JPH1080852A - 工作機械の溝加工用工具 - Google Patents

工作機械の溝加工用工具

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JPH1080852A
JPH1080852A JP25550696A JP25550696A JPH1080852A JP H1080852 A JPH1080852 A JP H1080852A JP 25550696 A JP25550696 A JP 25550696A JP 25550696 A JP25550696 A JP 25550696A JP H1080852 A JPH1080852 A JP H1080852A
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JP
Japan
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tool
shaft
axis
grinding
groove
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JP25550696A
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English (en)
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Shoichi Odagiri
祥一 小田切
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Hitachi Seiki Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Seiki Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一台の工作機械を使用しATCにより工具交
換をして、内径の研削加工から溝の研削加工までを自動
的に高能率で行うことが不可能であった。 【解決手段】 工作機械の主軸4の工具装着部6に着脱
自在に装着されるツールシャンク7を有する工具本体8
と、工具本体8に取付けられ、主軸軸線Cに対して直角
な軸線Dの駆動軸9を有し、工作機械の主軸頭22側か
ら供給される圧縮空気10に駆動されて駆動軸9を回転
させるエアーモータ11と、工具本体8に取付けられ
て、主軸軸線Cと平行な方向に延びる軸体12と、駆動
軸軸線Dと平行な中心軸線Eを中心として回転自在に軸
体12に支持された砥石部13と、駆動軸9と砥石部1
3との間に掛け渡されたベルト14により駆動軸9の回
転運動を砥石部13に伝達する駆動力伝達機構15とを
備え、軸体12の長手方向中心軸Fに直交する直交軸線
Gに対して、砥石部13の中心軸線Eをオフセットする
ことにより、砥石部13の砥石16の外周縁部17を軸
体12の一方の外周面18より外方に突出させてワーク
の軸線方向に溝を研削加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作物(以下、ワ
ークと記載)の軸線方向溝を加工する工作機械の溝加工
用工具に係り、特に、回転する砥石を備えて工作機械の
主軸に着脱自在に装着される溝加工用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械を用いてワークにスプライン穴
等を形成する場合には、ワークに孔を穿設したのち焼入
れなど熱処理をし、その後、砥石により内径の仕上げ研
削加工を行うとともに、スプライン溝など軸線方向溝の
研削加工を行う場合が多い。このスプライン溝はスプラ
イン穴の軸線方向に複数形成する必要があり、その研削
加工には、スプライン穴中心と直交する方向に軸線を有
する砥石を備えた溝加工用工具が使用され、内径の仕上
げ研削加工には、スプライン穴中心と平行な方向に軸線
を有する別の砥石を備えた内径加工用工具が使用され
る。
【0003】例えば、実開平3−88653号公報には
小径軸受の凹溝内研用駆動ユニットが開示されており、
この場合には、駆動ベルトを介して回転する砥石により
ベアリングガイド用凹溝を研削している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術の場合には、主軸にワークを取付け、細長軸部の
先端部に支持されて回転する砥石を有する駆動ユニット
をワークに近づけて研削加工するようにしているが、そ
の構造上、自動工具交換装置(以下、ATCと記載)で
