JPH1064769A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JPH1064769A
JPH1064769A JP8232497A JP23249796A JPH1064769A JP H1064769 A JPH1064769 A JP H1064769A JP 8232497 A JP8232497 A JP 8232497A JP 23249796 A JP23249796 A JP 23249796A JP H1064769 A JPH1064769 A JP H1064769A
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JP
Japan
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metal
electric double
double layer
layer capacitor
terminal plate
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JP8232497A
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English (en)
Inventor
Manabu Kazuhara
学 数原
Takeshi Morimoto
剛 森本
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Takeshi Kawasato
健 河里
Manabu Tsushima
学 對馬
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱的および機械的衝撃に対する信頼性が高
く、低コストにて製造し得る特にパワー用電気二重層キ
ャパシタに好適な封口構造を得る。 【解決手段】 正極2と負極3とをセパレータ4を介し
て巻回または積層してなるキャパシタ素子1を金属ケー
ス11に収納し、その開口部を金属端子板12にて封口
するにあたって、あらかじめ外部端子13を電気絶縁性
硬質合成樹脂製のシール部材14を介して金属端子板1
2に貫通固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、特に静電容量が1
0F以上であるパワー用途の低抵抗大容量電気二重層キ
ャパシタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機電解液を用いるパワー用低抵抗大容
量電気二重層キャパシタは、耐電圧を高くできるので水
系電解液を用いる電気二重層キャパシタよりエネルギー
密度が高くできる特徴がある。
【0003】有機電解液を用いる電気二重層キャパシタ
においては、金属集電体箔に比表面積の大きい炭素材料
からなる粉末を主体とする薄膜状分極性電極を担持させ
て正極および負極の各電極を形成する。巻回型にあって
はその正極と負極との間にセパレータを介在させて渦巻
き状に巻き取ることにより所望とする大電流大容量のキ
ャパシタ素子を得るもので、一方積層型においては複数
枚の正極と負極とをそれらの間にセパレータを介在させ
て積層することにより目的とする大電流大容量のキャパ
シタ素子を得る。そして、キャパシタ素子に有機電解液
を含浸させて金属ケース内に収納し、そのケース開口部
を封口部材にて封口するようにしている。
【0004】図2に、この内のキャパシタ素子を積層型
とした従来の電気二重層キャパシタにおける封口部分の
構成例を示す。これによると、キャパシタ素子1は分極
性電極層を有する矩形状に形成された正極2と負極3と
をそれらの間にセパレータ4を配置して交互に多数積み
重ねることにより構成されている。この場合、正極2お
よび負極3の各上端には接続用の舌片2a,3aがそれ
ぞれ形成されており、キャパシタ素子1を有底筒状の金
属ケース4内に収納するに先だって、各舌片2a,3a
に外部端子ボルト5,5の内部端子5a,5aをそれぞ
れかしめなどにより接続する。
【0005】次に、外部端子ボルト5,5を電気絶縁性
ガスケット6を介して封口板としての金属端子板(上
蓋)7に挿通し、上蓋7の上面側で外部端子ボルト5,
5をワッシャ8aを介してナット8にて固定し、キャパ
シタ素子1と上蓋7とを組み立てる。そして、キャパシ
タ素子1を金属ケース4内に収納するとともにその開口
部を上蓋7にて塞ぎ、金属ケース4と上蓋7とを溶接し
