JPH108087A - 油利用システムの浄化装置および浄化方法 - Google Patents

油利用システムの浄化装置および浄化方法

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JPH108087A
JPH108087A JP18680996A JP18680996A JPH108087A JP H108087 A JPH108087 A JP H108087A JP 18680996 A JP18680996 A JP 18680996A JP 18680996 A JP18680996 A JP 18680996A JP H108087 A JPH108087 A JP H108087A
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JP
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oil
tank
filter
filtration membrane
filtration
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JP18680996A
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English (en)
Inventor
Masuhiko Kawamura
益彦 川村
Shuzo Mita
修三 三田
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑油を交換することなく長期間継続して使
用出来るようにすること。 【解決手段】 潤滑油が貯留されるタンク1と、該タン
ク1から供給される潤滑油を利用する潤滑油利用装置2
とから成る潤滑利用システム10において、前記タンク
1から供給される潤滑油の一部を3次元架橋構造を有す
る親油性ポリマー材料から成る濾過膜60により濾過し
た潤滑油を前記タンク1に還流するフィルター6とから
成る潤滑利用システムの浄化装置および浄化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油が溜められるタ
ンクと、該タンクから供給される油を利用する油利用装
置とから成る油利用システムにおいて、前記タンクから
供給される油の一部を3次元架橋構造を有する親油性ポ
リマー材料から成る濾過膜により濾過した油を前記タン
クに還流することにより、油を交換することなく長期間
継続して使用出来るようにする油利用システムの浄化装
置および浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における油を循環使用する機械装置
においては、油中の異物を除くためにフィルターが用い
られるが、一般に用いられる通常の濾過、精密濾過およ
び限外濾過等のフィルターの例を下記の表1に示した。
【表1】
【0003】油に含まれる成分のサイズを、エンジンの
潤滑油を例にとって示すと、以下の表2のようになる。
【表2】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来オイルフィルター
として使われているフィルターは、数10μm程度以上
の固形粒子を捕捉出来る濾紙の類であり、この種のフィ
ルターではスラッジあるいはその前駆体のような数10
0nmサイズの有機高分子を捕捉することが出来ないと
いう問題があった。
【0005】数100nm以下のサイズの物質を濾過す
るには、精密濾過や限外濾過があるが、精密濾過は目詰
まりし易く、限外濾過は主として水系の液体用であるた
め、いずれもオイルフィルターとしては、適していない
という問題があった。
【0006】また上記従来のフィルターでは捕捉できな
かった油中のすすなどを捕捉するため考案された塩基価
80以下のカルシウムスルホネートと塩基価150以上
のカルシウムスルホネートを併用した潤滑油組成物を用
いたディーゼルエンジンの潤滑システム(特公平6−6
0317)は、比較的優れたフィルター性能を備えたも
のであるが、図5に示されるように異物の捕捉が充分で
ないため、油中不溶解分は時間の経過に比例して増加
し、ついには使用限界に達し交換をする必要があるとい
う問題があった。
【0007】そこで本発明者らは、タンクから油を利用
する油利用装置に供給される油の一部を3次元架橋構造
を有する親油性ポリマー材料から成る濾過膜により濾過
して前記タンクに還流するという本発明の技術的思想に
