JPH1076402A - 工作機械における工具装着方法 - Google Patents

工作機械における工具装着方法

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JPH1076402A
JPH1076402A JP24920096A JP24920096A JPH1076402A JP H1076402 A JPH1076402 A JP H1076402A JP 24920096 A JP24920096 A JP 24920096A JP 24920096 A JP24920096 A JP 24920096A JP H1076402 A JPH1076402 A JP H1076402A
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JP
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tool
turning
spindle
rotary
contact surface
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JP24920096A
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Inventor
Yoshinori Mori
吉範 森
Masanao Harada
正尚 原田
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】旋削精度を極力向上させること。 【解決手段】主軸32に位置決め当接面32a、ヘッド
ストック31にヘッドストック側位置決め当接面31a
を形成し、回転工具ホルダ62Aの当接面32aに対応
する位置に当接端面62bを、旋削工具ホルダ62Bの
当接面31aに対応する位置に当接端面62sを形成
し、回転工具ユニット60Aの装着では、当接端面62
bと当接面32aとを当接させると共に、工具ホルダ6
2Aと当接面31aとの間に間隔L1を形成し、回転工
具63Aの位置決めを当接面32aを基準に行い、旋削
工具ユニット60Bの装着では、当接端面62sと当接
面31aとを当接させると共に、工具ホルダ62Bと当
接面32aとの間に間隔L2を形成し、旋削工具63B
の位置決めを当接面31aを基準に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械において、そ
の主軸に旋削工具や回転工具を着脱自在に装着する方法
として適用するのに好適な、工作機械における工具装着
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばCNC旋盤等の工作機械に
おいては、その工具用主軸に、各種の旋削工具或いは各
種の回転工具が、ATC(Automatic tool change;自動
工具交換)等により着脱自在になっているものがある。
具体的には、このような工作機械には、a)旋削工具専
用の主軸と回転工具専用の主軸が別々に設けられた工作
機械や、b)旋削工具・回転工具共用の主軸が設けられ
た工作機械などがある。更に、前記b)の工作機械のな
かには、b1)工具を装着する手段として旋削工具・回
転工具共用の主軸のみを有した工作機械や、b2)旋削
工具・回転工具共用の主軸以外に旋削工具専用タレット
(ATC等により工具を着脱しないもの)を別個に有し
た工作機械などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した
a)の工作機械では、1つのタレットに旋削工具専用の
主軸と回転工具専用の主軸とを並べて配設するような構
造となるため、これら2つの主軸を備えたタレットが大
型化し、その結果、該大型化したタレット先端部が加工
しようとするワークと干渉しやすくなり、スムーズな加
工の妨げになる。また、タレットにおける旋削工具の装
着位置と回転工具の装着位置とが異なっているため、そ
の分、ATC等による工具交換動作が遅くなる。更に、
上記2つの主軸のうち、工具を装着していない側の主軸
の工具装着部には、切粉などの進入を防止するカバー等
を設置する必要があるので、手間がかかる。また、上述
したb1)の工作機械では、回転工具を使用する際に
は、主軸の回転により該主軸の先端の位置が、該主軸の
軸心方向に熱変位するので、例えば回転工具の使用後
に、旋削工具を該主軸の先端に装着して使用するような
場合には、旋削工具の前記主軸の軸心方向における位置
決めにおいて、前記熱変位の分だけ誤差が生じやすくな
る。即ち、旋削精度の向上が困難になる。また、旋削工
具・回転工具共用の主軸はタレット側に回転自在に支持
されているので、旋削工具による旋削加工時において
は、該主軸側の剛性の確保が困難となる。また、上述し
たb2)の工作機械では、旋削加工のうち粗加工を旋削
工具・回転工具共用の主軸に装着した旋削工具を介して
行い、仕上加工を旋削工具専用タレットの旋削工具を介
して行う。旋削工具専用タレットの旋削工具の位置決め
は熱変位などの影響を受けず正確に行われるので、b
1)の工作機械に比べて、旋削精度は向上される。しか
し、旋削工具・回転工具共用の主軸に装着した旋削工具
による旋削加工時において、該主軸側の剛性の確保が困
難であるという点ではb1)の工作機械と同様の問題を
有している。更に、旋削工具専用タレットの旋削工具は
