JPH1069035A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH1069035A
JPH1069035A JP22383996A JP22383996A JPH1069035A JP H1069035 A JPH1069035 A JP H1069035A JP 22383996 A JP22383996 A JP 22383996A JP 22383996 A JP22383996 A JP 22383996A JP H1069035 A JPH1069035 A JP H1069035A
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JP
Japan
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silver halide
halide emulsion
substituted
emulsion layer
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JP22383996A
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Kazuhiko Hirabayashi
和彦 平林
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬調で残色及び黒ポツが少なく、超迅速処理
に適している感光材料の処理方法の提供。 【解決手段】 支持体上の一方の側に少なくとも2層の
ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ支持体に最も近いハロ
ゲン化銀乳剤層が、支持体から最も遠いハロゲン化銀乳
剤層より感度が5〜100%高く、かつ該ハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層にヒドラジン誘導体の少なくと
も1種と、造核促進剤の少なくとも1種を含有し、かつ
該ハロゲン化銀乳剤層を有する側に少なくとも1層の親
水性コロイド層を有し、かつハロゲン化銀乳剤層ハロゲ
ン化銀乳剤層を有する側の全ゼラチン量が2.5g/m
2以下のハロゲン化銀写真感光材料を、p−ヒドロキシ
ベンゼンを0.25〜0.55mol/リットル又はア
スコルビン酸を0.1〜0.5mol/リットル及びカ
リウムイオンを0.01〜1.3mol/リットル含有
する現像液で処理し、かつ全処理時間が20〜60秒で
あることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法に関し、詳しくは硬調な銀画像を形
成し、かつ迅速処理に優れたハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷製版の分野における写真製版の工程
のうち、特に集版、返しの作業工程に用いられるハロゲ
ン化銀写真感光材料(以下、感光材料という)は、線
画、網点画像の再生を良好ならしめるために、画像部と
非画像部が明瞭に区別された高い黒化濃度をもつ、いわ
ゆる超硬調な写真特性を有するものが求められている。
【0003】超硬調な写真特性を感光材料に付与する方
法としては、ヒドラジン誘導体を感光材料中に含有させ
る方法などが知られており、超硬調な写真特性が得られ
る画像システムとして、特開昭60−140338号、
同61−238049号などで開示されている。しかし
ながら、これらの発明において使用されている現像液の
pHは11以上である。pH11以上の現像液は空気酸
化され易く不安定であり、pHを下げる努力がなされて
いるが、まだ不安定であり、改良が望まれている。
【0004】また一方返し工程においては、処理量が多
いため迅速処理化が望まれている。しかし、単に処理時
間を短くするだけでは、処理時間が短すぎて写真特性が
軟調化したり、処理液に溶出すべき感光材料の添加剤が
感光材料中に残り、汚染してしまうという問題が出てく
る。
【0005】特に明室用感光材料において、感度を低く
するために粒子に多量のロジウム等の金属をドーピング
していたが、多量に添加することによりヒドラジン誘導
体の活性能が低下し硬調化しにくくなっていた。そこで
ヒドラジンや造核促進剤を多量に添加することによって
補っていたが、黒ポツが多く発生していた。
【0006】また、明室用感光材料はUVカットした蛍
光灯の下で取り扱われるため、カメラ撮影用やイメージ
セッター用感光材料に対し、染料を多量に添加してセー
フライト性を確保してきた。更に、処理が迅速化される
ことにより染料の脱色が十分に行われず、問題であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、超硬調な写真特性を有し、かつ
迅速処理が可能であって、残色、黒ポツ故障の少ない感
光材料の処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は下記
手段により達成された。
【0009】 支持体上の一方の側に少なくとも2層
のハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ支持体に最も近いハ
ロゲン化銀乳剤層が、支持体から最も遠いハロゲン化銀
乳剤層より感度が5〜100%高く、かつ該ハロゲン化
銀乳剤層の少なくとも1層に下記一般式〔1〕で表され
るヒドラジン誘導体の少なくとも1種と、下記一般式
〔2〕〜〔5〕で表される造核促進剤の少なくとも1種
を含有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層を有する側に少な
くとも1層の親水性コロイド層を有し、かつハロゲン化
銀乳剤層を有する側の全ゼラチン量が2.5g/m2
下のハロゲン化銀写真感光材料を、p−ヒドロキシベン
ゼンを0.25〜0.55mol/リットル及びカリウ
ムイオンを0.01〜1.3mol/リットル含有する
現像液で処理し、かつ全処理時間が20〜60秒である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。
【0010】
【化5】
【0011】〔式中、R1はスルホンアミド基で置換さ
れた脂肪族基又は芳香族基を表し、R2は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、不飽和ヘテロ環基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基又はヒドラジノ基を表
す。A1、A2はともに水素原子あるいは一方が水素原子
で他方が置換又は無置換のアルキルスルホニル基、又は
置換又は無置換のアリールスルホニル基、又は置換又は
無置換のアシル基を表す。〕
【0012】
【化6】
【0013】〔式中、R1、R2、R3はアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルケニル基、シクロア
ルケニル基、ヘテロ環基を表し、これらはさらに置換基
を有していてもよい。mは1ないし4の整数を表し、L
はP原子とその炭素原子で結合するm価の有機基を表
し、nは1ないし3の整数を表し、Xはn価の陰イオン
を表し、XはLと連結してもよい。〕
【0014】
【化7】
【0015】〔式中、Aはヘテロ環を完成させるための
有機基を表す。B、Dはそれぞれ2価の基を表す。
1、R2は各々アルキル基又はアリール基を表し、
3、R4は水素原子又は置換基を表す。R5はアルキル
基を表す。Xはアニオン基を表すが、分子内塩の場合は
Xは必要ない。〕 支持体上の一方の側に少なくとも2層のハロゲン化
銀乳剤層を有し、かつ支持体に最も近いハロゲン化銀乳
剤層が、支持体から最も遠いハロゲン化銀乳剤層より感
度が5〜100%高く、かつ該ハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層に上記一般式〔1〕で表されるヒドラジン
誘導体の少なくとも1種と、上記一般式〔2〕〜〔5〕
で表される造核促進剤の少なくとも1種を含有し、かつ
該ハロゲン化銀乳剤層を有する側に少なくとも1層の親
水性コロイド層を有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層を有
する側の全ゼラチン量が2.5g/m2以下のハロゲン
化銀写真感光材料を、下記一般式〔6〕で表される化合
物を0.1〜0.5mol/リットル及びカリウムイオ
ンを0.01〜1.3mol/リットル含有する現像液
で処理し、かつ全処理時間が20〜60秒であることを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0016】
【化8】
【0017】〔式中、R1、R2は各々独立して置換又は
未置換のアルキル基、置換又は未置換のアミノ基、置換
又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のアルキル
チオ基を表し、又R1とR2が互いに結合して環を形成し
てもよい。
【0018】kは0または1を表し、k=1のときXは
−CO−または−CS−を表す。M1、M2は各々水素原
子またはアルカリ金属を表す。〕 ハロゲン化銀乳剤層を有する側の親水性コロイド層
が少なくとも2層であることを特徴とする上記項又は
項記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0019】以下、本発明について具体的に説明する。
【0020】本発明に用いられるヒドラジン誘導体は、
前記一般式〔1〕によって表される化合物である。
【0021】式中、R1はスルホンアミド基で置換され
た、脂肪族基または芳香族基を表し、R2は水素原子、