着眼し、さらに研究開発を重ねた結果、油を交換するこ
となく長期間継続して使用出来るようにするという目的
を達成するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)の油利用システムの浄化装置は、油が溜め
られるタンクと、該タンクから供給される油を利用する
油利用装置とから成る油利用システムにおいて、前記タ
ンクから供給される油の一部を3次元架橋構造を有する
親油性ポリマー材料から成る濾過膜により濾過した油を
前記タンクに還流するフィルターとから成るものであ
る。
【0009】本発明(請求項2に記載の第2発明)の油
利用システムの浄化装置は、前記第1発明において、前
記タンクと前記油利用装置との間に配設されたポンプと
前記油利用装置とを連通する通路から分岐して前記タン
クに連通するバイパス通路に、前記フィルターを配設し
たものである。
【0010】本発明(請求項3に記載の第3発明)の油
利用システムの浄化装置は、前記第2発明において、前
記フィルターを通過する油のバイパス流量が、システム
中の全油量と油の交換時間を考慮して決定される流量に
なるように制御する流量制御手段を備えているものであ
る。
【0011】本発明(請求項4に記載の第4発明)の油
利用システムの浄化装置は、前記第2発明において、前
記フィルターの濾過膜の透過流束と面積が、システム中
の全油量と油の交換時間を考慮して決定される濾過流量
になるように設定されているものである。
【0012】本発明(請求項5に記載の第5発明)の油
利用システムの浄化方法は、タンクから油を利用する油
利用装置に供給される油の一部を濾過膜により濾過し、
該濾過した油を前記タンクに還流し、油中不溶解分濃度
が油の交換が必要となる限界値未満とするものである。
【0013】本発明(請求項6に記載の第6発明)の油
利用システムの浄化方法は、前記第5発明において、使
用に伴う飛散または蒸発その他により消失した油を補充
するものである。
【0014】本発明(請求項7に記載の第7発明)の油
利用システムの浄化方法は、前記第6発明において、使
用に伴って消耗、変質した添加剤を補充するものであ
る。
【0015】(作用)上記構成より成る第1発明の油利
用システムの浄化装置は、油利用システムにおいて、前
記タンクから油を利用する油利用装置に供給される油の
一部が、前記フィルターの3次元架橋構造を有する親油
性ポリマー材料から成る前記濾過膜により濾過され、濾
過された該油が前記タンクに還流される。
【0016】上記構成より成る第2発明の油利用システ
ムの浄化装置は、油利用システムにおいて、前記タンク
と前記油利用装置との間に配設された前記ポンプにより
前記タンクから油を利用する油利用装置に供給される油
の一部が、前記ポンプと前記油利用装置とを連通する前
記通路から分岐して前記タンクに連通する前記バイパス
通路に配設された前記フィルターの3次元架橋構造を有
する親油性ポリマー材料から成る前記濾過膜により濾過
され、濾過された該油が前記バイパス通路を介して前記
タンクに還流される。
【0017】上記構成より成る第3発明の油利用システ
ムの浄化装置は、油利用システムにおいて、前記タンク
と前記油利用装置との間に配設された前記ポンプにより
前記タンクから油を利用する油利用装置に供給される油
の一部が前記ポンプと前記油利用装置とを連通する前記
通路から分岐され、前記流量制御弁によってシステム中
の全油量と油の交換時間を考慮して決定される流量に制
御されたバイパス流量が前記バイパス通路に配設された
前記フィルターに供給され、前記フィルターの3次元架
橋構造を有する親油性ポリマー材料から成る前記濾過膜
により前記分岐され流量が制御された油が濾過され、濾
過された該油が前記バイパス通路を介して前記タンクに
還流される。
【0018】上記構成より成る第4発明の油利用システ
ムの浄化装置は、油利用システムにおいて、前記タンク
と前記油利用装置との間に配設された前記ポンプにより
前記タンクから油を利用する油利用装置に供給される油
の一部が、前記ポンプと前記油利用装置とを連通する前
記通路から分岐して前記タンクに連通する前記バイパス
通路に配設された前記フィルターの3次元架橋構造を有
する親油性ポリマー材料から成るとともに前記設定され
た透過流束と面積の前記濾過膜により、システム中の全
油量と油の交換時間を考慮して決定される流量の前記油
が濾過され、濾過された該油が前記バイパス通路を介し
て前記タンクに還流される。
【0019】上記構成より成る第5発明の油利用システ
