JPH1063812A - 画像情報の再生方法および装置 - Google Patents

画像情報の再生方法および装置

Info

Publication number
JPH1063812A
JPH1063812A JP8216331A JP21633196A JPH1063812A JP H1063812 A JPH1063812 A JP H1063812A JP 8216331 A JP8216331 A JP 8216331A JP 21633196 A JP21633196 A JP 21633196A JP H1063812 A JPH1063812 A JP H1063812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
processing
abnormal shadow
image information
display means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8216331A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideya Takeo
英哉 武尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8216331A priority Critical patent/JPH1063812A/ja
Publication of JPH1063812A publication Critical patent/JPH1063812A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像を再生するにあたって異常陰影候
補を自動的に抽出するとともに、異常陰影候補を観察す
る使用者の多様な要求に応える。 【解決手段】 全体画像処理手段10による第1の階調処
理および第1の周波数処理によって全体画像データSを
処理して第1の表示手段20に全体画像P′を表示すると
ともに、異常陰影抽出手段30により抽出した局所領域P
2の画像データS2に対して、全体画像P′よりも低い
コントラストとなるように、かつ全体画像P′よりも低
周波成分が強調された画像となるように、局所画像処理
手段40が第2の階調処理および第2の周波数処理を施
し、この処理された局所領域の画像P2′を第2の表示
手段50に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像情報の再生方法
および装置に関し、詳細には被写体の放射線画像の全体
について画像処理するとともに、この画像の中から腫瘤
陰影等の異常陰影候補を自動的に抽出し、この異常陰影
候補について画像処理を施して再生する画像情報の再生
方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蓄積性蛍光体シートやフイルムに記録さ
れた被写体の放射線画像を読み取って画像情報を得、こ
の画像情報に適切な画像処理を施した後、画像を表示手
段上に再生することが種々の分野で行われている。特に
近年、コンピューターとの組合わせによるコンピューテ
ッドラジオグラフィーというデジタルラジオグラフィー
の技術が開発され、種々のデジタルラジオグラフィーが
実用化されている。
【0003】このデジタルラジオグラフィーは画像デー
タを定量的に解析することができるという点で、従来の
アナログ方式のラジオグラフィーとは根本的に異なる特
長がある。特に人体の医療診断用として、このデジタル
ラジオグラフィーの特長をより積極的に活用することを
目的とした、計算機(コンピューター)支援画像診断ま
たはCADM(Computer Aided Diagnosis of Medical
Image )と称される技術が提案されている。
【0004】この計算機支援画像診断等は、医療の現場
において、画像読影による診断を補助するものである。
すなわち従来においては、フイルム等の記録媒体やCR
T等の表示装置により再生された放射線画像を専門医が
目視により観察読影し、癌等を表すものとしての異常な
腫瘤陰影や高濃度の微小石灰化陰影等(以下、これらを
総称して異常陰影という)を早期に発見するよう努めて
いた。しかし、放射線画像を観察読影する読影者間の画
像読影能力の差等により、そのような異常陰影を見落と
したり、主観的判断による思い違いを生ずる可能性もあ
る。
【0005】そこで計算機支援画像診断では、画像情報
に基づいて異常陰影と考えられる異常陰影候補を自動的
に検出するとともに、その検出した異常陰影候補にマー
キングを表示して放射線画像の読影者に注意を喚起する
ことにより、あるいは読影者の客観的判断に役立つ材料
として検出した異常陰影候補の特徴的なものを定量的に
提示することにより、上述のような見落としや思い違い
等を未然に防止して診断性能の向上を図っている。
