JPH1068420A - 耐摩耗性樹脂組成物及び軸受用保持器 - Google Patents

耐摩耗性樹脂組成物及び軸受用保持器

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JPH1068420A
JPH1068420A JP8226957A JP22695796A JPH1068420A JP H1068420 A JPH1068420 A JP H1068420A JP 8226957 A JP8226957 A JP 8226957A JP 22695796 A JP22695796 A JP 22695796A JP H1068420 A JPH1068420 A JP H1068420A
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JP
Japan
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resin
bearing
resin composition
weight
cage
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JP8226957A
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English (en)
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Yoshiki Ono
芳規 小野
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Nakanishi Metal Works Co Ltd
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Nakanishi Metal Works Co Ltd
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
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    • F16C33/41Ball cages comb-shaped
    • F16C33/412Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages
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    • F16C33/416Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形時に、良好な流動性及び成形性を確
保しつつ、摺動特性及び強度に優れた極小径軸受用保持
器を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂及びポリアセタール樹脂
の中から選択される樹脂を母材とし、強化材としてアラ
ミド繊維が1〜30重量%配合された耐摩耗性樹脂組成
物からなる軸受用保持器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、摺動特性に優れ
た耐摩耗性樹脂組成物、及びその材料からなる軸受用保
持器に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ(HDD)やビ
デオテープレコーダ(VTR)等の磁気記憶装置に使用
される軸受として、ミニチュア軸受等と称される内径約
5mm程度の極小径の転がり軸受が用いられており、そ
の極小径軸受においては、例えば図1及び図2に示すよ
うに、内輪(1)及び外輪(2)間のボール(3)を保
持するための保持器(4)として冠型のものが主として
使用されている。従来、このような軸受用保持器(4)
としては、軽量で、形状の自由度も大きい合成樹脂製の
ものが一般に使用されている。
【0003】一方、上記の極小径軸受が用いられるHD
D等は、小型化、高性能化が進み、その技術進歩に合わ
せて、軸受に対しても小型化、高性能化が強く要求され
ている。例えば内外両輪(1)(2)の開放部を閉塞す
るための軸受用シール(5)として、従前は、金属の単
板からなる金属シールや、合成樹脂単独の成形品からな
る樹脂シールが採用されていたが、これらのシールでは
十分な密封性が得られずグリース漏れ等の不具合が発生
するため、近年では、芯金に合成ゴムが被覆されたゴム
被覆タイプのシールを採用する傾向が高くなっている。
【0004】ところが、ゴム被覆タイプのシール(5)
は、金属シールや樹脂シール等と比べて、軸芯方向の厚
さが厚くなるので、保持器(4)との干渉を避けるため
に、保持器(4)の底部(4a)を薄く形成する必要が
ある。加えて、軸受小型化の要求に対処するのに、保持
器(4)の底部(4a)を、一段と薄く形成する必要が
あり、例えば底部(4a)の最小肉厚を0.2〜0.4
mm程度にまで抑える必要がある他、爪部(4a)の薄
肉化も更に進める必要がある。
【0005】また保持器(4)は、周辺部品とすべり接
触するため、優れた摺動特性(耐摩耗性)が要求され、
その上更に、安定した球保持状態を維持するためや、十
分な耐久性を得るために、適度な強度も必要となってく
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下にお