自動的に工具交換できる構成にはなっていない。
【0005】したがって、内径の仕上げ研削加工と軸線
方向溝(この場合には、ベアリングガイド用凹溝)の研
削加工とを別々の専用の研削盤など工作機械で行う必要
があった。また、砥石の回転中心軸線が細長軸部の長手
方向中心軸線と交差しているので、砥石の外周縁部を細
長軸部の外周面より外方に所定距離だけ突出させるため
には、細長軸部の径を大きくすることができず、その結
果、細長軸部の剛性を高めることが難しかった。
【0006】特開昭63−300862号公報には、研
削スピンドルをマシニングセンタ(以下、MCと記載)
の主軸に取外し可能に設ける構成が開示されている。と
ころが、この場合には、主軸軸線と研削スピンドルの軸
線が同一線上にあるので、研削スピンドルは、円筒カム
等のカム溝の研削加工はできるが、前記スプライン穴を
加工するような場合に、このスプライン穴の軸線方向溝
を研削加工することはできなかった。
【0007】このように、研削盤ではATCでの工具交
換ができず、一方、MCに前記研削スピンドルを取付け
た場合には、ATCで工具交換をして穴の内径の研削加
工をすることはできるが、軸線方向溝の研削加工はでき
ない。そのため、内径の研削加工と軸線方向溝の研削加
工を連続的に行うことができないので、別々の工作機械
で加工しなければならず能率が悪かった。したがって、
一台の工作機械例えばMCやグラインディングセンタを
用いて、内径の仕上げ研削加工の前又は後に、ATCに
より自動的に主軸に溝加工用工具を着脱して、内径の研
削加工から軸線方向溝の研削加工までを連続的に高能率
で行うことができる技術の開発が望まれていた。
【0008】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、一台の工作機械を使用し、ATCにより
工具交換をして軸線方向溝の研削加工ができる工作機械
の溝加工用工具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係る溝加工用工具は、工作機械に着脱自在
に装着されて工作物の軸線方向に溝を研削加工して形成
する溝加工用工具であって、前記工作機械の主軸の工具
装着部に着脱自在に装着されるツールシャンクを有する
工具本体と、この工具本体に取付けられ、前記主軸の軸
線に対して直角な軸線の駆動軸を有し、前記工作機械の
主軸頭側から供給される圧力流体に駆動されて前記駆動
軸を回転させる駆動体と、前記工具本体及び前記駆動体
のいずれか一方に取付けられて、前記主軸軸線と平行な
方向に延びる軸体と、前記駆動軸軸線と平行な中心軸線
を中心として回転自在に前記軸体に支持された砥石部
と、前記駆動軸と前記砥石部との間に掛け渡されたベル
トにより前記駆動軸の回転運動を前記砥石部に伝達する
駆動力伝達機構とを備えている。そして、前記軸体の長
手方向中心軸に直交する直交軸線に対して、前記砥石部
の前記中心軸線をオフセットすることにより、前記砥石
部の砥石の外周縁部を前記軸体の一方の外周面より外方
に突出させて前記工作物の前記溝を研削加工するように
した。
【0010】なお、前記駆動力伝達機構は、前記駆動軸
に取付けられた駆動側歯付きプーリと、前記砥石を支持
して回転する支持軸に設けられた被駆動側歯付きプーリ
とを備え、前記ベルトは、前記駆動側歯付きプーリと前
記被駆動側歯付きプーリに係合して掛け渡された歯付き
ベルトであるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
の一例を図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本
発明の一実施形態に係る工作機械の溝加工用工具の正面
図、図2は図1の溝加工用工具の平面図で一部を断面で
示している。図3は溝加工用工具の右側面図、図4は図
2のIV−IV線拡大断面図である。
【0012】図1乃至図4に示すように、MC(マシニ
ングセンタ),グラインディングセンタなど工作機械
(図示せず)でワーク(工作物)1を加工するが、ワー
ク1にはその軸線方向に孔2が形成されている。ワーク
1の材質は、例えば焼入れ処理されて高硬度になった金
属か、又はセラミック等である。このような硬いワーク
1の孔2の内径の仕上げ加工や、孔2の内周面にその軸
線方向に溝3を加工する場合には、砥石を用いた研削加
工が行われる。例えば、ワーク1にスプライン穴を加工
する場合には、スプライン穴の軸線方向に延びるスプラ
イン溝が溝3である。このように、溝3は孔2の軸線方
向を向いている。
