JPH1072771A - ポリエステル/セルロース混用布帛 - Google Patents
ポリエステル/セルロース混用布帛Info
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- JPH1072771A JPH1072771A JP9193326A JP19332697A JPH1072771A JP H1072771 A JPH1072771 A JP H1072771A JP 9193326 A JP9193326 A JP 9193326A JP 19332697 A JP19332697 A JP 19332697A JP H1072771 A JPH1072771 A JP H1072771A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリエステル繊維のアルカリ減量によって風
合いがソフトで、張り、腰を兼備し、布帛として十分な
強度を保持したポリエステル/セルロース混用布帛が得
られ、又、この混用布帛はセルロース繊維のポリエステ
ル繊維用染料による汚染が少なく、従来の混用布帛より
も染色堅牢度に優れたものとなる。 【解決手段】 リヨセル繊維とポリエステル繊維が混用
された布帛であって、該ポリエステル繊維がアルカリ減
量されている混用布帛。
合いがソフトで、張り、腰を兼備し、布帛として十分な
強度を保持したポリエステル/セルロース混用布帛が得
られ、又、この混用布帛はセルロース繊維のポリエステ
ル繊維用染料による汚染が少なく、従来の混用布帛より
も染色堅牢度に優れたものとなる。 【解決手段】 リヨセル繊維とポリエステル繊維が混用
された布帛であって、該ポリエステル繊維がアルカリ減
量されている混用布帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル繊維
とセルロース繊維との混用布帛に関する。より詳細に
は、本発明の混用布帛は、アルカリ減量されたポリエス
テル繊維とリヨセル繊維(有機溶媒紡糸法で得られたセ
ルロース繊維を意味する)との混用布帛に関し、ソフト
な風合いと張り、腰を兼備し、布帛として十分な強度を
持つ点に特徴を有する。
とセルロース繊維との混用布帛に関する。より詳細に
は、本発明の混用布帛は、アルカリ減量されたポリエス
テル繊維とリヨセル繊維(有機溶媒紡糸法で得られたセ
ルロース繊維を意味する)との混用布帛に関し、ソフト
な風合いと張り、腰を兼備し、布帛として十分な強度を
持つ点に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は寸法安定性に優れ、
高い強度を保持する反面、吸湿性、吸汗性、帯電防止性
に劣ることから、綿、キュプラ、レーヨン等の吸湿性、
吸汗性に優れた素材と混用される。一方、綿、キュプ
ラ、レーヨン等のセルロース繊維は防しわ性、W&W
性、強度等が劣る事より、ポリエステルと混用される。
しかしながら、例えば、ビスコースレーヨンとポリエス
テルを混用するとビスコースレーヨン100%に比べ、
強度が増大し、寸法安定性、W&W性、防しわ性が向上
するものの、ドレープ性が低下し、風合いが粗硬にな
り、レーヨン特有の風合いが失われ、ポリエステル10
0%と何ら変わりばえしない。
高い強度を保持する反面、吸湿性、吸汗性、帯電防止性
に劣ることから、綿、キュプラ、レーヨン等の吸湿性、
吸汗性に優れた素材と混用される。一方、綿、キュプ
ラ、レーヨン等のセルロース繊維は防しわ性、W&W
性、強度等が劣る事より、ポリエステルと混用される。
しかしながら、例えば、ビスコースレーヨンとポリエス
テルを混用するとビスコースレーヨン100%に比べ、
強度が増大し、寸法安定性、W&W性、防しわ性が向上
するものの、ドレープ性が低下し、風合いが粗硬にな
り、レーヨン特有の風合いが失われ、ポリエステル10
0%と何ら変わりばえしない。
【0003】これに対して、従来よりポリエステルのア
ルカリ減量を行い風合いの改善が試みられたが、新たな
問題が発生した。すなわち、ポリエステルのアルカリ減
量の場合、ポリエステルが減量によって柔らかくなり混
用布帛のドレープ性が改善され、風合いがソフトになる
が、セルロースがアルカリ水溶液によって劣化し、布帛
として十分な強度を保持するに至らなかった。
ルカリ減量を行い風合いの改善が試みられたが、新たな
問題が発生した。すなわち、ポリエステルのアルカリ減
量の場合、ポリエステルが減量によって柔らかくなり混
用布帛のドレープ性が改善され、風合いがソフトになる
が、セルロースがアルカリ水溶液によって劣化し、布帛
として十分な強度を保持するに至らなかった。
【0004】また、セルロースの酵素減量と言う技術も
あるが、当然のことながらポリエステルを混用すること
によるドレープ性の低下は改善されなかった。このこと
から、ドレープ性が良好でソフトな風合いと張り、腰を
兼備し、布帛として十分な強度を持ったポリエステル/
セルロース混用布帛は未だ達成されていない。
あるが、当然のことながらポリエステルを混用すること
によるドレープ性の低下は改善されなかった。このこと
から、ドレープ性が良好でソフトな風合いと張り、腰を
兼備し、布帛として十分な強度を持ったポリエステル/
セルロース混用布帛は未だ達成されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような課題を解決し、ソフトな風合いと張り、腰を兼
備し、布帛として十分な強度を持ったポリエステル/セ
ルロース混用布帛を提供するものである。
のような課題を解決し、ソフトな風合いと張り、腰を兼
備し、布帛として十分な強度を持ったポリエステル/セ
ルロース混用布帛を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエス
テル/セルロース混用布帛について鋭意研究するうち
に、従来のセルロース繊維に比べリヨセル繊維がアルカ
リ減量を行っても強度低下を起こさないことを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、リヨ
セル繊維とポリエステル繊維が混用された布帛であっ
て、該ポリエステル繊維がアルカリ減量されていること