ATC等による工具交換ができないので、多種多様な加
工を行う上で都合が悪い。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、加工しよ
うとするワークとタレット先端部等との干渉を極力防止
する形で、スムーズにかつ手間をかけないで加工を行う
ことができ、旋削精度を極力向上させることができ、旋
削工具による旋削加工時においては、旋削工具装着側の
剛性が容易に確保でき、極力多くの種類の旋削工具を使
用可能とすることで、多種多様な加工が可能となる、工
作機械における工具装着方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ヘッドス
トック(31)及び該ヘッドストック(31)に軸回転
自在に支持された工具用主軸(32)を有した工作機械
(1)において、前記工具用主軸(32)の工具装着側
(矢印V側)に、回転工具ホルダ(62A)及び該回転
工具ホルダ(62A)の先端に設けられた回転工具(6
3A)からなる回転工具ユニット(60A)と、旋削工
具ホルダ(62B)及び該旋削工具ホルダ(62B)の
先端に設けられた旋削工具(63B)からなる旋削工具
ユニット(60B)とを選択的に、かつ着脱自在に装着
する工具装着方法において、前記工具用主軸(32)の
工具装着側(矢印V側)の端面に回転工具位置決め当接
面(32a)を形成すると共に、前記ヘッドストック
(31)の前記工具用主軸(32)の前記回転工具位置
決め当接面(32a)の外周側に旋削工具位置決め当接
面(31a)を形成しておき、前記回転工具ユニット
(60A)の前記回転工具ホルダ(62A)の前記回転
工具位置決め当接面(32a)に対応する位置に回転工
具軸心方向位置決め当接面(62b)を形成しておき、
前記旋削工具ユニット(60B)の前記旋削工具ホルダ
(62B)の前記旋削工具位置決め当接面(31a)に
対応する位置に旋削工具軸心方向位置決め当接面(62
s)を形成しておき、前記工具用主軸(32)に対する
回転工具ユニット(60A)の装着においては、前記回
転工具ユニット(60A)の前記回転工具ホルダ(62
A)の前記回転工具軸心方向位置決め当接面(62b)
と、前記回転工具位置決め当接面(32a)とを、前記
工具用主軸(32)の軸心方向(矢印V、W方向)に当
接させると共に、前記回転工具ホルダ(62A)と、前
記旋削工具位置決め当接面(31a)との間に、前記軸
心方向(矢印V、W方向)における第1のクリアランス
間隔(L1)を形成するようにして、前記回転工具ユニ
ット(60A)の前記回転工具(63A)の前記軸心方
向(矢印V、W方向)における位置決めを、前記回転工
具位置決め当接面(32a)を基準に行うようにし、前
記工具用主軸(32)に対する旋削工具ユニット(60
B)の装着においては、前記旋削工具ユニット(60
B)の前記旋削工具ホルダ(62B)の前記旋削工具軸
心方向位置決め当接面(62s)と、前記旋削工具位置
決め当接面(31a)とを、前記工具用主軸(32)の
軸心方向(矢印V、W方向)に当接させると共に、前記
旋削工具ホルダ(62B)と、前記回転工具位置決め当
接面(32a)との間に、前記軸心方向(矢印V、W方
向)における第2のクリアランス間隔(L2)を形成す
るようにして、前記旋削工具ユニット(60B)の前記
旋削工具(63B)の前記軸心方向(矢印V、W方向)
における位置決めを、前記旋削工具位置決め当接面(3
1a)を基準に行うようにして構成される。
【0006】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により本発明では、旋削工具ユニ
ット(60B)が工具用主軸(32)に装着される際に
は、旋削工具ホルダ(62B)と回転工具位置決め当接
面(32a)との間に、工具用主軸(32)の軸心方向
(矢印V、W方向)における第2のクリアランス間隔
(L2)が形成され、回転工具ユニット(60A)の使
用などによる工具用主軸(32)の先端の熱変位は、第
2のクリアランス間隔(L2)内で行われ、旋削工具
(63B)の前記軸心方向(矢印V、W方向)における
位置決めが、旋削工具軸心方向位置決め当接面(62
s)と、熱変位が生じないヘッドストック(31)側の
旋削工具位置決め当接面(31a)とを当接させること
により、該旋削工具位置決め当接面(31a)を基準に
して行われる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による工具装着方法が適用される工
作機械の一例を示した斜視図、図2は、図1に示す工作
機械のタレット先端部及び主軸付近を示した側断面図、
図3は、図2で示す主軸に、旋削工具ユニットが装着さ
れた状態を示した側面図(一部側断面図)、図4は、回
転工具ユニットが装着された状態の主軸先端付近の詳細
を示した側断面図、図5は、旋削工具ユニットが装着さ
れた状態の主軸先端付近の詳細を示した側断面図、図6
は、旋削工具ユニットにより外径加工を行っている様子
を示した模式側面図、図7は、旋削工具ユニットにより
端面加工を行っている様子を示した模式側面図である。
【0009】CNC旋盤等である工作機械1は、図1に
示すように、水平なz軸方向である図1の矢印H、I方
向に伸延した直方体状のフレーム2を有しており、フレ
ーム2の前面側(即ち、図1の紙面手前側)にはフロン
トドア3が前記矢印H、I方向に開閉駆動自在に設けら
れている。フレーム2の内部には主軸台6が設置されて
