JPH1064895A - 絶縁膜形成用組成物、絶縁膜形成用塗布液およびこれを用いる半導体装置用絶縁膜の形成方法ならびに半導体装置 - Google Patents

絶縁膜形成用組成物、絶縁膜形成用塗布液およびこれを用いる半導体装置用絶縁膜の形成方法ならびに半導体装置

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JPH1064895A
JPH1064895A JP8215679A JP21567996A JPH1064895A JP H1064895 A JPH1064895 A JP H1064895A JP 8215679 A JP8215679 A JP 8215679A JP 21567996 A JP21567996 A JP 21567996A JP H1064895 A JPH1064895 A JP H1064895A
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composition
forming
semiconductor device
formation
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Tadashi Nakano
野 正 中
Naomi Mura
直 美 村
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Kawasaki Steel Corp
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】埋め込み性と平坦性に優れ、誘電率が小さく、
かつ酸素プラズマに対して劣化が少ない重合体を含有す
る絶縁膜形成用組成物、該組成物を用いた絶縁膜形成用
塗布液、該塗布液を用いた半導体装置用絶縁膜の形成方
法、および該絶縁膜を用いた半導体装置の提供。 【解決手段】主鎖が下記式(a)から構成されるホスホ
ノイミドの複数のリン原子相互を、下記式(b)で表さ
れるシロキサン結合によって架橋した構造を有する重合
体からなる絶縁膜形成用組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路を
構成する絶縁膜の形成に用いられる絶縁膜形成用組成
物、絶縁膜形成用塗布液およびこれを用いた半導体装置
用絶縁膜の形成方法ならびにそれによって得られた半導
体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体集積回路の微細化および多
層化に伴い、配線を構成する金属パターンはますます細
くなるとともに、パターン間ギャップのサイズの縮小と
ギャップのアスペクト(縦横比)の増大が著しい傾向に
ある。さらに、光リソグラフィーの解像力微細化の要求
を満たすために、露光の際の焦点深度が浅くなってきて
いる。従って、半導体回路基板の製造に当たっては、多
層配線における各配線層に絶縁膜を形成した後での表面
の平坦化がますます強く要求されている。加えて、トラ
ンジスタの微細化によって配線の信号遅延がトランジス
タのスイッチング遅延を上回るようになり、微細化によ
る動作速度の向上というメリットを活かすために、配線
遅延を支配する配線間容量の低減が強く要求されてい
る。このように、半導体装置を構成する絶縁膜に対し
て、金属配線パターン間への完全な埋め込みの達成、配
線層の平坦化、および低誘電率化という3つの課題が課
せられている。
【0003】上記課題に答えるため、層間絶縁膜の形成
技術として各種の新しい技術が開発されている。例え
ば、金属配線パターン間への完全な埋め込みの達成とい
う課題に対しては、化学的気相成長法(CVD)によっ
て形成する新技術として、アスペクトの高いギャップを
埋め込み可能なO3 −TEOS常圧CVD法、高密度プ
ラズマバイアスCVD法等が開発されている。しかし、
これらの新しいCVD法によってギャップの埋め込みと
いう課題に対しては一応の解決が見られるものの、平坦
化に対しては効果がないため、平坦化は別のプロセスに
委ねなければならない。しかも、O3 −TEOS常圧C
VD法は、膜質の悪さ、パーティクルの発生、下地の材
