JPH1062194A - 感度補正方法及びナビゲーシヨン装置並びに車両 - Google Patents

感度補正方法及びナビゲーシヨン装置並びに車両

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JPH1062194A
JPH1062194A JP8231325A JP23132596A JPH1062194A JP H1062194 A JPH1062194 A JP H1062194A JP 8231325 A JP8231325 A JP 8231325A JP 23132596 A JP23132596 A JP 23132596A JP H1062194 A JPH1062194 A JP H1062194A
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JP
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vehicle
angular velocity
sensitivity
velocity detector
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JP8231325A
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Hitoshi Okubo
仁 大久保
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01C21/26Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network
    • G01C21/28Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network with correlation of data from several navigational instruments
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/38Determining a navigation solution using signals transmitted by a satellite radio beacon positioning system
    • G01S19/39Determining a navigation solution using signals transmitted by a satellite radio beacon positioning system the satellite radio beacon positioning system transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は感度補正方法に関し、角速度検出器の
出力感度を高精度化し得るようにする。 【解決手段】衛星測位による進行方位情報(S4)を基
に角速度検出器(9)の出力感度を補正するようにした
ことにより、角速度検出器(9)の出力感度のばらつき
を打ち消して当該出力感度を容易に高精度化することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図9) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は感度補正方法及びナ
ビゲーシヨン装置並びに車両に関し、例えば自動車の位
置を検出して地図上に車両位置を表示するカーナビゲー
シヨン装置に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、CD−ROM(Compact Disk Rea
d Only Memory )等の記憶媒体から地図情報を読み出
し、その結果得られる地図上に車両位置を重ねて表示す
ることにより運転車に道案内を行つて運転動作を支援す
るカーナビゲーシヨン装置が種々提案されている。この
種のカーナビゲーシヨン装置では、車両位置を検出する
位置検出手段としてGPS(Global Positioning Syste
m )受信機が広く用いられている。このGPS受信機は
地球を周回する複数のGPS衛星から送信される測位情
報を受信し、その測位情報を解析して車両位置を検出す
るものである。
【0004】ところでこのようなGPS受信機は基本的
にGPS衛星からの電波を受信することによつて車両位
置を検出するため、市街地等のように衛星からの電波が
受信し難いような場所を走行している時や車両が低速走
行している時などには十分な精度で位置検出ができない
といつた不都合がある。これを補うため、従来、種々の
方法が提案されている。その1つとして上述のようなG
PS航法に対して自立航法を併用する方法がある。自立
航法は車両の走行速度と車両の進行方位とを基に車両の
走行軌跡を求め、車両の出発地点の座標にこの走行軌跡
を加えることによつて車両の位置を検出する方法であ
る。このためGPS航法と自立航法とを併用したカーナ
ビゲーシヨン装置では、圧電振動ジヤイロ等の角速度検
出器が設けられており、この角速度検出器によつて車両
が進行方向を変えたときの角速度を検出して当該車両の
進行方位を得るようになされている。因みに、走行速度
は車両が有する速度検出器から得るのが一般的な方法で
ある。
【0005】このようにして近年のカーナビゲーシヨン
装置においては、GPS衛星から得られる電波を受信し
て車両位置を検出するGPS航法と、車両の走行速度及
び進行方位(角速度)を基に車両位置を検出する自立航
法とを併用することにより、一段と精度良く車両位置を
検出するようになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで自立航法にお
いては、上述したように角速度検出器によつて得られる
進行方位情報を基に位置検出を行うが、その際使用され
る角速度検出器には一般的に出力感度(いわゆる検出し
