JPH1071291A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全く水を使用せずに洗濯を施すことが出来る
洗濯機を提供し、一連の洗濯工程に要する時間を短縮す
る。 【解決手段】 水平軸回りに回転駆動される洗濯槽２
と、洗濯槽２に開設された空気入口孔22及び空気出口孔
23と、空気出口孔23から排出された空気を空気入口孔22
へ導く循環空気ダクト５と、循環空気ダクト５の途中に
介在して空気出口孔23から空気入口孔22へ向けて空気を
流すためのファン35と、空気入口孔22から洗濯槽２内へ
送り込むべき空気を清浄する電気集塵機構７とを具えて
いる。洗濯槽２内の空気を空気出口孔23から循環空気ダ
クト５内に吸い込み、吸い込んだ空気を電気集塵機構７
により清浄した後、空気入口孔22から洗濯槽２内へ吹き
込むことによって、全く水を使用せずに洗濯物に洗浄を
施す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、全く水を使用せず
に洗濯物に洗浄を施すことが出来る洗濯機に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】洗濯機としては、一般に、渦巻式洗濯機
が普及しているが、渦巻式洗濯機においては、水を満た
した洗濯槽内に洗濯物を投入して、洗濯物に摩擦洗いを
主とした洗浄を施すので、多量の水が必要であるばかり
でなく、洗濯物が傷みやすい問題がある。そこで、節水
を図ると共に洗濯物の傷みを軽減することが可能な洗濯
機として、ドラム式洗濯機が知られている。ドラム式洗
濯機においては、水平の回転軸を有する洗濯槽内に洗濯
物を入れて比較的少量の洗濯水を注入し、洗濯槽を低速
回転させて洗濯物にたたき洗いを主とした洗浄を施す。
その後、洗濯槽を高速回転させて洗濯物に脱水を施し、
最後に、洗濯槽内に加熱空気を噴射しつつ洗濯槽を回転
させて洗濯物に乾燥を施し、一連の洗濯工程を終了す
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ドラム式洗濯機におい
ては、渦巻式洗濯機に比べて大きな節水効果が得られる
ものの、洗濯物全体が浸る程度の水は不可欠であるの
で、洗浄工程にて濡れた洗濯物を乾燥させるための脱水
工程及び乾燥工程を省略することが出来ず、渦巻式洗濯
機と同様、一連の洗濯工程に長い時間がかかる問題があ
る。本発明の目的は、全く水を使用せずに洗濯を施すこ
とが出来る洗濯機を提供し、一連の洗濯工程に要する時
間を短縮することである。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】本発明に係る洗濯機は、フ
レーム(１)内に水平軸回りに回転駆動可能に設置された
洗濯槽(２)と、洗濯槽(２)を回転駆動する回転駆動機構
と、洗濯槽(２)に開設された空気入口孔(22)及び空気出
口孔(23)と、空気出口孔(23)から排出された空気を空気
入口孔(22)へ導く循環空気ダクト(５)と、循環空気ダク
ト(５)の途中に介在して空気出口孔(23)から空気入口孔
(22)へ向けて空気を流すための風力機構と、空気入口孔
(22)から洗濯槽(２)内へ送り込むべき空気を清浄する電
気集塵機構(７)とを具え、該電気集塵機構(７)は、循環
空気ダクト(５)の途中に介在して循環空気ダクト(５)内
の空気通路に拡がる放電空間を形成すべき電極手段と、
該電極手段に接続された電源(73)とから構成されてい
る。

【０００５】本発明に係る洗濯機において、回転駆動機
構を動作させると、洗濯槽(２)が水平軸回りに回転す
る。又、風力機構を動作させると、洗濯槽(２)内の空気
が空気出口孔(23)から循環空気ダクト(５)内に吸い込ま
れ、吸い込まれた空気は、更に循環空気ダクト(５)を経
て空気入口孔(22)から洗濯槽(２)内へ送り込まれる。洗
濯槽(２)内へ送り込まれた空気は、再び空気出口孔(23)
から循環空気ダクト(５)内に吸い込まれ、洗濯槽(２)を
含む循環経路を循環することになる。又、電気集塵機構
(７)の電源(73)をオンにすると、電極手段が正及び負に
帯電し、循環空気ダクト(５)内の空気通路に拡がる放電
空間が形成される。

