JPH1073101A - 油圧機械の油圧駆動装置 - Google Patents

油圧機械の油圧駆動装置

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JPH1073101A
JPH1073101A JP9115624A JP11562497A JPH1073101A JP H1073101 A JPH1073101 A JP H1073101A JP 9115624 A JP9115624 A JP 9115624A JP 11562497 A JP11562497 A JP 11562497A JP H1073101 A JPH1073101 A JP H1073101A
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JP
Japan
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hydraulic
pressure
throttle
hydraulic pump
bleed
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Withdrawn
Application number
JP9115624A
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English (en)
Inventor
Hideaki Yoshimatsu
英昭 吉松
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Yutani Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧機械においてレバー操作開始時にアクチ
ュエータ駆動の応答性を向上させ、ポンプと絞り付切替
弁の間におけるサージ圧の発生を防止する。 【解決手段】 レバー操作中立状態時に、油圧ポンプか
ら吐出される圧油を絞りに通過させることにより、中立
状態における吐出油に圧損を与える。これにより、中立
時のポンプ吐出圧がよりアクチュエータの駆動圧に近い
値に保持されるとともに、作動油の体積弾性係数が高い
値で保持される。従って、レバー操作開始時における圧
油の昇圧時間を速くすることができ、アクチュエータ駆
動の応答性が向上する。また、前記絞りと並列に低圧の
リリーフバルブを設けることによって、ポンプと絞り間
の管路にサージ圧が生じるような時、低圧のリリーフバ
ルブからも圧油をタンクに導くことによりサージ圧の発
生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧シリンダ、油
圧モータ等の油圧アクチュエータに対する供給流量を制
御する油圧機械、例えば油圧ショベルに用いられる油圧
駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4に、油圧ショベル等における油圧駆
動装置の従来技術の構成図が示される。この従来技術に
おいては、可変容量形油圧ポンプ51と該油圧ポンプ5
1から吐出される圧油によって駆動される複数のアクチ
ュエータ、例えば第1アクチュエータであるブームシリ
ンダ56、第2アクチュエータであるアームシリンダ5
7、第3アクチュエータであるバケットシリンダ58
が、備えられている。
【0003】前記油圧ポンプ51と前記第1〜第3油圧
アクチュエータ56、57、58との間には、前記油圧
ポンプ51から吐出される圧油が、第1アクチュエータ
である前記ブームシリンダ56へ導かれる為の第1絞り
切替弁53が設けられ、同様に第2アクチュエータであ
る前記アームシリンダ57へ導かれる為の第2絞り切替
弁54、及び第3アクチュエータである前記バケットシ
リンダ58へ導かれる為の第3絞り切替弁55が設けら
れている。
【0004】前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5は、第1、第2、第3の順にセンターバイパス管路6
5(ブリードオフ管路)で前記油圧ポンプ51とタンク
Tとの間に接続されている。前記油圧ポンプ51から吐
出される圧油は前記センターバイパス管路65を通過し
てタンクTへブリードオフされる。
【0005】図8は、第1操作装置63、及び第2操作
装置64におけるレバー操作角度θとレバー操作角度θ
の変化に伴い出力される電圧信号Snn(nn=11、
12、21、22、31、32以下Snnと称す)との
関係を示す図である。
【0006】前記第1操作装置63、及び第2操作装置
64には、レバーを前後方向にたおす操作及び左右方向
にたおす操作の合計4パターンのレバー操作がそれぞれ
に設けられている。これらの第1、及び第2操作装置6
3、64のレバー角度θが0である時、あるいは不感帯
領域にある場合は、電圧信号Snnは0である。操作が
行われるとともに、レバー操作角度θが増加し、それに
伴い電圧信号Snnが増加する。
【0007】前記第1絞り切替弁53は、第1操作装置
63からレバー操作角度θに応じて出力される電圧信号
S11、S12に基づきコントローラ62を介して出力
される駆動電流I11、I12によって制御される。同
様に、前記第2絞り切替弁54は、第1操作装置64か
らレバー操作角度θに応じて出力される電圧信号S2
1、S22に基づきコントローラ62を介して出力され
る駆動電流I21、I22によって制御され、前記第3
絞り切替弁55は、第2操作装置63からレバー操作角
度θに応じて出力される電圧信号S31、S32に基づ
きコントローラ62を介して出力される駆動電流I3
1、I32によって制御される。
【0008】前記油圧ポンプ51からの吐出流量Qp
は、前記電圧信号Snnに基づき前記コントローラ62
から出力される駆動電流Ipによって制御される。図5
には、コントローラ62から出力される駆動電流Ipと
ポンプ吐出流量Qpとの関係が示される。