た角速度とそれを表す出力信号レベルとの対応関係)に
ばらつきがあり、これによつて当該角速度検出器から得
られる進行方位情報がばらついて正確な位置検出ができ
なくなるといつた不都合がある。
【0007】これを回避する方法として、例えば角速度
検出器の出力感度を出荷時に調整することが考えられ
る。しかしながら出荷時に角速度検出器の出力感度を調
整したとしても、カーナビゲーシヨン装置を車両に搭載
する際に取付方によつては再び出力感度にばらつきが発
生してしまうことがある。例えば搭載場所が制限された
時などには、カーナビゲーシヨン装置が斜めに取り付け
られることがあり、このような場合にはこれに伴つて角
速度検出器が傾き、その結果、回転検出基準軸が推奨方
向(例えば車両の鉛直方向)からずれてしまつて出力感
度が本来の感度からずれしまう。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、角速度検出器の出力感度を高精度化し得る感度補正
方法、及びその方法を用いることにより位置検出精度を
向上し得るナビゲーシヨン装置、並びにそのナビゲーシ
ヨン装置を備えることによつて車両位置を精度良く検出
し得る車両を提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、車両の角速度を検出する角速度検
出器の出力感度を補正する感度補正方法において、衛星
からの測位情報を基に算出した車両の進行方位情報を基
に角速度検出器の出力感度を補正するようにした。この
ように衛星測位による進行方位情報を基に角速度検出器
の出力感度を補正するようにしたことにより、角速度検
出器の出力感度のばらつきを打ち消して当該出力感度を
容易に高精度化することができる。
【0010】また本発明においては、車両の角速度を検
出する角速度検出器の出力感度を補正する感度補正方法
において、車両が走行している道路の道路方位情報を地
図データから読み出し、当該道路方位情報を基に角速度
検出器の出力感度を補正するようにした。このように車
両が走行している道路の道路方位情報を基に角速度検出
器の出力感度を補正するようにしたことにより、角速度
検出器の出力感度のばらつきを打ち消して当該出力感度
を容易に高精度化することができる。
【0011】また本発明においては、衛星からの測位情
報を基に車両位置を検出する衛星航法と、車両の走行速
度と角速度とを基に車両位置を検出する自立航法とを併
用したナビゲーシヨン装置において、衛星からの測位情
報を基に算出した車両の進行方位情報を基に、車両の角
速度を検出する角速度検出器の出力感度を補正する制御
手段を設けるようにした。このようにして衛星測位によ
る進行方位情報を基に角速度検出器の出力感度を補正す
るようにしたことにより、角速度検出器の出力感度のば
らつきを容易に打ち消すことができ、これによつて精度
の良い角速度を得て自立航法による位置検出精度を向上
し得る。
【0012】また本発明においては、車両の走行速度と
角速度とを基に車両位置を検出するナビゲーシヨン装置
において、車両が走行している道路の道路方位情報を地
図データから読み出し、当該道路方位情報に基づいて、
車両の角速度を検出する角速度検出器の出力感度を補正
する制御手段を設けるようにした。このようにして車両
が走行している道路の道路方位情報を基に角速度検出器
の出力感度を補正するようにしたことにより、角速度検
出器の出力感度のばらつきを容易に打ち消すことがで
き、これによつて精度の良い角速度を得て位置検出精度
を向上し得る。
【0013】また本発明においては、衛星からの測位情
報を基に車両位置を検出する衛星航法と、車両の走行速
度と角速度とを基に車両位置を検出する自立航法とを併
用したナビゲーシヨン装置を有する車両において、ナビ
ゲーシヨン装置は、衛星からの測位情報を基に算出した
車両の進行方位情報を基に、車両の角速度を検出する角
速度検出器の出力感度を補正する制御手段を備えるよう
にした。このようにして衛星測位による進行方位情報を
基に角速度検出器の出力感度を補正するようにしたこと
により、角速度検出器の出力感度のばらつきを容易に打
ち消すことができ、これによつて精度の良い角速度を得
て自立航法による位置検出精度を向上し、車両位置を精
度良く検出し得る。
【0014】また本発明においては、車両の走行速度と
角速度とを基に車両位置を検出するナビゲーシヨン装置
を有する車両において、ナビゲーシヨン装置は、車両が
走行している道路の道路方位情報を地図データから読み
出し、当該道路方位情報に基づいて、車両の角速度を検
出する角速度検出器の出力感度を補正する制御手段を備
えるようにした。このようにして車両が走行している道
路の道路方位情報を基に角速度検出器の出力感度を補正
するようにしたことにより、角速度検出器の出力感度の
ばらつきを容易に打ち消すことができ、これによつて精
度の良い角速度を得て位置検出精度を向上し得、車両位
置を精度良く検出し得る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0016】図1において、1は全体として本発明を適
用したカーナビゲーシヨン装置を示し、大きく分けて車
両位置を検出するための各種回路が収納された本体2
と、GPS衛星からの電波を受信するアンテナ3と、検
出した車両位置を地図上に重ねて表示する表示器4とに
よつて構成されている。
【0017】因みに、このカーナビゲーシヨン装置1で
は、GPS航法と自立航法とを併用することにより、車
両位置を精度良く検出するようになされている。一般に
自立航法を行う場合には車両の進行方位(角速度)と車
両の走行速度の情報が必要になるが、このカーナビゲー
シヨン装置1ではこれらの情報のうち走行速度情報を当
該カーナビゲーシヨン装置1が搭載される車両の速度検
出器5から得るようになされている。すなわち図2に示
すように、カーナビゲーシヨン装置1を自動車6に搭載
する際、当該自動車6に設けられている速度検出器5か
ら速度信号S1を取り出し、これを本体2の入力端子I
Nに入力することにより走行速度情報を得るようになさ