ムの浄化方法は、タンクから油を利用する油利用装置に
供給される油の一部を濾過膜により濾過し、該濾過した
油を前記タンクに還流し、油中不溶解分濃度が油の交換
が必要となる限界値未満とするものである。
【0020】上記構成より成る第6発明の油利用システ
ムの浄化方法は、タンクから油を利用する油利用装置に
供給される油の一部を濾過膜により濾過し、該濾過した
油を前記タンクに還流するとともに、使用に伴う飛散ま
たは蒸発その他による消失した油を補充するものであ
る。
【0021】上記構成より成る第7発明の油利用システ
ムの浄化方法は、タンクから油を利用する油利用装置に
供給される油の一部を濾過膜により濾過し、該濾過した
油を前記タンクに還流するとともに、使用に伴う飛散ま
たは蒸発その他による消失した油および使用に伴って消
耗、変質した添加剤を補充するものである。
【0022】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明の油利用シス
テムの浄化装置は、前記油の一部が、前記フィルターの
3次元架橋構造を有する親油性ポリマー材料から成る前
記濾過膜により高い濾過効率で濾過され、濾過された該
油が前記タンクに還流されるので、油を長期間継続して
使用出来るようにするという効果を奏する。
【0023】上記作用を奏する第2発明の油利用システ
ムの浄化装置は、前記ポンプにより供給される油の一部
が、前記ポンプと前記油利用装置とを連通する前記通路
から分岐して前記タンクに連通する前記バイパス通路に
配設された前記フィルターの3次元架橋構造を有する親
油性ポリマー材料から成る前記濾過膜により濾過され、
濾過された該油が前記バイパス通路を介して前記タンク
に還流されるので、第1発明の効果に加え、前記バイパ
ス通路において前記油の濾過および還流を有効に行うこ
とが出来るという効果を奏する。
【0024】上記作用を奏する第3発明の油利用システ
ムの浄化装置は、前記流量制御弁によってシステム中の
全油量と油の交換時間を考慮して決定される流量に制御
されたバイパス流量の油を、前記フィルターの3次元架
橋構造を有する親油性ポリマー材料から成る前記濾過膜
により濾過して還流するので、油の交換を不要にすると
いう効果を奏する。
【0025】上記作用を奏する第4発明の油利用システ
ムの浄化装置は、前記フィルターの前記濾過膜の透過流
束と面積が、システム中の全油量と油の交換時間を考慮
して決定される濾過流量を実現するように設定されてい
るので、前記第3発明における流量制御弁を用いること
無くシンプルな構成により、油の交換を不要にするとい
う効果を奏する。
【0026】上記作用を奏する第5発明の油利用システ
ムの浄化方法は、タンクから油を利用する油利用装置に
供給される油の一部を濾過膜により濾過し、該濾過した
油を前記タンクに還流して、油中不溶解分濃度が油の交
換が必要となる限界値未満とするので、油を長期間継続
して使用出来るようにするという効果を奏する。
【0027】上記作用を奏する第6発明の油利用システ
ムの浄化方法は、前記第4発明の効果に加え、使用に伴
う飛散または蒸発その他による消失した油を補充するだ
けで、油を一層長期間継続して使用出来るようにすると
いう効果を奏する。
【0028】上記構成より成る第7発明の油利用システ
ムの浄化方法は、前記第5発明の効果に加え、使用に伴
って消耗、変質した添加剤を前記油に補充するので、油
の所定の潤滑性能を一層長期間維持するという効果を奏
する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。
【0030】(第1実施形態)本第1実施形態の潤滑シ
ステムの浄化装置および浄化方法は、図1ないし図5に
示されるように潤滑油が貯留されるタンク1と、該タン
ク1から供給される潤滑油を利用する潤滑油利用装置2
とから成る潤滑システム10において、前記タンク1か
ら供給される潤滑油の一部を3次元架橋構造を有する親
油性ポリマー材料から成る濾過膜60により濾過した潤
滑油を前記タンク1に還流するフィルター6とから成る
ものである。
【0031】前記潤滑システム10は、図1に示される
ように潤滑油が貯留されるタンク1と、潤滑油を利用す
る潤滑油利用装置2と、前記タンク1と前記潤滑油利用
装置2とを連絡する通路3と、該通路3に配設されたポ
ンプ4とから成る。
【0032】前記潤滑油利用装置2は、自動車用のエン
ジンであり、前記ポンプ4から前記通路3を介して供給
された潤滑油がエンジン内のピストンおよびシリンダー