アルキル基、アリール基、不飽和ヘテロ環基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アミノ基またはヒドラジノ基
を表す。A1、A2はともに水素原子、あるいは一方が水
素原子で他方が置換もしくは無置換のアルキルスルホニ
ル基、又は置換もしくは無置換のアリールスルホニル
基、又は置換もしくは無置換のアシル基を表す。
【0022】一般式〔1〕において、R1で表されるス
ルホンアミド基で置換された脂肪族基は好ましくは炭素
数1〜30のものであって、特に炭素数1〜20の直
鎖、分岐または環状のアルキル基である。ここで分岐ア
ルキル基はその中に1つまたはそれ以上のヘテロ原子を
含んだ飽和のヘテロ環を形成するように環化されていて
もよい。また、このアルキル基は置換基を有していても
よい。
【0023】一般式〔1〕において、R1で表されるス
ルホンアミド基で置換された芳香族基は単環または2環
のアリール基または不飽和ヘテロ環基である。ここで、
不飽和ヘテロ環基は単環または2環のアリール基と縮環
してヘテロアリール基を形成してもよい。例えばベンゼ
ン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、イミ
ダゾール環、ピラゾール環、キノリン環、イソキノリン
環、ベンズイミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチア
ゾール環等があるが、なかでもベンゼン環を含むものが
好ましい。このなかで、特に好ましいものはアリール基
である。
【0024】一般式〔1〕において、R2で表されるア
ルキル基としては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル
基であり、アリール基としては単環または2環のアリー
ル基が好ましく、例えばベンゼン環を含むものである。
不飽和ヘテロ環基としては少なくとも1つの窒素、酸
素、および硫黄原子を含む5〜6員環の化合物で、例え
ばイミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テ
トラゾリル基、ピリジル基、ピリジニウム基、キノリニ
ウム基、キノリニル基などがある。ピリジル基またはピ
リジニウム基が特に好ましい。アルコキシ基としては炭
素数1〜8のアルコキシ基のものが好ましく、アリール
オキシ基としては単環のものが好ましく、アミノ基とし
ては無置換アミノ基、及び炭素数1〜10のアルキルア
ミノ基、アリールアミノ基が好ましい。
【0025】R2は置換されていてもよく、好ましい代
表的な置換基としては例えばアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基、複素環を含む基ピリジ
ニウム基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、アシルオキシ基、アルキルまたはアリールスルホニ
ルオキシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンア
ミド基、ウレイド基、チオウレイド基、セミカルバジド
基、チオセミカルバジド基、ウレタン基、ヒドラジド構
造を持つ基、4級アンモニウム構造を持つ基、アルキル
またはアリールチオ基、アルキルまたはアリールスルホ
ニル基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、カル
ボキシル基、スルホ基、アシル基、アルコキシまたはア
リーロキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、ハロゲン原子、シアノ基、リン酸アミド基、ジ
アシルアミノ基、イミド基、アシルウレア構造を持つ
基、セレン原子またはテルル原子を含む基、3級スルホ
ニウム構造または4級スルホニウム構造を持つ基などが
挙げられ、好ましい置換基としては直鎖、分岐または環
状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜20のもの)、
アラルキル基(好ましくはアルキル部分の炭素数が1〜
3の単環または2環のもの)、アルコキシ基(好ましく
は炭素数1〜20のもの)、置換アミノ基(好ましくは
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30を持つも
の)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜30を
持つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30を
持つもの)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜3
0のもの)などである。
【0026】R2で表される基のうち好ましいものは、
水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、トリフルオ
ロメチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−メタンス
ルホンアミドプロピル基、フェニルスルホニルメチル基
など)、アラルキル基(例えば、o−ヒドロキシベンジ
ル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、3,5
−ジクロロフェニル基、o−メタンスルホンアミドフェ
ニル基、4−メタンスルホニルフェニル基、2−ヒドロ
キシメチルフェニル基など)などであり、特に水素原
子、トリフロロメチル基が好ましい。又、R2はCO−
2の部分を残余分子から***させ、−CO−R2部分の
原子を含む環式構造を生成させる環化反応を生起するよ
うなものであってもよく、その例としては、例えば特開
昭63−29751号などに記載のものが挙げられる。
【0027】A1、A2は水素原子、炭素数20以下のア
ルキルまたはアリールスルホニル基(好ましくはフェニ
ルスルホニル基、又はハメットの置換基定数の和が−
0.5以上となるように置換されたフェニルスルホニル
基)、炭素数20以下のアシル基(好ましくはベンゾイ
ル基、又はハメットの置換基定数の和が−0.5以上と
なるように置換されたベンゾイル基、あるいは直鎖又は
分岐状、又は環状の無置換及び置換脂肪族アシル基(置
換基としては、例えばハロゲン原子、エーテル基、スル
ホンアミド基、カルボンアミド基、水酸基、カルボキシ
基、スルホン酸基が挙げられる))である。A1、A2
しては水素原子が最も好ましい。
【0028】一般式〔1〕のR1、R2の置換基はさらに
置換されていても良く、好ましい例としてはR2の置換
基として例示したものが挙げられる。さらにその置換
基、その置換基の置換基、置換基の置換基の置換基、と
いうように多重に置換されていても良く、好ましい例は
やはりR2の置換基として例示したものがあてはまる。
【0029】一般式〔1〕のR1またはR2はその中にカ
プラー等の不動性写真用添加剤において常用されている
バラスト基またはポリマーが組み込まれているものでも
よい。バラスト基は8以上の炭素数を有する、写真性に
対して比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、ア
ラルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アルキルフェ
ニル基、フェノキシ基、アルキルフェノキシ基などの中
から選ぶことができる。またポリマーとしては、例えば
特開平1−100530号に記載のものが挙げられる。
【0030】一般式〔1〕のR1またはR2はその中にハ
ロゲン化銀粒子表面に対する吸着を強める基が組み込ま
れているものでもよい。かかる吸着基としては、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、チオ尿素基、複素環チオア
ミド基、メルカプト複素環基、トリアゾール基などの米
国特許第4,385,108号、同4,459,347
号、特開昭59−195233号、同59−20023
1号、同59−201045号、同59−201046
号、同59−201047号、同59−201048
号、同59−201049号、同61−170733
号、同61−270744号、同62−948号、同6
3−234244号、同63−234245号、同63
−234246号に記載された基が挙げられる。
【0031】本発明において特に好ましいヒドラジン誘
導体は、R1がバラスト基、ハロゲン化銀粒子表面に対
する吸着を促進する基、4級アンモニウム構造を持つ
基、またはアルキルチオ基を有するフェニル基であり、
2が水素原子、置換アルキル基または置換アリール基
(置換基としては電子吸引性基または2位へのヒドロキ
シメチル基が好ましい)であるヒドラジン誘導体であ
る。なお、上記R1およびR2の各選択肢のあらゆる組み
合わせが可能であり、好ましい。特にR1がハロゲン化
銀粒子表面に対する吸着を促進する基またはアルキルチ
オ基を有するフェニル基であり、R2が置換アルキル基
であるヒドラジン誘導体が好ましい。
【0032】一般式〔1〕で示される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は以下の化合物に限定され
るものではない。
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては、上記のものの他に、RESEARCH DISC
LOSURE(RD)Item23516(1983年
11月号、P.346)およびそこに引用された文献の
他、特開平5−45761号、同5−45762号、同
5−45763号、同5−45764号、同5−457
65号その他等に記載されたものを組み合わせて用いる