てその接合部9をシールする。しかる後、上蓋7に穿設
されている注液口7aより所定の有機電解液を注入し、
同注液口7aをゴム栓10などにて密栓する。
【0006】このようにして、パワー用の電気二重層キ
ャパシタが製造されるが、現状では単セルでその静電容
量が10〜10000F、定格電圧2.3〜3Vのもの
が開発されつつある。特に、10A以上の大電流で充放
電できる電気二重層キャパシタは、電気自動車、回生制
動エネルギ貯蔵等の用途に有望とされ、その実用化のた
めにエネルギ密度が充分に高く、急速充放電ができ、耐
電圧が高く、封口信頼性の高い電気二重層キャパシタの
実現が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これまでの電気二重層
キャパシタの特性は一部の市場要求を満足するが、例え
ば電気自動車、エンジン−キャパシタハイブリッド自動
車等での高温、低温、熱衝撃、熱サイクル等の過酷な使
用条件下に対応出来る封口信頼性を有し、かつ生産性の
良い封口構造を有する電気二重層キャパシタが待ち望ま
れていた。
【0008】すなわち、図2で説明した封口構造では外
部端子ボルト5を上蓋7に貫通させ、一つの外部端子ボ
ルト5につき上蓋7の底面側と上面側とにそれぞれガス
ケット6,6を配置して二重にシールするようにしてい
るが、そのシールの接合面は単なる突き合わせであり、
しかもナット8による固定でもあるため、過酷な熱衝撃
や機械的衝撃が繰り返されるとその接合面に緩みが生
じ、外部からの水分の侵入や内部電解液の液漏れが発生
するおそれがある。また、生産性の点について言えば、
部品点数が多いことから組み立て作業性も悪く、総じて
コスト高であるという問題があった。
【0009】本発明は、このような技術的な課題を解決
するためになされたもので、その目的は、熱的衝撃、機
械的衝撃のいずれに対しても信頼性が高く、しかも低コ
ストにて製造し得る封口構造を備えたパワー用の電気二
重層キャパシタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、炭素材料、導電材およびバインダーから
なる分極性電極層を金属集電板上にそれぞれ設けた正極
と負極とをセパレータを介して巻回または積層するとと
もに、有機電解液を含浸させたキャパシタ素子を有底筒
状の金属ケースに収納し、同金属ケースの開口部を外部
端子を有する金属端子板により封口してなる電気二重層
キャパシタにおいて、上記外部端子が電気絶縁性硬質合
成樹脂製のシール部材を介して上記金属端子板に貫通固
定されていることを特徴としている。
【0011】この場合、シール部材は成形金型内におい
て、射出成型もしくはモールド成型により金属端子板と
外部端子との間に一体成形されたものであることが好ま
しく、これによれば熱的および機械的衝撃のいずれにも
強く、外部からの水分の侵入を阻止し、また、内部電解
液の滲み出しのない液密性が得られる。
【0012】本発明に使用される電気絶縁性硬質合成樹
脂としては、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂、ベークライト樹脂、硬質ポリウレタン樹脂、
ポリイミド樹脂等が例示される。なかでもフェノール樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂
が耐溶剤性、成型性、密着性、耐熱性の見地より好まし
い材料である。
【0013】金属端子板および外部端子の少なくとも一
方には、シール部材を構成する合成樹脂が食い込まれ
て、同シール部材との接合面における滑りを防止する凹
凸が設けられていることが好ましく、これによれば金属
端子板や外部端子にそれを回そうとする外力が加えられ
てもシール部材との間に剥離が生じ難く、依然として良
好な液密性が維持されることになる。
【0014】金属端子板と金属ケースは主として溶接性
の点から同じ材質であることが好ましい。とりわけ、ア
ルミニウムもしくはステンレスが耐食性の面で好まし
く、さらに軽量化および低電気抵抗の点からすればアル
ミニウムが最適である。なお、金属端子板と金属ケース
は溶接により封止されるが、その溶接は通常の各種アー
ク溶接、レーザ溶接であってよい。また、本発明の封口
構造は円筒形、角形のいずれにも適用可能であるが、角
形の場合にはカーリングによるケース外周部の封止が技
術的に困難であるため、上蓋を金属で形成して金属ケー
スと溶接することにより、信頼性の高い封口性が得られ