れている。
【0018】ここで図1に示すように、このカーナビゲ
ーシヨン装置1では、まずアンテナ3によつて受信され
たGPS衛星からの電波を受信信号S2としてGPS受
信機7に入力するようになされている。GPS受信機7
は少なくともとも3個のGPS衛星から受けた受信信号
S2を基に測位情報を得、当該測位情報を解析すること
により車両の位置情報(緯度、経度等)を算出すると共
に、累積した位置情報を基に車両の進行方位情報を算出
する。
【0019】具体的には、まずGPS受信機7は入力さ
れた受信信号S2を中間周波数に周波数変換し、その結
果得られる中間周波信号にスペクトラム逆拡散を施す。
GPS衛星からの測位情報は疑似雑音符号(例えばPN
符号)を用いてスペクトラム拡散変調が施されており、
GPS受信機7は衛星側と同じ符号列でかつ同位相の疑
似雑音符号を中間周波信号に乗算することによりスペク
トラム逆拡散を行う。次にGPS受信機7はその結果得
た信号に直交遅延検波等を施して測位情報を復調し、当
該測位情報を解析することにより位置情報及び進行方位
情報を算出し、これをGPS航法情報S3として制御部
8に供給する。
【0020】一方、自立航法のために本体2内には角速
度検出器9が設けられており、この角速度検出器9によ
つて車両の進行方位情報を検出するようになされてい
る。この角速度検出器9としては例えば圧電振動ジヤイ
ロが用いられている。圧電振動ジヤイロは車両が曲がつ
たときに振動子にコリオリの力が作用して当該振動子に
接着した圧電セラミツクが変形することを利用すること
により回転検出基準軸を中心とした回転を検出するもの
であり、回転時の角速度に比例した電圧を出力する。角
速度検出器9はこのような圧電振動ジヤイロを用いるこ
とにより車両の方向転換に伴う角速度を検出し、その検
出結果である出力電圧を角速度信号S4として制御部8
に出力する。因みに、制御部8には、上述したように車
両の速度検出器5から得られた速度信号S1も入力端子
INを介して入力されるようになされている。
【0021】制御部8は速度検出器5から得られる速度
信号S1と角速度検出器9から得られる角速度信号S4
とをそれぞれ積分することにより車両の走行距離及び進
行方位を求め、これを順次解析して行くことによつて車
両の走行軌跡を算出し、これを出発地点の座標に加える
ことにより自立航法による車両位置を検出する。また制
御部8はGPS受信機7から得られるGPS航法情報S
3を基にGPS航法による車両位置を得る。制御部8は
これら2種類の航法によつて得た車両位置に基づいて最
も確からしい車両位置を決定する。
【0022】CD−ROM11には地図データが格納さ
れている。この地図データは道路の交差点をノード、道
路部分をノード間を結ぶリンクとして表現することによ
り全ての道路及び交差点の座標をデイジタルデータの形
式で備えている。また地図データは道路の向いている方
向、すなわち道路方位情報もデイジタルデータの形式で
備えている。
【0023】制御部8はこのCD−ROM11に記憶さ
れている地図データから上述のようにして検出した車両
位置周辺の地図情報を読み出し、検出した車両位置をそ
の地図上に重ね合わせた映像信号S5を生成し、これを
表示器4に出力する。これによつて車両位置を表す地図
画面が表示器4に表示される。因みに、制御部8はRO
M(Read Only Memory)10に格納されているプログラ
ムコードに基づいて動作し、上述したような位置算出手
順やその他の手順を実行するようになされている。また
制御部8は角速度検出器9からの角速度信号S4を基に
算出した車両の進行方位、及びGPS航法情報S3から
得られる車両の進行方位をそれぞれリングバツフアメモ
リ12に格納し得るようになされている。
【0024】ところで角速度検出器9には一般的に出力
感度のばらつきがあり、これにより角速度検出器9から
の角速度信号S4を基に算出した進行方位をそのまま用
いて位置検出を行うと、検出した車両位置に角速度検出
器9の出力感度のばらつき分の誤差が含まれ、正確に位
置検出できなくなるおそれがある。そこでこのカーナビ
ゲーシヨン装置1では、以下に説明するような処理によ
り角速度検出器9の出力感度を補正し、これによつて自
立航法による車両位置を高精度化する。
【0025】このカーナビゲーシヨン装置1では、上述
したように角速度検出器9からの角速度信号S4を基に
算出した車両の進行方位(以下、この車両進行方位を自
車方位と呼ぶ)をリングバツフアメモリ12に格納し得
るようになされている。同様に、カーナビゲーシヨン装
置1では、GPS航法情報S3から得られる車両の進行
方位(以下、この車両進行方位をGPS方位と呼ぶ)を
リングバツフアメモリ12に格納し得るようになされて
いる。このカーナビゲーシヨン装置1では、このリング
バツフアメモリ12に格納されているGPS方位を利用
して角速度検出器9の出力感度を補正するための感度補
正係数を算出し、これを角速度検出器9からの角速度信
号S4に乗算して感度補正を行い、その結果得られる角
速度信号を基に正確な自車方位を求めるようになされて
いる。
【0026】まずこのカーナビゲーシヨン装置1では、
図3に示すように、リングバツフアメモリ12としてk
個のバツフア領域(アドレスとしては0〜k−1)を有
するものが使用され、その各バツフア領域を自車方位格
納領域BCAR とGPS方位格納領域BGPS とに分け、そ
こにそれぞれの方位情報を格納するようになされてい
る。この場合、リングバツフアメモリ12の格納先アド
レスをカウントするリングカウンタRCが設けられてお
り、制御部8はこのリングカウンタRCで示されるアド
レスのバツフア領域(BCAR 、BGPS )に自車方位とG
PS方位を順に格納して行くようになされている。その
際、リングカウンタRCが0〜k−1を循環的にカウン
トすることにより、制御部8はリングバツフアメモリ1
2に対して自車方位とGPS方位とを循環的に格納する
ようになされている。
【0027】因みに、上述したようにこのカーナビゲー
シヨン装置1ではGPS方位を利用して感度補正係数を