間、軸受けその他の各部を循環して該各部の潤滑を図っ
た潤滑油が通路31を介して前記タンク1に戻るように
構成されている。
【0033】前記通路3から分岐して前記タンク1に連
通するバイパス通路5が形成され、該バイパス通路5に
3次元架橋構造を有する親油性ポリマー材料から成る濾
過膜60より成るフィルター6が配設され、前記ポンプ
4から前記バイパス通路5を介して供給される潤滑油の
一部を濾過して前記タンク1に還流するように構成され
ている。
【0034】本第1実施形態における非水系有機液体用
の前記濾過膜60は、特願平7−317408に詳述さ
れるような三次元架橋構造を有する親油性ポリマー材料
からなる。図2に示されるように、親油性ポリマー材料
の分子61は、それぞれ3個所以上の架橋点62で分子
相互間に架橋して上記三次元架橋構造を形成している。
三次元架橋構造の架橋間空隙63には、該架橋間空隙6
3を通過可能な非水系有機液体の分子64が充填されて
いる。
【0035】親油性ポリマー材料は、図3に示すごと
く、高分子保持材66と、この裏面に貼着して、濾過膜
の形状を略一定に保持する裏打ち材67とからなる支持
部材により支持されている。高分子保持材66及び裏打
ち材67の内部には、親油性ポリマー材料の分子61が
含浸されている。親油性ポリマー材料は、ブタジエンゴ
ムである。
【0036】例えば圧力5kg/cm2 の圧縮空気によ
って加圧されることにより、所定の高圧が作用する高圧
側を構成する高分子保持材66としては、ガラス繊維濾
紙(GC50,東洋濾紙社製)を用いた。低圧側を構成
する裏打ち材67としては、CMF(Y100A,東洋
濾紙社製)を用いた。本例の非水系有機液体用濾過膜6
5の全体膜厚は、0.4mmである。
【0037】次に、上記非水系有機液体用濾過膜65の
製造方法について以下説明する。まず、親油性ポリマー
材料としてのブタジエンゴム(JSR−BR71)と、
架橋剤としてのベンゾイルパーオキサイドと、非水系有
機液体としての合成潤滑油(SHF61,モービル石油
社製)とを準備した。この合成潤滑油の主成分は、ポリ
アルファオレフィンオリゴマーである。次いで、上記ブ
タジエンゴム0.067gとベンゾイルパーオキサイド
0.007gとジビニルベンゼン0.03gと合成潤滑
油1.25gとをトルエンに溶解して、これをトルエン
溶液とした。
【0038】次いで、このトルエン溶液を、裏打ち材と
しての直径47mmのCMF及び高分子保持材としての
直径47mmのガラス繊維濾紙(GC50)と共に、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)製ペトリ皿に入
れた。このペトリ皿2口セパラブルフラスコ中で水浴上
95℃で窒素を通しつつ4時間過熱した。これにより、
ブタジエンゴムの架橋反応を行った。反応終了後、硬化
した濾過膜をペトリ皿から取り出した。
【0039】前記濾過膜60の透過流束と面積は、シス
テム中の全潤滑油量L(ml)と潤滑油の交換時間T
(hr)を考慮して決定される濾過流量F(ml/h
r)を実現するように設定されている。
【0040】すなわち、前記交換時間(T)は、自動車
エンジンのように、運転に伴って潤滑油中に異物が混入
したり、運転中に酸化等によってスラッジが生成する等
によってある指定時間(T)だけ運転すると交換しなけ
ればならない従来の交換時間がこれに相当する。
【0041】前記濾過流量F(ml/hr)は、前記フ
ィルター6の前記濾過膜60を通過して濾過される流量
で、下記の数1の関係を満たすように設定される。
【数1】 上記数1が満たされると、システム中の潤滑油は、使用
に伴う飛散および蒸発等による消失量を補うだけで、油
の交換無しで継続使用することが出来る。
【0042】上記構成より成る第1実施形態の潤滑シス
テムの浄化装置および浄化方法は、前記潤滑システム1
0において、前記タンク1と前記潤滑油利用装置2とを
連絡する前記通路3に配設された前記ポンプ4により前
記タンク1から潤滑油が前記潤滑油利用装置2を構成す
る前記自動車エンジン内のピストンおよびシリンダー
間、軸受けその他の各部を循環して該各部の潤滑を図
り、この潤滑油が前記通路31を介して前記タンク1に
戻る。
【0043】前記ポンプ4から供給される潤滑油の一部
が、前記ポンプと前記潤滑油利用装置2とを連通する前
記通路3から分岐して前記タンク1に連通する前記バイ
パス通路5に配設された前記フィルター6の3次元架橋
構造を有する親油性ポリマー材料から成るとともに前記
