JPH1078411A - 磁性粉濃度測定方法及びその装置 - Google Patents

磁性粉濃度測定方法及びその装置

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JPH1078411A
JPH1078411A JP23376996A JP23376996A JPH1078411A JP H1078411 A JPH1078411 A JP H1078411A JP 23376996 A JP23376996 A JP 23376996A JP 23376996 A JP23376996 A JP 23376996A JP H1078411 A JPH1078411 A JP H1078411A
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coil
magnetic powder
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JP23376996A
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English (en)
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Masanori Miyoshi
雅徳 三好
Yoshinao Nozawa
義尚 野沢
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New Cosmos Electric Co Ltd
Original Assignee
New Cosmos Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲温度の変化や高温の被検潤滑剤を試料と
して測定する場合であっても、操作者の零点補正意識の
有無に拘わらず自動的に正確な零点補正が行われ、さら
には、安定した状態で計測が行われるので、常に正確に
磁性粉濃度を計測することができる磁性粉濃度測定方法
及びその装置を提供する。 【解決手段】 磁性粉の混入した試料Sを挿入可能な励
磁コイルL1の磁路に検出コイルL3を配置して、検出
コイルL3に誘起される誘導電圧に基づいて前記試料S
に含まれる磁性粉濃度を求めるもので、励磁コイルL1
への試料Sの挿入、非挿入状態を検出し、非挿入状態と
検出されているときに零点補正データを求めて、挿入状
態と検出されているときに該検出の直前に求められた零
点補正データに基づいて自動的に零点補正するととも
に、試料Sの挿入が完了した時点における検出コイルL
3で誘起される誘導電圧に基づいて磁性粉濃度を求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種機械の軸受け
の摩耗損傷などの劣化を、潤滑油やグリース等の潤滑剤
に混入した鉄粉などの磁性粉濃度を測定することにより
間接的に診断する磁性粉濃度測定方法及びその装置に関
し、詳述すると、励磁コイル又は前記励磁コイルの磁路
に配置した検出コイルのうち少なくとも一方に磁性粉の
混入した試料を挿入可能に構成し、前記検出コイルに誘
起される誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉
濃度を求める磁性粉濃度測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁性粉濃度測定装置としては、励
磁コイル又は前記励磁コイルの磁路に配置した検出コイ
ルのうち少なくとも一方に磁性粉の混入した試料を挿入
可能に構成した計測手段と、前記検出コイルに誘起され
る誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃度を
出力する処理手段と、零点補正するための手動操作部を
備えて構成してあり、測定者は試料をコイルに挿入する
前に、前記手動操作部を操作して零点補正してから測定
していた。ここに、零点補正のための機構としては、検
出コイルからの出力を増幅処理する演算増幅器の基準電
圧調整や、オフセット電圧調整、さらには、演算増幅器
の出力段以降で零点変動分の減算処理などの各種の機構
で構成され、前記手動操作部は、上述の零点補正のため
の機構を作動させるためのボリウムやスイッチなどで構