を特徴とする混用布帛である。
テル/セルロース混用布帛について鋭意研究するうち
に、従来のセルロース繊維に比べリヨセル繊維がアルカ
リ減量を行っても強度低下を起こさないことを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、リヨ
セル繊維とポリエステル繊維が混用された布帛であっ
て、該ポリエステル繊維がアルカリ減量されていること
を特徴とする混用布帛である。
【0007】また、本発明は下記の実施の態様をも包含
する。 ポリエステル繊維のアルカリ減量率が5〜30%で
あることを特徴とする請求項1記載の混用布帛。 ポリエステル繊維のアルカリ減量加工が、ポリエス
テル繊維とリヨセル繊維混用布帛の状態で行われること
を特徴とする請求項1記載の混用布帛。
する。 ポリエステル繊維のアルカリ減量率が5〜30%で
あることを特徴とする請求項1記載の混用布帛。 ポリエステル繊維のアルカリ減量加工が、ポリエス
テル繊維とリヨセル繊維混用布帛の状態で行われること
を特徴とする請求項1記載の混用布帛。
【0008】 アルカリ減量後のリヨセル繊維が乾燥
時の破断強度2.8〜4.0g/d、破断伸度13〜2
0%を有することを特徴とする請求項1記載の混用布
帛。 ポリエステル繊維が高速紡糸による糸、或いは延撚
糸又は延撚−直延糸であることを特徴とする請求項1記
載の混用布帛。 ポリエステル繊維の形態がサイドサイド又は分割型
の複合糸であることを特徴とする請求項1記載の混用布
帛。 ポリエステル繊維の断面形状が異形断面であること
を特徴とする請求項1記載の混用布帛。 リヨセル繊維とポリエステル繊維との混用割合が2
0〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の
混用布帛。 リヨセル繊維とポリエステル繊維との混繊糸がイン
タレース混繊糸であることを特徴とする請求項1記載の
混用布帛。 混用布帛の形態が平織ジョーゼット又は交織タフタ
であることを特徴とする請求項1記載の混用布帛。
時の破断強度2.8〜4.0g/d、破断伸度13〜2
0%を有することを特徴とする請求項1記載の混用布
帛。 ポリエステル繊維が高速紡糸による糸、或いは延撚
糸又は延撚−直延糸であることを特徴とする請求項1記
載の混用布帛。 ポリエステル繊維の形態がサイドサイド又は分割型
の複合糸であることを特徴とする請求項1記載の混用布
帛。 ポリエステル繊維の断面形状が異形断面であること
を特徴とする請求項1記載の混用布帛。 リヨセル繊維とポリエステル繊維との混用割合が2
0〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の
混用布帛。 リヨセル繊維とポリエステル繊維との混繊糸がイン
タレース混繊糸であることを特徴とする請求項1記載の
混用布帛。 混用布帛の形態が平織ジョーゼット又は交織タフタ
であることを特徴とする請求項1記載の混用布帛。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるリヨセル繊維とは、有機溶媒から紡糸された
セルロース繊維を意味し、かつ乾燥時の破断強度3.0
〜5.0g/d、好ましくは3.0〜4.0g/d、破
断伸度が5〜10%、好ましくは7〜10%である特定
の繊維構造を有するセルロース繊維である。本発明で用
いられるリヨセル繊維とは、天然セルロースを溶解する
有機溶媒にセルロースを溶解させてセルロース溶液とな
し、この溶液を紡糸液として用いる湿式紡糸又は乾式紡
糸によって得られたセルロース繊維である。例えば、特
公昭60−28848号公報に記載されるように、基本
的に有機溶媒に溶解されたセルロースと水等の非溶媒を
含む溶液を空気中又は非沈殿性媒体中に紡糸し、(紡糸
口金から出た繊維形成溶液を送出速度より速い速度で引
張って3倍以上の延伸倍率に)延伸した後に非溶媒で処
理することにより得られる。
用いられるリヨセル繊維とは、有機溶媒から紡糸された
セルロース繊維を意味し、かつ乾燥時の破断強度3.0
〜5.0g/d、好ましくは3.0〜4.0g/d、破
断伸度が5〜10%、好ましくは7〜10%である特定
の繊維構造を有するセルロース繊維である。本発明で用
いられるリヨセル繊維とは、天然セルロースを溶解する
有機溶媒にセルロースを溶解させてセルロース溶液とな
し、この溶液を紡糸液として用いる湿式紡糸又は乾式紡
糸によって得られたセルロース繊維である。例えば、特
公昭60−28848号公報に記載されるように、基本
的に有機溶媒に溶解されたセルロースと水等の非溶媒を
含む溶液を空気中又は非沈殿性媒体中に紡糸し、(紡糸
口金から出た繊維形成溶液を送出速度より速い速度で引
張って3倍以上の延伸倍率に)延伸した後に非溶媒で処
理することにより得られる。
【0010】この際の有機溶媒は公知の有機溶媒であっ
てよく、例えば特公昭60−28848号公報に開示さ
れている下記アミンオキシド類であっても差し支えな
く、また別種の溶媒であってもよい。この場合に、有機
溶媒として使用するアミンオキシド類には、例えば第3
級アミン−N−オキシド(例えばトリメチルアミンの、
トリエチルアミンの、トリプロピルアミンの、モノメチ
ルジエチルアミンの、ジメチルモノエチルアミンの、モ
ノメチルジプロピルアミンのオキシド);N−ジメチル
−、N−ジエチル−、N−ジプロピルシクロヘキシルア
ミンのオキシド;ピリジンのオキシド;N−メチルモル
ホリン−N−オキシド等の環状モノ(N−メチルアミン
−N−オキシド)などが挙げられる。N−メチルモノホ
リン−N−オキシドの使用が好ましい。
てよく、例えば特公昭60−28848号公報に開示さ
れている下記アミンオキシド類であっても差し支えな
く、また別種の溶媒であってもよい。この場合に、有機
溶媒として使用するアミンオキシド類には、例えば第3
級アミン−N−オキシド(例えばトリメチルアミンの、
トリエチルアミンの、トリプロピルアミンの、モノメチ
ルジエチルアミンの、ジメチルモノエチルアミンの、モ
ノメチルジプロピルアミンのオキシド);N−ジメチル
−、N−ジエチル−、N−ジプロピルシクロヘキシルア
ミンのオキシド;ピリジンのオキシド;N−メチルモル
ホリン−N−オキシド等の環状モノ(N−メチルアミン