設定された透過流束と面積の前記濾過膜60により、シ
ステム中の全潤滑油量Lと潤滑油の交換時間Tを考慮し
て決定される流量の前記潤滑油が濾過され、濾過された
該潤滑油が前記バイパス通路5を介して前記タンク1に
還流される。
【0044】次に、上記非水系有機液体用濾過膜60を
用いてエンジンオイルの濾過を以下の方法により行っ
た。まず、上記濾過膜60を、前記裏打ち材67が低圧
側になるように加圧濾過器内に設置した。そして、その
高圧側に、濾過原液として15000km車両走行に使
用したエンジンオイルを入れた。エンジンオイルとして
は、潤滑油(商品名キャッスルクリーンSG,トヨタ自
動車(株)製)を用いた。この状態で濾過膜を、圧力5
kg/cm2 の圧縮空気で加圧した。約1時間後に、該
濾過膜60によって使用したエンジンオイルが濾過さ
れ、その低圧側から清浄な油が流出した。
【0045】上記本第1実施形態の非水系有機液体用濾
過膜は、図4に示されるように分子量1000を境にし
て、それよりも大きいものと、それよりも小さいものと
を精度良く濾別することができることがわかる。
【0046】上記作用を奏する第1実施形態の潤滑シス
テムの浄化装置は、前記潤滑油の一部が、前記フィルタ
ー6の3次元架橋構造を有する親油性ポリマー材料から
成る前記濾過膜60により高い濾過効率で濾過され、濾
過された該潤滑油が前記タンク1に還流されるので、潤
滑油を長期間継続して使用出来るようにするという効果
を奏する。
【0047】また第1実施形態の潤滑システムの浄化装
置は、前記バイパス通路5に配設された前記フィルター
6の3次元架橋構造を有する親油性ポリマー材料から成
る前記濾過膜60により濾過され、濾過された該潤滑油
が前記バイパス通路5を介して前記タンク1に還流され
るので、前記バイパス通路5において前記潤滑油の濾過
および還流を有効に行うことが出来るという効果を奏す
る。
【0048】さらに第1実施形態の潤滑システムの浄化
装置は、前記フィルター6の前記濾過膜の透過流束と面
積が、システム中の全潤滑油量Lと潤滑油の交換時間T
を考慮して決定される濾過流量を実現するように設定さ
れているので、濾過流量を制御する流量制御弁その他の
付加的手段を用いること無くシンプルな構成により、潤
滑油の交換を不要にするという効果を奏する。
【0049】すなわち、上記数1に基づく濾過流量を実
現する透過膜60を備えたフィルター6を用いれば、図
5において破線で示されるように使用期間が長期にわた
っても、使用している潤滑油中の不溶解分は一点鎖線で
示される使用限界値(従来のフィルターにおける交換レ
ベル)を越えることなく、半永久的に循環使用できるの
である。
【0050】また第1実施形態の潤滑システムの浄化方
法は、前記タンク1から潤滑油を利用する前記潤滑油利
用装置2に供給される潤滑油の一部を3次元架橋構造を
有する親油性ポリマー材料から成る前記濾過膜60によ
り高い濾過効率で濾過し、該濾過した潤滑油を前記タン
クに還流するので、潤滑油を長期間継続して使用出来る
ようにするという効果を奏する。
【0051】さらに第1実施形態の潤滑システムの浄化
方法は、使用に伴う飛散または蒸発その他による消失し
た潤滑油を補充するだけで、潤滑油を交換することなく
一層長期間継続して使用出来るようにするという効果を
奏する。
【0052】(第2実施形態)本第2実施形態の潤滑シ
ステムの浄化装置および浄化方法は、前記第1実施形態
が前記フィルター6の前記濾過膜60の透過流束と面積
を設定して濾過流量を制御するのに対して、図6に示さ
れるように濾過流量を制御する流量制御弁7を備えてい
る点が主たる相違点であり、以下相違点を中心に説明す
る。
【0053】すなわち、前記流量制御弁7によって、前
記フィルター6を通過する潤滑油のバイパス流量が、シ
ステム中の全潤滑油量L(ml)と潤滑油の交換時間T
(hr)を考慮して決定される流量F(ml/hr)以
上になるように制御するものである。
【0054】本第2実施形態における非水系有機液体用
の前記濾過膜68は、親油性ポリマー材料としてシリコ
ーンゴムを用いている点で、親油性ポリマー材料として
ポリブタジエンを用いている第1実施形態のものとは異
なる。
【0055】上記非水系有機液体用の濾過膜68を製造
するに当たっては、まず、シリコーンゴム(東レ製SH
410)0.2gとベンゾイルパーオキシド0.02g
と合成潤滑油(PAO)0.3gとを、トルエンに溶解
して、これをトルエン溶液とした。その後、前記第1実
施形態と同様に、トルエン溶液をCMFとガラス繊維濾