【0013】工作機械の主軸頭22には主軸4が回転自
在に支持されており、主軸4は主軸駆動モータにより回
転駆動される。主軸4には、ワーク1の溝3を研削加工
する駆動体内蔵型の溝加工用工具(以下、工具と記載)
5が、図示しないATC(自動工具交換装置)により自
動工具交換されて着脱自在に装着される。なお、ATC
により、主軸4又は工具主軸に工具5を着脱する構成で
あれば、工作機械はターニングセンタなど他の種類であ
ってもよい。
【0014】工具5は、主軸4の工具装着部6に着脱自
在に装着されるツールシャンク7を有する工具本体8
と、工具本体8に取付けられ、主軸4の軸線Cに対して
直角な軸線Dの駆動軸(出力軸)9を有し、主軸頭22
側から供給される圧力流体としての圧縮空気10に駆動
されて駆動軸9を回転させる駆動体11とを備えてい
る。なお、本実施形態では主軸軸線Cと駆動軸軸線Dと
が直交しているが、駆動軸軸線Dが主軸軸線Cに直角な
方向を向いていればよいので、両方の軸線C,Dが交差
しない場合であってもよい。駆動体としては、工具5に
内蔵され、圧縮空気10により回転するエアーモータ1
1が好ましいが、駆動用の圧力流体として圧力油を用い
た油圧モータであってもよい。
【0015】さらに、工具5は、工具本体8又はエアー
モータ11(本実施形態では、工具本体8)に取付けら
れて主軸軸線Cと平行な長手方向中心軸Fの方向に延び
る軸体12と、駆動軸軸線Dと平行な中心軸線Eを中心
として回転自在に軸体12に支持された砥石部13と、
駆動軸9と砥石部13との間に掛け渡されたベルト14
により駆動軸9の回転運動を砥石部13に伝達する駆動
力伝達機構15とを備えている。
【0016】軸体12は、断面円形の細長い形状を有し
ており、主軸4のある方向(図1の左方向)より反対方
向(図1の右方向)に突出している。砥石部13は、軸
体12の先端部近傍に配設されている。駆動力伝達機構
15は、駆動軸9に取付けられた駆動側歯付きプーリ1
9と、砥石16を支持して回転する支持軸20に設けら
れた被駆動側歯付きプーリ21と、駆動側歯付きプーリ
19と被駆動側歯付きプーリ21に係合して掛け渡され
た歯付きベルト14とを備えている。
【0017】主軸4には、工具5,内径加工用工具又は
通常の工具(図示せず)を、皿ばね,コイルばね等ばね
部材とアンクランプ用シリンダとによりクランプ・アン
クランプする公知の工具クランプ・アンクランプ機構が
内蔵されている。主軸4に対向する位置には、ワーク1
を取付けるための数値制御(NC)割出し台(図示せ
ず)が載置されたテーブル(図示せず)が、ベッドに取
付けられている。即ち、ワーク1のスプライン穴中心
は、NC割出し台のワーク取付け部の回転中心と一致す
るように取付けられる。
【0018】テーブルは、主軸4に対して直交座標系の
三軸方向に相対移動自在になっており、NC割出し台
は、ワーク1が所定の方向に割出されるように主軸軸線
の回り方向(C軸)を位置決めできるようになってい
る。なお、この実施形態ではNC割出し台で説明を行っ
ているが、テーブル等に主軸軸線の回り方向に割出しで
きる機能を設けてもよい。更に、加工する溝が1本の場
合には割出し機能はなくてもよい。テーブル,コラム及
び主軸頭22等を、NC装置(数値制御装置)に制御さ
れるサーボモータとボールねじとによって駆動位置決め
制御することにより、テーブル上のワーク1と、主軸4
に装着された工具5とを相対的に移動させてワーク1に
溝3を研削加工する。
【0019】工具5には、他の種類の工具(即ち、内径
加工用工具又は通常の工具)と同様な例えばBT40の
前記ツールシャンク7と被把持部(フランジのV溝部)
30とが形成されている。主軸4と工具マガジンとの間
で、ATCにより工具5を工具交換する時には、ATC
の工具交換アーム等が、工具5の被把持部30を把持し
て主軸4の工具装着部6にツールシャンク7を着脱自在
に装着するようになっている。
【0020】エアーモータ11には、回転方向規制部材
31が、主軸頭22の方向に向けて主軸軸線Cと平行に
突出して取付けられている。回転方向規制部材31は、
主軸軸線C方向に進退移動可能になっている。工具5が
主軸4に装着された状態では、回転方向規制部材31
が、主軸頭22の先端のブロック23の係合部32に着
脱自在に係合して、工具5が主軸4に装着されたときの
位置を定める。
【0021】また、ブロック23及び回転方向規制部材
31には、圧縮空気10の供給通路が形成され、圧縮空
気10を、固定側の主軸頭22から回転方向規制部材3
1を介してエアーモータ11に供給するようにしてい