−N−オキシド)などが挙げられる。N−メチルモノホ
リン−N−オキシドの使用が好ましい。
【0011】本発明で言うポリエステルとは、分子鎖中
にエチレンテレフタレート繰り返し単位を85モル%以
上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは、95
モル%以上含むポリエステルを言う。かかるポリエステ
ルとは、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレートが好適であるが、15モル%未
満、好ましくは10モル%未満、より好ましくは5モル
%未満の割合で他の共重合成分を含んでいても差し支え
ない。
にエチレンテレフタレート繰り返し単位を85モル%以
上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは、95
モル%以上含むポリエステルを言う。かかるポリエステ
ルとは、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレートが好適であるが、15モル%未
満、好ましくは10モル%未満、より好ましくは5モル
%未満の割合で他の共重合成分を含んでいても差し支え
ない。
【0012】このような共重合成分としては、例えば、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、
オキシ安息香酸、ジエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
又、これらの共重合成分を2種類以上共重合させても差
し支えない。また、これらのポリエステルには、安定
剤、艶消剤、着色剤等の添加剤を含んでいても差し支え
ない。
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、
オキシ安息香酸、ジエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
又、これらの共重合成分を2種類以上共重合させても差
し支えない。また、これらのポリエステルには、安定
剤、艶消剤、着色剤等の添加剤を含んでいても差し支え
ない。
【0013】本発明で用いられるポリエステル繊維は、
フィラメントでもステープルでも良く、ポリエステルを
常法に従って紡糸し、得られた未延伸糸を巻取速度15
00m/分程度で、2〜3.5倍程度延撚する通常法、
或いは、紡糸−延撚行程を直結した直延法で得ることが
できる。また、5000m/分以上の巻取速度の高速紡
糸でも差し支えなく、公知の溶融紡糸方法で紡糸するこ
とが可能である。
フィラメントでもステープルでも良く、ポリエステルを
常法に従って紡糸し、得られた未延伸糸を巻取速度15
00m/分程度で、2〜3.5倍程度延撚する通常法、
或いは、紡糸−延撚行程を直結した直延法で得ることが
できる。また、5000m/分以上の巻取速度の高速紡
糸でも差し支えなく、公知の溶融紡糸方法で紡糸するこ
とが可能である。
【0014】本発明で用いられるポリエステル繊維は、
シックアンドシン糸、異収縮混繊糸等の特殊糸や、サイ
ドバイサイド、芯鞘型、海島型、分割型の複合糸であっ
ても良い。また、ポリエステル繊維の断面形状は特に限
定されるものでなく、丸断面、異形断面、中空断面のい
ずれであっても良い。
シックアンドシン糸、異収縮混繊糸等の特殊糸や、サイ
ドバイサイド、芯鞘型、海島型、分割型の複合糸であっ
ても良い。また、ポリエステル繊維の断面形状は特に限
定されるものでなく、丸断面、異形断面、中空断面のい
ずれであっても良い。
【0015】特に、リヨセル繊維とポリエステル繊維と
のインタレース混繊糸、交撚糸及び前記インタレース混
繊糸を更にポリエステル繊維と追撚した糸、例えばポリ
エステル繊維のポリエチレンテレフタレート、イソフタ
ル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートの2成分
系からなるサイドバイサイドの複合糸とリヨセル繊維と
の混用では、リヨセル繊維100%のタッチとボリュー
ム感のあるものが得られる。また、ポリエステル繊維の
アルカリ難溶解性ポリマー(例えばポリエチレンテレフ
タレートのアルコール成分として平均分子量600〜6
000のポリエチレングリコールを共重合したブロック
ポリエーテルエステルや、酸成分としてスルホイソフタ
ル酸を2モル%以上共重合したポリエステル、或いはこ
れらの両成分を組み合わせた共重合ポリエステル)の2
成分系からなるアルカリ分割型の複合糸とリヨセル繊維
との混用では、リヨセル繊維100%のタッチとより均
一なパウダー調の外観が得られる。ポリエステルを常法
に従って紡糸−延撚工程を直結した直延法で、5000
m/分以上の巻取速度の高速紡糸した糸とリヨセル繊維
との混用は、ポリエステル繊維とリヨセル繊維とが均一
に混用され、ソフトで且つリヨセル繊維100%に近い
タッチが得られる。
のインタレース混繊糸、交撚糸及び前記インタレース混
繊糸を更にポリエステル繊維と追撚した糸、例えばポリ
エステル繊維のポリエチレンテレフタレート、イソフタ
ル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートの2成分
系からなるサイドバイサイドの複合糸とリヨセル繊維と
の混用では、リヨセル繊維100%のタッチとボリュー
ム感のあるものが得られる。また、ポリエステル繊維の
アルカリ難溶解性ポリマー(例えばポリエチレンテレフ
タレートのアルコール成分として平均分子量600〜6
000のポリエチレングリコールを共重合したブロック
ポリエーテルエステルや、酸成分としてスルホイソフタ
ル酸を2モル%以上共重合したポリエステル、或いはこ
れらの両成分を組み合わせた共重合ポリエステル)の2
成分系からなるアルカリ分割型の複合糸とリヨセル繊維
との混用では、リヨセル繊維100%のタッチとより均
一なパウダー調の外観が得られる。ポリエステルを常法
に従って紡糸−延撚工程を直結した直延法で、5000
m/分以上の巻取速度の高速紡糸した糸とリヨセル繊維
との混用は、ポリエステル繊維とリヨセル繊維とが均一
に混用され、ソフトで且つリヨセル繊維100%に近い