【0009】レバー操作が中立であり駆動電流Ipが0
である場合、もしくは制御域以下の電流値に有る場合、
ポンプ吐出流量Qpは、一律に小流量Qoとなる設定で
ある。操作が行われ、コントローラ62から出力される
駆動電流Ipが増加し制御域以上の電流値に入ると、ポ
ンプ吐出流量Qpは、駆動電流Ipに対して比例増加す
るように設定されている。但し、最大流量以上の駆動電
流Ipにおいては、ポンプ吐出流量Qpは、一律に最大
流量となるように設定されている。
【0010】前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5は、前記ポンプ51から前記アクチュエータ56、5
7、58へ導かれる圧油の流量を制御する通路であるメ
ータイン制御通路であるメータイン通路、前記アクチュ
エータ56、57、58からタンクTへ導かれる圧油の
流量を制御する通路であるメータアウト制御通路、及び
前記油圧ポンプ51からタンクTへブリードオフする圧
油の流量を制御する通路であるブリードオフ制御通路を
それぞれ内部に有している。
【0011】前記油圧ポンプ51から前記第1及び第2
絞り切替弁53、54への管路は2つに分岐しており、
分岐したそれぞれの管路はパラレルに前記第1及び第2
絞り切替弁53、54の入口部へ接続されている。前記
油圧ポンプ51から吐出される圧油は、前記第1及び第
2絞り切替弁53、54へ導かれる。又、前記第2絞り
切替弁54に対して下手側の前記センターバイパス管路
65から分岐した管路が前記第3絞り切替弁55の入口
部へ接続され、前記油圧ポンプ51から吐出される圧油
が前記第3絞り切替弁55へ導かれる。
【0012】前記油圧ポンプ51とタンクTとの間に
は、前記油圧ポンプ51から吐出される圧油の最高圧力
を設定するメインリリーフ弁52が、前記油圧ポンプ5
1と前記第1絞り切替弁53とを繋ぐ管路から分岐して
タンクTへ繋がれる管路の途中に設けられている。
【0013】また、前記第1〜第3アクチュエータ5
6、57、58からの戻り油は、前記第1〜第3絞り切
替弁53、54、55を介してタンクTへ返却される。
その為の管路が、前記第1〜第3アクチュエータ56、
57、58と前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5とを繋ぐ間及び前記第1〜第3絞り切替弁53、5
4、55とタンクTとを繋ぐ間に設けられている。
【0014】上述した前記油圧ポンプ51から吐出され
る圧油を前記第1〜第3絞り切替弁53、54、55の
入口部へ導く各々の管路には、前記第1〜第3絞り切替
弁53、54、55の入口部の直前に、逆止弁59、6
0、61が、前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5を介して前記第1〜第3アクチュエータ56、57、
58からタンクTへ圧油が逆流するのを防ぐためにそれ
ぞれ設けられている。
【0015】尚、前記第1〜第3アクチュエータ56、
57、58と前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5とを繋ぐ管路は、圧油を前記第1〜第3絞り切替弁5
3、54、55から前記第1〜第3アクチュエータ5
6、57、58へ供給する通路もしくは前記第1〜第3
アクチュエータ56、57、58からの戻り油を前記第
1〜第3絞り切替弁53、54、55へ導く通路に切り
替わるように配置されている。この通路の切り替わり
は、前記第1〜第3絞り切替弁53、54、55の切り
替わりによって決定される。
【0016】前記第1〜第3絞り切替弁53、54、5
5の内部に設けられた各通路は、それぞれ駆動電流In
n(nn=11、12、21、22、31、32以下I
nnと称す)の変化に伴い通路の開口面積が変化する特
性を有している。図7に、駆動電流Innの変化に伴う
ブリードオフ制御通路の開口面積SBの変化を示す特性
図が挙げられる。駆動電流Innが0、すなわち中立操
作時に、ブリードオフ制御通路の開口面積SBは最大開
口状態であり、駆動電流Innの増加に伴い開口面積S
Bは小さくなりタンクTへブリードオフする圧油の流量
を少なくする様な関係に設定されている。
【0017】このように構成される従来技術にあって、
前記第1操作装置63の操作レバーを操作し、第1アク
チュエータである前記ブームシリンダ56を駆動する操
作について以下に説明する。
【0018】前記第1操作装置63の操作レバーを操作
すると、電圧信号S11もしくはS12が出力される。
この出力された電圧信号S11もしくはS12は、前記
コントローラ62において処理されて駆動電流I11も
しくはI12及びIpとして前記コントローラ62から
出力される。
【0019】前記コントローラ62から出力された駆動
電流I11もしくはI12が前記第1絞り切替弁53へ
与えられて該第1絞り切替弁53を駆動させる。前記第
1絞り切替弁53が駆動することによって、ブリードオ
フ制御通路が閉じる方向に切り替わるとともに、メータ
イン制御通路及びメータアウト制御通路が開口する。
【0020】それと同時に、前記コントローラ62から
出力された駆動電流Ipは前記油圧ポンプ51に与えら
れ、吐出流量Qpが増加させられる。増加して吐出され
る圧油は、ブリードオフ制御通路を介してタンクTへブ
リードオフされるとともにメータイン制御通路を介して
前記ブームシリンダ56へ供給される。この際、ポンプ
吐出流量Qpと前記第1絞り切替弁53内の各通路に於
ける開口面積の関係は、前記ブームシリンダ56所望の
供給流量となるように設定されている。
【0021】前記ブームシリンダ56へ供給される圧油
の圧力が前記ブームシリンダ56の駆動圧以上に達した
時、前記ブームシリンダ56は駆動し、該ブームシリン
ダ56から排出される油がメータアウト制御通路を介し
てタンクTへ返却される。この際、前記ブームシリンダ
56の駆動方向は、出力される駆動電流がI11とI1