成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の磁性粉
濃度測定装置では、装置の雰囲気温度の変化によるコイ
ルのインピーダンスの変化や、処理手段を構成する回路
素子の温度特性により零点が変動するために、測定に先
立って零点補正するための手動操作部を操作して零点調
整しなければ測定値の信頼性が補償されないのである
が、測定の度に手動で零点補正する操作は極めて煩わし
いものであり、手動操作部の操作を忘れることも度々あ
った。さらには、回転機械等から試料である被検潤滑剤
を採取するときには、潤滑剤の温度が周囲温度より高い
ために、その潤滑剤の温度が周囲温度に低下するまでの
長時間にわたり測定値が安定しないという不都合があっ
た。本発明の目的は上述した従来の問題点に鑑みて、よ
り容易、且つ、正確な測定が可能となる磁性粉濃度測定
方法及びその装置を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明による磁性粉濃度測定方法の第一の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、励
磁コイル又は前記励磁コイルの磁路に配置した検出コイ
ルのうち少なくとも一方に磁性粉の混入した試料を挿入
可能に構成し、前記検出コイルに誘起される誘導電圧に
基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃度を求める磁性粉
濃度測定方法であって、前記コイルへの前記試料の挿
入、非挿入状態を検出し、非挿入状態と検出されている
ときに零点補正データを求めて、挿入状態と検出されて
いるときに該検出の直前に求められた零点補正データに
基づいて自動的に零点補正する点にある。本発明による
磁性粉濃度測定方法の第二の特徴構成は、特許請求の範
囲の欄の請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構
成に加えて、前記試料の前記コイルへの挿入が完了した
時点、または、前記試料の前記コイルへの挿入の後、所
定時間経過した時点における前記検出コイルで誘起され
る誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃度を
求める点にある。さらに、本発明による磁性粉濃度測定
装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項
3に記載した通り、励磁コイル又は前記励磁コイルの磁
路に配置した検出コイルのうち少なくとも一方に磁性粉
の混入した試料を挿入可能に構成した計測手段と、前記
検出コイルに誘起される誘導電圧に基づいて前記試料に
含まれる磁性粉濃度を出力する処理手段とを備えてなる
磁性粉濃度測定装置であって、前記コイルへの前記試料
の挿入、非挿入状態を検出する試料検出手段と、非挿入
状態と検出されているときに零点補正データを入力し、
挿入状態と検出されているときに該検出の直前に入力さ
れた零点補正データに基づいて自動的に零点補正する補
正手段を設けてある点にある。本発明による磁性粉濃度
測定装置の第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請
求項4に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加え
て、前記処理手段は、前記試料の前記コイルへの挿入が
完了した時点、または、前記試料の前記コイルへの挿入
の後、所定時間経過した時点における前記検出コイルで
誘起される誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性
粉濃度を求めるように構成してある点にある。本発明に
よる磁性粉濃度測定装置の第三の特徴構成は、特許請求
の範囲の欄の請求項5に記載した通り、上述の第一また
は第二の特徴構成に加えて、前記試料検出手段は、直列
に接続された一対の励磁コイルを、各励磁コイルによる
磁界が対向するように配置するとともに、前記一対の励
磁コイルによる合成磁界が零となる位置に検出コイルを
配置して、一方の励磁コイルに磁性粉の混入した試料を
挿脱自在に構成されたものである点にある。
【0005】以下にその作用を説明する。補正手段は、
コイルへ前記試料が挿入されていないことが試料検出手