【0006】例えば***の放射線画像(マンモグラム)
においては、癌化部位の特徴的な形態である腫瘤陰影や
微小石灰化陰影が知られており、上記計算機支援画像診
断では腫瘤陰影を異常陰影として検出するもの(「DR
画像における腫瘤影検出(アイリスフィルタ)」電子情
報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.3 P663〜670
1992年3月)や、微小石灰化陰影を異常陰影として検出
するもの(「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィ
ルタによる微小石灰化像の抽出」同誌 D-II Vol.J75-D-
II No.7 P1170 〜1176 1992年7月等参照)が知られて
いる。
【0007】ところでこれらの計算機支援画像診断につ
いての提案では、上述したように、全体の再生画像の異
常陰影候補(腫瘤陰影や微小石灰化陰影)にマーキング
を表示し、またはその異常陰影候補について定量的な評
価尺度を表示することに止まっている。
【0008】しかし、単にそのようなマーキングや評価
尺度のみを表示したものは、読影者への注意喚起、また
は読影者の主観的な思い違いの防止には有効であるが、
実際に読影者がその異常陰影候補部位について診断を行
うには、さらに読影に適した高い診断性能を有する画像
を提供する必要がある。
【0009】そこで本願出願人は特願平7−42277 号
(特願平7−316679号)等において、上記自動的に抽出
した異常陰影候補が、全体画像よりも高コントラストと
なるように、また高周波成分の強調度が高くなるよう
に、この異常陰影を表す画像情報に対して画像処理を施
すことを提案している。さらに本願出願人は、特願平7
−94693 号、同7−73433 号、同7−73497 号等におい
て、上記強調を行なうにあたって、その強調度合の決定
方法について提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特願平
7−316679号、同7−94693 号等における異常陰影に対
する画像処理は、抽出した異常陰影候補の階調が全体画
像よりも高コントラストとなるように、または異常陰影
候補の高周波成分が全体画像よりも強調されるように、
処理するものであるが、医師等の画像読影者によっては
これとは反対の処理を望む場合もある。
【0011】本発明は、放射線画像を再生するにあたっ
て使用者の多様な要求に応えるためになされたものであ
って、全体画像により異常陰影候補の有無を観察し、局
所画像において異常陰影候補の状態を判断し得る画像情
報の再生方法および装置を提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像情報の再生
方法および装置は、全体画像の中から異常陰影候補を自
動的に抽出し、この異常陰影候補に対して、その階調が
全体画像よりも低コントラストとなるように、および/
またはその鮮鋭度が全体画像よりも低周波成分の強調度
が高くなるように画像処理して表示手段に表示すること
を特徴とするものである。
【0013】すなわち本発明の画像情報の再生方法は、
マンモグラム等の被写体の放射線画像を担持する画像情
報に対して第1の画像処理を施し、該画像処理された画
像情報を可視像として所定の表示手段に表示するととも
に、前記画像情報に基づいてアイリスフィルター処理等
により前記放射線画像の中から腫瘤陰影等の異常陰影候
補を抽出し、該異常陰影候補を表す画像情報に対して第
2の画像処理を施し、該画像処理された異常陰影候補を
表す画像情報を可視像として前記第1の画像処理が施さ
れた可視像とともに前記所定の表示手段または前記所定
の表示手段とは別個の他の表示手段に表示するようにし
た画像情報の再生方法において、前記第2の画像処理
が、前記第1の画像処理よりもコントラストを低くする
階調処理および/または前記第1の画像処理よりも低周
波成分を強調する周波数処理であることを特徴とするも
のである。
【0014】また本発明の画像情報の再生装置は、マン
モグラム等の被写体の放射線画像を担持する画像情報に
対して第1の画像処理を施す全体画像処理手段と、該画
像処理された画像情報を可視像として表示する第1の表
示手段と、前記画像情報に基づいて前記放射線画像の中
から腫瘤陰影等の異常陰影候補を抽出する、例えばアイ
リスフィルター処理の手段等を用いた異常陰影抽出手段
と、該異常陰影候補を表す画像情報に対して第2の画像
処理を施す局所画像処理手段と、該画像処理された異常
陰影候補を表す画像情報を可視像として表示する第2の
表示手段とを備えた画像情報の再生装置において、前記
第2の画像処理が、前記第1の画像処理よりもコントラ
ストを低くする階調処理および/または前記第1の画像
処理よりも低周波成分を強調する周波数処理であること