おり、主軸台6にはワーク主軸7が、z軸方向である矢
印H、I方向にその軸心CT1を平行に配置した形で、
かつ該軸心CT1を中心に図1の矢印Q、R方向に軸回
転自在に軸支されている。ワーク主軸7の矢印I側に
は、チャック9が、加工しようとするワーク10を複数
のチャック爪9bにより把持し得る形で設けられてい
る。なお、主軸台6には、駆動モータ(図示せず)、歯
車、プーリ及びベルト等が設けられており、これらによ
って前記ワーク主軸7は矢印Q、R方向に軸回転駆動自
在になっている。即ち、該ワーク主軸7に設けられたチ
ャック9(及び該チャック9に把持されるワーク10)
は矢印Q、R方向に軸回転駆動自在になっている。
【0010】また、フレーム2の内部には、前記主軸台
6の矢印I側の位置に、矢印H、I方向に伸延した形の
第1直動案内装置20が敷設されており(なお第1直動
案内装置20は図1で紙面奥側が紙面手前側よりも上方
に配置された形で傾斜配置されている)、第1直動案内
装置20にはテールストック21が矢印H、I方向に、
即ちz軸方向に摺動移動自在に設けられている。なお、
フレーム2側とテールストック21との間には、図示し
ないボールねじ装置等の公知の駆動装置が設けられてお
り、該駆動装置によりテールストック21は第1直動案
内装置20上を矢印H、I方向に移動駆動自在になって
いる。テールストック21には、矢印H方向に突出した
形で心押軸22が設けられており、加工すべきワーク1
0の大きさや形状或いは加工の態様に応じて、チャック
9で把持したワーク10の矢印I側を該心押軸22によ
り支持し得るようになっている。
【0011】また、フレーム2の内部には、前記主軸台
6の矢印I側の位置で、前記第1直動案内装置20の図
1紙面斜め上方奥側に、矢印H、I方向に伸延した形の
第2直動案内装置11が敷設されており、第2直動案内
装置11には刃物台ベース12が矢印H、I方向に、即
ちz軸方向に摺動移動自在に設けられている。なお、フ
レーム2側と刃物台ベース12との間には、図示しない
ボールねじ装置等の公知の駆動装置が設けられており、
該駆動装置により刃物台ベース12は第2直動案内装置
11上を矢印H、I方向に移動駆動自在になっている。
一方、刃物台ベース12には、前記z軸方向に直角で、
かつ鉛直方向からやや傾斜した方向となるx軸方向であ
る図1の矢印D、E方向に伸延した形の第3直動案内装
置15が敷設されており(従って第3直動案内装置15
は図1で紙面奥側に向かって傾斜している)、第3直動
案内装置15には刃物台13が矢印D、E方向に、即ち
x軸方向に摺動移動自在に設けられている。なお、刃物
台ベース12側と刃物台13との間には、図示しないボ
ールねじ装置等の公知の駆動装置が設けられており、該
駆動装置により刃物台13は第3直動案内装置15上を
矢印D、E方向に移動駆動自在になっている。
【0012】刃物台13の矢印D側の先端側には、図1
及び図2に示すように、タレット30が、x−z平面上
でz軸方向に対して45度の角度をなす回転軸CT2を
中心として、刃物台13に対して図の矢印T、U方向に
180度旋回自在に設けられている。なお、刃物台13
内には図示しない公知のタレット旋回駆動用モータが内
蔵されており、前記タレット30は、該タレット旋回駆
動用モータにより、刃物台13に対して図の矢印T、U
方向に180度旋回駆動・位置決め自在になっている。
タレット30には、ヘッドストック31が設けられてお
り、ヘッドストック31には、図の矢印V、W方向に伸
延した主軸32がその軸心CT3を中心に図の矢印A、
B方向に軸回転自在に支持されている。なお、主軸32
の軸心CT3とタレット30の回転軸CT2とは45度
の角度で交わり、主軸32の先端(即ち矢印V側の端
部)がタレット30の先端付近に位置するように主軸3
2は配置されている。従って、主軸32は、タレット3
0の矢印T、U方向における旋回駆動・位置決めによ
り、図2に示すような第1の加工位置P1(即ち、主軸
32の軸心CT3をz軸方向に平行に配置した位置)、
或いは該第1の加工位置P1から矢印T、U方向に18
0度回動移動した位置である、図1及び図3に示すよう
な第2の加工位置P2(即ち、主軸32の軸心CT3を
x軸方向に平行に配置した位置)に選択的に配置自在と
なっている。また、刃物台13内には図示しない公知の
主軸駆動用モータが内蔵されており、前記主軸32は、
該主軸駆動用モータにより所定のギヤやシャフト等を介
して図の矢印A、B方向に軸回駆動自在になっている。
更に、前記主軸32は、前記図示しない主軸駆動用モー
タのもつ公知のブレーキ機能により、ヘッドストック3
1に対する軸回転を制止する形で固定自在になってい
る。
【0013】主軸32の先端側(即ち図の矢印V側)
は、図2及び図4に示すように、基本的に略円筒状に形
成された工具装着部33となっており、該工具装着部3
3には回転工具ユニット60Aが装着されている(な
お、図1では主軸32に回転工具ユニット60A等が何
も装着されていない状態を示している)。回転工具ユニ
ット60Aは、工具ホルダ62Aを有しており、工具ホ
ルダ62Aは略円盤状に形成されたホルダ本体66Aを
有している。ホルダ本体66Aの中心軸CT4(即ち工
具ホルダ62Aの中心軸)の方向における一端側(図2
では矢印W側)には、中心軸CT4の方向に伸延し、か
つ該中心軸CT4を中心とした略円筒状に形成された装
着部61Aが設けられている。また、ホルダ本体66A