る。
【0015】本発明では、特に静電容量が10F以上の
電気二重層キャパシタを対象としているが、その電解液
には非水系溶媒のものが使用される。特に、R
、R(ただし、R〜R
は炭素数1〜5のアルキル基で同じでも異なってもよ
い)等の第4級オニウムカチオンとBF 、N(CF
SO 、PF 、ClO 等のアニオンと
を組み合わせた塩を有機溶媒に溶解させた低水分である
有機溶媒系電解液の使用が好ましい。
【0016】本発明における電気二重層キャパシタに用
いる電解液の非水系溶媒としては、プロピレンカーボネ
ート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、
ジメトキシエタン、ブチレンカーボネート、スルホラ
ン、メチルスルホラン、ジメチルカーボネート、エチル
メチルカーボネートから選ばれる1種以上からなる溶媒
が化学的および電気化学的な安定性、電気伝導度および
低温特性の点で特に好ましい非水系溶媒である。
【0017】本発明の電気二重層キャパシタの活性炭を
主体とする分極性電極は、炭素材料、電気伝導性を付与
する導電材、結合材としてのバインダーおよび金属集電
箔で構成される。この分極性電極は例えば以下の方法で
形成できる。
【0018】すなわち、活性炭粉末、カーボンブラック
および結合材を溶媒と混合してスラリーとし、金属集電
箔に塗布または浸漬し、乾燥し、必要に応じてプレス
し、集電体と一体化した分極性電極を得る方法がある。
スラリーを用いて炭素材料からなる正極または負極を製
造する際、スラリーに加える結合材には、ポリフッ化ビ
ニリデン、フルオロオレフィン共重合体、カルボキシメ
チルセルロ−ス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコールおよびポリアクリル酸、ポリイミドのいずれか
を用いるのが好ましい。
【0019】スラリーの溶媒はこれらの結合材を溶解す
るものであるのが好ましく、N−メチルピロリドン、
水、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、フタル酸ジ
メチル、エタノール、メタノール、ブタノール、水等が
適宜選択される。また、上記架橋ポリマーの架橋剤に
は、アミン類、ポリアミン類、ポリイソシアネート類、
ビスフェノール類、パーオキシド類等を使用できる。
【0020】スラリーを塗布する方法の代わりに活性炭
粉末と導電材粉末と、バインダーとしてフッ素樹脂粉末
を可塑剤を添加しつつ混合または混練りし、ロールプレ
ス成型しシート状となし、導電性接着剤を介してアルミ
ニウム箔に電気的に接合して分極性電極体とすると、容
量密度の高い電気二重層キャパシタ素子を得ることがで
きるので好ましい。導電性接着剤としては、カーボン微
粒子を導電材とするのが安価であり電気化学的に安定で
あるので好ましい。接着力を強固にするために有機バイ
ンダーを添加することもできる。
【0021】本発明で使用できる炭素材料としては、や
しがら系活性炭、フェノール系活性炭、石油コークス系
活性炭、ポリアセン等がある。大きな静電容量が得られ
る点では、フェノール系活性炭、石油コークス系活性
炭、ポリアセンの使用が好ましい。また、活性炭の賦活
処理法としては、水蒸気賦活処理法、溶融KOH賦活処
理等がある。より大きな静電容量を得られる点からすれ
ば、溶融KOH賦活処理法によるものが好ましい。
【0022】炭素材料には、平均粒径が30μm以下で
比表面積が1500〜3000m/gのものを使用す
ると電気二重層キャパシタの静電容量を大きくとれ、か
つ、内部抵抗を低くできるので特に好ましい。また、分
極性電極中のカーボンブラック等の導電材の配合量は導
電性を得るため、活性炭との合量中5〜40重量%とす
るのが好ましく、活性炭の量が減ると静電容量が減るた
め10〜30重量%とするのがより好ましい。電極に使
用する導電材には、カーボンブラックの他に天然黒鉛、
人造黒鉛、金属ファイバー、酸化チタン、酸化ルテニウ
ム等を使用できるが、少量でも効果の大きい、カーボン
ブラックの一種であるケッチェンブラックまたはアセチ
レンブラックの使用が好ましい。
【0023】本発明に使用する金属集電板の中で、正極
用集電板の材質はアルミニウムまたはステンレス316
Lが耐食性が高く好ましい。特にアルミニウムは軽く、
電気抵抗も低いので好ましい。板の形状は、箔状、エキ
スパンドメタル状、繊維焼結体シート状、板状金属発泡
体等が挙げられるが、なかでも20〜100μmの箔状