ことができる。
【0042】本発明におけるヒドラジン誘導体の添加量
としてはハロゲン化銀1モルあたり1×10-6モルない
し5×10-2モル含有されるのが好ましく、特に1×1
-5モルないし2×10-2モルの範囲が好ましい添加量
である。
【0043】本発明のヒドラジン誘導体は、適当な水混
和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタ
ノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン
類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなど
に溶解して用いることができる。また、既に良く知られ
ている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリ
クレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあ
るいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルや
シクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械
的に乳化分散物を作製して用いることができる。あるい
は固体分散法として知られる方法によって、ヒドラジン
誘導体の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、あ
るいは超音波によって分散して用いることもできる。
【0044】本発明に用いられる造核促進剤は前記下記
一般式〔2〕、〔3〕、〔4〕及び〔5〕で示される化
合物である。
【0045】一般式〔2〕について詳細に説明する。
【0046】式中、R1、R2、R3はアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルケニル基、シクロアル
ケニル基、ヘテロ環残基を表し、これらはさらに置換基
を有していてもよい。mは整数を表し、LはP原子とそ
の炭素原子で結合するm価の有機基を表し、nは1ない
し3の整数を表し、Xはn価の陰イオンを表し、XはL
と連結していてもよい。
【0047】R1、R2、R3で表される基の例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、
ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などの直
鎖又は分岐状のアルキル基;置換、無置換のベンジル基
などのアラルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチ
ール基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フ
ェニル基、ナフチル基、フエナントリル基などのアリー
ル基;アリル基、ビニル基、5−ヘキセニル基などのア
ルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基
などのシクロアルケニル基;ピリジル基、キノリル基、
フリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾ
リル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、
モルホリル基、ピリミジル基、ピロリジル基などのヘテ
ロ環残基が挙げられる。これらの基上に置換した置換基
の例としては、R1、R2、R3で表される基の他に、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロ
ゲン原子、ニトロ基、1,2,3級アミノ基、アルキル
又はアリールエーテル基、アルキル又はアリールチオエ
ーテル基、カルボンアミド基、カルバモイル基、スルホ
ンアミド基、スルファモイル基、ヒドロキシル基、スル
ホキシ基、スルホニル基、カルボキシル基、スルホン酸
基、シアノ基又はカルボニル基が挙げられる。Lで表さ
れる基の例としてはR1、R2、R3と同義の基のほかに
トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン
基、ペンタメチレン基、オクタメチレン基、ドデカメチ
レン基などのポリメチレン基、フェニレン基、ビフェニ
レン基、ナフチレン基などの2価芳香族基、トリメチレ
ンメチル基、テトラメチレンメチル基などの多価脂肪族
基、フェニレン−1,3,5−トルイル基、フェニレン
−1,2,4,5−テトライル基などの多価芳香族基な
どが挙げられる。
【0048】Xで表される陰イオンの例としては、塩素
イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオ
ン、アセテートイオン、オキサレートイオン、フマレー
トイオン、ベンゾエートイオンなどのカルボキシレート
イオン、p−トルエンスルホネート、メタンスルホネー
ト、ブタンスルホネート、ベンゼンスルホネートなどの
スルホネートイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、炭
酸イオン、硝酸イオンが挙げられる。
【0049】一般式〔2〕において、R1、R2、R3
好ましくは炭素数20以下の基であり、炭素数15以下
のアリール基が特に好ましい。mは1または2が好まし
く、mが1を表す時、Lは好ましくは炭素数20以下の
基であり、総炭素数15以下のアルキル基またはアリー
ル基が特に好ましい、。mが2を表す時、Lで表される
2価の有機基は好ましくはアルキレン基、アリーレン基
またはこれらの基を結合して形成される2価の基、さら
にはこれらの基と−CO−基、−O−基、−NR4−基
(ただしR4は水素原子またはR1、R2、R3と同義の基
を表し、分子内に複数のR4が存在する時、これらは同
じであっても異なっていても良く、さらには互いに結合
していても良い)、−S−基、−SO−基、−SO2
基を組み合わせて形成される2価の基である。mが2を
表す時、Lはその炭素原子でP原子と結合する総炭素数
20以下の2価基であることが特に好ましい。mが2以
上の整数を表す時、分子内にR1、R2、R3はそれぞれ
複数存在するが、その複数のR1、R2、R3はそれぞれ
同じであっても異なっていても良い。nは1または2が
好ましく、mは1または2が好ましい、XはR1、R2
3またはLと結合して分子内塩を形成しても良い。
【0050】R1、R2及びR3の置換基の一部としてハ
ロゲン化銀感光材料の特定の層に添加するために、拡散
性を低下するためのバラスト基もしくはハロゲン化銀へ
の吸着促進基を有することが好ましい。バラスト基とし
ては炭素原子の総数が15以上のもので、ハロゲン化銀
写真用カプラーで用いられるものが好ましい。ハロゲン
化銀への吸着促進基としては、好ましくはチオアミド類
(例えばチオウレタン、チオウレイド、チオアミド)、
メルカプト類(例えば5−メルカプトテトラゾール、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカ
プト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−
1,3,4−オキサジアゾール等のヘテロ環メルカプ
ト、アルキルメルカプト、アリールメルカプト)および
イミノ銀を生成する5ないし6員の含窒素ヘテロ環(例
えばベンゾトリアゾール)である。
【0051】本発明の一般式〔2〕で表される化合物の
多くのものは公知であり、試薬として市販のものであ
る。一般的合成法としては、ホスフィン酸類をハロゲン
化アルキル類、スルホン酸エステルなどのアルキル化剤
と反応させる方法:あるいはホスホニウム塩類の対陰イ
オンを常法により交換する方法がある。
【0052】一般式〔2〕で表される化合物の具体例を
以下に示す、但し、本発明は以下の化合物に限定される
ものではない。
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】
【化25】
【0062】次に、前記一般式〔3〕、一般式〔4〕、
一般式〔5〕について更に詳細に説明する。
【0063】式中、Aはヘテロ環を完成させるための有
機基を表し、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原
子、硫黄原子を含んでもよく、更にベンゼン環が縮環し
ても構わない。好ましい例として、Aは5〜6員環を挙
げることができ、更に好ましい例としてピリジン環、キ
ノリン環、イソキノリン環を挙げることができる。ま
た、Aは置換されてもよく、好ましい置換基としては、
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、置換あ
るいは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、ヒドロ
キシエチル基など)、置換あるいは無置換のアラルキル
基(例えばベジル基、p−メトキシフェネチル基な
ど)、置換あるいは無置換のアリール基(例えば、フェ
ニル基、トリル基、p−クロロフェニル基、フリル基、
チエニル基、ナフチル基など)、置換あるいは無置換の
アシル基(例えば、ベンゾイル基、p−ブロモベンゾイ
ル基、アセチル基など)、スルホ基、カルボキシ基、ヒ
ドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エト
キシ基など)、アリールオキシ基、アミド基、スルファ
モイル基、カルバモイル基、ウレイド基、無置換あるい
はアルキル置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基を表す。特に好ましい置換基