には、後述する公知の自動工具交換装置(ATC装置)
17のアーム等と係合し得る環状の溝等からなるアーム
係合部62aが形成されており、ホルダ本体66Aのう
ち前記装着部61Aとは反対側(図2では矢印V側)に
は、例えばミーリング等を行うための回転工具63Aが
前記中心軸CT4の方向に、該中心軸CT4を回転中心
とした形で突出して設けられている。従って、この回転
工具ユニット60Aは、回転工具63A側を矢印V方向
に向け、前記装着部61Aを前記主軸32の工具装着部
33の内部33aに挿入した形で、該主軸32に装着さ
れている。なお、このように装着された状態では、回転
工具ユニット60Aの中心軸CT4は主軸32の軸心C
T3と一致している。また、工具装着部33の内周面3
3b及び装着部61Aの外周面61aはややテーパ状に
形成されており、これにより該装着部61Aを工具装着
部33の内部33aに挿入した状態では、これら装着部
61A側及び工具装着部33側は互いに押圧し合ってお
り、よって工具装着部33の内周面33b及び装着部6
1Aの外周面61aは互いに密着され、回転工具ユニッ
ト60Aの主軸32に対する装着が確実なものとなって
いる。
【0014】ところで、回転工具ユニット60Aのホル
ダ本体66Aのうち装着部61A側の端面で、該装着部
61Aよりも外側の環状に形成された部位は、前記中心
軸CT4に直角な平面状の当接端面62bとなってお
り、前記主軸32の先端側の端面には、軸心CT3に直
角な平面状の位置決め当接面32aが形成されている。
そして、回転工具ユニット60Aが主軸32に装着され
た状態では、これら当接端面62bと位置決め当接面3
2aとが矢印V、W方向に互いに当接している。つま
り、回転工具ユニット60Aの回転工具63Aの矢印
V、W方向における位置決めは、主軸32の位置決め当
接面32aを基準に行われている。なお、上述したヘッ
ドストック31のうち矢印V側に面した端面であり、前
記主軸32の位置決め当接面32aの外周側周囲に隣接
した環状の部位は、矢印V、W方向に直角な平面状のヘ
ッドストック側位置決め当接面31aとなっている。そ
して、ヘッドストック側位置決め当接面31aの位置
は、矢印V、W方向において、主軸32の位置決め当接
面32aの位置よりも、やや矢印W側に配置されてい
る。従って、回転工具ユニット60Aが主軸32に装着
された状態では、図4に示すように、回転工具ユニット
60Aの当接端面62bとヘッドストック側位置決め当
接面31aとは当接せず、これら両者の間には矢印V、
W方向の間隔L1が環状に形成されている。
【0015】また、主軸32の内部には、図2及び図4
に示すように、装着された回転工具ユニット60Aを係
合保持・係合保持解除自在な、ロックロッド等の公知の
工具保持装置40が設けられている。即ち、工具保持装
置40は、主軸32の工具装着部33の内部33aに、
矢印V、W方向に伸延した形の本体41を、該矢印V、
W方向に移動自在に配置して有しており、本体41の矢
印W側にはバー42が接続されている。バー42の矢印
W側には、公知のバネ機構やアクチェータ等からなる工
具保持用駆動手段43が設けられており、前記本体41
は、該工具保持用駆動手段43により前記バー42を介
して矢印V、W方向に移動駆動自在になっている。ま
た、本体41の外周側には、係合球41bが設置された
所定の窪み41aが形成されている。即ち、係合球41
bは、該窪み41a内で矢印V側の係合位置K1と矢印
W側の解除位置K2との間で矢印V、W方向に転動移動
自在になっている。一方、回転工具ユニット60Aの装
着部61Aには、筒状となっている該装着部61Aの内
外を貫通した形で係合穴61bが形成されている。これ
により、回転工具ユニット60Aが主軸32に装着され
た状態では、図2及び図4に示すように、本体41が工
具保持用駆動手段43等により矢印W側に配置された状
態になっており、係合球41bが窪み41aの係合位置
K1に配置され、該係合球41bのうち本体41とは反
対側が装着部61Aの係合穴61bに嵌入係合してい
る。即ち、回転工具ユニット60Aは係合球41bを介
して本体41側と係合しているので、該回転工具ユニッ
ト60Aは矢印V方向に不用意に抜け落ちるようなこと
がなく、主軸32に確実に保持されている。なお、回転
工具ユニット60Aを主軸32から取り外す際には、本
体41を工具保持用駆動手段43等により矢印V側に移
動駆動すればよい。これにより、係合球41bが該本体
41に対して相対的に矢印W方向に転動移動し、図4の
二点鎖線に示すように、窪み41aの解除位置K2に配
置されるので、該係合球41bのうち本体41とは反対
側が装着部61Aの係合穴61bから、中心軸CT4に
向かう方向に移動後退する。よって、回転工具ユニット
60Aと本体41側との係合は解除され、回転工具ユニ
ット60Aの主軸32からの取り外しはスムーズに行わ
れる。またこの際、本体41の矢印V側の端部が回転工
具ユニット60Aを矢印V方向に押圧するので、回転工
具ユニット60Aの主軸32からの取り外しは更に一層
スムーズに行われる。また、回転工具ユニット60Aを
主軸32に装着する際には、本体41を矢印V側に移動
させておき、係合球41bを解除位置K2に配置した状
態で、回転工具ユニット60Aの装着部61Aを主軸3
2の工具装着部33に挿入すると共に、本体41を工具
保持用駆動手段43等により矢印W側に移動駆動すれば
よい。これにより、係合球41bを該本体41に対して