2で逆方向になるようになっている。
【0022】尚、上記の説明ではアクチュエータとして
第1アクチュエータであるブームシリンダー56を挙げ
たが、第2及び第3アクチュエータであるアームシリン
ダー57、バケットシリンダー58についても同様の駆
動制御がなされている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術にお
いては、前記第1及び第2操作装置63、64の操作レ
バーを中立にした状態では、前記第1〜第3絞り切替弁
53、54、55への駆動電流は0であり、メータイン
制御通路、メータアウト制御通路が全閉状態である。
又、ブリードオフ制御通路の開口面積SBは最大開口状
態であり、ポンプ吐出流量Qoが小流量であるため、ポ
ンプ吐出圧力は非常に低圧に保たれる。そのため建設機
械が作業を行っていない時は、無駄なエネルギーを使わ
ずに済む。
【0024】しかし、中立状態におけるポンプ吐出圧力
が低い(一般的には1MPa以下)ことにより、操作開
始時前記油圧ポンプ51と前記第1〜第3絞り切替弁5
3、54、55間の管路内の作動油圧力を前記第1〜第
3アクチュエータ56、57、58の駆動圧まで昇圧す
るのに時間を必要とする。作動油中には僅かではあるが
空気が気泡となって混入しているのが一般的であり、そ
の混入している気泡の影響で特に低圧時に作動油の体積
弾性係数が小さくなり、昇圧するのにより時間を必要と
する。その結果、操作レバーを操作してから前記第1〜
第3アクチュエータ56、57、58が駆動し始めるま
でに時間を必要とする。すなわち、レバー操作に対して
アクチュエータの駆動の応答が遅れるという問題があ
る。
【0025】レバー操作時、すなわちレバー角度θが制
御域にある時、そのレバー角度θに基づく駆動電流Ip
によって、ポンプ吐出流量は小流量Qoから比例増加す
る。また、駆動電流Innの増加に伴い、前記第1〜第
3絞り切替弁53、54、55のブリードオフ制御通路
が閉じる方向に切り替わるとともに、前記第1〜第3ア
クチュエータ56、57、58へ通ずるメータイン制御
通路及びメータアウト制御通路が開口し、前記油圧ポン
プ51の圧油が前記第1〜第3アクチュエータ56、5
7、58へ導かれる。
【0026】この状態において、レバー操作を中立状態
から制御域に入れた瞬間において、前記油圧ポンプ51
の応答に対して前記第1〜第3絞り切替弁53、54、
55の応答が遅れる場合、あるいはレバー操作を制御域
から中立に戻した瞬間において、前記第1〜第3絞り切
替弁53、54、55の応答に対して前記油圧ポンプ5
1の応答が遅れるような場合には、ポンプ吐出流量Qp
と前記第1〜第3絞り切替弁53、54、55の通路の
開口面積との対応関係がくずれてしまう。
【0027】その際、開口面積に対してポンプ吐出流量
Qpが大きくなるような条件では、前記油圧ポンプ51
と前記第1〜第3絞り切替弁53、54、55の間の管
路にサージ圧が生じる。
【0028】そこで本発明は、上記した従来技術におけ
る実情に鑑みてなされたもので、その目的は、レバー操
作時のアクチュエータの駆動の応答性を上げることがで
き、また、ポンプ吐出流量と絞り切替弁内の通路の開口
面積との対応関係がくずれた時であってもサージ圧発生
を防止することができる油圧機械の油圧駆動装置を提供
することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くとも一つの油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエ
ータの油圧源としての油圧ポンプと、該油圧ポンプと前
記油圧アクチュエータとの間に設けられて前記油圧アク
チュエータの駆動を制御する絞り切替弁と、該絞り切替
弁の下流側に設けられたタンクと、前記油圧ポンプと前
記タンクとを連通するブリードオフ管路と、レバー操作
に応じた信号を出力する操作装置と、該操作装置の出力
に応じて前記絞り切替弁及び前記油圧ポンプを制御する
コントローラと、前記絞り切替弁の内部あるいは前記絞
り切替弁の上流側の管路に設けられて前記油圧ポンプか
ら前記タンクへブリードオフする圧油の流量を制御する
ブリードオフ制御通路とを備えた油圧機械の油圧駆動装
置において、前記操作装置が中立状態であるときに前記
油圧ポンプから前記タンクへブリードオフする圧油に圧
損を与える圧損発生手段が、前記ブリードオフ管路の途
中に設けられてなるものである。
【0030】この構成において、前記操作装置が中立状
態であるときに、前記油圧ポンプから吐出される圧油を
前記圧損発生手段を通過させることにより圧損を与え、
これによってポンプ吐出圧を所望とする圧力(作動油の
体積弾性係数への気泡の影響を考慮すると1.5MPa
以上とする事が望ましい)に保持し各アクチュエータ駆
動時の応答性を上げることが出来る。
【0031】請求項2の発明は、請求項1の構成におけ
る圧損発生手段として絞りが設けられたものであり、請
求項1と同様の機能及び効果を絞りという簡単な構成に
よって得ることができる。
【0032】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧損発生手段として低圧リリーフ弁が設けられ
たものであり、簡単な構造で低コストの低圧リリーフ弁
によって請求項1と同様の機能及び効果を奏することが
できる。
【0033】請求項4の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧損発生手段が低圧リリーフ弁と絞りが並列に
設けられてなるものである。
【0034】この構成において、レバー操作を中立状態
から制御域に入れた瞬間において、前記油圧ポンプの応
答に対して前記絞り切替弁の応答が遅れる場合、あるい
はレバー操作を制御域から中立に戻した瞬間において、
前記絞り切替弁の応答に対して前記油圧ポンプの応答が
遅れるような場合には、ポンプ吐出流量と前記絞り切替