を特徴とするものである。
【0015】なお、第1の表示手段が第2の表示手段を
兼ねるものであってもよい。
【0016】また上記アイリスフィルター処理とは、本
願出願人が特願平7−316679号等により提案している、
腫瘤陰影を自動的に検出する異常陰影検出処理であり、
具体的には、放射線画像の濃度値の勾配ベクトルを算出
し、この勾配ベクトルの集中度に応じた評価値を閾値処
理することによって腫瘤陰影であるか血管や乳腺等の非
腫瘤陰影であるかを判定し、腫瘤陰影を非腫瘤陰影から
精度よく分離して検出する処理であり、以下に詳細に説
明する。
【0017】放射線画像において、例えばX線フイルム
上における放射線画像(高濃度高信号レベルの画像信号
を出力する画像)においては、腫瘤陰影は周囲に比べて
濃度値がわずかに低いことが知られており、腫瘤陰影内
の任意の画素における勾配ベクトルは腫瘤陰影の中心付
近を向いている。一方、血管陰影のように細長い陰影で
は勾配ベクトルが特定の点に集中することはない。した
がって、局所的に勾配ベクトルの向きの分布を評価し、
特定の点に集中している領域を抽出すれば、それが腫瘤
陰影の候補となる。これがアイリスフィルター処理の基
本的な考え方である。以下に具体的なアルゴリズムのス
テップを示す。
【0018】(ステップ1)勾配ベクトルの計算 対象となる画像を構成する全ての画素について、各画素
jごとに、下記式(1)に示す計算式に基づいた画像デ
ータの勾配ベクトルの向きθを求める。
【0019】
【数1】
【0020】ここでf1 〜f16は、図4に示すように、
その画素jを中心とした縦5画素×横5画素のマスクの
外周上の画素に対応した画素値(画像データ)である。
【0021】(ステップ2)勾配ベクトルの集中度の算
出 次に、対象となる画像を構成する全ての画素について、
各画素ごとに、その画素を注目画素とする勾配ベクトル
の集中度Cを次式(2)にしたがって算出する。
【0022】
【数2】
【0023】ここでNは注目画素を中心に半径Rの円内
に存在する画素の数、θj は、注目画素とその円内の各
画素jとを結ぶ直線と、その各画素jにおける上記式
(1)で算出された勾配ベクトルとがなす角である(図
5参照)。したがって上記式(2)で表される集中度C
が大きな値となるのは、各画素jの勾配ベクトルの向き
が注目画素に集中する場合である。
【0024】ところで、腫瘤陰影近傍の各画素jの勾配
ベクトルは、腫瘤陰影のコントラストの大小に拘らず、
略その腫瘤陰影の中心部を向くため、上記集中度Cが大
きな値を採る注目画素は、腫瘤陰影の中心部の画素とい
うことができる。一方、血管などの線状パターンの陰影
は勾配ベクトルの向きが一定方向に偏るため集中度Cの
値は小さい。したがって、画像を構成する全ての画素に
ついてそれぞれ注目画素に対する上記集中度Cの値を算
出し、その集中度Cの値が予め設定された閾値を上回る
か否かを評価することによって、腫瘤陰影を検出するこ
とができる。すなわち、このフィルターは通常の差分フ
ィルターに比べて、血管や乳腺等の影響を受けにくく、
腫瘤陰影を効率よく検出できる特長を有している。
【0025】さらに実際の処理においては、腫瘤の大き
さや形状に左右されない検出力を達成するために、フィ
ルターの大きさと形状とを適応的に変化させる工夫がな
される。図6に、そのフィルターを示す。このフィルタ
ーは、図5に示すものと異なり、注目画素を中心に2π
/M毎のM種類の方向(図6においては11.25 度毎の32
方向を例示)の放射状の線上の画素のみで集中度の評価
を行うものである。
【0026】ここでi番目の線上にあって、かつ注目画
素からn番目の画素の座標([x],[y])は、注目
画素の座標を(k,l)とすれば、以下の式(3),
(4)で与えられる。
【0027】
【数3】
【0028】ただし、[x],[y]は、x,yを越え
ない最大の整数である。
【0029】さらに、その放射状の線上の各線ごとに最
大の集中度が得られる画素までの出力値をその方向につ
いての集中度とし、その集中度をすべての方向(例示で
は32方向)で平均して、その注目画素についての勾配ベ
クトル群の集中度Cとする。具体的には、i番目の放射
状の線上において注目画素からn番目の画素までで得ら
れる集中度Ci (n)を下記式(5)により求める。
【0030】
【数4】
【0031】(Rmin は抽出しようとする腫瘤陰影の半
径の最小値、Rmax は抽出しようとする腫瘤陰影の半径
の最大値を表す) すなわち、複数の線の全てについて、前記線ごとに、該
線上の前記注目画素から、検出しようとする腫瘤陰影の
最小の大きさから最大の大きさまでにそれぞれ対応する
距離にある画素までの全画素の前記指標値cos θj の平
均値を算出する。
【0032】次に、勾配ベクトル群の集中度Cを下記式
(6)および(7)により計算する。
【0033】
【数5】
【0034】ここで式(6)は、式(5)で得られた放