いて、従来、極小径軸受用の保持器(4)を得る方法と
して、例えば成形性、耐油性、耐熱性等に優れたナイロ
ン等のポリアミド樹脂を母材とし、強化材としてガラス
繊維やカーボン繊維が配合された成形材料を射出成形す
ることにより得る方法が採用される場合がある。
【0007】しかしながら、強化材としてガラス繊維や
カーボン繊維が配合された成形材料は、流動性が不十分
であり、今以上小型化の保持器を形成するとなると、射
出成形時に、金型のキャビィティ内、特に保持器(4)
の底部(4a)や爪部(4b)に対応する部分の極小径
キャビィティ内に、成形材料が十分に流れ込まず、成形
不良が生じるという問題が発生する。
【0008】もちろん、ガラス繊維等の強化材の配合量
を少なくすることにより、成形時に良好な流動性を得る
ことは可能であるが、そうすると強化材不足のため、十
分な強度を得ることができず、軸受組付状態において使
用時に遠心力による変形等が生じたり、あるいは十分な
耐久性が得られない等の問題が発生する。
【0009】一方、軸受用保持器(4)は、隣接部品と
の滑り接触を良好に行うために、通常、潤滑油等のグリ
ースを使用しているが、グリース流出による周辺部品の
劣化を防止するには、グリースの使用量を可及的に少な
く抑える必要がある。つまり保持器(4)として、極少
量のグリースでスムーズに滑り摩擦するように、高摺動
特性を有するものを開発することが望まれている。
【0010】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、良好な流動性及び成形性を確保しつつ、摺動特性及
び強度の向上を図ることができる耐摩耗性樹脂組成物を
提供すること、更にその樹脂組成物の使用により、ミニ
チュア軸受等の極小径軸受に最適な軸受用保持器を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
行った結果、特定の樹脂を母材とし、特定の繊維を強化
材として配合した樹脂組成物が、上記目的を達成し得る
ものであることを見出だし、本発明をなすに至った。
【0012】すなわち本願発明の耐摩耗性樹脂組成物
は、ポリアミド樹脂及びポリアセタール樹脂の中から選
択される樹脂を母材とし、強化材としてアラミド繊維が
1〜30重量%配合されてなるものを要旨とする。
【0013】また本願発明は、特にミニチュア軸受等と
称される極小径軸受の保持器として使用するのが好まし
く、以下、本発明を、極小径の軸受用保持器に適用した
場合を例に挙げて説明する。
【0014】本発明は、母材として、ナイロン等のポリ
アミド樹脂及びポリアセタール樹脂が使用され、これら
は単独で使用しても、併用して使用しても良い。これら
の樹脂は、成形性、耐油性に優れており、特に軸受用保
持器として好適に使用することができる。特にポリアミ
ド樹脂は、耐熱性に優れており、軸受用保持器として、
より一層好適に使用することができる。
【0015】なおポリアセタール樹脂は、ポリアミド樹
脂に対しては、若干耐熱性に劣るものであるが、HDD
用軸受の保持器等として使用するような場合には、支障
のない程度に耐熱性を具備している。すなわちHDD等
においては、その実使用時最高温度が80℃程度であ
り、ポリアセタール樹脂は、この温度に十分耐え得るこ
とが可能である。
【0016】本発明の樹脂組成物は、強化材としてアラ
ミド(芳香族ポリアミド)繊維を配合する必要がある。
アラミド繊維は、ガラス繊維等と比べて、柔軟でしかも
強靭である。例えば、アラミド繊維は、十分な柔軟性を
有することから、強化材として配合した成形材料は、ガ
ラス繊維を配合したものと比較して、射出成形等の熱成
形時に、良好な流動性を得ることができ、金型の極小径
キャビィティ内にもスムーズに流れ込み、成形不良の発
生を有効に防止することができる。またアラミド繊維
は、ガラス繊維の約3倍の強度を有しており、強化材と
して少量配合するだけで、ガラス繊維を適量配合する場
合と同等、あるいはそれ以上の強度を得ることができ
る。更にアラミド繊維は、摺動減衰特性(耐摩耗性)に
非常に優れており、しかも自己潤滑特性に優れているた
め、摩擦面に露出した場合でも、ガラス繊維のように悪
影響を及ぼすことはなく、良好な潤滑性を得ることがで
きる。
【0017】またアラミド繊維は、耐熱性にも優れてお
り、樹脂組成物として十分な耐熱性を維持することが可
能であり、更にガラス繊維等と比べて非常に軽量であ
り、軽量の成形品を得ることが可能である。
【0018】本発明において、アラミド繊維としては、
メタ型のもの、パラ型のものをいずれも使用することが
でき、具体的には、帝人株式会社製のテクノーラ(商品
名)、同社製のコーネックス(商品名)を使用するのが
好ましく、この中でも、強度、耐熱性が一段と優れてい
るテクノーラ(商品名)を使用するのが良い。
【0019】強化材としてのアラミド繊維の配合量は、
樹脂組成物中、1〜30重量%配合するのが良く、好ま
しくは下限値を3重量%以上、上限値を25重量%以
下、より好ましくは下限値を5重量%以上、上限値を1
5重量%以下に調整するのが良い。すなわちアラミド繊
維の配合量が少な過ぎる場合には、十分な強度等を得る
ことができない等、アラミド繊維配合による顕著な効果
を期待できないことがあるので、好ましくない。逆にア
ラミド繊維の配合量が多過ぎる場合には、成形材料とし
て流動性が低下し、成形が困難になる恐れがあるので、
好ましくない。
【0020】強化材としてのアラミド繊維は、繊維径が