る。回転方向規制部材31は、常時、付勢部材(図示せ
ず)によりブロック23側に付勢されており、係合時に
は砥石部13側に移動する。また、ブロック23及び回
転方向規制部材31の係合部には、Oリングなどシール
部材が設けられているのが好ましい。エアーモータ11
に供給された圧縮空気10は、駆動軸9を高速回転させ
た後、サイレンサ33から矢印Hに示すように大気中に
排出される。
【0022】なお、圧力油を駆動源にするモータを駆動
体として使用した場合には、圧力油供給用の油路と圧力
油排出用の油路とを駆動体に設けて、この二つの油路
を、主軸頭22のブロック23の二つの油路と連通させ
ることになる。このようにすれば、主軸頭22側から供
給された圧力油は、駆動体の駆動軸を回転駆動したのち
再び主軸頭側に回収されることになり、強力な回転駆動
力を得ることができるので好ましい。
【0023】軸体12は、外周面が円形で細長い形状を
した本体部34を有しており、軸体本体部34の一方の
側(図2の下方側)は開放している。この一方の側の解
放部には、蓋部材35が複数のボルト38により締結固
定されている。軸体本体部34の先端側近傍には凹部3
6が形成され、砥石部13が凹部36内に配設されてい
る。軸体22とエアーモータ11の長手方向に形成され
たスペース37内には、歯付きベルト14が回転運動自
在に配設されている。
【0024】図1,図2及び図4に示すように、軸体本
体部34には、中心軸線Eを中心とする固定軸40が砥
石部13の中心位置に設けられている。固定軸40の一
端部40aは蓋部材35の係合孔41に嵌合している。
固定軸40の他端部40bは、軸体本体部34の係合孔
42に嵌合するとともに、締付けボルト43により軸体
本体部34に締付け固定されている。即ち、蓋部材35
の係合孔41と、軸体本体部34の係合孔42とは、同
一軸線上に正確に位置決めされ、ボルト38及びピン
(図示せず)で固定されている。
【0025】固定軸40の外方には、一対のベアリング
44を介して円筒状の支持軸20が回転自在に設けられ
ている。砥石16が、支持軸20の外周面に固着されて
支持軸20と一体的に回転するようになっている。本実
施形態では、支持軸20に被駆動側歯付きプーリ21が
一体的に形成されているが、支持軸20と被駆動側歯付
きプーリ21とを別体にして、支持軸20に被駆動側歯
付きプーリ21を取付けてもよい。また、歯付きプーリ
19,21の径を同径にしているが、これに限定される
ことはなく、プーリ径を異なる径にすることによって、
増速,減速駆動をしてもよい。
【0026】一対のベアリング44は、固定軸40の一
端部40a側に配設された第1のカバー部材46と、他
端部40b側に配設された第2のカバー部材47とによ
りそれぞれ被われている。円環状の板材である第1のカ
バー部材46は、蓋部材35と一方のベアリング44の
内輪部との間に非回転状態で挟持され、シールド型,シ
ール型等である一方のベアリング44を被って更に保護
している。
【0027】円環状で且つ断面L字状をなす第2のカバ
ー部材47は、軸体本体部34の凹部36に形成された
窪み部48の壁部と、固定軸40の大径部49との間に
非回転状態で挟持され、シールド型である他方のベアリ
ング44を被って更に保護している。これにより、研削
加工中に発生する研削粉や加工部分に供給される研削油
剤(クーラント)等がベアリング44内に侵入すること
を防止している。
【0028】砥石部13の中心軸線Eを、軸体12の長
手方向の中心軸Fに直交する直交軸線Gに対して、横方
向に所定距離dだけずらせて(即ち、オフセットさせ
て)位置決めしている。これにより、砥石部13の砥石
16の外周縁部17を、軸体12の一方の外周面18よ
り所定距離eだけ外方に突出させて、ワーク1の溝3を
研削加工するようにしている。この所定距離eは、砥石
16で溝3を研削加工するのに必要な寸法である。
【0029】また、砥石16は、CBN砥石,ダイヤモ
ンド砥石が好ましいが、他の種類の砥石であってもよ
い。更に、砥石16の外周縁部17は、溝3の形状に沿
って、ツルーイング,ドレッシングされているのが好ま
しい。ここで、「オフセット」とは、与えられた線(例
えば、直交軸線G)に対して一定の隔たりを持つ線(例
えば、中心軸線E)にすることをいう。また、前記横方
向は、長手方向中心軸Fと直交軸線Gに直交する方向の
ことであり、図1,図4の上方を意味している。
【0030】ところで、もし仮に、砥石部13の中心軸
線Eを、軸体12の直交軸線Gからずらせないで一致さ
せた場合には、砥石16の外周縁部17を軸体12の一