の例として、アリール基、スルホ基、カルボキシ基、ヒ
ドロキシ基を挙げることができる。B,Dで表される2
価基は、アルキレン、アリーレン、アルケニレン、−S
2−、−SO−、−O−、−S−、−N(R6)−を単
独又は組み合わせて構成されるものが好ましい。ただ
し、R6はアルキル基、アリール基、水素原子を表す。
特に好ましい例として、B,Dはアルキレン、アリーレ
ン、−O−、−S−を単独又は組み合わせて構成される
ものを挙げることができる。
【0064】R1,R2は炭素数1〜20のアルキル基が
好ましく、各々同じでも異なっていてもよい。アルキル
基に置換基が置換していてもよく、置換基としては、ハ
ロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、置換ある
いは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、トリル
基、p−クロロフェニル基、フリル基、チエニル基、ナ
フチル基など)、置換あるいは無置換のアシル基(例え
ば、ベンゾイル基、p−ブロモベンゾイル基、アセチル
基など)、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基など)、
アリールオキシ基、アミド基、スルファモイル基、カル
バモイル基、ウレイド基、無置換あるいはアルキル置換
アミノ基、シアノ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基を表す。特に、好ましい例として、R1,R2
は各々炭素数1〜10のアルキル基を表す。好ましい置
換基の例として、アリール基、スルホ基、カルボキシ
基、ヒドロキシ基を挙げることができる。
【0065】R3,R4は水素原子又は置換基を表し、置
換基の例としては、上記にR1,R2のアルキル基の置換
基として挙げた置換基から選ばれる。好ましい例とし
て、R3,R4は炭素数0〜10であり、具体的には、ア
リール置換アルキル基、置換あるいは無置換のアリール
基を挙げることがでる。R5は炭素数1〜20のアルキ
ル基が好ましく、直鎖でも分岐していても、更には環状
のアルキル基でもよい。アルキル基に置換基が置換して
いてもよく、置換基の例としては、上記にR1,R2のア
ルキル基の置換基として挙げた置換基から選ばれる。X
はアニオン基を表すが、分子内塩の場合はXは必要な
い。Xの例として、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イ
オン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホン
酸イオン、オギザラートを表す。
【0066】R3、R4及びR5の置換基の一部として、
ハロゲン化銀感光材料の特定の層に添加するために、拡
散性を低下するためのバラスト基もしくはハロゲン化銀
への吸着促進基を有することが好ましい。バラスト基と
しては炭素原子の総数が15以上のもので、ハロゲン化
銀写真用カプラーで用いられるものが好ましい。ハロゲ
ン化銀への吸着促進基としては、好ましくはチオアミド
類(例えばチオウレタン、チオウレイド、チオアミ
ド)、メルカプト類(例えば5−メルカプトテトラゾー
ル、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカ
プト−1,3,4−オキサジアゾール等のヘテロ環メル
カプト、アルキルメルカプト、アリールメルカプト)お
よびイミノ銀を生成する5ないし6員の含窒素ヘテロ環
(例えばベンゾトリアゾール)である。
【0067】本発明の一般式〔3〕、一般式〔4〕、一
般式〔5〕で表される化合物の合成は一般に良く知られ
た方法により容易に合成することができる(例えば、Q
uart.Rev.,16,163(1962)参
照)。
【0068】一般式〔3〕、一般式〔4〕、一般式
〔5〕で表される化合物の具体例を以下に示す。但し、
本発明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0069】
【化26】
【0070】
【化27】
【0071】
【化28】
【0072】
【化29】
【0073】
【化30】
【0074】
【化31】
【0075】
【化32】
【0076】
【化33】
【0077】
【化34】
【0078】本発明の一般式〔2〕、一般式〔3〕、一
般式〔4〕、一般式〔5〕、の化合物の添加量としは、
特に限定はないが、ハロゲン化銀1モル当たり1×10
-5ないし2×10-2モル含有されるのが好ましく、特に
2×10-5ないし1×10-2モルの範囲が好ましい添加
量である。本発明において特に好ましく用いられる造核
促進剤は、一般式〔4〕で示される化合物である。
【0079】また、本発明の一般式〔2〕、一般式
〔3〕、一般式〔4〕、一般式〔5〕の化合物を、感光
材料中に含有させるときは、水溶性の場合は水溶液とし
て、水不溶性の場合はアルコール類(例えばメタノー
ル、エタノール)、エステル類(例えば酢酸エチル)、
ケトン類(例えばアセトン)などの水に混和しうる有機
溶媒の溶液として、ハロゲン化銀乳剤溶液又は、親水性
コロイド溶液に添加すればよい。また、既に良く知られ
ている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリ
クレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあ
るいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルや
シクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械
的に乳化分散物を作成して用いることもできる。あるい
は固体分散法として知られている方法によって、微細な
分散物にして用いることもできる。
【0080】次に、p−ヒドロキシベンゼンを現像主薬
とする本発明の現像液において、p−ヒドロキシベンゼ
ンは0.25〜0.55mol/リットルが好ましく、
より好ましくは0.25〜0.45mol/リットルで
ある。
【0081】カリウムイオンは、保恒剤、緩衝剤及びp
H調整剤として添加される。例えば亜硫酸カリウム、炭
酸カリウム、水酸化カリウムとして添加される。カリウ
ムイオンは多すぎても少なすぎても写真特性を劣化さ
せ、特に1.3mol/リットルより多い場合は、定着
スピードを著しく劣化させ迅速処理に適しない。
【0082】次に前記一般式〔6〕について説明する。
【0083】前記一般式〔6〕において、R1とR2が互
いに結合して環を形成した下記一般式〔6−a〕で表さ
れる化合物が好ましい。
【0084】
【化35】
【0085】一般式〔6−a〕において、R3は水素原
子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のア
リール基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換
のアルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド
基、スルホンアミド基を表し、Y1はO又はSを表し、
2はO、S又はNR4を表す。R4は置換又は無置換の
アルキル基、置換又は無置換のアリール基を表す。
1、M2は各々水素原子またはアルカリ金属原子を表
す。
【0086】前記一般式〔6〕又は一般式〔6−a〕に
おけるアルキル基としては、低級アルキル基が好まし
く、例えば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基
としては無置換のアミノ基あるいは低級アルコキシ基で
置換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては
低級アルコキシ基が好ましく、アリーリ基としては好ま
しくはフェニル基あるいはナフチル基等であり、これら
の基は置換基を有していてもよく、置換し得る基として
はヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ
基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が
好ましい置換基として挙げられる。
【0087】また、M1、M2は各々水素原子、又はアル
カリ金属原子を表し、好ましくはナトリウム原子又はカ
リウム原子である。
【0088】本発明の前記一般式〔6〕又は一般式〔6
−a〕で表される化合物の具体的化合物を以下に各一般
式の置換基を示すことにより示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0089】
【化36】
【0090】
【化37】
【0091】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸、あるいはエリソルビン酸及びその塩(ナトリウ
ム、カリウム、リチウム塩等)、またはそれらから誘導
される誘導体であり、市販品として容易に入手できる
か、或いは容易に公知の合成法で合成することができ
る。
【0092】これら一般式〔6〕、〔6−a〕で表され
る化合物の使用量は現像補充液の場合0.1〜0.5m
ol/リットルであり、好ましくは0.15〜0.4m
ol/リットルである。0.1mol/リットル未満で
あると軟調化が著しくなり、0.5mol/リットルよ
り多いと現像液中に析出する懸念があり好ましくない。
【0093】本発明において、超加成性を示す補助現像
剤としては、3−ピラゾリドン誘導体及びp−アミノフ
ェノール誘導体が挙げられる。これらの化合物は従来よ
り補助現像剤として良く知られた化合物であり、以下に