弁の通路の開口面積との対応関係がくずれる。しかし、
前記圧損発生手段に並列に設けた低圧リリーフ弁が作動
することにより、前記油圧ポンプと前記絞り切替弁との
間の管路にサージ圧が生じることを防止することが出来
る。
【0035】請求項5の発明は、請求項1の構成におい
て、電磁リリーフ弁が、前記油圧ポンプと前記絞り切替
弁とを繋ぐ管路から分岐して前記タンクへ導かれる管路
の途中に設けられているものである。この構成におい
て、前記操作装置のレバー操作が中立状態あるいは中立
近傍状態において前記電磁リリーフ弁が低圧の設定であ
ることによって請求項3と同様の効果を得ることが出来
る。
【0036】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
の何れかの構成において、前記油圧ポンプが可変容量型
であり、前記操作装置が中立の場合に前記可変容量型油
圧ポンプの吐出量が油圧ポンプの最大吐出量よりも少な
く、操作装置が操作されたときに油圧ポンプのの吐出量
が増加するように構成したものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明における油圧機械の
油圧駆動装置の好ましい実施形態を、本発明に係る第1
実施例が示される図1に基づいて以下に説明する。
【0038】この実施例においては、可変容量形油圧ポ
ンプ1と該油圧ポンプ1から吐出される圧油によって駆
動される複数のアクチュエータ、例えば第1アクチュエ
ータであるブームシリンダ6、第2アクチュエータであ
るアームシリンダ7、第3アクチュエータであるバケッ
トシリンダ8が、備えられている。
【0039】前記油圧ポンプ1と第1〜第3油圧アクチ
ュエータ6、7、8との間には、前記油圧ポンプ1から
吐出される圧油が第1アクチュエータである前記ブーム
シリンダ6へ導かれる為の第1絞り切替弁3が設けら
れ、同様に第2アクチュエータである前記アームシリン
ダ7へ導かれる為の第2絞り切替弁4、及び第3アクチ
ュエータである前記バケットシリンダ8へ導かれる為の
第3絞り切替弁5が設けられている。
【0040】前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5は、
第1、第2、第3の順にセンターバイパス管路19(ブ
リードオフ管路)で前記油圧ポンプ1とタンクTとの間
に接続されている。前記センターバイパス管路19を通
過して前記油圧ポンプ1から吐出される圧油がタンクT
へブリードオフされる。
【0041】図8は、第1操作装置13、第2操作装置
14におけるレバー操作角度θとレバー操作角度θの変
化に伴い出力される電圧信号Snn(nn=11、1
2、21、22、31、32以下Snnと称す)との関
係を示す図である。図8を参照して、前記第1、第2操
作装置13、14のレバー角度θが0である時、あるい
は不感帯領域にある場合は、電圧信号Snnは0であ
る。操作が行われるとともに、レバー操作角度θが増加
し、それに伴い電圧信号Snnが増加する。
【0042】前記第1操作装置13、及び第2操作装置
14には、レバーを前後方向にたおす操作及び左右方向
にたおす操作の合計4パターンのレバー操作がそれぞれ
に設けられている。
【0043】前記第1絞り切替弁3は、第1操作装置1
3からレバー操作角度θに応じて出力される電圧信号S
11、S12に基づきコントローラ15を介して出力さ
れる駆動電流I11、I12によって制御される。同様
に、前記第2絞り切替弁4は、第1操作装置13からレ
バー操作角度θに応じて出力される電圧信号S21、S
22に基づきコントローラ15を介して出力される駆動
電流I21、I22によって制御され、前記第3絞り切
替弁5は、第2操作装置14からレバー操作角度θに応
じて出力される電圧信号S31、S32に基づきコント
ローラ15を介して出力される駆動電流I31、I32
によって制御される。
【0044】前記油圧ポンプ1からの吐出流量Qpは、
前記電圧信号Snnに基づき前記コントローラ15から
出力される駆動電流Ipによって制御される。図5に
は、コントローラ15から出力される駆動電流Ipとポ
ンプ吐出流量Qpの関係が示される。
【0045】レバー操作が中立であり駆動電流Ipが0
である場合、もしくは制御域以下に有る場合、ポンプ吐
出流量Qpは、一律小流量Qoとなる設定にされてい
る。操作が行われ、コントローラ15から出力される駆
動電流Ipが増加し制御域に入ると、ポンプ吐出流量Q
pは、駆動電流Ipに対して比例増加するように設定さ
れている。但し、最大流量以上の駆動電流Ipにおいて
は、ポンプ吐出流量Qpは一律に最大流量となるように
設定されている。
【0046】また、レバー操作中立状態における駆動電
流Ipは、前記油圧ポンプ1の駆動源である原動機の回
転数変化に対応して変化する設定にされている。例えば
原動機の回転数が低い時は、駆動電流Ipは比較的大き
く出力され、逆に原動機の回転数が高い時は、駆動電流
Ipは比較的小さく出力される。これによって、レバー
操作中立状態における駆動電流Ipは、原動機の回転数
変化に影響されずに常に一定の小流量Qoを確保できる
ように設定されている。
【0047】前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5それ
ぞれの内部には前記油圧ポンプ1から前記第1〜第3ア
クチュエータ6、7、8へ導かれる圧油の流量を制御す
る通路であるメータイン制御通路と、前記第1〜第3ア
クチュエータ6、7、8からタンクTへ導かれる圧油の
流量を制御する通路であるメータアウト制御通路、及び
前記油圧ポンプ1からタンクTへブリードオフする圧油
の流量を制御する通路であるブリードオフ制御通路を内
部に有している。
【0048】前記油圧ポンプ1からの管路は2つに分岐
しており、分岐したそれぞれの管路は、パラレルに前記
第1、第2絞り切替弁3、4の入口部へ接続されてい
る。又、前記第2絞り切替弁4の前記センターバイパス