のものが巻回あるいは積層が容易であり比較的安価であ
るので好ましい。
【0024】負極用集電板の材質は、アルミニウム、ス
テンレスもしくはニッケルが使用できるが、特にアルミ
ニウムは軽く、電気抵抗も低いので好ましい。板の形状
は、箔状エキスパンドメタル状、繊維焼結体シート状、
板状金属発泡体等が挙げられるが、なかでも20〜10
0μmの箔状が巻回あるいは積層が容易であり比較的安
価であるので好ましい。金属箔を集電板に用いる場合は
表面を化学的、電気化学的または物理的方法により粗面
化すると活性炭電極層と金属箔との密着性が向上し、抵
抗も低くできるので特に好ましい。
【0025】本発明に使用するセパレータにはガラス繊
維マット、マニラ麻やクラフトからなるセルロース紙、
親水化多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポ
リプロピレン不織布等が挙げられる。また、金属ケース
にはアルミニウム、ステンレス、鉄またはその合金が使
用される。
【0026】本発明では予め加熱乾燥した箔状分極性電
極をセパレータを介して巻回もしくは積層してキャパシ
タ素子となし、120〜250℃で真空乾燥して同素子
の水分等の揮発分を除去した後、電解液を真空含浸させ
る。含浸に際しては、系を40〜80℃に加温すると電
解液の粘度が低下し、電解液が速やかに活性炭電極に含
浸されるので好ましい。キャパシタ素子を金属ケースに
収納した後、電解液を真空含浸するのが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の技術的思想をより
よく理解する上で、図1を参照しながらその実施の形態
について説明する。なお、図1(A)は本発明による電
気二重層キャパシタの封口部分を示した図2と同様の断
面図であり、図1(B)は同封口部分の平面図である。
【0028】この実施例においても、先に説明した図2
の従来例と同様、分極性電極層を有する矩形状に形成さ
れた正極2と負極3とをそれらの間にセパレータ4を配
置して交互に多数積み重ねてなるキャパシタ素子1を備
えており、この場合においても、正極2および負極3の
各々には接続用の舌片2a,3aが各電極の上端に設け
られている。
【0029】この実施例において、キャパシタ素子1を
収納する金属ケース11は有底角筒状のアルミニウムケ
ースからなり、その形状に合わせて金属端子板(上蓋)
12は図1(B)に示されているように矩形状に形成さ
れ、この上蓋12もアルミニウム製とされている。
【0030】上蓋12のほぼ中央には注液孔121が穿
設されており、また、その両側には透孔122,122
が穿設されている。そして、この透孔122,122内
に外部端子13,13がシール部材14,14を介して
同軸的に貫通されている。
【0031】外部端子13は導電性の良好な金属ロッド
からなり、その上端には雌ネジ131が形成されてい
る。この雌ネジ131には図示しない金属ボルトが螺合
され、外部端子13は同金属ボルトを含む所定のケーブ
ルを介して外部回路と接続される。なお、雌ネジ131
に螺合する金属ボルトとしては、機械的強度の高いステ
ンレスや鉄が好ましい。
【0032】また、外部端子13の下方には例えば2つ
のフランジ部132,133がその金属ロッドの軸線と
直交するように形成されている。なお、外部端子13の
下端は例えばプレスなどにて押し潰し可能な棒状のリベ
ット134となっているが、図1(A)には押し潰され
た状態が示されている。
【0033】シール部材14は電気絶縁性の硬質合成樹
脂からなる。この実施例において、シール部材14は射
出成型、モールド成型などの方法で所望の形状に成形さ
れる。すなわち、成形金型内において上蓋12の透孔1
22と外部端子13とを同軸的に位置決めし、そのキャ
ビティ内に上記樹脂を注入する。これにより、上蓋1
2、外部端子13およびシール部材14が一体化され、
外部からの水分の侵入を阻止し、内部電解液の滲み出し
のない液密性が確保される。
【0034】このようにして、上蓋12、外部端子13
およびシール部材14の一体化構造が得られるのである
が、この実施例では上蓋12の透孔122の周縁および
外部端子13のフランジ部132に、シール部材14の
樹脂が食い込まれる線状溝15A,15Bがそれぞれ形
成されており、これにより上蓋12もしくは外部端子1
3に対して外部から円周方向の回転力が加えられてもシ
ール部材14との接合面に滑りが生じないようにしてい