紙と共に、ペトリ皿に入れ、水浴上95℃、窒素雰囲気
で4時間過熱した。これにより、シリコーンゴムの架橋
反応を行い、上記非水系有機液体用濾過膜を得た。
【0056】本第2実施形態における浄化方法は、図6
に示されるようにタンク1から潤滑油を利用する潤滑油
利用装置2に供給される潤滑油の前記流量制御弁7に調
量された一部を3次元架橋構造を有する親油性ポリマー
材料から成る濾過膜68により濾過し、該濾過した潤滑
油を前記タンク1に還流するものである。
【0057】また本第2実施形態における浄化方法にお
いては、使用に伴う飛散または蒸発その他による消失し
た潤滑油を補充するに当たり、使用に伴って消耗、変質
した添加剤を適宜補充するものである。
【0058】上述のようにして得られた非水系有機液体
用濾過膜68を用いて、前記第1実施形態と同様に、1
5000km車両走行に使用したエンジンオイルを濾過
原液を濾過した。約1時間後に、濾過膜の低圧側から清
浄な油が流出した。
【0059】上記作用を奏する第2実施形態の潤滑シス
テムの浄化装置および浄化方法は、前記流量制御弁7に
よってシステム中の全潤滑油量と潤滑油の交換時間を考
慮して決定される流量に制御されたバイパス流量の潤滑
油を、前記フィルター6の3次元架橋構造を有する親油
性ポリマー材料から成る前記濾過膜68により濾過して
還流するので、潤滑油の交換を不要にして、潤滑油を長
期間継続して使用出来るようにするとともに、前記濾過
膜68の濾過能力を充分大きく設定しておけば前記流量
制御弁7によって濾過流量を任意に制御出来るという効
果を奏する。
【0060】また第2実施形態の潤滑システムの浄化方
法は、使用に伴う飛散または蒸発その他による消失した
潤滑油を補充するだけで、潤滑油を交換することなく一
層長期間継続して使用出来るようにするとともに、使用
に伴って消耗、変質した添加剤を前記潤滑油に補充する
ので、潤滑油の所定の潤滑性能を長期間維持するという
効果を奏する。
【0061】(実施例)次に本発明の潤滑システムの浄
化装置および浄化方法に使用出来る高分子ゲルタイプフ
ィルターの実施例について、表3を用いて以下に述べ
る。表3において、含油量は、ポリマー1gに対する含
油量であり、透過流束は、フィルター面積1cm2 当た
り1時間に透過する液体量(ml)である。
【0062】実施例1は、親油性ポリマー材料がブタジ
エンゴムであり、含油量が20倍であり、透過流束が
0.018ml/cm2 ・hである。実施例2は、親油
性ポリマー材料がエチレンプロピレンゴムであり、含油
量が20倍であり、透過流束が0.016ml/cm2
・hである。実施例3は、親油性ポリマー材料がスチレ
ンブタジエンゴムであり、含油量が9倍であり、透過流
束が0.010ml/cm2 ・hである。実施例4は、
親油性ポリマー材料がシリコーンゴムであり、含油量が
1.25倍であり、透過流束が0.0082ml/cm
2 ・hである。各実施例のフィルターは、数10nmの
すすと、数100nm以上有機成分を捕捉することが出
来る。
【0063】通常のガソリンエンジン車にSG級のエン
ジン油を用いた場合、15000km走行毎にエンジン
油を交換するように推奨されている。この車を使用した
時の平均時速を25km/hとすると、15000km
走行するのに600時間を要する。エンジン油使用量を
4000mlとすると、上記数1よりフィルターの濾過
流量Fは、4000/600=6.7(ml/h)以上
となる。
【0064】この車のエンジンの潤滑経路に前記第1実
施形態におけるフィルターとして、透過流束0.018
ml/cm2 ・hの性能の上記実施例1のフィルターを
用いた場合、上記6.7ml/hの濾過流量を実現する
ためには372cm2 以上のフィルター面積があればよ
いことになる。
【0065】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0066】本発明は、上記第1および第2実施形態の
非水系有機液体用濾過膜以外にも以下の実施形態を採用
することが出来る。本例の非水系有機液体用濾過膜は、
架橋後の親油性ポリマーを裏打ち材に塗布したものであ
る。親油性ポリマーとしてはエチレンプロピレンゴム
を、裏打ち材としてはポリエステル不織布を用いてい
る。
【0067】本例の非水系有機液体用濾過膜を製造する
に当たっては、まず、エチレンプロピレンゴム0.07
g,過酸化ベンゾイル0.007g,ジビニルベンゼン
0.06g及び油1.5mlのトルエン溶液を、90
℃、3時間窒素中で過熱して、架橋反応を行った。架橋