段により検出されているときに、常時、または、定期的
に零点補正データ、つまり、検出コイルの出力を零にす
るためのデータを入力する。コイルへ前記試料が挿入さ
れたことが試料検出手段により検出されたときには、操
作者の零点補正の意識の有無に拘わらず、その直前に入
力された零点補正データに基づいて自動的に零点補正す
る。従って、常に、計測時点で適切な零点補正がなされ
るのである。処理手段による計測は、試料がコイルへ確
実に挿入された後に行われるべきであるが、確実に挿入
されたか否かの判断を正確に行えない場合や、上述した
ように、回転機械等から採取された高温の被検潤滑剤で
ある試料がコイルへ挿入されると、コイルの周囲温度が
変動して零点が変動する場合がある。そのような場合、
装置の出力が時々刻々変動するために操作者が出力を読
み取るのが困難になる。そこで、試料のコイルへの挿入
が完了した時点、または、試料のコイルへの挿入の後、
所定時間経過した時点で、検出コイルで誘起される誘導
電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃度を求める
ことにより、正確に磁性粉濃度が計測されるのである。
ここに、試料のコイルへの挿入の完了時点、または、試
料のコイルへの挿入の後、所定時間経過した時点とは、
例えば、前記検出手段により試料の挿入が検出された時
点、計測された磁性粉濃度値の安定が確認された時点、
前記検出手段により試料の挿入が検出された時点から所
定時間経過した時点をいう。検出手段として、直列に接
続された一対の励磁コイルを、各励磁コイルによる磁界
が対向するように配置するとともに、前記一対の励磁コ
イルによる合成磁界が零となる位置に検出コイルを配置
して、一方の励磁コイルに磁性粉の混入した試料を挿脱
自在に構成したものを用いれば、高温の試料を挿入した
側の励磁コイルで局部的温度変動があり、内部抵抗の変
化により励磁電流が変化しても、一対の励磁コイルが直
列に接続されているために、他方の励磁コイルの励磁電
流も同様に変化して磁気バランスに変動はなく、従っ
て、零点の変動要因を減少させることができるのであ
る。その結果、回転機械から周囲温度より高い被検潤滑
剤を採取した場合であっても、潤滑剤の温度が安定する
まで待たなくとも精度良く磁性粉濃度を測定することが
できるのである。
【0006】
【発明の効果】従って、本発明によれば、周囲温度の変
化や高温の被検潤滑剤を試料として測定する場合であっ
ても、操作者の零点補正意識の有無に拘わらず自動的に
正確な零点補正が行われ、さらには、安定した状態で計
測が行われるので、常に正確に磁性粉濃度を計測するこ
とができる磁性粉濃度測定方法及びその装置を提供する
ことができるようになった。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁性粉濃度測
定方法及びその装置の実施の形態を説明する。磁性粉濃
度測定装置は、図1に示すように、筐体1の内部に、直
列に接続された一対の等価な励磁コイルL1,L2を、
各励磁コイルL1,L2による磁界が対向するように垂
直な共通軸芯P上に配置するとともに、その共通軸芯P
上で前記一対の励磁コイルL1,L2による合成磁界が
零となる位置、つまり、両コイルL1,L2の中央部で
前記共通軸芯Pと軸芯が重なるように検出コイルL3を
配置して、前記一対の励磁コイルL1,L2及び前記検
出コイルL3の周囲を磁気シールド部材で囲繞して計測
手段を構成し、前記励磁コイルL1,L2に励磁電流を
供給する電源手段2を設けるとともに、前記検出コイル
L3の出力信号から磁性粉濃度を演算導出する処理手段
3を設けて構成してある。前記筐体1の上面には、磁性
粉の混入した試料Sが封入された硝子、樹脂等の非金属
製試料容器を挿入する挿入孔1aが形成されており、そ
の挿入孔1aから挿入された前記試料容器は、上端に形
成されたフランジ部が前記筐体1の支持部1b上面で支
持された状態で、前記挿入孔1aの直下にある一方の励
磁コイルL1の内部に挿入されるように励磁コイルL1
が配置されている。さらに、前記支持部1bには光電式
センサでなる試料検出手段4を設けてあり、前記励磁コ
イルL1への試料容器の挿入、非挿入状態を検出可能に
構成してある。尚、試料検出手段4としては、光電式セ
ンサ以外にマイクロSW等のメカニカルなセンサで構成
することも可能である。