管路19から分岐した管路が前記第3絞り切替弁5の入
口部へ接続されていて、前記油圧ポンプ1から吐出され
る圧油が前記第3絞り切替弁5へ導かれる。
【0049】前記油圧ポンプ1と前記第1絞り切替弁3
とを繋ぐ管路から分岐してタンクTを繋ぐ管路の途中に
は、前記油圧ポンプ1から吐出される圧油の最高圧力を
設定するメインリリーフ弁2が設けられている。また、
前記第1〜第3アクチュエータ6、7、8からの戻り油
は、前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5を介してタン
クTへ返却される。その為の管路が、前記第1〜第3ア
クチュエータ6、7、8と前記第1〜第3絞り切替弁
3、4、5とを繋ぐ間及び前記第1〜第3絞り切替弁
3、4、5とタンクTとを繋ぐ間に設けられている。
【0050】上述した前記油圧ポンプ1から吐出される
圧油が前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5の入口部へ
導かれる各々の管路には、前記第1〜第3絞り切替弁
3、4、5の入口部の直前に逆止弁16、17、18
が、前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5を介して前記
第1〜第3アクチュエータ6、7、8からタンクTへ圧
油が逆流するのを防ぐためにそれぞれ設けられている。
【0051】尚、前記第1〜第3アクチュエータ6、
7、8と前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5とを繋ぐ
管路は、圧油を前記絞り切替弁3、4、5から前記第1
〜第3アクチュエータ6、7、8へ供給する通路もしく
は前記第1〜第3アクチュエータ6、7、8からの戻り
油を、前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5へ導く通路
に切り替わるように配置されている。この通路の切り替
わりは、前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5の切り替
わりによって決定される。
【0052】前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5の内
部に設けられた各制御通路は、それぞれ駆動電流Inn
(nn=11、12、21、22、31、32以下In
nと称す))の変化に伴い通路の開口面積が変化する特
性を有している。図7は、駆動電流Innの変化に伴う
ブリードオフ制御通路の開口面積SBの変化を示す特性
図である。
【0053】駆動電流Innが0、すなわち中立操作状
態時は、ブリードオフ制御通路の開口面積SBは最大開
口状態であり、駆動電流Innの増加に伴い開口面積S
Bは小さくなりタンクTへ流れる流量を少なくする様な
関係に設定されている。前記第3絞り付切替弁5からタ
ンクTへ繋がる管路の途中には、絞り9(圧損発生手
段)、低圧リリーフ弁10、切替弁11が並列に設けら
れている。図6には、前記絞り9における圧損PBと前
記絞り9を通過する圧油のブリードオフ流量QBとの関
係が示される。図6に示す前記絞り9における圧損特性
は、流量0の時は圧損0であり流量増加とともに放物線
状に増加する。
【0054】前記切替弁11は、前記コントローラ15
から出力される駆動電流Iuによって切り換えられ、駆
動電流Iuが0の時は、前記切替弁11内の通路は閉じ
た状態であり、駆動電流Iuが出力されると瞬時に全開
口する。
【0055】このような構成において、操作レバーが中
立状態時には、前記油圧ポンプ1から吐出される小流量
Qoの圧油が、開口面積SBが大きく開口しているブリ
ードオフ制御通路を通過して前記絞り9を介してタンク
Tへブリードオフする。その際、前記絞り9の開口面積
がブリードオフ制御通路面積SBよりも格段に小さいた
め、前記絞り9の1次側には背圧Poが発生し、上述の
所望圧(ここでは1.5MPa以上)を保持することが
可能となる。
【0056】エンジン始動時及び中立状態が長時間に及
ぶ時には、前記切替弁11の駆動電流Iuが前記コント
ローラ15から出力される。この駆動電流Iuによって
前記切替弁11が瞬時に全開口し、前記第1〜第3絞り
付切替弁3、4、5からの圧油は、前記絞り9よりも大
きな通路面積を持つ前記切替弁11を優先的に流れてタ
ンクTへブリードオフされる。従って、前記油圧ポンプ
1の吐出油は、前記絞り9の影響を受けず背圧Poより
低い圧力に保たれる。
【0057】操作レバー角度θが不感帯以上になると、
操作信号Snnが増加して、ポンプ駆動電流Ipおよび
絞り切替弁駆動電流Innが前記コントローラ15より
出力される。ポンプ吐出流量Qpは、ポンプ駆動電流I
pに比例して増加する。前記第1〜第3絞り切替弁3、
4、5は、駆動電流Innの増加に応じて切り替わる。
前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5が切り替わること
により、前記第1〜第3絞り切替弁3、4、5の内部に
設けられたメータイン制御通路とメータアウト制御通路
が開口するとともに、前記第1〜第3絞り切替弁3、
4、5の内部に設けられたブリードオフ制御通路の開口
面積SBが、図7に示す特性に従って減少する。
【0058】ポンプ吐出油が前記第1〜第3絞り切替弁
3、4、5の内部のメータイン制御通路から前記油圧ア
クチュエータ6、7、8へ導かれ、ポンプ吐出圧力が前
記油圧アクチュエータ6、7、8の駆動圧以上になれ
ば、前記第1〜第3油圧アクチュエータ6、7、8が駆
動する。例えば、ショベルのブームやアーム等の慣性重
量の大きな駆動対象において、これを瞬時に駆動させる
場合、上述のように中立状態における前記油圧ポンプ1
の吐出圧力をあらかじめ高く保持しておくことにより、
応答性を向上させる事が可能となる。この保持圧は、作
動油中の気泡による体積弾性係数への影響を考慮し1.