タッチが得られる。
【0016】本発明で言うリヨセル繊維とポリエステル
繊維が混用された布帛とは、混繊、混紡、合撚、仮撚、
合糸、交編、交織等の任意の混用方法で製造された布帛
である。本発明において、リヨセル繊維とポリエステル
繊維との混用割合は所期の目的を達成できるなら特に制
限されないが、一般に20〜80重量%、好ましくは3
0〜70重量%である。また、本発明の混用布帛には、
その機能を損なわない範囲で綿、銅アンモニアセルロー
ス繊維、ビスコース繊維等の他のセルロース繊維及び/
又は合繊を混ぜても良い。
繊維が混用された布帛とは、混繊、混紡、合撚、仮撚、
合糸、交編、交織等の任意の混用方法で製造された布帛
である。本発明において、リヨセル繊維とポリエステル
繊維との混用割合は所期の目的を達成できるなら特に制
限されないが、一般に20〜80重量%、好ましくは3
0〜70重量%である。また、本発明の混用布帛には、
その機能を損なわない範囲で綿、銅アンモニアセルロー
ス繊維、ビスコース繊維等の他のセルロース繊維及び/
又は合繊を混ぜても良い。
【0017】本発明におけるポリエステル繊維のアルカ
リ減量加工には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属水酸化物の水溶液が用いられ、これら水
溶液中にアルカリ減量を促進する第4級アンモニウム化
合物等を併用する事も可能である。第4級アンモニウム
化合物としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド等で
あるが、これらに限定されるものではない。
リ減量加工には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属水酸化物の水溶液が用いられ、これら水
溶液中にアルカリ減量を促進する第4級アンモニウム化
合物等を併用する事も可能である。第4級アンモニウム
化合物としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド等で
あるが、これらに限定されるものではない。
【0018】アルカリ減量加工の処理方法としては、ア
ルカリ水溶液中にポリエステル繊維とセルロース繊維か
らなる混用布帛を浸漬して加熱処理する浸漬法、アルカ
リ水溶液を付与した該混用布帛をスチーミングするか或
いは巻取って長時間エージングする方法等がある。もち
ろん、ポリエステル繊維を予めアルカリ減量加工した後
にセルロース繊維と混用布帛にしても構わない。
ルカリ水溶液中にポリエステル繊維とセルロース繊維か
らなる混用布帛を浸漬して加熱処理する浸漬法、アルカ
リ水溶液を付与した該混用布帛をスチーミングするか或
いは巻取って長時間エージングする方法等がある。もち
ろん、ポリエステル繊維を予めアルカリ減量加工した後
にセルロース繊維と混用布帛にしても構わない。
【0019】浸漬法の場合、通常、処理温度60〜15
0℃で行われる。60℃未満では処理時間が長時間とな
り、150℃を越えると処理によりセルロース繊維の風
合いの硬化、収縮が大きくなったり、処理によるバラツ
キが大きく再現性に乏しい。アルカリ水溶液の濃度は、
混用布帛の混率、形態、処理方法、処理条件によって異
なるが、浸漬法の場合、アルカリ金属水酸化物は20〜
80g/Lである。20g/L未満では処理時間が長時
間となる。80g/Lを越えるとセルロース繊維の風合
いの硬化及びポリエステル繊維の減量により強度が低下
し、著しく収縮する。又、第4級アンモニウム化合物を
併用する場合、2〜10g/Lが望ましい。
0℃で行われる。60℃未満では処理時間が長時間とな
り、150℃を越えると処理によりセルロース繊維の風
合いの硬化、収縮が大きくなったり、処理によるバラツ
キが大きく再現性に乏しい。アルカリ水溶液の濃度は、
混用布帛の混率、形態、処理方法、処理条件によって異
なるが、浸漬法の場合、アルカリ金属水酸化物は20〜
80g/Lである。20g/L未満では処理時間が長時
間となる。80g/Lを越えるとセルロース繊維の風合
いの硬化及びポリエステル繊維の減量により強度が低下
し、著しく収縮する。又、第4級アンモニウム化合物を
併用する場合、2〜10g/Lが望ましい。
【0020】減量率は混用布帛の形態、混用方法、混率
によって異なるが、一般的にポリエステルの減量率が5
〜30%、好ましくは10〜25%の時にドレープ性が
改善され、風合いがソフトになる。5%未満の減量率で
はドレープ性があまり改善されず、風合いも硬い。ま
た、30%を越える減量率ではポリエステルの強度低下
が大きい。一般的なポリエステル/リヨセル繊維混用布
帛でのポリエステルの混率は20〜80%、好ましくは
30〜70%である。
によって異なるが、一般的にポリエステルの減量率が5
〜30%、好ましくは10〜25%の時にドレープ性が
改善され、風合いがソフトになる。5%未満の減量率で
はドレープ性があまり改善されず、風合いも硬い。ま
た、30%を越える減量率ではポリエステルの強度低下
が大きい。一般的なポリエステル/リヨセル繊維混用布
帛でのポリエステルの混率は20〜80%、好ましくは
30〜70%である。
【0021】アルカリ減量後のリヨセル繊維の乾燥時の
破断強度は2.8〜4.0g/d、破断伸度が13〜2
0%で布帛として十分な強度を保持している。例えばポ
リエステル混率30%の織物の場合、ポリエステルの減
量率を5〜30%にした場合、布帛としての減量率は
1.5〜9%となり、この範囲ならば、ドレープ性が改
善され、風合いがソフトな布帛となる。また、ポリエス
テル混率70%の織物の場合、ポリエステルの減量率を
5〜30%にした場合、布帛としての減量率は3.5〜
21%となり、この範囲ならば、ポリエステルの減量率
は25%程度で、ドレープ性が改善され、風合いがソフ
トな布帛となる。
破断強度は2.8〜4.0g/d、破断伸度が13〜2
0%で布帛として十分な強度を保持している。例えばポ
リエステル混率30%の織物の場合、ポリエステルの減
量率を5〜30%にした場合、布帛としての減量率は
1.5〜9%となり、この範囲ならば、ドレープ性が改
善され、風合いがソフトな布帛となる。また、ポリエス
テル混率70%の織物の場合、ポリエステルの減量率を