【0008】前記電源手段2は、電源供給回路2aと、
約30kHz〜200kHzの交流の励磁電流を出力す
る発信回路2bなどで構成してあり、前記処理手段3
は、前記検出コイルL3の出力信号を増幅する第一増幅
回路3aと、増幅された信号を前記発信回路2bの出力
信号で同期検波して直流電圧を出力する同期検波回路3
bと、前記同期検波回路3bの出力を増幅する第二増幅
回路3cと、前記第二増幅回路3cによる増幅信号を量
子化するA/D変換回路3dと、量子化されたデータを
所定の換算式に基づいて前記試料Sに含まれる磁性粉濃
度として演算導出する演算処理部3eと、前記試料検出
手段4を駆動してその試料検出手段4からの前記試料容
器の検出信号を前記演算処理部3eに入力する試料検出
手段駆動部3gと、前記演算処理部3eによる演算結果
を表示する例えば液晶などを用いた表示部3fなどで構
成してあり、以て、前記試料Sに含まれる磁性粉濃度に
応じた前記励磁コイルL1内部の透磁率の変化による磁
気バランスの変動を、前記検出コイルL3の誘導電圧の
計測により求め、前記試料Sに含まれる磁性粉濃度に換
算する。
【0009】前記検出コイルL3には、周部に螺条が形
成された鉄芯FCとしてのフェライトコアを螺合してあ
り、前記励磁コイルL1に前記試料Sを挿入しない状
態、又は、挿入された前記試料Sに磁性粉が含まれない
状態において、前記検出コイルL3の位置ずれ等の原因
で前記検出コイルL3に誘導電圧が生じる場合に、製造
段階において前記検出コイルL3の位置を変更すること
なく、前記鉄芯FCの前記軸芯P方向への位置調節によ
り容易に零点調節が行え、しかも、前記検出コイルL3
内の磁気抵抗を減少させて検出感度を向上させるように
構成してある。尚、前記筐体1には自己復帰型のスパン
調整用スイッチ(図示せず)が取り付けられており、そ
の信号が前記演算処理部3eに入力されている。
【0010】以下に、上述の磁性粉濃度測定装置の使用
方法を、図2に示すフローチャートに基づいて説明す
る。装置の電源スイッチ(図示せず)が投入されると、
先ず、前記A/D変換回路3dから前記演算処理部3e
に入力された前記検出コイルL3のデータを入力する
(S1)。前記試料検出手段4により試料容器の挿入が
検出されていない状態で(S2)、前記入力データを零
点補正データとして前記演算処理部3eに設けられた記
憶回路(図示せず)に格納するとともに、前記表示部3
fに磁性粉濃度を“0%”と表示する(S3,S4)。
前記零点補正データの入力は所定時間毎、例えば数百ミ
リ秒毎に行い、常に最新のデータに更新する。これは、
製造段階で前記鉄芯FCの位置調節により調整された零
点のその後の変動や、前記計測手段や処理手段3の環境
温度に起因する変動を是正するためである。前記試料検
出手段4により試料容器の挿入が検出されている状態で
(S2)、前記スパン調整用スイッチ(図示せず)が操
作されているか否かを検出し、オンエッジを検出すると
スパン調整フラグをセットする(S6)。入力データか
ら前記零点補正データを減算して零点補正し(S7)、
前記スパン調整フラグがセットされているならばスパン
調整工程に入る。詳述すると、操作者は、前記スパン調
整用スイッチをオンした後に基準濃度(磁性粉濃度5%
の試料)の試料容器を前記励磁コイルL1へ挿入するの
であるが、そのときの零点補正後の入力データに対して
所定の換算式を用いて磁性粉濃度を演算導出し、その結
果が5%となるように前記換算式を補正し、結果が5%
を示せばその値を前記表示部3fに磁性粉濃度を“5
%”と表示して、前記スパン調整フラグをリセットする
(S9〜S13)。具体的には、濃度5%の基準試料を
挿入したときに入力データ(入力電圧)から演算導出さ
れた電圧データが所定の値となるように調整する。ステ
ップS8でスパン調整フラグがリセットされている場合
には、スパン調整が完了していると判断して、零点補正
後の入力データに対して所定の換算式を用いて磁性粉濃
度を演算導出し、その結果を前記表示部3fに表示する
(S14,S15)。前記検出コイルL3からのデータ
入力は数百ミリ秒(例えば300ミリ秒)毎に行い、前
回の入力データと今回の入力データが変動している間は
データの入力を繰り返し、数回(例えば3回)連続して
変化量又は変化率が所定値以下のデータが入力されたと
きには、安定したと判断してその濃度値を前記演算処理
部3eに設けられた記憶回路(図示せず)に格納すると