算出するが、GPS方位の精度が良くないときに当該G
PS方位を利用して感度補正係数を算出すると、正確な
感度補正係数が算出し得なくなるおそれがある。このた
め車両の走行速度が遅いとき等のようにGPS方位の精
度が良くないときにはGPS方位として「−1.0 」を格
納することによりGPS方位による補正を禁止するよう
になされている。これにより精度の良くないGPS方位
を使用して感度補正係数を求め、これを使つて出力感度
を補正することにより自車方位の精度を逆に悪化させる
ことを未然に回避し得る。
【0028】ここで例えばリングカウンタRCの値が
「RC=4」だつたとすると、制御部8はアドレス
「4」のリングバツフア領域に自車方位とGPS方位を
それぞれ格納する。従つてこの場合には、アドレス
「4」で示されるリングバツフア領域に格納されている
自車方位及びGPS方位が最新の方位情報となり、次の
アドレス「5」の部分に格納されているのがリングバツ
フア領域内で最も古い方位情報となる。すなわちリング
カウンタRCで示されるアドレスのリングバツフア領域
に格納されている方位情報が最新の方位情報であり、次
のアドレスのリングバツフア領域に格納されている方位
情報が最古の方位情報となる。制御部8はこの最新の方
位情報と最古の方位情報とを基に方位情報の変化傾向を
調べ、これに基づいて感度補正係数を算出する。
【0029】具体的には、制御部8はまず最新の自車方
位と最古の自車方位の差分を求め、自車方位の変化傾向
を調べる。次に制御部8は最新の自車方位と最新のGP
S方位との差分を求めると共に、最古の自車方位と最古
のGPS方位との差分を求め、さらにそれらの差分を求
めることにより、GPS方位に対する自車方位の変化傾
向を調べる。制御部8はこれら2つの変化傾向(具体的
には、求めた差分の正負)を基に感度補正係数を求め
る。
【0030】ここで制御部8による感度補正係数の算出
手順を図4〜図6に示すフローチヤートを用いて、以下
に具体的に説明する。まず制御部8は、ステツプSP0
から入つたステツプSP1において、初期設定としてリ
ングカウンタRCの値を「0」に設定して次のステツプ
SP2に移る。ステツプSP2では、制御部8は速度検
出器5からの速度信号S1を基に車両速度が所定速度以
上(例えば時速30[km/s]以上)であるか否かを判断し、
その結果、肯定結果が得られるとステツプSP3に移
り、否定結果が得られるとステツプSP4に移る。因み
に、このように車両速度を調べる理由は、上述したよう
に車両が低速走行しているときにはGPS方位の精度が
良くないため、GPS方位によつて感度補正係数を求め
て自車方位を補正すると、自車方位の精度を逆に悪化さ
せてしまうおそれがあるからである。このため制御部8
は車両速度を調べることによつてGPS方位が信頼でき
るか否かを調べ、信頼できるGPS方位だけを使用して
自車方位の精度を上げるようになされている。
【0031】ステツプSP3においては、制御部8は角
速度信号S4によつて得られる自車方位をリングカウン
タRCで示されるアドレスのリングバツフア領域BCAR
に格納する。次のステツプSP5では、制御部8はGP
S受信機7によつて2回以上連続で測位したか否か判断
する(すなわち2回以上連続でGPS方位を測定したか
否か判断する)。その結果、2回以上連続で測位してい
れば次のステツプSP6に移り、2回以上連続で測位し
ていなければステツプSP4に移る。このように2回以
上連続で測位したか否かを調べることにより、制御部8
は信頼できるGPS方位だけを使用して感度補正係数を
求め、自車方位の精度を上げるようになされている。
【0032】ステツプSP6では、制御部8はリングカ
ウンタRCで示されるアドレスのリングバツフア領域B
GPS にGPS受信機7によつて得られるGPS方位を格
納する。一方、ステツプSP4では、制御部8はリング
カウンタRCで示されるアドレスのリングバツフア領域
GPS に「−1.0 」を格納し、これによりGPS方位に
よつて感度補正係数の算出ができないことを示す。
【0033】ステツプSP4又はステツプSP6の処理
が終わると、制御部8はステツプSP7に移る。このス
テツプSP7では、制御部8は感度補正係数の学習の進
み具合(すなわち感度補正係数算出の進み具合)を示す
変数SSUM と学習の終了値を示す定数SMAX とを比較
し、変数SSUM の方が大きければ次のステツプSP8に
移り、変数SSUM の方が小さければ次のステツプSP8
を飛ばしてステツプSP9に移る。
【0034】因みに、学習の進み具合を表す変数SSUM
は学習開始時には「0」に設定され、後述するように学
習(すなわち感度補正係数算出)が進むにつれて値が大
きくなる変数である。また学習の終了値を示す定数S
MAX は学習の上限を決める基準値であり、所定の値に設
定される。このように学習の上限を決める理由は、ある
程度以上学習が進むと、それ以上学習を進めても感度補
正係数の値が実用上あまり変わらなくなるからである。
すなわちこの場合には、学習の上限を決めることにより
処理を簡易化するようになされている。
【0035】ステツプSP8では、制御部8は学習の進
み具合を表す変数SSUM に学習の終了値を示す定数S
MAX を代入し、これ以上学習が進まないようにする。次
のステツプSP9では、制御部8はリングカウンタRC
の値に「1」を加算することによつてリングカウンタR
Cをインクリメントする。次のステツプSP10では、
リングカウンタRCの値がバツフア領域の個数k以上に
なつたか否か判断し、個数k以上になつていればステツ
プSP11に移り、個数kに達していなければステツプ
SP12に移る。
【0036】ステツプSP11では、制御部8はまずリ
ングカウンタRCの値を「0」に設定することによりリ
ングカウンタRCの値をリセツトする。次に制御部8は
アドレス(k−1)のリングバツフア領域BGPS に格納
されているGPS方位を読み出して変数GPSnew に代
入すると共に、アドレス0のリングバツフア領域BGPS
に格納されているGPS方位を読み出して変数GPS