射状の線ごとの集中度Ci (n)の最大値であるから、
注目画素からその集中度Ci (n)が最大値となる画素
までの領域が、その線の方向における腫瘤陰影の候補領
域となる。式(6)によりすべての放射状の線について
その領域を求めることにより、腫瘤陰影の候補となり得
る領域の外周縁の形状を特定することができる。
【0035】そして、式(7)では、この領域内の式
(6)で与えられた集中度の最大値を放射状の線の全方
向について平均した値を求める。この求められた値を予
め設定した閾値Tと比較することにより、この注目画素
を中心とする領域が異常陰影候補となる可能性があるか
否かを判別する。
【0036】なお、式(7)の勾配ベクトル群の集中度
Cを評価する領域は、人間の目の虹彩(iris)が外界の
明るさに応じて拡大、縮小する様子に似ており、勾配ベ
クトルの分布に応じて大きさと形状が適応的に変化する
ため、アイリスフィルター(iris filter )という名称
で称されている。
【0037】なお、前述の集中度Ci (n)の計算は式
(5)の代わりに、下記式(5′)を用いてもよい。
【0038】
【数6】
【0039】すなわち、複数の線の全てについて、前記
線ごとに、該線上の前記注目画素から検出しようとする
腫瘤陰影の最小の大きさに対応する距離にある画素か
ら、最大の大きさに対応する距離にある画素までの全画
素の前記指標値cos θj の平均値を算出すればよい。
【0040】(ステップ3)腫瘤陰影候補の形状評価 一般に、悪性腫瘤の陰影は、 1)辺縁は不整である 2)概円形に近い形をしている 3)内部は凸凹した濃度分布を有する という形態的な特徴を有している。
【0041】そこで、検出された異常陰影の候補から正
常組織を取り除き、より確定的な「異常陰影の候補」、
すなわち腫瘍である蓋然性が極めて高い陰影の候補のみ
を抽出するために、これらの特徴を考慮した形状判定を
行う。ここで用いる特徴量としては、広がり度(Spread
ness)、細長さ(Elongation)、辺縁の粗さ(Roughnes
s )、円形度(Circularity )および内部の凸凹度(En
tropy )である。
【0042】上述のステップにより、アイリスフィルタ
ーは放射線画像から腫瘤陰影を効果的に検出することが
できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の画像情報の再生方法および装置
は、放射線画像から異常陰影を自動的に抽出することが
でき、表示手段に表示された全体画像において異常陰影
を認識することができるとともに、異常陰影については
その階調が全体画像よりも低コントラストの画像および
/またはその低周波成分が強調された画像として再生す
ることができる。
【0044】したがって、抽出した異常陰影候補の階調
を全体画像よりも低コントラストとし、および/または
異常陰影候補の低周波成分が全体画像よりも強調される
ように処理した画像を望む画像読影者の要望にも応える
ことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像情報の再生装
置の具体的な実施の形態について図面を参照して説明す
る。
【0046】図1は本発明の画像情報の再生装置の一実
施形態を示すブロック図、図2は本実施形態の画像情報
再生装置100 により再生の対象とされる放射線画像(マ
ンモグラム)Pを示す図である。図示の画像情報再生装
置100 は、被写体の全体の放射線画像(全体画像)Pを
表すデジタル画像データ(全体画像データ)Sに対して
第1の階調処理および第1の周波数処理を施す全体画像
処理手段10と、この画像処理がなされた後の全体画像デ
ータ(以下、この処理済みの全体画像データを処理済み
全体画像データという)S′を可視像として再生表示す
る第1の表示手段20と、全体画像データSに基づいて全
体画像Pの中から癌化部の特徴的形態である腫瘤陰影の
候補P1およびその近傍の矩形領域(これらを合わせて
局所領域P2と称する)を抽出する異常陰影抽出手段30
と、この抽出された局所領域P2に対応する画像データ
(局所領域画像データ)S2に対して第2の階調処理お
よび第2の周波数処理を施す局所画像処理手段40と、こ
の画像処理がなされた後の局所領域画像データ(以下、
この処理済みの局所領域画像データを処理済み局所画像
データという)S2′を可視像として再生表示する第2
の表示手段50とを備えた構成である。
【0047】ここで、上記全体画像処理手段10による第
1の階調処理は、画像の種類や濃度分布に応じて設定さ
れた階調処理テーブルに基づいてなされる処理であっ
て、全体画像を観察読影するうえで最適な階調となるよ
うに全体画像を処理する。また第1の周波数処理も、全
体画像を観察読影するうえで最適な空間周波数となるよ
うに全体画像の高周波成分を強調処理する。
【0048】一方、局所画像処理手段40は、全体画像処