5MPa以上が望ましい。
【0059】操作レバーを中立の方向に戻すような操作
が行われると、操作レバー角度θは減少する。前記第1
及び第2操作装置13、14からの操作信号Snnは、
前記操作レバー角度θの減少に伴って減少する。この操
作信号Snnは、前記コントローラ15によって処理さ
れる。その結果、ポンプ駆動電流Ip及び前記絞り切替
弁駆動電流Innが減少させられる。
【0060】ポンプ駆動電流Ipの減少に伴ってポンプ
吐出流量が減少させられ、前記第1〜第3絞り切替弁
3、4、5の駆動電流Innの減少に伴って前記第1〜
第3絞り切替弁3、4、5は中立方向に駆動させられ
る。その際、例えば前記油圧ポンプ1の応答速度が遅く
てポンプ吐出流量が前記第1〜第3絞り切替弁3、4、
5の開口面積に対して適切な流量まで減少していない場
合、前記油圧ポンプ1と前記第1〜第3絞り切替弁3、
4、5との間の管路内における圧油の圧力は上昇する。
しかし、上述の前記絞り9に並列に設けられた前記低圧
リリーフ弁10が、低い圧力(ここでは最大圧を4.0
MPa以下になるように設定されている)で開口するこ
とによって、前記油圧ポンプ1と前記第1〜第3絞り切
替弁3、4、5との間の管路内にサージ圧が立つことを
防止する。
【0061】
【実施例】図2には、本発明の第2実施例に係る油圧機
械の油圧駆動装置の構成図が示される。図2に示す第2
実施例は、ブリードオフ制御通路が第1〜第3絞り付切
替弁23、24、25の内部には無くブリードオフ弁3
1として単独に設けられている場合の実施例である。
【0062】この第2実施例においては、可変容量形油
圧ポンプ21が備えられている。また、第1アクチュエ
ータであるブームシリンダー26、第2アクチュエータ
であるアームシリンダー27及び第3アクチュエータで
あるバケットシリンダー28が備えられており、前記油
圧ポンプ21から吐出される圧油によって駆動される。
【0063】前記油圧ポンプ21と前記第1油圧アクチ
ュエータ26との間には、前記油圧ポンプ21から吐出
される圧油が第1油圧アクチュエータ26へ導かれるた
めの第1絞り付切替弁23が設けられている。同様に、
前記油圧ポンプ21と前記第2油圧アクチュエータ27
との間に第2油圧アクチュエータ27へ導かれる為の第
2絞り付切替弁24が、前記油圧ポンプ21と前記第3
油圧アクチュエータ28との間に第3油圧アクチュエー
タ28へ導かれる為の第3絞り付切替弁25がそれぞれ
設けられている。
【0064】前記第1〜第3絞り切替弁23、24、2
5それぞれの内部には、前記油圧ポンプ21から前記第
1〜第3アクチュエータ26、27、28へ導かれる圧
油の流量を制御する通路であるメータイン制御通路と、
前記第1〜第3アクチュエータ26、27、28からタ
ンクTへ導かれる圧油の流量を制御する通路であるメー
タアウト制御通路が設けられている。
【0065】前記油圧ポンプ21と前記第1絞り付切替
弁23とを繋ぐ管路から分岐する管路が、前記第2及び
第3絞り付切替弁24、25の入口部へパラレルに接続
されている。前記第1〜第3絞り付切替弁23、24、
25のセンターセクションはクローズドセンター形に形
成されている。前記第1〜第3絞り付切替弁23、2
4、25入口部直前の管路には、逆止弁35、36、3
7がそれぞれ設けられている。
【0066】また、第1管路38及び第2管路39が、
前記油圧ポンプ21と前記第1絞り付切替弁23とを繋
ぐ管路から分岐する形で設けられている。前記第1管路
38にはブリードオフ弁31が設けられている。該ブリ
ードオフ弁31の出口部には、2つの管路40、41が
接続されており、この2つの管路40、41は、合流部
41aにて合流してタンクTへ導かれている。また、前
記ブリードオフ弁31の中間位置で前記第1管路38と
連通される管路41においては、前記ブリードオフ弁3
1の出口部と前記合流部41aとの間に、絞り29(圧
損発生手段)が設けられているとともに、該絞り29に
並列に低圧リリーフ弁30が設けられている。
【0067】前記油圧ポンプ21からの圧油をタンクT
へブリードオフするための一連のブリードオフ管路は、
前記第1管路38から前記ブリードオフ弁31を介して
タンクTへ繋がる管路である。前記第2管路39は、メ
インリリーフ弁22を介してタンクTへ繋がれている。
【0068】前記油圧ポンプ21は、第1及び第2操作
装置32、33のレバー操作角度に応じてコントローラ
34から出力される駆動電流Ipによって制御される。
また、第1及び第2操作装置32、33のレバー操作角
度によって第1及び第2操作装置32、33から電圧信
号S11及びS12が出力される。この電圧信号S11
及びS12がコントローラ34に処理されて駆動電流I
11及びI12が出力される。この駆動電流I11及び
I12によって前記第1絞り付切替弁23が制御され
る。同様に、前記第2絞り付切替弁24は、電圧信号S
21及びS22が処理されて出力される駆動電流I21
及びI22によって制御される。前記第3絞り付切替弁
25は、電圧信号S31及びS32が処理されて出力さ
れる駆動電流I31及びI32によって制御される。
【0069】同様に、前記ブリードオフ弁31も、操作
レバー角度に応じて前記コントローラ34から出力され
る駆動電流IB及びIuによって制御される。駆動電流
IBの増加に伴って前記ブリードオフ弁31は右セクシ
ョンへ駆動され、第1の実施形態において上述した図5
のブリードオフ制御特性と同じ機能を有する。又、駆動
電流Iuの増加に伴って前記ブリードオフ弁31は左セ
クションへ駆動され、第1の実施形態に示された切替弁
11と同一機能を有する。従って、図1に示した第1実
施例の機能と作用・効果を得ることが可能である。つま
り、この第2実施例においては、前記ブリードオフ弁3
1がブリードオフ制御通路としての機能を果たす。
【0070】このような構成において、操作レバーが中
立状態時には、ポンプ駆動電流Ipが0であるため、ポ
ンプ吐出流量Qpは小流量Qoである。また、前記第1
〜第3絞り付切替弁23、24、25の駆動電流Inn
(I11、I12、I21、I22、I31、I32以
下Innと称す)が0であるため、前記第1〜第3絞り