old に代入する。また制御部8はアドレス(k−1)の
リングバツフア領域BCAR に格納されている自車方位を
読み出して変数CARnew に代入すると共に、アドレス
0のリングバツフア領域BCAR に格納されている自車方
位を読み出して変数CARold に代入する。この場合、
ステツプSP9においてリングカウンタRCの値をイン
クリメントしたので、インクリメントする前のリングカ
ウンタRCで示されるアドレスのところに最新の方位情
報が格納されており、インクリメントした後のリングカ
ウンタRCで示されるアドレスのところに最古の方位情
報が格納されている。但し、このステツプSP11では
リングバツフア領域の最後に達したので、アドレス0の
ところが最古の方位情報となる。
【0037】一方、ステツプSP12では、制御部8は
リングカウンタRCで示されるアドレスの1つ前のアド
レス(すなわちアドレス(RC−1))のリングバツフ
ア領域BGPS に格納されているGPS方位を読み出して
変数GPSnew に代入すると共に、アドレスRCのリン
グバツフア領域BGPS に格納されているGPS方位を読
み出して変数GPSold に代入する。また制御部8はア
ドレス(RC−1)のリングバツフア領域BCAR に格納
されている自車方位を読み出して変数CARnew に代入
すると共に、アドレスRCのリングバツフア領域BCAR
に格納されている自車方位を読み出して変数CARold
に代入する。
【0038】ステツプSP11又はステツプSP12の
処理が終了すると、制御部8は次のステツプSP13に
移る。ステツプSP13では、制御部8はGPSnew
GPSold として読み出したGPS方位の値が共に「−
1.0 」であるか否かを判断し、「−1.0 」であればGP
S方位が信頼できる値でないので感度補正係数の算出を
中止し、再びステツプSP2に戻つて処理を繰り返し、
「−1.0 」でなければ次のステツプSP14に移る。
【0039】ステツプSP14では、制御部8はパラメ
ータSUB1として変数CARnewから変数CARold
を引いた値、すなわち最新の自車方位と最古の自車方位
との差分を求め、自車方位の変化傾向を調べる。次のス
テツプSP15では、制御部8はパラメータSUB1の
絶対値(すなわち|SUB1|)を求め、その絶対値が
15°以上あるか否か判断する。その結果、15°以上あれ
ば次のステツプSP16に移り、15°以上なければ感度
補正係数の算出を中止し、再びステツプSP2に戻つて
処理を繰り返す。因みに、このように最新の自車方位と
最古の自車方位の差が15°以上ないときに処理を中止す
る理由は、方位差が小さいと正確な算出ができないから
である。すなわちこの場合には、最新の自車方位と最古
の自車方位の差が所定値以上なければ感度補正係数の算
出を中止することにより、不正確な感度補正係数を求め
て逆に自車方位を悪化させることを防止している。
【0040】次のステツプSP16では、制御部8は変
数CARnew から変数GPSnew を引いて第1の差分デ
ータを求めると共に、変数CARold から変数GPS
old を引いて第2の差分データを求め、さらにその求め
た第1の差分データから第2の差分データを引き、これ
をパラメータSUB2とする。すなわち制御部8は最新
の自車方位と最新のGPS方位の差を求めると共に、最
古の自車方位と最古のGPS方位の差を求め、さらにそ
れらの差を求めることにより、GPS方位に対する自車
方位の変化傾向を調べる。
【0041】次のステツプSP17では、制御部8は定
数A(例えばA=0.0001)を、学習の進み具合を示す変
数SSUM に「0.05」を加えた値で割り、これを学習度合
を示す変数SCOE とする。因みに、学習の進み具合を表
す変数SSUM は上述したように「0」から始まるので、
ステツプSP17を最初に通過した時点では学習度合変
数SCOE は「0.0001/0.05 」になる。次のステツプSP
18では、制御部8は前回求めた学習度合変数SCOE
今回求めた学習度合変数SCOE を加え、これを学習進み
具合変数SSUM に代入する。因みに、ステツプSP18
を最初に通過した時点では、前回の学習度合変数SCOE
として「0」を使用する。
【0042】次のステツプSP19では、制御部8はス
テツプSP14及びステツプSP16で求めたパラメー
タSUB1及びSUB2の正負を判定し、その判定結果
に応じて進むべきステツプを切り換える。すなわち制御
部8は、パラメータSUB1が正であり、かつパラメー
タSUB2が正である場合、又はパラメータSUB1が
負であり、かつパラメータSUB2が負である場合には
ステツプSP20に進み、それ以外の場合にはステツプ
SP21に進む。同様に、ステツプSP21では、制御
部8は同じようにパラメータSUB1及びSUB2の正
負を判定し、その判定結果に応じて進むべきステツプを
切り換える。すなわち制御部8は、パラメータSUB1
が正であり、かつパラメータSUB2が負である場合、
又はパラメータSUB1が負であり、かつパラメータS
UB2が正である場合にはステツプSP22に進み、そ
れ以外の場合には感度補正係数の算出を中止して再びス
テツプSP2に戻る。
【0043】ステツプSP20では、制御部8はステツ
プSP17で求めた学習度合変数SCOE に「1.0 」を加
えた値を求め、この値の逆数値を前回の感度補正係数S
AdJに乗算し、その値を今回の感度補正係数SAdJ とす
る。因みに、このステツプSP20を最初に通過した時
点では、前回の感度補正係数SAdJ (すなわち感度補正
係数SAdJ の初期値)として「1.0 」が使用される。一
方、ステツプSP22では、制御部8はステツプSP1
7で求めた学習度合変数SCOE に「1.0 」を加えた値を
求め、この値を前回の感度補正係数SADJ に乗算し、そ
の値を今回の感度補正係数SADJ とする。因みに、この
ステツプSP22においても、感度補正係数SAdJ の初
期値として「1.0 」が使用される。
【0044】このようにステツプSP20又はステツプ
SP22において感度補正係数SADJ の算出が終わる