質やパターン形状に対する強い依存性などの数々の欠点
がある。また、高密度プラズマバイアスCVD法にも、
同様にパーティクルの発生、スループットの低下、大口
径化の困難性等の欠点がある。
【0004】一方、配線層の平坦化の方法として、フォ
トレジストや塗布ガラス膜(SOG)のエッチバック法
や化学的機械的研磨(CMP)等の技術が開発されてい
る。これらの技術は平坦化方法としては優れたものでは
あるが、配線間の溝の埋め込みについては他の方法を併
用する必要がある。従って、上記技術とは異なる機構で
作用しうる、溝の埋め込みと平坦化を同時に達成しうる
ような技術が現在切望されている。
【0005】上記両要求に応える層間絶縁膜の形成方法
の候補として、絶縁膜を塗布形成することにより平坦化
する各種技術が研究されている。エッチバックに用いら
れていたSOGの炭素含有量を上げて流れ性を良くし、
そのまま絶縁膜として利用する方法、あるいは有機物質
のポリマーをSOGのように回転塗布する方法などであ
る。これらの方法によれば、溝の埋め込みを実現し、か
つ平坦性を向上させることが可能である。しかし、これ
らの炭素あるいは有機物質を多く含むSOGなどの物質
には、酸素プラズマに対して脆弱で、変質を被るという
致命的な欠点がある。酸素プラズマ照射は絶縁膜形成
後、ヴィアホール加工時のレジストアッシング工程にお
いて用いられており、現実的に不可避であるため、その
耐性の向上は絶縁膜形成用塗布材料に対し、強く求めら
れていた。
【0006】酸素プラズマに強い塗布材料は、基本的に
は炭素の含有量が少ない無機質に近いものであることが
予想されるが、従来材料としては、−O−Si−O−あ
るいは−O−SiH−Oの基本骨格からなるオリゴマー
材料が知られている。これらの材料は、確かに耐酸素プ
ラズマ性が高く、埋め込み性にも優れているという長所
があるものの、塗布後の熱処理工程における収縮が大き
いために、平坦性を向上させようとして厚く塗布すると
簡単に破損する、すなわちクラック耐性が非常に低い、
という欠点があった。しかも、水を吸収しやすく誘電率
が4.5以上と非常に大きいという欠点もあった。
【0007】上記従来型無機塗布材料のこれらの欠点
は、材料中に多数存在するシラノール基(−Si−O
H)が加熱によって縮合を受けて体積収縮すること、加
熱後も残存する−Si−OHが、水分子の吸着サイトと
して働くためであると推察されている。
【0008】上記欠点を除くため、−Si−O−Si−
以外の構造を有する無機高分子材料を用いることが提案
されている。熱や大気に対して安定で有望視されている
無機高分子材料としては、主鎖に−P=N−P=結合を
有するホスホノイミド(ホスファゼン)系の材料が知ら
れている。−P=N−P=鎖におけるリン原子Pに2つ
のフェノキシ基(−OC6 5)やフェニルアミノ基(−
NHC6 5)が結合したものが代表的なものであり、重
量平均分子量が数十万のものが絶縁膜形成用材料として
提案されている(特開昭64−45149号公報参
照)。ただし、これら従来の材料は、基本骨格が直鎖構
造であるため、ゴム状物質となり、形態の安定した緻密
な膜を塗布法で形成するのは困難であり、加えて側鎖に
フェニル基(−C6 5)などの有機基を含むため、酸素
プラズマ耐性にも乏しいものであった。
【0009】上記ホスファゼン系重合体のゴム弾性をな
くすためには、−N=P−N=の直鎖分子相互を他の結
合基を用いて連結・架橋させる方法をとることが有効で
ある。一例を挙げると、−CH2 −CH2 −や−CH
(C6 5)−CH2 −で−P=N−P=結合を相互に架
橋することによって弾性を低下させ、緻密な重合体とす
ることが可能であることが報告されている。しかし、こ
れらの結合基は有機基であるため、架橋体の酸素プラズ
マ耐性は乏しいものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、埋め
込み性と平坦性に優れ、誘電率が小さく、かつ酸素プラ
ズマに対して劣化が少ない絶縁膜を形成することのでき
る重合体を含有する絶縁膜形成用組成物、該組成物を用
いた絶縁膜形成用塗布液および該塗布液を用いた半導体