相対的に矢印V方向に転動移動させ、窪み41aの係合
位置K1に配置させるので、該係合球41bのうち本体
41とは反対側が装着部61Aの係合穴61bに挿入係
合され、回転工具ユニット60Aが主軸32に装着され
る。
【0016】なお、主軸32には、上述した回転工具ユ
ニット60Aの代わりに旋削工具ユニット60Bを装着
することも可能である。即ち、旋削工具ユニット60B
は、図3及び図5に示すように工具ホルダ62Bを有し
ており、工具ホルダ62Bは略円盤状に形成されたホル
ダ本体66Bを有している。ホルダ本体66Bの中心軸
CT4の方向における一端側には、前記回転工具ユニッ
ト60Aの装着部61Aと同様の装着部61Bが設けら
れている。また、ホルダ本体66Bには、前記回転工具
ユニット60Aと同様にアーム係合部62aが形成され
ており、ホルダ本体66Bのうち前記装着部61Bとは
反対側には、例えばバイト等の旋削工具63Bが前記中
心軸CT4の方向に突出した形で設けられている。従っ
て、この旋削工具ユニット60Bは、回転工具ユニット
60Aと同様に、前記装着部61Bを前記主軸32の工
具装着部33の内部33aに挿入した形で、該主軸32
に装着されている。また、旋削工具ユニット60Bが主
軸32に装着されている際には、回転工具ユニット60
Aの場合と同様に、工具保持装置40によって係合保持
されている。なお、ヘッドストック31の矢印V側端部
には所定のキー係合部材36が設けられており、旋削工
具ユニット60Bのホルダ本体66Bの外周部には中心
軸CT4に直角な方向に突出した形でキー65が設けら
れている。即ち、旋削工具ユニット60Bが主軸32に
装着されている状態では、キー65がキー係合部材36
に係合し、旋削工具ユニット60Bが図の矢印A、B方
向等に不用意に移動しないようになっている。勿論、上
述した回転工具ユニット60Aの場合には、キー65等
が設けられていないので、回転工具ユニット60Aの矢
印A、B方向への回転に支障はない。
【0017】ところで、旋削工具ユニット60Bのホル
ダ本体66Bのうち装着部61B側の端面で、該装着部
61Bよりも外側の環状に形成された部位は、平面状の
逃げ部62tとなっており、該逃げ部62tの外側に隣
接した環状に形成された部位は、前記中心軸CT4に直
角な平面状の当接端面62sとなっている。そして、当
接端面62sの位置は、逃げ部62tの位置よりも、や
や矢印W側に配置されている。また、旋削工具ユニット
60Bが主軸32に装着された状態では、前記当接端面
62sと、ヘッドストック31のヘッドストック側位置
決め当接面31aとが矢印V、W方向(即ち、工具軸心
方向)に互いに当接しており、逃げ部62tと主軸32
の位置決め当接面32aとは当接していない。即ち、こ
れら逃げ部62tと位置決め当接面32aとの間には矢
印V、W方向の間隔L2が形成されており、旋削工具ユ
ニット60Bの旋削工具63Bの矢印V、W方向におけ
る位置決めが、ヘッドストック側位置決め当接面31a
を基準に行われている。
【0018】また、フレーム2内には、第2直動案内装
置11の図1紙面奥側等に公知のツールマガジン5が設
置されており、該ツールマガジン5には複数種類の回転
工具ユニット60Aや旋削工具ユニット60B等の工具
ユニットが保持貯蔵されている。また、このツールマガ
ジン5の近傍には公知の自動工具交換装置17が、ツー
ルマガジン5に保持貯蔵されていた工具ユニットを取り
出して主軸32に装着させ得る形で、また主軸32に装
着されていた工具ユニットを取り外してツールマガジン
5に保持させ得る形で設置されている。
【0019】工作機械1等は以上のように構成されてい
るので、該工作機械1によりワーク10の加工を行うに
は、まずワーク10をチャック9で把持(或いは、該チ
ャック9で把持したワーク10の矢印I側を心押軸22
で支持)する形で設置する。次いで、回転工具ユニット
60A或いは旋削工具ユニット60Bを装着した主軸3
2を、タレット30の矢印T、U方向における旋回駆動
・位置決めにより、図2或いは図3に示すように第1の
加工位置P1又は第2の加工位置P2に配置して、刃物
台ベース12の矢印H、I方向での移動駆動及び刃物台
13の矢印D、E方向での移動駆動により、主軸32に
装着した回転工具ユニット60Aの回転工具63A或い
は旋削工具ユニット60Bの旋削工具63Bと前記ワー
ク10との相対位置をx軸方向及びz軸方向に変化させ
ながら加工を進める。なお、主軸32に回転工具ユニッ
ト60Aが装着されている際には、ワーク主軸7を回転
角度制御状態、即ちC軸制御状態にしておき、刃物台1
3側では主軸32を矢印A、B方向に軸回転駆動させ
て、該主軸32に装着された回転工具ユニット60Aの
回転工具63Aを矢印A、B方向に回転駆動させるよう
にして、該回転工具63Aによるワーク10の加工を行
うようにする。また、主軸32に旋削工具ユニット60
Bが装着されている際には、ワーク主軸7のC軸制御状
態を解除して通常の回転数制御状態とし、ワーク主軸7
を矢印Q、R方向に軸回転駆動させて、チャック9で把
持したワーク10を矢印Q、R方向に回転駆動させてお
き、刃物台13側では主軸32を回転させず、ヘッドス
トック31等に対して固定させることにより、該主軸3
2に装着された旋削工具ユニット60Bの旋削工具63
Bをタレット30等に対して固定した状態にして、該旋
削工具63Bによるワーク10の加工を行うようにす