方の外周面18から所定距離eだけ突出させるために
は、砥石16の直径が本実施形態と同じだとすると、必
然的に軸体12の直径を小さくする必要がある。しか
し、これでは軸体12の剛性が低下する。砥石16によ
る溝3の加工では、溝3を順次一つずつ研削加工するの
で、砥石16は一方の外周面18から外方に突出してい
れば十分である。
【0031】そこで、本実施形態では、砥石16を所定
距離eだけ軸体12の一方の外周面18より外方に突出
させることができるように、砥石部13の中心軸線Eの
位置を、軸体12の中心位置(直交軸線Gの位置)から
横方向にずらせている。その結果、軸体12の直径の大
きさには制限がなくなるので、軸体直径を大きくするこ
とができる。なお、本実施形態では、砥石外周縁部17
が、軸体12の他方の外周面(図1の下方)45から外
方に突出していないが、この外周面45からも若干外方
に突出していてもよい。
【0032】次に、動作について説明する。ATCの工
具交換動作により、図示するように、予め工具5のツー
ルシャンク7が主軸4の工具装着部6に装着され、回転
方向規制部材31が主軸頭22の係合部32に装着され
た状態では、工具5は非回転状態で位置決めされてい
る。
【0033】ワーク1の孔2の所定位置に溝3を研削加
工するために、まず、前記所定位置の方向を砥石16が
向くようにNC割出し台を回転して、砥石16とワーク
1を相対的に位置決めする。次いで、主軸頭22側から
圧縮空気10を供給すると、圧縮空気10は、回転方向
規制部材31を通ってエアーモータ11内に供給され、
駆動軸9を高速で回転駆動したのちサイレンサ33から
外方に排出される。
【0034】駆動軸9の回転運動は、駆動側歯付きプー
リ19と歯付きベルト14を介して被駆動側歯付きプー
リ21に伝達され、支持軸20及び砥石16を一体的に
高速回転させる。この状態で、テーブル,コラム及び主
軸頭22をNC装置によりX,Y軸方向に位置決め制御
するとともに、Z軸方向に相対的に移動(一方への移動
又は往復移動)させれば、軸体12の外周面18から外
方に突出している砥石16により、ワーク1の孔2の内
周面に溝3を研削加工することができる。
【0035】必要があれば、Z軸方向に戻した後、NC
割出し台を所定角度割出し、Z軸方向に相対的に移動さ
せれば、等配など所定の位置の溝3の位置に溝加工を行
うことができる。また、図4のY方向に所定量切込みな
がらZ軸方向に往復移動して加工を行ってもよい
【0036】孔2の内径を研削仕上げ加工する前又は加
工した後に、溝3の研削加工をする場合には、ATCの
工具交換アーム等で、工具5の被把持部30を把持して
工具装着部6に工具5を着脱することになる。こうし
て、ATCで内径加工用工具と工具5を工具交換すれ
ば、内径研削加工と溝研削加工とを、一台の工作機械で
連続的に且つ高能率に行うことができる。なお、この実
施形態ではワーク1の内径部に軸線方向溝3の加工を行
っているが、ワークの外径部に溝加工を行ってもよい。
【0037】前記特開昭63−300862号公報に記
載の技術では、主軸軸線と研削スピンドルの軸線とが同
一線上にあるので、内径の研削加工は可能であるが、溝
3の研削加工はできなかった。これに対して、本実施形
態では、主軸軸線Cに対してエアーモータ11の駆動軸
軸線Dを直交させるとともに、砥石部13の中心軸線E
を駆動軸軸線Dと平行に設けたので、主軸軸線Cの方向
に延びる溝3を砥石16により研削加工することができ
る。
【0038】一方、前記実開平3−88653号公報に
記載の技術では、ATCでの工具交換はできなかったの
で、内径の研削加工と溝の研削加工を内径加工専用の研
削盤及び溝加工専用の研削盤等で別々に行う必要があっ
た。また、砥石を支持する細長軸部の剛性を高めること
が難しかった。これに対して、本実施形態では、ワーク
1の溝3の研削加工を行う工具5にツールシャンク7と
被把持部30を設けた。そして、ATCの工具交換アー
ム等により工具5の被把持部30を把持し、ツールシャ
ンク7を主軸4の工具装着部6に着脱自在に装着して、
ATCにより自動工具交換できるようにしている。
【0039】したがって、内径加工専用の研削盤及び溝
加工専用の研削盤等を別々に使用しなくとも、一台の工
作機械で、内径加工から溝加工までの一連の研削加工を
連続的且つ自動的に高能率で行うことができる。さら
に、砥石部13の中心軸線Eを、軸体12の直交軸線G
より長手方向に対して横方向にオフセットさせることに
より、砥石16を軸体12の片側に所定距離eだけ突出
させている。これにより、軸体12の直径を大きくする