と、制御部8は再びステツプSP2に戻つて処理を繰り
返して行く。因みに、ここでは特に図示していないが、
制御部8はこの算出手順とは別の手順において感度補正
係数SADJ を角速度検出器9からの角速度信号S4に乗
算して感度補正を行い、その感度補正を行つた角速度信
号を基に自車方位を求めるようになされている。
【0045】以上の構成において、このカーナビゲーシ
ヨン装置1では、GPS衛星からの電波を受信して車両
位置を検出すると共に、車両の走行速度と進行方位に基
づいて自立航法によつても車両位置を検出し、これら2
つの位置情報を併用することにより精度良く車両位置を
検出する。自立航法によつて車両位置を検出する場合に
は、基本的に走行速度と進行方位が必要になるが、この
カーナビゲーシヨン装置1では走行速度を車両の速度検
出器5から得、車両の進行方位を本体内部に設けられた
角速度検出器9から得るようになつている。ところで角
速度検出器9は一般に出力感度にばらつきがあり、角速
度検出器9から得られる角速度信号S4をそのまま使用
して進行方位を算出すると、算出した進行方位に出力感
度のばらつきに応じた誤差が含まれ、検出した車両位置
にもその分の誤差が含まれてしまう。
【0046】そこでこのカーナビゲーシヨン装置1で
は、衛星測位によつて得た進行方位情報を基に角速度検
出器9の出力感度を補正し、これによつて角速度検出器
9から正確な進行方位情報を得て自立航法による車両位
置を高精度化する。具体的には、GPS衛星からの電波
を受信することによつて得たGPS方位を基に出力感度
補正のための感度補正係数を求め、これを角速度検出器
9からの角速度信号S4に乗算することによつて出力感
度の補正を行い、この補正した角速度信号を基に自車方
位を算出する。これによりこのカーナビゲーシヨン装置
1では、角速度検出器9の出力感度のばらつきを補正し
て正確に車両位置を検出することができる。
【0047】このカーナビゲーシヨン装置1の場合に
は、このGPS方位を使用した感度補正係数の算出手順
として図4〜図6に示すような手順を実行する。その
際、リングバツフアメモリ12に格納した自車方位(角
速度検出器9からの角速度信号S4を基に算出した進行
方位)及びGPS方位を使用して感度補正係数を算出す
る。まず始めに走行速度が所定速度以上あるか否かを調
べることにより感度補正係数算出の基準となるGPS方
位が信頼し得る値か否かを調べ、GPS方位が信頼でき
る値であれば感度補正係数を算出する。これにより信頼
し得ないGPS方位によつて感度補正係数を求め、逆に
自車方位を悪化させることを未然に回避し得る。
【0048】次にリングバツフアメモリ12に格納され
ている最新の自車方位と最古の自車方位を読み出し、そ
の差を調べることにより自車方位の変化傾向を調べる
(図5においては、その差はパラメータSUB1で表さ
れている)。次にリングバツフアメモリ12に格納され
ている最新の自車方位と最新のGPS方位を読み出して
その差を求めると共に、リングバツフアメモリ12に格
納されている最古の自車方位と最古のGPS方位を読み
出してその差を求め、さらにそれらの差を求めることに
より、GPS方位に対する自車方位の変化傾向を調べる
(図6においては、その差はパラメータSUB2で表さ
れている)。
【0049】次にこの2種類の変化傾向を調べることに
より角速度検出器9の出力感度がいずれの方向にずれて
いるのかを調べ、そのずれている方向に応じて感度補正
係数を増減させる。具体的には、図6中のステツプSP
19及びステツプSP21に示すように、それぞれの変
化傾向を示すパラメータSUB1及びSUB2の正負を
調べることにより出力感度のずれ方向を検出する。因み
に、ステツプSP19においては出力感度が大きくなる
方向にずれているか否か検出し、大きくなる方向にずれ
ていることが検出されれば続くステツプSP20におい
て感度補正係数SADJ を減少させる。またステツプSP
21においては出力感度が小さくなる方向にずれている
か否か検出し、小さくなる方向にずれていることが検出
されれば続くステツプSP22において感度補正係数S
ADJ を増加させる。以下、これを順に繰り返して行くこ
とにより感度補正係数SADJ を求めて行く。
【0050】このようにして求めた感度補正係数SADJ
は角速度信号S4に乗算され、これによつて角速度信号
S4が補正される。例えば上述したように出力感度が大
きくなる方向にずれている場合には、感度補正係数S
ADJ を減少させるので、出力感度のずれを打ち消すこと
ができる。この場合、ステツプSP20においては、感
度補正係数SADJ を始めに大きく減少させ、その後、学
習が進むにつれて減少率を小さくするようになつている
ので、これにより補正開始時点で出力感度のずれを一挙
に補正することができ、学習が進むにつれて出力感度の
精度を段々と向上させることができる。また例えば出力
感度が小さくなる方向にずれている場合には、感度補正
係数SADJ を増加させるので、同様に出力感度のずれを
打ち消すことができる。この場合にも、ステツプSP2
2においては、感度補正係数SADJ を始めに大きく増加
させ、その後、学習が進むにつれて増加率を小さくする
ようになつているので、これにより補正開始時点で出力
感度のずれを一挙に補正することができ、学習が進むに
つれて出力感度の精度を段々と向上させることができ
る。
【0051】ここで実際に図4〜図6に示す手順で感度
補正係数SADJ を求めた場合のシミユレーシヨン結果を
図7〜図9に示す。まず角速度検出器9の出力感度が正
常時の約 0.866倍のときには、図7に示すように、感度
補正係数SADJ は初期値 1.0からスタートして約 10000
秒のうちに一挙に 1.1程度に達し、その後、段々と大き
くなつて最終的には約1.15程度に収束して行く。このよ
うな感度補正係数SADJ を角速度検出器9の出力に乗算
すれば、正常時の約 0.866倍であつた出力感度のずれを
補正することができる。
【0052】また角速度検出器9の出力感度が正常時の
約0.9397倍のときには、図8に示すように、感度補正係