る。
【0035】図1(B)を参照すると、この実施例にお
いては、線状溝15Aおよび15Bは外部端子13の軸
線を中心として上蓋12の透孔122の周縁と外部端子
13のフランジ部132にそれぞれ放射状に形成されて
いるが、この線状溝15に代えて独立した凹部もしくは
凸部としてもよい。また、外部端子13について言え
ば、その軸線方向に沿ったスプライン溝としてもよい。
なお場合によっては、この滑り止め手段を上蓋12もし
くは外部端子13のいずれか一方のみに設けてもよい。
【0036】組み立てに際しては、まず、キャパシタ素
子1の正極2および負極3の各舌片2a,3aにリボン
状のリード箔16,16の一端をそれぞれ接続する。そ
して、各リード箔16の他端を外部端子13の下側にあ
るフランジ部133に添わせて配置し、プレスにてリベ
ット134を図1(A)に示されているように押し潰し
て各リード箔16と各外部端子13とを一体的に接続す
る。
【0037】次に、キャパシタ素子1を金属ケース11
内に収納するとともに、上蓋12をその開口部に被せ
て、金属ケース11と上蓋12の接合部17を例えばレ
ーザー溶接する。しかる後、上蓋12の注液孔121よ
り所定の有機電解液を金属ケース内に注入してキャパシ
タ素子1に含浸させる。そして、最後に注液孔121に
例えばゴム材からなる防爆弁18を強制的に嵌合させる
のであるが、その際、図1(A)に示されているよう
に、注液孔121内およびその両端の周縁にわたって合
成樹脂層181をあらかじめ形成しておくことにより、
防爆弁18の封口性をより高めることができる。
【0038】なお、図1の実施例では板状の正極2と負
極3とをそれらの間にセパレータ4を挟んで所定枚数積
層した積層型キャパシタ素子を用いているが、本発明は
これに限定されるものでなく、正極と負極とをセパレー
タを介して渦巻き状に巻回した巻回型キャパシタ素子を
用いてもよい。
【0039】
【実施例】フェノール系のKOH賦活処理活性炭粉末
(比表面積2100m/g、平均粒径5μm)80重
量%、ケッチェンブラックEC10重量%、ポリテトラ
フルオロエチレン粉末10重量%からなる混合物にエタ
ノールを添加して混練り成形し、乾燥して得た厚さ0.
3mmの電極シートを、表面を粗面化した厚さ100μ
mの集電体アルミニウム箔の両面に黒鉛微粉末を含む導
電性接着剤を介して接合した後、プレスおよび熱処理乾
燥し、有効電極面10cm×10cmであり、上端に幅
3cm、長さ4cmのリード部を有する電極体シートを
得た。
【0040】この電極体シートからなる正極と負極を厚
さ150μmのガラス繊維マット製セパレータを介して
積層してキャパシタ素子とし、その両端に電気絶縁樹脂
板を配置し、正極および負極の各リード部をそれぞれ厚
さ200μm、長さ4cm、幅2cmの2枚のアルミリ
ード箔に超音波接合した。
【0041】金属ケースを封口する上蓋(端子板)とし
て、厚さ2mm、縦11cm、横3cmのアルミニウム
端子板に、外部端子をフェノール樹脂のモールド成型か
らなるシール部材を介して貫設させたものを用意した。
なお、外部端子には外径10mm、長さ20mmで、上
端に内径5mm、深さ10mmの雌ねじが形成されてい
るアルミニウム製の端子部材を用いた。
【0042】上記2枚のアルミリード箔を外部端子の下
端にリベット止めし、キャパシタ素子と上蓋とを組み合
わせた。このキャパシタ−上蓋一体化素子を高さ13c
m、幅11cm、厚さ3cmのアルミケースに収納し、
大気中で上蓋の周囲をアルミケースとレーザー溶接し
た。溶接後のキャパシタを200℃、16時間真空乾燥
し、揮発性不純分を除去した。
【0043】しかる後、露点−50℃以下の乾燥空気雰
囲気下で1モル/リットルの(CCHNB
を溶かしたプロピレンカーボネート電解液をキャパ
シタ素子に35℃にて真空含浸した。電解の含浸後、キ
ャパシタ素子の正極端子と負極端子間に50℃にて直流
電圧2.7Vを20時間印加し、予備的電圧印加とし
た。次に、キャパシタの上蓋の透孔に防爆弁を押し込ん
でキャパシタを密封した後、アルミケースの側面と底部
に絶縁性熱収縮チューブと絶縁用塩化ビニルシートをそ
れぞれ配置して電気二重層キャパシタを完成させた。
【0044】この電気二重層キャパシタの特性を測定し
たところ、静電容量は3300F、定格電圧は2.5V
であった。そして、この電気二重層キャパシタについ
て、−40℃〜+85℃の熱衝撃サイクル試験を行なっ
たところ、100サイクル後も内部電解液の漏れ、滲み