付切替弁23、24、25の入口部はセンターセクショ
ンに接続されていて、前記第1〜第3アクチュエータ2
6、27、28への通路は閉じた状態にある。
【0071】従って、前記油圧ポンプ21からの圧油は
第1管路38及び第2管路39へ導かれるが、第2管路
39には前記メインリリーフ弁22が設けられていて、
該メインリリーフ弁22が油圧駆動装置の最高圧に達す
るまで開口しないので、前記油圧ポンプ21から吐出さ
れる全圧油が前記第1管路38へ導かれる。
【0072】第1管路38へ導かれた圧油は、前記ブリ
ードオフ弁31の入口部へ導かれる。通常の中立状態で
は、前記第1管路38が、前記ブリードオフ弁31のセ
ンターセクションへ接続されており、圧油は前記絞り2
9を通過してタンクTへブリードオフされる。その際、
前記油圧ポンプ吐出油が前記絞り29を通過することに
より、前記油圧ポンプ吐出油に所望の圧損(作動油の体
積弾性係数への気泡の影響を考慮すると1.5MPa以
上とする事が望ましい)を与える。
【0073】しかし、エンジン始動時あるいは中立状態
が長時間に及ぶ際は、前記コントローラ34から駆動電
流Iuが出力されて、前記ブリードオフ弁31は左セク
ションに切り換えられる。前記ブリードオフ弁31が左
セクションに切り換えられることによって、前記ポンプ
吐出油が前記ブリードオフ弁31の左セクションを通過
して、前記絞り29を介さず直接タンクTへブリードオ
フされる。従って、前記ポンプ吐出油は低圧に保たれ、
消費エネルギーを抑制する事が出来る。
【0074】レバー操作時、すなわちレバー角度θが制
御域にある時は、そのレバー角度θに応じた駆動電流I
pによって、ポンプ吐出流量が小流量Qoから増加す
る。また、駆動電流IBが出力されることにより、前記
ブリードオフ弁31のブリードオフ制御通路が閉じる方
向に切り替わるとともに、前記第1〜第3絞り付切替弁
23、24、25の内部のメータイン制御通路及びメー
タアウト制御通路が開口し、前記油圧ポンプ21の圧油
が前記前記第1〜第3アクチュエータ56、57、58
へ導かれる。
【0075】レバー操作を中立状態から制御域に入れた
瞬間において、前記油圧ポンプ21の応答に対して前記
第1〜第3絞り切替弁23、24、25の応答が遅れる
場合、あるいはレバー操作を制御域から中立に戻した瞬
間において、前記第1〜第3絞り切替弁23、24、2
5の応答に対して前記油圧ポンプ21の応答が遅れるよ
うな場合には、ポンプ吐出流量と前記第1〜第3絞り切
替弁23、24、25の通路開口面積との対応関係がく
ずれてしまう。
【0076】その際、開口面積に対してポンプ吐出流量
が大きくなるような条件では、前記油圧ポンプ21と前
記第1〜第3絞り切替弁23、24、25との間の管路
から分岐したブリードオフ管路に並列に設けられている
前記低圧リリーフ弁30が低圧で開口する。従って、ポ
ンプ吐出油を直接タンクTへブリードオフすることによ
りサージ圧の発生を防止することが出来る。
【0077】次いで図3を用いて本発明の第4実施例を
説明する。図3には本発明の第4実施例の要部の構成図
が示される。この第4実施例は前記第2実施例の第1管
路38と第2管路39に係る部分の変形例である。
【0078】ブリードオフ管路を構成する第1管路45
には切替弁43が設けられており、且つ該切替弁43の
1次側の管路から分岐する管路が設けられている。この
分岐した管路には、ブリードオフ弁44が設けられてお
り、該ブリードオフ弁44の2次側の管路は、前記切替
弁43の2次側の管路と合流してタンクTへ繋がれてい
る。
【0079】第2管路46には電磁リリーフ弁42が設
けられており、該電磁リリーフ弁42の2次側は前記切
替弁43と前記ブリードオフ弁44との2次側接続部へ
合流してタンクTへ繋がれている。前記電磁リリーフ弁
42は、コントローラから出力される駆動電流IRVに
よって制御される。前記切替弁43は、コントローラか
ら出力される駆動電流Iuによって制御される。前記ブ
リードオフ弁44は、コントローラから出力される駆動
電流IBによって制御される。
【0080】前記切替弁43は、図2において上述した
前記ブリードオフ弁31の左セクションと同様の機能を
有する。前記ブリードオフ弁44は、図2において上述
した前記ブリードオフ弁31の右セクションと同様の機
能を有すると共に図2における絞り29と同様の機能を
有する絞り47を内部に有する。この第3実施例の場
合、前記ブリードオフ弁44の内部の前記絞り47が圧
損発生手段となるとともに、前記ブリードオフ弁44が
ブリードオフ制御通路の機能を果たす。尚、前記絞り4
7が前記ブリードオフ弁44の2次側に設けられたとし
ても同様の機能を有する。
【0081】前記電磁リリーフ弁42は、常時は高圧の
設定値であり、すなわちメインリリーフ弁の機能を有す
るが、レバー操作が中立状態時には駆動電流IRVが出
力されて低圧設定値に切り換えられるようになってい
る。この低圧設定値は、図6に示すようにPoより少し
高い圧力に設定されていて、前記ブリードオフ弁44の
内部に設けられた前記絞り47により発生する背圧と干
渉しないようになっている。
【0082】操作装置には、電気的中立を領域として明
確にするため真の中立点の両側に不感帯が設けられてい
て、この不感帯では前記電磁リリーフ弁42を低圧設定
としている。制御域から中立に戻すような操作時に、油
圧ポンプ21の応答が遅れ、絞り切替弁の開口面積に対
してポンプ吐出流量が大流量であるような場合において
も、前記電磁リリーフ弁42が低圧で作動する。従っ
て、ポンプ吐出油にサージ圧が発生することを防止する
ことが可能であり、又、別に低圧リリーフ弁を設ける必
要がなく安価である。
【0083】次に図9を用いて本発明の第3実施例を説
明する。図9には本発明の第3実施例に係る油圧機械の
油圧駆動装置の構成図が示される。この第3実施例は、
図1に示される本発明の第1実施例に係る油圧機械の油
圧駆動装置において絞り9を省略してなる構成に対応し
ている。即ち、前記第3絞り付切替弁5からタンクTへ
繋がる管路の途中には、低圧リリーフ弁10、切替弁1
1が並列に設けられており、圧損発生手段として前記低
圧リリーフ弁10を用いている点に構成上の特徴を有す