5〜30%にした場合、布帛としての減量率は3.5〜
21%となり、この範囲ならば、ポリエステルの減量率
は25%程度で、ドレープ性が改善され、風合いがソフ
トな布帛となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例で具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。尚、実施例中の評価項目は以下の方法で行った。 (1)ドレープ性 減量加工後の混用布帛のドレープ性をJIS−L−10
96に従い、ドレープ係数を測定した。 (2)風合い:ソフト 減量加工後の混用布帛について、風合いがソフトである
ものを◎(良好)とし、◎〜×の4段階に官能評価を行
った。
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。尚、実施例中の評価項目は以下の方法で行った。 (1)ドレープ性 減量加工後の混用布帛のドレープ性をJIS−L−10
96に従い、ドレープ係数を測定した。 (2)風合い:ソフト 減量加工後の混用布帛について、風合いがソフトである
ものを◎(良好)とし、◎〜×の4段階に官能評価を行
った。
【0023】(3)風合い:張り、腰 減量加工後の混用布帛について、張り、腰のあるものを
◎(良好)とし、◎〜×の4段階に官能評価を行った。 (4)引裂強度 減量加工後の混用布帛の引裂強度について、JIS−L
−1079エレメンドルフ法に従い、経糸切断の引裂強
度のみ測定した。
◎(良好)とし、◎〜×の4段階に官能評価を行った。 (4)引裂強度 減量加工後の混用布帛の引裂強度について、JIS−L
−1079エレメンドルフ法に従い、経糸切断の引裂強
度のみ測定した。
【0024】(5)セルロース汚染 染色後の混用布帛のセルロース側の汚染の度合いを、汚
染の少ないものを◎(良好)とし、◎〜×の4段階に視
覚判定を行った。 (6)洗濯堅牢度 染色後の混用布帛の洗濯堅牢度を、JIS−L−084
4 A−2法に従い測定した。
染の少ないものを◎(良好)とし、◎〜×の4段階に視
覚判定を行った。 (6)洗濯堅牢度 染色後の混用布帛の洗濯堅牢度を、JIS−L−084
4 A−2法に従い測定した。
【0025】<リヨセル繊維(有機溶媒紡糸セルロース
繊維)>また、実施例において使用したリヨセル繊維
は、次のようにして準備した。すなわち、特公昭63−
28848号公報に記載されている製造方法に従い、パ
ルプとN−メチルモルホリン−N−オキシド水溶液を混
合槽に入れて減圧下で混合し、セルロース濃度10%の
セルロース溶液を製造した。該セルロース溶液を124
℃の表1の条件によってエアギャップ紡糸した。紡糸し
た糸を水洗によって精練し、乾燥、巻き取りを経て、表
1の物性を持つ75d/50fのセルロースフィラメン
ト糸を得た。
繊維)>また、実施例において使用したリヨセル繊維
は、次のようにして準備した。すなわち、特公昭63−
28848号公報に記載されている製造方法に従い、パ
ルプとN−メチルモルホリン−N−オキシド水溶液を混
合槽に入れて減圧下で混合し、セルロース濃度10%の
セルロース溶液を製造した。該セルロース溶液を124
℃の表1の条件によってエアギャップ紡糸した。紡糸し
た糸を水洗によって精練し、乾燥、巻き取りを経て、表
1の物性を持つ75d/50fのセルロースフィラメン
ト糸を得た。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例1)リヨセル繊維75d/50f
とポリエステル繊維50d/36f(ポリエチレンテレ
フタレートからなり、その断面形状が丸形である)から
なるインターレース混繊糸を経糸及び緯糸に用いた、経
密度85本/インチ(SZ)、緯密度80本/インチ
(SZ)の平織ジョーゼットを常法にて精練、乾熱セッ
トしたものを試料とした(ポリエステル繊維混率40
%)。該試料を水酸化ナトリウム40g/L水溶液にて
90℃で60分、液流染色機を用いてアルカリ減量処理
し、中和、水洗、乾燥し、減量率6%の混用織物を得
た。
とポリエステル繊維50d/36f(ポリエチレンテレ
フタレートからなり、その断面形状が丸形である)から
なるインターレース混繊糸を経糸及び緯糸に用いた、経
密度85本/インチ(SZ)、緯密度80本/インチ
(SZ)の平織ジョーゼットを常法にて精練、乾熱セッ
トしたものを試料とした(ポリエステル繊維混率40
%)。該試料を水酸化ナトリウム40g/L水溶液にて
90℃で60分、液流染色機を用いてアルカリ減量処理
し、中和、水洗、乾燥し、減量率6%の混用織物を得
た。
【0028】次に、得られた混用布帛を下記の染色条件
及び順序で染色した。 分散染料による染色 Kayalonpolyester Blue EBL-E(日本化薬製) 3%owf (C.I. Disperse Blue 56) 酢酸 0.25cc/L ニッカサンソルト7000(分散剤:日華化学製) 0.5g/L 浴比 1:50、130℃×60分
及び順序で染色した。 分散染料による染色 Kayalonpolyester Blue EBL-E(日本化薬製) 3%owf (C.I. Disperse Blue 56) 酢酸 0.25cc/L ニッカサンソルト7000(分散剤:日華化学製) 0.5g/L 浴比 1:50、130℃×60分
【0029】 ソーピング リポトールTC−350(洗浄剤:日華化学製) 2g/L 炭酸ナトリウム 1g/L 浴比 1:30、80℃×15分 上記染色物を湯洗、水洗、乾燥してリヨセル繊維の部分
が白残しされた青色平織ジョーゼットを得た。
が白残しされた青色平織ジョーゼットを得た。
【0030】(比較例1)これに対し、ビスコース法レ
ーヨン75d/36fとポリエステル繊維50d/36
f(その形態がポリエチレンテレフタレートからなり、
その断面形状が丸形である)からなるインターレース混
繊糸を経糸及び緯糸に用いた、経密度85本/インチ
(SZ)、緯密度80本/インチ(SZ)の平織ジョー
ゼットを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料とし
た(ポリエステル繊維混率40%)。該試料を実施例1
と同条件のアルカリ減量加工を行い、減量率6%の混用