ともに、格納された濃度値を前記表示部3fに表示する
ことによって、以後の入力データが変動しても表示デー
タを変化させず操作者の読み取りを容易にする。
【0011】ここに、検出濃度値が安定しているか否か
の判断は、上述したように入力データの変化量又は変化
率が数回にわたり所定値以下となるという条件を満たす
か否かで判断するものを示したが、これは試料が励磁コ
イルへ確実に挿入された後に測定を行うべきであるとこ
ろ、前記試料検出手段4により試料容器の挿入が検出さ
れているものの、試料が所定位置に確実に挿入されたか
否かの判断を正確に行えない場合や、回転機械等から採
取された高温の被検潤滑剤である試料が励磁コイルへ挿
入されると、コイルの周囲温度が変動して零点が変動す
る場合があり、そのような場合、装置の出力が時々刻々
変動するために操作者が正確な出力を読み取るのが困難
になるという不都合を回避するためである。即ち、前記
試料検出手段4により試料容器の挿入開始が検出された
後、数回(例えば3回)連続して変化量又は変化率が所
定値以下となるデータが入力されたときに試料容器の所
定位置へのセットが完了したと判断して、そのときの値
を保持して表示するとともに、その後の温度変動に起因
する入力データの変動により濃度値の表示データが変動
することを回避するのである。
【0012】従って、上述の問題点を回避するために
は、試料容器の前記励磁コイルL1への挿入が完了した
時点、または、試料容器の励磁コイルL1への挿入の
後、所定時間経過した時点で、検出コイルL3で誘起さ
れる誘導電圧に基づいて試料に含まれる磁性粉濃度を求
めてその値を保持するものであれば、上述の手順に限定
するものではない。例えば、図3に示すように、光電式
センサでなる前記試料検出手段4を前記励磁コイルL1
の端部であって前記検出コイルL3側に設置することに
より、試料容器の挿入が完了した時点で検出されるよう
に構成して、その検出時の入力データに基づいて演算導
出されたデータを保持するように構成してもよい。この
場合には、試料容器の挿入途中に零点補正データがサン
プリングされるおそれがあるので、前記励磁コイルL1
の端部であって前記挿入口1a側に第二の試料検出手段
4’を設けて第二の試料検出手段4’による試料容器の
検出時の直前に入力されたデータを零点補正データとす
ることが好ましい。さらには、前記検出手段4により試
料の挿入が検出された時点から所定位置へのセットが完
了する迄の所定時間経過した時点で入力されたデータに
基づいて演算導出されたデータを保持するように構成し
てもよい。前記試料検出手段4により試料容器が引き抜
かれたことが検出されるとステップS1に戻り、次回の
計測に備える(S18)。
【0013】上述の説明では、自動的に零点補正を行う
機構として、励磁コイルL1に試料容器を挿入する前に
入力された検出コイルL3の出力データを、零点補正デ
ータとして前記演算処理部3eに設けられた記憶回路
(図示せず)に格納し、励磁コイルL1に試料容器を挿
入した後に入力された検出コイルL3の出力データから
零点補正データを減算するものを説明したが、零点補正
の機構としてはデジタル的な演算処理の他に、前記第二
増幅回路3cをオペアンプで構成してその反転入力値と
非反転入力値が等しくなるように、一方の入力電圧を自
動的に切替え調整するボリウム回路やスイッチ回路を設
けて、その調整用の信号を前記演算処理部3eから出力
するように構成してもよい。上述の磁性粉濃度測定装置
は、電磁誘導法を用いる構成であれば任意の方式を採用
することができ、上述の磁気バランス式の電磁誘導法を
採用するものの他に、図4に示すように、単一の励磁コ
イルL1と単一の検出コイルL3を用いたシンプルな電
磁誘導法を採用するものであってもよいし、図5に示す
ように、共通軸心上に、単一の励磁コイルL1を一対の
検出コイルL3,L4で挟んで構成した差動検出コイル
式の電磁誘導法を採用するものであってもよい。ここ
に、磁気バランス式の電磁誘導法を採用するものでは、
励磁コイルと検出コイルのいずれか一方、又は双方が試
料容器の挿入対象コイルとなるが、図4及び図5に示す
方式の場合には、検出コイルのみが試料容器の挿入対象
コイルとなる。尚、上述の磁気バランス式の電磁誘導法
を採用する場合、検出コイルL3に鉄芯FCを位置調節
自在に設置したものを説明したが、鉄芯FCが無くとも