る。図10には、前記低圧リリーフ弁10における圧損
PBと該低圧リリーフ弁10を通過する圧油のブリード
オフ流量QBとの関係が示される。
【0084】前記低圧リリーフ弁10の設定圧力はブリ
ードオフ流量QoにおいてPoで、Poは1MPa以上
であることが望ましい。ブリードオフ流量がある間は常
に低圧リリーフ弁10で圧損が発生するが、絞りが無い
分だけ弁の構造が簡単で、低コストとなる利点を有す
る。
【0085】
【発明の効果】本発明は、レバー操作開始時に圧油を駆
動圧まで昇圧するのに必要とする消費エネルギーを少な
くする。従って、レバー操作開始時にアクチュエータの
動きだす駆動圧へ達する迄の昇圧が短時間で行われるこ
とにより、アクチュエータ駆動における応答性が向上す
る。
【0086】しかも、請求項3、4記載の油圧機械の油
圧駆動装置においては、ポンプ吐出油の流量とブリード
オフ制御通路の開口面積との対応関係がくずれるような
応答のずれが生じた場合においても、圧損発生手段と並
列に、あるいは圧損発生手段の上流側の管路に低圧リリ
ーフ弁あるいは低圧設定された電磁リリーフ弁が設けら
れているので、大流量が流れてもポンプ吐出油における
サージ圧力の発生を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る制御装置の油圧系と
電気操作系とを併せ示す構成図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る制御装置の油圧系と
電気操作系とを併せ示す構成図である。
【図3】本発明の第4実施例に係る制御装置の油圧系と
電気操作系とを併せ示す構成図である。
【図4】従来方式の油圧駆動装置の構成図である。
【図5】コントローラから出力される駆動電流とポンプ
吐出流量との関係を示す図である。
【図6】絞り通過流量よって生じる圧損の特性を示す図
である。
【図7】操作レバーに基づいて出力されたブリードオフ
弁あるいは絞り切替弁の駆動電流とブリードオフ制御通
路開口面積との関係を示す図である。
【図8】操作装置における操作レバー角度に対する電圧
信号の特性を示す図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る制御装置の油圧系と
電気操作系とを併せ示す構成図である。
【図10】低圧リリーフ弁通過流量よって生じる圧損の
特性を示す図である。
【符号の説明】
1、21、51…可変容量形油圧ポンプ 2…メインリリーフ弁 3、23、53…第1絞り切替弁 4、24、54…第2絞り切替弁 5、25、55…第3絞り切替弁 6、26、56…第1油圧アクチュエータ 7、27、57…第2油圧アクチュエータ 8、28、58…第3油圧アクチュエータ 9、29、47…絞り 10、30…低圧リリーフ弁 13、14…操作装置 15、34、62…コントローラ 19、38、39…油圧配管 31、44…ブリードオフ弁 32、33…操作装置 40、41、45…油圧配管 42…電磁リリーフ弁 46、65…油圧配管 63、64…操作装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの油圧アクチュエータ
    と、該油圧アクチュエータの油圧源としての油圧ポンプ
    と、該油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に設
    けられて前記油圧アクチュエータの駆動を制御する絞り
    切替弁と、該絞り切替弁の下流側に設けられたタンク
    と、前記油圧ポンプと前記タンクとを連通するブリード
    オフ管路と、レバー操作に応じた信号を出力する操作装
    置と、該操作装置の出力に応じて前記絞り切替弁及び前
    記油圧ポンプを制御するコントローラと、前記絞り切替
    弁の内部あるいは前記絞り切替弁の上流側の管路に設け
    られて前記油圧ポンプから前記タンクへブリードオフす
    る圧油の流量を制御するブリードオフ制御通路とを備え
    た油圧機械の油圧駆動装置において、前記操作装置が中
    立状態であるときに前記油圧ポンプから前記タンクへブ
    リードオフする圧油に圧損を与える圧損発生手段が、前
    記ブリードオフ管路の途中に設けられていることを特徴
    とする油圧機械の油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧機械の油圧駆動装置
    において、前記圧損発生手段が、絞りであることを特徴
    とする油圧機械の油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の油圧機械の油圧駆動装置
    において、前記圧損発生手段が、低圧リリーフ弁である
    ことを特徴とする油圧機械の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の油圧機械の油圧駆動装置
    において、前記圧損発生手段が、低圧リリーフ弁と絞り
    が並列に設けられているものであることを特徴とする油
    圧機械の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の油圧機械の油圧駆動装置
    において、前記操作装置のレバー操作が中立状態あるい
    は中立近傍状態において低圧の設定である電磁リリーフ
    弁が、前記油圧ポンプと前記絞り切替弁とを繋ぐ管路か
    ら分岐して前記タンクへ導かれる管路の途中に設けられ
    ていることを特徴とする油圧機械の油圧駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記油圧ポンプが可変容量型であり、前
    記操作装置が中立の場合に前記可変容量型油圧ポンプの
    吐出量が油圧ポンプの最大吐出量よりも少なく、操作装
    置が操作されたときに油圧ポンプの吐出量が増加するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    油圧機械の油圧駆動装置。
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