ことができることになり、軸体12の剛性を高めて工具
5の全体を丈夫な構造にできる。軸体12の剛性が高く
なることにより、従来より大きな砥石16を用いて、大
きいサイズの溝3を容易に且つ高速で研削加工すること
ができる。
【0040】工具5を主軸4に装着した時に主軸4が回
転し易く不安定であっても、工具5の回転方向規制部材
31が主軸頭22のブロック23の係合部32に係合す
るので、工具5は主軸4と主軸頭22に対して非回転状
態でしっかりと位置決めされることになり、高精度の研
削加工ができる。また、エアーモータ11を工具5に内
蔵したので、工具5の全体をコンパクトにすることがで
きる。
【0041】研削加工中の加工部分には潤滑性のある研
削油剤が供給されることが多いので、駆動力伝達機構1
5は滑りやすくなっているが、プーリ19,21とベル
ト14を歯付き構造にして互いに係合するようにしてい
る。これにより、駆動力伝達機構15は、滑ることなく
確実にエアーモータ11の回転駆動力を砥石部13に伝
達することができる。なお、各図中同一符号は同一又は
相当部分を示す。
【0042】
【発明の効果】本発明の溝加工用工具は上述のように構
成したので、ATCによりこの溝加工用工具を工具交換
をして、一台の工作機械で内径の研削加工から溝の研削
加工までを自動的に高能率で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図4は本発明の一実施形態を示す図
で、図1は工作機械の溝加工用工具の正面図である。
【図2】前記溝加工用工具の平面図で一部を断面で示し
ている。
【図3】前記溝加工用工具の右側面図である。
【図4】図2のIV−IV線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 工作物 3 溝 4 主軸 5 溝加工用工具 6 工具装着部 7 ツールシャンク 8 工具本体 9 駆動軸 10 圧縮空気(圧力流体) 11 エアーモータ(駆動体) 12 軸体 13 砥石部 14 歯付きベルト(ベルト) 15 駆動力伝達機構 16 砥石 17 外周縁部 18 一方の外周面 19 駆動側歯付きプーリ 20 支持軸 21 被駆動側歯付きプーリ 22 主軸頭 C 主軸の軸線 D 駆動軸の軸線 E 中心軸線 F 長手方向中心軸 G 直交軸線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械に着脱自在に装着されて工作物
    の軸線方向に溝を研削加工して形成する溝加工用工具で
    あって、 前記工作機械の主軸の工具装着部に着脱自在に装着され
    るツールシャンクを有する工具本体と、 この工具本体に取付けられ、前記主軸の軸線に対して直
    角な軸線の駆動軸を有し、前記工作機械の主軸頭側から
    供給される圧力流体に駆動されて前記駆動軸を回転させ
    る駆動体と、 前記工具本体及び前記駆動体のいずれか一方に取付けら
    れて、前記主軸軸線と平行な方向に延びる軸体と、 前記駆動軸軸線と平行な中心軸線を中心として回転自在
    に前記軸体に支持された砥石部と、 前記駆動軸と前記砥石部との間に掛け渡されたベルトに
    より前記駆動軸の回転運動を前記砥石部に伝達する駆動
    力伝達機構とを備え、 前記軸体の長手方向中心軸に直交する直交軸線に対し
    て、前記砥石部の前記中心軸線をオフセットすることに
    より、前記砥石部の砥石の外周縁部を前記軸体の一方の
    外周面より外方に突出させて前記工作物の前記溝を研削
    加工することを特徴とする工作機械の溝加工用工具。
  2. 【請求項2】 前記駆動力伝達機構は、前記駆動軸に取
    付けられた駆動側歯付きプーリと、前記砥石を支持して
    回転する支持軸に設けられた被駆動側歯付きプーリとを
    備え、 前記ベルトは、前記駆動側歯付きプーリと前記被駆動側
    歯付きプーリに係合して掛け渡された歯付きベルトであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の溝加工
    用工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014172132A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Shinkikai Giken:Kk 研削装置
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