る。旋削工具63Bによるワーク10の加工態様は、例
えば図6に示すように第2の加工位置P2に主軸32を
配置して行う外径加工や、図7に示すように第1の加工
位置P1に主軸32を配置して行う端面加工等が可能で
ある。なお、加工の途中などで、主軸32に装着する工
具ユニットを交換する際には、上述した自動工具交換装
置17により、ツールマガジン5に保持貯蔵されていた
所望の工具ユニットを取り出すと共に、主軸32に装着
していた工具ユニットを取り外し、これらを取り替える
形で、該主軸32に前記所望の工具ユニットを装着する
ようにする。
【0020】以上のように、本実施例では1つの主軸3
2を、旋削工具・回転工具共用の主軸として使用してお
り、タレット30には1つの主軸32だけが配設されて
いる。このため、タレットに旋削工具専用の主軸と回転
工具専用の主軸とを別々に設けるタイプの工作機械に比
べて、本実施例の工作機械1では、タレット30の大型
化が極力避けられており、その結果、該タレット30の
先端部等が、図6及び図7に示すように、加工しようと
するワーク10と極力干渉しないで済み、スムーズな加
工が行える。また、本実施例では1つの主軸32を、旋
削工具・回転工具共用の主軸として使用するので、タレ
ット30等に対する旋削工具ユニット60Bの装着位置
及び回転工具ユニット60Aの装着位置が、同一の位置
である主軸32の工具装着部33となり、自動工具交換
装置17等による工具交換動作が極力早くなっている。
更に、1つの主軸32を、旋削工具・回転工具共用の主
軸として使用するので、加工動作時には主軸32の工具
装着部33が空いていることがない。即ち、タレットに
旋削工具専用の主軸と回転工具専用の主軸とを別々に設
けるタイプの工作機械では、加工動作時等に工具が装着
されていない方の主軸の工具装着部に切粉などの進入を
防止するカバー等を設置していたが、本実施例の工作機
械1では、加工動作時等に工具が装着されていない工具
装着部が存在しないので、カバー等を設置するといった
手間がかからない。
【0021】また本実施例では、回転工具ユニット60
Aを主軸32に装着する際には、図4に示すように、該
回転工具ユニット60Aの当接端面62bと、主軸32
の位置決め当接面32aとを矢印V、W方向(即ち、主
軸32の軸心方向)に当接させると共に、工具ホルダ6
2Aと、ヘッドストック側位置決め当接面31aとの間
に矢印V、W方向における間隔L1を形成するようにし
て、回転工具ユニット60Aの回転工具63Aの矢印
V、W方向における位置決めを、前記位置決め当接面3
2aを基準に行うようにする。この場合、回転工具ユニ
ット60Aのホルダ本体66Aと、ヘッドストック31
側のヘッドストック側位置決め当接面31aとの間に形
成されている間隔L1によって、主軸32の回転による
回転工具ユニット60Aの回転が、ヘッドストック31
側等により妨げられるようなことは防止されスムーズな
加工が行える。一方、旋削工具ユニット60Bを主軸3
2に装着する際には、図5に示すように、該旋削工具ユ
ニット60Bの当接端面62sと、ヘッドストック側位
置決め当接面31aとを矢印V、W方向(即ち、主軸3
2の軸心方向)に当接させると共に、工具ホルダ62B
と、主軸32の位置決め当接面32aとの間に矢印V、
W方向における間隔L2を形成するようにして、旋削工
具ユニット60Bの旋削工具63Bの矢印V、W方向に
おける位置決めを、前記ヘッドストック側位置決め当接
面31aを基準に行うようにする。なお、旋削工具ユニ
ット60Bを主軸32に装着する際には、ホルダ本体6
6Bに設けられたキー65をヘッドストック31側のキ
ー係合部材36に係合させ、装着された旋削工具ユニッ
ト60Bが不用意に矢印A、B方向等に回転しないよう
にする。
【0022】ところで、回転工具ユニット60Aを使用
する際には、主軸32の回転により該主軸32の先端が
矢印V、W方向に伸びて熱変位し、該主軸32の位置決
め当接面32aの位置が矢印V、W方向に変位する。こ
のように回転工具ユニット60Aを使用した後、該回転
工具ユニット60Aを旋削工具ユニット60Bと交換し
た際に、交換されることにより主軸32に装着された旋
削工具ユニット60Bについては以下のようになってい
る。即ち、上述したように工具ホルダ62Bと主軸32
の位置決め当接面32aとの間に間隔L2が形成されて
いることから、主軸32の先端の熱変位は、この間隔L
2の範囲内で生じている。しかも、旋削工具63Bの矢
印V、W方向における位置決めは、上述したように旋削
工具ユニット60Bの当接端面62sと、熱変位の発生
量が主軸32に比して大幅に小さなヘッドストック31
側のヘッドストック側位置決め当接面31aとを当接さ
せることにより、該ヘッドストック側位置決め当接面3
1aを基準にして行われている。従って、旋削工具63
Bの矢印V、W方向における位置決めにおいては(特
に、工具先端部との間の工具長XL1の設定において
は)、前記主軸32の熱変位の影響を受けず、該位置決
めにおける誤差が極力生じにくくなる。即ち、旋削精度
を極力向上させることができる。
【0023】更に本実施例では、旋削工具・回転工具共
用の主軸である主軸32はヘッドストック31に軸回転
自在に支持されている。しかし、旋削工具ユニット60
Bの装着時には、上述したように旋削工具ユニット60
Bの当接端面62sとヘッドストック31側のヘッドス
トック側位置決め当接面31aとが当接されているの
で、旋削加工時の剛性の確保が容易となる。また、回転