理手段10による第1の階調処理よりも低いコントラスト
となるように階調処理する第2の階調処理と、第1の周
波数処理よりも低周波成分を強調する第2の周波数処理
をなす。
【0049】本実施形態においては、異常陰影抽出手段
30としてアイリスフィルターを適用したものについて説
明するが、本発明の画像情報の再生装置はこの態様のも
のに限られるものではなく、抽出しようとする異常陰影
の種類に応じて種々の異常陰影抽出手段を適用すること
ができる。
【0050】ここでアイリスフィルターとは、前述し
た、放射線画像における腫瘤陰影検出のための画像信号
(濃度値)の勾配を勾配ベクトルとして算出し、その勾
配ベクトルの集中度を出力するものであり、アイリスフ
ィルター処理とは、この勾配ベクトルの集中度(式
(7))を基に腫瘤陰影の候補を検出するアルゴリズム
をいうが、本実施形態におけるアイリスフィルターは、
このアルゴリズム自体を指すのではなく、このアルゴリ
ズムによる腫瘤陰影候補の検出処理をなす手段を意味す
るものとする。
【0051】以下、本実施形態の画像情報の再生装置10
0 の作用について説明する。
【0052】まず全体画像データSが画像情報再生装置
100 に入力されるが、画像情報再生装置100 の内部にお
いて、この全体画像データSは全体画像処理手段10と異
常陰影抽出手段30にそれぞれ入力される。
【0053】全体画像データSが入力された全体画像処
理手段10は、予め設定された階調処理テーブルに基づい
て全体画像データSに対して第1の階調処理および第1
の周波数処理を施す。この第1の階調処理は前述したよ
うに、入力される画像の種類や濃度分布に応じて、全体
画像を観察読影するうえで最適な階調となるように全体
画像を処理する。また同様に第1の周波数処理により、
全体画像を観察読影するうえで最適な空間周波数となる
ように全体画像の高周波成分を強調処理する。
【0054】この第1の階調処理および第1の周波数処
理がなされた処理済み全体画像データS′は第1の表示
手段20に入力され、第1の表示手段20はこの処理済み全
体画像データS′が表す可視像(全体画像)P′を、図
3(A)に示すようにその表示面上に表示する。
【0055】一方、異常陰影抽出手段30は入力された全
体画像データSに対してアイリスフィルター処理を施す
ことによって腫瘤陰影の候補P1を表す腫瘤陰影画像デ
ータS1を抽出し、さらにこの腫瘤陰影の候補P1を含
む近傍の矩形領域を局所領域P2を表す局所領域画像デ
ータS2として抽出する。抽出された局所領域画像デー
タS2は局所画像処理手段40に入力され、局所画像処理
手段40は、予め設定された階調処理テーブルに基づいて
局所領域画像データS2に対して第2の階調処理および
第2の周波数処理を施す。
【0056】この第2の階調処理により、局所領域画像
データS2は処理済み全体画像データS′よりも低いコ
ントラストの処理済み画像データとされるとともに、第
2の周波数処理により、処理済み全体画像データS′よ
りも低周波成分が強調された処理済み画像データ(処理
済み局所画像データS2′)とされる。
【0057】このようにして得られた処理済み局所画像
データS2′は第2の表示手段50に入力され、第2の表
示手段50はこの処理済み局所画像データS2′が表す可
視像(局所領域画像)P2′を、図3(B)に示すよう
にその表示面上に表示する。
【0058】したがって第2の表示手段50には、その階
調が第1の表示手段20に表示された全体画像P′よりも
低コントラストで、かつ、その鮮鋭度が全体画像P′よ
りも低周波成分が強調された局所領域画像P2′が表示
される。
【0059】このように本実施形態の画像情報の再生装
置によれば、腫瘤陰影の有無については第1の表示手段
20に表示された全体画像P′の中で把握し、腫瘤陰影自
体の観察は第2の表示手段50に表示された、より滑らか
な画像で行なうことを希望する使用者のニーズに応える
ことができる。
【0060】なお、本実施形態においては第1の表示手
段と第2の表示手段とを別個のものとしたが、第2の表
示手段に表示されるべき局所領域画像P2′を、第1の
表示手段に表示される全体画像P′の一部として、第1
の表示手段上において表示してもよく、このような構成
とした場合、第2の表示手段は不要となり、構成の簡単
化を図ることができる。
【0061】また局所画像処理手段40は、必ずしも階調
処理と周波数処理との両方の処理を行なうものである必
要はなく、いずれか一方の処理のみを行なうものであっ
てもよい。
【0062】さらに局所画像処理手段40は、処理済み局
所画像データS2′に対して補間処理を施す等により、
画像の表示サイズを拡大処理する等の他の画像処理をも
行なうものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像情報の再生装置の一実施形態を示