は認められなかった。
【0045】比較例として、図2の構造の上蓋を用いた
以外は上記実施例と同じとして角型ケースの電気二重層
キャパシタを作製し、同じく−40℃〜+85℃の熱衝
撃試験を行なったところ、、100サイクル後には、外
部端子部より内部電解液の漏れ、滲みが一部認められ
た。
【0046】
【発明の効果】請求項1によれば、外部端子を電気絶縁
性硬質合成樹脂製のシール部材を介して金属端子板に貫
通固定したことにより、熱的および機械的衝撃のいずれ
にも強く、外部からの水分の侵入を阻止し、また、内部
電解液の滲み出しのない優れた液密性を有する電気二重
層キャパシタが提供される。また、従来に比べて金属端
子板の構造が簡素化されているため、組み立て作業性が
良好であり、トータルコストをより安価にすることがで
きる。
【0047】上記シール部材を成形金型内において上記
金属端子板と上記外部端子との間に一体成形するように
した請求項2によれば、請求項1の効果をより高めるこ
とができる。
【0048】請求項3のように、本発明は上記炭素材料
が比表面積1500m/g以上、上記キャパシタ素子
の静電容量が10F以上であるパワー用の電気二重層キ
ャパシタに特に好適であり、また、上記金属端子板を上
記金属ケースと同種の材料としたことにより、両者を溶
接により確実に接合することができる。
【0049】また、上記金属端子板と上記金属ケースと
を、ともにアルミニウムもしくはステンレスとした請求
項4によれば、耐食性と軽量化の双方を同時に満足する
ことができる。
【0050】上記金属端子板および上記外部端子の少な
くとも一方に、上記シール部材を構成する合成樹脂が食
い込まれて、同シール部材との接合面における滑りを防
止する凹凸を設けるようにした請求項5によれば、金属
端子板と外部端子とに対するシール部材の密着性がより
高められるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層キャパシタの封口部分
を示した拡大断面図およびその平面図。
【図2】従来の電気二重層キャパシタの封口部分を示し
た拡大断面図。
【符号の説明】
1 キャパシタ素子 2 正極 3 負極 4 セパレータ 11 金属ケース 12 上蓋(封口板) 13 外部端子 14 シール部材(電気絶縁性硬質合成樹脂) 15 線条溝 16 リード箔
フロントページの続き (72)発明者 河里 健 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 對馬 学 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素材料、導電材およびバインダーから
    なる分極性電極層を金属集電板上にそれぞれ設けた正極
    と負極とをセパレータを介して巻回または積層するとと
    もに、有機電解液を含浸させたキャパシタ素子を有底筒
    状の金属ケースに収納し、同金属ケースの開口部を外部
    端子を有する金属端子板により封口してなる電気二重層
    キャパシタにおいて、上記外部端子が電気絶縁性硬質合
    成樹脂製のシール部材を介して上記金属端子板に貫通固
    定されていることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】 上記シール部材は成形金型内において上
    記金属端子板と上記外部端子との間に一体成形されたも
    のである請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】 上記炭素材料が比表面積1500m
    g以上、上記キャパシタ素子の静電容量が10F以上で
    あり、上記金属端子板が上記金属ケースと同種の材料か
    らなる請求項1または2に記載の電気二重層キャパシ
    タ。
  4. 【請求項4】 上記金属端子板と上記金属ケースとが、
    ともにアルミニウムもしくはステンレスである請求項1
    または3に記載の電気二重層キャパシタ。
  5. 【請求項5】 上記金属端子板および上記外部端子の少
    なくとも一方には、上記シール部材を構成する合成樹脂
    が食い込まれて、同シール部材との接合面における滑り
    を防止する凹凸が設けられている請求項1または2に記
    載の電気二重層キャパシタ。
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