装置用絶縁膜の形成方法ならびに該絶縁膜を用いた半導
体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
克服すべく鋭意努力した結果、塗布膜材料中に含まれる
多量の炭素が酸素プラズマ耐性に対し悪影響を及ぼすこ
とを知見し、また、炭素の含有量が少ないか全く含まな
いような塗布形成可能な無機質高分子材料を探索した結
果、主鎖が下記式(a)により表される構造から構成さ
れるホスホノイミドの複数のリン原子相互を、下記式
(b)により表されるシロキサン結合によって架橋した
構造を有する重合体が埋め込み性と平坦性に優れ、誘電
率が小さく、かつ酸素プラズマに対して劣化が少ない絶
縁膜形成用組成物を提供するものである。
【0012】すなわち、主鎖が下記式(a)から構成さ
れるホスホノイミドの複数のリン原子相互を、下記式
(b)で表されるシロキサン結合によって架橋した構造
を有する重合体からなる絶縁膜形成用組成物を提供する
ものである。
【化2】 (上記式(a)において、nは3以上の整数である。)
【0013】ここで、前記式(b)が、ジメチルジオキ
ソケイ素((CH3 2 Si(O−)2)、モノメチルト
リオキソケイ素((CH3)Si(O−)3)、テトラオキ
ソケイ素(Si(O−)4)であるのが好ましい。
【0014】また、本発明は、前記絶縁膜形成用組成物
を極性有機溶媒に溶解する絶縁膜形成用塗布液を提供す
るものである。
【0015】また、本発明は、半導体基板上に前記絶縁
膜形成用塗布液を塗布し、加熱乾燥して絶縁膜を得る半
導体装置用絶縁膜の形成方法を提供するものである。
【0016】さらに、本発明は、絶縁膜の一部あるいは
全部が前記絶縁膜形成用組成物によって構成されている
半導体集積回路装置を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明による絶縁膜形成用組成物は、主鎖が上記
式(a)で表される構造から構成されるホスホノイミド
の複数のリン原子P−相互を、上記式(b)で表される
シロキサン結合によって架橋した構造を有する重合体か
らなる。該重合体は、上述の式(a)、(b)により表
される繰り返し単位に加え、下記式により表される末端
構造により構成される。
【0018】
【化3】
【0019】上記式において、X1 、X2 は水酸基もし
くは有機基である。X1 とX2 は同一でも異なっていて
もよい。Yは水酸基もしくは有機基である。Z1 〜Z3
は水酸基もしくは低級アルキル基である。Z1 〜Z3
同一でも異なっていてもよい。
【0020】本発明の絶縁膜形成用組成物の特徴は、前
記式(a)で表される主鎖の架橋構造と側鎖に前記式
(b)で表されるシロキサン結合を用いることである。
本発明の絶縁膜形成用組成物における構造においては、
ホスファゼンのP−相互の架橋構造中に炭素を含まない
ため、酸素プラズマに対する耐性は著しく高い。架橋に
寄与しないPは残存しないこと、すなわち全てのPが架
橋によって−O−Si−O−と結合されていることが望
ましいが、少量であれば、任意の置換基を置換させるこ
ともできる。任意の置換基は有機基を含まない水酸基が
望ましいが、若干の耐酸素プラズマ性の低下を度外視す
れば、フェノキシ基やフェニルアミノ基でもよい。ま
た、前記式(a)で表される主鎖の構造は、2重結合を
含む構造であるので本発明の絶縁膜形成用組成物を用い
て形成される半導体装置用絶縁膜の誘電率を下げるとい
う効果を持つ。
【0021】前記式(b)で表される架橋に用いられる
シロキサン結合は、1つのSiに少なくとも2つの酸素
原子が結合する構造を持ち、さらに酸素原子Oもしくは
メチル基が置換することが好ましい。このシロキサン結
合による架橋構造は、本発明の絶縁膜形成用組成物を用
いて形成される半導体装置用絶縁膜に機械的強度を与え
るとともに、半導体基板上の金属配線を固定できるとい
う効果を与える。該シロキサン結合の構造として、全く
炭素を含まない4官能性のテトラオキソケイ素(Si
(O−)4)であることが最も好ましい。テトラオキソケ
イ素を用いる場合は、1つのSiに対して4本のホスフ
ァゼン鎖が酸素を介して架橋の結合が形成される。テト