【０００６】該洗濯機を用いた洗浄においては、先ず、
洗濯槽(２)内に洗濯物を収容し、回転駆動機構及び風力
機構を動作させると共に、電気集塵機構(７)の電源(73)
をオンにする。洗濯槽(２)が回転すると、該回転に伴っ
て洗濯槽(２)内の洗濯物が持ち上げられ、その後、重力
により落下して、洗濯槽(２)の底面にたたきつけられ
る。このときの衝撃力によって、洗濯物に付着している
汚れ粒子は洗濯物からはたき出され、洗濯槽(２)内を舞
い上がる。舞い上がった汚れ粒子は、洗濯槽(２)内の空
気の流れに乗って空気出口孔(23)から循環空気ダクト
(５)内に吸い込まれ、放電空間を通過することになる。

【０００７】放電空間内の空気は、電極手段の正帯電部
及び負帯電部の内、放電側の一方の帯電部の近傍にて正
イオンと負イオンに電離する。これらのイオンの内、前
記一方の帯電部と異符号のイオンは、該帯電部に吸引さ
れて消滅する。一方、同符号のイオンは、他方の帯電部
に吸引されて放電空間内を移動する。この過程で、該イ
オンは、放電空間内を移動する汚れ粒子と衝突し、該汚
れ粒子が帯電することになる。この様にして帯電した汚
れ粒子は、イオンと共に前記他方の帯電部に吸引されて
捕集される。これによって、汚れ粒子を含んだ空気は清
浄されることになる。清浄された空気は、更に循環空気
ダクト(５)を経て空気入口孔(22)から洗濯槽(２)内へ送
り込まれる。この様にして、空気を循環させて洗濯槽
(２)内へ噴射しつつ、洗濯槽(２)を回転駆動することに
よって洗濯物に洗浄を施す。

【０００８】具体的には、洗濯槽(２)内の洗濯物を加熱
するための加熱手段を具えている。

【０００９】該具体的構成を有する洗濯機においては、
加熱手段により洗濯槽(２)内の洗濯物を加熱し、洗濯物
に付着している泥等の湿った汚れを乾燥させ、固体化す
る。固体化された汚れは、洗濯物が洗濯槽(２)の底面に
たたきつけられることにより、粉砕されて粒子化し、洗
濯槽(２)内を舞い上がる。舞い上がった汚れ粒子は、同
様に電極手段にて捕集される。

【００１０】又、具体的には、前記電極手段は、循環空
気ダクト(５)内の空気の流れに交差する姿勢で互いに対
向させて取り付けられた一対の放電電極フィルタ(71)及
び集塵電極フィルタ(72)である。

【００１１】該具体的構成を有する洗濯機においては、
放電電極フィルタ(71)及び集塵電極フィルタ(72)に電圧
を印加して、両フィルタ(71)(72)間に放電空間を形成す
る。放電空間内の空気は、放電電極フィルタ(71)の近傍
にて正イオンと負イオンに電離する。これらのイオンの
内、放電電極フィルタ(71)と異符号のものは、放電電極
フィルタ(71)に吸引されて消滅する。一方、放電電極フ
ィルタ(71)と同符号のイオンは、集塵電極フィルタ(72)
に吸引されて放電空間内を移動する。この過程で、該イ
オンは、放電空間内を放電電極フィルタ(71)から集塵電
極フィルタ(72)へ向かって流れる汚れ粒子と衝突し、該
汚れ粒子が帯電することになる。これによって、汚れ粒
子は、イオンと共に集塵電極フィルタ(72)に吸引され、
集塵電極フィルタ(72)に捕集されることになる。尚、集
塵電極フィルタ(72)に吸引されたイオンは、集塵電極フ
ィルタ(72)にて消滅する。

【００１２】更に具体的には、循環空気ダクト(５)の途
中に、加熱手段へ送り込むべき空気を冷却するための熱
交換器(60)が介在すると共に、循環空気ダクト(５)の底
部には排水口(53)が開設されている。

【００１３】該具体的構成を有する洗濯機において、空
気出口孔(23)から排出された湿った空気中の水分は、熱
交換器(60)を通過する過程で冷却されて凝結する。これ
によって、乾燥した空気が熱交換器(60)から加熱手段へ
送り込まれることになる。従って、洗濯槽(２)内に乾燥
した空気が送り込まれることになって、洗濯物に付着し
ている湿った汚れの乾燥が促進される。尚、凝結によっ
て生成された水は、排水口(53)から外部へ排出される。