本発明の効果は奏される。また、直列に接続された一対
の等価な励磁コイルL1,L2を、各励磁コイルL1,
L2による磁界が対向するように垂直な共通軸芯P上に
配置するとともに、その共通軸芯P上で前記一対の励磁
コイルL1,L2による合成磁界が零となる位置、つま
り、両コイルL1,L2の中央部で前記共通軸芯Pと軸
芯が重なるように検出コイルL3を配置したものを説明
したが、励磁コイルL1,L2は必ずしも等価なもの、
つまり、巻数やインピーダンスが等しいものでなくても
よく、その場合には、前記一対の励磁コイルL1,L2
による合成磁界が零となる位置に検出コイルL3を配置
すればよい。さらに、励磁コイルL1,L2を、各励磁
コイルL1,L2による磁界が対向するように配置する
ものであれば、必ずしも共通軸芯P上に配置する必要は
なく、その場合でも、前記一対の励磁コイルL1,L2
による合成磁界が零となる位置に検出コイルL3を配置
すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性粉濃度測定装置の構成図
【図2】フローチャート
【図3】別実施形態を示す磁性粉濃度測定装置の構成図
【図4】別実施形態を示す磁性粉濃度測定装置の構成図
【図5】別実施形態を示す磁性粉濃度測定装置の構成図
【符号の説明】
L1,L2 励磁コイル L3 検出コイル FC 鉄芯 M 計測手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイル又は前記励磁コイルの磁路に
    配置した検出コイルのうち少なくとも一方に磁性粉の混
    入した試料を挿入可能に構成し、前記検出コイルに誘起
    される誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃
    度を求める磁性粉濃度測定方法であって、 前記コイルへの前記試料の挿入、非挿入状態を検出し、
    非挿入状態と検出されているときに零点補正データを求
    めて、挿入状態と検出されているときに該検出の直前に
    求められた零点補正データに基づいて自動的に零点補正
    する磁性粉濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記試料の前記コイルへの挿入が完了し
    た時点、または、前記試料の前記コイルへの挿入の後、
    所定時間経過した時点における前記検出コイルで誘起さ
    れる誘導電圧に基づいて前記試料に含まれる磁性粉濃度
    を求める請求項1記載の磁性粉濃度測定方法。
  3. 【請求項3】 励磁コイル又は前記励磁コイルの磁路に
    配置した検出コイルのうち少なくとも一方に磁性粉の混
    入した試料を挿入可能に構成した計測手段と、前記検出
    コイルに誘起される誘導電圧に基づいて前記試料に含ま
    れる磁性粉濃度を出力する処理手段とを備えてなる磁性
    粉濃度測定装置であって、 前記コイルへの前記試料の挿入、非挿入状態を検出する
    試料検出手段と、非挿入状態と検出されているときに零
    点補正データを入力し、挿入状態と検出されているとき
    に該検出の直前に入力された零点補正データに基づいて
    自動的に零点補正する補正手段を設けてある磁性粉濃度
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記処理手段は、前記試料の前記コイル
    への挿入が完了した時点、または、前記試料の前記コイ
    ルへの挿入の後、所定時間経過した時点における前記検
    出コイルで誘起される誘導電圧に基づいて前記試料に含
    まれる磁性粉濃度を求めるように構成してある請求項3
    記載の磁性粉濃度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記試料検出手段は、直列に接続された
    一対の励磁コイルを、各励磁コイルによる磁界が対向す
    るように配置するとともに、前記一対の励磁コイルによ
    る合成磁界が零となる位置に検出コイルを配置して、一
    方の励磁コイルに磁性粉の混入した試料を挿脱自在に構
    成されたものである請求項3または4記載の磁性粉濃度
    測定装置。
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