工具ユニット60A及び旋削工具ユニット60Bは、共
に主軸32に選択的に、かつ着脱自在に装着するように
なっているので、多種多様な工具をもつ複数の回転工具
ユニット60A及び複数の旋削工具ユニット60Bをツ
ールマガジン5等に保持貯蔵しておき、これらを適宜交
換する形で自動工具交換装置17等により主軸32に装
着できるので、多種多様な加工が可能となる。
【0024】なお、回転工具ユニット60Aや旋削工具
ユニット60B等の工具ユニットを、主軸32に係合し
て装着保持する機構は、上述した実施例以外にも可能で
ある。例えば、工具ユニットの工具ホルダが、主軸32
の先端に挿入自在なテーパ形状の装着部及び該装着部の
端部に設けられたプルスタッド等を有し、従って主軸3
2側の工具保持装置は、前記プルスタッドと係合自在な
コレット及びその駆動装置からなっていてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ヘッドス
トック31等のヘッドストック及び該ヘッドストックに
軸回転自在に支持された主軸32等の工具用主軸を有し
た工作機械1等の工作機械において、前記工具用主軸の
工具装着側に、工具ホルダ62A等の回転工具ホルダ及
び該回転工具ホルダの先端に設けられた回転工具63A
等の回転工具からなる回転工具ユニット60A等の回転
工具ユニットと、工具ホルダ62B等の旋削工具ホルダ
及び該旋削工具ホルダの先端に設けられた旋削工具63
B等の旋削工具からなる旋削工具ユニット60B等の旋
削工具ユニットとを選択的に、かつ着脱自在に装着する
工具装着方法において、前記工具用主軸の工具装着側の
端面に位置決め当接面32a等の回転工具位置決め当接
面を形成すると共に、前記ヘッドストックの前記工具用
主軸の前記回転工具位置決め当接面の外周側にヘッドス
トック側位置決め当接面31a等の旋削工具位置決め当
接面を形成しておき、前記回転工具ユニットの前記回転
工具ホルダの前記回転工具位置決め当接面に対応する位
置に当接端面62b等の回転工具軸心方向位置決め当接
面を形成しておき、前記旋削工具ユニットの前記旋削工
具ホルダの前記旋削工具位置決め当接面に対応する位置
に当接端面62s等の旋削工具軸心方向位置決め当接面
を形成しておき、前記工具用主軸に対する回転工具ユニ
ットの装着においては、前記回転工具ユニットの前記回
転工具ホルダの前記回転工具軸心方向位置決め当接面
と、前記回転工具位置決め当接面とを、前記工具用主軸
の軸心方向に当接させると共に、前記回転工具ホルダ
と、前記旋削工具位置決め当接面との間に、前記軸心方
向における間隔L1等の第1のクリアランス間隔を形成
するようにして、前記回転工具ユニットの前記回転工具
の前記軸心方向における位置決めを、前記回転工具位置
決め当接面を基準に行うようにし、前記工具用主軸に対
する旋削工具ユニットの装着においては、前記旋削工具
ユニットの前記旋削工具ホルダの前記旋削工具軸心方向
位置決め当接面と、前記旋削工具位置決め当接面とを、
前記工具用主軸の軸心方向に当接させると共に、前記旋
削工具ホルダと、前記回転工具位置決め当接面との間
に、前記軸心方向における間隔L2等の第2のクリアラ
ンス間隔を形成するようにして、前記旋削工具ユニット
の前記旋削工具の前記軸心方向における位置決めを、前
記旋削工具位置決め当接面を基準に行うようにして構成
されるので、本発明による工具装着方法を採用すると、
1つの工具用主軸を、旋削工具・回転工具共用の主軸と
して使用することになり、よって、工作機械のタレット
等に1つの工具用主軸だけを配設しておけばよいので、
その分、タレットの大型化を極力避けることができ、そ
の結果、該タレットの先端部が、加工しようとするワー
クと極力干渉しなくなり、スムーズな加工が実現する。
また、1つの工具用主軸を、旋削工具・回転工具共用の
主軸として使用するので、タレット等における旋削工具
ユニットの装着位置と回転工具ユニットの装着位置とが
同一となり、ATC等による工具交換動作が極力早くな
る。更に、1つの工具用主軸を、旋削工具・回転工具共
用の主軸として使用するので、加工動作時には工具用主
軸の工具装着部が空いていることがなく、よって加工動
作時等には、工具用主軸に切粉などの進入を防止するカ
バー等を設置する必要がなく手間がかからない。特に本
発明では次のような効果を生む点で優れている。即ち、
回転工具を使用する際には、工具用主軸の回転により該
工具用主軸の先端である回転工具位置決め当接面の位置
が、該工具用主軸の軸心方向に伸びる形で熱変位する。
しかし、旋削工具ユニットが工具用主軸に装着される際
には、旋削工具ホルダと回転工具位置決め当接面との間
に、工具用主軸の軸心方向における第2のクリアランス
間隔が形成されるようになっており、工具用主軸の先端
の熱変位は、第2のクリアランス間隔内で行われるよう
になり、しかも旋削工具の前記軸心方向における位置決
めが、旋削工具軸心方向位置決め当接面と、熱変位が極
めて小さなヘッドストック側の旋削工具位置決め当接面
とを当接させることにより、該旋削工具位置決め当接面
を基準にして行われるようになっている。従って、上述
したように回転工具を使用した後、旋削工具ユニットを
工具用主軸に装着して使用するような場合でも、旋削工
具の前記工具用主軸の軸心方向における位置決めにおい
て、前記工具用主軸の熱変位の影響を受けず、該位置決
めにおける誤差が極力生じにくくなる。即ち、この種の