【００１４】

【発明の効果】本発明に係る洗濯機によれば、洗浄工程
にて全く水を使用しないので、その後の脱水工程及び乾
燥工程を省略することが出来、一連の洗濯工程に要する
時間を大幅に短縮することが出来る。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、図面に沿って具体的に説明する。本実施例の洗濯機
においては、図１に示す如く、フレーム(１)の内部に、
洗濯槽(２)が水平軸回りに回転可能に収容され、フレー
ム(１)の正面には洗濯槽(２)内へ洗濯物を投入するため
の蓋(11)が取り付けられている。洗濯槽(２)には、図２
に示す如く、その内周壁を軸方向に伸びる４本のバッフ
ル(21)が突設されている。フレーム(１)の底部には、図
１に示す如く、モータ(３)が配設され、その一方の出力
軸(36)は、原動プーリ(31)、ベルト(33)及び従動プーリ
(32)からなる動力伝達機構を介して洗濯槽(２)の駆動軸
(34)に連結されている。これによって洗濯槽(２)が回転
駆動される。

【００１６】洗濯槽(２)の正面には、図１及び図３に示
す如く、洗濯槽(２)内の洗濯物が外部へ逃げない程度の
大きさを有する複数の空気入口孔(22)が、洗濯物投入口
を包囲して円陣に開設されている。又、洗濯槽(２)の背
面には、図１及び図２に示す如く、駆動軸(34)を包囲し
て、扇形の４つの空気出口孔(23)が開設されている。こ
れらの空気出口孔(23)には、汚れ粒子を受け止めるため
のフィルタ(４)が取り付けられている。フレーム(１)の
内部には、図１に示す如く、洗濯槽(２)の背面中心部か
ら洗濯槽(２)の正面下部へ伸びる循環空気ダクト(５)が
設置され、空気吸入口(51)を４つの空気出口孔(23)に対
向させると共に、空気吐出口(52)を洗濯槽(２)の下部に
位置する１つの空気入口孔(22)に対向させている。

【００１７】洗濯槽(２)の背部には、電気集塵機構(７)
が配設されている。電気集塵機構(７)は、循環空気ダク
ト(５)内にて空気出口孔(23)に対向させて取り付けられ
た一対の放電電極フィルタ(71)及び集塵電極フィルタ(7
2)と、これらのフィルタ(71)(72)間に直流電圧を印加す
るための電源(73)とから構成されている。ここで、放電
電極フィルタ(71)及び集塵電極フィルタ(72)は着脱可能
に取り付けられるのであるが、着脱機構については周知
のところであるので、説明及び図示を省略する。電気集
塵機構(７)の動作については、後述する。

【００１８】循環空気ダクト(５)内には、ファン(35)
が、増速機構(図示省略)を介して駆動軸(34)上に取り付
けられている。ファン(35)にはモータ(３)の回転が増速
機構により増速されて伝達され、これによって、ファン
(35)は洗濯槽(２)よりも高速で回転駆動される。ファン
(35)の回転によって、洗濯槽(２)内の空気は、４つの空
気出口孔(23)を経て空気吸入口(51)から循環空気ダクト
(５)内に吸い込まれ、該空気は、循環空気ダクト(５)の
空気吐出口(52)から洗濯槽(２)の空気入口孔(22)を経
て、洗濯槽(２)内に斜め上方へ向けて吹き込まれる。

【００１９】循環空気ダクト(５)の途中には、洗濯槽
(２)内から排出された空気を冷却するための熱交換器(6
0)及び、熱交換器(60)を通過した空気を加熱するための
ヒータ(50)が介在している。又、循環空気ダクト(５)の
底部には、排水口(53)が開設されている。

【００２０】上記熱交換器(60)は、以下の如く構成され
る。循環空気ダクト(５)の内周壁に、放熱用の複数本の
フィン(61)が突設されている。一方、フレーム(１)の底
面には吸気口(12)及び排気口(13)が開設され、フレーム
(１)の底部には、吸気口(12)から排気口(13)へ伸びる冷
却空気ダクト(６)が設置されている。冷却空気ダクト
(６)の途中には、ファン(38)が介在し、該ファン(38)
は、前記モータ(３)の他方の出力軸(37)に連結されてい
る。これによって、ファン(38)が回転駆動される。

【００２１】ファン(38)の回転によって、吸気口(12)か
ら冷却空気ダクト(６)内に外部の空気が取り入れられ、
該空気は、冷却空気ダクト(６)を経て排気口(13)から外
部へ排出される。これによって、洗濯槽(２)内から排出
された湿った空気中の水分は、フィン(61)を通過する過
程で冷却されて凝結し、乾燥した空気がヒータ(50)へ送
り込まれることになる。送り込まれた空気はヒータ(50)
によって加熱され、乾燥した加熱空気が洗濯槽(２)内へ
送り込まれることになる。尚、凝結によって生成された
水は、前記排水口(53)から外部へ排出される。