これらの具体的化合物例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0094】1−フェニル−3−ピラゾリドン 1−フェニル−4,4′−ジメチル−3−ピラゾリドン 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3
−ピラゾリドン 1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン 1−p−アミノフェニル−4,4′−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン 1−p−トリル−4,4′−ジメチル−3−ピラゾリド
ン 1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−
3−ピラゾリドン N−メチル−p−アミノフェノール N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン 2−メチル−p−アミノフェノール p−ベンジルアミノフェノール これらの超加成性を示す補助現像剤の添加量は、現像補
充液として0.005〜0.8モル/リットルであり、
好ましくは0.01〜0.5モル/リットルである。
【0095】現像液には保恒剤として亜硫酸塩及び/又
はメタ重亜硫酸塩を含有させることが好ましい。亜硫酸
塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウムなどが挙げられる。亜硫酸塩は0.25mol/リ
ットル以上が好ましく、特に好ましくは0.4mol/
リットル以上である。
【0096】現像液には、その他必要によりアルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、pH緩衝剤
(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)、溶解助剤(例えばポリエ
チレングリコール類、それらのエステル、アルカノール
アミン等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含
む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、
界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズ
インダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリ
アゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾ
ール類等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四
酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,
025号、特公昭47−45541号に記載の化合物
等)、硬膜剤(例えばグルタルアルデヒド又はその重亜
硫酸塩付加物等)、あるいは消泡剤などを添加すること
ができる。現像液のpHは9.5〜10.5に調整され
ることが好ましい。
【0097】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8で
ある。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオ
シアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定
銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知ら
れているものを用いることができる。
【0098】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬などを加えることができる。
【0099】定着液には、所望により、保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、
pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート
剤等の化合物を含むことができる。
【0100】自動現像機の全処理時間とは、フィルム先
端が自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンからでてく
るまでの時間、いわゆるDry to Dryの時間を
指す。また、全処理時間には感光材料を処理するのに必
要な全工程を含み、具体的には処理に必要な例えば現
像、定着、漂白、水洗、安定化処理、乾燥等の工程の時
間を含んだ時間つまりDry to Dryの時間であ
る。
【0101】全処理時間は20〜60秒が好ましく、2
0〜50秒がより好ましい。20秒より短い場合は写真
特性の軟調化け、定着抜け不良、乾燥不良などが起こ
り、60秒より長すぎても黒ポツが多発したり写真特性
が軟調化する。
【0102】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤のハ
ロゲン化銀としては、例えば臭化銀、沃臭化銀、沃塩化
銀、塩臭化銀及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に
使用される任意のものを用いることができる。好ましく
は50モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀又は塩化銀で
ある。
【0103】また、電子顕微鏡写真法により測定された
ハロゲン化銀粒子の粒径から求めた(粒子の標準偏差)
/(粒径の平均値)×100で表される変動係数が15
%以下である単分散粒子が好ましい。
【0104】ハロゲン化銀の平均粒子サイズは0.7μ
m以下であることが好ましく、特に0.3〜0.1μm
が好ましい。粒径とは、粒子が球状又は球に近似できる
粒子の場合には粒子直径を意味する。粒子が立方体であ
る場合には球に換算し、その球の直径を粒径とする。平
均粒径を求める方法の詳細については、ジェームス編:
ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィックプロセス
(T.H.James編:The theory of
the photographic proces
s),第3版,36〜43頁(1966年(マクミラン
「Mcmillan」社刊))を参照すればよい。
【0105】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他いずれの形状でもよい。また、粒子サイズ分布は狭い
方が好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サ
イズ域内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入る
ような、いわゆる単分散乳剤が好ましい。
【0106】ハロゲン化銀乳剤の製造において、可溶性
銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、正
混合法、同時混合法、それらの組合せなどのいずれを用
いてもよい。
【0107】粒子を銀イオン過剰の下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同
時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される
液相中のpAgを一定に保つ方法、即ち、いわゆるコン
トロールド・ダブルジェット法を用いることができ、こ
の方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に
近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0108】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、粒子を形成する過程又は成長させる過程の少
なくとも1つの過程でカドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タ
リウム塩、ルテニウム塩、オスミウム塩、イリジウム塩
またはロジウム塩などの8族遷移金属、あるいはこれら
の元素を含む錯塩を添加することが好ましい。好ましい
添加量としては、銀1モルあたり10-8モル以上10-4
モル以下である。特に好ましい遷移金属としては、Rh
およびReなどが挙げられる。
【0109】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RD)
176巻17643 22〜23頁(1978年12
月)に記載もしくは引用された文献に記載されている。
【0110】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されているこ
とが好ましい。化学増感の方法としては硫黄増感、還元
増感及び貴金属増感法が知られており、これらの何れを
も単独で用いても又併用してもよい。好ましい化学増感
方法は硫黄増感であり、硫黄増感剤としては、ゼラチン
中に含まれる硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例え
ばチオ硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフ
ィド化合物等を用いることができる。
【0111】貴金属増感法のうち金増感法はその代表的
なもので、金化合物、主として金錯塩を用いる。金以外
の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩
を含有しても差支えない。
【0112】還元増感剤としては第一錫塩、アミン類、
ホルムアミジン、スルフィン酸、シラン化合物、アスコ
ルビン酸などを用いることができる。
【0113】ハロゲン化銀乳剤は増感色素により所望の
波長に分光増感できる。用いることができる増感色素に
はシアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノ
ール色素が包含される。これらの色素類には塩基性異節
環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれ
をも適用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン
核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チア
ゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾ
ール核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水素
環が融合した核:及びこれらの核に芳香炭化水素環が融
合した核、即ち、インドレニン核、ベンズインドレニン
核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキ
サゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上に
置換されていてもよい。メロシアニン色素又は複合メロ
シアニン色素にはケトメチレン構造を有する核として、
ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チ
オオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−
2,4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸
核などの5〜6員異節環を適用することができる。具体
的には、前記(RD)176巻17643(1978年
12月号)第23〜24頁、(RD)34686(19
93年)、米国特許4,425,425号、同4,42
5,426号に記載されているものを用いることができ
る。本発明において600nm以上の比較的波長の長い
光に感光するような増感色素において性能の安定化の効
果が大きかった。特に効果の大きな増感色素としては、
特開平6−194771号、同6−194774号、同
6−242533号、同5−119425号、同5−1
58181号、同6−195578号記載の増感色素が
挙げられる。
【0114】増感色素を溶解、或いは分散して乳剤中に
添加する方法としては、米国特許3,482,981
号、同3,585,195号、同3,469,987
号、同3,425,835号、同3,342,605
号、英国特許1,271,329号、同1,038,0
29号、同1,121,174号、米国特許3,66
0,101号、同3,658,546号に記載の方法を
用いることができる。また米国特許3,485,634
号に記載されている超音波振動を用いて溶解してもよ
い。
【0115】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組み合わせを用いてもよく、増感色素の組
み合わせは特に強色増感の目的でしばしば用いられる。
有用な強色増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を
示す物質は(RD)176巻17643(1978年1
2月発行)第23頁に記載されている。
【0116】本発明に用いられる感光材料には、該感光
材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを
防止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の
化合物を含有させることができる。即ちアゾール類(例
えばベンゾチアゾリウム類、ニトロインダゾール類、ニ
トロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール
類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾー
ル類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミ
ノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベン
ゾトリアゾール類等)、メルカプトテトラゾール類(特
に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール)等、メ
ルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン類(例え
ばオキサゾリンチオンのようなチオケト化合物)、アザ
インデン類(例えばトリアザインデン類、テトラザイン
デン類(特に4−ヒドロキシ置換−1,3,3a,7−
テトラザインデン類)、ペンタザインデン類等、ベンゼ
ンチオスルホン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンス
ルホン酸アミド等のようなカブリ防止剤又は安定剤とし
て知られた多くの化合物を加えることができる。
【0117】写真乳剤及び非感光性の親水性コロイドに
は無機又は有機の硬膜剤を含有してよい。例えばクロム
塩(クロム明礬、酢酸クロム等)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グリオキザール、グルタルアルデヒド
等)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチ
ロールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサン等)、活性ビニル化
合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−
s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエー
テル、N,N′−メチレンビス−〔β−(ビニルスルホ
ニル)プロピオンアミド〕等)、活性ハロゲン化合物
(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン
等)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、フェノキシム
コクロル酸等)イソオキサゾール類、ジアルデヒド澱
粉、2−クロロ−6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラチ
ンあるいはDE2,225,230号、特開平1−19
8774号、特開平5−61139号、特願平6−19
4168号等記載のペプチド系硬膜剤などを、単独又は
組み合わせて用いることができる。
【0118】感光性乳剤層及び/又は非感光性の親水性
コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性改良、乳
化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の目的で種
々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0119】写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとして
はゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水
性コロイドも用いることができる。例えばゼラチン誘導
体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アル
ブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エ
ステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ナトリ
ウム、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0120】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、
ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
【0121】本発明に用いられる写真乳剤には、寸度安
定性の改良などの目的で水不溶又は難溶性合成ポリマー
の分散物を含むことができる。例えばアルキル(メタ)
アクリレート、アルコキシアクリル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アク
リロニトリル、オレフィン、スチレンなどの単独もしく
は組合せ、又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸、
α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、スルホアルキル(メタ)アクリレー
ト、スチレンスルホン酸等の組合せを単量体成分とする
ポリマーを用いることができる。
【0122】本発明に用いられる感光材料は、支持体上
に少なくとも1層の導電性層を設けることが好ましい。
導電性層を形成する代表的な方法としては、水溶性導電
性ポリマー、疎水性ポリマー硬化剤を用いて形成する方
法と金属酸化物を用いて形成する方法がある。これらの
方法については、例えば特開平3−265842号記載