数SADJ は初期値 1.0からスタートして約 10000秒のう
ちに一挙に1.03程度に達し、その後、段々と大きくなつ
て最終的には約1.06程度に収束して行く。このような感
度補正係数SADJ を角速度検出器9の出力に乗算すれ
ば、正常時の約0.9397倍であつた出力感度のずれを補正
することができる。また角速度検出器9の出力感度が正
常時の約1.15倍のときには、図9に示すように、感度補
正係数SADJ は初期値 1.0からスタートして約 10000秒
のうちに一挙に0.88程度に達し、その後、段々と小さく
なつて最終的には約0.86程度に収束して行く。このよう
な感度補正係数SADJ を角速度検出器9の出力に乗算す
れば、正常時の約1.15倍であつた出力感度のずれを補正
することができる。
【0053】このようにしてこのカーナビゲーシヨン装
置1では、GPS衛星からの電波を受信することによつ
て得たGPS方位に基づいて感度補正係数SADJ を求
め、これを角速度検出器9の出力信号に乗算することに
より当該角速度検出器9の出力感度を補正する。これに
より角速度検出器9の出力感度にばらつきがあつたとし
ても、それを打ち消して正確な進行方位情報を得ること
ができ、かくして正確に自立航法による車両位置を検出
することができる。この場合、角速度検出器9によつて
得た自車方位の変化傾向を見て補正量を変えているの
で、例えば設置時に角速度検出器9が傾いて出力感度が
ずれた場合にも、その傾きに応じた最適な補正を行うこ
とができる。従つてユーザに煩わしい調整作業を行わせ
ることもなく、正確な進行方位情報を得ることができ
る。
【0054】以上の構成によれば、GPS方位に基づい
て感度補正係数SADJ を求め、これを角速度検出器9の
出力に乗算することにより当該角速度検出器9の出力感
度を補正するようにしたことにより、簡易な構成で角速
度検出器9の出力感度を高精度化し得、かくして正確な
進行方位情報を得ることができる。このような感度補正
方法を用いて角速度検出器9の出力感度を補正して車両
位置を検出するようにすれば、位置検出精度を向上し得
るカーナビゲーシヨン装置1を実現し得る。またこのよ
うなカーナビゲーシヨン装置1を自動車6に搭載すれ
ば、車両位置を精度良く検出し得る車両を実現し得る。
【0055】なお上述の実施例においては、GPS衛星
からの電波を受信することによつてGPS方位に基づい
て角速度検出器9の出力感度を補正した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、車両が走行していると
推定される道路の道路方位情報をCD−ROM11の地
図データから読み出し、これをGPS方位の代わりに使
用して感度補正係数SADJ を算出し、当該感度補正係数
ADJ を角速度検出器9からの出力信号に乗算し、これ
によつて角速度検出器9の出力感度を補正するようにし
ても良い。このようにすれば、GPS衛星からの電波を
受信し得ない場合や車両が低速走行しているためにGP
S方位が正確でない場合にも、角速度検出器9の出力感
度を補正して正確に車両位置を検出することができる。
因みに、この場合には、道路方位情報によつて補正する
のでナビゲーシヨン装置としてはGPS受信機を備えて
いなくても良い。
【0056】また上述の実施例においては、算出した感
度補正係数SADJ を角速度検出器9からの角速度信号S
4に乗算し、これによつて角速度信号S4の感度補正を
行つて正確な自車方位を得るようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、角速度信号S4を基に
先に自車方位を検出しておき、算出した感度補正係数S
ADJ をその自車方位に乗算することにより正確な自車方
位を求めるようにしても良い。
【0057】また上述の実施例においては、ステツプS
P21においてパラメータSUB1が正であり、かつパ
ラメータSUB2が負であるか、又はパラメータSUB
1が負であり、かつパラメータSUB2が正であるか否
かを判断した場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、このステツプSP21を削除するようにしても良
い。なぜならステツプSP19において否定結果を得た
場合には、基本的にステツプSP21の条件を満足して
いるからである。因みに、上述の実施例では、ステツプ
SP21はパラメータSUB1及びSUB2の条件確認
のために挿入されている。
【0058】また上述の実施例においては、自動車6に
設けられた速度検出器5から速度信号S1を得た場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、カーナビゲー
シヨン装置が速度検出器を備える場合であつても良い。
【0059】また上述の実施例においては、角速度検出
器9が圧電振動ジヤイロからなる場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば角速度検出器9が光
フアイバジヤイロや地磁気センサ等からなる場合であつ
ても本発明を広く適用し得る。要は、GPS衛星から得
た進行方位情報、又は上述の変形例のように地図データ
から得た道路方位情報に基づいて角速度検出器の出力感
度を補正すれば、上述の場合と同様の効果を得ることが
できる。
【0060】さらに上述の実施例においては、衛星とし
てGPS衛星を用いた場合について述べたが、本発明は
これに限らず、インマルサツト衛星等、その他の衛星を
用いて位置検出するようにしても上述の場合と同様の効
果を得ることができる。
【0061】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、衛星測位
による進行方位情報を基に角速度検出器の出力感度を補
正するようにしたことにより、角速度検出器の出力感度
のばらつきを打ち消して当該出力感度を容易に高精度化
することができる。かくするにつきこのような感度補正
方法を用いれば、精度の良い角速度を得て位置検出精度
を向上し得、車両位置を精度良く検出し得る。