旋盤において最も重要な旋削精度を極力向上させること
ができる。更に、旋削工具・回転工具共用の主軸である
工具主軸はヘッドストックに回転自在に支持されてい
る。しかし、旋削工具ユニットの装着時には、上述した
ように旋削工具軸心方向位置決め当接面と、ヘッドスト
ック側の旋削工具位置決め当接面とが当接されているの
で、旋削加工時の剛性の確保が容易となる。なお、回転
工具ユニットの装着時においては、回転工具ホルダと、
ヘッドストック側の旋削工具位置決め当接面との間に第
1のクリアランス間隔が形成されるので、工具用主軸の
回転による回転工具ユニットの回転が、ヘッドストック
側等により妨げられるようなことはなくスムーズな加工
が行える。また、回転工具ユニット及び旋削工具ユニッ
トは、共に工具用主軸に選択的に、かつ着脱自在に装着
するようになっているので、多種多様な工具をもつ複数
の回転工具ユニット及び複数の旋削工具ユニットを準備
しておき、これらを適宜交換する形で、例えばATC等
により工具用主軸に装着できるので、多種多様な加工が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による工具装着方法が適用され
る工作機械の一例を示した斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す工作機械のタレット先端部
及び主軸付近を示した側断面図である。
【図3】図3は、図2で示す主軸に、旋削工具ユニット
が装着された状態を示した側面図(一部側断面図)であ
る。
【図4】図4は、回転工具ユニットが装着された状態の
主軸先端付近の詳細を示した側断面図である。
【図5】図5は、旋削工具ユニットが装着された状態の
主軸先端付近の詳細を示した側断面図である。
【図6】図6は、旋削工具ユニットにより外径加工を行
っている様子を示した模式側面図である。
【図7】図7は、旋削工具ユニットにより端面加工を行
っている様子を示した模式側面図である。
【符号の説明】
1……工作機械 31……ヘッドストック 31a……旋削工具位置決め当接面(ヘッドストック側
位置決め当接面) 32……工具用主軸(主軸) 32a……回転工具位置決め当接面(位置決め当接面) 60A……回転工具ユニット 60B……旋削工具ユニット 62b……回転工具軸心方向位置決め当接面(当接端
面) 62s……旋削工具軸心方向位置決め当接面(当接端
面) 62A……回転工具ホルダ(工具ホルダ) 62B……旋削工具ホルダ(工具ホルダ) 63A……回転工具 63B……旋削工具 L1……第1のクリアランス間隔(間隔) L2……第2のクリアランス間隔(間隔)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドストック及び該ヘッドストックに軸
    回転自在に支持された工具用主軸を有した工作機械にお
    いて、前記工具用主軸の工具装着側に、回転工具ホルダ
    及び該回転工具ホルダの先端に設けられた回転工具から
    なる回転工具ユニットと、旋削工具ホルダ及び該旋削工
    具ホルダの先端に設けられた旋削工具からなる旋削工具
    ユニットとを選択的に、かつ着脱自在に装着する工具装
    着方法において、 前記工具用主軸の工具装着側の端面に回転工具位置決め
    当接面を形成すると共に、前記ヘッドストックの前記工
    具用主軸の前記回転工具位置決め当接面の外周側に旋削
    工具位置決め当接面を形成しておき、 前記回転工具ユニットの前記回転工具ホルダの前記回転
    工具位置決め当接面に対応する位置に回転工具軸心方向
    位置決め当接面を形成しておき、 前記旋削工具ユニットの前記旋削工具ホルダの前記旋削
    工具位置決め当接面に対応する位置に旋削工具軸心方向
    位置決め当接面を形成しておき、 前記工具用主軸に対する回転工具ユニットの装着におい
    ては、 前記回転工具ユニットの前記回転工具ホルダの前記回転
    工具軸心方向位置決め当接面と、前記回転工具位置決め
    当接面とを、前記工具用主軸の軸心方向に当接させると
    共に、前記回転工具ホルダと、前記旋削工具位置決め当
    接面との間に、前記軸心方向における第1のクリアラン
    ス間隔を形成するようにして、前記回転工具ユニットの
    前記回転工具の前記軸心方向における位置決めを、前記
    回転工具位置決め当接面を基準に行うようにし、 前記工具用主軸に対する旋削工具ユニットの装着におい
    ては、 前記旋削工具ユニットの前記旋削工具ホルダの前記旋削
    工具軸心方向位置決め当接面と、前記旋削工具位置決め
    当接面とを、前記工具用主軸の軸心方向に当接させると
    共に、前記旋削工具ホルダと、前記回転工具位置決め当
    接面との間に、前記軸心方向における第2のクリアラン
    ス間隔を形成するようにして、前記旋削工具ユニットの
    前記旋削工具の前記軸心方向における位置決めを、前記
    旋削工具位置決め当接面を基準に行うようにして構成し
    た工作機械における工具装着方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102528091A (zh) * 2011-12-22 2012-07-04 大连机床(数控)股份有限公司 数控立车主轴箱结构
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