反応後のポリマーを裏打ち材としてのポリエステル不織
布に塗り付けた。これにより、本例の非水系有機液体用
濾過膜を得た。本例の非水系有機液体用濾過膜は、架橋
後の親油性ポリマーを裏打ち材に塗布したものである
が、上記第1および第2実施形態のように容器内に裏打
ち材と高分子保持材と共に親油性ポリマーを入れて架橋
させたものと、同様の性能を示した。
【0068】本発明は、上述以外にも濾過抵抗が低く、
濾過効率が高く、かつ濾過性能を自由に設定することが
できる、非水系有機液体用濾過膜及びその製造方法、並
びに非水系有機液体の濾過装置および濾過方法を採用す
ることができる。
【0069】上記第1および第2実施形態においては、
一例として潤滑油利用装置2を自動車エンジンに適用し
た例について述べたが、本発明はそれに限るものでは無
く、工作機械等の油圧機器における作動油の浄化にも適
用することが出来るものである。 すなわち、オイルの
酸化によるカルボニルの増加がスラッジの原因であり、
スラッジの粒子サイズは、上記表2に示されるように小
さいため、本発明の浄化システムが有効である。
【0070】また、本発明に用いられる濾過膜における
架橋間空隙は、通常のメンブレンフィルターの場合のよ
うに、膜体に対して物理的に形成した孔ではなく、高分
子架橋構造における構造空隙そのものである。従って、
濾過の原理は、「孔を通過する」というよりは、濃度勾
配や圧力差によって「浸透・拡散する」というものであ
る。上述のように通常の濾過膜との原理的な相違から、
前記濾過膜は、一般的に次の3点の利点を指摘すること
ができる。
【0071】 極めて高度の濾過の能力、例えば分子
レベルのサイズの物質を濾過することができる性能に設
定することが容易である。即ち、架橋密度を調整するこ
とによって、非水系有機液体の分子サイズをやや上回る
程度の非常に微細な濾過性能を設定することができる。
また、使用目的に応じて濾過性能を自由に設定すること
ができる。従って、微粒分散相を含む非水系有機液体の
分離、分析にも、有効に活用することができる。
【0072】 架橋間空隙よりも小さなサイズの物質
でも、濾過膜との親和性のない物質(例えば、親水性物
質)に対しては比較的大きな濾過抵抗を示すため、分離
することができる。例えば、架橋間空隙が200〜70
0nmの場合には、潤滑油に含まれる20nmオーダー
のすすや、100nmオーダーの潤滑油の摩耗粉あるい
は塵埃を容易に分離することができる。
【0073】上記非水系有機液体の濾過に用いる非水系
有機液体用濾過膜の製造方法は、架橋点を有する未架橋
の親油性ポリマー分子と、該親油性ポリマー分子と架橋
反応しない非水系有機液体とを混合して、上記架橋点に
おいて上記未架橋の親油性ポリマー分子に架橋反応を行
わせて三次元架橋構造を形成するものである。
【0074】上記製造方法によれば、親油性ポリマー分
子の架橋反応により、親油性ポリマーからなるマトリク
ス中に非水系有機液体の分子が分散したゲル状物が得ら
れる。即ち、非水系有機液体は親油性ポリマー分子とは
反応しない。そのため、非水系有機液体の分子又は微小
な液滴が、ちょうど金属の鋳物を造るときに用いる中子
のような働きをする。そして、非水系有機液体の分子を
包む状態で親油性ポリマーの未架橋分子同志が架橋し
て、三次元架橋構造が形成される。従って、上記と同様
の非水系有機液体用濾過膜を容易に製造することができ
る。
【0075】また、三次元架橋構造の架橋間空隙には、
非水系有機液体の分子が充填されている。このため、非
水系有機液体の分子と同程度の微細なサイズの分子を、
非水系有機液体の分子よりも大きい分子又は粒子と濾別
することができる。従って、上記の製造方法によれば、
非水系有機液体の分子と同程度の微細な濾過性能を容易
に設定することができる。
【0076】また、上記の製造方法により得られた非水
系有機液体用濾過膜に異物を含む非水系有機液体を濾過
原液として供給すると、上記のように、予め架橋間空隙
内に充填された非水系有機液体が、濾過膜の濾過促進剤
として働く。
【0077】そのため、濾過膜の中の非水系有機液体の
流れがスムーズになり、濾過性能が高くなる。また、通
常の濾過膜に見られるような目詰まり現象はなく、安定
して濾過操作を行うことができる。また、この濾過膜
は、元来親油性のため溶媒置換の必要がなく、製造容易
である。更に、得られた濾過膜は、油等の非水系有機液
体に対する濾過抵抗が低い。
【0078】また、ディーゼルエンジンで使用した潤滑
油には多量のすすが混入している。このすすのサイズは