ラオキソケイ素だけを用いて架橋した膜は非常に緻密に
なる。しかし、テトラオキソケイ素だけを用いて架橋し
た膜は架橋密度から判断してシロキサン結合末端に遊離
の水酸基を若干含むことが不可避になるため、加熱によ
る収縮が発生する。このため、クラックに対する耐性が
若干低下する傾向がある。また、ジメチルジオキソケイ
素((CH3)2 Si(O−)2)、モノメチルトリオキソケ
イ素((CH3)Si(O−)3)なども架橋用のシロキサン
結合を与えるために好適に用いられる。これらのメチル
基が置換したシロキサン結合を架橋に用いた場合、炭素
含有量は上昇し、若干酸素プラズマ耐性が低下するもの
の、膜に柔軟性が与えられ、良好な耐クラック性、平坦
性が得られる。なお、本発明の絶縁膜形成用組成物の架
橋には、テトラオキソケイ素、モノメチルトリオキソケ
イ素、ジメチルジオキソケイ素の1種もしくは2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0022】本発明の絶縁膜形成用組成物においてPと
Siの組成比は、P:Si=1:1〜2:1であるのが
好ましい。PのSiに対する比が上記範囲よりも大きい
と架橋構造が形成出来ないので好ましくなく、小さいと
該絶縁膜形成用組成物を用いて形成される半導体装置用
絶縁膜の誘電率が大きくなるので好ましくない。本発明
の絶縁膜形成用組成物の重量平均分子量は、5,000
〜20,000である。5,000未満であるとクラッ
ク耐性不良となり、20,000超であると膜形成困難
であるので好ましくない。
【0023】本発明の絶縁膜形成用組成物の主鎖である
ホスファゼン鎖をシロキサン結合により架橋するための
製造方法は特に限定されないが、一例を挙げれば、シク
ロクロロホスファゼントリマー(NPCl2)3 を熱で開
環重合させた重量平均分子量約10,000の直鎖状ク
ロロホスファゼンオリゴマーとテトラメトキシシランな
どのアルコキシシラン、あるいはメチルトリエトキシシ
ランなどのアルキルアルコキシシランとを混合し、水を
加えたピリジンやジエチルアニリン等の活性水素を持た
ないアミンと反応させる等の方法がある。シクロクロロ
ホスファゼントリマーの未反応のClは、アンモニア水
と反応させて水酸基とするか、アニリンやナトリウムフ
ェノキシドと置換させて一部を有機基として安定化させ
ることもできる。本発明の絶縁膜形成用組成物の上記合
成反応は、窒素雰囲気下で行っても大気下で行ってもよ
い。
【0024】本発明の絶縁膜形成用組成物を用いて、本
発明の絶縁膜形成用塗布液を形成するには、任意の溶媒
に任意の濃度で溶解すればよいが、溶解性の観点から、
溶媒は極性有機溶媒が好適に用いられる。このような極
性有機溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド等が挙げられる。該塗布液中に
は、本発明の絶縁膜形成用組成物を5〜25重量%溶解
したものが好適に用いられる。5重量%以下であると連
続した塗布膜が形成されず、25重量%超であると粘度
が高くなりすぎて塗布ムラが発生するので好ましくな
い。
【0025】本発明の絶縁膜形成用塗布液を用いた半導
体装置用絶縁膜の形成方法は、通常のカップを装備した
スピンコータを用い、例えばシリコン基板上に形成され
た配線パターン上に本発明の絶縁膜形成用塗布液を滴下
し、回転数1,000〜6,000回転/分で拡げ、溶
媒を自然乾燥後、100〜250℃に加熱したホットプ
レート上で完全に乾燥させる方法である。乾燥後の熱処
理は、一般に不要であるが、脱ガスを最小限とするため
に、最高450℃、好ましくは350〜400℃の範囲
において窒素中で最大1時間、好ましくは30分間キュ
ア処理を行うのが望ましい。こうして、絶縁膜の一部あ
るいは全部が、本発明の絶縁膜形成用組成物からなる半
導体装置用絶縁膜である半導体集積回路装置を製造する
ことができる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいてさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0027】1.重合体の合成 (実施例1)三ツ口フラスコに、シクロヘキサクロロト