すブロック図
【図2】図1に示す画像情報再生装置で処理される放射
線画像を示す図
【図3】(A)第1の表示手段に表示された全体画像
P′を示す図、(B)第2の表示手段に表示された局所
領域画像P2′を示す図
【図4】アイリスフィルターにおける勾配ベクトルの向
きを算出するための5画素×5画素のマスクを示す図
【図5】勾配ベクトルの集中度の概念を示す図
【図6】集中度の評価を行なう、注目画素を中心とした
32方向の放射状の線上の画素を示す図
【符号の説明】
10 全体画像処理手段 20 第1の表示手段 30 異常陰影抽出手段 40 局所画像処理手段 50 第2の表示手段 100 画像情報再生装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の放射線画像を担持する画像情報
    に対して第1の画像処理を施し、該画像処理された画像
    情報を可視像として所定の表示手段に表示するととも
    に、前記画像情報に基づいて前記放射線画像の中から異
    常陰影候補を抽出し、該異常陰影候補を表す画像情報に
    対して第2の画像処理を施し、該画像処理された異常陰
    影候補を表す画像情報を可視像として前記第1の画像処
    理が施された可視像とともに前記所定の表示手段または
    前記所定の表示手段とは別個の他の表示手段に表示する
    ようにした画像情報の再生方法において、 前記第2の画像処理が、前記第1の画像処理よりもコン
    トラストを低くする階調処理および/または前記第1の
    画像処理よりも低周波成分を強調する周波数処理である
    ことを特徴とする画像情報の再生方法。
  2. 【請求項2】 前記放射線画像がマンモグラムであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像情報の再生方法。
  3. 【請求項3】 前記放射線画像の中からの異常陰影候補
    の抽出が、アイリスフィルター処理によるものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の画像情報の再生
    方法。
  4. 【請求項4】 被写体の放射線画像を担持する画像情報
    に対して第1の画像処理を施す全体画像処理手段と、該
    画像処理された画像情報を可視像として表示する第1の
    表示手段と、前記画像情報に基づいて前記放射線画像の
    中から異常陰影候補を抽出する異常陰影抽出手段と、該
    異常陰影候補を表す画像情報に対して第2の画像処理を
    施す局所画像処理手段と、該画像処理された異常陰影候
    補を表す画像情報を可視像として表示する第2の表示手
    段とを備えた画像情報の再生装置において、 前記第2の画像処理が、前記第1の画像処理よりもコン
    トラストを低くする階調処理および/または前記第1の
    画像処理よりも低周波成分を強調する周波数処理である
    ことを特徴とする画像情報の再生装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の表示手段が前記第2の表示手
    段を兼ねるものであることを特徴とする請求項4記載の
    画像情報の再生装置。
  6. 【請求項6】 前記放射線画像がマンモグラムであるこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の画像情報の再
    生装置。
  7. 【請求項7】 前記異常陰影抽出手段による異常陰影候
    補の抽出が、アイリスフィルター処理によるものである
    ことを特徴とする請求項4から6のうちいずれか1項に
    記載の画像情報の再生装置。
JP8216331A 1996-08-16 1996-08-16 画像情報の再生方法および装置 Withdrawn JPH1063812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8216331A JPH1063812A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 画像情報の再生方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8216331A JPH1063812A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 画像情報の再生方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1063812A true JPH1063812A (ja) 1998-03-06

Family