数十〜数百nmと小さいため、これも通常のフィルター
では分離することができない。しかし、すすは、非水系
有機液体とはその性質及びサイズ共に著しく異なるた
め、上記非水系有機液体用濾過膜を通過することができ
ない。従って、上記の濾過方法によれば、サイズの小さ
なすすをも分離することができる。
【0079】また、上記の濾過方法を廃油の精製に用い
た場合には、殆ど新油に近い性状の再生油を回収するこ
とができる。しかも、上記異物として産業上有用な価値
を有するものがある。上記非水系有機液体用濾過膜によ
れば、かかる有用な異物を回収して、再利用による資源
の有効利用および、省資源を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の潤滑システムの浄化装
置および浄化方法を示すブロック図である。
【図2】本第1実施形態における非水系有機液体用濾過
膜を説明する説明図である。
【図3】本第1実施形態における非水系有機液体用濾過
膜の断面を示す断面図である。
【図4】本第1実施形態における濾過原液の分子量と濾
過量との関係を示す線図である。
【図5】本第1実施形態および従来のシステムにおける
使用に伴う潤滑油中の不溶解分の変化を示す線図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態の潤滑システムの浄化装
置および浄化方法を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 タンク 10 潤滑システム 2 潤滑油利用装置 6 フィルター 60 濾過膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油が溜められるタンクと、 該タンクから供給される油を利用する油利用装置とから
    成る油利用システムにおいて、 前記タンクから供給される油の一部を3次元架橋構造を
    有する親油性ポリマー材料から成る濾過膜により濾過し
    た油を前記タンクに還流するフィルターとから成ること
    を特徴とする油利用システムの浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記タンクと前記油利用装置との間に配設されたポンプ
    と前記油利用装置とを連通する通路から分岐して前記タ
    ンクに連通するバイパス通路に、前記フィルターを配設
    したことを特徴とする油利用システムの浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記フィルターを通過する油のバイパス流量が、システ
    ム中の全油量と油の交換時間を考慮して決定される流量
    になるように制御する流量制御手段を備えていることを
    特徴とする油利用システムの浄化装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記フィルターの濾過膜の透過流束と面積が、システム
    中の全油量と油の交換時間を考慮して決定される濾過流
    量になるように設定されていることを特徴とする油利用
    システムの浄化装置。
  5. 【請求項5】 タンクから油を利用する油利用装置に供
    給される油の一部を濾過膜により濾過し、 該濾過した油を前記タンクに還流し、油中不溶解分濃度
    が油の交換が必要となる限界値未満とすることを特徴と
    する油利用システムの浄化方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 使用に伴う飛散または蒸発その他により消失した油を補
    充することを特徴とする油利用システムの浄化方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 使用に伴って消耗、変質した添加剤を補充することを特
    徴とする油利用システムの浄化方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005032838A1 (en) * 2003-09-30 2005-04-14 Arjo Wiggins Limited Improvements in thermal paper

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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