リスホスホノニトリル(シクロクロロホスファゼントリ
マー(NPCl2)3)30g、溶媒として1,2−ジクロ
ロベンゼン30g、触媒としてジメチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛0.5gを仕込み、0.5Torr(66.6
6Pa)で1時間真空脱気後、窒素気流下で24時間還
流して、直鎖状のクロロホスファゼンポリマーを得た。
生成物をn−ヘプタンで沈殿させ、テトラヒドロフラン
で再溶解して精製後、メタノールに分散させ、クロロホ
スファゼンポリマーの懸濁液(A)を得た。クロロホス
ファゼンポリマーの懸濁液(A)の合成とは別に、テト
ラメトキシシランの1%メタノール溶液20gを氷冷
し、0.1mol/dm3 のリン酸約2gを撹拌しつつ
徐々にこれに加え加水分解することによって、テトラヒ
ドロキシシラン(オルトケイ酸)の溶液22g(B)を
調整した。(B)を作成後、ただちに前記(A)に撹拌
しつつ加えた。撹拌を続けながら0.1mol/dm3
のN,N−ジメチルアニリンを徐々に加え、pHを9.
0に調整した。ついで200℃に加熱しながら24時間
還流を行ってテトラヒドロキシシランによるクロロホス
ファゼンポリマーの架橋反応を完了させた。架橋反応完
了後、15%テトラメチルアンモニウム水溶液200g
を加え余剰の塩素基を全て水酸基に置換した。生成物を
濾過、水洗して目的の重合体(C)を得た。核磁気共鳴
法によって重合体(C)の構造を解析したところ、下記
式(1)に示すシロキサン結合で架橋された重合体が生
成していることを確認した。なお、収率は45%であっ
た。また、サイズ排除クロマトグラフィーによって重合
体(C)の重量平均分子量を測定したところ、約8,0
00であった。
【0028】
【化4】
【0029】(実施例2)(B)を合成する際、テトラ
メトキシシランに代えてメチルトリメトキシシランを用
いた他は実施例1と同一の方法で目的の重合体(C')を
得た。核磁気共鳴法によって重合体(C')の構造を解析
したところ、下記式(2)に示すシロキサン結合で架橋
された重合体が生成していることを確認した。なお、収
率は45%であった。また、サイズ排除クロマトグラフ
ィーによって重合体(C)の重量平均分子量を測定した
ところ、約6,000であった。
【0030】
【化5】
【0031】(実施例3)(B)を合成する際、テトラ
メトキシシランに代えてジメチルジメトキシシランを用
いた他は実施例1と同一の方法で目的の重合体(C'')
を得た。核磁気共鳴法によって重合体(C'')の構造を
解析したところ、下記式(3)に示すシロキサン結合で
架橋された重合体が生成していることを確認した。な
お、収率は45%であった。また、サイズ排除クロマト
グラフィーによって重合体(C)の重量平均分子量を測
定したところ、約4,000であった。
【0032】
【化6】
【0033】2.塗布液の作成 生成した架橋重合体(C)10gをジメチルアセトアミ
ド90gに加熱溶解し、固形分10%に相当する塗布液
を得た。同様にして(C')、(C'')を用いて塗布液を
作成した。
【0034】3.半導体装置用絶縁膜の形成 シリコンウェーハをスピンコータに取付け、通常の回転
塗布法によって上記塗布液(C)、(C')、(C'')を
各々ウェーハに塗布した。100℃、150℃、200
℃で各1分ベークして溶媒を乾燥させた後、炉に入れて
400℃で30分加熱してキュアを完了し、絶縁膜を形
成した。
【0035】4.絶縁膜の特性の測定 得られた絶縁膜について、誘電率、酸素プラズマに対す
る耐性、耐熱性、耐クラック性を下記の方法により測
定、評価した。 誘電率 形成した膜の誘電率は、膜厚方向にAl電極を形成して
1MHzにおいて測定した。 酸素プラズマに対する耐性 酸素プラズマに対する耐性の評価方法は、水の透過性の
変化を測定する方法によった。すなわち、水の透過性の
測定は、3000ÅのPSG(リンドープSiO2 膜)
の上に上記絶縁膜を3000Åの厚さに堆積し、そのま
ま80℃の重水中に24時間浸漬後、PSGに到達した
重水素量をSIMS(二次イオン質量分析法)により測
定した。酸素アッシャに室温で1分暴露する前と後の水
