ前記動力モータの軸の回転速度を調
   整するように構成した請求項１に記載の制御装置。