【0062】また本発明によれば、車両が走行している
道路の道路方位情報を基に角速度検出器の出力感度を補
正するようにしたことにより、角速度検出器の出力感度
のばらつきを打ち消して当該出力感度を容易に高精度化
することができる。かくするにつきこのような感度補正
方法を用いれば、精度の良い角速度を得て位置検出精度
を向上し得、車両位置を精度良く検出し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるカーナビゲーシヨン装
置の構成を示すブロツク図である。
【図2】カーナビゲーシヨン装置を自動車に搭載する際
の説明に供するブロツク図である。
【図3】リングバツフアメモリの構成を示す略線図であ
る。
【図4】感度補正係数算出手順を示すフローチヤートで
ある。
【図5】感度補正係数算出手順を示すフローチヤートで
ある。
【図6】感度補正係数算出手順を示すフローチヤートで
ある。
【図7】感度補正係数のシミユレーシヨン結果の説明に
供する特性曲線図である。
【図8】感度補正係数のシミユレーシヨン結果の説明に
供する特性曲線図である。
【図9】感度補正係数のシミユレーシヨン結果の説明に
供する特性曲線図である。
【符号の説明】
1……カーナビゲーシヨン装置、2……本体、3……ア
ンテナ、4……表示器、5……速度検出器、6……自動
車、7……GPS受信機、8……制御部、9……角速度
検出器、10……ROM、11……CD−ROM、12
……リングバツフアメモリ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の角速度を検出する角速度検出器の出
    力感度を補正する感度補正方法において、 衛星からの測位情報を基に算出した車両の進行方位情報
    を基に上記角速度検出器の出力感度を補正することを特
    徴とする感度補正方法。
  2. 【請求項2】衛星からの測位情報を基に算出した車両の
    進行方位情報を基に感度補正係数を算出し、当該感度補
    正係数を上記角速度検出器からの出力信号に乗算するこ
    とにより当該角速度検出器の出力感度を補正することを
    特徴とする請求項1に記載の感度補正方法。
  3. 【請求項3】上記衛星としてGPS衛星を使用すること
    を特徴とする請求項1に記載の感度補正方法。
  4. 【請求項4】上記車両が所定速度以上で走行している場
    合に上記角速度検出器の出力感度を補正することを特徴
    とする請求項1に記載の感度補正方法。
  5. 【請求項5】車両の角速度を検出する角速度検出器の出
    力感度を補正する感度補正方法において、 車両が走行している道路の道路方位情報を地図データか
    ら読み出し、当該道路方位情報を基に上記角速度検出器
    の出力感度を補正することを特徴とする感度補正方法。
  6. 【請求項6】上記道路方位情報を基に感度補正係数を算
    出し、当該感度補正係数を上記角速度検出器からの出力
    信号に乗算することにより当該角速度検出器の出力感度
    を補正することを特徴とする請求項5に記載の感度補正
    方法。
  7. 【請求項7】衛星からの測位情報を基に車両位置を検出
    する衛星航法と、車両の走行速度と角速度とを基に車両
    位置を検出する自立航法とを併用したナビゲーシヨン装
    置において、 衛星からの測位情報を基に算出した車両の進行方位情報
    を基に、車両の角速度を検出する角速度検出器の出力感
    度を補正する制御手段を具えることを特徴とするナビゲ
    ーシヨン装置。
  8. 【請求項8】上記制御手段は、衛星からの測位情報を基
    に算出した車両の進行方位情報を基に感度補正係数を算
    出し、当該感度補正係数を上記角速度検出器からの出力
    信号に乗算することにより当該角速度検出器の出力感度
    を補正することを特徴とする請求項7に記載のナビゲー
    シヨン装置。
  9. 【請求項9】上記衛星としてGPS衛星を使用すること
    を特徴とする請求項7に記載のナビゲーシヨン装置。
  10. 【請求項10】上記制御手段は、 上記車両が所定速度以上で走行している場合に上記角速
    度検出器の出力感度を補正することを特徴とする請求項
    7に記載のナビゲーシヨン装置。
  11. 【請求項11】車両の走行速度と角速度とを基に車両位
    置を検出するナビゲーシヨン装置において、 車両が走行している道路の道路方位情報を地図データか
    ら読み出し、当該道路方位情報に基づいて、車両の角速
    度を検出する角速度検出器の出力感度を補正する制御手
    段を具えることを特徴とするナビゲーシヨン装置。
  12. 【請求項12】上記制御手段は、 上記道路方位情報を基に感度補正係数を算出し、当該感
    度補正係数を上記角速度検出器からの出力信号に乗算す
    ることにより当該角速度検出器の出力感度を補正するこ
    とを特徴とする請求項11に記載のナビゲーシヨン装
    置。
  13. 【請求項13】衛星からの測位情報を基に車両位置を検
    出する衛星航法と、車両の走行速度と角速度とを基に車
    両位置を検出する自立航法とを併用したナビゲーシヨン
    装置を有する車両において、 上記ナビゲーシヨン装置は、 衛星からの測位情報を基に算出した車両の進行方位情報
    を基に、車両の角速度を検出する角速度検出器の出力感
    度を補正する制御手段を具えることを特徴とする車両。
  14. 【請求項14】車両の走行速度と角速度とを基に車両位
    置を検出するナビゲーシヨン装置を有する車両におい
    て、 上記ナビゲーシヨン装置は、 車両が走行している道路の道路方位情報を地図データか
    ら読み出し、当該道路方位情報に基づいて、車両の角速
    度を検出する角速度検出器の出力感度を補正する制御手
    段を具えることを特徴とする車両。
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