の透過性を上述の方法で測定し、その変化を酸素プラズ
マ耐性として評価した。 耐熱性 耐熱性は、熱天秤を用いて、上記重合体の粉末を窒素中
で加熱し、重量減少が3%を超える温度を測定し、比
較、評価した。 耐クラック性 耐クラック性は、絶縁膜を塗布形成後、クラックの発生
しない塗布膜厚の限界値を計測することにより測定し
た。
【0036】表1に評価を行った塗布膜の膜特性を掲げ
た。なお、表1には比較例として下記式(4)の構造を
有する無機SOG、下記式(5)の構造を有する有機S
OG、下記式(6)の構造を有するポリイミド樹脂、お
よび下記式(7)の構造を有するフェニルアミノホスフ
ァゼンポリマーの特性も併せて掲げた。
【0037】
【化7】
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、実施例1、2、
3に示される、本発明による主鎖が前記式(a)から構
成されるホスホノイミドの複数のリン原子相互を、前記
式(b)で表されるシロキサン結合によって架橋した構
造を有する重合体からなる絶縁膜形成用組成物は、著し
く高い膜性能を有していることが実証された。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
他の絶縁膜形成用材料と比べて耐クラック性が著しく高
く、誘電率も、例えば、3.0未満と十分に低い絶縁膜
を形成することができる。また、本発明によれば、酸素
プラズマ照射に対しても劣化が全く見られないという特
徴を有する。すなわち、本発明によれば、厚塗り平坦化
が可能であり、高速動作が可能な絶縁膜を形成するのに
極めて有利であるばかりか、後続のヴィア加工のアッシ
ングに対しても高い抵抗力を発揮する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主鎖が下記式(a)から構成されるホスホ
    ノイミドの複数のリン原子相互を、下記式(b)で表さ
    れるシロキサン結合によって架橋した構造を有する重合
    体からなる絶縁膜形成用組成物。 【化1】 (上記式(a)において、nは3以上の整数である。)
  2. 【請求項2】前記式(b)が、ジメチルジオキソケイ素
    ((CH3 2 Si(O−)2 )、モノメチルトリオキ
    ソケイ素((CH3 )Si(O−)3 )、テトラオキソ
    ケイ素(Si(O−)4 )であることを特徴とする請求
    項1に記載の絶縁膜形成用組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の絶縁膜形成用組
    成物を極性有機溶媒に溶解することを特徴とする絶縁膜
    形成用塗布液。
  4. 【請求項4】半導体基板上に請求項3に記載の絶縁膜形
    成用塗布液を塗布し、加熱乾燥して絶縁膜を得ることを
    特徴とする半導体装置用絶縁膜の形成方法。
  5. 【請求項5】絶縁膜の一部あるいは全部が請求項1また
    は2に記載の絶縁膜形成用組成物によって構成されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
JP8215679A 1996-08-15 1996-08-15 絶縁膜形成用組成物、絶縁膜形成用塗布液およびこれを用いる半導体装置用絶縁膜の形成方法ならびに半導体装置 Withdrawn JPH1064895A (ja)

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JP8215679A Withdrawn JPH1064895A (ja) 1996-08-15 1996-08-15 絶縁膜形成用組成物、絶縁膜形成用塗布液およびこれを用いる半導体装置用絶縁膜の形成方法ならびに半導体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160139504A (ko) * 2015-05-27 2016-12-07 주성엔지니어링(주) 반도체 소자의 제조 방법

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