10〜15μm、好ましくは12μm以下のものを使用
するのが良い。すなわち繊維径が太過ぎるものでは、成
形材料として流動性が低下し、成形が困難になる恐れが
あるので、好ましくない。なお繊維径が細過ぎるもの、
例えば10μm未満のものは、本発明において、支障な
く使用可能であるが、入手が困難であるため、一般的な
使用には適していない。
【0021】更にアラミド繊維は、長さが、0.5〜
3.5mm、好ましくは下限値が0.7mm以上、上限
値が1.5mm以下のものを使用するのが良い。すなわ
ち繊維長さが長過ぎるものでは、成形材料として流動性
が低下し、成形が困難になる恐れがあるので、好ましく
ない。また繊維長さを過度に短くしても、それによる効
果は期待できず、逆に強度面において不利益が生じる恐
れがあるので、好ましくない。
【0022】本発明の樹脂組成物は、上記の母材及び強
化材の他に、摺動特性向上用の充填材を配合するのが好
ましい。
【0023】本発明における摺動特性向上用の充填材と
しては、超高分子量ポリエチレン、極小球状フェノール
樹脂を使用するのが好ましく、これらは単独で使用して
も、併用して使用しても良い。このうち超高分子量ポリ
エチレンは、自己潤滑性に優れ、摩擦係数が非常に小さ
く、非常に安価である。なお超高分子ポリエチレンは、
若干耐熱性に弱点を有しているが、使用環境温度が12
0℃程度のところまでは、所望の物性を維持することが
でき、例えばHDD内部等で使用しても問題はなく、実
使用上の問題はない。
【0024】本発明において、この超高分子量ポリエチ
レンは、樹脂組成物中の配合量を、5〜30重量%に調
整するのが良く、好ましくは下限値を10重量%以上、
上限値を20重量%以下に調整するのが良い。すなわち
配合量が少な過ぎると、摺動特性を顕著に向上させるこ
とが困難であり、逆に配合量が多過ぎても、それに見合
うだけの効果を期待できないので、無意味である。
【0025】一方、極小球状フェノール樹脂は、耐熱性
に優れ、粒子径が1〜20μm程度のものであり、それ
を配合した成形材料は、良好な流動特性を維持しつつ、
また成形品として摺動特性の向上を図ることができる。
【0026】本発明において、この極小球状フェノール
樹脂は、樹脂組成物中の配合量を、5〜30重量%に調
整するのが良く、好ましくは下限値を10重量%以上、
上限値を20重量%以下に調整するのが良い。すなわち
配合量が少な過ぎると、摺動特性を顕著に向上させるこ
とが困難であり、逆に配合量が多過ぎても、それに見合
うだけの効果を期待できないので、好ましくない。もっ
とも、極小球状フェノール樹脂は、30重量%以上配合
したとしても、強度的な面において不利益が生じるよう
なことはない。
【0027】なお本発明においては、超高分子量ポリエ
チレン及び極小球状フェノール樹脂は、併用することに
よって、一段と摺動特性の向上を図ることができ、相乗
的な効果を得ることができる。
【0028】本発明においては、言うまでもなく、上記
以外の添加剤を、必要に応じて、適当量添加するように
しても良い。
【0029】本発明は、上記のポリアミド樹脂やポリア
セタール樹脂からなる母材に、強化材としてアラミド繊
維を配合し、更に必要に応じて、超高分子量ポリエチレ
ン及び微小球状フェノール樹脂からなる摺動特性向上用
充填材の他、適当な添加剤を配合して、成形材料を得
る。なおこのとき、油成分を同時に配合するようにし
て、後に製造される成形品として、含油性のものを製造
することにより、耐摩耗性を、より一層向上させるよう
にしても良い。
【0030】本発明において、耐摩耗性樹脂組成物の組
成原料の配合手段は、特に限定しなが、例えば、予めブ
レンダー等でドライブレンドして予備混練した後、二軸
押出機等により溶融混練して、ペレット形状とする。こ
のとき混練の際にアラミド繊維は、繊維が互いにからま
り合って、いわゆる「ダマ」の状態になり、十分に分散
し難くなるが、例えばカップリング剤の量を増やすか、
又はベヘン酸リチウムのような滑剤にまぶしてから、混
練押出機に投入すれば、十分に分散させることができ
る。
【0031】そしてこの成形材料を、射出成形等により
熱成形して、例えば極小サイズの軸受用の冠型保持器を
得るものである。なお、このとき得られた成形品を潤滑
油に浸して含油させて、成形品として耐摩耗性の向上を
図るようにしても良い。
【0032】こうして得られた成形品は、良好な摺動特
性(耐摩耗性)を具備し、更に十分な強度を具備するも
のであり、実使用において十分な耐熱性を具備し、しか
も軽量である。
【0033】また成形材料の流動特性にも非常に優れて
おり、射出成形時等において、成形材料が金型のキャビ
ィティ内に隅々まで十分に行き渡るようになり、極小サ
イズの成形品、例えば軸受用の冠型保持器等を確実に得
ることができる。
【0034】なお本発明において、樹脂組成物という場
合、各必要成分が配合された熱成形前の配合物はもちろ
ん、熱成形後の成形品も含むものである。
【0035】
【実施例】以下、本発明に関連した実施例及びその効果
を導出するための比較例につき、具体的に説明する。
【0036】<使用材料の説明>実施例等を行うにあた
って下記の材料を準備した。
【0037】1.母材 PA66…ナイロン66(ポリアミド樹脂) 2.強化材 アラミド繊維…繊維径12μm、繊維長さ1mm、帝人
株式会社製のテクノローラ(商品名) ガラス繊維…繊維径12μm、繊維長さ0.02〜0.