織物を得た。次いで、減量された混用布帛を実施例1と
同条件で染色を行い、セルロース繊維の部分が白残しさ
れた青色平織ジョーゼットを得た。
ーヨン75d/36fとポリエステル繊維50d/36
f(その形態がポリエチレンテレフタレートからなり、
その断面形状が丸形である)からなるインターレース混
繊糸を経糸及び緯糸に用いた、経密度85本/インチ
(SZ)、緯密度80本/インチ(SZ)の平織ジョー
ゼットを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料とし
た(ポリエステル繊維混率40%)。該試料を実施例1
と同条件のアルカリ減量加工を行い、減量率6%の混用
織物を得た。次いで、減量された混用布帛を実施例1と
同条件で染色を行い、セルロース繊維の部分が白残しさ
れた青色平織ジョーゼットを得た。
【0031】(比較例2)また、比較例1の平織ジョー
ゼットを常法にて精練、乾熱セットした後、セルソフト
L(ノボノルディスク製)を酢酸−酢酸ナトリウム緩衝
液(pH4.6)に溶かして0.5wt%溶液を調整
し、この溶液にて50℃で120分酵素減量処理を液流
染色機で行った後、酵素失活処理、水洗、乾燥し、減量
率4%の混用織物を得た。次いで、減量された混用布帛
を実施例1と同条件で染色を行い、セルロース繊維の部
分が白残しされた青色平織ジョーゼットを得た。
ゼットを常法にて精練、乾熱セットした後、セルソフト
L(ノボノルディスク製)を酢酸−酢酸ナトリウム緩衝
液(pH4.6)に溶かして0.5wt%溶液を調整
し、この溶液にて50℃で120分酵素減量処理を液流
染色機で行った後、酵素失活処理、水洗、乾燥し、減量
率4%の混用織物を得た。次いで、減量された混用布帛
を実施例1と同条件で染色を行い、セルロース繊維の部
分が白残しされた青色平織ジョーゼットを得た。
【0032】(比較例3)ポリエステル繊維150d/
72f(その形態がポリエチレンテレフタレートからな
り、その断面形状が丸形である)を経糸及び緯糸に用い
た、経密度85本/インチ(SZ)、緯密度80本/イ
ンチ(SZ)の平織ジョーゼットを常法にて精錬、乾熱
セットしたものを試料とし(ポリエステル繊維混率10
0%)、実施例1と同条件のアルカリ減量加工を行い、
減量率15%の混用織物を得た。次いで、減量された混
用布帛を実施例1と同条件で染色を行い、青色平織ジョ
ーゼットを得た。
72f(その形態がポリエチレンテレフタレートからな
り、その断面形状が丸形である)を経糸及び緯糸に用い
た、経密度85本/インチ(SZ)、緯密度80本/イ
ンチ(SZ)の平織ジョーゼットを常法にて精錬、乾熱
セットしたものを試料とし(ポリエステル繊維混率10
0%)、実施例1と同条件のアルカリ減量加工を行い、
減量率15%の混用織物を得た。次いで、減量された混
用布帛を実施例1と同条件で染色を行い、青色平織ジョ
ーゼットを得た。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、本発明の混用布帛は、ドレープ
性が良く、風合がソフトで、張り、腰のある混用布帛と
なっている。これに対し、比較例1ではドレープ性が良
く、風合いがソフトになるものの、張り、腰が欠けた混
用布帛となっている。比較例2ではドレープ性が悪く、
風合いがソフトな混用布帛とならなかった。又、比較例
3ではドレープ性が良く、風合いがソフトになるが張
り、腰の無い布帛となった。
性が良く、風合がソフトで、張り、腰のある混用布帛と
なっている。これに対し、比較例1ではドレープ性が良
く、風合いがソフトになるものの、張り、腰が欠けた混
用布帛となっている。比較例2ではドレープ性が悪く、
風合いがソフトな混用布帛とならなかった。又、比較例
3ではドレープ性が良く、風合いがソフトになるが張
り、腰の無い布帛となった。
【0035】<考察>従来、ポリエステル繊維とセルロ
ース繊維を混用した布帛の染色においては、ポリエステ
ル繊維用染料によるセルロース汚染が大きく、混用布帛
の染色時の色の再現性が悪く、又、染色堅牢度が悪くな
るなどの問題もあった。この様な問題はポリエステル繊
維を染色した後に還元洗浄を行うことで解決されるが、
染料によっては十分なレベルに達せず、また染色作業上
においても非常に非効率的な染色方法をとらなければ不
可能であった。しかしながら、表2より、本発明の混用
布帛は、比較例1、2に比べ分散染料のセルロース汚染
が非常に少なく、且つ洗濯堅牢度が優れた混用布帛であ
るため、染色作業上において効率的な1浴2段染法をと
ることも可能である。
ース繊維を混用した布帛の染色においては、ポリエステ
ル繊維用染料によるセルロース汚染が大きく、混用布帛
の染色時の色の再現性が悪く、又、染色堅牢度が悪くな
るなどの問題もあった。この様な問題はポリエステル繊
維を染色した後に還元洗浄を行うことで解決されるが、
染料によっては十分なレベルに達せず、また染色作業上
においても非常に非効率的な染色方法をとらなければ不
可能であった。しかしながら、表2より、本発明の混用
布帛は、比較例1、2に比べ分散染料のセルロース汚染
が非常に少なく、且つ洗濯堅牢度が優れた混用布帛であ
るため、染色作業上において効率的な1浴2段染法をと
ることも可能である。
【0036】(実施例2)経糸にリヨセル繊維75d/
36f、緯糸にポリエステル繊維75d/36f(その
形態がポリエチレンテレフタレートからなり、その断面
形状が丸形である)を用いた、経密度103本/イン
チ、緯密度83本/インチの交織タフタを常法にて精
練、乾熱セットしたものを試料とした(ポリエステル繊
維混率45%)。該試料を水酸化ナトリウム40g/L
水溶液にて90℃で60分、液流染色機を用いて、アル
カリ減量処理し、中和、水洗、乾燥し、減量率7%の混
用織物を得た。
36f、緯糸にポリエステル繊維75d/36f(その
形態がポリエチレンテレフタレートからなり、その断面
形状が丸形である)を用いた、経密度103本/イン
チ、緯密度83本/インチの交織タフタを常法にて精
練、乾熱セットしたものを試料とした(ポリエステル繊
維混率45%)。該試料を水酸化ナトリウム40g/L
水溶液にて90℃で60分、液流染色機を用いて、アル