【００２２】図４は、上記洗濯機の制御系の構成を表わ
している。操作キー(80)を操作することによって、洗浄
を開始するための指令が制御回路(８)に供給される。こ
れに応じて制御回路(８)は、モータ(３)へ駆動指令を発
し、これによってモータ(３)が駆動される。又、制御回
路(８)は、ヒータ(50)の電源(図示省略)及び電気集塵機
構(７)の電源(73)へ夫々、オン信号を供給し、これによ
って、ヒータ(50)の電源及び電気集塵機構(７)の電源(7
3)がオンになる。

【００２３】次に、前記電気集塵機構(７)の動作につい
て、図５に基づき具体的に説明する。電源(73)をオンに
して、放電電極フィルタ(71)及び集塵電極フィルタ(72)
間に直流電圧を印加すると、両フィルタ(71)(72)間にコ
ロナ放電が生じる。これによって形成される放電空間
は、循環空気ダクト(５)内の空気通路の断面全域に拡が
り、該放電空間内の空気は、放電電極フィルタ(71)の近
傍にて正イオンと負イオンに電離することになる。これ
らのイオンの内、負イオンは、正電圧が印加された放電
電極フィルタ(71)に吸引されて消滅する。

【００２４】一方、正イオンは、負電圧が印加された集
塵電極フィルタ(72)に吸引され、集塵電極フィルタ(72)
へ向かって移動する。この過程で、正イオンは、矢印の
如く、放電電極フィルタ(71)から集塵電極フィルタ(72)
へ向かって流れる汚れ粒子と衝突し、該汚れ粒子は正に
帯電することになる。これによって、汚れ粒子は、正イ
オンと共に集塵電極フィルタ(72)に吸引されて、集塵電
極フィルタ(72)にて捕集され、集塵電極フィルタ(72)か
らは清浄された空気が得られることになる。尚、正イオ
ンは、集塵電極フィルタ(72)にて消滅する。

【００２５】図６は、上記洗濯機の洗浄工程における動
作を表わしている。洗浄工程においては、洗濯槽(２)内
に洗濯物を収容し、洗濯槽(２)及びファン(35)(38)を回
転駆動すると共に、ヒータ(50)の電源及び電気集塵機構
(７)の電源(73)をオンにする。冷却用のファン(38)が駆
動されると、破線の矢印で示す如く、吸気口(12)から冷
却空気ダクト(６)内に外部の空気が取り入れられ、該空
気は、冷却空気ダクト(６)を経て排気口(13)から外部へ
排出される。一方、循環用のファン(35)が駆動される
と、実線の矢印で示す如く、洗濯槽(２)内の空気は、空
気出口孔(23)を経て空気吸入口(51)から循環空気ダクト
(５)内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、熱交換器
(60)のフィン(61)を通過して冷却空気ダクト(６)内を流
れる空気によって冷却された後、ヒータ(50)によって加
熱され、空気吐出口(52)を経て空気入口孔(22)から洗濯
槽(２)内に斜め上方へ向けて噴出される。

【００２６】洗濯槽(２)内の洗濯物(10)は、洗濯槽(２)
の回転に伴い、バッフル(21)に引っかかって持ち上げら
れ、その後、重力により落下して、洗濯槽(２)の底面に
たたきつけられる。このときの衝撃力によって、洗濯物
(10)から汚れ粒子がはたき出され、該汚れ粒子は洗濯槽
(２)内を舞い上がる。又、洗濯物(10)から離脱するに至
らなかった汚れ粒子についても、洗濯物(10)が落下する
過程で、空気入口孔(22)から斜め上方へ向けて噴出され
る空気の衝突によって洗濯物(10)から剥離され、洗濯槽
(２)内を舞い上がる。更に、洗濯物(10)に付着している
泥等の湿った汚れは、洗濯槽(２)内の乾燥した加熱空気
に触れて乾燥し、固体化する。固体化した汚れは、洗濯
物(10)が洗濯槽(２)の底面にたたきつけられることによ
り、粉砕されて粒子化し、洗濯物(10)から離脱して洗濯
槽(２)内を舞い上がる。