03mm 3.摺動特性向上用の充填材 UHMWPE…超高分子量ポリエチレン、三井石油化学
工業株式会社製のハイゼックス・ミリオン(商品名) 微小球状フェノール…鐘紡株式会社製のベルパール(商
品名) <実施例1>
【表1】 上表1に示すように、PA66を80重量%、アラミド
繊維を5重量%、UHMWPEを15重量%配合して混
合し、成形材料を得、その成形材料を用いて、射出成形
を行い、極小径軸受用の冠型保持器(外径9.8mm)
と、物性試験用試験片及び耐摩耗性試験用の円筒状試験
片等、後述する各試験法に準拠した試験片とを形成し
た。
【0038】<実施例2〜6>同表に示す配合割合で、
上記と同様にして、成形材料を得、同様に射出成形を行
って軸受用保持器、及び後述する各試験法に準拠した試
験片を得た。
【0039】<比較例1>同表に示すように、PA66
が100重量%の成形材料を用いて、上記と同様に射出
成形を行い、軸受用保持器、及び後述する各試験法に準
拠した試験片を得た。
【0040】<比較例2〜4>同表に示す配合割合で、
上記と同様にして、成形材料を得、同様に射出成形を行
って、軸受用保持器、及び後述する各試験法に準拠した
試験片を得た。
【0041】<物性の測定>上記のようにして得られた
実施例及び比較例の各試験片に対し、以下の物性をそれ
ぞれ測定し、その測定結果を下表2に示す。
【0042】1.引っ張り強さ[MPa]…ASTM
D 638に準拠 2.伸び[%]…ASTM D 638に準拠 3.曲げ強さ[MPa]…ASTM D 790に準拠 4.曲げ弾性率[GPa]…ASTM D 790に準
拠 5.アイゾット衝撃強さ(ノッチ付)[J/M]…AS
TM D 256に準拠 6.限界PV値[kgf/cm2 ・cm/s]…JIS K 72
18に準拠して、滑り速度が50[cm/s]の場合と、1
00[cm/s]の場合との限界PV値を測定した。
【0043】
【表2】 <評価>上表2から理解できるように、本発明に関連し
た実施例のものは、従来の軸受用保持器材料として一般
的な比較例3のものに比べて、いずれも限界PV値が大
幅にアップしており、耐摩耗性の向上が見られる等、優
れた評価が得られた。中でも、特定の成分を配合した
り、配合割合を特定の範囲に設定した実施例1〜3のも
のは、より一層優れた評価が得られた。
【0044】これに対し、本発明の要旨を逸脱する比較
例のものは、いずれかの評価に劣っている。
【0045】なお、本発明に関連した実施例のものは、
射出成形時において、いずれも良好な流動性が得られ、
成形不良の発生は認められなかった。これに対し、比較
例2、3のものは、所望の流動性が得られず、成形不良
の発生が若干認められた。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、射出成
形等の熱成形時において、良好な流動性及び成形性を確
保しつつ、摺動特性及び強度に優れた合成樹脂成形品、
例えば極小径軸受用保持器を提供することができるとい
う効果がある。
【0047】また本発明において、特定の成分を特定の
割合で配合した場合には、摺動特性をより一層向上させ
ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】極小径軸受を示す断面図である。
【図2】極小径軸受に適用された保持器を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
4…軸受用保持器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂及びポリアセタール樹脂
    の中から選択される樹脂を母材とし、強化材としてアラ
    ミド繊維が1〜30重量%配合されてなることを特徴と
    する耐摩耗性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 摺動特性向上用の充填材として超高分子
    量ポリエチレンが5〜30重量%配合されてなる請求項
    1記載の耐摩耗性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 摺動特性向上用の充填材として微小球状
    フェノール樹脂が5〜30重量%配合されてなる請求項
    1又は2記載の耐摩耗性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂及びポリアセタール樹脂
    の中から選択される樹脂を母材とし、強化材としてアラ
    ミド繊維が1〜30重量%配合された耐摩耗性樹脂組成
    物からなることを特徴とする軸受用保持器。
  5. 【請求項5】 前記耐摩耗性樹脂組成物に、摺動特性向
    上用の充填材として超高分子量ポリエチレンが5〜30
    重量%配合されてなる請求項4記載の軸受用保持器。
  6. 【請求項6】 前記耐摩耗性樹脂組成物に、摺動特性向
    上用の充填材として微小球状フェノール樹脂が5〜30
    重量%配合されてなる請求項4又は5記載の軸受用保持
    器。
JP8226957A 1996-08-28 1996-08-28 耐摩耗性樹脂組成物及び軸受用保持器 Pending JPH1068420A (ja)

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