の方法を用いることができる。
【0123】本発明で処理される感光材料の膨潤百分率
が、250%以下、30%以上、好ましくは180%以
下、50%以上であれば本発明の効果を一層発揮するこ
とができる。ここでいう膨潤百分率とは、感光材料を3
8℃50%RHで3日間インキュベーション処理し、親
水性コロイド層の厚み(d0)を測定し、該感光材料を
21℃の蒸留水に3分間浸漬し、そして再度親水性コロ
イド層の厚み(d)を測定して膨潤した厚みからその膨
潤の割合を表す。すなわち 膨潤百分率=(d−d0)/d×100 である。
【0124】本発明のハロゲン化銀乳剤には当業界公知
の各種技術、添加剤等を用いることができる。例えば本
発明で用いられるハロゲン化銀乳剤及びバッキング層に
は各種の化学増感剤、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増
粘剤、可塑剤、スベリ剤、現像抑制剤、紫外線吸収剤、
イラジエーション防止染料、重金属、マット剤等を各種
の方法で更に含有させることができる。また、ハロゲン
化銀乳剤及びバッキング層にはポリマーラテックスを含
有させることができる。
【0125】これらの添加剤は、より詳しくは前記(R
D)176巻7643(1978年12月)及び同号1
87巻8716(1979年11月)に記載されてお
り、その該当箇所を以下にまとめて示した。
【0126】 添加剤の種類 RD/7643 RD/8716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄 強色増感剤 〜648頁右欄 4.増白剤 24頁 5.カブリ防止剤 24〜25頁 649頁 6.光吸収剤 フィルター染料 25〜26頁 649頁〜 紫外線吸収剤 650頁左側 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左側〜右側 8.硬膜剤 26頁 651頁左側 9.バインダー 26頁 同上 10.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 11.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 12.スタチック防止剤 27頁 同上 用いることのできる支持体としては、酢酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートのような
ポリステル、ポリエチレンのようなポリオレフィン、ポ
リスチレン、バライタ紙、ポリオレフィンを塗布した
紙、ガラス、金属等を挙げることができる。これらの支
持体は必要に応じて下引加工が施される。
【0127】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を例証す
る。
【0128】実施例1 〈乳剤の調製〉 (乳剤A)40℃に保った塩化ナトリウム及び銀1モル
当たり3×10-5モルのベンゼンチオスルフォン酸ナト
リウムを含むpH=2.0の1.5%ゼラチン水溶液中
に硝酸銀水溶液と銀1モル当たり3.5×10-5モルの
(NH42Ru(NO)Cl5を含む塩化ナトリウム水
溶液をダブルジェット法により電位95mVにおいて3
分30秒間で最終粒子の銀量の半分を同時添加し、芯部
の粒子0.12μmを調製した。その後、硝酸銀水溶液
を銀1モル当たり10.5×10-5モルの(NH42
uCl5を含む塩化ナトリウム水溶液をダブルジェット
法により7分間で添加し平均粒子サイズ0.15μmの
塩化銀立方体粒子を調製した。
【0129】この後、当業界でよく知られたフロキュレ
ーション法により水洗し、可溶性塩を除去したのちゼラ
チンを加え、pH=5.7、pAg=7.5に調整し、
さらに銀1モル当たり2×10-5モルのチオ硫酸ナトリ
ウムおよび4×10-5モルの塩化金酸を加え、60℃で
60分間加熱し、化学増感をほどこした後、防腐剤とし
て化合物−Aとフェノキシエタノールを銀1モル当たり
各々50mg、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり3×10-3モル添加した。
【0130】(乳剤B)乳剤Aと同様に調製したが、但
し(NH42Ru(NO)Cl5の量を1.0×10-5
molにした。
【0131】(乳剤C)乳剤Aと同様に調製したが、但
し(NH42Ru(NO)Cl5の量を1.0×10-6
molにし、化学熟成を63℃90分行った。
【0132】(乳剤D)乳剤Aと同様に調製したが、化
学熟成を58℃50分行った。
【0133】〈乳剤下層塗布液の調製〉表1〜6に示し
た乳剤に下記化合物を添加し、下塗層を含む支持体上に
表1〜6に示す乳剤層のゼラチン塗布量と使用乳剤を用
いてハロゲン化銀乳剤層を塗布した。
【0134】 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 5mg/m2 N−オレイル−N−メチルタウリンナトリウム塩 17mg/m2 化合物−B 5mg/m2 化合物−C 10mg/m2 n−ブチルアクリレート/2−アセトアセトキシエチルメタクリレート /アクリル酸共重合体(89/8/3) 250mg/m2 化合物−D(硬膜剤) 75mg/m2 さらに本発明の造核促進剤およびヒドラジン誘導体を表
1〜6のように添加した。
【0135】〈乳剤上層の調製〉乳剤下層と同様に調製
した。但し乳剤層のゼラチン量と使用乳剤は表1〜6に
示したものを使用した。
【0136】塗布銀量は、上層下層併せて2.5g/m
2となるようにし、上層と下層の銀量比はゼラチン量比
と同じである。
【0137】また、表1〜6において乳剤1層の場合は
上記添加剤量は2倍とし、n−ブチルアクリレート/2
−アセトアセトキシエチルメタクリレート/アクリル酸
共重合体(89/8/3)のみは900mg/m2とす
る。
【0138】上記乳剤層の上層に、乳剤保護下層及び上
層を塗布した。
【0139】〈乳剤保護下層塗布液の調製〉ゼラチン水
溶液に下記化合物を添加し、塗布した。
【0140】 ゼラチン(Ca++含有量 2700ppm) 表1〜6に記載の量 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 15mg/m2 化合物−A 5mg/m2 化合物−E 10mg/m2 化合物−F 20mg/m2 〈乳剤保護上層塗布液の調製〉ゼラチン水溶液に下記化
合物を添加し、塗布した。
【0141】 ゼラチン(Ca++含有量 2700ppm) 表1〜6に記載の量 不定形シリカマット剤 40mg/m2 (平均粒径3.5μ、細孔直径25Å、表面積700m2/g) 不定形シリカマット剤 10mg/m2 (平均粒径2.5μ、細孔直径170Å、表面積300m2/g) N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピルグリシンポタシウム 5mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 30mg/m2 化合物−A 5mg/m2 固体分散染料−G1 100mg/m2 固体分散染料−G2 50mg/m2 尚、保護層を1層とする場合は、上記保護上、下層の添
加剤を1層に添加し、ゼラチン量は表1〜6に示す量を
添加した。
【0142】ついで、支持体の反対側の面に、下記に示
す導電層及びバック層を同時塗布した。
【0143】〈導電層塗布液の調製とその塗布〉ゼラチ
ン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が77
mg/m2となるように塗布した。
【0144】 SnO2/Sb(9/1重量比、平均粒径0.25μ) 200mg/m2 ゼラチン(Ca++含有量 300ppm) 77mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 40mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 9mg/m2 化合物−A 7mg/m2 〈バック層塗布液の調製とその塗布〉ゼラチン水溶液に
下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が2.50g/m
2となるように塗布した。
【0145】 ゼラチン(Ca++含有量 30ppm) 2.50g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3.4μ) 54mg/m2 化合物−H 140mg/m2 化合物−I 140mg/m2 化合物−J 40mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 75mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 20mg/m2 化合物−K 5mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピルグリシンポタジウム 5mg/m2 硫酸ナトリウム 50mg/m2 酢酸ナトリウム 85mg/m2 (支持体、下塗層)二軸延伸したポリエチレンテレフタ
レート支持体(厚み100μm)の両面に下記組成の下
塗層第1層及び第2層を塗布した。
【0146】 〈下塗層1層〉 コア−シェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μm) 0.05g 化合物−L 0.20g コロイダルシリカ(スノーテックスZL;粒径70〜100μm 日産化学(株)製) 0.12g 水を加えて 100g さらに、10重量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.