カリ減量処理し、中和、水洗、乾燥し、減量率7%の混
用織物を得た。
【0037】次に、得られた混用布帛を下記の染色条件
及び順序で染色した。 分散染料染色 Sumikaron Brilliant Red SE-BL (住友化学製) 3%owf (C.I. Disperse Red 146) 酢酸 0.25cc/L ニッカサンソルト7000(分散剤:日華化学製) 0.5g/L 浴比 1:50、130℃×60分
及び順序で染色した。 分散染料染色 Sumikaron Brilliant Red SE-BL (住友化学製) 3%owf (C.I. Disperse Red 146) 酢酸 0.25cc/L ニッカサンソルト7000(分散剤:日華化学製) 0.5g/L 浴比 1:50、130℃×60分
【0038】 反応染料染色 Levafix Brilliant Red E-4BA (Dystar製) 3.5%owf (C.I. Reactive Red 158) 硫酸ナトリウム 50g/L 炭酸ナトリウム 10g/L 浴比 1:50、80℃×60分 ソーピング リポトールTC−350(洗浄剤:日華化学製) 2g/L 炭酸ナトリウム 1g/L 浴比 1:30、80℃×15分 上記染色物を湯洗、水洗、乾燥して赤色タフタを得た。
【0039】(比較例4)これに対し、経糸にビスコー
ス法レーヨン75d/36d、緯糸にポリエステル繊維
75d/36f(その形態がポリエチレンテレフタレー
トからなり、その断面形状が丸形である)を用いた、経
密度103本/インチ、緯密度83本/インチの交織タ
フタを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料とし
た。該試料について、実施例1と同条件のアルカリ減量
加工を行い、減量率3%の混用織物を得た。次いで、得
られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行い、赤色
タフタを得た。
ス法レーヨン75d/36d、緯糸にポリエステル繊維
75d/36f(その形態がポリエチレンテレフタレー
トからなり、その断面形状が丸形である)を用いた、経
密度103本/インチ、緯密度83本/インチの交織タ
フタを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料とし
た。該試料について、実施例1と同条件のアルカリ減量
加工を行い、減量率3%の混用織物を得た。次いで、得
られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行い、赤色
タフタを得た。
【0040】(比較例5)また、実施例2で使用した交
織タフタを常法で精練、乾熱セットしたものを試料とし
た。セルソフトL(ノボノルディスク製)を酢酸−酢酸
ナトリウム緩衝液(pH4.6)に溶かして0.5wt
%溶液を調製し、この溶液にて該試料を50℃で120
分酵素減量処理を液流染色機で行った後、酵素失活処
理、水洗、乾燥し、減量率4%の混用織物を得た。次い
で、得られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行
い、赤色タフタを得た。
織タフタを常法で精練、乾熱セットしたものを試料とし
た。セルソフトL(ノボノルディスク製)を酢酸−酢酸
ナトリウム緩衝液(pH4.6)に溶かして0.5wt
%溶液を調製し、この溶液にて該試料を50℃で120
分酵素減量処理を液流染色機で行った後、酵素失活処
理、水洗、乾燥し、減量率4%の混用織物を得た。次い
で、得られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行
い、赤色タフタを得た。
【0041】(比較例6)更に、ポリエステル繊維75
d/36f(その形態がポリエチレンテレフタレートか
らなり、その断面形状が丸形である)を経糸、緯糸に用
いた、経密度103本/インチ、緯密度83本/インチ
のタフタを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料と
した。該試料について、実施例1と同条件のアルカリ減
量加工を行い、減量率15%の混用織物を得た。次い
で、得られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行
い、赤色タフタを得た。
d/36f(その形態がポリエチレンテレフタレートか
らなり、その断面形状が丸形である)を経糸、緯糸に用
いた、経密度103本/インチ、緯密度83本/インチ
のタフタを常法にて精練、乾熱セットしたものを試料と
した。該試料について、実施例1と同条件のアルカリ減
量加工を行い、減量率15%の混用織物を得た。次い
で、得られた混用布帛を実施例2と同条件で染色を行
い、赤色タフタを得た。
【0042】
【表3】
【0043】表3より、本発明の混用布帛は、ドレープ
性が良く、風合がソフトで、且つ、張り、腰を兼備し、
また、布帛として十分な引き裂き強度を保持している。
それに対し、比較例4ではドレープ性が良いものの、セ
ルロースの劣化が大きく、風合いがソフトになるもの
の、張り、腰に欠け、引き裂き強度も布帛として十分な
強度を保持していなかった。また、比較例5はドレープ
性が悪く、風合いがソフトでなく、張り、腰に欠けた布
帛となった。比較例6ではドレープ性が良く、引き裂き
強度も十分な強度を保持しているが、張り、腰のない布
帛となった。
性が良く、風合がソフトで、且つ、張り、腰を兼備し、
また、布帛として十分な引き裂き強度を保持している。
それに対し、比較例4ではドレープ性が良いものの、セ
ルロースの劣化が大きく、風合いがソフトになるもの
の、張り、腰に欠け、引き裂き強度も布帛として十分な
強度を保持していなかった。また、比較例5はドレープ
性が悪く、風合いがソフトでなく、張り、腰に欠けた布
帛となった。比較例6ではドレープ性が良く、引き裂き
強度も十分な強度を保持しているが、張り、腰のない布
帛となった。
【0044】(実施例3)リヨセル繊維75d/50f
とポリエステル繊維50d/30f(ポリエチレンテレ
フタレートとイソフタル酸との共重合ポリエチレンテレ
フタレートの2成分系からなるサイドバイサイドのコン