【００２７】上述の如く洗濯槽(２)内にて舞い上がった
汚れ粒子は、空気の流れに乗って、フィルタ(４)及び空
気出口孔(23)を経て空気吸入口(51)から循環空気ダクト
(５)内に吸い込まれる。ここで、比較的粗い汚れ粒子は
フィルタ(４)によって受け止められる。フィルタ(４)を
通過して循環空気ダクト(５)に吸い込まれた比較的細か
い汚れ粒子は、上述の如く集塵電極フィルタ(72)により
捕集される。集塵電極フィルタ(72)を通過した清浄な空
気は、熱交換器(60)、ヒータ(50)及び空気吐出口(52)を
経て再び空気吐出口(52)から洗濯槽(２)内へ向けて噴出
される。この様に、乾燥した加熱空気を洗濯槽(２)内に
噴射しつつ、洗濯槽(２)を回転駆動することによって、
洗濯槽(２)内に収容した洗濯物(10)に洗浄が施されるの
である。

【００２８】本実施例の洗濯機によれば、上述の如く、
洗浄工程にて全く水を使用しないので、脱水工程及び乾
燥工程を省略することが出来、水を使用していたために
脱水工程及び乾燥工程が必要であった従来の洗濯機に比
べ、一連の洗濯工程に要する時間を大幅に短縮すること
が出来る。又、本実施例の洗濯機は、洗浄工程にて全く
水を使用しないので、給水設備のない場所にも設置する
ことが出来る。尚、本実施例の洗濯機は、電気集塵機構
(７)の電源(73)をオフにした状態で、洗濯槽(２)、ファ
ン(35)(38)を回転駆動すれば、従来の乾燥機としての機
能を発揮することになる。

【００２９】上記実施の形態の説明は、本発明を説明す
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許
請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能で
あることは勿論である。

【００３０】例えば、上記実施例においては、洗濯槽
(２)の正面に、洗濯槽(２)内へ空気を送り込むための空
気入口孔(22)を開設し、該空気入口孔(22)に循環空気ダ
クト(５)の空気吐出口(52)を対向させているが、空気入
口孔(22)を開設することなく、洗濯物の投入口に空気吐
出口(52)を対向させ、洗濯物の投入口から加熱空気を吹
き込むことも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洗濯機の構成を表わす断面図である。

【図２】該洗濯機に収容された洗濯槽の断面図である。

【図３】該洗濯槽の正面図である。

【図４】該洗濯機の制御系の構成を表わすブロック図で
ある。

【図５】該洗濯機の電気集塵機構の動作を説明する図で
ある。

【図６】該洗濯機の洗浄工程における動作を表わす断面
図である。

【符号の説明】

(１) フレーム (２) 洗濯槽 (21) バッフル (22) 空気入口孔 (23) 空気出口孔 (３) モータ (35) ファン (38) ファン (４) フィルタ (５) 循環空気ダクト (50) ヒータ (６) 冷却空気ダクト (60) 熱交換器 (７) 電気集塵機構 (71) 放電電極フィルタ (72) 集塵電極フィルタ (73) 電源

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレーム(１)内に水平軸回りに回転駆動
   可能に設置された洗濯槽(２)と、洗濯槽(２)を回転駆動
   する回転駆動機構と、洗濯槽(２)に開設された空気入口
   孔(22)及び空気出口孔(23)と、空気出口孔(23)から排出
   された空気を空気入口孔(22)へ導く循環空気ダクト(５)
   と、循環空気ダクト(５)の途中に介在して空気出口孔(2
   3)から空気入口孔(22)へ向けて空気を流すための風力機
   構と、空気入口孔(22)から洗濯槽(２)内へ送り込むべき
   空気を清浄する電気集塵機構(７)とを具え、該電気集塵
   機構(７)は、循環空気ダクト(５)の途中に介在して循環
   空気ダクト(５)内の空気通路に拡がる放電空間を形成す
   べき電極手段と、該電極手段に接続された電源(73)とか
   ら構成されている洗濯機。
2. 【請求項２】 洗濯槽(２)内の洗濯物を加熱するための
   加熱手段を具えている請求項１に記載の洗濯機。
3. 【請求項３】 前記電極手段は、循環空気ダクト(５)内
   の空気の流れに交差する姿勢で互いに対向させて取り付
   けられた一対の放電電極フィルタ(71)及び集塵電極フィ
   ルタ(72)である請求項１又は請求項２に記載の洗濯機。
4. 【請求項４】 循環空気ダクト(５)の途中には、加熱手
   段へ送り込むべき空気を冷却するための熱交換器(60)が
   介在すると共に、循環空気ダクト(５)の底部には排水口
   (53)が開設されている請求項２又は請求項３に記載の洗
   濯機。