9μになる様に塗布した。
【0147】 〈下塗層第2層〉 ゼラチン 1g メチルセルロース 0.05g 化合物−M 0.02g C1225O(CH2CH2O)10H 0.03g 化合物−A 3.5×10-3g 酢酸 0.2g 水を加えて 100g この塗布液を乾燥温度170℃2分間で、乾燥膜厚が
0.1μになる様に塗布した。このようにして試料1〜
25を作製した。
【0148】
【化38】
【0149】
【化39】
【0150】
【化40】
【0151】〈評価方法〉 [写真特性]この様にして得られた試料を光学クサビを
通して大日本スクリーン社製P−627FMプリンター
で露光し、GX680(コニカ(株)製)を用い後記処
理液により現像温度35℃で表1〜6に示す現像時間で
処理し、以下の項目を評価した。
【0152】γ:(1.5−0.1)/{log(濃度
1.5を与える露光量)−log(濃度0.1を与える
露光量)} 残色:未露光の感光材料を表1〜6に示す条件で処理
し、5枚重ねてX−Riteで測定した値で示すいた。
【0153】黒ポツ:未露光の感光材料を表1〜6に示
す条件で処理し、40倍ルーペで観察し、5μm以上の
黒ポツをカウントした。
【0154】 〈現像液1(p−ヒドロキシベンゼン使用)〉 ジエチレントリアミン−五酢酸 2.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 40.0g p−ヒドロキシベンゼン 表1〜6に示す量 5−メチルベンゾトリアゾール 0.08g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g 2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ−4 −(1H)−キナザリノン 0.04g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 0.15g エルソルビン酸ナトリウム 3.0g 水酸化カリウム/水酸化ナトリウムと炭酸カリウム/炭
酸ナトリウムで表1〜6のようなカリウムイオン量にな
るようにし、かつpHが10.3になるように1リット
ルに仕上げた。
【0155】 〈現像液2(一般式〔6〕使用)〉 ジエチレントリアミン−五酢酸 4.0g 亜硫酸ナトリウム 15.76g KBr 2.5g 炭酸カリウム 表1〜6に示す量 炭酸水素カリウム 表1〜6に示す量 8−メルカプトアデニン 0.06g ジエチレングリコール 50g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.5g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.02g ジメゾンS 2.7g 一般式〔6〕の化合物 表1〜6に示す量 上記処方に従い1リットルに仕上げた。使用液のpHは
9.80であった。
【0156】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 359.1g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2水塩 2.26g チオ硫酸ナトリウム 5水塩 32.8g 亜硫酸ナトリウム 64.8g NaOH 37.2g 氷酢酸 87.3g 酒石酸 8.76g グルコン酸ナトリウム 6.6g 硫酸アルミニウム 25.3g pH(硫酸又は水酸化ナトリウムで調整) 4.85g 水を加えて 1リットル 上記定着液1リットルに対して水を2リットルを加えて
使用した。
【0157】〈処理条件〉自動現像機はGX680(コ
ニカ(株)製)を処理時間を変えられるように改造して
使用し、現像液/定着液ともに35℃で処理した。
【0158】処理時間 挿 入 現 像 2秒 4秒 定 着 15秒 30秒 水 洗 6秒 12秒 乾 燥 11秒 22秒 合 計 45秒 90秒 上記評価の結果を表1〜6に示す。
【0159】
【表1】
【0160】
【表2】
【0161】
【表3】
【0162】
【表4】
【0163】
【表5】
【0164】
【表6】
【0165】表1〜6の結果から明らかなように本発明
の場合、硬調で残色及び黒ポツが少なく、超迅速処理に
適していることがわかる。
【0166】
【発明の効果】本発明により、硬調で残色及び黒ポツが
少なく、超迅速処理に適している感光材料の処理方法を
提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/30 G03C 5/30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の一方の側に少なくとも2層の
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ支持体に最も近いハロ
    ゲン化銀乳剤層が、支持体から最も遠いハロゲン化銀乳
    剤層より感度が5〜100%高く、かつ該ハロゲン化銀
    乳剤層の少なくとも1層に下記一般式〔1〕で表される
    ヒドラジン誘導体の少なくとも1種と、下記一般式
    〔2〕〜〔5〕で表される造核促進剤の少なくとも1種
    を含有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層を有する側に少な
    くとも1層の親水性コロイド層を有し、かつハロゲン化
    銀乳剤層を有する側の全ゼラチン量が2.5g/m2
    下のハロゲン化銀写真感光材料を、p−ヒドロキシベン
    ゼンを0.25〜0.55mol/リットル及びカリウ
    ムイオンを0.01〜1.3mol/リットル含有する
    現像液で処理し、かつ全処理時間が20〜60秒である
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法。 【化1】 〔式中、R1はスルホンアミド基で置換された脂肪族基
    又は芳香族基を表し、R2は水素原子、アルキル基、ア
    リール基、不飽和ヘテロ環基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、アミノ基又はヒドラジノ基を表す。A1、A2
    はともに水素原子あるいは一方が水素原子で他方が置換
    又は無置換のアルキルスルホニル基、又は置換又は無置
    換のアリールスルホニル基、又は置換又は無置換のアシ
    ル基を表す。〕 【化2】 〔式中、R1、R2、R3はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、アルケニル基、シクロアルケニル基、
    ヘテロ環基を表し、これらはさらに置換基を有していて
    もよい。mは1ないし4の整数を表し、LはP原子とそ
    の炭素原子で結合するm価の有機基を表し、nは1ない
    し3の整数を表し、Xはn価の陰イオンを表し、XはL
    と連結してもよい。〕 【化3】 〔式中、Aはヘテロ環を完成させるための有機基を表
    す。B、Dはそれぞれ2価の基を表す。R1、R2は各々
    アルキル基又はアリール基を表し、R3、R4は水素原子
    又は置換基を表す。R5はアルキル基を表す。Xはアニ
    オン基を表すが、分子内塩の場合はXは必要ない。〕
  2. 【請求項2】 支持体上の一方の側に少なくとも2層の
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ支持体に最も近いハロ
    ゲン化銀乳剤層が、支持体から最も遠いハロゲン化銀乳
    剤層より感度が5〜100%高く、かつ該ハロゲン化銀
    乳剤層の少なくとも1層に上記一般式〔1〕で表される
    ヒドラジン誘導体の少なくとも1種と、上記一般式
    〔2〕〜〔5〕で表される造核促進剤の少なくとも1種
    を含有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層を有する側に少な
    くとも1層の親水性コロイド層を有し、かつ該ハロゲン
    化銀乳剤層を有する側の全ゼラチン量が2.5g/m2
    以下のハロゲン化銀写真感光材料を、下記一般式〔6〕
    で表される化合物を0.1〜0.5mol/リットル及
    びカリウムイオンを0.01〜1.3mol/リットル
    含有する現像液で処理し、かつ全処理時間が20〜60
    秒であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
    処理方法。 【化4】 〔式中、R1、R2は各々独立して置換又は未置換のアル
    キル基、置換又は未置換のアミノ基、置換又は未置換の
    アルコキシ基、置換又は未置換のアルキルチオ基を表
    し、又R1とR2が互いに結合して環を形成してもよい。
    kは0または1を表し、k=1のときXは−CO−また
    は−CS−を表す。M1、M2は各々水素原子またはアル
    カリ金属を表す。〕
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀乳剤層を有する側の親水性
    コロイド層が少なくとも2層であることを特徴とする請
    求項1又は2記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9396361B2 (en) 2008-02-19 2016-07-19 Interdigital Patent Holdings, Inc. Method and apparatus for protecting time values in wireless communications

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