ジュケート糸)からなるインタ・レース混繊糸を経糸及
び緯糸に用い、実施例1と同様の平織ジョーゼットを製
織し、実施例1と同条件にて精練、乾熱セット、アルカ
リ減量、染色を実施し、減量率7%の平織ジョーゼット
を得た。表3より、本発明の混用布帛はドレープ性が良
く、リヨセル繊維100%のタッチとボリューム感のあ
る風合が得られ、布帛として十分な引裂強度を保持して
いる。
とポリエステル繊維50d/30f(ポリエチレンテレ
フタレートとイソフタル酸との共重合ポリエチレンテレ
フタレートの2成分系からなるサイドバイサイドのコン
ジュケート糸)からなるインタ・レース混繊糸を経糸及
び緯糸に用い、実施例1と同様の平織ジョーゼットを製
織し、実施例1と同条件にて精練、乾熱セット、アルカ
リ減量、染色を実施し、減量率7%の平織ジョーゼット
を得た。表3より、本発明の混用布帛はドレープ性が良
く、リヨセル繊維100%のタッチとボリューム感のあ
る風合が得られ、布帛として十分な引裂強度を保持して
いる。
【0045】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、ポリエス
テル繊維のアルカリ減量によって風合いがソフトで、張
り、腰を兼備し、布帛として十分な強度を保持したポリ
エステル/セルロース混用布帛が得られる。また、この
混用布帛はセルロース繊維のポリエステル繊維用染料に
よる汚染が少なく、従来の混用布帛よりも染色堅牢度に
優れている。
テル繊維のアルカリ減量によって風合いがソフトで、張
り、腰を兼備し、布帛として十分な強度を保持したポリ
エステル/セルロース混用布帛が得られる。また、この
混用布帛はセルロース繊維のポリエステル繊維用染料に
よる汚染が少なく、従来の混用布帛よりも染色堅牢度に
優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 リヨセル繊維とポリエステル繊維が混用
された布帛であって、該ポリエステル繊維がアルカリ減
量されていることを特徴とする混用布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9193326A JPH1072771A (ja) | 1996-07-05 | 1997-07-04 | ポリエステル/セルロース混用布帛 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-194054 | 1996-07-05 | ||
JP19405496 | 1996-07-05 | ||
JP9193326A JPH1072771A (ja) | 1996-07-05 | 1997-07-04 | ポリエステル/セルロース混用布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1072771A true JPH1072771A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=26507810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9193326A Pending JPH1072771A (ja) | 1996-07-05 | 1997-07-04 | ポリエステル/セルロース混用布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1072771A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999016705A1 (en) * | 1997-09-26 | 1999-04-08 | Fibretech Limited | Filling comprising a polyester fibre |
JP2007247088A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Toray Ind Inc | 長短複合紡績糸およびそれを用いてなる布帛 |
JP2020536185A (ja) * | 2017-10-06 | 2020-12-10 | レンチング アクチエンゲゼルシャフト | リヨセルフィラメントデニム |
JP2020536181A (ja) * | 2017-10-06 | 2020-12-10 | レンチング アクチエンゲゼルシャフト | リヨセルフィラメントを含む又はリヨセルフィラメントからなる絹様織衣服 |
CN115352134A (zh) * | 2022-09-06 | 2022-11-18 | 江苏丹毛纺织股份有限公司 | 一种抗起毛起球涤棉针织面料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP9193326A patent/JPH1072771A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999016705A1 (en) * | 1997-09-26 | 1999-04-08 | Fibretech Limited | Filling comprising a polyester fibre |
JP2007247088A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Toray Ind Inc | 長短複合紡績糸およびそれを用いてなる布帛 |
JP2020536185A (ja) * | 2017-10-06 | 2020-12-10 | レンチング アクチエンゲゼルシャフト | リヨセルフィラメントデニム |
JP2020536181A (ja) * | 2017-10-06 | 2020-12-10 | レンチング アクチエンゲゼルシャフト | リヨセルフィラメントを含む又はリヨセルフィラメントからなる絹様織衣服 |
CN115352134A (zh) * | 2022-09-06 | 2022-11-18 | 江苏丹毛纺织股份有限公司 | 一种抗起毛起球涤棉针织面料及其制备方法 |
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