ID=16686871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8216331A Withdrawn JPH1063812A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 画像情報の再生方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1063812A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004336378A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Canon Inc 診断支援装置及び方法
JP2005102784A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像診断支援装置及び画像診断支援方法
US11426136B2 (en) 2015-12-24 2022-08-30 Canon Medical Systems Corporation X-ray diagnostic system and medical image diagnostic system

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004336378A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Canon Inc 診断支援装置及び方法
JP4522054B2 (ja) * 2003-05-07 2010-08-11 キヤノン株式会社 診断支援装置及び方法
JP2005102784A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像診断支援装置及び画像診断支援方法
JP4631260B2 (ja) * 2003-09-29 2011-02-16 コニカミノルタエムジー株式会社 画像診断支援装置、画像診断支援方法及びプログラム
US11426136B2 (en) 2015-12-24 2022-08-30 Canon Medical Systems Corporation X-ray diagnostic system and medical image diagnostic system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kim et al. Adaptive mammographic image enhancement using first derivative and local statistics
EP0757544B1 (en) Computerized detection of masses and parenchymal distortions
US5452367A (en) Automated method and system for the segmentation of medical images
CN104011770B (zh) 处理并显示***图像
JPH1156828A (ja) 異常陰影候補検出方法および装置
JPH08294479A (ja) 計算機支援画像診断装置
JPH06339476A (ja) 胸部x線画像における間質性浸潤の幾何学的パターンの特徴を決定するための方法及びシステム
JP3590216B2 (ja) 異常陰影候補の検出方法および装置
JP2004135868A (ja) 異常陰影候補検出処理システム
JP3678378B2 (ja) 異常陰影候補の検出方法および装置
US7155041B2 (en) Anomalous shadow detection system
JPH08263641A (ja) アイリスフィルターの演算方法
JP2001299740A (ja) 異常陰影検出処理システム
JP3669789B2 (ja) 異常陰影候補の検出方法および装置
JP2001357381A (ja) 異常陰影候補検出方法および検出システム
JP2002074327A (ja) 異常陰影候補検出システム
JPH1063812A (ja) 画像情報の再生方法および装置
JPH08287230A (ja) 計算機支援画像診断装置
JP2000237176A (ja) 放射線画像表示方法および装置
JP3807541B2 (ja) ***画像表示方法および装置
JP2001346787A (ja) 異常陰影候補検出方法および検出システム
JP4173624B2 (ja) 異常陰影候補の良悪性判定方法および装置
JP3596792B2 (ja) 異常陰影候補領域を含む局所領域の抽出方法および装置
JP2002133397A (ja) 異常陰影候補検出装置
JP2005211439A (ja) 異常陰影表示装置およびそのプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104